JP2007207871A - 複数の半導体装置を備えた半導体ウェハ - Google Patents

複数の半導体装置を備えた半導体ウェハ Download PDF

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Muneo Tamura
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Abstract

【課題】 製品の歩留まりや品質を向上し得る複数の半導体装置を備えた半導体ウェハおよびそのダイシング方法を提供する。
【解決手段】 ウェハ20aでは、レーザ光の照射面にウェハ20aの外周まで延びて形成される平坦部21aを有する。このため、レーザ光Lが入射する割断線DL上には平坦部21aが形成されていることから、ウェハ20aに照射されるレーザ光Lを、ウェハ20aの外周縁部Mにおいても表面21bに垂直に入射させることができる。これにより、ウェハ20aの外周縁部Mの表面21bで焦点が合うことがないため、外周縁部Mにおけるアブレーションを防ぐことができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、レーザ光の照射により形成される改質層に生じる割断によってそれぞれ分離され得る複数の半導体装置を備えた半導体ウェハに関するものである。
従来、半導体集積回路やMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)を形成したシリコンウェハ(以下、[背景技術]および[発明が解決しようとする課題]の欄において「ウェハ」という)を各々のチップに分離するダイシング工程では、ダイヤモンド砥粒を埋め込んだダイシングブレードを用いてチップに切り分けていた。
しかし、このようなブレードによるダイシング工程では、(1) ブレードでカットする際にその切りしろが必要になるため1枚のウェハから取れるチップ数が切りしろの分だけ減少しコストの増大を招く、(2) カットする際の摩擦熱による焼付き等を防ぐために用いられる水等が、チップに付着するのを防止する必要から、キャッピング等の保護装置を必要としその分メンテナンス工数が増大する、といった問題等が生じていた。
そこで、近年では、レーザを用いたダイシング工程(レーザダイシング)の検討や研究が進められており、例えば、下記特許文献1、2にレーザによるウェハの加工技術が開示されている。これらの特許文献に開示される技術では、所定条件のレーザ光を加工対象物に照射することにより改質層を形成し当該改質層を起点とした割断によって加工対象物を切断する(下記特許文献1;段落番号0029〜0055、特許文献2;段落番号0011〜0028)。
特開2002−192368号公報 特開2003−10986号公報
しかしながら、前記特許文献1、2に開示される従来技術によると、ウェハに照射されるレーザ光は、ウェハ内部に改質層を形成可能にその焦点が設定され、そのウェハ表面には、半導体集積回路等が形成される平坦面の存在を前提としている。そのため、例えば、ウェハの周縁部のように面取加工等が施されることにより平坦面ではないウェハの部位に、このような焦点距離に設定されたレーザ光が照射されたときには、当該平坦面ではないウェハ表面(面取り部位)で焦点が合う場合が発生し得る。このような場合にはアブレーションによるパーティクルの発生から、当該パーティクルによるチップ不良が問題となる。
即ち、ウェハは、周縁部の欠けを防止するために、一般に、外周縁に面取加工が施されていることから、図9に示すように、ウェハWの面取り部位(周縁部)Mにおいては、その表面でレーザ光Lの焦点pが合ってしまうことがある。そのため、当該レーザ照射によって溶融したウェハ表面のシリコンqが飛散しパーティクル発生の原因となる。このようなパーティクルは、分離前または分離後のチップに付着することにより、半導体集積回路やMEMSの動作不良を招くことから、製品の歩留まり低下や品質低下に直結し得る。なお、図9において、符号Pは本来予定しているレーザ光の焦点を示し、符号Kは改質層を示し、符号CVは集光レンズを示す。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、製品の歩留まりや品質を向上し得る複数の半導体装置を備えた半導体ウェハを提供することにある。
上記目的を達成するため、特許請求の範囲に記載の請求項1の複数の半導体装置を備えた半導体ウェハでは、レーザ光[L]の照射により改質層[K]を形成し、この改質層[K]による割断によってそれぞれ分離され得る複数の半導体装置を備えた半導体ウェハにおいて、前記レーザ光[L]が照射されるべき当該半導体ウェハ[20a(20a’,20b,20c,20d,20e),30a(30b,30c,30d),40a(40b,40c,40d),50a(50b,50c,50d),60a(60b,60c,60d)]の表面[21b等]に当該半導体ウェハ[20a等]の外周まで延びて形成される平坦部[21a等]を有することを技術的特徴とする。なお、[ ]内の数字等は、[発明を実施するための最良の形態]の欄で説明する符号に対応し得るものである(以下同じ)。
特許請求の範囲に記載の請求項2の複数の半導体装置を備えた半導体ウェハでは、請求項1記載の複数の半導体装置を備えた半導体ウェハにおいて、前記半導体ウェハ[20a]は、前記半導体装置[Dev]の支持基板となるシリコン層[21]を備え、このシリコン層[21]の表面[21b]に前記平坦部[21a]が形成されることを技術的特徴とする。
