JP2011196104A - 制振構造物 - Google Patents

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大吾 石井
Takehiko Terada
岳彦 寺田
Yasutoshi Tateishi
寧俊 立石
Ming-Chung Liu
銘崇 劉
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Abstract

【課題】建築計画を制約せず、且つ、大変形領域まで安定したエネルギー吸収性能を発揮させることができ、また、制振構造の部品数を抑えて簡単な手順で施工することができると共にコストアップを抑えることができる制振構造物を提供することを目的とする。
【解決手段】柱2と梁3の端部との間に、梁面に沿って梁軸方向に延設されていると共に一端が柱2に固定されて他端が梁3の端部に固定された鋼材からなる制振ダンパー4が介装されており、制振ダンパー4は、梁軸に対して垂直な断面視における断面形状の図心が、制振ダンパー4に梁軸方向の圧縮力が作用したときの加力重心よりも梁面側に偏心した形状に形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、柱と鉄骨梁の端部との接合部分に、塑性変形によりエネルギーを吸収する鋼材からなる制振ダンパーを設置した制振構造物に関する。
建物の耐震性を高める技術として、建物に入力された振動エネルギーを制御する制振構造がある。一般的な制振構造としては、建物の層間部分にブレース型、又は壁型の制振ダンパーを設置する構造が知られている。ところが、このような制振構造では、制振ダンパーが上階と下階とをつなぐように配置されるので、制振ダンパーを避けて動線などを計画する必要があり、建築計画が制約されることになる。
そこで、従来、建物の全体変形を抑制するために柱と鉄骨梁との接合部分に制振ダンパー(梁端ダンパー)を設置する制振構造が提案されている。
例えば、下記特許文献1には、柱と梁端部とがピン接合され、その梁端部の下面と柱上部(柱の層間部分の上部)の外周面との間に、梁面及び柱面に沿ってL字状に屈曲された鋼板ダンパーが介装された制振構造が提案されている。この制振構造では、前記した鋼板ダンパーが塑性変形することによりダンパー機能が発揮され、入力振動の応答加速度が低減される。
また、下記特許文献2のように、摩擦ダンパーを介して梁端部の下フランジを柱に接合した制振構造が提案されている。上記した摩擦ダンパーには、柱面に沿って配設されていると共に柱面に対してボルト等で固定された端板部と、その端板部に垂直に突設された水平板部と、からなるT形のブラケットが備えられている。上記した水平板部は、梁端部の下フランジの下方に梁軸方向に沿って延設されており、また、この水平板部には、その材軸方向に延在する長孔が形成されている。そして、上記した水平板部が、その下方に配設されたスプライスプレートと上記した下フランジとで挟み込まれ、これらスプライスプレートと下フランジとが、前記長孔にボルトを挿通されてボルト固定されている。また、下フランジと水平板部との間、及び、スプライスプレートと水平板部との間には、滑り材(ステンレスプレート)が介在されている。これにより、下フランジ(及びスプライスプレート)と水平板部とが梁軸方向に沿って相対変位可能となると共に上記した滑り材と水平板部との間に所定の摩擦力が発生し、ダンパー機能が発揮される。
特開2002−173977号公報 特開2000−328650号公報
しかしながら、上記した鋼板ダンパーを用いた従来の制振構造では、梁軸方向の圧縮力に対して鋼材ダンパーが座屈する。このため、大変形領域(大振幅)の入力振動に対してダンパー機能を適正に発揮させるためには、鋼材ダンパーの圧縮座屈を拘束するための二次部材が必要であり、構成部品が多くなる。これにより、施工手順が煩雑となると共に、製作費が高くなるという問題がある。
