JP2007204793A - 成形性及び缶表面性状に優れた缶胴体用アルミニウム合金板およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 製缶時の成形性に優れるとともに、表面欠陥に起因する外観不良が無く、製缶後に白系を主流とした地下塗り印刷を施しても缶表面性状に優れた缶胴体用のアルミニウム合金板およびその製造方法を提供する。
【解決手段】 Si:0.1〜0.4mass%、Fe:0.3〜0.8mass%、Cu:0.1〜0.3mass%、Mn:0.8〜1.4mass%、Mg:0.8〜1.4mass%、残部がAl及び不可避不純物からなる合金成分を有するアルミニウム鋳塊を均熱処理した後、熱間圧延後あるいは熱間圧延後にさらに焼鈍を施した後、冷間圧延工程の途中、製品厚さまでの冷間圧延率が45%以上の板厚のところでpH8以上のアルカリ液で洗浄し、最終圧延板のL値を25≦L値≦60とする。
【選択図】 無し
【解決手段】 Si:0.1〜0.4mass%、Fe:0.3〜0.8mass%、Cu:0.1〜0.3mass%、Mn:0.8〜1.4mass%、Mg:0.8〜1.4mass%、残部がAl及び不可避不純物からなる合金成分を有するアルミニウム鋳塊を均熱処理した後、熱間圧延後あるいは熱間圧延後にさらに焼鈍を施した後、冷間圧延工程の途中、製品厚さまでの冷間圧延率が45%以上の板厚のところでpH8以上のアルカリ液で洗浄し、最終圧延板のL値を25≦L値≦60とする。
【選択図】 無し
Description
本発明は缶胴体用のアルミニウム合金板に係り、特に製缶時の成形性と製缶後の缶表面性状に優れた缶胴体用のアルミニウム合金板に係わるものである。
飲料缶用ボディ材は、通常均熱処理した後、熱間圧延後あるいはその後焼鈍を施した後、製品厚まで冷間圧延を施す。
近年、飲料缶の外観は白塗りを主流としたデザインが増えているなか、顧客での缶外観に対する要求品質が益々厳しくなっている。
従来はホワイトコート後印刷を施していたが、生産性、コストダウンを目的に缶表面に地下塗り印刷をする缶メーカーが増えてきている。
白系を主流とした地下塗り印刷では、素材であるアルミニウム合金板に起因する缶内面色調、フローマーク、黒スジ等の缶外観不良が重要な問題となってきている。この主な原因は、熱間圧延時に生成されるピックアップグルーブ、ピックアップインクルージョン等によるものであり、熱間圧延時の表面欠陥がその後の冷間圧延においても残存し、缶の外観不良を引き起こす。
更に環境に考慮し素材にフィルムを貼った缶も増加しており、フィルムの影響でより細かな欠陥でも見やすくなってきている。
塗装性向上の発明として、例えば特許文献1(特開平4−32583号)ではAl合金の熱間圧延終了後塗装前処理までの間に表面をpH5以下の酸性洗剤又はpH10以上のアルカリ性洗剤で1回以上洗浄して表面を50mg/m2以上エッチングする製造方法が開示されている。
特開平4−32583号公報
しかしながら、上記の特許文献1:特開平4−32583号では色調に影響を及ぼすアルカリ洗浄後の冷延率等の開示も無く表面欠陥を充分に取り除くことができなかった。
このように、従来方法では表面欠陥を充分に取り除くことができず、缶の外観不良が解消できないでいた。発明者はその要因を検討した結果、板の熱間圧延時の表面欠陥が最終的な缶の外観不良に大きく影響していることを見出した。
このように、従来方法では表面欠陥を充分に取り除くことができず、缶の外観不良が解消できないでいた。発明者はその要因を検討した結果、板の熱間圧延時の表面欠陥が最終的な缶の外観不良に大きく影響していることを見出した。
