JP2007207377A - ディスクの洗浄方法およびディスク洗浄システム - Google Patents
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Abstract
ディスクの種類や汚れ方に応じて洗浄順序を選択でき、、再洗浄ディスクの数を減少することができるディスクの洗浄方法およびディスク洗浄システムを提供することにある。
【解決手段】
この発明は、シャワー洗浄槽あるいはブラシ洗浄槽、第1の薬液洗浄槽、第2の薬液洗浄槽、純水洗浄槽、そして乾燥室をの順序でライン配置し、これら各洗浄槽の上部にラインに沿って前進、後退移動するディスク搬送ロボットを設け、乾燥室の後工程として表面検査装置を配置し、表面検査装置の異物検査結果に応じて各洗浄槽の順序を変更して表面検査装置において最適な検査結果が得られる洗浄順序を得て後のディスクを洗浄するものである。
【選択図】 図1
Description
洗浄工程では、通常、垂直に複数枚のディスクを配列したカセット、キャリア(あるいはトレイ)を洗浄液に浸けて超音波等により洗浄する洗浄槽(あるいは洗浄装置)が知られている。この場合には、洗浄後のディスクの乾燥は、カセット、キャリア(あるいはトレイ)を乾燥室に搬送してそこで行われる。
このようなディスクホルダ洗浄に換えて、シャワー洗浄槽、薬液洗浄槽、超音波洗浄槽、純水洗浄槽それぞれにコンベアを設けて、ディスクを各槽においてコンベア搬送して順次各槽を移動させて洗浄をするスクラブ洗浄装置が公知である(特許文献1)。
また、マスク洗浄機としてUV/O3洗浄、ブラシ洗浄槽、超音波洗浄等の複数の洗浄槽とマスクの異物検査機とを設けてマスクの異物を検査した結果に応じて洗浄シーケンスを変更するものが公知である(特許文献2)。
汚れが落ちたか落ちないかは、通常、乾燥後の後工程に簡易型表面検査装置を設けてそこで検査することで行われる。
シャワー洗浄槽、薬液洗浄槽、超音波洗浄槽、純水洗浄槽は、工場設備として固定的なものであるので、ディスクの洗浄歩留まりが低下すると、ディスクの再洗浄が必要になる。この場合、同じ工程を経て再洗浄をしなければならないので、ディスクの洗浄処理のスループットが低下する問題がある。
しかし、一枚一枚ワークの異物検査をしてから洗浄シーケンスを選択するような特許文献2のような技術ではディスクの洗浄は非効率となり、現在の高速洗浄の要請には応えられない。
この発明の目的は、前記のような従来技術の問題点を解決するものであって、ディスクの種類や汚れ方に応じて洗浄順序を選択でき、、再洗浄ディスクの数を減少することができるディスクの洗浄方法およびディスク洗浄システムを提供することにある。
このようにすれば、汚れが落ちない再洗浄ディスクの数を減少させることができ、汚れたディスクの再洗浄を行うときであっても適切な順序で洗浄槽を選択できるので、効率的にディスクの洗浄ができる。
その結果、洗浄処理のスループットを向上させることができる。
図1において、10は、ディスク洗浄機であり、X軸方向に沿って複数の薬液洗浄槽を有している。1は、そのディスクローダ、2はシャワー洗浄槽、3は酸薬液超音波洗浄槽、4はアルカリ薬液超音波洗浄槽、5は、純水洗浄槽、そして、6は、乾燥室である。乾燥室6の後には簡易表面検査装置7とディスクアンローダ8が設けられている。
ディスクローダ1、シャワー洗浄槽2、酸薬液超音波洗浄槽3、アルカリ薬液超音波洗浄槽4、純水洗浄槽5の各洗浄槽は、薬液等の配管と設備部品、そして信号線等が内蔵された筐体ブロック上に各洗浄槽が載置されている。
なお、乾燥室6と簡易表面検査装置7との間は、搬送用のコンベアで接続されていてもよい。したがって、簡易表面検査装置7は、ディスク洗浄機10の外側に置かれてもよい。このような場合には、簡易表面検査装置7の位置にディスクアンローダ8が置かれ、その後ろに簡易表面検査装置7が置かれることになる。なお、シャワー洗浄槽2の手前にはディスクローダ1が置かれている。
その結果、洗浄されたディスク11は、合格(OK)と不合格(NG)とに分類されて検査結果に応じて用意されたディスクカセットに収納される。
不合格(NG)となったディスクは、さらに搬送用のコンベア12を介して本格的に表面検査をする表面検査装置13に送られてここで異物検査がなれる。
表面検査装置13は、異物の種類(指紋の油、染み、髪の毛、皮膚、疵など)とその大きさ、個数についての検査結果データを発生する。この表面検査の結果の異物データは、制御装置14へと入力される。
