JP2007210859A - シリコンのスラグ精錬方法 - Google Patents

シリコンのスラグ精錬方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007210859A
JP2007210859A JP2006034458A JP2006034458A JP2007210859A JP 2007210859 A JP2007210859 A JP 2007210859A JP 2006034458 A JP2006034458 A JP 2006034458A JP 2006034458 A JP2006034458 A JP 2006034458A JP 2007210859 A JP2007210859 A JP 2007210859A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silicon
crucible
raw material
slag
refining
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006034458A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4986471B2 (ja
Inventor
Yutaka Kishida
豊 岸田
Kensuke Okazawa
健介 岡澤
Shinji Tokumaru
慎司 徳丸
Masaki Okajima
正樹 岡島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Materials Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Materials Co Ltd filed Critical Nippon Steel Materials Co Ltd
Priority to JP2006034458A priority Critical patent/JP4986471B2/ja
Publication of JP2007210859A publication Critical patent/JP2007210859A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4986471B2 publication Critical patent/JP4986471B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Silicon Compounds (AREA)

Abstract

【課題】金属シリコンのスラグ精錬法において、精錬中ならびにスラグの排滓時に、精錬ルツボの上部内壁に原料シリコン溶液が付着することを防止し、付着による原料ロス、および、精錬初期に付着した原料の落下による精錬中での原料の汚染を防止する。
【解決手段】金属シリコンのスラグ精錬炉のルツボ上部を、通電加熱ヒーター、誘導加熱ヒーター、もしくはガスバーナーにて加熱し、融液の表面から300mm以内のルツボ内表面を精錬する金属の融点より200℃低い温度以上に保つことにより、精錬中に原料溶融金属が飛散しルツボ表面に接触しても、その場で固着することなく、融液のまま精錬ルツボの原料内に帰還させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池原料などとして利用価値の高い、高純度のシリコンを製造することを目的に、冶金学グレードの金属シリコン(純度98〜99%程度)から、不純物、特にホウ素を効率的に除去するための方法に関するものである。
シリコンのスラグ精錬の多くは、図4に示すような構造の誘導加熱炉を用いている。この炉では、セラミックス製の断熱体4で保護されたルツボ3に原料シリコンを装填し、これを外周に設置した誘導加熱コイル7で加熱、溶解することで原料融液1を得る。さらに、この融液の上から、スラグ原料を投入し、これを誘導加熱された原料融液1からの熱によって融解することで、原料溶融液1の上に浮遊した溶融スラグ2が得られる。この状態で、所定時間保持すると、原料融液1と溶融スラグ2の境界面である融液表面13を通して、原料溶融液中の不純物元素がスラグ中に吸着され、原料溶融1の純度を高くすることができる。
また、溶融スラグ中の不純物濃度と溶融原料中の不純物濃度の最大比率は、物質(原料、スラグ、狙いとする不純物)の特性によって決まる分配係数以上にはならないが、一旦、炉全体を傾斜させスラグを湯口樋5より排出(排滓)させ、再度新しいスラグを原料溶融液上に投入することを繰り返すこと、すなわち、スラグを何度も交換することで、原料融液の純度を等比級数的に上げる方法が用いられる。
この方法は、太陽電池原料用の金属シリコン原料の精製に有効であり、例えば、特許文献1や特許文献2に開示されているように、スラグとしてアルカリ金属の炭酸塩又は該炭酸塩の水和物の一方又は両方とSiO2の混合物を用いることで、効率良く原料融液であるシリコン中のホウ素を除去することができる。
特開平8−11208号公報 特開2003−12317号公報
