JP2009202276A - 複合加工装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の目的は、ワークを加工機械の作業領域に搬送することなく、位置移動させずに所定位置のワークに対して加工機械を移動することにより、複数の加工が同時に行われ、かつ複数の加工機械の移動を案内する案内手段を適宜配置することができる複合加工装置を提供することにある。
【解決手段】複数のコラムユニット1を用いてワークWに対して複数の加工を行うようにした。ワークWは加工が終了するまでは所定位置のワークテーブルTに固定支持されると共に、複数のコラムユニット1が順次ワークWに対応する作業位置に移動して位置決めされて、ワークWに対するそれぞれの加工が行われる。複数のコラムユニット1は、それぞれの下部及び上部において共通の案内手段である下部ガイドレール6及び上部ガイドレールによって水平方向に案内支持されると共に、それぞれのコラムユニット1は他のコラムユニット1に対して独立して移動することが可能である。
【選択図】図2
【解決手段】複数のコラムユニット1を用いてワークWに対して複数の加工を行うようにした。ワークWは加工が終了するまでは所定位置のワークテーブルTに固定支持されると共に、複数のコラムユニット1が順次ワークWに対応する作業位置に移動して位置決めされて、ワークWに対するそれぞれの加工が行われる。複数のコラムユニット1は、それぞれの下部及び上部において共通の案内手段である下部ガイドレール6及び上部ガイドレールによって水平方向に案内支持されると共に、それぞれのコラムユニット1は他のコラムユニット1に対して独立して移動することが可能である。
【選択図】図2
Description
本発明は、ワークを複数の加工機械を用いて順次加工するようにした複合加工装置に関する。
従来、コンピューターによって数値制御されるマシニングセンターに代表される自動加工機械が用いられている。その機械の多くは、自動工具交換機構と、ワークテーブルと、ワークテーブル上においてワークを旋回自在に位置決めするインデックステーブルとを備えている。そして、インデックステーブルを用いてワークを割り出し移動させ、ワークの複数箇所に複数方向から加工を行っている。そのため、工具交換に要する時間や、ワークの姿勢変更に要する時間等が短縮され、省力化や作業能率の向上等が図られている。
上記機械により加工可能なワークの最大寸法は、コラムとインデックステーブルとの最大距離により決定されるため、機械の規模や剛性には限度があり、例えば長尺なワークの異なる位置を加工するためには、ワークのクランプ位置を変更しながら複数回にわたる加工が必要であり、加工精度や加工時間に問題がある。その問題を解決するものとして、特許文献1に開示されているマルチコラム自動加工機械によれば、長尺ワークを一旦所定位置にクランプすれば、長尺ワークの複数箇所を複数方向から同時に加工することができるとされている。
また、固定された加工機械に対してワークを搬送して、その加工機械の作業位置に位置決めした後にワークに加工を行い、その加工が終了した後、ワークを搬送手段により搬送して次の加工機械の作業位置に位置決めして加工するように、複数の加工を順次行うようにした複合機械がある。そのような複合機械は、ワークを搬送ラインの出発点において搬送冶具にセットすれば、ワークに対する加工が順次行われるといる利点があるが、ワークの位置決めに係る機構上の問題や、ワーク及び搬送冶具の位置決めに対して障害物となる切粉の問題等がある。
そのような問題を解決するものとして、特許文献2に開示されている位置決め装置においては、ワークをパレットに対して所定範囲内で位置変更可能に係合させた上で、ワークをパレットと共に機械の作業領域に搬送し、更に作業位置に位置決めするようになっている。そして、装置が簡素化された上に、切粉等の影響を受けない高い位置決め精度が得られるとされている。
特開平4−193440号公報([特許請求の範囲]を参照)
特開2000−210822号公報([特許請求の範囲][0004]を参照)