以上の理由から、熱間圧延時に発生する表面欠陥をその後の工程で除去する必要があり、しかも除去後の表面色調も確保する必要があり、本発明に至った。
本発明は、これらに鑑み種々検討の結果、顧客の缶表面要求品質を十分に満足させた缶表面性状に優れた缶胴体用アルミニウム合金板およびその製造方法を開発したものである。
すなわち、本発明は、Si:0.1〜0.4mass%、Fe:0.3〜0.8mass%、Cu:0.1〜0.3mass%、Mn:0.8〜1.4mass%、Mg:0.8〜1.4mass%、残部がAl及び不可避不純物からなる合金板で、その圧延板のL値が25≦L値≦60であることを特徴とする成形性及び表面性状に優れたキャンボディ用アルミニウム合金板である。
また、上記の合金成分を有するアルミニウム鋳塊を均熱処理した後、熱間圧延後あるいは熱間圧延後にさらに焼鈍を施した後、冷間圧延工程の途中で製品厚さまでの冷間圧延率が45%以上の板厚のところでpH8以上のアルカリ液で洗浄することによって、最終圧延板のL値を25≦L値≦60とすることを特徴とする成形性及び表面性状に優れたキャンボディ用アルミニウム板の製造方法である。
この発明によれば、缶表面性状に優れた缶胴体用アルミニウム合金板を提供できる顕著な効果を奏するものである。
本発明において、アルミニウム合金の成分を限定した理由について述べる。
Si:
Siは、鋳造時に生じたAl−Mn−Fe系の金属間化合物が、均質化処理を施すことにより硬度の高いAl−Mn−Fe−Si系の晶出物に変態され、DI加工時に成形性を向上させることができる。その限定範囲を0.1〜0.4%としたのは、0.1%未満ではその効果が十分得られず、0.4%を越えるとその効果が飽和するし、熱間圧延途中や終了時にMg2Siの析出が過度に生じるため、熱間圧延終了時の材料の再結晶化が阻害され、材料の延性が低下するとともに熱間圧延後に焼鈍を施さない工程では低耳率の確保が困難となる。
Siは、鋳造時に生じたAl−Mn−Fe系の金属間化合物が、均質化処理を施すことにより硬度の高いAl−Mn−Fe−Si系の晶出物に変態され、DI加工時に成形性を向上させることができる。その限定範囲を0.1〜0.4%としたのは、0.1%未満ではその効果が十分得られず、0.4%を越えるとその効果が飽和するし、熱間圧延途中や終了時にMg2Siの析出が過度に生じるため、熱間圧延終了時の材料の再結晶化が阻害され、材料の延性が低下するとともに熱間圧延後に焼鈍を施さない工程では低耳率の確保が困難となる。
Fe:
Feを0.3〜0.8%としたのは、0.3%未満ではAl−Mn−Fe−Si系の晶出物の絶対量が少なすぎるため、DI成形性向上の効果が得られず、0.8%を越えると鋳造もしくは均質化処理時にAl−Mn−Fe系の巨大な晶出物が発生しやすくなり、その部位が外部から負荷が加わった際に局部的な応力集中箇所となり、突き刺し強度を損ねてしまうためである。
Feを0.3〜0.8%としたのは、0.3%未満ではAl−Mn−Fe−Si系の晶出物の絶対量が少なすぎるため、DI成形性向上の効果が得られず、0.8%を越えると鋳造もしくは均質化処理時にAl−Mn−Fe系の巨大な晶出物が発生しやすくなり、その部位が外部から負荷が加わった際に局部的な応力集中箇所となり、突き刺し強度を損ねてしまうためである。
Cu:
Cuは合金の強度向上に寄与し、結晶粒を微細化させる元素であるが、その限定範囲を0.1〜0.3%としたのは、0.1%未満では缶体に必要な強度が得られず、0.3%を越えると強度上昇が過剰となってしまいDI成形性、ネック・フランジ成形性及び口絞り成形性を阻害するためである。
