JP2007209118A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】操舵力を補助するモータ1と、モータ1を電圧パルスによって駆動するインバータ6と、インバータ6を介してモータ1を制御する制御回路7と、バッテリ5から給電されて制御回路7に電力を供給する電源回路9と、バッテリ5の出力電圧を監視する電圧監視回路10と、バッテリ5と電源回路9との間に挿入されて、出力電圧よりも高い電圧を発生するためのチャージポンプ11とを備え、出力電圧が所定電圧よりも低いことを電圧監視回路10が検出した場合に、チャージポンプ11は、出力電圧を昇圧するものである。
【選択図】図1
Description
そのため、運転者による適切な操舵操作が困難になるという問題点があった。
そのため、バッテリの出力電圧が低下した場合であっても、制御手段がモータの制御を継続し、適切な操舵操作を実施することができる。
なお、以下の実施の形態では、電動パワーステアリング装置が車両に搭載されている場合について説明する。
図1は、この発明の実施の形態1に係る電動パワーステアリング装置を示すブロック図である。
図1において、電動パワーステアリング装置は、車両の運転者の操舵力を補助するブラシレスモータ(以下、「モータ」と略称する)1と、モータ1のロータ(図示せず)の回転位置を検出して位置信号を出力する回転位置センサ2と、運転者の操舵力を検出するトルクセンサ3と、トルクセンサ3の出力に基づいて、モータ1に通電する電流を制御するコントローラ4と、車両に設けられてコントローラ4に電力を供給するバッテリ5とを備えている。
また、インバータ6は、スイッチングによってモータ1に供給する電力を生成するスイッチング素子13と、モータ1の3つの相に通電される駆動電流を検出する抵抗器14とを有している。
チャージポンプ11は、バッテリ5と電源回路9との間に挿入されて、制御回路7から出力される駆動パルスによって駆動され、バッテリ5の出力電圧よりも高い電圧を発生する。増幅器12は、トルクセンサ3の出力を増幅する。
ここで、制御回路7は、プログラムを格納した記憶部とCPUとを有するマイクロプロセッサ(図示せず)で構成されている。制御回路7を構成する各ブロックは、記憶部にソフトウェアとして記憶されている。
以上の制御回路7の処理によって、モータ1は、運転者の操舵力を適切に補助している。
電圧判定部21は、電圧監視回路10から出力される監視結果に基づいて、バッテリ5の出力電圧が所定電圧よりも低いか否かを判定する。また、電圧判定部21は、バッテリ5の出力電圧が所定電圧よりも低いと判定した場合に、駆動パルス発生部20に対して、駆動パルスを出力するための指令を出力する。
図3は、この発明の実施の形態1に係るチャージポンプ11の回路を、駆動パルスがLowの場合の電流経路とともに示す説明図である。
図4は、この発明の実施の形態1に係るチャージポンプ11の回路を、駆動パルスがHighの場合の電流経路とともに示す説明図である。
バッファ26は、入力端子22、正電源端子23、負電源端子24および出力端子25にそれぞれ接続されている。第1コンデンサ27と第2ダイオード30とは、バッファ26と出力端子25との間に挿入されている。第1ダイオード29は、正電源端子23と、第1コンデンサ27および第2ダイオード30の接続点との間に挿入されている。第2コンデンサ28は、負電源端子24と出力端子25との間に挿入されている。
そのため、第2コンデンサ28の両端電圧は、第1ダイオード29および第2ダイオード30での電圧降下を無視すれば、バッテリ5の出力電圧の2倍と等しくなる。
すなわち、出力端子25からは、バッテリ5の出力電圧が2倍に昇圧された電圧が出力される。
運転者の操舵力は、トルクセンサ3で検出される。検出された操舵力は、増幅器12で増幅されて目標電流設定部15に入力される。目標電流設定部15では、入力された操舵力がA/D変換され、この操舵力に応じた目標電流が設定されて、電流制御部18に出力される。
モータ1のロータの回転位置は、回転位置センサ2によって検出され、位置信号が出力される。位置信号は、増幅回路8で増幅されて位置算出部16に入力される。位置算出部16では、位置信号に基づいてロータの回転位置が算出され、電流算出部17および電流制御部18に出力される。
PWMパルス発生部19では、PWM駆動のデューティ値に応じて、インバータ6のスイッチング素子13を駆動させるPWMパルスが発生される。
このように、目標電流とq軸電流とが一致するようにフィードバック制御されるので、モータ1は目標電流に向かって帰還制御される。