特許請求の範囲に記載の請求項3の複数の半導体装置を備えた半導体ウェハでは、請求項1記載の複数の半導体装置を備えた半導体ウェハにおいて、前記半導体ウェハ[30a]は、前記半導体装置[Dev]の支持基板となるシリコン層[31]を備え、前記シリコン層[31]の表面[31b]に前記平坦部[31a]が形成されることに加えて、前記シリコン層[31]の裏面[31c]にも当該半導体ウェハの外周まで延びる裏側の平坦部[31d]が形成されることを技術的特徴とする。
特許請求の範囲に記載の請求項4の複数の半導体装置を備えた半導体ウェハでは、請求項1記載の複数の半導体装置を備えた半導体ウェハにおいて、前記半導体ウェハ[40a(50a,60a)]は、前記半導体装置[Dev]の支持基板となるシリコン層[41(51,61)]、このシリコン層[41(51,61)]の表面に形成される絶縁膜[42(52,62)]およびこの絶縁膜[42(52,62)]を介して前記シリコン層[41(51,61)]に接合されるSOI層[43(53,63)]を備え、前記SOI層[43(53,63)]の表面[43b(53b,63b)]に前記平坦部[43a(53a,63a)]が形成されることを技術的特徴とする。
特許請求の範囲に記載の請求項5の複数の半導体装置を備えた半導体ウェハでは、請求項4記載の複数の半導体装置を備えた半導体ウェハにおいて、前記SOI層[43(53,63)]の表面[43b(53b,63b)]に前記平坦部[43a(53a,63a)]が形成されることに加えて、前記シリコン層[41(51,61)]の裏面[41b(51b,61b)]にも当該半導体ウェハの外周まで延びる裏側の平坦部[41a(51a,61a)]が形成されることを技術的特徴とする。
特許請求の範囲に記載の請求項6の複数の半導体装置を備えた半導体ウェハでは、請求項1記載の複数の半導体装置を備えた半導体ウェハにおいて、前記半導体ウェハ[20a’]は、両面の外周縁が面取りされた面取加工済み半導体ウェハ[W]の、一端面側を残して他端面側[R]を切削しこの切削面を平坦面[21a’,21b’]に加工した後、当該平坦面[21a’,21b’]に前記複数の半導体装置[Dev]を形成したものであることを技術的特徴とする。なお、取加工済み半導体ウェハ[W]の一端面側に複数の半導体装置[Dev]を形成した後、当該一端面側を残して他端面側[R]を切削しこの切削面を平坦面[21a’,21b’]に加工しても良い。
請求項1の発明では、レーザ光[L]が照射されるべき半導体ウェハ[20a等]の表面[21b等]に当該半導体ウェハ[20a等]の外周まで延びて形成される平坦部[21a等]を有することから、半導体ウェハ[20a等]の中心部のみならず、外周近傍、つまり周縁部においても平坦部が存在する。つまり、当該半導体ウェハ[20a等]は、レーザ光[L]が照射される面側では、その外周縁が面取りされていない。これにより、半導体ウェハ[20a等]に照射されるレーザ光[L]は、半導体ウェハ[20a等]の外周縁部[M]においても表面に垂直に入射することができるため、半導体ウェハ[20a等]の外周縁部[M]の表面で焦点が合うことがない。したがって、外周縁部[M]におけるアブレーションを防ぐので、当該アブレーションによるパーティクルの発生を防止することができる。よって、半導体装置に付着するパーティクルを減少させるため、製品の歩留まりや品質を向上することができる(図1、2相当)。
なお、半導体ウェハ[20a等]として、半導体装置[Dev]の支持基板となるシリコン層[21]を備え、このシリコン層[21]の表面[21b]に平坦部[21a]が形成される半導体ウェハ[20a]が挙げられる(請求項2;図1、2相当)。
また、半導体ウェハ[20a等]として、半導体装置[Dev]の支持基板となるシリコン層[31]を備え、シリコン層[31]の表面[31b]に平坦部[31a]が形成されることに加えて、シリコン層[31]の裏面[31c]にも当該半導体ウェハの外周まで延びる裏側の平坦部[31d]が形成される半導体ウェハ[30a]が挙げられる(請求項3;図5(A) 相当)。
さらに、半導体ウェハ[20a等]として、半導体装置[Dev]の支持基板となるシリコン層[41(51,61)]、このシリコン層[41(51,61)]の表面に形成される絶縁膜[42(52,62)]およびこの絶縁膜[42(52,62)]を介してシリコン層[41(51,61)]に接合されるSOI層[43(53,63)]を備え、SOI層[43(53,63)]の表面[43b(53b,63b)]に平坦部[43a(53a,63a)]が形成される半導体ウェハ[40a(50a,60a)]が挙げられる(請求項4;図6(A) 、図7(A) 、図8(A) 相当)。
また、半導体ウェハ[20a等]として、SOI層[43(53,63)]の表面[43b(53b,63b)]に平坦部[43a(53a,63a)]が形成されることに加えて、シリコン層[41(51,61)]の裏面[41b(51b,61b)]にも当該半導体ウェハの外周まで延びる裏側の平坦部[41a(51a,61a)]が形成される半導体ウェハ[40a(50a,60a)]が挙げられる(請求項5;図6(A) 、図7(A) 、図8(A) 相当)。
さらにまた、半導体ウェハ[20a等]として、両面の外周縁が面取りされた面取加工済み半導体ウェハ[W]の、一端面側を残して他端面側[R]を切削しこの切削面を平坦面[21a’,21b’]に加工した後、当該平坦面[21a’,21b’]に複数の半導体装置[Dev]を形成した半導体ウェハ[20a’]が挙げられる(請求項6;図4相当)。また、取加工済み半導体ウェハ[W]の一端面側に複数の半導体装置[Dev]を形成した後、当該一端面側を残して他端面側[R]を切削しこの切削面を平坦面[21a’,21b’]に加工した半導体ウェハ[20a’]も挙げられる。