特許文献1に開示されているマルチコラム自動加工機械による加工は、X軸方向に敷設したガイドレールを共用して、X軸方向に独立して動作する複数の下部スライドベースに搭載された加工機械の工具によって行われるが、それぞれの下部スライドベースは、隣合うスライドベースの先へ動作(移動)することができない。そのため、所定の加工をワークのいずれの個所にも行うことができるように、それぞれの加工機械に工具交換用のインデックステーブルを備え、複数の工具を配設しておく必要がある。そうすることで、各下部スライドベースに許容されている動作範囲において長尺ワークの複数の個所に複数の機械加工を行うことが可能となる。ところが、このマルチコラム自動加工機械は、必要とされる多くの工具が配設されたインデックステーブルを備えるものであるため、高価なものとなることが避け難い。
また、特許文献2に開示されている位置決め装置は、搬送冶具としてのパレットを用いるものであり、搬送手段とパレットとの位置関係、ワークとパレットとの位置関係及びワークと作業機との位置関係において、それぞれに必要な精度で位置決めが行われるようになっている。このように複数の位置決めが必要なことは、固定された作業機のそれぞれの作業領域にワークを搬送して加工する、トランスファマシンを用いる装置においては避け得ないものである。従って、従来技術に比べ位置決め等が簡素化されているとはいうものの、ワークの位置決めに関わる複雑さは解消されていない。また、形状が異なるワークを連続して加工しようとすれば、位置決め装置はより複雑なものにならざるを得ない。
本発明は、このような問題に着目してなされたものであり、その目的とするところは、ワークを移動させずに所定位置のワークに対して加工機械を移動することにより、複数の加工が同時に行われ、かつ複数の加工機械の移動を案内する案内手段を適宜配置することができる複合加工装置を提供することにある。
上記問題を解決するために請求項1に記載の複合加工装置の発明は、複数の加工機械を用いてワークに対して複数の加工を行うようにした複合加工装置において、前記ワークは複数の加工が終了するまでは位置移動することなく所定位置のワークテーブル上に支持されると共に、前記複数の加工機械が順次前記ワークに対応する作業位置に移動して位置決めされて、ワークに対するそれぞれの加工が行われることを特徴とするものである。
請求項1に記載の発明によれば、始めにワークテーブル上に支持されたワークは、複数の加工機械による加工が終わるまではワークテーブルから外されることがない。そのため、ワークを複数の加工機械の作業領域に運ぶためにトランスファマシンを用いることがない。従って、搬送のたびに必要な位置決めに関わる動作が不要となり、位置決めの障害となる切粉の影響も受けない。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の複合加工装置において、前記加工機械は、一つの工具主軸を備える主軸ヘッドが搭載されたコラムユニットであり、その複数のコラムユニットは、共通の案内手段によって水平方向に案内支持されると共に、それぞれのコラムユニットは他のコラムユニットに対して独立して移動可能となっていることを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明によれば、加工機械は、一つの工具主軸を備える主軸ヘッドが搭載された簡単な構造のコラムユニットとして構成されている。そして、複数のコラムユニットが共通の案内手段によって案内支持され、それぞれが独立して移動可能となっている。そのため、固定支持されたワークに対してそれぞれのコラムユニットの工具により加工が行われると共に、コラムユニットが移動して他のワークに対する加工を行うことができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の複合加工装置において、前記コラムユニットは、その上部及び下部に被案内部が設けられ、その被案内部において前記案内手段に案内支持されることを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明によれば、コラムユニットが、その上部及び下部に設けられた被案内部において、上下に配置された案内手段により案内支持されることができる。従って、コラムユニットは、ワークに対する作業位置に位置決めされるとき、ワークに対する高精度の加工が可能なように剛性のある支持がなされる。
