JP2007211731A - 動弁機構 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ロッカアーム(8)の弁側端部(10)に平坦な押圧面(13)が形成され、ブリッジ(17)は中央部に球状の突起(18)を備え、その突起(18)にキャップ状部材(16)が揺動自在に嵌合され、キャプ状部材(16)の内部の下端部(16d)にキャップ状部材(16)を脱落させぬための脱落防止具(C)が取り付けられている。
【選択図】図1
Description
縦型にボーリングされたシリンダ47を、シリンダブロック45が包囲している。そのシリンダブロック45の上部に、シリンダヘッド40が取り付けられている。
2つの弁20A、20Aの上部は、ブリッジ17Aが跨いでおり、以って、2つの弁20A、20Aが共に上下動するように構成されている。
ブリッジ17Aの中央部下部には、垂直方向下方に延びる支持部17Fが形成されている。
支持部17Fの内孔に、シリンダヘッド40に固定されたピン19Aが遊嵌されている。
ブリッジ17Aの上部に、鳩状のロッカアーム8Aが配置されている。
ロッカアーム8Aは、図18における左右方向のほぼ中央部でロッカシャフト6によって回転自在に支持されている。
アジャストスクリュ4は、押圧面13A〜押圧部15Aの所定最大隙間(バルブクリアランス)を調整する機能を有している。
また、押圧面13Aが円弧状のために、押圧面13A〜押圧部15A間の揺動範囲が広く、前記ピン19Aによる支持が必要となる。このことは、ブリッジ17Aの形状複雑化、重量増加部品点数の増加及びこれらによるコスト増を惹起する。。
ロッカアーム8Bの弁側端部に、アジャストスクリュ5Bが設けられている。
そのアジャストスクリュ5Bの下端部に、球状凸接面5Cが設けられている。
キャップ状部材16Bの下面は、平坦に形成されている。
ブリッジ17Bの上面17Cは、水平方向に平坦に形成されている。
球状凹接面9Cと、球状凸接面3Bとは、摺動自在に接している。
しかし、図19の構造では、ロッカアーム8Bのプッシュロッド側端部9Bの下部に形成された、球状凹接面9Cの機械加工が困難である。そして、面9Cの加工の困難さはコスト増に直結してしまう、という課題が存在した。
また、ブリッジの揺動を抑えるピンが不要で、安価な動弁機構の提供を第2の目的としている。
上記油孔(26)の位置は、ロッカアームの弁側端部に設けられた油孔(8b)に相対する位置にするのが好適である。
テーパは、緩やかなRであってもよい。
したがって、従来技術の線接触に比較してロッカアームの押圧面及びブリッジ側にかかる力は低圧となり、ブリッジ側に使用する部材は焼結合金等の高価な材料を使用する必要がなくなり、コスト安にできる。
また、ロッカアームの揺動はキャップ状部材が揺動して受け、ロッカアームからの押圧力は突起にかかる。したがって、ブリッジの中心に力がかかりやすく、従来技術で必要とした水平方向揺動を受け止めるためのピンが不要になる。
本発明の動弁機構の第1実施形態を図1〜図3に示す。
図1において、1点鎖線で示すように、縦型にボーリングされたシリンダ47をシリンダブロック45が包囲している。そのシリンダブロック45の上部にシリンダヘッド40が取り付けられている。
2つの弁20、20の上部はブリッジ17に設けられた嵌合穴に嵌合されて共に上下動するように構成されている。
平坦な底面31と、底面31に並行する肩部27と、平行な側面32、32に囲まれた4角柱状で全体が形成されている。肩部27の端部は、傾斜部30によってなで肩状に形成されている。
頚部29の下端部は、肩部27よりやや低い凹部28に固定されている。頚部29の上端部に、球状の突起18が形成されている。
キャップ状部材16は、平坦な上面16aを有して円筒キャップ状に形成されている。キャップ状部材16の内部は、突起18に密接して摺動可能な球面状の凹接面16iを頂部にした穴部16eが形成されている。
ロッカアーム8は、図1における左右方向のほぼ中央部で、ロッカシャフト6によって回転自在に支持されている。
押圧面13は、キャップ状部材16の上面16aに相対する位置に配置されて形成されている。
ロッカアーム8には、押圧面13からロッカシャフト6に通じる油孔8b、8a(点線で示す)が形成されている。