以下、本発明の複数の半導体装置を備えた半導体ウェハの実施形態について図を参照して説明する。
図1(A) に示すように、半導体ウェハ(以下、[発明を実施するための最良の形態]の欄において「ウェハ」という)20aは、シリコンからなる薄板円盤形状のシリコン基板21で外周の一部に結晶方位を示すオリエンテーションフラットが形成されている。このウェハ20aの表面21bには、拡散工程等を経て形成された複数のチップDevが碁盤の目のように整列配置されているが、これらのチップDevは、ダイシング工程により割断線DLに沿ってそれぞれ分離された後、マウント工程、ボンディング工程、封入工程等といった各工程を経ることによってパッケージされたICやLSIとして完成する。なお、本実施形態では、ウェハ20aは、チップDevの支持基板となるシリコン層を形成し得るものである。
図1(B) に示すように、このようなウェハは、[発明が解決しようとする課題]の欄で述べたように、外周縁部Mの欠けを防止するために、通常、外周に面取加工が施された表面側面取部maや裏面側面取部mbを有するが、本実施形態に係るウェハ20aでは、少なくともダイシング工程のレーザ光が照射される側の表面(以下「照射面」という)の外周縁部Mにおいては表面側面取部maを有することなく平坦部21aが形成されている。
即ち、図2に示すように、本実施形態に係るウェハ20aでは、レーザダイシングにおいて、レーザ光Lの照射面(表面21b)にウェハ20aの外周まで延びて形成される平坦部21aを有する。このため、裏面21cには裏面側面取部mbを有するものの、レーザ光Lが入射する部位(割断線DL上)には平坦部21aが形成されているため、ウェハ20aに照射されるレーザ光Lを、ウェハ20aの外周縁部Mにおいても表面21b(平坦部21a)に垂直(θ=90°)に入射させることができる。
これにより、たとえウェハ20aの外周よりも外側からレーザ光Lが走査されても、ウェハ20aの外周縁部Mの表面21b(平坦部21a)で焦点が合うことがないため、ウェハ20aの内部に改質層Kを形成可能にレーザ光Lの焦点Pが設定されることで、ウェハ20a内に多光子吸収による改質層Kを適正に形成することができるとともに、外周縁部Mにおけるアブレーションを防ぐことができる。したがって、当該アブレーションによるパーティクルの発生を防止できるので、レーザダイシングにより分離されたチップDevや分離前のチップDevに付着するパーティクルを減少させ、製品の歩留まりや品質を向上することができる。
なお、「多光子吸収」とは、物質が複数個の同種もしくは異種の光子を吸収することをいう。この多光子吸収により、焦点(集光点)Pおよびその近傍では光学的損傷という現象が発生するので、これにより熱歪みが誘起され、その部分においてクラックが生じる。このクラックが集合した範囲を改質層という。
また、図2に示す符号CVは、レーザ光Lを集光するために設けられた集光レンズで、符号Hは、レーザ光Lの光軸を示す。また符号θは、ウェハ20aの表面21bに対するレーザ光Lの入射角を示す。なお、図1および図2に示す例は、特許請求の範囲の請求項1および請求項2に対応し得るもので、チップDevは、同請求項に記載の「半導体装置」に相当し得るものである。
次に、図3〜図8を参照して、前述したウェハ20aの変更例として各種バリエーションを説明する。前述のウェハ20aには、シリコンのみで構成された、いわゆるバルクシリコンを用いたが、本発明の適用はこれに限られることはなく、例えば、図3(A) に示すように、酸化シリコンからなる酸化膜22をシリコン基板21の表側に形成したものについて適用することも可能である。
即ち、図3(A) に示すように、ウェハ20bは、シリコン基板21とその表側に形成される酸化膜22とからなり、この酸化膜22の表面22bには、ウェハ20bの外周まで延びる平坦部22aが形成されている。なお、シリコン基板21の裏面21cには、ウェハ20aと同様に、裏面側面取部mbが形成されている。
これにより、このような酸化膜22が形成されたウェハ20bにおいても、レーザ光Lが入射する部位(割断線DL上)には平坦部22aが形成されているため、ウェハ20bに照射されるレーザ光Lを、ウェハ20bの外周縁部Mにおいても表面22b(平坦部22a)に垂直に入射させることができる。なお、これによる作用および効果は、前述のウェハ20aと同様である。
また、図3(B) 〜図3(D) に示すように、いわゆるSOI(Silicon On Insulator)のウェハ20c〜20eも例示できる。例えば、図3(B) に示すウェハ20cは、図3(A) に示したウェハ20bの酸化膜22上の一部にSOI層23を形成するものである。このウェハ20cでは、外周縁部Mにおいて平坦部22aを形成するとともに、当該SOI層23の外周端による段部Nにおいても面取加工を施すことなく平坦部23aを形成する。
これにより、平坦部22aが形成されている外周縁部Mに加え、SOI層23の平坦部23aが形成されている段部Nにおいても、ウェハ20cに照射されるレーザ光Lを表面23b(平坦部23a)に垂直に入射させることができる。したがって、このような段部Nにおいても、アブレーションを防ぐことができる。このため、かかる段部NのあるSOI基板においても、前述と同様の作用および効果を得ることができる。
