JP2007210044A - 複合工作機械及びそれを備えた生産加工システム - Google Patents
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Abstract
【課題】機械幅を小さくして小型化を図ることができ、単軸工作機械及び複合工作機械が混在する生産加工ラインに適用した場合に全体の設置スペースを縮小することができる複合工作機械を提供する。
【解決手段】一基のベッド11の上面に第1及び第2加工ユニット12,13を装設する。両加工ユニット12,13を構成するZ軸方向に往復動されるZ軸サドル15に上下方向に往復動されるY軸サドル22を装着する。このY軸サドル22に複数の主軸28を備えた多軸スピンドルヘッド27を装着する。一方、前記ベッド11の上面にワークWを支持するワーク治具36をX軸方向の往復動可能に装着し、ワーク治具36を原点位置P0と、第1加工位置P1又は第2加工位置P2との間で往復動可能に構成する。
【選択図】図1
【解決手段】一基のベッド11の上面に第1及び第2加工ユニット12,13を装設する。両加工ユニット12,13を構成するZ軸方向に往復動されるZ軸サドル15に上下方向に往復動されるY軸サドル22を装着する。このY軸サドル22に複数の主軸28を備えた多軸スピンドルヘッド27を装着する。一方、前記ベッド11の上面にワークWを支持するワーク治具36をX軸方向の往復動可能に装着し、ワーク治具36を原点位置P0と、第1加工位置P1又は第2加工位置P2との間で往復動可能に構成する。
【選択図】図1
Description
本発明は、主として生産加工ラインにおいて、ワークに複数種の加工を行うようにした複合工作機械及びそれを備えた生産加工システムに関する。
生産加工ラインにおいては、複数の加工ステーションにそれぞれ工作機械が装設され、ワークに対し順次複数種の加工が行われるようになっている。ワークの加工作業のサイクルタイムが一定時間以上の場合には、一つの加工ステーションで、タレットヘッド型工作機械によりワークに複数種の加工が行われるようになっている。このタレットヘッド型工作機械として特許文献1に開示されたものが提案されている。この工作機械は、ベッドの上面において左右方向に往復動されるX軸ベースの上面に前後方向に移動されるY軸ベースが装着され、このY軸ベースの45度傾斜した取付面にはタレットヘッドが装着されている。このタレットヘッドの45度傾斜した複数の取付面には多軸スピンドルヘッドが装着されている。そして、前記タレットヘッドを45度傾斜した旋回軸線の回りで割り出し回転して、使用する多軸スピンドルヘッドをワーク治具に装着されたワークと対応させた後、前記Y軸ベースとともに多軸スピンドルヘッドを前進させてワークを加工するようになっている。
特許2658647号公報 段落番号0017〜0020 図1及び図2
ところが、上記従来のタレットヘッド型工作機械は、ベッドの上面に対しX軸方向に往復動されるX軸ベースを介してY軸ベースが装着され、さらにこのY軸ベースに複数の多軸スピンドルヘッドを備えたタレットヘッドが45度の旋回軸線を中心に旋回する構成であるため、前記多軸スピンドルヘッドが大きな旋回半径で旋回され、これに応じて、ベッドの左右(X軸)方向の幅、つまり機械幅を大きくしなければならず、機械が大型化するという問題があった。
生産加工ラインにおいて、上述したタレットヘッド型工作機械を、前後方向、左右方向及び上下方向の3軸方向に移動制御される一つの主軸装置を備えた機械幅の小さい単軸工作機械と混在させるとともに、ワークを複数のステーション間で搬送する送りピッチが等しいトランスファバー搬送装置を使用した場合には、次のような問題があった。即ち、機械幅の大きい複数のタレットヘッド型工作機械の配列ピッチに合わせて機械幅の小さい前記複数の単軸工作機械の配列ピッチを大きくする必要があるので、生産加工ライン全体として、非常に広い設置スペースが必要になるという問題があった。
又、タレットヘッド型工作機械は、タレットヘッド及び多軸スピンドルヘッドがX軸(左右)方向及びY軸(前後)方向にのみ移動可能で、上下方向には移動できないため、ワークの上下方向の複数位置の加工を行うことができず、加工工程に制約が生じるという問題があった。