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載の複合加工装置において、前記案内手段は、前記コラムユニットを複数の水平方向に案内するガイドレールであって、それぞれのガイドレールの長手方向の端部の間には、前記コラムユニットの移動方向を変更する方向変更部が設けられていることを特徴とするものである。なお、ここに用いられている「ガイドレール」は、平行な二本のレールからなるものに限らず、一本又は三本以上のレールからなるものも含むものとする。
請求項4に記載の発明によれば、例えば二対のガイドレールを、その間にワークテーブルを介在させて平行に配置し、それぞれのガイドレールの端部間を方向変更部で連結すれば、コラムユニットは、ガイドレールに案内されて移動してワークに対する加工を行い、その動作を繰り返した後に出発点に戻ることができる。また、複数のガイドレールを複数の方向変換部を介して配置すれば、コラムユニットを、複数の方向に移動方向を変えながら案内することができるので、工場内のスペースを無駄なく使ってガイドレールを配置し、コラムユニットの作業領域を数多く設けることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項2ないし4のうちいずれか一項に記載の複合加工装置において、前記案内手段は、前記コラムユニットの移動軌跡が閉回路となるように設けられていることを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明によれば、ワークに対する複数のコラムユニットによる加工を1サイクルとして、複数の加工を繰り返し行うことができる。また、閉回路として設けられた案内手段の内側にワークを配置すれば、正面の加工が行われたワークに対しその背面の加工を行うようにすることもできる。更に、閉回路として設けられた案内手段の外側にワークを配置すれば、ワークの加工を終えたコラムユニットを直ちに出発点に戻すこともできる。
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のうちいずれか一項に記載の複合加工装置において、前記ワークテーブルは、複数のワークを、複数の加工機械によって同時に加工されることが可能な位置に、支持するように設けられていることを特徴とするものである。
請求項6に記載の発明によれば、複数のワークを、それぞれの形状が異なる場合であっても、ワークテーブルに固定支持すれば、それぞれのワークに対して複数のコラムユニットによる加工を同時に行うことができるので、複数の加工が行われたワークを短時間ピッチで得ることができる。
本発明によれば、ワークを加工機械の作業領域に搬送することなく、ワークを位置移動させずに所定位置のワークに対して加工機械を移動することにより、複数の加工が同時に行われ、かつ複数の加工機械の移動を案内する案内手段を適宜配置することができる複合加工装置を提供することができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明を具体化した複合加工装置の実施形態を図1、2を用いて説明するが、図1に示す複合加工装置は、全体の一部として一つのコラムユニット1及びそのコラムユニット1を案内支持する周辺の構造を模式的に示すものである。特に、ワークテーブルTについては、一つのワークWがクランプされ固定される状態を簡略化して示している。なお、ワークテーブルTに対するワークWの固定は、クランプによる固定の他、回転割り出し可能な冶具を用いて固定支持するようにしてもよい。
以下、本発明を具体化した複合加工装置の実施形態を図1、2を用いて説明するが、図1に示す複合加工装置は、全体の一部として一つのコラムユニット1及びそのコラムユニット1を案内支持する周辺の構造を模式的に示すものである。特に、ワークテーブルTについては、一つのワークWがクランプされ固定される状態を簡略化して示している。なお、ワークテーブルTに対するワークWの固定は、クランプによる固定の他、回転割り出し可能な冶具を用いて固定支持するようにしてもよい。