また、図3(C) に示すウェハ20dでは、シリコン基板21の表側に形成される酸化膜24がシリコン基板21上の一部に形成されているため、図3(B) と同様に、段部Nが存在する。このウェハ20dの場合も、図3(B) に示すウェハ30bと同様に、SOI層23の外周端による段部Nにおいても面取加工を施すことなく平坦部23aを形成する。
これにより、SOI層23の平坦部23aが形成されている段部Nにおいても、ウェハ20dに照射されるレーザ光Lを表面23b(平坦部23a)に垂直に入射させることができる。したがって、このような段部Nにおいても、アブレーションを防ぐことができる。このため、かかる段部NのあるSOI基板においても、前述と同様の作用および効果を得ることができる。
さらに、図3(D) に示すウェハ20eでは、図3(A) に示したウェハ20bの酸化膜22上の全部にSOI層25を形成する。これにより、ウェハ20bやウェハ20cに存在するような段部Nを形成しないSOI基板を得ることができる。これにより、図3(A) に示すウェハ20bと同様に、レーザ光Lが入射する部位(割断線DL上)には平坦部25aが形成されているため、ウェハ20eに照射されるレーザ光Lを、ウェハ20eの外周縁部Mにおいても表面25b(平坦部25a)に垂直に入射させることができる。そして、前述と同様の作用および効果を得ることができる。
続いて、外周縁に面取加工が施されているウェハWを切削加工してウェハ20aと同様のウェハ20a’を得る工程を図4を参照して説明する。
図4(A) に示すように、加工前のウェハWの外周には、外周縁の表裏において、表面側面取部maおよび裏面側面取部mbが形成されている。そこで、例えば、図4(B) に示すように、当該ウェハWの表側をポリッシュ加工により研磨(切削)することにより当該表側半分を除去部Rとして取り除く(研磨工程または切削工程)。これにより、図4(C) に示すように、除去部Rが除かれたその表側には、ウェハ20a’の中心部の表面21b’と同様に、ウェハ20a’の外周まで延びて形成される平坦部21a’が形成される。そして、このように平坦化された表面21b’にチップDevを形成する。
したがって、このようなウェハ20a’において、前述のウェハ20aと同様に、拡散工程等を経て複数のチップDevを形成し、これらのチップDevをレーザダイシングする際には、ウェハ20aと同様の作用および効果を得ることができる。なお、図4に示す例は、特許請求の範囲の請求項6に対応し得るもので、ウェハWは、同請求項に記載の「面取加工済み半導体ウェハ」に相当し得るものである。また、除去部Rは、同請求項に記載の「他端面側」に相当し得るものである。
なお、これとは逆に、加工前のウェハWの表側にチップDevを形成した後、当該ウェハWの裏側をポリッシュ加工により研磨(切削)することにより当該裏側半分を除去部Rとして取り除いても良い(研磨工程または切削工程)。また、加工前のウェハWの裏側をポリッシュ加工により研磨(切削)することにより当該裏側半分を除去部Rとして取り除いた後(研磨工程または切削工程)、ポリッシュ加工されていないウェハWの表側にチップDevを形成しても良い。これらの場合には、ポリッシュ加工により平坦化されたウェハWの裏側からレーザ光Lを照射することにより、ウェハ20aと同様の作用および効果を得ることができる。
これまでに説明した各ウェハ20a、20b、20c、20d、20eでは、ウェハの照射面側の外周縁部Mに表面側面取部maを有することなく平坦部21a、22a、25a等を形成するように構成した。しかし、ウェハの裏側についてもレーザ光Lを照射し得る場合には、図5に示すように、ウェハの表裏両側に平坦部を形成するバリエーションが例示できる。
即ち、図5(A) に示すように、ウェハ30aでは、いわゆるバルクシリコンのシリコン基板31において、シリコン基板31の表面31bに当該ウェハ30aの外周まで延びる表側平坦部31aを形成し、さらに当該シリコン基板31の裏面31dにも当該ウェハ30aの外周まで延びる裏側平坦部31cを形成する。これにより、表面31bの表側平坦部31aに加えて、裏面31dでも裏側平坦部31cが形成されているため、ウェハ30aに照射されるレーザ光を、ウェハ30aの外周縁部Mの両面(表側平坦部31a、裏側平坦部31c)に垂直に入射させることができる。
これにより、たとえウェハ30aの外周よりも外側からレーザ光が走査されても、ウェハ30aの外周縁部Mの表面31b(表側平坦部31a)および裏面31d(裏側平坦部31c)で焦点が合うことがない。このため、ウェハ30aの内部に改質層を形成可能にレーザ光の焦点が設定されることで、ウェハ30a内に多光子吸収による改質層を適正に形成することができるとともに、外周縁部Mにおけるアブレーションを防ぐことができる。したがって、ウェハ30aの両面において、当該アブレーションによるパーティクルの発生を防止できるので、レーザダイシングにより分離されたチップや分離前のチップに付着するパーティクルを減少させ、製品の歩留まりや品質を向上することができる。
なお、図5(A) に示す例は、特許請求の範囲の請求項3に対応し得るもので、シリコン基板31は、同請求項に記載の「シリコン層」に相当し得るものである。また、表面31bは、同請求項に記載の「シリコン層の表面」に相当し得るもので、さらに裏面31dは、同請求項に記載の「シリコン層の裏面」に相当し得るものである。また、裏側平坦部31cは、同請求項に記載の「裏側の平坦部」に相当し得るものである。