さらに、前記タレットヘッド型工作機械は、多軸スピンドルヘッドを45度の傾斜軸線のまわりで前述したように広い旋回スペースで旋回させる構成のため、機械周辺に作業者用の踏み台が必要になるという問題があった。又、多軸スピンドルヘッドが旋回される際に、工具が長尺の場合には、工具がワーク治具やワークに干渉しないように配慮する必要があるとともに、Y軸ベース上でタレットヘッドが旋回される構成のため、Y軸ベースからタレットヘッドを通して多軸スピンドルヘッドの各工具へ潤滑と冷却用のクーラントを供給する構成が複雑となったり、重量の異なる複数の多軸スピンドルヘッドの旋回時の重心のアンバランスを配慮した設計が必要になったりするという問題があった。
なお、上述した問題は、タレットヘッドが垂直軸線を中心に水平方向に旋回する構成の工作機械、或いはタレットヘッドが45度に限らず傾斜した旋回軸線を中心に旋回する構成の工作機械においても同様に発生する。
本発明は、上記従来のタレットヘッド型工作機械に存する各種の問題点を解消して、機械幅を小さくして小型化を図ることができる複合工作機械を提供することにある。
本発明の別の目的は、上記目的に加えて単軸工作機械及び複合工作機械が混在する生産加工システムの設置スペースを縮小することができる生産加工システムを提供することにある。
本発明の別の目的は、上記目的に加えて単軸工作機械及び複合工作機械が混在する生産加工システムの設置スペースを縮小することができる生産加工システムを提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、一基のベッドの上面に左右一対の第1加工ユニット及び第2加工ユニットを並列に装設し、両加工ユニットの工具ヘッドを前後動機構によりワーク治具に向かってそれぞれ前後動するように構成し、前記ベッドの上面に一台のワーク治具を装着し、該ワーク治具を位置切換機構により前記両工具ヘッドによるワークの第1加工位置及び第2加工位置の間で位置切換可能に構成したことを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記両加工ユニットには前記工具ヘッドを上下方向にそれぞれ移動する昇降機構が設けられていることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2において、前記ワーク治具はインデックステーブルを備え、該インデックステーブルは前記位置切換機構によるワーク治具の前記両加工位置間の移動運動を利用してワーク治具を旋回するように構成されていることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2において、前記ワーク治具はインデックステーブルを備え、該インデックステーブルは前記位置切換機構によるワーク治具の前記両加工位置間の移動運動を利用してワーク治具を旋回するように構成されていることを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項において、前記ワーク治具の位置切換機構は、前記両加工位置間でワーク治具に装着されたワークが移動中に面削り加工されるように数値制御移動可能に構成されていることを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項において、前記複合工作機械の左右方向の機械幅は、前後方向、左右方向及び上下方向の3軸方向に移動制御される一つの主軸装置を備えた単軸工作機械の機械幅とほぼ同じに設定されていることを要旨とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の少なくとも一基の複合工作機械と、前後方向、左右方向及び上下方向の3軸方向に移動制御される一つの主軸装置を備えた少なくとも一基の単軸工作機械とを備え、前記複合工作機械の左右方向の機械幅は、前記単軸工作機械の機械幅とほぼ同じに設定され、前記各工作機械の配列ピッチは同じに設定されていることを要旨とする。
請求項1〜5のいずれか一項に記載の発明によれば、一基のベッドの上面に左右一対の第1加工ユニット及び第2加工ユニットが並列に装設され、両加工ユニットの工具ヘッドが前後動機構によりワーク治具に向かってそれぞれ前後動される構成のため、両工具ヘッドを旋回する必要がなく、このため機械幅を小さくし、工作機械を小型化することができる。
請求項6記載の発明によれば、単軸工作機械及び複合工作機械が混在する生産加工システムの設置スペースを縮小することができる。
