JP2007210219A - ロータリースクリーン装置の版材及びその製造方法 - Google Patents

ロータリースクリーン装置の版材及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】液体供給時のダメージを極力少なくして長寿命化を図ることができるロータリースクリーン装置の版材及びその製造方法を提供する。
【解決手段】ニッケルイオンを含有する電鋳液1010中に浸漬した、周面が銅からなる円筒状の母型1003とニッケルからなる電極板1002との間に通電しながら母型1003を回転させることにより、母型1003の周面にニッケルからなる基礎層202aを形成する基礎層電鋳工程と、前記基礎層202a上の所定の位置に第一のマスキング材1007を設けた後、再度通電しながら母型1003を回転させることにより、前記マスキング材1007上を避けさせるようにして基礎層202a上にニッケルからなる保護層202bを形成する保護層電鋳工程とを行なうことにより、スクリーン202を製造するようにした。
【選択図】図8

Description

本発明は、圧胴に保持された枚葉紙等のシート状物にスクリーン等の版材の孔からインキやニス等の液体をスキージにより供給し、印刷やコーティング等を行うロータリースクリーン装置の版材及びその製造方法に関し、特に、枚葉紙にスクリーン印刷を行う印刷機のスクリーン印刷ユニットに適用すると有効なものである。
従来、枚葉紙にスクリーン印刷を行う場合、絵柄に応じた小孔を形成した薄い円筒状のスクリーンを回転可能に支持すると共に、当該スクリーンの内側にスキージを配設したロータリースクリーン装置を用い、当該スクリーンの内側に蓄えられたインキやニス等の液体を当該スクリーンの上記小孔からスキージで押し出すことにより、圧胴に保持された枚葉紙に上記絵柄に対応させてインキやニス等の液体をスクリーン印刷している。このため、ロータリースクリーン装置は、特殊インキ等を枚葉紙に厚盛りで印刷することができるので、見栄えや手触り等に高級感を与える場合に適用されている。
このようなロータリースクリーン装置を利用して枚葉紙に印刷を行う場合には、例えば、下記の特許文献1等では、くわえ爪及び爪台を圧胴の外周面から突出させないように当該圧胴の切欠き部内に配設すると共に、当該切欠き部を覆う開閉可能なカバーを設け、枚葉紙を保持するときや開放するときには、くわえ爪の開閉作動を同期して上記カバーも開閉作動することにより、枚葉紙の保持や開放を可能としつつ、上記圧胴の切欠き部内への上記スクリーンの落ち込みやくわえ爪(突起物)との接触による当該スクリーンの損傷を防止するようにしている。
特表2000−504643号公報
しかしながら、前述したような特許文献1等に記載された装置構造においては、スキージがスクリーンを径方向外側に付勢していることから、スクリーンが枚葉紙の表面上から圧胴の表面上に移行するときに、枚葉紙の厚さtの長さで径方向外側へ急激に引っ張られてしまうため、当該スクリーンがダメージを受けてしまい、当該スクリーンの寿命が短くなってしまうという問題があった。
このような問題は、枚葉紙に特殊インキを厚盛り印刷する場合に限らず、例えば、枚葉紙全面にわたってニスを塗布する場合等のように、圧胴に保持されたシート状物にロータリースクリーン装置の版材の孔からスキージにより液体を供給する場合であれば、上述した場合と同様にして起こり得ることである。
このようなことから、本発明は、液体供給時のダメージを極力少なくして長寿命化を図ることができるロータリースクリーン装置の版材及びその製造方法を提供することを目的とする。
前述した課題を解決するための、本発明に係るロータリースクリーン装置の版材の製造方法は、母型上にニッケルメッキを施して第一のニッケルメッキ層を形成する工程と、前記第一のニッケルメッキ層の表面の一部を露出させるように当該第一のニッケルメッキ層の表面に第一のマスキング材を設けてニッケルメッキを施すことにより、当該第一のニッケルメッキ層の露出する表面に第二のニッケルメッキ層を形成する工程とを行うことを特徴とする。
また、本発明に係るロータリースクリーン装置の版材の製造方法は、上述したロータリースクリーン装置の版材の製造方法において、前記第二のニッケルメッキ層の表面の一部を露出させるように当該第二のニッケルメッキ層の表面に第二のマスキング材を設けてニッケルメッキを施すことにより、当該第二のニッケルメッキ層の露出する表面に第三のニッケルメッキ層を形成する工程をさらに行うことを特徴とする。
また、本発明に係るロータリースクリーン装置の版材の製造方法は、上述したロータリースクリーン装置の版材の製造方法において、前記母型を回転させながらニッケルメッキを施すことを特徴とする。
他方、前述した課題を解決するための、本発明に係るロータリースクリーン装置の版材は、シート状物を外周面に保持する圧胴に対接するように円筒状をなして回転可能に支持され、周面に孔を形成されると共に、内側に蓄えられた液体を内側に配設されたスキージにより前記孔を介して前記シート状物に供給する、ロータリースクリーン装置の版材であって、ニッケルメッキからなると共に、前記圧胴の前記シート状物を保持していない外周面と対向する部分の少なくとも軸方向の一部が、当該圧胴の外周面に保持された当該シート状物の表面と対向する部分の厚さに当該シート状物の厚さを加えた厚さとなっていることを特徴とする。
また、本発明に係るロータリースクリーン装置の版材は、上述したロータリースクリーン装置の版材において、前記圧胴の外周面に保持された前記シート状物の表面と対向する部分の厚さに当該シート状物の厚さを加えた厚さの部分が、当該圧胴の軸方向全長にわたって当該シート状物を保持しない外周面と対向する回転方向全長にわたって連続して有するように形成されていることを特徴とする。