図5(B) には、図5(A) に示すシリコン基板31の表面31bに表側酸化膜32を形成したウェハ30bが例示されている。このようなウェハ30bにおいても、表側酸化膜32の表面32bに当該ウェハ30bの外周まで延びる表側平坦部32aを形成し、当該シリコン基板31の裏面31dにも当該ウェハ30bの外周まで延びる裏側平坦部31cを形成する。これにより、表面32bの表側平坦部32aに加えて、裏面31dでも裏側平坦部31cが形成されているため、ウェハ30bに照射されるレーザ光を、ウェハ30bの外周縁部Mの両面(表側平坦部32a、裏側平坦部31c)に垂直に入射させることができる。したがって、ウェハ30bにおいても、図5(A) に示すウェハ30aと同様の作用および効果を得ることができる。
また、図5(C) には、図5(A) に示すシリコン基板31の裏面31dに裏側酸化膜33を形成したウェハ30cが例示されている。このようなウェハ30cにおいても、当該シリコン基板31の表面31bに当該ウェハ30cの外周まで延びる表側平坦部31aを形成し、裏側酸化膜33の裏面33bにも当該ウェハ30cの外周まで延びる裏側平坦部33aを形成する。これにより、表面31bの表側平坦部31aに加えて、裏面33bでも裏側平坦部33aが形成されているため、ウェハ30cに照射されるレーザ光を、ウェハ30cの外周縁部Mの両面(表側平坦部31a、裏側平坦部33a)に垂直に入射させることができる。したがって、ウェハ30cにおいても、図5(A) に示すウェハ30aと同様の作用および効果を得ることができる。
さらに、図5(D) には、図5(A) に示すシリコン基板31の表面31bおよび裏面31dの両側にそれぞれ表側酸化膜32と裏側酸化膜33とを形成したウェハ30dが例示されている。このようなウェハ30dにおいても、表側酸化膜32の表面32bに当該ウェハ30dの外周まで延びる表側平坦部32aを形成し、裏側酸化膜33の裏面33bにも当該ウェハ30dの外周まで延びる裏側平坦部33aを形成する。これにより、表面32bの表側平坦部32aに加えて、裏面33bでも裏側平坦部33aが形成されているため、ウェハ30dに照射されるレーザ光を、ウェハ30dの外周縁部Mの両面(表側平坦部32a、裏側平坦部33a)に垂直に入射させることができる。したがって、ウェハ30dにおいても、図5(A) に示すウェハ30aと同様の作用および効果を得ることができる。
同様に、図3(B) を参照して説明したSOIのウェハ20cにおいても、図6に示すように、ウェハの表裏両側に平坦部を形成するバリエーションが例示できる。
即ち、図6(A) に示すように、ウェハ40aでは、シリコン基板41上の全部に形成される酸化膜42を介してSOI層43を接合したSOI基板において、SOI層43の表面43bに当該SOI層43の外周端まで延びる表側平坦部43aを形成するとともに、酸化膜42についてはウェハ40aの外周まで延びる表側平坦部42aを形成する。そして、シリコン基板41の裏面41bにも当該ウェハ40aの外周まで延びる裏側平坦部41aを形成する。
これにより、表側平坦部42aおよび裏側平坦部41aが形成されている外周縁部Mに加え、SOI層43の表側平坦部43aが形成されている段部Nにおいても、ウェハ40aに照射されるレーザ光を表面43b(表側平坦部43a)に垂直に入射させることができるので、外周縁部Mに加えてこのような段部Nにおいても、アブレーションを防ぐことができる。したがって、ウェハ40aの両面、さらにはSOI層43の外周端において、当該アブレーションによるパーティクルの発生を防止できるので、レーザダイシングにより分離されたチップや分離前のチップに付着するパーティクルを減少させ、製品の歩留まりや品質を向上することができる。
なお、図6(A) に示す例は、特許請求の範囲の請求項4、5に対応し得るもので、シリコン基板41は、請求項4に記載の「シリコン層」に相当し、また酸化膜42は、請求項4に記載の「絶縁膜」に相当し得るものである。また、表面43bは、請求項4、5に記載の「SOI層の表面」に相当し得るもので、さらに裏面41bは、請求項5に記載の「シリコン層の裏面」に相当し得るものである。また、裏側平坦部41aは、請求項5に記載の「裏側の平坦部」に相当し得るものである。
図6(B) には、図6(A) に示すSOI基板(41,42,43)の表面43bに表側酸化膜44を形成したウェハ40bが例示されている。このようなウェハ40bにおいても、表側酸化膜44の表面44bに当該SOI層43の外周端まで延びる表側平坦部44aを形成するとともに、酸化膜42についてはウェハ40bの外周まで延びる表側平坦部42aを形成する。そして、シリコン基板41の裏面41bにも当該ウェハ40bの外周まで延びる裏側平坦部41aを形成する。これにより、表側平坦部42aおよび裏側平坦部41aが形成されている外周縁部Mに加え、表側平坦部44aが形成されている段部Nにおいても、ウェハ40bに照射されるレーザ光を表面44b(表側平坦部44a)に垂直に入射させることができる。したがって、ウェハ40bにおいても、図6(A) に示すウェハ40aと同様の作用および効果を得ることができる。