また、上記した摩擦ダンパーを用いた従来の制振構造では、下フランジとスプライスプレートとを締結するボルトの張力に応じて、ステンレスプレートと水平板部との間の摩擦係数が変化するので、摩擦係数の制御が煩雑であり、制振性能を正確に設定することが難しいという問題がある。また、スプライスプレートやステンレスプレート、ボルト等が必要であり、構成部品が多くなるため、施工手順が煩雑となり、製作費が高くなるという問題がある。
本発明は、上記した従来の問題が考慮されたものであり、建築計画を制約せず、且つ、大変形領域まで安定したエネルギー吸収性能を発揮させることができ、また、制振構造の部品数を抑えて簡単な手順で施工することができると共にコストアップを抑えることができる制振構造物を提供することを目的としている。
本発明に係る制振構造物は、柱と梁の端部との間に、梁面に沿って梁軸方向に延設されていると共に一端が前記柱に固定されて他端が前記梁の端部に固定された鋼材からなる制振ダンパーが介装されており、該制振ダンパーは、梁軸に対して垂直な断面視における断面形状の図心が、該制振ダンパーに梁軸方向の圧縮力が作用したときの加力重心よりも梁面側に偏心した形状に形成されていることを特徴としている。
このような特徴により、制振ダンパーに圧縮座屈が生じる場合、その座屈方向が梁面側に限定される。すなわち、平板状の鋼板からなる通常の鋼板ダンパー(制振ダンパー)では、鋼板の持つ初期不整や境界条件など、制御不能な要因によって座屈方向が決まるため、圧縮座屈(面外変形)の方向を一方側に限定させることは困難であるが、図心と加力重心とが偏心した断面形状の制振ダンパーとすることにより、座屈方向が一方側(加力重心からみて図心側)に限定される。これにより、制振ダンパーに梁軸方向への大きな圧縮力が作用した場合に、制振ダンパーが梁面に接触することで制振ダンパーが拘束され、座屈拘束材を設置することなく制振ダンパーの座屈変形が抑制される。
また、本発明に係る制振構造物は、前記制振ダンパーは、前記梁面に対向配置された鋼板ダンパーと、該鋼板ダンパーの前記梁面に対する対向面に設けられていると共に前記梁軸方向に沿って延設されたリブと、を備えていることが好ましい。
これにより、従来の鋼板ダンパーにリブを付加するだけで、図心と加力重心とが偏心した断面形状の制振ダンパーを製作することが可能である。
本発明に係る制振構造物によれば、制振ダンパーが梁面に接触することで制振ダンパーが拘束され、制振ダンパーの座屈変形が抑制されるので、制振ダンパーが大変形領域まで安定したエネルギー吸収性能を発揮させることができ、入力振動の応答加速度を確実に低減させることができる。また、梁面によって制振ダンパーの圧縮座屈が拘束されるので、座屈拘束部材が不要となり、制振構造の部品数を少なく抑えることができる。これにより、簡単な手順で施工することができ、また、製作費を抑えてコストアップを抑制することができる。
また、上記した制振ダンパーは、柱と梁端部との間に介装される梁端ダンパーであり、柱梁架構内がほとんど塞がれないので、建築計画を制約することが少ない。したがって、天井や床等の他の部材に干渉しないため、それら他の部材の施工を煩雑にせず、施工性の低下を抑制することができる。
本発明の実施の形態を説明するための制振構造物の柱梁接合部の側面図である。 図1に示すA−A矢視の見上げ図である。 本発明の実施の形態を説明するための制振ダンパーの平面図である。 図3に示すB−B間の断面図である。 本発明の変形例を説明するための制振ダンパーの断面図である。
以下、本発明に係る制振構造物の実施の形態について、図面に基いて説明する。
図1、図2に示すように、制振構造物1は、柱2と梁3とからなるラーメン構造物に制振ダンパー4を設置した構造物であり、地震や風などによる振動を減衰させることができる構造物である。
