JP2007211418A - 手摺り及びその設置構造 - Google Patents
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Abstract
指先或いは指の腹と係合することで、老人など低把持力者でも滑ることなく確実に把持す
ることができる手摺りを提供することにある。
【解決手段】 手摺り本体1の外周面を、長手方向に沿って互いに平行に延びた横長方形
状の複数の平面2〜8および隣り合う各平面を区画する外に凸とした複数の稜線9d〜9
gからなる多角形棒状体構造の手摺り。
【選択図】 図1
Description
の深さ以外の位置及び深さで握った場合でも、滑ることなく確実に把持できる手摺り及び
その設置構造に関する。
棒状の手摺りは周方向に方向性がないため、手をどのような方向から手摺りの上に添えた
場合でも握り易いといった利点がある。しかしその反面、外周面が滑り易いといった欠点
があり、立位から座位の姿勢へ或いは座位から立位の姿勢へといったように姿勢を変える
ための動作時に、体重を支えるために握っていた手が滑って手摺りから離れ、その反動で
転倒し怪我をするといった危険がある。
周の所定箇所に親指以外の指の指先を引っかけるための凹部を形成した手摺り、或いは親
指の位置する部分およびその他の指の指先の位置する部分に凹部をそれぞれ形成した手摺
りなどが提案されている。このような構成とすることにより、手摺りを握った際に親指以
外の指の指先が凹部に引っ掛かり、或いは親指及びその他の指の指先がそれぞれの凹部に
位置することで全ての指先が凹部に引っ掛かり、手摺りを滑ることなく確実に把持できる
といった効果を期待することが出来る。
手摺りを手の所定の位置で、しかも所定の深さで確実に握った場合にのみ上記のような機
能を発揮できるものと言える。ここで、手摺りを手の所定の位置及び所定の深さで握ると
は、手摺りが親指と人指し指の間を通って小指側に抜ける方向に位置して手の平が手摺り
の上に添えられ、しかも親指及びその他の四指が夫々の係合用凹部内に位置するように、
手の平と手摺りの上面とが密着する状態で手摺りを握ることと定義する。
ようとする場合にあっては、手摺りの設置高さは肩の位置より上方にあるため、親指を手
摺りの下方から小指側に入れ、他の四指を手摺りの正面側および上面側と面接させ、この
状態で手を握ることになる。すなわち、手摺りの所定の位置及び所定の深さで握ることが
できない。
れぞれ形成した係合用の凹部内に納まることがない状態で手摺りを握ることになる。その
ため、指先に手摺りの外周との引っ掛かりがない状態で握ることになり、握った手が手摺
りから滑り落ちてしまうといった、上記丸棒の場合と同様の問題点が発生する。このよう
な問題点は、手が手摺りの外径に対して小さいような場合や、或いは指先だけで浅く手摺
りを握ったような場合にあっても発生する危険がある。
定位置及び所定深さで握ることが出来ないような場合でも、指先或いは指の腹と係合する
ことで握り易く、且つ老人など低把持力者でも滑ることなく確実に把持することができる
手摺りおよびその設置構造を提供することを目的としたものである。
行に延びた横長方形状の複数の平面及び隣り合う各平面を区画する外方に凸とした複数の
稜線からなる構成としたことを特徴とする。
した所望長さの手摺りであって、ほゞ水平な上面と、手摺りを上方から握った際の小指側
を、前記上面から第1下降傾斜面を介してほゞ垂直に垂下する第1垂下面と、該第1垂下
面から内方へ向け傾斜する第1内方傾斜面で夫々形成するとゝもに、他方の親指側を、前
記上面から第2下降傾斜面を介してほゞ垂直に垂下する第2垂下面と、該第2垂下面に続
く内方傾斜面部及び外方傾斜面部からなる横V字状面でそれぞれ形成してなり、前記各面
の隣接する面と面との接続部が長手方向に稜線として突出する構成としたことを特徴とす
る。