支持フレーム11は、2ヶ所の脚部フレーム11dにおいて床面に固定され、それぞれの脚部フレーム11dから垂直方向に前部フレーム11a及び後部フレーム11eが立設され、その前部フレーム11a及び後部フレーム11eの間に下部フレーム11cが架設されている。前部フレーム11a及び後部フレーム11eは、それぞれが上方に延長され、それぞれの上端間に上部フレーム11bが架設されている。本実施形態における支持フレーム11は、ワークWに対する工具3bによる加工が行われる作業領域に干渉しない位置に複数が配置されている。下部ガイドフレーム9及び上部ガイドフレーム10は支持フレーム11の下部フレーム11c及び上部フレーム11bそれぞれにより支持されている。コラムユニット1を案内支持するため、下部ガイドフレーム9には下部ガイドレール6が、上部ガイドフレーム10には上部ガイドレール4がそれぞれそれらの全長に亘って敷設されている。
次に、ワークWに対して加工を行うコラムユニット1の構成を説明する。コラムユニット1の外殻をなすスライドコラム2は角筒状に形成され、その中心を通る軸線は水平方向かつ下部ガイドレール6の延長方向に対し直交する方向(Z軸方向)に向いている。そのスライドコラム2には一対の下部案内溝7及び上部案内溝5において、被案内部としての下部ガイドレール6及び上部ガイドレール4により滑動自在に案内支持され、コラムユニット1が独立して水平方向(X軸方向)に移動することが可能となっている。ここに示す下部ガイドレール6及び上部ガイドレール4の断面形状は略矩形をなしているが、断面形状が台形又は三角形であってもよい。
また、スライドコラム2の内側には、図示しない主軸サドルが上下方向(Y軸方向)に移動可能に支持され、その主軸サドルには主軸ヘッド3がX軸方向に直交する方向(Z軸方向)に移動可能に支持されて構成されている。主軸サドル及び主軸ヘッドを移動可能とする装置は、公知の、例えばモーターで回転駆動される送りねじとボールナットの組み合わせによるもの等を採用し得る。主軸ヘッド3の先端部には工具主軸3aが設けられ、その工具主軸3aには工具3bが装着されている。本実施形態においては、各コラムユニット1に対し一つの工具3bが装着されるようになっており、その工具3bは、例えばドリル、リーマ、タップ、座ぐりカッター、エンドミル、フライス工具、研磨工具、洗浄工具等である。
下部ガイドフレーム9の後部には、下部ガイドレール6と平行に1本のラック8が下部ガイドフレーム9の全長に亘って敷設されており、スライドコラム2の後面下部に設けられたピニオンユニット2aの図示しないピニオンがラック8に噛み合って、ピニオンの回転量に応じてコラムユニット1がX軸方向に移動するようになっている。このピニオンの回転は、それぞれのコラムユニット1のピニオンユニット2aにおいて独立して制御されるようになっており、それぞれのコラムユニット1が次の加工が予定されるワークWの作業位置に移動して位置決めされることができる。
なお、コラムユニット1に対する電力及び制御系の電気信号等の供給は、下部ガイドフレーム9等に配線された供給源に摺動接触する端子により受けることができる。信号系の伝達は、電波及び赤外線等の無線信号を用いる方法もある。また、支持フレーム11の構造にもよるが、油圧、電力及び制御系の電気信号等の供給を、複合加工装置の上方又は下方に設けられた公知のロータリージョイントを介して供給源に接続して行うようにすることができる。
図2を用いて本実施形態の複合加工装置の全体の構成を説明するが、図2において、支持フレーム11や上部ガイドフレーム10は省略して図示していない。
図2に示すように、4台のコラムユニット1を第1方向に移動可能に案内支持する下部ガイドフレーム9と、その第1方向に平行且つ反対方向の第2方向に4台のコラムユニット1を移動可能に案内支持する下部ガイドフレーム9とが設置されている。それぞれの下部ガイドフレーム9は、ラック8が敷設されていない前部が対向するように配置されている。その二つの下部ガイドフレーム9の間に、ワークテーブルTが設けられ、4個のワークWが所定間隔で固定され、8台のコラムユニット1がそれぞれの工具3bをワークW側に向けて配置されている。