以下、本発明の複合工作機械を用いた生産加工ラインの一実施形態を図面にしたがって説明する。
最初に、図3に基づいて生産加工ラインの概略構成について説明する。加工ラインの上流側(図3の右側)には第1複合工作機械1及び第2複合工作機械2がX軸(ワークの搬送ラインと同じ)方向に所定の間隔をおいて装設されている。下流側(図3の左側)にはX軸、Y軸及びZ軸方向に移動制御される主軸装置を備えた従来公知の一軸タイプの第1単軸工作機械3及び第2単軸工作機械4がX軸方向に所定の間隔をおいて装設されている。前記第1複合工作機械1の上流側にはワーク搬入装置の搬入テーブル5が装設されている。前記第2単軸工作機械4の下流側には、ワーク搬出装置の搬出テーブル6が装設されている。前記搬入テーブル5から搬出テーブル6の間には、ワークWをX軸方向に搬送するトランスファバー方式のワーク搬送装置(図示略)が装設されている。
最初に、図3に基づいて生産加工ラインの概略構成について説明する。加工ラインの上流側(図3の右側)には第1複合工作機械1及び第2複合工作機械2がX軸(ワークの搬送ラインと同じ)方向に所定の間隔をおいて装設されている。下流側(図3の左側)にはX軸、Y軸及びZ軸方向に移動制御される主軸装置を備えた従来公知の一軸タイプの第1単軸工作機械3及び第2単軸工作機械4がX軸方向に所定の間隔をおいて装設されている。前記第1複合工作機械1の上流側にはワーク搬入装置の搬入テーブル5が装設されている。前記第2単軸工作機械4の下流側には、ワーク搬出装置の搬出テーブル6が装設されている。前記搬入テーブル5から搬出テーブル6の間には、ワークWをX軸方向に搬送するトランスファバー方式のワーク搬送装置(図示略)が装設されている。
次に、第1及び第2複合工作機械1,2について説明する。両複合工作機械1,2は同様に構成されているので、第1複合工作機械1について説明する。
第1複合工作機械1の平面を表す図1に示すように、一基のベッド11の上面には、左右一対の第1加工ユニット12及び第2加工ユニット13が機幅(X軸)方向に所定の間隔をおいて並列に装着されている。両加工ユニット12,13は、同様に構成されているので、第1加工ユニット12について説明する。
第1複合工作機械1の平面を表す図1に示すように、一基のベッド11の上面には、左右一対の第1加工ユニット12及び第2加工ユニット13が機幅(X軸)方向に所定の間隔をおいて並列に装着されている。両加工ユニット12,13は、同様に構成されているので、第1加工ユニット12について説明する。
第1複合工作機械1の右側面を表す図2に示すように前記ベッド11の上面には、Z軸(図2の左右方向で左側を前側、右側を後側とする)方向に互いに平行に複数のZ軸ガイドレール14が敷設され、各Z軸ガイドレール14にはZ軸サドル15がZ軸(前後)方向の往復動可能に装着されている。前記ベッド11とZ軸サドル15との間には、ベッド11に固定されたサーボモータ16により回転されるボールねじ17と、前記Z軸サドル15に固定され、かつ前記ボールねじ17に螺合されたボールねじナット18を備えた前後動機構としてのZ軸移動機構19が介装されている。
前記Z軸サドル15の前面には、Y軸(図2の上下)方向に指向する互いに平行なY軸ガイドレール21が敷設され、両Y軸ガイドレール21にはY軸サドル22がY軸方向の往復動可能に装着されている。前記Z軸サドル15とY軸サドル22との間には、Z軸サドル15に固定されたサーボモータ23により回転されるボールねじ24と、前記Y軸サドル22に固定され、かつ前記ボールねじ24に螺合されたボールねじナット25を備えた昇降機構としてのY軸移動機構26が装着されている。
前記Y軸サドル22の前面(図2の左端面)には、多軸スピンドルヘッド27が装着されている。この多軸スピンドルヘッド27の前面の上下二箇所にはそれぞれ4つの主軸28が回転可能に支持され、各主軸28には工具としてのドリル29が取り付けられている。
次に、前記ベッド11の上面に対し前記両加工ユニット12,13の前方に装着されたワーク支持装置について説明する。