及び第3内方傾斜面で形成してなる構成としたことを特徴とし、第4の課題解決手段は、
手摺りの少なくともその一端側に、周囲からそれぞれ軸芯方向へ向け傾斜する外方傾斜面
と、該外方傾斜面の外端縁で囲まれた正面視矩形状の垂下端面を形成してなる構成とした
ことを特徴とする。
もに、各平面と平面との接続部が手摺り本体の長手方向に延びる稜線として突出する構成
のものであるから、手摺りの上面が手の平と密接する状態で深く握った場合は勿論のこと
浅く握った場合でも、或いは手摺りの長手方向に対して所定の角度と異なる角度で手摺り
を握った場合でも、手の平および指の腹は常に表面から外方に凸とした複数本の稜線およ
び稜線で区画された複数の平面と接触する。そして、手を強く握ることで稜線が手に食い
込むような状態となり、摩擦抵抗,接触抵抗が向上する。
形成することで、小指側の外周は手摺りを手の所定の位置及び所定の深さで握った形とほ
ゞ同一の形状となり、比較的弱い力で握った場合でも、小指側の四指の腹は第2内方傾斜
面と第3内方傾斜面および該両内方傾斜面間に介在する稜線と接触し、握る手と手摺りの
外周面との間の摩擦抵抗,接触抵抗が向上する。
から軸芯方向へ向けそれぞれ傾斜する外方傾斜面と、該外方傾斜面の外端縁で囲まれた正
面視矩形状の垂下端面を形成してなる構成としたことで、立位歩行者および車椅子使用者
にとって手摺りの端部を握り易くなり、人指し指,中指,薬指などによる引っかけ作用に
より進行方向への勢い付けが行える。
至4記載の手摺りを単体或いは所定間隔をおいて複数個壁面等に設置する構成とすること
で、出入口や窓壁など必要であるが横幅が短かいため設置できなかった場所でも設置する
ことができる。或いは柱と柱の間の寸法が決まっているため手摺りを埋め込むための連続した凹部を形成できなかった場所であっても、手摺り単体を埋設できる幅の凹部を柱間の壁に形成し、所定の間隔、例えば25〜35cmの間隔で壁に形成した凹部内に手摺りを非連続的に設置することができることで、立位歩行者および車椅子使用者にとって移動する際の有効な手摺りとなる。
望大きさの多角形棒体で、例えば長さが30〜40cm,横幅が3〜6cm,高さ5〜8
cmとしたものである。2は手摺り本体1の上部に形成したほゞ水平な上面で、図3に示
すように、手摺りA1 を上方から左手Mで握った際の小指側には、前記水平な上面2から
第1下降傾斜面3を介してほゞ垂直に下がる第1垂下面4と、該第1垂下面4から内方へ
向け傾斜する第1内方傾斜面5でそれぞれ形成されている。
垂下面7と、該第2垂下面7に続く内方傾斜面部8a及び外方傾斜面部8bからなる横V
字状面8でそれぞれ形成されており、手摺り本体1の外周面を形成する前記の上記の各面
2〜8は、図1に示すように、手摺り本体1の長手方向に沿って互いに平行に延びた横長
方形状の平面でそれぞれ形成されている。
長手方向に沿ってそれぞれ平行に延びており、前記内方傾斜面部8aと外方傾斜面部8b
とを区画する稜線9g以外は全て外方へ向け凸とした構成のものである。
芯方向へ向け傾斜する4面からなる外方傾斜面11a〜11dと、該4面の外方傾斜面1
1a〜11dの外端縁で囲まれた正面視が矩形状で垂直な平面からなる垂下端面12と、
前記外方傾斜面11a〜11dを区画する一端が前記矩形状の垂下端面12の4つのコー
ナー部と連続する端部稜線13a〜13dとからそれぞれ構成されている。なお、図中1
4は手摺り本体1の下部に形成した取付基部である。
図3及び図4に示すように、壁面Wに支持具15の基部15aを固定し、該支持具15の
先端に形成した受け部15bに手摺りA1 の中央部の取付基部14を固定することで、手
摺りA1 を床面から所定高さの壁面Wに設置する。そして、必要に応じて、図5に示すよ
うに、取り付けた手摺りA1 と所定の間隔Sをおいて同じ構造の手摺りA1 を上記と同じ
方法で、壁面Wに不連続的に複数個取り付ける。
定の深さで握った場合、すなわち(1)手摺りA1 が親指と人指し指の間を通って小指側
に抜ける方向に位置する、(2)手の平が手摺りA1 の上面2の上に添えられる、(3)
親指の指先が前記横V字状面8内に位置する、(4)その他の四指が手摺りA1 の小指側
の第1下降傾斜面3,第1垂下面4,第1内方傾斜面5に位置する、そして、更に(5)
手の平と手摺りA1 の上面2とが密着する状態で手摺りA1 の外周面を握る。
手摺りA1 の上面2,親指の付け根及び親指の腹は第2下降傾斜面6,第2垂下面7,内
方傾斜面部8a,8bの各平面および各平面を区画する稜線9d,9e,9f,9gと接
触する。他方小指側にあっては、親指を除く他の4指の付け根および指の腹は第1下降傾
斜面3,第1垂下面4,第1内方傾斜面5の各平面および各平面を区画する稜線9a,9
b,9cと接触することになり、これらの稜線が手の平,指の腹および指先と係合するこ
とで滑り抵抗が増大し、手の滑落が防止される。
る。この際、親指の指先は横V字状面8内に位置しない点では共通するが、更に手の平が
手摺りA1 の外周面と密着する状態で深く握った場合と、手の平が手摺りA1 の外周面か
ら浮いた状態で指の腹および指先で浅く握った場合とがある。しかるに、深く握った場合
にあっては手の平,指先及び指の腹が、浅く握った場合にあっては指先及び指の腹が、そ
れぞれ近くに位置する各平面2〜8と各平面を区画する各稜線9a〜9gを跨いだ状態で
接触する。その結果、稜線と係合した状態で各平面と接触することになり、滑り抵抗が一
段と増大し、より一層手の滑落が防止される。
具15を介して設置した状態を示す図である。一般に、立位者や車椅子利用者が手摺りを
使用する場合、握っていた手を手摺りから一旦離し、進行方向にある距離、例えば25〜
35cmだけ手を飛ばした後、近くに設置されている手摺りを再度握るといった動作を繰
り返すことで、目的の場所まで移動していることが観察された。
からなる構造とするとゝもに、この突出部10を握った手で進行方向へ体を押し出すこと
で、所定の間隔Sをおいて設置した次の手摺りA1 まで手を飛ばして利用できる設置構造
としたものである。なお、手摺りA1 を所定の間隔Sを置いて不連続的に取り付ける上記
以外の理由として、ユニットケア対応の場合、各居室群の中央部にリビングがあるため、
手摺りは居室を出入する場合にのみ使用していること、廊下に対して平行移動が少ないか
もしくは殆どないといったことが挙げられる。
に示すように、親指の指先は横V字状面8内に位置し、人指し指及び中指の付け根から指
の腹および指先の部分が突出部10の表面、詳しくは、手摺りA1 の上面2,外方傾斜面
11a〜11d,垂下端面12の各平面および各平面を区画する稜線とそれぞれ接触しな
がら端部を握ることになる。しかるに、手摺りA1 の端部が上記のような構造から成る突
出形状としたことで握り易いことと、稜線が手の平,指の腹および指先と係合することで
滑り抵抗が増大し、引っかけ易いといった効果がある。
その構造において、手摺り本体1の突出10における外方傾斜面11dの部分で相異する
とゝもに、設置構造において、腰壁の上に手摺りを直接設置した構造の点において相異し
ている。すなわち、構造的に相異する点は、第1実施形態の手摺りA1 にあって、その外
方傾斜面11dは垂直な平面からなる取付基部14の上端から外方へ向け突出する上昇傾
斜面としたが、第2実施形態の手摺りA2 にあって、この外方傾斜面11e は取付基部1
4の下端から外方へ向け突出する一つの上昇傾斜面で構成した点である。その他の構造は
第1実施形態の手摺りA1 と同じであるから、同一の場所は同一の符号を付した。
異点を説明すると、手摺りA2 は腰壁Bの上面に直接固定し設置した点で手摺りA1 の設
置構造とは相異する。詳述すると、図8及び図9において、Bは床面からの高さが約90
cmの壁腰であり、該腰壁Bの上面に手摺りA2 を、上記の場合と同様に所定の間隔Sを
