JP3088714U - 縄ばしご - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 幅を広くできて昇降の際の安定度が高く、ま
た、幅方向の作業可能範囲を広くでき、さらには、複数
人が横並びで作業したり、昇降したりすることが可能な
縄ばしごを提供する。 【解決手段】 ４本の縦ロープ２を幅方向に所定の間隔
をおいて平行に配置すると共に、隣り合った各２本の縦
ロープ２間に剛性を有する横桟４を多数本掛け渡して設
け、３本の昇降路６を有する構成とする。昇降路６が幅
方向に３本あるから、昇降路が１本のみの場合に比べて
全体の幅が広くなり、使い勝手を向上できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、作業や避難用に使用される縄ばしごに関する。

【０００２】

【考案が解決しようとする課題】

従来、縄ばしごは、平行に配置された２本の縦ロープ間に、剛性を有する横桟 を上下方向に所定の間隔をおいて多数本掛け渡して設け、これら２本の縦ロープ 間を昇降路とした構成となっている。このような縄ばしごは、作業用や避難用と して用いられる。

【０００３】 しかしながら、従来構成の縄ばしごは、昇降路としては１本のみであるため、 次のような欠点がある。縄ばしごを作業用として使用する場合において、幅が狭 いため、昇降の際に不安定になりやすく、また、幅方向の作業可能範囲が狭く、 さらには、複数人が横並びで作業するようなことはできないものであった。また 、縄ばしごを避難用として使用する場合においては、複数人が横並びで昇降した り、昇降の遅い人を追い越したりするということはできないものであった。

【０００４】 本考案は上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、幅を広くで きて昇降の際の安定度が高く、また、幅方向の作業可能範囲を広くでき、さらに は、複数人が横並びで作業したり、昇降したりすることが可能で、使い勝手を向 上できる縄ばしごを提供するにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するために、請求項１の考案の縄ばしごは、３本以上の複数 本の縦ロープを幅方向に所定の間隔をおいてほぼ平行に配置すると共に、隣り合 った各２本の縦ロープ間に剛性を有する横桟を多数本掛け渡して設け、前記隣り 合った２本の縦ロープ間に形成される昇降路を複数本有する構成としたことを特 徴とする。

【０００６】 上記した構成の縄ばしごによれば、昇降路が幅方向に複数本あるから、昇降路 が１本のみの場合に比べて全体の幅が広くなる。このため、昇降幅が広くて安心 感が大きく、また、横揺れに対する安定度も高く、昇降の際に不安定になりにく い。また、作業用として使用する場合には、幅方向の作業可能範囲が広くなり、 しかも複数人が横並びで作業することも可能となる。さらに、避難用として使用 する場合には、複数人が横並びで昇降したり、昇降の遅い人を追い越したり、昇 降途中の人を援助したりすることが容易となるなど、使い勝手を向上できるよう になる。

【０００７】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の一実施例について図面を参照して説明する。 図１には本考案の縄ばしご１の使用例が示されている。この図１において、縄 ばしご１には、４本の縦ロープ２が幅方向（図中、左右方向）に所定の間隔をお いてほぼ平行に配置されている。各縦ロープ２の長さは例えば６ｍで、有効長が 約５ｍとなっていて、各縦ロープ２の上端部には、図２にも示すように、周知構 成の金属製のフック３が取り付けられている。

【０００８】 隣り合った各２本の縦ロープ２間には、多数本の剛性を有する横桟４が上下方 向に所定の間隔をおいて掛け渡して設けられている。各横桟４は、例えばアルミ ニウム製で、図３にも示すように縦ロープ２に例えば合成樹脂製の保持具５を介 して固定されている。隣り合った各２本の縦ロープ２間をそれぞれ昇降路６とし ており、従ってこの場合、４本の縦ロープ２で３本の昇降路６を形成している。 隣り合った２本の昇降路６における横桟４は、隣同士が互い違いとなるように配 置されている。

【０００９】 各横桟４の両端部には、当該横桟４及び縦ロープ２に対してほぼ直交する方向 、この場合、後方に向けて突出する突起部７が固定状態に設けられている。この 場合、突起部７も合成樹脂製である。