図2に示すように、4台のコラムユニット1を第1方向に移動可能に案内支持する下部ガイドフレーム9と、その第1方向に平行且つ反対方向の第2方向に4台のコラムユニット1を移動可能に案内支持する下部ガイドフレーム9とが設置されている。それぞれの下部ガイドフレーム9は、ラック8が敷設されていない前部が対向するように配置されている。その二つの下部ガイドフレーム9の間に、ワークテーブルTが設けられ、4個のワークWが所定間隔で固定され、8台のコラムユニット1がそれぞれの工具3bをワークW側に向けて配置されている。
二つの下部ガイドフレーム9の同じ側の端部間には、コラムユニット1の移動方向を変更する方向変更部20が設けられている。本実施形態においては、方向変更部20は複合加工装置の左右の2ヶ所に設けられている。方向変更部20は、その上面の方向変更テーブル21上に、一対のガイドレール26と1本のラック28が、下部ガイドフレーム9における一対の下部ガイドレール6及びラック8のそれぞれの間隔と同一の間隔で平行に敷設されている。
次に、コラムユニット1が、第1方向の移動を可能とする下部ガイドフレーム9を移動し、方向変更部20により方向を変更した上で、第2方向の移動を可能とする下部ガイドフレーム9に移動する動作について説明する。
図2において、第1方向の下部ガイドフレーム9の左側の端部9aと方向変更テーブル21の右側の端部21aは密着状態に配置されている。そして、下部ガイドフレーム9の左端に位置するコラムユニット1が左へ移動して方向変更テーブル21の所定位置に移動した後、方向変更部20は、図示しないレール等の案内装置及び油圧等の駆動装置により駆動されて図2における下方へ移動する。そして、旋回部22において180°回転して方向を変更された方向変更部20は、第2方向の下部ガイドフレーム9の左側の端部9aと、方向変更テーブル21における端部21aとは反対側の端部21bとが密着状態に配置されるように移動する。そのとき、方向変更テーブル21の一対のガイドレール26及びラック28は、下部ガイドフレーム9の一対の下部ガイドレール6及びラック8と、それぞれの端部を密着することができるので、コラムユニット1は第2方向の下部ガイドフレーム9へ移動することができる。
同様に、第2方向の下部ガイドフレーム9の右側に密着配置されている方向変更部20に移動したコラムユニット1は、第1方向の下部ガイドフレーム9の右側に密着配置されるように移動した後、方向変更部20から下部ガイドフレーム9の右側に移動することができる。
第1方向の下部ガイドフレーム9から第2方向の下部ガイドフレーム9へ、また、第2方向の下部ガイドフレーム9から第1方向の下部ガイドフレーム9へコラムユニット1を移動させた方向変更部20は、次のコラムユニット1の移動のために元の位置へ戻って待機するようになっている。その元の位置とは、図2において実線で示す左上及び右下の位置である。
また、方向変更部20によりコラムユニット1が移動される時間は、他のコラムユニット1は下部ガイドレール6及び上部ガイドレール4により案内支持されて次のワークWの作業位置へ移動するため、ワークWに対する加工ができない。従って、その間を利用して、ワークテーブルTに対してワークWを搬入固定したり、ワークテーブルTからワークWを搬出したりすることができる。
このように、コラムユニット1は一対の下部ガイドフレーム9を循環し、ワークWに対する複数の加工を終われば出発点に戻ることになるので、それぞれのコラムユニット1にクーラント用のタンクを搭載しておき、例えば出発点にクーラント供給装置を配置する等して、1サイクルごとにクーラントを供給することもできる。その供給をカートリッジ式のタンクの交換によって行うようにしてもよい。そうすることで、一般的な加工機械に必要な大容量のクーラント用タンクが不要となる。
従って、上記実施形態の複合加工装置によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、1台のコラムユニット1に搭載された主軸ヘッド3の工具主軸3aに対し一つの工具3bが装着されており、複数のコラムユニット1が1個のワークWに対して複数の加工を順次行うようにした。そのため、単機能化されたコラムユニット1を複数台用いることで、複数の加工が施されたワークWを短時間のタクトで得ることができる複合加工装置を提供できる。