また、本発明に係るロータリースクリーン装置の版材は、上述したロータリースクリーン装置の版材において、前記圧胴の外周面に保持された前記シート状物の表面と対向する部分が、周面に孔を形成された基礎層からなり、前記圧胴の外周面に保持された前記シート状物の表面と対向する部分の厚さに当該シート状物の厚さを加えた厚さの部分が、当該シート状物の厚さを有する保護層を前記基礎層上に設けてなるものであることを特徴とする。
本発明に係るロータリースクリーン装置の版材によれば、圧胴のシート状物を保持していない外周面と対向する部分の少なくとも軸方向の一部が、圧胴の外周面に保持されたシート状物の表面と対向する部分の厚さにシート状物の厚さを加えた厚さとなっていることから、圧胴の外周面に保持されたシート状物上から圧胴の外周面上に移行するときでも、スキージがシート状物上から圧胴上に落ち込むことを防止することができるので、径方向外側へ急激に引っ張られてしまうことがなくなり、ダメージを非常に少なくすることができ、長寿命化を図ることができる。
また、本発明に係るロータリースクリーン装置の版材の製造方法によれば、本発明に係るロータリースクリーン装置の版材を容易に製造することができる。
本発明に係るロータリースクリーン装置の版材及びその製造方法の実施形態を図面に基づいて以下に説明するが、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
[第一番目の実施形態]
本発明に係るロータリースクリーン装置の版材及びその製造方法の第一番目の実施形態を図1〜9に基づいて説明する。図1は、本発明に係るロータリースクリーン装置の版材を利用する印刷機の全体概略構成図、図2は、図1の矢線II部の抽出拡大図、図3は、図2の要部の抽出拡大図、図4は、図2の圧胴の平面図、図5は、図2のロータリースクリーン装置の要部の軸方向断面図、図6は、図2のスクリーンの製造装置の概略構成図、図7は、図2のスクリーンの製造方法の手順説明図、図8は、図2のスクリーンの製造方法の図7に続く手順説明図、図9は、スクリーンの製造方法の図8に続く手順説明図である。
図1に示すように、給紙部10には、給紙台11が設けられている。給紙部10には、給紙台11上のシート状物である枚葉紙1を印刷部20に一枚ずつ送給するフィーダボード12が設けられている。フィーダボード12の先端には、印刷部20の第一オフセット印刷ユニット20aの圧胴21aに枚葉紙1を渡すスイング装置13が設けられている。
前記印刷部20の第一オフセット印刷ユニット20aの圧胴21aのスイング装置13より回転方向下流側には、ゴム胴22aが対接している。ゴム胴22aの圧胴21aより回転方向上流側には、版胴23aが対接している。版胴23aのゴム胴22aより回転方向上流側には、インキ供給装置24aが設けられている。版胴23aのインキ供給装置24aより回転方向上流側には、給水装置25aが設けられている。
前記第一オフセット印刷ユニット20aの圧胴21aのゴム胴22aより回転方向下流側は、渡胴26aを介して、第二オフセット印刷ユニット20bの圧胴21bに対接している。この第二オフセット印刷ユニット20bは、前記第一オフセット印刷ユニット20aと同様にして、ゴム胴22b、版胴23b、インキ供給装置24b、給水装置25b等を備えている。
また、第二オフセット印刷ユニット20bの圧胴21bのゴム胴22bより回転方向下流側は、渡胴26bを介して、第三オフセット印刷ユニット20cの圧胴21cに対接している。この第三オフセット印刷ユニット20cも、前記第一,二オフセット印刷ユニット20a,20bと同様にして、ゴム胴22c、版胴23c、インキ供給装置24c、給水装置25c等を備えている。
さらに、第三オフセット印刷ユニット20cの圧胴21cのゴム胴22cより回転方向下流側は、渡胴26cを介して、第四オフセット印刷ユニット20dの圧胴21dに対接している。この第四オフセット印刷ユニット20dも、前記第一〜三オフセット印刷ユニット20a〜20cと同様にして、ゴム胴22d、版胴23d、インキ供給装置24d、給水装置25d等を備えている。
図1,2に示すように、第四オフセット印刷ユニット20dの圧胴21dのゴム胴22dより回転方向下流側には、例えば、特開2004−099314号公報等に記載されているような、エアを吹き出して枚葉紙1の搬送を案内する案内装置27aを下方に配設されているスケルトン胴(ソリッド胴)からなる渡胴26dを介して、液体供給装置であるスクリーン印刷ユニット20eの圧胴100が対接しており、当該圧胴100は、以下のような構造となっている。
図2〜4に示すように、圧胴100の外周面には、当該圧胴100の軸心方向に沿った切欠き部100aが当該圧胴100の周方向に沿って等間隔で複数(本実施形態では2箇所)形成されている。圧胴100の前記切欠き部100a内の当該圧胴100の回転方向上流側(周方向一方側、図3では右側、図4では下側)の端部の、当該圧胴100の外周面よりも当該圧胴100の軸心寄りには、爪台101が当該圧胴100の軸心方向に沿って所定の間隔で複数設けられている。
前記圧胴100の前記切欠き部100a内には、爪軸102が当該圧胴100の軸心方向に沿って長手方向を向けるようにして配設されており、当該爪軸102は、当該圧胴100に対して回転可能に支持されている。上記爪軸102には、爪103が先端側を前記爪台101上に位置させるようにして当該爪軸102の軸心方向に沿って所定の間隔で複数設けられている。