また、図6(C) には、図6(A) に示すSOI基板(41,42,43)の裏面41bに裏側酸化膜45を形成したウェハ40cが例示されている。このようなウェハ40cにおいても、SOI層43の表面43bに当該SOI層43の外周端まで延びる表側平坦部43aを形成するとともに、酸化膜42についてはウェハ40cの外周まで延びる表側平坦部42aを形成する。そして、裏側酸化膜45の裏面45bにも当該ウェハ40cの外周まで延びる裏側平坦部45aを形成する。これにより、表側平坦部42aおよび裏側平坦部45aが形成されている外周縁部Mに加え、表側平坦部43aが形成されている段部Nにおいても、ウェハ40cに照射されるレーザ光を表面43b(表側平坦部43a)に垂直に入射させることができる。したがって、ウェハ40cにおいても、図6(A) に示すウェハ40aと同様の作用および効果を得ることができる。
さらに、図6(D) には、図6(A) に示すSOI基板(41,42,43)の表面43bおよび裏面41bの両側にそれぞれ表側酸化膜44と裏側酸化膜45とを形成したウェハ40dが例示されている。このようなウェハ40dにおいても、表側酸化膜44の表面44bに当該SOI層43の外周端まで延びる表側平坦部44aを形成するとともに、酸化膜42についてはウェハ40dの外周まで延びる表側平坦部42aを形成する。そして、裏側酸化膜45の裏面45bにも当該ウェハ40dの外周まで延びる裏側平坦部45aを形成する。これにより、表面44bの表側平坦部44aに加えて、裏面45bでも裏側平坦部45aが形成されているため、ウェハ40dに照射されるレーザ光をウェハ40dの外周縁部Mの両面(表側平坦部44a、裏側平坦部45a)に垂直に入射させることができる。したがって、ウェハ40dにおいても、図6(A) に示すウェハ40aと同様の作用および効果を得ることができる。
また同様に、図3(C) を参照して説明したSOIのウェハ20dにおいても、図7に示すように、ウェハの表裏両側に平坦部を形成するバリエーションが例示できる。
即ち、図7(A) に示すように、ウェハ50aでは、シリコン基板51上の一部に形成される酸化膜52を介してSOI層53を接合したSOI基板において、SOI層53の表面53bに当該SOI層53の外周端まで延びる表側平坦部53aを形成するとともに、シリコン基板51についてはウェハ50aの外周まで延びる表側平坦部51aを形成する。そして、シリコン基板51の裏面51dにも当該ウェハ50aの外周まで延びる裏側平坦部51cを形成する。
これにより、表側平坦部51aおよび裏側平坦部51cが形成されている外周縁部Mに加え、SOI層53の表側平坦部53aが形成されている段部Nにおいても、ウェハ50aに照射されるレーザ光を表面53b(表側平坦部53a)に垂直に入射させることができるので、外周縁部Mに加えてこのような段部Nにおいても、アブレーションを防ぐことができる。したがって、ウェハ50aの両面、さらにはSOI層53の外周端において、当該アブレーションによるパーティクルの発生を防止できるので、レーザダイシングにより分離されたチップや分離前のチップに付着するパーティクルを減少させ、製品の歩留まりや品質を向上することができる。
なお、図7(A) に示す例は、特許請求の範囲の請求項4、5に対応し得るもので、シリコン基板51は、請求項4に記載の「シリコン層」に相当し、また酸化膜52は、請求項4に記載の「絶縁膜」に相当し得るものである。また、表面53bは、請求項4、5に記載の「SOI層の表面」に相当し得るもので、さらに裏面51dは、請求項5に記載の「シリコン層の裏面」に相当し得るものである。また、裏側平坦部51cは、請求項5に記載の「裏側の平坦部」に相当し得るものである。
図7(B) には、図7(A) に示すSOI基板(51,52,53)の表面53bに表側酸化膜54を形成したウェハ50bが例示されている。このようなウェハ50bにおいても、表側酸化膜54の表面54bに当該SOI層53の外周端まで延びる表側平坦部54aを形成するとともに、シリコン基板51についてはウェハ50bの外周まで延びる表側平坦部51aを形成する。そして、シリコン基板51の裏面51dにも当該ウェハ50bの外周まで延びる裏側平坦部51cを形成する。これにより、表側平坦部51aおよび裏側平坦部51cが形成されている外周縁部Mに加え、表側平坦部54aが形成されている段部Nにおいても、ウェハ50bに照射されるレーザ光を表面54b(表側平坦部54a)に垂直に入射させることができる。したがって、ウェハ50bにおいても、図7(A) に示すウェハ50aと同様の作用および効果を得ることができる。
また、図7(C) には、図7(A) に示すSOI基板(51,52,53)の裏面51dに裏側酸化膜55を形成したウェハ50cが例示されている。このようなウェハ50cにおいても、SOI層53の表面53bに当該SOI層53の外周端まで延びる表側平坦部53aを形成するとともに、シリコン基板51についてはウェハ50bの外周まで延びる表側平坦部51aを形成する。そして、裏側酸化膜55の裏面55dにも当該ウェハ50cの外周まで延びる裏側平坦部55cを形成する。これにより、表側平坦部51aおよび裏側平坦部55cが形成されている外周縁部Mに加え、表側平坦部53aが形成されている段部Nにおいても、ウェハ50cに照射されるレーザ光を表面53b(表側平坦部53a)に垂直に入射させることができる。したがって、ウェハ50cにおいても、図7(A) に示すウェハ50aと同様の作用および効果を得ることができる。