酸薬液超音波洗浄槽3とアルカリ薬液超音波洗浄槽4と純水洗浄槽5とは内部が2つの槽に分かれていて、図1,図4に示すように、酸薬液超音波洗浄槽3は、酸薬液洗浄槽3aとクイック・ダンプ・リンス(QDR)・シャワー洗浄槽3bからなり、アルカリ薬液超音波洗浄槽4は、アルカリ薬液洗浄槽4aとQDR・シャワー洗浄槽4bからなり、純水洗浄槽5は、純水槽5aとシャワー洗浄槽5bからなる。QDR(クイック・ダンプ・リンス)・シャワー洗浄は、上部に溜めたリンス液を滝のように上からディスクに浴びせて一気に洗浄するものである。
ディスク搬送ロボット9は、図2のディスク搬送ロボットを説明する図1のA−A断面図に示すように、ディスク洗浄機10において、各洗浄槽の後ろ側に配置されている。これは、X軸方向に設けられたレール91と、これの上を移動する移動台92、この移動台92に固定されたハンドリングロボット93、このハンドリングロボット93のアーム94、アーム94の先端側に取付られたカセットチャック機構95、そして移動台92をX軸に沿って前進・後退移動させるベルト駆動機構96が内蔵されたハンドリングロボット移動駆動部97とからなる。
アーム94は、ハンドリングロボット93において昇降し、カセットチャック機構95のチャックは開閉してディスクカセット15を把持したり、開放したりする。
なお、図中、16は、超音波発生装置である。
ディスクカセット15は、3本のディスク支持バーがディスクの底部と両側面に係合してディスクを起立姿勢で多数整列させて支持するボックスである。3本のディスク支持バーが前後に設けられたブラケットに支持されているので、ディスクの上下と左右側面方向が開放されている。
メモリ142には、表面検査結果蓄積・分析処理プログラム142a、洗浄順位制御プログラム142b、ディスク搬送ロボット移動制御プログラム142cと、ハンドリングロボット制御プログラム142d等が格納され、さらに表面検査結果データ蓄積領域142e、洗浄順位レシピテーブル142f、作業領域142gなどが設けられている。
表面検査結果蓄積・分析処理プログラム142aは、MPU141に実行されて表面検査装置13からの表面検査結果データ((指紋の油、染み、髪の毛、皮膚、疵など)とその大きさ、個数についての異物データを新しい表面検査結果データを受けることに生成し、分類して表面検査結果データ蓄積領域142eに所定量蓄積して、表面検査結果データ蓄積領域142eを参照して蓄積された異物の種類別に各異物を個数と大きさにおいて分析データとして発生する。表面検査結果データ蓄積領域142eに蓄積する所定量は、キーボード145から指定、変更可能である。
なお、表面検査結果蓄積・分析処理プログラム142aは、処理終了後に洗浄順位制御プログラム142bをコールする。
なお、レシピは、選択する洗浄槽とそれの洗浄順序、そして選択された洗浄槽における洗浄時間のデータからなる。
ここでの分析の結果、蓄積された各異物について個数と大きさの両者が所定値に達していないときにはシャワー洗浄槽2→酸薬液超音波洗浄槽3→アルカリ薬液超音波洗浄槽4→純水洗浄槽5→乾燥室6の順のレシピが選択され、これの順で洗浄処理が実行される。
ディスク搬送ロボット移動制御プログラム142cは、MPU141に実行されてハンドリングロボット92をどの洗浄槽へ移動させるか、制御するものであり、ハンドリングロボット制御プログラム142dは、MPU141に実行されてディスクカセット15の昇降とカセットチャック機構94の開閉を行い、ディスクカセット15の洗浄槽のディップ、そして引上げ処理をする。
なお、以上の洗浄処理手順は、表面検査結果蓄積・分析処理プログラム142aをコールしてMPU141が実行することで、順次実行されるので、そのフローチャートは割愛する。
また、再洗浄ディスクについては洗浄槽の1つあるいは複数個省いた特別な洗浄処理が洗浄順位レシピテーブル142fに用意されている。再洗浄ディスクについてはキーボード145の入力により洗浄順位レシピテーブル142fに記憶された特定の洗浄手順が指定される。また、再洗浄ディスクに限らず、ディスクの大きさや種類、例えば、サブストレートがガラスかアルミか、磁性膜が塗布されたディスクかなどに応じてキーボード145のそれに対応する指定入力によりそれぞれに特定の洗浄手順が指定され、選択できる。