図2に示すようにベッド11には、X軸(図2の紙面直交)方向に指向するX軸リニアガイドレール31が敷設され、該X軸リニアガイドレール31にはX軸サドル32がX軸方向の往復動可能に装着されている。前記X軸リニアガイドレール31の上面にはリニアモータの固定電磁石33が配設され、X軸サドル32の裏面には可動磁石34が取り付けられ、固定電磁石33と可動磁石34により位置切換機構としてのX軸移動機構35が構成されている。前記X軸サドル32の上面には、ワーク治具36が取り付けられ、該ワーク治具36の上面には、ワークWをクランプするクランプ機構37が装着されている。前記ワーク治具36には、ワークWを搬送する前述したトランスファバー方式のワーク搬送装置(図示略)のトランスファバー41が進入する溝36aが形成されている。
図2に示すようにベッド11には、X軸(図2の紙面直交)方向に指向するX軸リニアガイドレール31が敷設され、該X軸リニアガイドレール31にはX軸サドル32がX軸方向の往復動可能に装着されている。前記X軸リニアガイドレール31の上面にはリニアモータの固定電磁石33が配設され、X軸サドル32の裏面には可動磁石34が取り付けられ、固定電磁石33と可動磁石34により位置切換機構としてのX軸移動機構35が構成されている。前記X軸サドル32の上面には、ワーク治具36が取り付けられ、該ワーク治具36の上面には、ワークWをクランプするクランプ機構37が装着されている。前記ワーク治具36には、ワークWを搬送する前述したトランスファバー方式のワーク搬送装置(図示略)のトランスファバー41が進入する溝36aが形成されている。
図1に実線で示すように前記ワーク治具36は、常には前記ベッド11の幅方向の中央部の原点位置P0に停止されるようになっている。そして、図示しない制御装置からの動作信号により前記X軸移動機構35が作動されると、ワーク治具36が前記原点位置P0から第1加工ユニット12と対応する第1加工位置P1又は第2加工ユニット13と対応する第2加工位置P2に移動されるようにしている。
ここで、再び図3に基づいて、生産加工ラインの機械1〜4及び搬入テーブル5及び搬出テーブル6等のレイアウトについて説明する。
第1及び第2複合工作機械1,2の機械幅W1,W2は、ほぼ同じに設定され、第1及び第2単軸工作機械3,4の機械幅W3,W4もほぼ同じに、かつ前記両複合工作機械1,2の機械幅W1,W2とほぼ同じに設定されている。又、前記搬入テーブル5のワークの搬入開始点S1と、第1複合工作機械1のワークの受渡位置S2(前記原点位置P0)との距離L1と、第1及び第2複合工作機械1,2のワーク受渡位置S2,S3(両原点位置P0,P0)の距離L2はほぼ同じに設定されている。第2複合工作機械2のワークWの受渡位置(原点位置P0)と、第1単軸工作機械3のワークの受渡位置S4との距離L3、第1及び第2単軸工作機械3,4のワークの受渡位置S4,S5の距離L4、第2単軸工作機械4のワークの受渡位置S5と、搬出テーブル6のワーク受取位置S6との距離L5は、全て前記距離L1〜L2とほぼ同じに設定されている。このように前記距離L1〜L5は全てほぼ同じに設定されているので、前述したワーク搬送装置(図示略)は、ワークWの送りピッチが一定となるように設定されている。
第1及び第2複合工作機械1,2の機械幅W1,W2は、ほぼ同じに設定され、第1及び第2単軸工作機械3,4の機械幅W3,W4もほぼ同じに、かつ前記両複合工作機械1,2の機械幅W1,W2とほぼ同じに設定されている。又、前記搬入テーブル5のワークの搬入開始点S1と、第1複合工作機械1のワークの受渡位置S2(前記原点位置P0)との距離L1と、第1及び第2複合工作機械1,2のワーク受渡位置S2,S3(両原点位置P0,P0)の距離L2はほぼ同じに設定されている。第2複合工作機械2のワークWの受渡位置(原点位置P0)と、第1単軸工作機械3のワークの受渡位置S4との距離L3、第1及び第2単軸工作機械3,4のワークの受渡位置S4,S5の距離L4、第2単軸工作機械4のワークの受渡位置S5と、搬出テーブル6のワーク受取位置S6との距離L5は、全て前記距離L1〜L2とほぼ同じに設定されている。このように前記距離L1〜L5は全てほぼ同じに設定されているので、前述したワーク搬送装置(図示略)は、ワークWの送りピッチが一定となるように設定されている。
次に、前記のように構成した生産加工ラインの動作について説明する。