特許文献1や特許文献2等によるシリコンのスラグ精錬では、室温の状態にあるスラグ原料を高温のルツボ内に投入することになるが、この時、スラグ原料内部に含まれている水分(H2O)や炭酸ガス(CO2)等の酸化性ガスが、高温の溶融シリコン表面上で爆発的に気化してしまい、この勢いでシリコン融液が上方へ飛散し、ルツボの上部内壁面に当たった際にシリコン融液が冷却されて、その場で固化しルツボの上部内壁面に付着することになる。
ここでルツボ内壁面に付着したシリコンは、上記の精錬工程中に再度ルツボ融液中に落下するか、あるいは、再溶融してルツボ壁面を伝わって溶融液中に帰還しない限り、原料歩留まり低下の直接的な要因となるという問題がある。
また、この付着したシリコンは、スラグ原料の追加投入時や、排滓時の炉傾動の振動などによって、ルツボ内の原料溶液中に落下することがあるが、精錬初期の段階でルツボ壁面に付着固化したシリコンは不純物濃度が高いものであり、これが、精錬工程後半の排滓工程を繰り返した後の純度の極めて高くなった原料融液中に落下した場合、原料融液の純度が損なわれ、精錬効率が低下するという問題がある。
しかし、特許文献1、特許文献2では、工業的に利用することを視野に入れた上記の課題については、何ら認識されていない。
本発明は、上記の課題を克服するためになされたものであり、シリコンから不純物、特にホウ素を除去し、太陽電池製造用などに有用な高純度シリコンを得るための工業的に有用な方法を提供することを目的とする。
本発明の要旨は、以下の通りである。
(1) 溶融シリコンを収容したルツボに、アルカリ金属の炭酸塩又は該炭酸塩の水和物の一方又は両方とSiO2を、溶融シリコンの湯面上から添加して、スラグを形成させてシリコン中のホウ素を除去するスラグ精錬方法であって、ルツボの上部内壁にシリコンが付着することを防止するために、ルツボ上部を加熱して、スラグ表面から上方側の鉛直距離が300mm以内にあるルツボの内壁表面の温度を、シリコンの融点より200℃低い値以上に保つことを特徴とするシリコンのスラグ精錬方法。
(2) 前記ルツボ上部を加熱する際に、通電加熱ヒーターを用いることを特徴とする(1)に記載のシリコンのスラグ精錬方法。
(3) 前記ルツボ上部を加熱する際に、ルツボ上部に設置された電気伝導体のリングを用いて誘導加熱することを特徴とする(1)に記載のシリコンのスラグ精錬方法。
(4) 前記ルツボ上部を加熱する際に、ルツボ上部に設置されたガスバーナーを用いることを特徴とする(1)に記載のシリコンのスラグ精錬方法。
本発明によれば、金属シリコンのスラグ精錬炉のルツボ上部を、通電加熱ヒーター、誘導加熱ヒーター、もしくはガスバーナーを設置し、融液の表面から300mm以内のルツボの内壁面をシリコンの融点より200℃低い温度以上に保つことで、精錬中ならびにスラグの排出に、精錬ルツボの上部内壁にシリコンが付着することを防止することができる。これによって、ルツボへの付着による原料のロスが防止できることに加えて、精錬初期に付着したシリコンの落下による精錬中の原料融液の汚染を防止することができ、原料歩留まりと精錬効率の両方を向上させることができる。この結果として、安価な高純度シリコンを市場に供給することで太陽電池などの製品コストの引き下げに寄与することができる。
本発明は、シリコンの精製における歩留まり低下と品質の低下の両方を防止するためには、精錬中や排滓時等に、ルツボの上部内壁にシリコンを極力付着させないことが重要であることに着目して、ルツボ上部内壁を適切に加熱する方法を新たに見出したものである。以下に詳細に説明する。
本発明のシリコンの精錬は、溶融シリコンを収容したルツボに、アルカリ金属の炭酸塩又は該炭酸塩の水和物の一方又は両方とSiO2を、溶融シリコンの湯面上から添加して、スラグを形成させてシリコン中のホウ素を除去するスラグ精錬方法である。
この様なスラグ精錬を行う際に、ルツボの上部内壁にシリコンが付着することを防止するために、ルツボ上部内壁を加熱して、スラグ表面から上方側の鉛直距離が300mm以内にあるルツボの内表面の温度を、シリコンの融点より200℃低い値以上に保つことで、精錬中にシリコン融液が飛散しルツボの内表面に接触しても、その付着したシリコン融液がルツボ内壁面に熱を吸収されて凝固するまでの時間を長くすることができ、これと同時に付着したシリコンはスラグ表面からの多量の輻射熱を受けるので、ルツボの内壁面の温度が融点以下であっても、付着したシリコンは融液のまま精錬ルツボの原料内に落下、もしくは、ルツボ内壁面を伝って原料融液に帰還させることができる。
ただし、実験的知見から、ルツボ内壁の温度がシリコンの融点より200℃低い値未満の場合には、付着したシリコン融液が凝固してしまい、シリコンが液体のまま原料融液に帰還するための時間的な余裕がなくなってしまうことを確認している。従って、ルツボの内壁の温度は原料融液の融点よりも200℃低い値以上の温度に保つことが重要である。
但し、ルツボの内壁の温度は原料融液の融点に近い方がシリコン融液付着防止の点で好ましい。従って、ルツボの内壁の温度は、原料融液の融点よりも100℃低い値以上の温度とすることが好ましく、原料融液の融点よりも50℃低い値以上の温度とすることがより好ましく、原料融液の融点の値以上の温度とすることがさらに好ましい。