例えば、染みが所定値以上に大きいときには、再洗浄ディスクを低減する最適な処理として酸薬液超音波洗浄槽3を2回入れて、シャワー洗浄槽2→酸薬液超音波洗浄槽3→アルカリ薬液超音波洗浄槽4→酸薬液超音波洗浄槽3→純水洗浄槽5→乾燥室6の順位で洗浄工程を1つ増やして洗浄処理をする。
例えば、再洗浄のディスクであるときには、シャワー洗浄槽2を無くして→酸薬液超音波洗浄槽3→アルカリ薬液超音波洗浄槽4→純水洗浄槽5→乾燥室6の順位で洗浄処理をする。
なお、表面検査装置13からの表面検査結果データが洗浄順序の変更を要しないときには、あらかじめ正規に設定されたレシピ(洗浄順序)としてシャワー洗浄槽2→酸薬液超音波洗浄槽3→アルカリ薬液超音波洗浄槽4→純水洗浄槽5→乾燥室6の順で洗浄処理が行われる。
まず、はじめてのロットのディスク洗浄の初期では正規の洗浄処理となることから、正規の洗浄順序から説明する。
ワーク投入としてディスクカセット15がディスクローダ1にセットされる(ステップ101)。次にシャワー洗浄処理に入り(ステップ102)、ディスク搬送ロボット9は、それをピックアップして図4の(1)に示すように、ディスクカセット15を持ち上げて横に移動(X軸方向に前進移動,以下同じ)して下げてシャワー洗浄槽2の内部の洗浄位置にセットする。
ここでの洗浄が終わると、酸薬液超音波洗浄処理(ステップ103)に入る。このとき、同様にディスク搬送ロボット9は、シャワー洗浄後のディスクカセット15を上昇させて図4の(2)に示すように、ディスクカセット15を横に移動して下げて酸薬液超音波洗浄槽3の内部の酸薬液洗浄槽3aの洗浄位置にセットする。ここでの洗浄が終了すると、ディスクカセット15を少し上昇させて図4の(3)に示すように横へ少し移動して降下し、QDR・シャワー洗浄槽3bに入り(ステップ104)、QDR・シャワー洗浄により酸薬液が一気に落とされる。
次に、純水洗浄処理(ステップ107)に入る。このとき、同様にディスク搬送ロボット9は、QDR・シャワー洗浄後のディスクカセット15を上昇させて図4の(6)に示すように、ディスクカセット15を横に移動して下げて純水洗浄槽5の内部の純水槽5aの洗浄位置にセットする。ここでの洗浄が終了すると、ディスクカセット15を少し上昇させて図4の(7)に示すように横へ少し移動して降下し、シャワー洗浄槽5bに入り(ステップ108)、シャワー洗浄を行う。
そして、乾燥室6へと送られる。このとき、ディスク搬送ロボット9は、シャワー洗浄後のディスクカセット15を上昇させて図4の(8)に示すように、ディスクカセット15を横に移動して下げて乾燥室7の乾燥位置にセットする。ここでIPA(イソプロピルアルコール)を使用したIPA乾燥が行われる(ステップ109)。
簡易表面検査装置7は、ロード位置にセットされたディスクカセット15から一枚ごとにディスクを取り出して検査位置にセットし、異物検査を行い、その検査結果をそのモニタに表示する(ステップ110)。そしてディスクアンローダ8からディスクを排出する(ステップ111)。
ディスクアンローダ8には、合格(OK)のディスクカセットと不合格(NG)のディスクカセットとが設けられていて、NGのディスクカセットは、搬送用のコンベア12を介して本格的な表面検査装置13に送られ(ステップ112)、検査結果が制御装置14に入力される(ステップ113)。
制御装置14は、表面検査の検査結果データに応じてあらかじめ記憶されてメモリ142の洗浄順位レシピテーブル142fのデータから最適な洗浄順序を選択して洗浄順位を変更してディスク搬送ロボット9を制御して(ステップ114)、後続のディスクに対して最適な洗浄を行う処理をする(ステップ115)。
例えば、そのレシピ(洗浄順序)としてシャワー洗浄槽2→アルカリ薬液超音波洗浄槽4→純水洗浄槽5→乾燥室6の順として酸薬液超音波洗浄槽3を飛ばして省いて洗浄処理を実行する。これにより、洗浄効率を向上させることができる。
なお、この場合、アルカリ薬液超音波洗浄槽4を飛ばして、省いてもよい。
また、実施例では、酸薬液超音波洗浄槽とアルカリ薬液超音波洗浄槽とは他の薬液洗浄槽であってもよく、必ずしも超音波洗浄槽である必要はない。
4…アルカリ薬液超音波洗浄槽、5…純水洗浄槽、
6…乾燥室、7…簡易表面検査装置、
8…ディスクアンローダ、9…ディスク搬送ロボット、
10…ディスク洗浄機、11…ディスク、
12…コンベア、13…表面検査装置、
14…制御装置、15…ディスクカセット、