その油孔8bから導かれる潤滑油が、押圧面13と、キャップ状部材16の上面16aと、の間の摩擦を軽減させるようになっている。当該摩擦は、弁20、20の上下動に伴って生じる
アジャストスクリュ4は、押圧面13〜キャップ状部材16の上面16aとの間の所定最大隙間(バルブクリアランス)を調整する機能を有している。
押圧面13が上面16aを接して押圧する際に、油孔8a、8bを経由した潤滑油が接触面に導かれて摺動摩擦を軽減する。
そして、ブリッジ17と共に弁20、20を作動させる。
第2実施形態の特徴は、第1実施形態におけるロッカアーム8の押圧面13と、キャップ状部材16の上面16aとの間の摺動摩擦を軽減する構成である。
以下の説明では、第1実施形態と異なる部分を主として説明し、第1の実施形態と同じ箇所は省略する。
エンジン運転時には、油孔8aから油孔8bに到った潤滑油は、円錐状の孔8cによって押圧面13に拡がり、油量に比例する熱量を奪ってキャップ状部材16の上面16aとの間の摺動摩擦を軽減する。
なお、円錐状の孔8cによって押圧面13の接触面圧が上昇しないように、実施に際して充分な配慮が必要である。
ロッカシャフト6に通じて、押圧面13に到る油孔8bの下端部に、断面V字状の溝8dが設けられている。図7の例では、溝8dは油孔8aに並行しているが、直交していても、斜交していてもよい。図7、図8の例は、図4及び図5の例より、潤滑油の分散が多い分だけ、摺動摩擦の軽減が多い。しかし、接触面積の低下にはさらに充分な配慮が必要である。
ロッカシャフト6に通じて、押圧面13に到る油孔8bの下端部に、油孔8bを心として断面V字状の溝8dと溝8eとが十字になって設けられている。図9の例では、溝8dは油孔8aに並行しているが、直交していても、斜交していてもよい。また、十字はX字でもよい。図9、図10の例は、図7及び図8の例より潤滑油の分散が多い分だけ、摺動摩擦の軽減が多い、しかし、接触面積の低下にはさらに充分な配慮が必要である。
第2実施形態では、押圧面13と、キャップ状部材16の上面16aと、の間の摺動摩擦を軽減している。これに対して、第3実施形態では、キャップ状部材16と、ブリッジ17の上部に設けられた球状の突起18と、の摺動摩擦を軽減する構成である。
以下の説明では、第1実施形態と異なる部分を主として説明し、第1の実施形態と同じ箇所は省略する。
キャップ状部材16Bは、平坦な上面16Aを有した円筒キャップ状に形成されている。キャップ状部材16Bの内部は、穴部16Eが形成されている。穴部16Eの頂部には球面状の凹接面16Jが形成されている。その凹接面16Jが、突起18Bに密接して、摺動可能になっている。
上記構成の結果、突起18Bの頂部の水平部18sと、キャップ状部材16Bの内部の球面状の凹接面16Jとの間に、油溜りの機能を有する油溜り部24が形成されている。
上記の構成によって、図12に符号Wで示す潤滑油の経路が、有効に作用しない場合にも、潤滑油が供給されて、球面状の凹接面16Jと突起18Bとの摺動摩擦を軽減することができる。
図13において、実線で左傾状態を示し、点線で右傾状態をしている。
左傾、右傾、何れの場合も、油孔26が油溜り部24の上部にあって、キャップ状部材16Bの上面16Aから油溜り部24への潤滑油の供給が絶えないようになっている。図13におけるキャップ状部材16Bの傾斜は、実体以上なので、実体ではさらに安全である。
第4実施形態の特色は、ロッカアーム8の押圧面13と、キャップ状部材16の上面16a、との間のバルブクリアランスを容易に調整するための構成である。
バルブクリアランスの調整は、実機でかつ暖機運転状態で行うので、面倒で微妙な作業となっている。このバルブクリアランスの調整時に、サーチャー35を押圧面13と、上面16aとの間に容易に挿入できるようにしたものである。
図14において、ロッカアーム8の押圧面13に、テーパ部23が設けられている。テーパ23は、図24における左方、即ちロッカシャフト6と逆方向側に開先している。
このテーパ部23によって押圧面13とキャップ状部材16の上面16aとの間に、サーチャー35の測隙部36が挿入し易くなって、バルブクリアランスの調整が容易になるように構成されている。