しかし、ルツボの内壁の温度をより高く加熱するほど、ヒーターのコストもかかるため、設定温度の上限は、特に規定するものではなく、ヒーターのコスト等を勘案して、適宜選択すれば良い。
また、通常の操業の知見により、溶融シリコン飛沫の飛散高さは、スラグ表面から300mmを超えることは稀なので、ルツボ内壁のスラグ表面より上側300mmまでの領域を、前記の通り、所定の高温に保つことで、本発明の目的を達成できる。
また、ルツボ上部を加熱する際には、通電加熱ヒーター、誘導加熱ヒーター、もしくはガスバーナーにて加熱することが例示できる。以下、順に説明する。
まず、通電加熱ヒーターを用いる場合は、図1に示す様に、通常の精錬炉のルツボ上部に棒状の通電加熱ヒーター9を任意の数だけ設置し、電流リード11にて電流を供給して、通電加熱によりルツボ内壁を所定温度まで加熱できる様な装置が例示できる。
スラグ精錬中においては、溶融スラグ表面から高さ300mmの位置12に熱電対を設置しておき、この位置12でのルツボ内壁の温度を、シリコンの融点である1415℃よりも200℃低い温度である1215℃以上に保持できるように操業することで、ルツボの上部内壁にシリコンが付着することを防止することができる。
ここで、溶融スラグ表面から高さ300mmの位置12よりも下の壁面の温度は、溶融シリコン表面(1500〜1600℃程度)からの距離がより近くなるため、シリコン融液面から高さ300mmの位置12の温度よりも高いことは明らかである。
従って、溶融スラグ表面から高さ300mmの位置12の温度を管理することで、本発明の目的である、ルツボの上部内壁へのシリコン付着防止を達成することができる。
また、誘導加熱ヒーターを用いる場合は、ルツボ上部に設置された電気伝導体のリングを用いるものが例示できる。
例えば、図2に示すように、通常の精錬炉のルツボ上部に、カーボン製のリング15をルツボ上部外周に接するように設置し、シリコン融液の誘導加熱と同時に、そのリング15が発熱することで、ルツボ内壁を所定温度まで加熱できる様な装置が挙げられる。
スラグ精錬中においては、前記の通電加熱ヒーターの場合と同様に、溶融スラグ表面から上方に高さ300mmの位置12に熱電対を設置しておき、この位置12でのルツボ内壁の温度を、シリコンの融点である1415℃よりも200℃低い温度である1215℃以上に保持できるように操業することで、ルツボの上部内壁にシリコンが付着することを防止することができる。
また、ガスバーナーを用いる場合は、図3に示すように、通常の精錬炉のルツボ上方から、例えばプロパンガスバーナーを投入し、ルツボ内壁を火炎で加熱することで、ルツボ内壁を所定温度まで加熱することができる。バーナに用いるガスは、プロパンガス以外の可燃性ガスでも良く、メタンガスやLPG等を例示できる。
スラグ精錬中においては、前記の場合と同様に、溶融スラグ表面から上方側で高さ300mmの位置12に熱電対を設置しておき、この位置12でのルツボ内壁の温度を、シリコンの融点である1415℃よりも200℃低い温度である1215℃以上に保持できるように操業することで、ルツボの上部内壁にシリコンが付着することを防止することができる。
以上のように、本発明の方法により、たとえ、精錬中に溶融シリコンが飛散してルツボ表面に接触しても、シリコンがその場で固着することなく、融液のまま精錬ルツボの原料内に帰還させることができる。
以下、実施例と比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
(比較例1)
図4は、本発明の比較例1のスラグ精錬炉の縦断面図と上面図である。この炉の加熱源は、誘導コイル7によって原料シリコン融液1中に発生するジュール熱であり、この熱によって原料シリコン融液1が維持される。
この原料シリコン融液1の上には溶融スラグ2が浮遊しており、溶融スラグ2と原料シリコン融液1の界面であるシリコン融液表面13での不純物元素の分配を通して、原料シリコン融液1の純度を上げることができる。
但し、原料シリコン融液1側の不純物が、十分に溶融スラグ2に移行し、分配の平衡状態に達すると原料シリコン融液1の純度が上がらなくなるため、炉を筐体8ごと傾動させて湯口樋5より溶融スラグ2を排出し、新しいスラグを原料シリコン融液1上に投入することを数回繰り返すことで、原料シリコン融液1の純度を所定の濃度にまで高めることができる。また、炉の上部には輻射による放熱を防ぐために炉蓋6が取り付けられている。
図4の装置を用いて、ホウ素を20質量ppm含有する金属シリコン100Kgを加熱溶融し、このシリコンにスラグ原料として粉状のK2CO3(炭酸カリウム)と粉状のSiO2(けい砂)とを分子量で2:1の割合で混合したものを添加した。
この図において、溶融スラグ2の表面位置14より、300mm上側の位置を線12として示してある。この炉を用いた金属シリコンのスラグの精錬中において、原料シリコン融液1の温度をシリコンの融点である1415℃より185℃高い1600℃に保った状態で、位置12でのルツボ内壁の温度を熱電対にて測定したところ、その温度は1180℃であり融液の融点よりも235℃低かった。