(1)上記実施形態では、1台のコラムユニット1に搭載された主軸ヘッド3の工具主軸3aに対し一つの工具3bが装着されており、複数のコラムユニット1が1個のワークWに対して複数の加工を順次行うようにした。そのため、単機能化されたコラムユニット1を複数台用いることで、複数の加工が施されたワークWを短時間のタクトで得ることができる複合加工装置を提供できる。
(2)上記実施形態では、ワークWは所定位置のワークテーブルT上に固定支持され位置移動することなく、コラムユニット1がワークWの作業領域に移動してワークWに対する加工を施すようにした。そのため、ワークWを搬送冶具により搬送する場合の切粉による位置決め障害は起こり得ず、ワークWの位置決め固定が精度よく行うことができる複合加工装置を提供できる。
(3)上記実施形態では、2方向の下部ガイドフレーム9の間に方向変更部20を配置し、合計8台のコラムユニット1の移動軌跡が閉回路となるようにして、コラムユニット1はワークWに対する所定の加工を終わって出発点に戻ることができるようにした。そのため工場内のスペースを有効に使うことができる複合加工装置を提供できる。
(4)上記実施形態では、コラムユニット1の移動軌跡で形成される閉回路の内側のワークテーブルTに4個のワークWが固定支持されるようにした。そのため、工具3bの軸方向はZ軸方向に限定されているにも拘らず、ワークWを固定したまま、その一つの面に対する加工と、その面の裏側に相当する面に対する180°方向を変えた二方向からの加工とを行うことができる複合加工装置を提供できる。
(第2の実施形態)
次に、本発明を具体化した複合加工装置の第2の実施形態を、第1実施形態と異なる部分を中心に図3を用いて説明する。
次に、本発明を具体化した複合加工装置の第2の実施形態を、第1実施形態と異なる部分を中心に図3を用いて説明する。
図3に示すように、4台のコラムユニット1を第1方向に移動可能に案内支持する下部ガイドフレーム9と、その第1方向に平行且つ反対方向の第2方向に4台のコラムユニット1を移動可能に案内支持する下部ガイドフレーム9とが設置されている。それぞれの下部ガイドフレーム9は、ラック8が敷設された後部が対向するように配置されている。また、第1ワークテーブルT1と第2ワークテーブルT2とは、それぞれが、下部ガイドフレーム9の外側に配置されている。その第1ワークテーブルT1に固定支持されている4個のワークWに対応するように、第1方向の下部ガイドフレーム9上のコラムユニット1は工具3bを外側に向けてワークWの加工が可能なように配置されている。同様に、第2ワークテーブルT2に固定支持されている4個のワークWに対応するように、第2方向の下部ガイドフレーム9上のコラムユニット1も工具3bを外側に向けて配置されている。
第1方向の下部ガイドフレーム9の右側の端部には方向変更部20が密着状態に配置され、第2方向の下部ガイドフレーム9の左側の端部には方向変更部20が密着状態に配置されている。この二つの方向変更部20の位置は、それぞれが、第1方向の下部ガイドフレーム9及び第2方向の下部ガイドフレーム9に対して、方向変更したコラムユニット1を送り出した状態を示している。
そして、この第2実施形態においては、第1の実施形態における(4)の効果を除いた効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
(5)上記実施形態では、8個のワークWは、2方向の下部ガイドフレーム9の外側に配置された第1ワークテーブルT1及び第2ワークテーブルT2に固定されるようにした。そのため、ワークWの第1ワークテーブルT1及び第2ワークテーブルT2に対する取付及び取外しの作業スペースが任意に設定できる複合加工装置を提供できる。
(5)上記実施形態では、8個のワークWは、2方向の下部ガイドフレーム9の外側に配置された第1ワークテーブルT1及び第2ワークテーブルT2に固定されるようにした。そのため、ワークWの第1ワークテーブルT1及び第2ワークテーブルT2に対する取付及び取外しの作業スペースが任意に設定できる複合加工装置を提供できる。
(第3の実施形態)
次に、本発明を具体化した複合加工装置の第3の実施形態を、第1及び第2実施形態と異なる部分を中心に図4を用いて説明する。
次に、本発明を具体化した複合加工装置の第3の実施形態を、第1及び第2実施形態と異なる部分を中心に図4を用いて説明する。