つまり、上記圧胴100は、前記圧胴21a〜21dや前記渡胴26a〜26dや、後述する渡胴26eや搬送胴28や排紙胴31に対して、軸心と前記爪台101との間の距離を同一に設定し、軸心と外周面上との間の距離を大きく設定することにより、爪台101や爪103を外周面よりも外側に突出させることなく上記渡胴26d,26eとの間での枚葉紙1の受け渡しができると共に、当該爪103等により枚葉紙1の先端側を保持して当該枚葉紙1を外周面に保持することができるようになっているのである。
また、前記圧胴100の前記切欠き部100a内には、当該切欠き部100a内の前記回転方向下流側の端部と上流側の端部との間を当該圧胴100の外周面よりも軸心側の位置で連絡すると共に前記爪103等による枚葉紙1の先端側の保持や前記渡胴26d,26eとの間での枚葉紙1の受け渡しを可能とするように切欠き部105aを形成された円弧状の板型のカバー部材であるギャップガード105が固定取り付けされている。
なお、図4中、104は爪軸102を回動させるカムフォロアである。このような本実施形態では、爪台101、爪軸102、爪103等によりシート状物保持手段を構成している。
また、図1〜3に示すように、スクリーン印刷ユニット20eの前記圧胴100の前記渡胴26dより回転方向下流側には、ロータリースクリーン装置200が対接しており、当該ロータリースクリーン装置200は、以下のような構造となっている。
図2,3,5に示すように、回転可能に支持される支持部材である円筒型のフランジ201a,201bは、絵柄に応じた小孔を周面に形成されたニッケルからなる円筒状の版材であるスクリーン202の端部を支持している。スクリーン202の内側には、液体である特殊インキ2を蓄えるインキ貯留部203と、当該インキ貯留部203の特殊インキ2を当該スクリーン202の前記小孔を介して当該スクリーン202の外側へ押し出し供給するスキージ204とが設けられている。
図3,5に示すように、前記スクリーン202は、絵柄に応じた小孔を周面に形成されたニッケルからなる円筒状の基礎層202aと、前記圧胴100の外周面に保持された前記枚葉紙1と対向したときに絵柄に応じた前記小孔を形成された前記基礎層202aを当該枚葉紙1に当接させるように当該枚葉紙1を嵌め込ませるロ字状の切欠き部202baを有すると共に当該枚葉紙1と略同一の厚さtをなすように前記基礎層202a上に周方向全長にわたって設けられたニッケルからなる円筒状の保護層202bと、前記圧胴100の前記切欠き部100aと対向したときに当該切欠き部100aを覆うように前記保護層202b上に設けられて前記ギャップガード105上を転動するように当該圧胴100の外周面の軌跡と当該ギャップガード105の表面との最短距離の長さの厚さを有する円弧状のニッケルからなる補強層202cとの三層構造をなしている。
つまり、前記スクリーン202は、前記圧胴100の外周面に保持された前記枚葉紙1の表面と対向する部分を前記基礎層202aのみとし、前記圧胴100の軸方向全長にわたって前記枚葉紙1を保持しない外周面と対向する前記基礎層202a上に前記保護層202bを回転方向全長にわたって連続して設け、前記圧胴100の切欠き部100aと対向する前記保護層202b上に前記補強層202cを回転方向全長にわたって連続して設けた構造となっているのである。
図1に示すように、スクリーン印刷ユニット20eの圧胴100の前記ロータリースクリーン装置200より回転方向下流側には、例えば、特開2004−099314号公報等に記載されているような、エアを吹き出して枚葉紙1の搬送を案内する案内装置27bを下方に配設されているスケルトン胴(ソリッド胴)からなる渡胴26eが対接している。渡胴26eの前記圧胴100より回転方向下流側には、乾燥ユニット20fの搬送胴28が対接している。搬送胴28の前記渡胴26eより回転方向下流側には、紫外線(UV)を照射する乾燥用ランプ29が配設されている。
乾燥ユニット20fの搬送胴28の前記乾燥用ランプ29より回転方向下流側には、排紙部30の排紙胴31が対接している。排紙胴31には、スプロケット32が同軸をなして一体的に回転できるように設けられている。また、排紙部30には、排紙台35が設けられている。排紙台35の上方には、スプロケット33が設けられている。上記スプロケット32,33間には、図示しない排紙爪を所定の間隔で複数取り付けられた排紙チェーン34が掛け渡されている。
ここで、上述した構造をなすスクリーン202を製造する製造装置を説明する。
図6に示すように、スクリーン製造装置1000は、ニッケルイオンを含有する水溶液からなる電鋳液1010を貯留する電鋳槽1001と、電鋳槽1001の内部に配設されてニッケルからなる電極板1002と、銅メッキを施した鉄又は銅からなる円筒状又は円柱状をなす、すなわち、周面が銅からなる円筒状又は円柱状をなすと共に外周面に微小なディンプル1003aを多数形成された母型1003(図7(a)参照)と、電鋳槽1001の内部に昇降可能に配設されて前記母型1003を着脱可能に支持して回転駆動させると共に当該母型1003に通電する駆動器1004と、前記電極板1002に正極を接続されて前記駆動器1004に負極を接続された直流電源装置1005とを備えている。
次に、このようなスクリーン製造装置1000を使用して前記スクリーン202を製造する製造方法を説明する。
まず、母型1003の外周面の凹凸をなくすように前記ディンプル1003aをパラフィンや樹脂やテープ等の孔用マスキング材1006で塞ぎ(図7(b)参照)、当該母型1003を前記スクリーン製造装置1000の駆動器1004に取り付けて電鋳槽1001内の電鋳液1010中に浸漬する。