インバータ6では、PWMパルスに応じてスイッチング素子13が駆動され、バッテリ5から出力される直流電圧が、3相交流電圧に変換される。
モータ1は、この3相交流電圧によって駆動され、運転者の操舵力を補助する所望のトルクが発生される。
バッテリ5の7V程度への出力電圧の降下は、例えば外気温が低い場合には、十分に起こりうる事象である。
そこで、チャージポンプ11を用いて電源回路9への入力電圧を昇圧することにより、バッテリ5の出力電圧が低下した場合であっても、制御回路7によるモータ1の制御が可能となる。
図5は、この発明の実施の形態1に係るバッテリ5の出力電圧に対する電源回路9およびチャージポンプ11の出力電圧の関係を示す説明図である。
ここで、バッテリ5の出力電圧が7V以上である場合にもチャージポンプ11による昇圧を実施すると、バッテリ5の出力電圧が通常の値である場合、電源回路9に高い電圧が入力されて、電源回路9を構成する電子部品が破壊される恐れがある。そのため、電圧判定部21がバッテリ5の出力電圧が所定電圧の7Vよりも低いか否かを判定している。
このとき、チャージポンプ11から電源回路9には、図3に示した第1ダイオード29および第2ダイオード30を経由してバッテリ5の出力電圧が入力される。
このとき、チャージポンプ11から電源回路9には、前述のように、バッテリ5の出力電圧が2倍に昇圧された電圧が出力される。そのため、バッテリ5の出力電圧が3.5Vに低下するまで電源回路9に7Vの電圧を出力することができ、制御回路7によるモータ1の制御が可能となる。
ここで、制御回路7が、PWMパルスと同期した駆動パルスをチャージポンプ11に出力するので、PWMパルスと駆動パルスとのノイズが同期し、制御全体におけるノイズの回避処理が容易となる。
そのため、バッテリ5の出力電圧が低下した場合であっても、制御回路7がモータ1の制御を継続し、適切な操舵操作を実施することができる。
また、制御回路7が、PWMパルスと同期した駆動パルスをチャージポンプ11に出力するので、ノイズの回避処理が容易となる。
しかしながら、一般的にバッテリ5の出力電圧には脈動電圧が重畳されている。そのため、所定電圧を単に7Vと設定すると、電圧判定部21による判定においてチャタリングが生じ、電源回路9の入力電圧が大きく変動して、電源回路9からの出力電圧も大きく変動するという問題が生じる。
すなわち、具体的には、バッテリ5の出力電圧が7Vよりも低いと判定された場合に、チャージポンプ11に駆動パルスが出力され、その後、バッテリ5の出力電圧が8V以上まで回復した場合に、駆動パルスの出力が停止される。
このように、所定電圧にヒステリシス特性を持たせることにより、電源回路9からの出力電圧を安定させることができる。
この場合も、上記実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
Claims (5)
- 操舵力を補助するモータと、
前記モータを電圧パルスによって駆動するインバータと、
前記インバータを介して前記モータを制御する制御手段と、
バッテリから給電されて前記制御手段に電力を供給する電源回路と、
前記バッテリの出力電圧を監視する電圧監視手段と、
前記バッテリと前記電源回路との間に挿入されて、前記出力電圧よりも高い電圧を発生するためのチャージポンプとを備え、
前記出力電圧が所定電圧よりも低いことを前記電圧監視手段が検出した場合に、前記チャージポンプは、前記出力電圧を昇圧すること
を特徴とする電動パワーステアリング装置。 - 前記チャージポンプは、前記制御手段から出力される駆動パルスによって駆動されることを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
- 前記駆動パルスは、前記電圧パルスと同期していることを特徴とする請求項2に記載の電動パワーステアリング装置。
- 前記電圧監視手段の監視結果は、前記制御手段に入力され、
前記制御手段は、前記監視結果に基づいて、前記出力電圧が前記所定電圧よりも低い場合に、前記駆動パルスを出力し、前記出力電圧が前記所定値よりも高い場合に、前記駆動パルスを出力しないことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の電動パワーステアリング装置。 - 前記所定電圧は、ヒステリシス特性を有する値であることを特徴とする請求項1から請求項4までの何れか1項に記載の電動パワーステアリング装置。
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