Cuは合金の強度向上に寄与し、結晶粒を微細化させる元素であるが、その限定範囲を0.1〜0.3%としたのは、0.1%未満では缶体に必要な強度が得られず、0.3%を越えると強度上昇が過剰となってしまいDI成形性、ネック・フランジ成形性及び口絞り成形性を阻害するためである。
Mn:
MnもAl−Mn−Fe−Si系の晶出物の適度な分散により強度付与およびDI加工性を向上させるために添加するものであるが、その限定範囲を0.8〜1.4%としたのは、0.8%未満では所望の効果が得られず、1.4%を越えると、Al―Mn系、Al−Mn−Fe系等の巨大な晶出物が形成し、各種成形性を低下させるためである。
MnもAl−Mn−Fe−Si系の晶出物の適度な分散により強度付与およびDI加工性を向上させるために添加するものであるが、その限定範囲を0.8〜1.4%としたのは、0.8%未満では所望の効果が得られず、1.4%を越えると、Al―Mn系、Al−Mn−Fe系等の巨大な晶出物が形成し、各種成形性を低下させるためである。
Mg:
Mgはアルミニウム材料中に単独に固溶して、強度を上げるために添加するものであり、その限定範囲を0.8〜1.4%としたのは、0.80%未満ではその効果が十分に得られず必要な強度を得られない。1.4%を越えるとその効果が過剰となりDI成形性、ネック・フランジ成形性及び口絞り成形性が劣ってしまうためである。
Mgはアルミニウム材料中に単独に固溶して、強度を上げるために添加するものであり、その限定範囲を0.8〜1.4%としたのは、0.80%未満ではその効果が十分に得られず必要な強度を得られない。1.4%を越えるとその効果が過剰となりDI成形性、ネック・フランジ成形性及び口絞り成形性が劣ってしまうためである。
その他の成分として、一般に鋳造組織の微細化剤として添加されるTi,Bいずれも0.05%以下なら本発明に影響を及ぼさない。
次にL値の限定理由について説明する。
飲料缶用ボディ材は、熱間圧延時に生成されるピックアップグルーブ、ピックアップインクルージョン等の表面欠陥がその後の冷間圧延においても残存し、缶の外観不良を引き起こす。このため、本発明ではアルカリ洗浄により熱間圧延による欠陥を除去するのだが、最終板に近い工程でアルカリ洗浄を行うと、板表面が白化してL値が高くなってしまい、アルミ缶特有のメタリック感を損なってしまう。そこで、本発明においては、圧延板のL値を60以下とすることが重要である。
飲料缶用ボディ材は、熱間圧延時に生成されるピックアップグルーブ、ピックアップインクルージョン等の表面欠陥がその後の冷間圧延においても残存し、缶の外観不良を引き起こす。このため、本発明ではアルカリ洗浄により熱間圧延による欠陥を除去するのだが、最終板に近い工程でアルカリ洗浄を行うと、板表面が白化してL値が高くなってしまい、アルミ缶特有のメタリック感を損なってしまう。そこで、本発明においては、圧延板のL値を60以下とすることが重要である。
アルミニウム合金板のL値が60を超えると、アルミニウム合金板の色調が確保できず(白くなり過ぎ)、ユーザーが要求するアルミニウム本来の光沢が得られない。一方、L値が25未満では黒くなりすぎてしまい、同じくアルミニウム本来の光沢が得られず、塗装を施した場合にも塗膜の色調不良を引き起こす。従って25≦L値≦60の範囲とする。
次に本発明のアルミニウム合金板の製造方法について説明する。
上記の成分を有するアルミニウム合金は、常法により鋳造、均熱、加熱、熱間圧延および中間焼鈍と冷間圧延を施して、好ましくは0.26〜0.4mmの厚さに圧延する。