続いて、前記直流電源装置1005を作動して電極板1002と母型1003との間で通電させると共に、前記駆動器1004により当該母型1003を駆動回転させると、電鋳液1010中のニッケルイオンが、母型1003の外周面の前記マスキング材1006上を避けて当該母型1003の外周面に電着(メッキ)していく。これにより、小孔202dを多数有する円筒状のニッケルからなる基礎層202a(第一のニッケッルメッキ層)が母型1003の外周面上に形成(電鋳)される(図7(c)参照)(以上、基礎層電鋳工程)。
このようにして基礎層202aを形成したら、前記直流電源装置1005の作動を停止して電極板1002と母型1003との間での通電を停止すると共に、前記駆動器1004による当該母型1003の回転駆動を停止し、当該母型1003を電鋳槽1001内の電鋳液1010から引き上げる。そして、前記枚葉紙1に対応する形状の第一のマスキング材1007(例えば、石膏、木型、樹脂、テープ等)を当該母型1003の外周面上の前記基礎層202a表面の所定の部分(一部)のみを露出させるように当該基礎層202a上の所定の位置に設けた後(図8(d)参照)、当該母型1003を電鋳槽1001内の電鋳液1010中に再び浸漬する。
引き続き、前記直流電源装置1005を作動して電極板1002と母型1003との間で通電させると共に、前記駆動器1004により当該母型1003を駆動回転させると、電鋳液1010中のニッケルイオンが、母型1003の外周面の前記孔用マスキング材1006上及び前記基礎層202a上の前記第一のマスキング材1007上を避けて当該基礎層202a上にさらに電着(メッキ)されていく。これにより、小孔202dを多数有して前記圧胴100の外周面に保持された前記枚葉紙1の表面と対向したときに当該枚葉紙1を前記基礎層202aに当接させるように嵌め込ませるロ字状の切欠き部202baを有すると共に当該枚葉紙1と略同一の厚さtをなす円筒状のニッケルからなる保護層202b(第二のニッケルメッキ層)が当該基礎層202a上に一体的に形成(電鋳)される(図8(e)参照)(以上、保護層電鋳工程)。
このようにして保護層202bを形成したら、前記直流電源装置1005の作動を停止して電極板1002と母型1003との間での通電を再び停止すると共に、前記駆動器1004による当該母型1003の回転駆動を再び停止し、当該母型1003を電鋳槽1001内の電鋳液1010から再び引き上げる。そして、前記圧胴100の前記切欠き部100aに対応する形状を切り欠かれた形状の第二のマスキング材1008(例えば、石膏、木型、樹脂等)を前記保護層202b表面の所定の部分(一部)のみを露出させるように当該保護層202b上の所定の位置に設けた後(図8(f)参照)、当該母型1003を電鋳槽1001内の電鋳液1010中にみたび浸漬する。
引き続き、前記直流電源装置1005を作動して電極板1002と母型1003との間で通電させると共に、前記駆動器1004により当該母型1003を駆動回転させると、電鋳液1010中のニッケルイオンが、母型1003の外周面の前記孔用マスキング材1006上並びに前記第一のマスキング材1007上及び前記保護層202b上の前記第二のマスキング材1008上を避けて当該保護層202b上にさらに電着(メッキ)されていく。これにより、小孔202dを多数有して前記圧胴100の前記切欠き部100aと対向したときに当該切欠き部100aを覆って前記ギャップガード105上を転動する円弧状のニッケルからなる補強層202c(第三のニッケルメッキ層)が前記保護層202b上に一体的に形成(電鋳)される(図8(g)参照)(以上、補強層電鋳工程)。
このようにして補強層202cを形成したら、前記直流電源装置1005の作動を停止して電極板1002と母型1003との間での通電をみたび停止すると共に、前記駆動器1004による当該母型1003の回転駆動をみたび停止し、当該母型1003を電鋳槽1001内の電鋳液1010からみたび引き上げる。そして、前記駆動器1004を母型1003から取り外した後、前記母型1003及び前記マスキング材1007,1008を取り外すことにより、小孔202dを多数有するスクリーン202の原型を製造(電鋳)することができる(図9(h)参照)。
このようにしてスクリーン202の原型を製造したら、当該スクリーン202のすべての前記小孔202dを製版用の感光材202eで塞ぐように当該スクリーン292の外周面に当該感光材202eを設けた後(図9(i)参照)、前記圧胴100に保持された前記枚葉紙1と対向したときに当該枚葉紙1を前記基礎層202aに当接させるように当該枚葉紙1を嵌め込ませるロ字状の切欠き部202ba部分の基礎層202a上を目的とする絵柄で露光して当該絵柄に対応した部分の感光材202eを除去することにより(以上、絵柄孔形成工程)、先に説明した形状及び構造をなすスクリーン202を製造することができる。
次に、上述したように構成された本実施形態に係る印刷機の作用を次に説明する。
給紙部10の給紙台11からフィーダボード12上へ一枚ずつ送り出された枚葉紙1をスイング装置13で印刷部20の第一オフセット印刷ユニット20aの圧胴21aに受け渡す一方、当該第一オフセット印刷ユニット20aのインキ供給装置24a及び給水装置25aからインキ及び湿し水を版胴23aに供給し、当該版胴23aからゴム胴22aに供給すると、上記枚葉紙1は、ゴム胴22aからインキを転写されて第一色目の印刷を施された後、渡胴26aを介して第二オフセット印刷ユニット20bの圧胴21bに受け渡され、上記第一オフセット印刷ユニット20aと同様に、当該第二オフセット印刷ユニット20bにおいて第二色目の印刷を施され、以下同様に、第三,四オフセット印刷ユニット20c,20dにおいて第三,四色目の印刷を施された後、渡胴26dを介してスクリーン印刷ユニット20eの圧胴100の前記爪台101及び爪103にくわえ替えされる。