91…レール、92…X移動台、93…ハンドリングロボット、
94…アーム、95…カセットチャック機構、
96…ベルト駆動機構、
97…ハンドリングロボット移動駆動部、
41…MPU、142…メモリ、143…インタフェース、
144…ディスプレイ、145…キーボード、
146…HDD記憶装置、147…バス、
142a…表面検査結果蓄積・分析処理プログラム、
142b…洗浄順位制御プログラム、
142c…ディスク搬送ロボット移動制御プログラム、
142d…ハンドリングロボット制御プログラム、
142e…表面検査結果データ蓄積領域、
142f…洗浄順位レシピテーブル、
142g…作業領域、142h…パラメータ領域。
Claims (8)
- シャワー洗浄槽あるいはブラシ洗浄槽、第1の薬液洗浄槽、第2の薬液洗浄槽、純水洗浄槽のそれぞれの洗浄工程を経てディスクの洗浄をし、その後乾燥させるディスクの洗浄方法において、
前記シャワー洗浄槽あるいはブラシ洗浄槽、前記第1の薬液洗浄槽、前記第2の薬液洗浄槽、前記純水洗浄槽、そして乾燥室を前記の順序でライン配置し、これら各洗浄槽の上部に前記ラインに沿って前進、後退移動するディスク搬送ロボットを設け、前記乾燥室の後工程として表面検査装置を配置し、前記表面検査装置の異物検査結果に応じて各前記洗浄槽の順序を変更してあるいは各前記洗浄槽のうち特定の洗浄槽を選択して前記表面検査装置において最適な検査結果が得られる洗浄順序を得て後のディスクを洗浄するディスクの洗浄方法。 - さらに、前記ディスク搬送ロボットを制御する制御装置と、前記乾燥室の後工程として前記表面検査装置の手前において前記ラインに挿入された簡易型表面検査装置とを有し、前記表面検査装置は、前記簡易型表面検査装置で不合格となったディスクの異物を検査するものであり、前記制御装置は、異物検査結果から各前記洗浄槽の中から複数の洗浄槽を所定の順序で順次選択するデータを有し、前記制御装置が前記表面検査装置の異物検査結果を受けて前記データに応じて各前記洗浄槽による洗浄順序を制御する請求項1記載のディスクの洗浄方法。
- 前記制御装置は、ディスクの種類に応じて各前記洗浄槽の中から複数の洗浄槽を所定の順序で順次選択するデータを有し、このデータに応じて各前記洗浄槽の順序が変更される請求項1記載のディスクの洗浄方法。
- 前記次に洗浄するディスクは再洗浄のディスクであり、この再洗浄のディスクに対応する洗浄順序が前記データとして設けられている請求項3記載のディスクの洗浄方法。
- シャワー洗浄槽あるいはブラシ洗浄槽、第1の薬液洗浄槽、第2の薬液洗浄槽、純水洗浄槽のそれぞれの洗浄工程を経てディスクの洗浄をし、その後乾燥させるディスク洗浄システムにおいて、
前記シャワー洗浄槽あるいはブラシ洗浄槽、前記第1の薬液洗浄槽、前記第2の薬液洗浄槽、前記純水洗浄槽、そして乾燥室を前記の順序で一列に配置した洗浄処理ラインと、
これら各洗浄槽の上部に設けられ前記ラインに沿って前進かつ後退移動するディスク搬送ロボットと、
前記乾燥室の後工程として配置された表面検査装置とを備え、
前記表面検査装置の異物検査結果に応じて各前記洗浄槽の順序を変更してあいいは各前記洗浄槽のうち特定の洗浄槽を選択して前記表面検査装置において最適な検査結果が得られる洗浄順序を得て後のディスクを洗浄するディスク洗浄システム。 - さらに、前記ディスク搬送ロボットを制御する制御装置と、前記乾燥室の後工程として前記表面検査装置の手前において前記ラインに挿入された簡易型表面検査装置とを有し、前記表面検査装置は、前記簡易型表面検査装置で不合格となったディスクの異物を検査するものであり、前記制御装置は、異物検査結果から各前記洗浄槽の中から複数の洗浄槽を所定の順序で順次選択するデータを有し、前記制御装置が前記表面検査装置の異物検査結果を受けて前記データに応じて各前記洗浄槽による洗浄順序を制御する請求項5記載のディスク洗浄システム。
- 前記制御装置は、ディスクの種類に応じて各前記洗浄槽の中から複数の洗浄槽を所定の順序で順次選択するデータを有し、このデータに応じて各前記洗浄槽の順序が変更される請求項5記載のディスク洗浄システム。
- 前記次に洗浄するディスクは再洗浄のディスクであり、この再洗浄のディスクに対応する洗浄順序が前記データとして設けられている請求項7記載のディスク洗浄システム。
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