図4に示すように、第1方向の下部ガイドフレーム9とワークテーブルTとが設けられ、4個のワークWを加工可能なように4台のコラムユニット1がそれぞれの工具3bをワークW側に向けて配置されている点は、第1実施例と同様である。
本実施形態においては、第2方向にコラムユニット1を案内する早送りガイドフレーム31が、下部ガイドフレーム9の後方、即ち、下部ガイドフレーム9に対してワークテーブルTが配置されている側と反対側に配置されている。早送りガイドフレーム31の上面には、下部ガイドフレーム9における一対の下部ガイドレール6と同間隔の一対のガイドレール32が敷設されているが、下部ガイドフレーム9におけるラック8に相当するラックは設置されていない。早送りガイドフレーム31の全長に亘るコラムユニット1の移動は、図示しない駆動装置、例えば早送りガイドフレーム31の全長に亘って往復動可能な駆動チェーン等を用いて、そのチェーンに設けられたフックに牽引されることにより早送りされる。
次に、本実施形態のコラムユニット1の移動及び方向変更について説明する。下部ガイドフレーム9の左端に密着状態で配置されている方向変換部30は、その上面の方向変更テーブル33に一対のガイドレール36及び1本のラック38が設けられている点は、前記第1、2実施形態の方向変更部20と同様である。しかし、方向変換部30がコラムユニット1を載せた状態で下部ガイドフレーム9の左端から早送りガイドフレーム31の左端へ移動する間には、旋回部22が設けられていない。従って、コラムユニット1を載せた方向変換部30は、図示しない駆動装置により駆動され、下部ガイドフレーム9の左端に対する密着状態の位置から、早送りガイドフレーム31の左端に対する密着状態の位置へと移動するのみで、方向を変更することはない。コラムユニット1が、下部ガイドフレーム9において案内移動されるとき及び早送りガイドフレーム31において早送りされるとき、工具3bが向く方向は常に一定方向(図の下向き)を向いたままである。
コラムユニット1が下部ガイドフレーム9上を移動するとき及び方向変更テーブル33上を移動するときは、ラック8及びラック38に噛み合うピニオンユニット2aの図示しないピニオンの駆動によるが、コラムユニット1の早送りガイドフレーム31上の移動は、前述のようにチェーン等の図示しない駆動装置により行われる。
この第3実施形態においては、第1実施形態の(1)(2)に記載したものとほぼ同様な効果を得ることができると共に、以下の効果を得ることができる。
(6)上記実施形態では、4個のワークWに対する複数の加工を行ったコラムユニット1のそれぞれは、下部ガイドフレーム9の左端から方向変換部30を介して早送りガイドフレーム31へ移動し、更に早送りガイドフレーム31上を第2方向に早送りされるようにした。そのため、コラムユニット1が所定の加工を素早く繰り返し行うことができる複数加工装置を提供できる。
(6)上記実施形態では、4個のワークWに対する複数の加工を行ったコラムユニット1のそれぞれは、下部ガイドフレーム9の左端から方向変換部30を介して早送りガイドフレーム31へ移動し、更に早送りガイドフレーム31上を第2方向に早送りされるようにした。そのため、コラムユニット1が所定の加工を素早く繰り返し行うことができる複数加工装置を提供できる。
(変更例)
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、前部フレーム11a及び後部フレーム11eのそれぞれの上端において両持ち状態に上部フレーム11bを支持したが、下部フレーム11cを上方へ延長することなく、前部フレーム11aのみを上方へ延長し、その上端において後方へ延長した上部フレーム11bを片持ち状態に支持するようにしてもよい。また、前部フレーム11aを上方へ延長することなく、後部フレーム11eを上方へ延長してその上端において前方へ延長され片持ち支持される上部フレーム11bとしてもよい。
・上記実施形態では、スライドコラム2を角筒状に形成したが、Z軸方向視においてコ字形状となるように形成してもよい。