そして、スクリーン印刷ユニット20eのロータリースクリーン装置200は、スクリーン202が圧胴100の回転に連れて回転して、前記圧胴100の外周面に保持された枚葉紙1が当該スクリーン202の前記保護層202bの前記切欠き部202baに嵌まり込み、当該切欠き部202ba部分の前記基礎層202aに形成されている絵柄に対応した前記小孔202dを介してインキ貯溜部203の特殊インキ2をスキージ204により押し出すことにより、絵柄に対応した特殊インキ2が枚葉紙1に厚盛りで印刷される。
このとき、上記ロータリースクリーン装置200は、前記スクリーン202が、前記枚葉紙1と略同一の厚さtをなすと共に前記圧胴100の軸方向全長にわたって前記枚葉紙1を保持しない外周面と対向する前記基礎層202a上の回転方向全長にわたって連続する保護層202bを基礎層202a上に有していることから、当該スクリーン202を径方向外側に付勢しているスキージ204が、圧胴100の外周面に保持された枚葉紙1上から当該圧胴100の外周面上に移行するときでも、当該スキージ204が枚葉紙1上から当該圧胴100上に落ち込むことを防止することができる。
このため、上記ロータリースクリーン装置200は、前記スクリーン202が径方向外側へ急激に引っ張られてしまうことがなくなり、当該スクリーン202へ加わるダメージを非常に少なくすることができる。
続いて、上記枚葉紙1は、前記圧胴100から前記渡胴26eを介して乾燥ユニット20fの搬送胴28に受け渡され、乾燥用ランプ29からのUVにより、印刷された特殊インキ2が乾燥された後、排紙部30の排紙胴31に受け渡され、前記排紙爪を介して排紙チェーン34の走行移動により搬送され、排紙台35上に排紙される。
つまり、本実施形態においては、スクリーン印刷ユニット20eのロータリースクリーン装置200のスキージ204がスクリーン202の径方向に沿って移動しないように当該スクリーン202の外周面を形成したのである。
このため、本実施形態においては、スクリーン印刷ユニット20eのロータリースクリーン装置200のスクリーン202が径方向外側へ急激に引っ張られてしまうことを防止することができる。
したがって、本実施形態によれば、スクリーン印刷ユニット20eのロータリースクリーン装置200のスクリーン202に加わるダメージを非常に少なくすることができるので、スクリーン202の長寿命化を図ることができる。
なお、前記スクリーン202の前記保護層202bは、当該スクリーン202が、圧胴100の外周面に保持された枚葉紙1上から当該圧胴100の外周面上に移行するときに、径方向外側へ急激に引っ張られてしまうことがない程度に当該枚葉紙1の厚さと略同一の厚さtを有すればよい。
また、前記スクリーン202は、前記圧胴100の前記切欠き部100aと対向したときに当該切欠き部100aを覆うように当該切欠き部100aの回転方向全長にわたって連続する補強層202cを前記保護層202b上に有していることから、前記基礎層202aの厚さが薄くても、前記圧胴100の前記切欠き部100aと対向した際に、前記スキージ204が当該圧胴100の当該切欠き部100a内に落ち込むことも確実に防止することができるので、前記スクリーン202が径方向外側へ急激に引っ張られてしまうことをさらに確実に防止して、当該スクリーン202へ加わるダメージをより少なくすることができ、スクリーン202の長寿命化をさらに図ることができる。
また、前記圧胴100が、切欠き部100a内にギャップガード105を有すると共に、前記スクリーン202の前記補強層202cが、前記ギャップガード105上を転動するように前記圧胴100の外周面の軌跡と前記ギャップガード105の表面との最短距離の長さの厚さを有していることから、前記スクリーン202が前記圧胴100の前記切欠き部100aと対向した際に、前記スキージ204が当該圧胴100の当該切欠き部100a内に落ち込むことをさらに確実に防止することができるので、前記スクリーン202が径方向外側へ急激に引っ張られてしまうことをより確実に防止して、当該スクリーン202へ加わるダメージをより確実に少なくすることができ、スクリーン202の長寿命化をより確実に図ることができる。
また、ニッケルイオンを含有する水溶液からなる電鋳液1010中で電鋳することにより、ニッケルからなる前記各層202a〜202cを一体的に有するスクリーン202を製造するので、前記各層202a〜202c間の密着性を非常に高めることができ、スクリーン202の長寿命化をさらに確実に図ることができる。
また、従来は、前記厚さtよりも厚い厚さt1の枚葉紙を用いた場合に、スクリーンが圧胴の切欠き部の上方から枚葉紙の表面上に移行するときに、厚さの差分(t1−t)の長さで径方向内側へ急激に押されて衝撃を受け、当該スクリーンがダメージを受けてしまうことや、前記厚さtよりも薄い厚さt2の枚葉紙を用いた場合に、スクリーンが圧胴の切欠き部の上方から枚葉紙の表面上に移行するときに、厚さの差分(t−t2)の長さで径方向外側へ急激に引っ張られて衝撃を受け、当該スクリーンがダメージを受けてしまうことがあったが、本実施形態においては、各種厚さの枚葉紙と略同一の厚さの保護層202bを設けることが容易にできるので、前記厚さtよりも厚い厚さt1の枚葉紙や前記厚さtよりも薄い厚さt2の枚葉紙であっても、スクリーン202が圧胴100の切欠き部100aの上方から枚葉紙の表面上に移行するときに、厚さの差分の長さで径方向内側へ急激に押されて衝撃を受けてしまうことや径方向外側へ急激に引っ張られて衝撃を受けてしまうことを防止することが容易にでき、当該スクリーン202へ加わるダメージを少なくすることが確実にできる。
[他の実施形態]
なお、前述した第一番目の実施形態では、前記圧胴100の前記切欠き部100aと対向したときに当該切欠き部100aを覆うように当該切欠き部100aの回転方向全長にわたって連続する補強層202cを前記保護層202b上に設けた三層構造をなすスクリーン202の場合について説明したが、他の実施形態として、例えば、図10に示すように、第一番目の実施形態に係る前記補強層202cを省略して、第一番目の実施形態に係る基礎層202aよりも厚さを厚くした基礎層212aを備える二層構造のスクリーン212とすることも可能である。
ここで、前述した第一番目の実施形態においては、前記スクリーン202を前記ギャップガード105上で転動させるように前記圧胴100の外周面の軌跡と当該ギャップガード105の表面との最短距離の長さの厚さを有する補強層202cを適用するようにしたが、上述の他の実施形態においては、枚葉紙1を保持する外周面の軌跡に合わせるように前記切欠き部100aにカバー部材であるギャップガード115を設けた圧胴110を用いることにより、スクリーン202を当該ギャップガード115上で転動させるようにする。すなわち、前述した第一番目の実施形態においては、ギャップガード105の表面(スクリーン202の案内面)を圧胴100の外周面よりも径方向内側に位置させるように前記切欠き部100aに設けるようにしたが、上述の他の実施形態においては、図10に示すように、ギャップガード115の表面(スクリーン212の案内面)を圧胴110の外周面と同一の曲率で当該外周面と連続させるように前記切欠き部100aに設けるのである。
このような上述した他の実施形態に係るスクリーン212は、前述した第一番目の実施形態で説明したスクリーン202の製造方法において、前記補強層202cの製造工程(補強層電鋳工程、図8(f),(g))を省略することにより製造することができるので、製造に係る手間を簡略化することができ、低コスト化を図ることができる。
しかしながら、前述した第一番目の実施形態に係るスクリーン202においては、基礎層202aの厚さを薄くすることができることから、薄盛り印刷を行なうことが容易にできるので、非常に好ましい。
また、前述した実施形態では、前記圧胴100,110の外周面に保持された枚葉紙1の表面と対向したときに絵柄に応じた小孔202dを形成された前記基礎層202a,212a部分を当該枚葉紙1に当接させるように当該枚葉紙1を嵌め込ませるロ字状の切欠き部202baを形成した円筒状の保護層202bを備えたスクリーン202,212を適用した場合について説明したが、他の実施形態として、例えば、前記圧胴100,110の外周面に保持された枚葉紙1の表面と対向したときに絵柄に応じた小孔202dを形成された前記基礎層202a部分を当該枚葉紙1に当接させるように軸方向全長にわたって切り欠かれた切欠き部を形成した断面C字状をなす保護層を備えたスクリーンを適用することも可能、すなわち、圧胴100,110の軸方向全長にわたって枚葉紙1を保持しない外周面と対向する基礎層202a,212a上のみに設けられた保護層であれば適用可能である。
このような上述した他の実施形態に係るスクリーンは、前述した第一番目の実施形態で説明したスクリーン202の製造方法において、枚葉紙1に対応する形状の第一のマスキング材1007に代えて、スクリーンの軸方向全長にわたる第一のマスキング材を用いることにより、前述した第一番目の実施形態の場合と同様に製造することができる。
さらに、スクリーンの軸方向全長にわたって保護層を設けずに、スクリーンの軸方向の一部のみに保護層を設ける、例えば、スクリーンの軸方向両端側のみに保護層を設けて軸方向中央部分を基礎層のみとすることも可能である。
しかしながら、前述した実施形態のように、枚葉紙1を嵌め込ませるロ字状の切欠き部202baを形成した円筒状の保護層202bを備えたスクリーン202,212であると、圧胴100の外周面に保持された枚葉紙1の表面に対してスキージ204から特殊インキ2を押し出しているときに、スクリーン202,212が軸方向に撓ってしまうことを防止することができることから、当該スクリーン202,212の軸方向での変形も防止することができ、当該スクリーン202,212へ加わるダメージをさらに少なくして、当該スクリーン202,212の長寿命化をさらに図ることができるので、非常に好ましい。
また、前述した実施形態では、圧胴100,110の前記切欠き部100aにギャップガード105,115を設けるようにしたが、スクリーン202,212が十分な厚さを有する場合には、上記ギャップガード105,115を省略することも可能である。
また、前述した実施形態では、周面に多数形成された微小なディンプル1003aを孔用マスキング材1006で塞いだ母型1003を用いることにより、前記基礎層202aを電鋳形成すると同時に小孔202dを形成して(メッシュ電鋳)、当該小孔202dを製版用の感光材202eで塞いで絵柄に対応した部分を露光することにより、スクリーン202,212を製造するようにしたが、他の実施形態として、例えば、周面にディンプル等のない円筒状又は円柱状の母型を用いて電鋳することにより、小孔のないスクリーン202,212の原型を製造し、絵柄に対応した小孔をレーザ加工や放電加工やキリ孔加工等で基礎層に形成する(絵柄孔形成工程)ことにより、スクリーンを製造することも可能である。
しかしながら、前述した実施形態のように、メッシュ電鋳により形成された小孔202dを製版用の感光材202eで塞いで絵柄に対応した部分を露光することにより製造されたスクリーン202,212であると、使用後に洗浄等して感光材202eを除去してから、前記小孔202dを新たな感光材202eで再び塞いで新たな絵柄に対応する部分を露光することにより、新たなスクリーン202,212として再利用することが容易にできるので、非常に好ましい。
また、前述した実施形態では、円筒状又は円柱状の母型1003を用いて電鋳することにより、円筒状のスクリーン202,212を製造するようにしたが、他の実施形態として、例えば、平板状の母型を用いて電鋳することにより、平板状の原材を製造し、当該原材を丸めるように端部を接合することにより、円筒状をなすスクリーンを製造することも可能である。
しかしながら、前述した実施形態のように、円筒状又は円柱状の母型1003を用いて電鋳することにより、円筒状のスクリーン202,212を製造するようにすれば、容易に製造することができるので、非常に好ましい。
また、前述した実施形態では、爪台101、爪軸102、爪103等によりシート状物保持手段を構成した場合について説明したが、他の実施形態として、例えば、特開2001−225445号公報等に記載されているような、圧胴の外周面の切欠き部に設けられて表面に吸引口を有する吸引保持具と、この吸引保持具へ接続される吸引手段と、吸引保持具と吸引手段との間に設けられて、シート状物を受け取るときに、吸引保持具と吸引手段との間を連通させ、シート状物を受け渡すときに、吸引保持具と吸引手段との間を遮断する切換手段とを備える吸引保持手段により、シート状物保持手段を構成することも可能である。
また、前述した実施形態では、第一〜四オフセット印刷ユニット20a〜20dの下流側にスクリーン印刷ユニット20eおよび乾燥ユニット20fを配設した場合について説明したが、他の実施形態として、例えば、図11に示すように、第一〜四オフセット印刷ユニット20a〜20dの上流側にスクリーン印刷ユニット20eおよび乾燥ユニット20fを配設することや、図12に示すように、第一,二オフセット印刷ユニット20a,20bと第三,四オフセット印刷ユニット20c,20dとの間にスクリーン印刷ユニット20eおよび乾燥ユニット20fを配設することも可能である。
また、前述した実施形態では、オフセット印刷ユニット20a〜20dとスクリーン印刷ユニット20eとを組み合わせた印刷機に適用した場合について説明したが、他の実施形態として、例えば、図13に示すように、オフセット印刷ユニットがなく、給紙部10、スクリーン印刷ユニット20e、乾燥ユニット20f、排紙部30からなるスクリーン印刷機に適用することや、回転式打ち抜き機等の印刷ユニット以外の加工ユニットと組み合わせることも可能である。
また、前述した実施形態では、ロータリースクリーン装置200のスクリーン202の内側に特殊インキ2を蓄えて、当該スクリーン202の小孔からスキージ204により特殊インキ2を枚葉紙1に厚盛り印刷するスクリーン印刷ユニット20eに適用した場合について説明したが、これに限らず、例えば、ロータリースクリーン装置のスクリーンの内側にニスを入れて、当該スクリーンの小孔からスキージによりニスを枚葉紙にコーティングするコーティング装置として利用する場合等のように、圧胴に保持されたシート状物にロータリースクリーン装置の版材の孔からスキージにより液体を供給するような場合であれば、前述した実施形態の場合と同様にして適用することができる。
また、前述した実施形態では、単一のロータリースクリーン装置200,210を備えたスクリーン印刷ユニット20eを適用した印刷機等の場合について説明したが、他の実施形態として、例えば、図14(a)に示すように、一つの圧胴100の周囲に二つのロータリースクリーン装置200,220を対接させるように配設(サテライト型シリンダ配列)してスクリーン印刷ユニットを構成することや、図14(b)に示すように、渡胴26eの回転方向下流側に圧胴100をさらに対接させて、さらに対接させた当該圧胴100にロータリースクリーン装置220を対接させるように配設(ユニット型シリンダ配列)することにより、同一の枚葉紙1に二種類の特殊インキ2を厚盛り印刷することも可能である。
ここで、下流側に配設されているロータリースクリーン装置220は、図15に示すように、上流側に配設されているロータリースクリーン装置200のスクリーン202の基礎層202aに形成されている絵柄と対応する逃がし溝222aaが形成された基礎層222aを有するスクリーン222を備えていることから、上流側に配設されているロータリースクリーン装置200により枚葉紙1に厚盛り印刷された特殊インキ2等が、下流側に配設されているロータリースクリーン装置220で当該枚葉紙1に印刷するときに、下流側に配設されている当該ロータリースクリーン装置220のスクリーン222に付着してしまうことや、押し潰されてしまうことを防止することができる。
なお、このような逃がし溝222aaを基礎層222aに形成されたスクリーン222は、前述した基礎層電鋳工程(図7(c)等)の途中で電鋳作業を一旦停止し、上流側に配設されるロータリースクリーン装置200のスクリーン202に形成される絵柄に対応する形状の逃がし溝用マスキング材を基礎層222a上の所定の位置に設けた後に、電鋳作業を再び開始することにより、容易に製造することができる。
本発明に係るロータリースクリーン装置の版材は、圧胴の外周面に保持されたシート状物上から圧胴の外周面上に移行するときでも、スキージがシート状物上から圧胴上に落ち込むことを防止することができることから、例えば、印刷機のスクリーン印刷ユニットのスクリーンに適用すれば、圧胴に保持された枚葉紙にスキージにより孔から特殊インキ等を印刷するときでも、径方向外側に急激に引っ張られてしまうことはなくなり、ダメージを抑制することができ、長寿命化を図ることができるので、印刷産業等において極めて有益に利用することができる。
本発明に係るロータリースクリーン装置の版材を利用する印刷機の第一番目の実施形態の全体概略構成図である。 図1の矢線II部の抽出拡大図である。 図2の要部の抽出拡大図である。 図2の圧胴の平面図である。 図2のロータリースクリーン装置の要部の軸方向断面図である。 図2のスクリーンの製造装置の概略構成図である。 図2のスクリーンの製造方法の手順説明図である。 図2のスクリーンの製造方法の図7に続く手順説明図である。 図2のスクリーンの製造方法の図8に続く手順説明図である。 本発明に係るロータリースクリーン装置の版材の他の実施形態の概略構成図である。 本発明に係るロータリースクリーン装置の版材を利用する印刷機の他の実施形態の全体概略構成図である。 本発明に係るロータリースクリーン装置の版材を利用する印刷機の他の実施形態の全体概略構成図である。 本発明に係るロータリースクリーン装置の版材を利用する印刷機の他の実施形態の全体概略構成図である。 本発明に係るロータリースクリーン装置の版材を利用する印刷機の他の実施形態の要部の概略構成図である。 図14の要部の抽出拡大図である。
符号の説明
1 枚葉紙
2 特殊インキ
10 給紙部
11 給紙台
12 フィーダボード
13 スイング装置
20 印刷部
20a〜20d 第一〜四オフセット印刷ユニット
20e スクリーン印刷ユニット
20f 乾燥ユニット
21a〜21d 圧胴
22a〜22d ゴム胴
23a〜23d 版胴
24a〜24d インキ供給装置
25a〜25d 給水装置
26a〜26e 渡胴
27a,27b 案内装置
28 搬送胴
29 乾燥用ランプ
30 排紙部
31 排紙胴
32,33 スプロケット
34 排紙チェーン
35 排紙台
100,110 圧胴
100a 切欠き部
101 爪台
102 爪軸
103 爪
104 カムフォロア
105,115 ギャップガード
105a 切欠き部
200,210 ロータリースクリーン装置
201a,201b フランジ
202,212 スクリーン
202a,212a 基礎層
202b 保護層
202ba 切欠き部
202c 補強層
202d 小孔
202e 感光材
203 インキ貯留部
204 スキージ
220 ロータリースクリーン装置
222 スクリーン
222a 基礎層
222aa 逃がし溝
1000 スクリーン製造装置
1001 電鋳槽
1002 電極板
1003 母型
1004 駆動器
1005 直流電源装置
1006 孔用マスキング材
1007 第一のマスキング材
1008 第二のマスキング材
1010 電鋳液

Claims (6)

  1. 母型上にニッケルメッキを施して第一のニッケルメッキ層を形成する工程と、
    前記第一のニッケルメッキ層の表面の一部を露出させるように当該第一のニッケルメッキ層の表面に第一のマスキング材を設けてニッケルメッキを施すことにより、当該第一のニッケルメッキ層の露出する表面に第二のニッケルメッキ層を形成する工程と
    を行うことを特徴とするロータリースクリーン装置の版材の製造方法。
  2. 請求項1において、
    前記第二のニッケルメッキ層の表面の一部を露出させるように当該第二のニッケルメッキ層の表面に第二のマスキング材を設けてニッケルメッキを施すことにより、当該第二のニッケルメッキ層の露出する表面に第三のニッケルメッキ層を形成する工程をさらに行う
    ことを特徴とするロータリースクリーン装置の版材の製造方法。
  3. 請求項1において、
    前記母型を回転させながらニッケルメッキを施す
    ことを特徴とするロータリースクリーン装置の版材の製造方法。
  4. シート状物を外周面に保持する圧胴に対接するように円筒状をなして回転可能に支持され、周面に孔を形成されると共に、内側に蓄えられた液体を内側に配設されたスキージにより前記孔を介して前記シート状物に供給する、ロータリースクリーン装置の版材であって、
    ニッケルメッキからなると共に、
    前記圧胴の前記シート状物を保持していない外周面と対向する部分の少なくとも軸方向の一部が、当該圧胴の外周面に保持された当該シート状物の表面と対向する部分の厚さに当該シート状物の厚さを加えた厚さとなっている
    ことを特徴とするロータリースクリーン装置の版材。
  5. 請求項4において、
    前記圧胴の外周面に保持された前記シート状物の表面と対向する部分の厚さに当該シート状物の厚さを加えた厚さの部分が、当該圧胴の軸方向全長にわたって当該シート状物を保持しない外周面と対向する回転方向全長にわたって連続して有するように形成されている
    ことを特徴とするロータリースクリーン装置の版材。
  6. 請求項4において、
    前記圧胴の外周面に保持された前記シート状物の表面と対向する部分が、周面に孔を形成された基礎層からなり、
    前記圧胴の外周面に保持された前記シート状物の表面と対向する部分の厚さに当該シート状物の厚さを加えた厚さの部分が、当該シート状物の厚さを有する保護層を前記基礎層上に設けてなるものである
    ことを特徴とするロータリースクリーン装置の版材。
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