符号25は、上面16aの端部に設けられているテーパ部であって、テーパ部23と相俟ってバルブクリアランス調整に寄与する。なお、テーパ部23は、緩やかな円弧状でもよい。
図15において、ロッカアーム8の押圧面13と、キャップ状部材16の上面16aとの隙間、即ちバルブクリアランスvを調整する。
バルブクリアランスvと同じ厚さの測隙部36を備えたサーチャー35の測隙部36(以降、サーチャ35で略記する)の挿入可否を、プッシュロッド側端部9に設けられたアジャストスクリュ4を回して、徐々にバルブクリアランスvを大きくながら調整する。
サーチャー35が挿入可能なバルブクリアランスvを、前記アジャストスクリュ4の回転調整によって求める。挿入可能な最小隙間が、所定のバルブクリアランスv値である。
第5実施形態の特色は、ブリッジ8の構造に関するものである。ブリッジ8は、突起18が肩部27の上部に突起した一体構造になっている。
上記課題を解決するために、突起部を別品にしてブリッジ本体に結合させたものが第5実施形態である。
図16では、ブリッジのブリッジ本体17Dに、突起の突起体50を嵌合させて一体にしている。
突起体50は、突起18の頚部29(図2、図3)を長く延ばした形状に実質的に同じである。
ブリッジ本体17Dには、突起体50を嵌合結合させるための孔49が設けられている。
突起体50の脚部54の長さを有効に嵌合させるために、図16の例においては、ブリッジ本体17Dの底面部41の下方に、第2の底面部42を下方に突起させて、孔49の深さを得ている。
図17において、突起体55では、球状突起56の下方にねじ部57が形成されている。ねじ部57の長さは、ブリッジ本体17Eを上下に貫通してナット58で締結させるに必要な長さに形成されている。
ブリッジ本体17Eには、突起体55を螺合締結させるためのねじ孔69が設けられている。
ブリッジ本体17Eに突起体55を螺合締結して一体にして、ブリッジが完成である。
ブリッジを2点にしたことの効果は、図16の実施例とおなじである。
1、1A・・・エンジン
2・・・・プッシュロッド
4・・・・アジャストスクリュ
6・・・・ロッカシャフト
8・・・・ロッカアーム
9・・・・ロッカアームのプッシュロッド側端部
10・・・ロッカアームの弁側端部
13・・・押圧面
16・・・キャップ状部材
16d・・下端部
17・・・ブリッジ
18・・・球状突起
20・・・弁
35・・・サーチャー
36・・・測隙部
40・・・シリンダヘッド
45・・・シリンダブロック
47・・・シリンダ
Claims (7)
- 1つのロッカアームでブリッジを介して2つの弁を同時に作動させるOHV型動弁機構において、前記ロッカアームの弁側端部の下部に水平方向に平坦な押圧面が形成され、前記ブリッジは中央部上部に球状の突起を備え、その突起の上部にその突起を覆うキャップ状部材が揺動自在に嵌合され、そのキャプ状部材の内部の下端部にキャップ状部材を突起から脱落させぬための脱落防止具が取り付けられ、前記ロッカアームのプッシュロッド側端部はアジャストスクリュを有する球状接面部を備え、その球状接面部を介してプッシュロッド上端部に接していることを特徴とするOHV型動弁機構。
- 前記ロッカアームの弁側端部の押圧面にロッカアーム内の油孔に通じた下面が広い円錐孔が設けられている請求項1のOHV型動弁機構。
- 前記ロッカアームの弁側端部の押圧面にロッカアーム内の油孔に通じた下面が広いV字状溝が設けられている請求項1のOHV型動弁機構。
- 前記ロッカアームの弁側端部の押圧面にロッカアーム内の油孔に通じた下面が広いV字状溝が十字状に設けられている請求項1のOHV型動弁機構。
- 前記ブリッジの球状の突起の頂部に水平に水平部が形成され、前記キャプ状部材の内面との間に油溜り部が形成されており、前記キャプ状部材の頂部に油孔が穿孔されている請求項1〜請求項4の何れか1項のOHV型動弁機構。
- 前記ロッカアームの弁側端部の押圧面のロッカシャフトと逆方向側に開くテーパが設けられている請求項1〜請求項5の何れか1項のOHV型動弁機構。
- 前記突起はブリッジと別体に作られ、突起の脚部がブリッジに固定されている請求項1〜請求項6の何れか1項のOHV型動弁機構。
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