上記した柱2は、鋼材からなる鋼製柱であり、例えば角筒形状の鋼管からなる鋼管柱である。この柱2の仕口部20の外周面には、柱軸Lに対してそれぞれ垂直に配設された上下一対のダイヤフラム21、22が突設されている。これら一対のダイヤフラム21、22は、仕口部20の外周面から柱2の径方向外側に向けて全周に亘って突出されたフランジ状の板部であり、平面視正方形の角環状の鋼板からなり、各ダイヤフラム21、22の内周縁が柱2の仕口部20の外周面に溶接されている。また、一対のダイヤフラム21、22は、仕口部20の下端部分および上端部分に配設されており、上下方向に間隔をあけて平行に配設されている。これら上下一対のダイヤフラム21、22の間には、梁3を取り付けるためのガセットプレート23が配設されている。このガセットプレート23は、上下一対のダイヤフラム21、22及び柱2の仕口部20の外周面に対してそれぞれ垂直に配設された鋼板であり、平面視において梁軸L上に配設されている。そして、ガセットプレート23の上端は上側のダイヤフラム21の下面に溶接され、ガセットプレート23の下端は下側のダイヤフラム22の上面に溶接され、ガセットプレート23の柱2側の側端は柱2の仕口部20の外周面に溶接されている。
上記した梁3は、鋼材からなる鋼製梁であり、具体的には、H形鋼からなる鉄骨梁である。この梁3の端部(梁端部30)のウェブ33と上記したダイヤフラム21、22間のガセットプレート23とが互いに突き合わせて添え板10を介して接合されており、梁端部30と柱2の仕口部20とは相対的に回転可能に乾式ピン接合されている。詳しく説明すると、梁3が上記したダイヤフラム21、22間のガセットプレート23の軸線延長線上に沿って配設されており、梁3の端面とガセットプレート23の梁3側の側端面とが対向されていると共に、梁3のウェブ33とガセットプレート23とが面一になっている。また、梁3の上フランジ31の上面は上側のダイヤフラム21の上面と面一になっていると共に、梁3の下フランジ32の下面は下側のダイヤフラム22の下面と面一になっている。そして、梁端部30のウェブ33の上部と上記したガセットプレート23の上部とが平板状の一対の添え板10、10で挟み込まれ、これら一対の添え板10、10と梁端部30のウェブ33とが高力ボルト摩擦接合されていると共に、一対の添え板10、10と上記したガセットプレート23とが高力ボルト摩擦接合されている。
上記した柱2の仕口部20と梁端部30との間には、制振構造物1に入力された振動エネルギーを吸収する制振ダンパー4が介装されている。この制振ダンパー4は、柱2と梁3との相対的な回転変形に伴い梁軸L方向に塑性変形することで振動エネルギーを吸収する鋼材ダンパーであり、梁面に沿って梁軸L方向に延設され、その一端が柱2の仕口部20に固定され、他端が梁端部30に固定されている。
詳しく説明すると、制振ダンパー4は、下側のダイヤフラム22と梁3の下フランジ32との間に介装されており、その概略構成としては、下側のダイヤフラム22及び梁3の下フランジ32の下方に配設されてそれらダイヤフラム22及び下フランジ32の下面(梁面)に対向配置された平板状の鋼板ダンパー40と、鋼板ダンパー40の上面(下フランジ32の下面に対向する対向面)に突設されていると共に梁軸L方向に沿って延設された凸リブ41、41と、を備えている。
鋼板ダンパー40は、平面視略T字形状の鋼板であり、この鋼板ダンパー40の概略構成としては、柱2側に固定された柱固定部42と、梁3側に固定された梁固定部43と、柱固定部42と梁固定部43の間に形成されたダンパー本体部44と、を備えている。
柱固定部42は、図3に示すように、平面視長方形の平板部であり、この柱固定部42には、その長手方向に間隔をあけて配列された複数のボルト孔42aが一列に形成されている。また、柱固定部42は、図1、図2に示すように、下側のダイヤフラム22との間にフィラープレート11を介在させた状態で、上記した図3に示すボルト孔42aに挿通する高力ボルト12によって下側のダイヤフラム22にボルト接合されている。
梁固定部43は、図3に示すように、柱固定部42の長手方向に直交する方向に長い平面視長方形の平板部であり、この梁固定部43には、その長手方向に間隔をあけて配列された複数のボルト孔43aが二列に形成されている。また、梁固定部43は、図1、図2に示すように、梁3の下フランジ32との間にフィラープレート13を介在させた状態で、上記した図3に示すボルト孔43aに挿通する高力ボルト14によって下フランジ32にボルト接合されている。