・上記実施形態では、ワークWをワークテーブルTにクランプ固定した場合について述べたが、ワークテーブルT上にワークWを水平回転可能な冶具に支持して、ワークWを回転割り出し可能に支持してもよい。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、前部フレーム11a及び後部フレーム11eのそれぞれの上端において両持ち状態に上部フレーム11bを支持したが、下部フレーム11cを上方へ延長することなく、前部フレーム11aのみを上方へ延長し、その上端において後方へ延長した上部フレーム11bを片持ち状態に支持するようにしてもよい。また、前部フレーム11aを上方へ延長することなく、後部フレーム11eを上方へ延長してその上端において前方へ延長され片持ち支持される上部フレーム11bとしてもよい。
・上記実施形態では、スライドコラム2を角筒状に形成したが、Z軸方向視においてコ字形状となるように形成してもよい。
・上記実施形態では、ワークWをワークテーブルTにクランプ固定した場合について述べたが、ワークテーブルT上にワークWを水平回転可能な冶具に支持して、ワークWを回転割り出し可能に支持してもよい。
T…ワークテーブル、W…ワーク、1…コラムユニット、3…主軸ヘッド、3a…工具主軸、4…上部ガイドレール、6…下部ガイドレール、9a,21a,21b…端部、20…方向変更部、26,32,36…ガイドレール。
Claims (6)
- 複数の加工機械を用いてワークに対して複数の加工を行うようにした複合加工装置において、前記ワークは複数の加工が終了するまでは位置移動することなく所定位置のワークテーブル上に支持されると共に、前記複数の加工機械が順次前記ワークに対応する作業位置に移動して位置決めされて、ワークに対するそれぞれの加工が行われることを特徴とする複合加工装置。
- 前記加工機械は、一つの工具主軸を備える主軸ヘッドが搭載されたコラムユニットであり、その複数のコラムユニットは、共通の案内手段によって水平方向に案内支持されると共に、それぞれのコラムユニットは他のコラムユニットに対して独立して移動可能となっていることを特徴とする請求項1に記載の複合加工装置。
- 前記コラムユニットは、その上部及び下部に被案内部が設けられ、その被案内部において前記案内手段に案内支持されることを特徴とする請求項2に記載の複合加工装置。
- 前記案内手段は、前記コラムユニットを複数の水平方向に案内するガイドレールであって、それぞれのガイドレールの長手方向の端部の間には、前記コラムユニットの移動方向を変更する方向変更部が設けられていることを特徴とする請求項2又は3に記載の複合加工装置。
- 前記案内手段は、前記コラムユニットの移動軌跡が閉回路となるように設けられていることを特徴とする請求項2ないし4のうちいずれか一項に記載の複合加工装置。
- 前記ワークテーブルは、複数のワークを、複数の加工機械によって同時に加工されることが可能な位置に、支持するように設けられていることを特徴とする請求項1ないし5のうちいずれか一項に記載の複合加工装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008046296A JP2009202276A (ja) | 2008-02-27 | 2008-02-27 | 複合加工装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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CN110103082A (zh) * | 2019-05-27 | 2019-08-09 | 洪湖市精益重型机械有限公司 | 一种分体或组合式多轴加工中心 |
CN117020674A (zh) * | 2023-09-08 | 2023-11-10 | 广东煜霖建材科技有限公司 | 一种铝蜂窝板修边用切边机 |
CN117324967A (zh) * | 2023-12-01 | 2024-01-02 | 宁波肆典零科技有限公司 | 重载生产线 |
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2008
- 2008-02-27 JP JP2008046296A patent/JP2009202276A/ja active Pending
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