この加熱条件で、スラグの投入を行い溶融スラグ2が原料シリコン融液1上に構成し、同一の加熱条件で10分間の保持による精錬反応を行なった後、溶融スラグ2を排出するサイクルを10回繰り返した後、原料シリコン融液1を全て排出したところ、ルツボ内壁にはシリコンが多量に固化付着して残っていたため、得られたシリコン融液の質量は、初期に着工した原料シリコンの54%であった。また、得られたシリコン融液中のボロンの濃度0.25質量ppmは、初期のシリコン融液のボロン濃度20質量ppmに対し1/80であった。
(実施例1)
本発明の実施例1は、図1に示すように、比較例1の炉において、ルツボ3の上側の溶融スラグ2および原料シリコン融液1の排出の妨げにならない位置に、棒状のヒーター9を15本埋め込んだものである。ここで、15本のヒーターは電流リード11にて端子台10に接続されて電流を供給されており、通電加熱によりルツボ上側の温度を高温にすることができる。
図1の装置を用いて、比較例1と同様の条件で、金属シリコンおよびスラグ原料を投入した。
この炉において、金属シリコンをスラグ精錬する際に、原料シリコン融液1の温度をシリコンの融点より185℃高い1600℃に保った状態でのスラグ精錬中に、位置12でのルツボ内壁の温度を熱電対にて測定したところ、その温度は1225℃であり、原料シリコン融液1の融点よりも190℃低かった。
この加熱条件で、比較例1と同様に、スラグの投入、10分間の精錬保持、溶融スラグ排出のサイクルを10回繰り返した後、原料シリコン融液1を全て排出したところ、得られたシリコン融液の質量は、初期に着工した原料シリコンの65%であり、比較例1に対し11%の歩留まりの向上があった。また、得られたシリコン融液中のボロンの濃度0.11質量ppmは初期の融液のボロン濃度20 質量ppmに対し、1/180とすることができた。
(実施例2)
本発明の実施例2は、図2に示すように、比較例1の炉において、ルツボ3の上側外周で誘導加熱コイルの上端を越えない位置に黒鉛製のリング15を設置したもので、この黒鉛が誘導加熱することによってルツボ上側の温度を高温に保つ工夫をしたものである。
図2の装置を用いて、実施例1と同様の条件で、金属シリコンおよびスラグ原料を投入した。
この炉において、金属シリコンをスラグ精錬する際に、原料シリコン融液1の温度をシリコンの融点より185℃高い1600℃に保った状態でのスラグ精錬中に、位置12でのルツボ内壁の温度を熱電対にて測定したところ、その温度は1245℃であり、原料シリコン融液1の融点よりも170℃低かった。
この加熱条件で、比較例1と同様に、スラグの投入、10分間の精錬保持、溶融スラグ排出のサイクルを10回繰り返した後、原料シリコン融液1を全て排出したところ、得られたシリコン融液の質量は、初期に着工した原料シリコンの71%であり、比較例1に対し17%の歩留まりの向上があった。また、得られたシリコン融液中のボロンの濃度0.077質量ppmは初期の融液のボロン濃度20質量ppmに対し、1/260にすることができた。
(実施例3)
本発明の実施例3は、図3に示すように、比較例1の炉において、ルツボ3の上方からルツボ中心軸に対し6回対称の火炎ノズルを持つプロパンガスバーナーノズル16を投入し、ルツボ内壁をこのバーナーの火炎で加熱することによってルツボ上側の温度を高温に保つ工夫をしたものである。
図3の装置を用いて、実施例1および実施例2と同様の条件で、金属シリコンおよびスラグ原料を投入した。
この炉において金属シリコンをスラグ精錬する際に、原料シリコン融液1の温度をシリコンの融点より185℃高い1600℃に保った状態でのスラグの精錬中に、位置12でのルツボ内壁の温度を熱電対にて測定したところ、その温度は1235℃であり、原料シリコン融液1の融点よりも180℃低かった。
この加熱条件で、比較例1と同様に、スラグの投入、10分間の精錬保持、溶融スラグ排出のサイクルを10回繰り返した後、原料シリコン融液1を全て排出したところ、得られたシリコン融液の質量は、初期に着工した原料シリコンの67%であり、比較例1に対し13%の歩留まりの向上があった。また、得られたシリコン融液中のボロンの濃度0.083質量ppmは初期の融液のボロン濃度20質量ppmに対し、1/240にすることができた。.
本発明の実施例1のスラグ精錬炉を模式的に示す図である。(a)は平面図、(b)は断面図である。 本発明の実施例2のスラグ精錬炉を模式的に示す図である。(a)は平面図、(b)は断面図である。 本発明の実施例3のスラグ精錬炉を模式的に示す図である。(a)は平面図、(b)は断面図である。 比較例1のスラグ精錬炉を模式的に示す図である。(a)は平面図、(b)は断面図である。
符号の説明
1 原料シリコン融液
2 溶融スラグ
3 ルツボ
4 断熱体
5 湯口樋
6 炉蓋
7 誘導加熱コイル
8 炉筐体
9 ヒーター
10 ヒーター電源端子
11 ヒーター電流リード
12 融液スラグ表面から高さ300mmの位置
13 シリコン融液表面
14 溶融スラグ表面位置
15 誘導加熱用黒鉛リング
16 ガスバーナーノズル