ダンパー本体部44は、図3に示すように、梁固定部43と直列に配設された平面視長方形の平板部であり、一端が柱固定部42の長手方向中央部に連結されて他端が梁固定部43の端部に連結されている。ダンパー本体部44は、梁固定部43に比べて幅が狭くなっており、柱固定部42や梁固定部43に対して縮幅されて括れた形状となっている。また、ダンパー本体部44は、図1、図2に示すように、梁3の下フランジ32の下方に隙間をあけて配設されている。
凸リブ41は、上記した鋼板ダンパー40を補剛する凸条部であり、梁3の下フランジ32の下面側に向けて突出され、その上端面が下フランジ32の下面に当接されている。また、凸リブ41は、図3に示すように、ダンパー本体部44の長手方向(梁軸L方向)に沿ってダンパー本体部44の全長に亘って延設されていると共に、ダンパー本体部44上に2本平行に並設されており、これらの凸リブ41、41は、ダンパー本体部44の両縁側にそれぞれ寄せて配設されている。また、凸リブ41は、ダンパー本体部44の上面に溶接されており、鋼板ダンパー40と一体に形成されている。
上記した構成の制振ダンパー4は、図4に示すように、梁軸Lに対して垂直な断面視における断面形状の図心Oが、制振ダンパー4に梁軸L方向の圧縮力が作用したときの加力重心Oよりも梁面(下フランジ32の下面)側に偏心した形状となっている。すなわち、制振ダンパー4のうちのエネルギー吸収性能を発揮する部分の断面形状の図心Oは、ダンパー本体部44の上面よりも上方の位置にある。これに対し、柱2と梁3との相対回転に伴い制振ダンパー4に梁軸L方向の圧縮力が作用したときの加力重心Oは、ダンパー本体部44の板厚方向の中央部分の位置にあり、上記した図心Oが加力重心Oよりも上方に位置している。
続いて、上記した構成からなる制振構造物1の作用について説明する。
地震等によって制振構造物1が層間変位したり鉄骨梁3が撓み変形したりすると、柱2と梁3の端部とが相対的に回転する。
このとき、上記した柱2と梁3の端部との相対回転変形に追従して、制振ダンパー4のダンパー本体部44が梁軸L方向に変形する。このようにダンパー本体部44が軸変形することにより、振動エネルギーが吸収され、制振構造物1に入力された振動が減衰される。
また、大地震等によって制振ダンパー4に梁軸L方向への大きな圧縮力が作用しても、制振ダンパー4が梁3の下フランジ32に接触することで制振ダンパー4が拘束され、座屈拘束材を設置することなく制振ダンパー4の座屈変形が抑制される。すなわち、制振ダンパー4の断面形状の図心Oが加力重心Oよりも梁面側(上方)に位置しているので、制振ダンパー4に圧縮座屈が生じる場合、その座屈方向が梁面側(上方)に限定される。このとき、梁面側に突出した凸リブ41が下フランジ32に当接されているので、その下フランジ32によって制振ダンパー4の梁面側への座屈変形が抑えられる。
上記した制振構造物1によれば、制振ダンパー4のダンパー本体部44が塑性変形することにより、制振構造物1に入力された振動エネルギーが吸収されて振動が減衰されるので、地震時における制振構造物1全体の変形を低減させることができる。
また、制振ダンパー4が梁面に接触することで制振ダンパー4が拘束され、制振ダンパー4の座屈変形が抑制されるので、制振ダンパー4が大変形領域まで安定したエネルギー吸収性能を示す。よって、大振幅の振動入力の応答加速度を確実に低減させることができ、大地震時における制振構造物1全体の変形を確実に低減させることができる。また、梁面によって制振ダンパー4の圧縮座屈が拘束されるので、座屈拘束部材が不要となり、制振構造の部品数を少なく抑えることができる。これにより、簡単な手順で施工することができ、また、製作費を抑えてコストアップを抑制することができる。
また、上記した制振ダンパー4は、柱2と梁端部30との間に介装される梁端ダンパーであるので、梁端部30の周りに設置される天井や床等の他の部材に制振ダンパー4が干渉しにくく、建築計画を制約することが少ない。したがって、それら他の部材の施工を煩雑にせず、施工性の低下を抑制することができる。また、建築計画への影響を考慮せずに制振ダンパー4を設置できるので、制振ダンパー4を必要なだけ多数の箇所に設置することができ、その結果、制振構造物1の振動減衰定数を極めて向上させることができ、建築計画の自由度と耐震性とを両立させることができる。