図3において、前記搬入テーブル5上のワークWは、ワーク搬送装置により第1複合工作機械1の受渡位置S2(原点位置P0)にあるワーク治具36に搬入され、クランプ機構37によりクランプされる。第1複合工作機械1においては、図1に示すように、ワーク治具36が原点位置P0からX軸移動機構35により図4に示すように第1加工位置P1に移動される。この状態で、第1加工ユニット12のY軸サドル22がY軸移動機構26により作動されて、多軸スピンドルヘッド27が所定高さに移動され、Z軸移動機構19が作動されて多軸スピンドルヘッド27が前進(図4参照)され、第1加工ユニット12側のドリル29によるワークWの一回目の加工が行われる。この加工が終了すると、第1加工ユニット12の多軸スピンドルヘッド27が後退されるとともに、前記X軸移動機構35が作動されて、ワーク治具36が図4の第1加工位置P1から原点位置P0を素通りして、図5に示す第2加工位置P2へ移動され、この状態で、第2加工ユニット13のY軸サドル22がY軸移動機構26により作動されて、多軸スピンドルヘッド27が所定高さに移動され、Z軸移動機構19が作動されて多軸スピンドルヘッド27が前進され、第2加工ユニット13側のドリル29によるワークWの二回目の加工が行われる。
図3において、前記搬入テーブル5上のワークWは、ワーク搬送装置により第1複合工作機械1の受渡位置S2(原点位置P0)にあるワーク治具36に搬入され、クランプ機構37によりクランプされる。第1複合工作機械1においては、図1に示すように、ワーク治具36が原点位置P0からX軸移動機構35により図4に示すように第1加工位置P1に移動される。この状態で、第1加工ユニット12のY軸サドル22がY軸移動機構26により作動されて、多軸スピンドルヘッド27が所定高さに移動され、Z軸移動機構19が作動されて多軸スピンドルヘッド27が前進(図4参照)され、第1加工ユニット12側のドリル29によるワークWの一回目の加工が行われる。この加工が終了すると、第1加工ユニット12の多軸スピンドルヘッド27が後退されるとともに、前記X軸移動機構35が作動されて、ワーク治具36が図4の第1加工位置P1から原点位置P0を素通りして、図5に示す第2加工位置P2へ移動され、この状態で、第2加工ユニット13のY軸サドル22がY軸移動機構26により作動されて、多軸スピンドルヘッド27が所定高さに移動され、Z軸移動機構19が作動されて多軸スピンドルヘッド27が前進され、第2加工ユニット13側のドリル29によるワークWの二回目の加工が行われる。
上述の加工が終了すると、第2加工ユニット13の多軸スピンドルヘッド27が後退されるとともに、前記X軸移動機構35が作動されて、ワーク治具36が図5の第2加工位置P2から図1の原点位置P0へ移動される。この状態でワーク搬送装置(図示略)のトランスファバー41により第1加工ユニット12のワーク治具36上のワークWが第2複合工作機械2の原点位置P0にあるワーク治具36に搬送される。この第2複合工作機械2によって、第1複合工作機械1と同様にしてワークWに二種類の加工が順次施される。
第2複合工作機械2の加工が終了したワークWは、図3においてワーク搬送装置により第2複合工作機械2のワーク受渡位置S3から第1単軸工作機械3の受渡位置S4へ搬送され、ここで第1単軸工作機械3によりワークWに加工が施される。その後、ワークWは第1単軸工作機械3の受渡位置S4から第2単軸工作機械4の受渡位置S5へ搬送され、第2単軸工作機械4によりワークWに加工が施される。第2単軸工作機械4の加工が終了したワークWは、ワーク搬送装置により搬出テーブル6のワーク受取位置S6へ搬送される。
上記実施形態の複合工作機械によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、図1に示すように、ベッド11の上面に第1及び第2加工ユニット12,13を並列に装設し、両ユニット12,13の多軸スピンドルヘッド27をZ軸方向の往復動可能に構成し、ワーク治具36をベッド11の上面においてX軸リニアガイドレール31によりX軸方向に往復動可能に装着し、このワーク治具36を原点位置P0と第1加工位置P1又は第2加工位置P2との間で位置切り換え可能に構成した。このため、両多軸スピンドルヘッド27を旋回させる必要がないので、そのための広いスペースが不要となり、第1複合工作機械1の機械幅W1を従来のタレットヘッド型工作機械の機械幅よりも小さくすることができ、第1複合工作機械1を小型化することができる。