Claims (4)

  1. 溶融シリコンを収容したルツボに、アルカリ金属の炭酸塩又は該炭酸塩の水和物の一方又は両方とSiO2を、溶融シリコンの湯面上から添加して、スラグを形成させてシリコン中のホウ素を除去するスラグ精錬方法であって、ルツボの上部内壁にシリコンが付着することを防止するために、ルツボ上部を加熱して、スラグ表面から上方側の鉛直距離が300mm以内にあるルツボの内壁表面の温度を、シリコンの融点より200℃低い値以上に保つことを特徴とするシリコンのスラグ精錬方法。
  2. 前記ルツボ上部を加熱する際に、通電加熱ヒーターを用いることを特徴とする請求項1に記載のシリコンのスラグ精錬方法。
  3. 前記ルツボ上部を加熱する際に、ルツボ上部に設置された電気伝導体のリングを用いて誘導加熱することを特徴とする請求項1に記載のシリコンのスラグ精錬方法。
  4. 前記ルツボ上部を加熱する際に、ルツボ上部に設置されたガスバーナーを用いることを特徴とする請求項1に記載のシリコンのスラグ精錬方法。
JP2006034458A 2006-02-10 2006-02-10 シリコンのスラグ精錬方法 Expired - Fee Related JP4986471B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006034458A JP4986471B2 (ja) 2006-02-10 2006-02-10 シリコンのスラグ精錬方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006034458A JP4986471B2 (ja) 2006-02-10 2006-02-10 シリコンのスラグ精錬方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007210859A true JP2007210859A (ja) 2007-08-23
JP4986471B2 JP4986471B2 (ja) 2012-07-25