また、上記した制振ダンパー4は、梁3の下フランジ32の下に配設されているので、地震発生後の制振ダンパー4の交換作業を容易に行うことができる。
また、上記した制振ダンパー4は、従来の鋼板ダンパー40に凸リブ41、41を付加するだけで、図心Oと加力重心Oとが偏心した断面形状の制振ダンパー4を製作することができるので、座屈方向が限定された制振ダンパー4を低コストで製作することができ、コストアップを抑えることができる。
以上、本発明に係る制振構造物の実施の形態について説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記した実施の形態では、梁3の下フランジ32の下面に制振ダンパー4が設置されているが、本発明は、梁3の上フランジ31の上面に制振ダンパー4が設置されてもよく、また、梁3の下フランジ32の下面及び梁3の上フランジ31の上面に制振ダンパー4がそれぞれ設置されてもよい。さらに、本発明は、梁3の下フランジ32の上面や上フランジ31の下面に制振ダンパーが設置されてもよく、或いは、梁3のウェブ33に沿って制振ダンパーが設置されてもよい。
上記した実施の形態では、平板状の鋼板ダンパー40のダンパー本体部44の梁面側の表面に2本の凸リブ41、41を平行して溶接した構成の制振ダンパー4が備えられているが、本発明は、他の形状の制振ダンパーを用いることも可能である。例えば、図5(a)に示すように平板状の鋼板ダンパー40のダンパー本体部44の梁面側の表面に凸リブ41を1本だけ溶接した構成の制振ダンパー104であってもよく、或いは、鋼板ダンパー40のダンパー本体部44の梁面側の表面に3本以上の凸リブ41を溶接した構成の制振ダンパーであってもよい。また、図5(b)に示すように鋼板ダンパー240のダンパー本体部244が円弧状に湾曲した制振ダンパー204であってもよく、或いは、図5(c)に示すように鋼板ダンパー340のダンパー本体部344がR状又はL字状に屈曲した制振ダンパー304であってもよい。なお、この場合、図示せぬ柱固定部や梁固定部はプレス等によって平面仕上げにすることが好ましい。また、図5(d)に示すように両側端にフランジ441(リブ)がそれぞれ設けられた溝形鋼からなるダンパー本体部444を有する制振ダンパー404であってもよく、或いは、図5(e)に示すように平板状の鋼板ダンパー540のダンパー本体部544の表面に凹溝541(リブ)を形成した制振ダンパー504であってもよく、或いは、図5(f)に示すように平板状の鋼板ダンパー40のダンパー本体部44の梁面側の表面に溶接ビート641(リブ)を肉盛りした制振ダンパー604であってもよい。
また、上記した実施の形態では、柱2の仕口部20に上下一対のダイヤフラム21、22が設けられていると共にそれらのダイヤフラム21、22の間にガセットプレート23が配設されており、このガセットプレート23と梁3のウェブ33とがピン接合され、下側のダイヤフラム22と梁3の下フランジ32との間に制振ダンパー4が介装されているが、本発明は、上記したダイヤフラム21、22やガセットプレート23を備えない構成にすることも可能である。例えば、柱2の仕口部20の外周面にH形鋼からなる鉄骨ブラケットを突設させ、この鉄骨ブラケットの先端と梁端部30とを互いに突き合わせて添え板を介してピン接合させると共に、鉄骨ブラケットの下フランジと梁3の下フランジ32との間に制振ダンパー4を介装させる構成であってもよい。また、柱2の仕口部20の外周面にガセットプレートを突設させ、このガセットプレートを介して柱2の仕口部20と梁端部30とを互いに突き合わせてピン接合させると共に、制振ダンパー4の柱固定部42を柱2の外周面に沿って屈曲させて鋼板ダンパー40をL字状に形成し、制振ダンパー4の柱固定部42を柱2の外周面に直接ボルト接合する構成であってもよい。また、本発明は、柱2と梁3の端部とがボルト接合以外の他の構造の乾式接合で接合されていてもよく、例えば、柱2のダイヤフラム21の上面に梁3の上フランジ31を載せてメタルタッチ形式でピン接合された構成であってもよい。さらに、本発明は、柱2と梁3の端部とが溶接接合された構造物にも適用可能である。