おいて不連続の状態に置き、取付基部14の部分で腰壁Bの上面に固定し設置する構造と
した。このようにして設置した手摺りA2 の作用は上記第1実施形態の手摺りA1 と同じ
である。なお、図中Cは窓又は壁である。
形態の手摺りA1 ,A2 とは第1内方傾斜面15において構造上の相違点があり、壁面W
に所定間隔をおいて形成した凹部D内に設置した点において設置構造上の相違点がある。
すなわち、構造的には、手摺りA1 ,A2 にあって、小指側の第1内方傾斜面5は第1垂
下面4から取付基部14の下端まで一面で形成された構成としている。これに対して第3
実施形態の手摺りA3 は、第1内方傾斜面15を第2内方傾斜面15a及び第3内方傾斜
面15bで形成することで、手摺り本体1の小指側の第1垂下面4の部分を指先や指の腹
で握り易い膨出する構成とした点で相異する。しかし、その他の構造はA2 と同じである
から、同一の場所は同一の符号を付した。
た点で前記の手摺りA1 ,A2 の設置構造とは相違する。詳述すると、図12及び図13
において、壁面Wには柱や内部構造体を避け得る所望長さの凹部Dを形成し、この凹部D
内に手摺りA3 を埋め込み状態で設置した。この場合に使用する手摺りA3 はその全長が
30〜40cmとするのが望ましい。すなわち、この長さの手摺りA3 とすることで、壁
面Wの内部に設置されている柱や内部構造体を避け得る所望長さの凹部Dを形成すること
ができる。そして、手摺りの端部10,10と凹部D内の内側壁F,Fとの間に手を挿入
し、手摺りA3 の端部10,10を手で握って引っかけるだけのスペースを確保できる。
このようにして設置した手摺りA3 の作用は上記と同じである。
B 腰壁
C 窓
D 凹部
1 手摺り本体
2 上面
3 第1下降傾斜面
4 第1垂下面
5 第1内方傾斜面
6 第2下降傾斜面
7 第2垂下面
8 横V字状面
9a〜9g 稜線
10 突出部
11a〜11d 外方傾斜面
12 垂下端面
13a〜13d 端面稜線
14 取付基部
Claims (5)
- 外周面を長手方向に沿って互いに平行に延びた横長方形状の複数の平面及び隣り合う各
平面を区画する外方に凸とした複数の稜線からなる構成としたことを特徴とする手摺り。 - 外周を直線の連続で形成した所望長さの手摺りであって、ほゞ水平な上面と、手摺りを
上方から握った際の小指側を、前記上面から第1下降傾斜面を介してほゞ垂直に垂下する
第1垂下面と、該第1垂下面から内方へ向け傾斜する第1内方傾斜面でそれぞれ形成する
とゝもに、他方の親指側を、前記上面から第2下降傾斜面を介してほゞ垂直に垂下する第
2垂下面と、該第2垂下面に続く内方傾斜面部及び外方傾斜面部からなる横V字状面でそ
れぞれ形成してなり、前記各面の隣接する面と面との接続部が長手方向に稜線として突出
する構成としたことを特徴とする手摺り。 - 小指側の前記第1内方傾斜面の部分を、第2内方傾斜面及び第3内方傾斜面で形成して
なる構成としたことを特徴とする請求項2記載の手摺り。 - 手摺りの少なくともその一端側に、周囲からそれぞれ軸芯方向へ向け傾斜する外方傾斜
面と、該外方傾斜面の外端縁で囲まれた正面視矩形状の垂下端面とを備えてなる構成とし
たことを特徴とする請求項1,2又は3記載の手摺り。 - 全長が30〜40cmである請求項1,2,3又は4記載の手摺りを、単体或いは所定
間隔をおいて複数個、壁面等に設置する構成としたことを特徴とする手摺りの設置構造。
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- 2006-02-07 JP JP2006029767A patent/JP4838001B2/ja not_active Expired - Fee Related
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