【００１０】 上記構成の縄ばしご１を使用する場合には、例えば図１に示すように、各縦ロ ープ２のフック３を、建物８の屋外側に設けられた安全柵９の横部材１０に引っ 掛けることにより吊り下げた状態とする。そして、この縄ばしご１を使って人が 昇降する際に、後方に向けて突出した突起部７が、建物８の外壁面１１などに当 接するようになる。

【００１１】 上記した縄ばしご１によれば、次のような効果を得ることができる。まず、昇 降路６が幅方向に複数本、本実施例では３本あるから、昇降路が１本のみの場合 に比べて全体の幅が広くなる。このため、昇降幅が広くて安心感が大きく、また 、横揺れに対する安定度も高く、昇降の際に不安定になりにくい。しかも、各横 桟４が剛性を有するものであるから、横桟が柔軟なものに比べて安定感があり、 昇降しやすい。そして、縄ばしご１を作業用として使用する場合には、幅方向の 作業可能範囲が広くなり、しかも複数人が横並びで作業することも可能となる。 さらに、この縄ばしご１を避難用として使用する場合には、複数人が横並びで昇 降したり、昇降の遅い人を追い越したり、昇降途中の人を援助したりすることが 容易となるなど、使い勝手を向上できるようになる。

【００１２】 また、上記した縄ばしご１は、縦ロープ２は４本で、昇降路６は３本とした構 成としている。これによれば、従来の縄ばしご２本分の縦ロープの本数(４本)で 、昇降路は３本確保することができる。また、扱うのに手ごろな大きさにできる 。

【００１３】 隣り合った２本の昇降路６における横桟４は隣同士が互い違いとなるように配 置されているので、横桟４の上下方向の間隔が細かくなったことになり、昇降す る際に足を掛けたり、手で握ったりする横桟４を選択する幅が広がり、一層昇降 しやすくなる。

【００１４】 各横桟４の両端部に突起部７が設けられていて、昇降する際にこれら突起部７ が外壁面１１などに当接することにより、横桟４が壁などから離れた位置に保持 されるようになるので、昇降する際に横桟４に足や手を掛けやすくなり、使い勝 手を一層向上できる。

【００１５】 本考案は、上記した実施例にのみ限定されるものではなく、次のように変形ま たは拡張できる。 縦ロープ２を平面状に３本平行に配置し、昇降路６を２本有する構成としたり 、縦ロープ２を平面状に５本平行に配置し、昇降路６を４本有する構成とするこ ともできる。

【００１６】 また、複数本の縦ロープ２を角柱を形成するように配置すると共に、隣り合っ た各２本の縦ロープ２間を昇降路６とすることも可能である。具体的は、例えば ４本の縦ロープ２を四角柱を形成するように配置し、隣り合った各２本の縦ロー プ２で形成される四面をそれぞれ昇降路６としたり、或いは６本の縦ロープ２を 六角柱を形成するように配置し、隣り合った各２本の縦ロープ２で形成される六 面をそれぞれ昇降路６とすることも可能である。 横桟４は、木製としても良い。

【００１７】

【考案の効果】

以上の説明から明らかなように、本考案の縄ばしごによれば、昇降路が幅方向 に複数本あるから、昇降路が１本のみの場合に比べて全体の幅が広くなる。この ため、昇降幅が広くて安心感が大きく、また、横揺れに対する安定度も高く、昇 降の際に不安定になりにくい。また、作業用として使用する場合には、幅方向の 作業可能範囲が広くなり、しかも複数人が横並びで作業することも可能となる。 さらに、避難用として使用する場合には、複数人が横並びで昇降したり、昇降の 遅い人を追い越したり、昇降途中の人を援助したりすることが容易となるなど、 使い勝手を向上できるようになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す使用状態での斜視図

【図２】フック部分の拡大斜視図

【図３】横桟及び突起部部分の拡大斜視図

【符号の説明】

図面中、１は縄ばしご、２は縦ロープ、３はフック、４
は横桟、６は昇降路、７は突起部を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ３本以上の複数本の縦ロープを幅方向に
   所定の間隔をおいてほぼ平行に配置すると共に、隣り合
   った各２本の縦ロープ間に剛性を有する横桟を多数本掛
   け渡して設け、前記隣り合った２本の縦ロープ間に形成
   される昇降路を複数本有する構成としたことを特徴とす
   る縄ばしご。