さらに、図7(D) には、図7(A) に示すSOI基板(51,52,53)の表面53bおよび裏面51dの両側にそれぞれ表側酸化膜54と裏側酸化膜55とを形成したウェハ50dが例示されている。このようなウェハ50dにおいても、表側酸化膜54の表面54bに当該SOI層53の外周端まで延びる表側平坦部54aを形成するとともに、シリコン基板51についてはウェハ50bの外周まで延びる表側平坦部51aを形成する。そして、裏側酸化膜55の裏面55bにも当該ウェハ50dの外周まで延びる裏側平坦部55aを形成する。これにより、表面54bの表側平坦部54aに加えて、裏面55bでも裏側平坦部55aが形成されているため、ウェハ50dに照射されるレーザ光をウェハ50dの外周縁部Mの両面(表側平坦部54a、裏側平坦部55a)に垂直に入射させることができる。したがって、ウェハ50dにおいても、図7(A) に示すウェハ50aと同様の作用および効果を得ることができる。
さらに同様に、図3(D) を参照して説明したSOIのウェハ20eにおいても、図8に示すように、ウェハの表裏両側に平坦部を形成するバリエーションが例示できる。
即ち、図8(A) に示すように、ウェハ60aでは、いわゆるバルクシリコンのシリコン基板61上の全部に形成される酸化膜62を介してSOI層63を接合したSOI基板において、SOI層63の表面63bに当該ウェハ60aの外周まで延びる表側平坦部63aを形成し、さらに当該シリコン基板61の裏面61bにも当該ウェハ60aの外周まで延びる裏側平坦部61aを形成する。これにより、表面63bの表側平坦部63aに加えて、裏面61bでも裏側平坦部61aが形成されているため、ウェハ60aに照射されるレーザ光を、ウェハ60aの外周縁部Mの両面(表側平坦部63a、裏側平坦部61a)に垂直に入射させることができる。
これにより、たとえウェハ60aの外周よりも外側からレーザ光が走査されても、ウェハ60aの外周縁部Mの表面63b(表側平坦部63a)および裏面61a(裏側平坦部61a)で焦点が合うことがない。このため、ウェハ60aの内部に改質層を形成可能にレーザ光の焦点が設定されることで、ウェハ60a内に多光子吸収による改質層を適正に形成することができるとともに、外周縁部Mにおけるアブレーションを防ぐことができる。したがって、ウェハ60aの両面において、当該アブレーションによるパーティクルの発生を防止できるので、レーザダイシングにより分離されたチップや分離前のチップに付着するパーティクルを減少させ、製品の歩留まりや品質を向上することができる。
なお、図7(A) に示す例は、特許請求の範囲の請求項4、5に対応し得るもので、シリコン基板61は、請求項4に記載の「シリコン層」に相当し、また酸化膜62は、請求項4に記載の「絶縁膜」に相当し得るものである。また、表面63bは、請求項4、5に記載の「SOI層の表面」に相当し得るもので、さらに裏面61aは、請求項5に記載の「シリコン層の裏面」に相当し得るものである。また、裏側平坦部61aは、請求項5に記載の「裏側の平坦部」に相当し得るものである。
図8(B) には、図8(A) に示すSOI基板(61,62,63)の表面63bに表側酸化膜64を形成したウェハ60bが例示されている。このようなウェハ60bにおいても、表側酸化膜64の表面64bに当該ウェハ60bの外周まで延びる表側平坦部64aを形成し、当該シリコン基板61の裏面61bにも当該ウェハ60bの外周まで延びる裏側平坦部61aを形成する。これにより、表面64bの表側平坦部64aに加えて、裏面61bでも裏側平坦部61aが形成されているため、ウェハ60bに照射されるレーザ光を、ウェハ60bの外周縁部Mの両面(表側平坦部64a、裏側平坦部61a)に垂直に入射させることができる。したがって、ウェハ60bにおいても、図8(A) に示すウェハ60aと同様の作用および効果を得ることができる。
また、図8(C) には、図8(A) に示すSOI基板(61,62,63)の裏面61bに裏側酸化膜65を形成したウェハ60cが例示されている。このようなウェハ60cにおいても、SOI層63の表面63bに当該ウェハ60aの外周まで延びる表側平坦部63aを形成し、裏側酸化膜65の裏面65bにも当該ウェハ60cの外周まで延びる裏側平坦部65aを形成する。これにより、表面63bの表側平坦部63aに加えて、裏面65bでも裏側平坦部65aが形成されているため、ウェハ60cに照射されるレーザ光を、ウェハ60cの外周縁部Mの両面(表側平坦部63a、裏側平坦部65a)に垂直に入射させることができる。したがって、ウェハ60cにおいても、図8(A) に示すウェハ60aと同様の作用および効果を得ることができる。
さらに、図8(D) には、図8(A) に示すSOI基板(61,62,63)の表面63bおよび裏面61bの両側にそれぞれ表側酸化膜64と裏側酸化膜65とを形成したウェハ60dが例示されている。このようなウェハ60dにおいても、表側酸化膜64の表面64bに当該ウェハ60dの外周まで延びる表側平坦部64aを形成し、裏側酸化膜65の裏面65bにも当該ウェハ60dの外周まで延びる裏側平坦部65aを形成する。これにより、表面64bの表側平坦部64aに加えて、裏面65bでも裏側平坦部65aが形成されているため、ウェハ60dに照射されるレーザ光を、ウェハ60dの外周縁部Mの両面(表側平坦部64a、裏側平坦部65a)に垂直に入射させることができる。したがって、ウェハ60dにおいても、図8(A) に示すウェハ60aと同様の作用および効果を得ることができる。
上述した各実施形態では、各ウェハ20a等の基材をシリコンとしたものを例に説明したが、本発明の適用はこれに限られるものではなく、半導体材料であれば、例えば、ガリウム砒素等でも上述と同様の作用および効果を得ることができる。
本発明の一実施形態に係るウェハの構成例を示す模式図で、図1(A) は当該ウェハの表側を示すもの、図1(B) は図1(A) に示す1B−1B線断面を示すものである。 本実施形態に係るウェハに対してレーザ光を照射し改質層を形成する様子を示す説明図である。 本実施形態に係るウェハの各種バリエーションを示す模式図で、図3(A) はシリコン基板の表側に酸化膜を形成したもの、図3(B) はSOIにおいて酸化膜を周縁部まで延ばしたもの、図3(C) はSOIにおいて酸化膜をSOI層の範囲に留めたもの、図3(D) はSOIにおいて酸化膜およびSOI層を周縁部まで延ばしたものである。 図1および図2に示すシリコン基板の形成工程を示す模式図で、図4(A) はポリッシュ前の面取加工済ウェハを示すもの、図4(B) はポリッシュ後の面取加工済ウェハを示すもの、図4(C) は切削面を研磨したウェハを示すものである。 本実施形態に係るウェハの各種バリエーションを示す模式図で、図5(A) はバルクシリコンのシリコン基板を示すもの、図5(B) は図5(A) のシリコン基板の表側に酸化膜を形成したもの、図5(C) は図5(A) のシリコン基板の裏側に酸化膜を形成したもの、図5(D) は図5(A) のシリコン基板の表側と裏側とにそれぞれ酸化膜を形成したものである。 本実施形態に係るウェハの各種バリエーションを示す模式図で、図6(A) は、SOIにおいて酸化膜を周縁部まで延ばしたもの、図6(B) は図6(A) のSOIの表側に酸化膜を形成したもの、図6(C) は図6(A) のSOIの裏側に酸化膜を形成したもの、図6(D) は、図6(A) のSOIの表側と裏側とにそれぞれ酸化膜を形成したものである。 本実施形態に係るウェハの各種バリエーションを示す模式図で、図7(A) は、SOIにおいて酸化膜をSOI層の範囲に留めたもの、図7(B) は図7(A) のSOIの表側に酸化膜を形成したもの、図7(C) は図7(A) のSOIの裏側に酸化膜を形成したもの、図7(D) は、図7(A) のSOIの表側と裏側とにそれぞれ酸化膜を形成したものである。 本実施形態に係るウェハの各種バリエーションを示す模式図で、図8(A) は、SOIにおいて酸化膜およびSOI層を周縁部まで延ばしたもの、図8(B) は図8(A) のSOIの表側に酸化膜を形成したもの、図8(C) は図8(A) のSOIの裏側に酸化膜を形成したもの、図8(D) は、図8(A) のSOIの表側と裏側とにそれぞれ酸化膜を形成したものである。 従来例におけるレーザダイシングの様子を示す説明図である。
符号の説明
20a、20a’、20b、20c、20d、20e、30a、30b、30c、30d、40a、40b、40c、40d、50a、50b、50c、50d、60a、60b、60c、60d…ウェハ(半導体ウェハ)
21、31、41、51、61…シリコン基板(シリコン層)
21a、22a、23a、25a…平坦部
21b、22b、23b、25b、31b、32b、43b、44b、53b、54b、63b、64b…表面
22、24、42、52、62…酸化膜(絶縁膜)
23、25、43、53、63…SOI層
31a、32a、43a、44a、51a、53a、54a、63a、64a、…表側平坦部(平坦部)
31c、33a、41a、45a、51c、55a、61a、65a…裏側平坦部(裏側の平坦部)
31d、33b、41b、51d、45b、55b、61b、65b…裏面
32、44、54、64…表側酸化膜
33、45、55、65…裏側酸化膜
CV…集光レンズ(レーザ装置)
Dev…チップ(半導体装置)
DL…割断線
H…光軸
K…改質層
L…レーザ光
M…外周縁部
ma…表面側面取部
mb…裏面側面取部
N…段部
P…焦点
R…除去部(他端面側)
W…ウェハ(面取加工済み半導体ウェハ)
Wa…外周平面
Wb…外周曲面
θ…入射角

Claims (6)

  1. レーザ光の照射により改質層を形成し、この改質層による割断によってそれぞれ分離され得る複数の半導体装置を備えた半導体ウェハにおいて、
    前記レーザ光が照射されるべき当該半導体ウェハの表面に当該半導体ウェハの外周まで延びて形成される平坦部を有することを特徴とする複数の半導体装置を備えた半導体ウェハ。
  2. 前記半導体ウェハは、前記半導体装置の支持基板となるシリコン層を備え、このシリコン層の表面に前記平坦部が形成されることを特徴とする請求項1記載の複数の半導体装置を備えた半導体ウェハ。
  3. 前記半導体ウェハは、前記半導体装置の支持基板となるシリコン層を備え、
    前記シリコン層の表面に前記平坦部が形成されることに加えて、前記シリコン層の裏面にも当該半導体ウェハの外周まで延びる裏側の平坦部が形成されることを特徴とする請求項1記載の複数の半導体装置を備えた半導体ウェハ。
  4. 前記半導体ウェハは、前記半導体装置の支持基板となるシリコン層、このシリコン層の表面に形成される絶縁膜およびこの絶縁膜を介して前記シリコン層に接合されるSOI層を備え、
    前記SOI層の表面に前記平坦部が形成されることを特徴とする請求項1記載の複数の半導体装置を備えた半導体ウェハ。
  5. 前記SOI層の表面に前記平坦部が形成されることに加えて、前記シリコン層の裏面にも当該半導体ウェハの外周まで延びる裏側の平坦部が形成されることを特徴とする請求項4記載の複数の半導体装置を備えた半導体ウェハ。
  6. 前記半導体ウェハは、両面の外周縁が面取りされた面取加工済み半導体ウェハの、一端面側を残して他端面側を切削しこの切削面を平坦面に加工した後、当該平坦面に前記複数の半導体装置を形成したものであることを特徴とする請求項1記載の複数の半導体装置を備えた半導体ウェハ。
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