(1)上記実施形態では、図1に示すように、ベッド11の上面に第1及び第2加工ユニット12,13を並列に装設し、両ユニット12,13の多軸スピンドルヘッド27をZ軸方向の往復動可能に構成し、ワーク治具36をベッド11の上面においてX軸リニアガイドレール31によりX軸方向に往復動可能に装着し、このワーク治具36を原点位置P0と第1加工位置P1又は第2加工位置P2との間で位置切り換え可能に構成した。このため、両多軸スピンドルヘッド27を旋回させる必要がないので、そのための広いスペースが不要となり、第1複合工作機械1の機械幅W1を従来のタレットヘッド型工作機械の機械幅よりも小さくすることができ、第1複合工作機械1を小型化することができる。
(2)上記実施形態では、第1及び第2複合工作機械1,2の機械幅W1,W2を小さくすることができるので、図3に示すように、第1及び第2単軸工作機械3,4の機械幅W3,W4と前記両複合工作機械の機械幅W1,W2をほぼ同じにすることが可能となる。このため、生産加工システム全体の各工作機械の設置スペースを縮小することができる。又、複数の単軸工作機械と複合工作機械が混在する生産加工システムにワークの送りピッチが同じトランスファバー方式のワーク搬送装置を組み込むことができる。さらに、生産変動等による工程変更により、例えば第1複合工作機械1と第2単軸工作機械4を入れ替えることもできる。
(3)上記実施形態では、多軸スピンドルヘッド27がY軸移動機構26によって上下方向に移動可能に構成されているので、ワークWの上下の複数箇所を加工することができ、多工程加工に容易に対応することができる。
(4)上記実施形態では、両多軸スピンドルヘッド27を例えば45度の傾斜軸線あるいは垂直軸線の回りで旋回させて割り出しする割り出し動作が不要のため、非加工時間を短縮することができる。
(5)上記実施形態では、ワーク治具36をX軸移動機構35により原点位置P0から第1加工位置P1又は第2加工位置P2に移動するようにしたので、ワークWを往復動しながらワークWに面削り加工を行うこともできる。
(6)上記実施形態では、両多軸スピンドルヘッド27が、Z軸方向及びY軸方向に移動するのみのため、多軸スピンドルヘッド27の交換を容易に行うことができる。
(7)上記実施形態では、ワーク治具36がX軸方向に往復動されるので、ワークの送りピッチを調節することができるワーク搬送装置を用いて、例えばワークを原点位置P0ではなく、第1加工位置P1に搬入することもでき、ワークの搬送時間を短縮することもできる。
(7)上記実施形態では、ワーク治具36がX軸方向に往復動されるので、ワークの送りピッチを調節することができるワーク搬送装置を用いて、例えばワークを原点位置P0ではなく、第1加工位置P1に搬入することもでき、ワークの搬送時間を短縮することもできる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・前記ワーク治具36に対しワークWを垂直軸線又は傾斜軸線の回りで旋回させるインデックステーブルを装着してもよい。この場合には、ワークWに対する加工工程を増加することができる。上記インデックステーブルの旋回運動を、ワーク治具36がX軸移動機構35によってX軸方向に移動される際の運動を利用して、例えばラックとピニオンを用いた動力伝達機構により行うようにしてもよい。この場合には、インデックステーブルの旋回専用の駆動源を省略することができる。
・前記ワーク治具36に対しワークWを垂直軸線又は傾斜軸線の回りで旋回させるインデックステーブルを装着してもよい。この場合には、ワークWに対する加工工程を増加することができる。上記インデックステーブルの旋回運動を、ワーク治具36がX軸移動機構35によってX軸方向に移動される際の運動を利用して、例えばラックとピニオンを用いた動力伝達機構により行うようにしてもよい。この場合には、インデックステーブルの旋回専用の駆動源を省略することができる。
・前記原点位置P0を省略してワーク治具36を第1加工位置P1に停止するようにしてもよい。
・前記多軸スピンドルヘッド27を単軸スピンドルヘッドに変更してもよい。
・前記多軸スピンドルヘッド27を単軸スピンドルヘッドに変更してもよい。
・Y軸サドル22及びY軸移動機構26を省略してもよい。
・前記第1及び第2複合工作機械1,2の機械幅W1,W2を、第1及び第2単軸工作機械3,4の機械幅W3,W4よりも小さくしてもよい。
・前記第1及び第2複合工作機械1,2の機械幅W1,W2を、第1及び第2単軸工作機械3,4の機械幅W3,W4よりも小さくしてもよい。
・図3において、第1及び第2複合工作機械1,2を一基にしてもよく、又、3基以上にしてもよい。第1及び第2単軸工作機械3,4を一基にしてもよく、又、3基以上にしてもよい。
W…ワーク、P1…第1加工位置、P2…第2加工位置、W1,W2…機械幅、1…第1複合工作機械、2…第2複合工作機械、11…ベッド、12…第1加工ユニット、13…第2加工ユニット、27…工具ヘッドとしての多軸スピンドルヘッド、36…ワーク治具。
Claims (6)
- 一基のベッドの上面に左右一対の第1加工ユニット及び第2加工ユニットを並列に装設し、両加工ユニットの工具ヘッドを前後動機構によりワーク治具に向かってそれぞれ前後動するように構成し、前記ベッドの上面に一台のワーク治具を装着し、該ワーク治具を位置切換機構により前記両工具ヘッドによるワークの第1加工位置及び第2加工位置の間で位置切換可能に構成したことを特徴とする複合工作機械。
- 請求項1において、前記両加工ユニットには前記工具ヘッドを上下方向にそれぞれ移動する昇降機構が設けられていることを特徴とする複合工作機械。
- 請求項1又は2において、前記ワーク治具はインデックステーブルを備え、該インデックステーブルは前記位置切換機構によるワーク治具の前記両加工位置間の移動運動を利用してワーク治具を旋回するように構成されていることを特徴とする複合工作機械。
- 請求項1〜3のいずれか一項において、前記ワーク治具の位置切換機構は、前記両加工位置間でワーク治具に装着されたワークが移動中に面削り加工されるように数値制御移動可能に構成されていることを特徴とする複合工作機械。
- 請求項1〜4のいずれか一項において、前記複合工作機械の左右方向の機械幅は、前後方向、左右方向及び上下方向の3軸方向に移動制御される一つの主軸装置を備えた単軸工作機械の機械幅とほぼ同じに設定されていることを特徴とする複合工作機械。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載の少なくとも一基の複合工作機械と、前後方向、左右方向及び上下方向の3軸方向に移動制御される一つの主軸装置を備えた少なくとも一基の単軸工作機械とを備え、前記複合工作機械の左右方向の機械幅は、前記単軸工作機械の機械幅とほぼ同じに設定され、前記各工作機械の配列ピッチは同じに設定されていることを特徴とする複合工作機械を備えた生産加工システム。
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JP2006030106A JP2007210044A (ja) | 2006-02-07 | 2006-02-07 | 複合工作機械及びそれを備えた生産加工システム |
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Citations (3)
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---|---|---|---|---|
JPS60197350A (ja) * | 1984-03-14 | 1985-10-05 | Kira Tekkosho:Kk | マシニングセンタ |
JPH06734A (ja) * | 1992-06-22 | 1994-01-11 | Techno Washino:Kk | 工作機械のラインシステム |
JPH0715246U (ja) * | 1993-08-10 | 1995-03-14 | 株式会社江黒鉄工所 | 複数z軸台を有する自動多面加工機 |
-
2006
- 2006-02-07 JP JP2006030106A patent/JP2007210044A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60197350A (ja) * | 1984-03-14 | 1985-10-05 | Kira Tekkosho:Kk | マシニングセンタ |
JPH06734A (ja) * | 1992-06-22 | 1994-01-11 | Techno Washino:Kk | 工作機械のラインシステム |
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