Family

ID=38489625

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006034458A Expired - Fee Related JP4986471B2 (ja) 2006-02-10 2006-02-10 シリコンのスラグ精錬方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4986471B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009022662A1 (ja) 2007-08-13 2009-02-19 Nifco Inc. 取り付け構造
JP2010010009A (ja) * 2008-06-30 2010-01-14 Kurosaki Harima Corp 溶造Si電熱合金の抵抗温度曲線を平坦化する方法
JP2013007494A (ja) * 2011-06-22 2013-01-10 Ulvac Japan Ltd 溶解炉

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09143734A (ja) * 1995-11-22 1997-06-03 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 連続真空蒸着装置における無効蒸着物付着防止装置
JPH09256030A (ja) * 1996-03-18 1997-09-30 Nippon Steel Corp 真空脱ガス槽の地金付着防止方法
JP2003012317A (ja) * 2001-06-27 2003-01-15 Daido Steel Co Ltd シリコンの精製方法
JP2005170746A (ja) * 2003-12-11 2005-06-30 Nippon Steel Corp シリコン精錬におけるスラグ分離方法
JP2005247623A (ja) * 2004-03-03 2005-09-15 Nippon Steel Corp シリコンからのホウ素除去方法
JP2006027923A (ja) * 2004-07-13 2006-02-02 Sharp Corp シリコンの精製方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09143734A (ja) * 1995-11-22 1997-06-03 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 連続真空蒸着装置における無効蒸着物付着防止装置
JPH09256030A (ja) * 1996-03-18 1997-09-30 Nippon Steel Corp 真空脱ガス槽の地金付着防止方法
JP2003012317A (ja) * 2001-06-27 2003-01-15 Daido Steel Co Ltd シリコンの精製方法
JP2005170746A (ja) * 2003-12-11 2005-06-30 Nippon Steel Corp シリコン精錬におけるスラグ分離方法
JP2005247623A (ja) * 2004-03-03 2005-09-15 Nippon Steel Corp シリコンからのホウ素除去方法
JP2006027923A (ja) * 2004-07-13 2006-02-02 Sharp Corp シリコンの精製方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009022662A1 (ja) 2007-08-13 2009-02-19 Nifco Inc. 取り付け構造
JP2010010009A (ja) * 2008-06-30 2010-01-14 Kurosaki Harima Corp 溶造Si電熱合金の抵抗温度曲線を平坦化する方法
JP2013007494A (ja) * 2011-06-22 2013-01-10 Ulvac Japan Ltd 溶解炉

Also Published As

Publication number Publication date
JP4986471B2 (ja) 2012-07-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4850501B2 (ja) 高純度シリコンの製造装置及び製造方法
JP5766271B2 (ja) 溶融物の誘導加熱式排出装置及び方法
JP2635186B2 (ja) 材料の溶融方法および装置
KR20130113422A (ko) 다결정성 규소 블록을 생산하기 위한 방법 및 장치
JP4741860B2 (ja) 高純度のシリコンの製造方法
JP4986471B2 (ja) シリコンのスラグ精錬方法
JPS608692A (ja) プラズマを利用した表層液化法と装置
JP2009052764A (ja) 高周波誘導炉およびそれを用いた溶融物製造方法
US20100178195A1 (en) Method of solidifying metallic silicon
JP4073864B2 (ja) シリコンの精製方法およびシリコン
JP2006160575A (ja) シリコンの精製方法およびシリコン
JP2008303113A (ja) 珪素の一方向凝固方法
WO2011111766A1 (ja) シリコンの製造方法および治具
JP4963271B2 (ja) シリコン溶融方法ならびにシリコン精製方法
JP4804348B2 (ja) 溶融シリコンの冷却塊状物およびその製造方法
KR101287874B1 (ko) 실리콘 내 불순물 제거방법 및 그 제거장치
JP4671872B2 (ja) シリコンの精錬方法
JP4920258B2 (ja) シリコンのスラグ精錬方法及び高純度シリコンの製造装置
JP2007191347A (ja) 高純度シリコンの製造方法
EP2476765B1 (en) Copper alloy and method for producing same
GB2475303A (en) A method and apparatus for melting material
KR200455009Y1 (ko) 폴리실리콘 제조장치
RU2661322C2 (ru) Способ изготовления биметаллического электрода путем электрошлаковой наплавки
JP4335221B2 (ja) 酸化ほう素の製造装置及びその製造方法
US5076902A (en) Electrolysis apparatus

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080903

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20080903

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101018

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111018

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111201

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120327

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120424

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150511

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees