JP2007205449A - 制震装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】低層建家に、任意の設定値(例えば震度5程度)未満の縦振動および横振動が作用した場合には、充分な制震効果を発揮させないようにし、一方任意の設定値以上の縦振動および横振動が作用した場合にのみ、充分な制震効果を発揮させることができるようにする。
【解決手段】制震機構1を、ベースプレート4と、台形波形状の抵抗部5aを有する抵抗部材5と、概略オメガ状をなす凹部6aを有する板ばね本体6とで構成する。ベースプレート4,抵抗部材5および板ばね本体6を、抵抗部5aと凹部6aとが接触した状態で一体に連結する。ベースプレート4側を、基礎2に固定するとともに、凹部6aの頂部を、固定片11を介して土台3に固定する。また、抵抗部材5を、任意の設定値以上の縦振動が作用した際に、座屈する強度に設定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、主として低層建家に適用される制震装置に係り、特に例えば震度5を上廻る振動の縦方向成分(以下、縦振動と称す。)および横方向成分(以下、横振動と称す。)に対してのみ制震効果を発揮させることができる制震装置に関する。
従来から、弾性体間に鋼板を挟んで構成されるダンパを、基礎コンクリートと土台との間に介装した低層建家用制震装置は一般に知られている。
住宅産業新聞 第1307号 「基礎パッキン生かし減震」の欄 株式会社住宅産業新聞社 平成17年9月7日発行
前記従来の制震装置装置に用いられているダンパは、大重量の建築物には有効であるが、重量が20トン〜30トン程度の低層建家には、建家重量が軽過ぎて殆ど効果がないと云う問題がある。
そこで低層建家においては、建物脚部と基礎底盤との間に摺動体あるいは回転体等の免震体を介装し、この免震体のスライドあるいは回転により、外力を建家に伝えないようにした免震装置が提案されているが、この種の免震装置においては、例えば震度5以上の縦振動および横振動に対し、充分な免震性を発揮させようとすると、震度5を下廻る小さな振動に対しても免震装置が作用してしまい、例えば近隣の道路を自動車が走行したり、風が吹いただけでも建家が揺れ、居住性が極めて悪い建家となってしまうと云う問題がある。
以上のように、免震装置あるいは制震装置を構成する場合には、建家の重量を支え得る耐圧力と同時に、縦振動および横振動に対しては、限度を超えた振動のみを吸収し得る緩衝体を製作する必要があるが、地震動のような三次元の振動に対して、単一の緩衝体のみでこのような要求を満たすことは困難である。
本発明は、かかる現況に鑑みなされたもので、任意の設定値(例えば震度5程度)未満の縦振動および横振動に対しては、制震機能を全くあるいは充分には発揮せず、一方前記設定値以上の縦振動および横振動に対しては、充分な制震機能を発揮して、建家構造体への振動の伝達を大幅に緩和,低減させることができる制震装置装置を提供することを目的地とする。
本発明の他の目的は、抵抗部材の構造を簡素化して、容易に製作することができる制震装置を提供するにある。
本発明の他の目的は、抵抗部材を市販の型鋼を用いて構成することができる制震装置を提供するにある。
本発明の他の目的は、制震機構を一体金具化として取扱いを容易なものとすることができる制震装置を提供するにある。
本発明のさらに他の目的は、低層建家の基礎制震装置として極めて有効で、しかも床下の通気性を充分に確保することができる制震装置を提供するにある。
前記目的を達成するため本発明は、外力が負荷された際に相互に相対移動する第1部材と第2部材との間に、制震機構を介装して構成される制震装置において、前記制震機構を、弾性を有する帯板材の長手方向偶数箇所にS字状または逆S字状に湾曲する湾曲部を設け、全体として先端頂部が平坦な概略オメガ状をなす凹部を少なくとも1個備えた板ばね本体と;この板ばね本体の前記凹部内に配置され、先端面が凹部の頂部内面に接触し、任意の設定値未満の縦振動および横振動に対し抵抗として作用する抵抗部材と;で構成し、前記板ばね本体の湾曲部を含む領域に、板ばね本体の長手方向を長軸とする連続または不連続のスリットを設け、かつ板ばね本体の基端側および抵抗部材の基端側を、前記第1部材また第2部材のうちのいずれか一方に固定するとともに、前記凹部の先端頂部を、前記第1部材または第2部材のうちのいずれか他方と一体となって外力負荷時に相対移動するようにし、かつ前記抵抗部材を、任意の設定値以上の縦振動に対し座屈するように構成したことを特徴とする。
本発明はまた、抵抗部材を、屈曲形状が台形波形状または矩形波状をなす帯板材で形成するようにしたことを特徴とする。
本発明はまた、抵抗部材を、先端側および基端側のフランジ部と両フランジ部間のウエブ部とが、板ばね本体の幅方向に延在する概略I形状に形成するようにしたことを特徴とする。
本発明はまた、板ばね本体の基端側と抵抗部材の基端側とを、相互に一体に連結するようにしたことを特徴とする。
本発明はさらに、第1部材を、建家の基礎コンクリートとするとともに、第2部材を、建家の土台とするようにしたことを特徴とする。
本発明は、外力が負荷された際に相互に相対移動する第1部材と第2部材との間に、制震機構を介装して構成される制震装置において、前記制震機構を、弾性を有する帯板材の長手方向偶数箇所にS字状または逆S字状に湾曲する湾曲部を設け、全体として先端頂部が平坦な概略オメガ状をなす凹部を少なくとも1個備えた板ばね本体と;この板ばね本体の前記凹部内に配置され、先端面が凹部の頂部内面に接触し、任意の設定値未満の縦振動および横振動に対し抵抗として作用する抵抗部材と;で構成し、前記板ばね本体の湾曲部を含む領域に、板ばね本体の長手方向を長軸とする連続または不連続のスリットを設け、かつ板ばね本体の基端側および抵抗部材の基端側を、前記第1部材また第2部材のうちのいずれか一方に固定するとともに、前記凹部の先端頂部を、前記第1部材または第2部材のうちのいずれか他方と一体となって外力負荷時に相対移動するようにし、かつ前記抵抗部材を、任意の設定値以上の縦振動に対し座屈するように構成しているので、任意の設定値(例えば震度5程度)未満の横振動に対しては、板ばね本体と抵抗部材との間の摩擦抵抗により、板ばね本体の弾性変形が制限され、制震装置としての機能が制限される。また、任意の設定値未満の縦振動に対しては、抵抗部材の支持力により、板ばね本体の弾性変形が制限され、この場合にも横振動と同様に、板ばね本体の弾性変形が制限され、制震装置としての機能が制限される。このため、例えば近隣の道路を自動車が走行したり、風が吹いた場合であっても、建家が不必要に揺れることがなく居住性の良い建家が得られる。
一方、任意の設定値以上の横振動に対しては、板ばね本体と抵抗部材との間の摩擦抵抗を超えた横力が両者間に加わることになり、両者の相対移動により、板ばね本体が本来のばね変形性を発揮し、建家構造体への横振動の伝達を、大幅に低減させて建家の揺れを抑えることができる。
また、任意の設定値以上の縦振動に対しては、抵抗部材が座屈して板ばね本体の支持力が低下ないしは零となり、この場合にも、板ばね本体が本来のばね変形を発揮することになる。このため、建家構造体への縦振動の伝達を、大幅に低減させて建家の揺れを抑えることができる。
本発明はまた、抵抗部材を、屈曲形状が台形波形状または矩形波状をなす帯板材で形成するようにしているので、抵抗部材の構造を簡素化して、容易に製作することができる。
本発明はまた、抵抗部材を、先端側および基端側のフランジ部と両フランジ部間のウエブ部とが、板ばね本体の幅方向に延在する概略I形状に形成するようにしているので、市販のI型鋼を所定の長さに切断するだけで抵抗部材をすることができる。
本発明はまた、板ばね本体の基端側と抵抗部材の基端側とを、相互に一体に連結するようにしているので、制震機構が一体構造の金具として構成され、制震機構設置時等の取扱いが容易である。
本発明はさらに、第1部材を、建家の基礎コンクリートとするとともに、第2部材を、建家の土台とするようにしているので、制震機構が低層建家の基礎制震装置として機能し、建家全体の制震効果を充分に得ることができるとともに、床下の通気性も充分に確保することができる。
以下、本発明を図面を参照して説明する。
図1および図2は、本発明の第1の実施の形態に係る制震装置を示すもので、この制震装置Aは、布基礎等の基礎2と土台3との間に介装される制震機構1を備えている。
前記制震機構1は、図1ないし図6に示すように、前記土台3とほぼ同一の幅員を有する帯板状のベースプレート4と、このベースプレート4とほぼ同一の幅員および長さを有し中央部に台形状の抵抗部5aが形成された板状の抵抗部材5と、前記ベースプレート4とほぼ同一の幅員および長さを有し中央部に概略オメガ状をなす凹部6aが形成された板ばね本体6とで構成されており、ベースプレート4,抵抗部材5および板ばね本体6は、前記抵抗部5aを凹部6a内に挿入しその頂部を相互に接触させた状態で、平板部分が図1,図5および図6に示す取付孔7に装着される連結ねじ8あるいは溶接等により、一体に連結されて一体化されている。
前記板ばね本体6は、図1ないし図5に示すように、所定長,所定幅の弾性を有する帯板材を用い、その長手方向に間隔を置いて、S字状または逆S字状に湾曲させた2つの湾曲部9を設けて形成され、全体として頂部が平坦な概略オメガ状をなす凹部6aを形成した形状をなしている。そして、この凹部6a内には、前述のように、抵抗部材5の抵抗部5aが挿入配置され、凹部6aの頂部内面と抵抗部5aの頂部外面とは、相互に接触するようになっている。
前記板ばね本体6にはまた、図1,図4および図5に示すように、前記各湾曲部9が設けられている領域に、板ばね本体6の長手方向を長軸とする任意数(図においては4本)のスリット10が設けられており、これら各スリット10により、板ばね本体6の幅方向に負荷される外力に対しても、充分な変形復元力(ばね性)が得られるようになっている。
なお、このスリット10を有する板ばね本体6の特徴については、本発明者が先に提案した発明(特願2004−274177参照)で詳細に説明しているので、重複記載を避けるためその詳細は省略する。
前記板ばね本体6にはさらに、図1ないし図5に示すように、前記凹部6a頂部の幅方向両端縁あるいは一端縁(図においては両端縁)に、土台3の側面に沿って立上がる固定片11が設けられており、これら各固定片11は、例えば図1に示すように、土台3を貫通するねじ部材12を介して、土台3に固定されるようになっている。
また、前記ベースプレート4,抵抗部材5および板ばね本体6の平板部分には、図1,図4,図5および図6に示すように、制震機構1を基礎2上にコンクリート用ビス等の止め具13を介し取付る際に用いられる取付孔14が設けられている。
前記ベースプレート4の中央部には、図1ないし図4および図6に示すように、アンカーボルト15が挿通されるボルト孔16が設けられており、ベースプレート4は、アンカーボルト15に装着される座金17およびナット18を介して、基礎2上に強固に固定されるようになっている。
以上の構成を有する制震機構1は、ベースプレート4側,すなわち図1および図2における下端側が基礎2側に固定され、一方土台3側に対しては、板ばね本体6における凹部6aの頂部のみが固定された状態となっている。したがって、この制震機構1は、任意の設定値(例えば震度5程度)未満の縦振動および横振動に対しては、制震機能を全くあるいは充分には発揮せず、一方前記の設定値以上の縦振動および横振動に対しては、充分な制震機能を発揮して、建家構造体への振動の伝達を、大幅に緩和,低減させることができることになる。なお、これについては後に詳述する。
図7は、基礎2と土台3とを緊結するための緊結装置の一例を示すもので、この緊結装置Bは、前記ベースプレート4とほぼ同一構造のベースプレート19と、前記板ばね本体6とほぼ同一構造の板ばね本体20とで構成される緊結機構21を備えている。
すなわち、前記緊結機構21の板ばね本体20は、図7に示すように、その凹部20aの頂部に、アンカーボルト22が挿通されるボルト孔23が設けられている点、固定片11が削除されている点、および図7における上下寸法が、抵抗部材5の板厚分だけ板ばね本体6よりも大寸法に形成されている点を除き、板ばね本体6と同一構成となっており、この板ばね本体20は、前記凹部20aの頂部が、アンカーボルト22に装着される下側座金24および下側ナット25を介して基礎2上に固定されるとともに、土台3は、前記アンカーボルト22に装着される上側座金26および上側ナット27を介して基礎2に緊結されるようになっている。
次に、本実施の形態の作用について説明する。
図1に示すように、基礎2と土台3との間に制震機構1を介装した状態で、標準剪断力係数0.2の地盤に低層建家(100平方メートル程度)を建設した場合、その固定荷重は、ほぼ20トンと仮定されるので、例えば震度5を超える横振動が作用した際の水平力はほぼ4トン以内である。一方、抵抗部材5と板ばね本体6との間の動摩擦係数は0.2〜0.3程度とすると、総摩擦力はほぼ4〜6トンである。
ところで、普通に研磨された金属面の動摩擦係数は、0.3〜0.5程度,鉄道車輌の車輪とレールとの間の設計上の動摩擦係数は0.3程度,接触両面にポリテトラフロロエチレン等の低摩擦材を配した際の動摩擦係数は0.02〜0.03程度であるので、抵抗部材5と板ばね本体6との間の動摩擦係数を0.2〜0.3程度に調整することは充分可能である。
このように、動摩擦係数を最適値に調整した状態で、低層建家に、風圧力あるいは近隣の道路を車輌が走行した際の振動や、地震当初の振動が発生し、低層建家に、任意の設定値(例えば震度5程度)未満の振動が作用した場合、制震機構1の板ばね本体6は、垂直方向および水平方向に弾性変形しようとすることになるが、垂直方向の力(縦振動)に対しては、抵抗部材5の支持力によって、板ばね本体6の弾性変形が大幅に規制され、また水平方向の力(横振動)に対しては、抵抗部材5と板ばね本体6との間の摩擦抵抗によって、板ばね本体6の弾性変形が大幅に規制される。このため、制震機構1は制震機能を全くあるいは殆ど発揮しないことになる。このため、低層建家が不必要に揺れることがなく、居住性の良い建家が得られる。
一方、低層建家に、任意の設定値以上の振動が作用した場合、横振動に対しては、抵抗部材5と板ばね本体6との間の摩擦抵抗を超えた横力が両者間に加わることになり、両者の相対移動により、板ばね本体6が本来のばね変形性を発揮し、建家構造体への横振動の伝達を大幅に低減させ、建家の揺れが抑制される。
また、縦振動に対しては、抵抗部材5が座屈して板ばね本体6の支持力が低下ないしは零となり、この場合にも、板ばね本体6が本来のばね変形性を発揮し、建家構造体への縦振動の伝達を大幅に低減させ、建家の揺れが抑制される。
しかして、基礎2と土台3との間に制震機構1を介装することにより、任意の設定値(例えば震度5程度)を超える縦振動および横振動が低層建家に作用した際に初めて、制震機構1が本来の機能を発揮し、低層建家の破壊を最小限に抑えることができる。しかも、小さな縦振動および横振動に対しては、制震機構1は制震装置として充分に機能しないか、あるいは全く機能しないので、従来の制震装置と異なり、制震機構1を設置したことにより、却って居住性が悪くなってしまうと云った不具合は全くない。
図8は、本発明の第2の実施の形態を示すもので、前記第1の実施の形態における制震機構1に代え、制震機構31を用いるようにしたものである。
すなわち、前記制震機構31は、図8に示すように、土台3とほぼ同一の幅員を有する帯板状のベースプレート34と、このベースプレート34とほぼ同一の幅員および長さを有し中間部に台形状の抵抗部35aが2個形成された板状の抵抗部材5と、前記ベースプレート34とほぼ同一の幅員および長さを有し中間部に概略オメガ状をなす凹部36aが2個形成された板ばね本体36とで構成されており、ベースプレート34,抵抗部材35および板ばね本体36は、前記各抵抗部35aを各凹部36a内に挿入しその頂部を相互に接触させた状態で、図2に示す連結ねじ8と同様の連結ねじや溶接等により、一体に連結されて一体化されている。
前記各抵抗部35aおよび各凹部36aは、前記第1の実施の形態における抵抗部5aおよび凹部6aと同一構造をなしており、したがって、各凹部36aは、前記板ばね本体6の湾曲部7と同様の2つの湾曲部37で構成され、かつ各湾曲部27が設けられている領域には、前記スリット8と同様のスリット38がそれぞれ設けられている。
また、前記板ばね本体36における各凹部36a頂部の幅方向両端縁あるいは一端縁には、土台3の側面に沿って立上る固定片41が設けられており、この固定片41は、前記第1の実施の形態におけるねじ部材12と同様のねじ部材42を介して、土台3に固定されるようになっている。
また、前記ベースプレート34,抵抗部材35および板ばね本体36の長手方向中央部には、図8に示すように、アンカーボルト43が挿通されるボルト孔44が設けられており、制震機構31の長手方向中央部は、前記アンカーボルト43に装着される座金45およびナット46を介して、基礎2上に固定されているとともに、制震機構31の長手方向両端部は、前記第1の実施の形態における13と同様の止め具47を介して基礎2上に固定されるようになっている。
なお、その他の点については、前記第1の実施の形態と同一構成となっており、作用も同一である。
しかして、前記制震機構31を基礎2と土台3との間に介装した場合であっても、前記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
図9は、本発明の第3の実施の形態を示すもので、前記第2の実施の形態における抵抗部材35に代え、抵抗部55aが矩形波状をなす抵抗部材55を用い、かつ前記第2の実施の形態におけるアンカーボルト43に代え、緊結用アンカーボルト63を用いるようにしたものである。
すなわち、前記抵抗部材55は、図9に示すように、各抵抗部55aが矩形波状をなしており、その頂部上面は、前記第2の実施の形態における抵抗部35aと同様、凹部36aの頂部下面に接触している。
また、前記緊結用アンカーボルト63は、図9に示すように、ボルト孔44に挿通されているとともに、その上部が土台3を貫通しており、制震機構1は、緊結用アンカーボルト63に装着される下側座金64および下側ナット65を介して、その中央部が基礎2上に固定されているとともに、長手方向両端部が止め具47を介して基礎2上に固定されており、一方土台3は、前記緊結用アンカーボルト63に装着される上側座金66および上側ナット67を介して、基礎2に緊結されるようになっている。
なお、その他の点については、前記第2の実施の形態と同一構成となっており、作用も同一である。
しかして、緊結用アンカーボルト63を用いて、制震機構1を基礎2上に固定するようにしているので、他の緊結手段を要しない。
なお、前記各実施の形態においては、抵抗部材5,35,55と板ばね本体6,36とを、ベースプレート4,34を介して一体金具化する場合について説明したが、抵抗部材5,35,55と板ばね本体6,36とを直接連結して、ベースプレート4,34を省略してもよい。そしてこれにより、部品点数を少なくしてコストダウンを図ることができる。
図10は、本発明の第4の実施の形態を示すもので、前記第3の実施の形態における抵抗部材55に代え、抵抗部材75を用いるようにしたものである。
すなわち、前記抵抗部材75は、図10に示すように、上端フランジ部75a、下端フランジ部75bおよびこれら両フランジ部75a,75b間のウェブ部75cが、板ばね本体36の幅方向に延在するように各凹部36a内に配したI型鋼で形成されており、前記下端フランジ部75bは、ベースプレート34上に固定されているとともに、前記上端フランジ部75aは、その上面が各凹部36aの頂部下面に接触するようになっている。
なお、その他の点については、前記第3の実施の形態と同一構成となっており、作用も同一である。
しかして、I型鋼で形成される抵抗部材75を用いて、制震機構31を構成するようにしているので、市販のI型鋼を所定の長さに切断するだけで抵抗部材75を構成することができ、コストダウンを図ることができる。
なお、前記第4の実施の形態においては、I型鋼を用いて抵抗部材75を構成する場合について説明したが、I型鋼に代え、例えばZ形形状の部材やハット形形状の部材等を用いるようにしてもよい。そしてこれにより、抵抗部材75の強度を自由に調節することができるとともに、板ばね本体36の凹部36aと抵抗部材75との間の摩擦抵抗を、多様化することもできる。
図11は、本発明の第5の実施の形態を示すもので、前記第1の実施の形態における板ばね本体の凹部6aおよび抵抗部5aの各頂部に、アンカーボルト15が貫通する遊貫通孔81を設けるとともに、土台3の対応位置にも大径孔82を設け、アンカーボルト15を上方に延長してこれら各孔81,82を貫通させ、上側座金83および上側ナット84を用いて、基礎2と土台3とを緊結するようにしたものである。また、前記大径孔82内には、図11に示すように、ゴムあるいは合成樹脂等の弾性材料で形成される弾性筒85を装着し、特に水平方向の外力に対して、土台3とアンカーボルト15との間に大きな自由度が得られるようにしたものである。
なお、その他の点については、前記第1の実施の形態と同一構成となっており、作用も同一である。
しかして、アンカーボルト15が貫通する土台3の大径孔82には、弾性筒85が装着されているので、基礎2と土台3とをアンカーボルト15で緊結しているにも拘らず、大きな横振動が低層建家に作用した際に、制震機構1の本来の機能を、充分に発揮させることができる。
図12は、本発明の第6の実施の形態を示すもので、前記第2の実施の形態における制震機構31の上下を反転させ、ベースプレート34側を、固定ボルト91,座金92,ナット93および止め具47を介して、土台3の下面に固定するとともに、板ばね本体36における各凹部36aの頂部を、固定片41および止め具94を介して基礎2に固定するようにしたものである。
なお、その他の点については、前記第2の実施の形態と同一構成となっており、作用も同一である。
しかして、制震機構31は、土台3にその上下面のみを用いて固定されることになるので、例えば土台3に土台水切りを設置するような場合に、前記第2の実施の形態の場合と異なり、固定片41が邪魔になることがなく、施工が極めて容易となる。
図13は、本発明の第7の実施の形態を示すもので、前記第5の実施の形態における固定片11およびねじ部材12(図11参照)を削除し、これに代えて凹部6aの頂部上面に、土台3下面に喰い込む突起100を設けるようにしたものである。
なお、その他の点については、前記第5の形態と同一構成となっており、作用も同一である。
しかして、本実施の形態の場合にも、前記第6の実施の形態の場合と同様、土台3の側面に邪魔な部材が存在しないので、土台水切り等を設置するような場合に、支障となることがない。
なお、前記第6の実施の形態においては、凹部6aの上面に突起100を設ける場合について説明したが、突起100を省略した場合であっても、土台3と凹部6aの上面との間の動摩擦係数と、凹部6aの下面と抵抗部5aの上面との間の動摩擦係数とを比較した場合、後者の動摩擦係数の方が極端に小さな値となり、横振動が負荷された場合には、常に後者間に相対移動が生じることになる。したがって、突起100は、必要に応じ省略してもよい。
また、本発明は、前記各実施の形態に限定されるものではなく、例えば各実施の形態における構造を適宜組合わせて用いるようにしてもよい。
また、前記各実施の形態においては、制震機構1,31を基礎2と土台3との間に介装して制震基礎とする場合について説明したが、例えば設置台とその上部に設置される精密機器との間に制震機構1,31を介装し、精密機器用の制震装置として用いることもできる。
以上のように、本発明に係る制震装置は、低層建家の制震基礎として用いる制震装置として有用であり、特に例えば震度5を上廻るような大きな縦振動および横振動に対してのみ、充分な制震効果を発揮させることができる制震装置として適している。
本発明の第1の実施の形態に係る制震装置を示す斜視図である。 図1の制震機構を示す断面構成図である。 図2のIII−III線断面図である。 図1の制震機構を分解して示す詳細断面図である。 図4の板ばね本体を上方から見た構成図である。 図4の抵抗部材およびベースプレートを上方から見た構成図である。 繋止装置の一例を示す説明図である。 本発明の第2の実施の形態を示す図2相当図である。 本発明の第3の実施の形態を示す図2相当図である。 本発明の第4の実施の形態を示す図2相当図である。 本発明の第5の実施の形態を示す図2相当図である。 本発明の第6の実施の形態を示す図8相当図である。 本発明の第7の実施の形態を示す図11相当図である。
符号の説明
A 制震装置
B 繋止装置
1,31 制震機構
2 基礎
3 土台
4,19,34 ベースプレート
5,35,55,75 抵抗部材
5a,35a,55a 抵抗部
6,20,36 板ばね本体
6a,20a,36a 凹部
9,37 湾曲部
10,38 スリット
11,41 固定片
12,42 ねじ部材
13,47,94 止め具
14 取付孔
15,22,43 アンカーボルト
16,23,44 ボルト孔
17,45,92 座金
18,46,93 ナット
21 緊結機構
24,64 下側座金
25,65 下側ナット
26,66,83 上側座金
27,67,84 上側ナット
63 緊結用アンカーボルト
75a 上端フランジ部
75b 下端フランジ部
75c ウェブ部
81 遊貫通孔
82 大径孔
85 弾性筒
91 固定ボルト
100 突起

Claims (5)

  1. 外力が負荷された際に相互に相対移動する第1部材と第2部材との間に、制震機構を介装して構成される制震装置において、前記制震機構は、弾性を有する帯板材の長手方向偶数箇所にS字状または逆S字状に湾曲する湾曲部を設け、全体として先端頂部が平坦な概略オメガ状をなす凹部を少なくとも1個備えた板ばね本体と;この板ばね本体の前記凹部内に配置され、先端面が凹部の頂部内面に接触し、任意の設定値未満の縦振動およびの横振動に対し抵抗として作用する抵抗部材と;を備え、前記板ばね本体は、湾曲部を含む領域に、板ばね本体の長手方向を長軸とする連続または不連続のスリットを有し、かつ板ばね本体の基端側および抵抗部材の基端側は、前記第1部材また第2部材のうちのいずれか一方に固定されるとともに、前記凹部の先端頂部は、前記第1部材または第2部材のうちのいずれか他方と一体となって外力負荷時に相対移動し、かつ前記抵抗部材は、任意の設定値以上の縦振動に対し座屈することを特徴とする制震装置。
  2. 抵抗部材は、屈曲形状が台形波形状または矩形波状をなす帯板材で形成されていることを特徴とする請求項1記載の制震装置。
  3. 抵抗部材は、先端側および基端側のフランジ部と両フランジ部間のウエブ部とが板ばね本体の幅方向に延在する概略I形状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の制震装置。
  4. 板ばね本体の基端側と抵抗部材の基端側とは、相互に一体に連結されていることを特徴とする請求項1,2または3記載の制震装置。
  5. 第1部材は、建家の基礎コンクリートであるとともに、第2部材は、建家の土台であることを特徴とする請求項1,2,3または4記載の制震装置。
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