また、上記した実施の形態では、制振ダンパー4の柱固定部42が柱2のダイヤフラム22にボルト接合されており、梁固定部43が梁3の下フランジ32にボルト13で接合されているが、本発明は、柱固定部42や梁固定部43が柱2や梁3にボルト接合以外で固定されていてもよく、例えば、柱固定部42が柱2のダイヤフラム22に溶接されたり梁固定部43が梁3の下フランジ32に溶接されたりしてもよい。
また、上記した実施の形態では、柱2が、角筒形の鋼管からなる鋼管柱であるが、本発明における柱の構造は適宜変更可能である。例えば、H形鋼等の鉄骨材からなる鉄骨柱であってもよく、或いは、鋼管の内側にコンクリートを充填した鋼管コンクリート柱であってもよく、或いは、鉄筋コンクリート造や鉄骨鉄筋コンクリート造の柱であってもよい。なお、鉄筋コンクリート造や鉄骨鉄筋コンクリート造の柱の場合の制振ダンパー4の取り付け構造としては、例えば、柱の仕口部分に鋼管を巻き、その鋼管にガセットプレート等を介して制振ダンパー4や梁3の端部を取り付ける構造や、或いは、柱コンクリートの内側にガセットプレートを埋設してそのガセットプレートに制振ダンパー4や梁3の端部を取り付ける構造や、或いは、アンカーボルトを柱コンクリート内に定着させて柱の外周面から突出させ、そのアンカーボルトに制振ダンパー4や梁3の端部を締結することで制振ダンパー4や梁3の端部を柱に固定する構造などが考えられる。
また、上記した実施の形態では、梁3が、H形鋼からなる鉄骨梁であるが、本発明における梁の構造は適宜変更可能である。例えば、溝形鋼やT形鋼からなる鉄骨梁であってもよく、或いは、山形鋼などからなる上フランジ材と下フランジ材とを平鋼等のウェブ材で連結した平行弦トラス梁(ラチス梁)や帯板梁であってもよく、或いは、並列に配置された溝形鋼やラチス梁、帯板梁等の上端同士及び下端同士を平鋼等の連結材でそれぞれ連結した箱形梁であってもよい。また、本発明は、鉄骨梁の一部又は全部にコンクリートが被覆されたコンクリート被覆鉄骨梁であってもよい。さらに、本発明は、鉄骨梁(鋼製梁)以外の梁であってもよく、例えばプレキャストコンクリート梁等のコンクリート造の梁であってもよい。なお、コンクリート造の梁の場合、アンカーボルトを梁コンクリート内に定着させて梁の下面や上面から突出させ、そのアンカーボルトに制振ダンパー4を締結することで制振ダンパー4を梁に固定することができる。
また、本発明は、構造物の建設時に上記した制振ダンパー4を設置する場合に限定されるものではなく、既存構造物に上記した制振ダンパー4を追加設置して制振補強する場合にも適用することができる。
また、本発明における制振構造物は木造構造物であってもよく、木造柱と木造梁との間に上記した制振ダンパー4を設置した構成であってもよい。
その他、本発明の主旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
1 制振構造物
2 柱
3 梁
4 制振ダンパー
40 鋼板ダンパー
41 凸リブ(リブ)
図心
加力重心
梁軸

Claims (2)

  1. 柱と梁の端部との間に、梁面に沿って梁軸方向に延設されていると共に一端が前記柱に固定されて他端が前記梁の端部に固定された鋼材からなる制振ダンパーが介装されており、
    該制振ダンパーは、梁軸に対して垂直な断面視における断面形状の図心が、該制振ダンパーに梁軸方向の圧縮力が作用したときの加力重心よりも梁面側に偏心した形状に形成されていることを特徴とする制振構造物。
  2. 請求項1に記載の制振構造物において、
    前記制振ダンパーは、前記梁面に対向配置された鋼板ダンパーと、該鋼板ダンパーの前記梁面に対する対向面に設けられていると共に前記梁軸方向に沿って延設されたリブと、を備えていることを特徴とする制振構造物。
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