上記の成分を有するアルミニウム合金は、常法により鋳造、均熱、加熱、熱間圧延および中間焼鈍と冷間圧延を施して、好ましくは0.26〜0.4mmの厚さに圧延する。
ここで、冷間圧延の途中、製品厚さまでの冷間圧延率が45%以上の位置でpH8以上のアルカリ液で洗浄することが重要である。
製品厚さまでの冷間圧延率が45%以上の位置、言いかえると、鋳塊から熱間圧延・冷間圧延により板厚を薄くしていく工程のうち製品板厚の約1.82倍より板厚が厚いところで、pH8以上のアルカリ液で洗浄することにより、熱間圧延時に発生する表面欠陥が除去されて缶の外観不良を防ぐことができ、しかもエッチングにより白色化した板表面がその後の圧延によるアルミニウム新生面の生成によりアルミニウム本来の光沢が戻り、L値を60以下とすることができ、必要な表面色調を確保することができる。
製品厚さまでの冷間圧延率が45%未満のところでアルカリ液で洗浄すると、その後の圧延率が少ないためアルカリ洗浄時のエッチングの影響を引きずり、アルミニウム合金板のL値が60を超えアルミニウム合金板の色調が確保できず(白くなり過ぎ)、ユーザーが要求するアルミニウム本来の光沢が得られない。
従って、アルカリ液での洗浄は冷延工程のより上流側で行うのが好ましく、製品厚さまでの冷間圧延率は45%以上、できれば49%以上の位置で行うのが望ましい。
また洗浄液がpH8未満のアルカリ液、中性液、酸性液であれば熱間圧延時に生成されるピックアップグルーブ、ピックアップインクルージョン等の表面欠陥の除去効果が小さく不適である。
なお、アルカリ液の洗浄によるエッチング量は30〜270mg/m2が好ましい。
アルカリ液の温度やアルミニウム合金板の浸漬時間は液の状態に応じてこのエッチング量になるように適宜調整する。
なお、アルカリ液の洗浄によるエッチング量は30〜270mg/m2が好ましい。
アルカリ液の温度やアルミニウム合金板の浸漬時間は液の状態に応じてこのエッチング量になるように適宜調整する。
以下に本発明を実施例により詳細に説明する。
表1に示す組成のアルミニウム合金を厚さ500mmの鋳塊に溶解鋳造し、590〜630℃で6時間の均質化処理を施し、常温まで冷却した鋳塊表面を片側5〜8mm程度面削した。面削後の鋳塊を400〜550℃まで再加熱し、その後熱間圧延を終了板厚2〜2.4mmかつ終了温度330〜350℃になるように行った。熱間圧延終了後、適宜必要に応じて連続焼鈍炉にて焼鈍を行い、冷間圧延、アルカリ洗浄を施し、その後冷間圧延を施してアルミニウム合金板を得た。アルカリ洗浄は、表1に示したpHの60℃のアルカリ浴の槽にライン速度30m/分で通板することで行い、直後に水洗槽を通板した。
このようにして得られたアルミニウム合金板について、L値、缶表面評価、缶成形性、缶体強度評価を行った。
缶表面評価は、製缶、洗浄、乾燥後の缶に白塗料を塗り、フローマーク等の発生有無を確認した。
缶の成形性は、内径の異なるダイスを用いて連続して100缶成形できる缶側壁の総しごき率を調べ、総しごき率が70%を超えて成形可能である材料について「○(良好)」、総しごき率が60%以上かつ70%以下で100缶成形できる材料を「△(やや悪い)」、総しごき率が60%以上かつ70%以下で100缶成形できない材料については「×(不良)」として、しごき成形性で評価した。
また缶体強度の測定としてボトム耐圧強度を測定し、耐圧強度5.5kg以上を合格とした。
結果を表2に示す。
表2に示すように発明例1〜3にあっては、いずれも缶胴の成形時に要求されるDI成形性、ネック・フランジ成形性及び口絞り成形性の加工成形性が良好となっている。
更にアルカリ洗浄液のpH及び洗浄後の冷間圧延率を管理する事により、目的とする素板でのL値を確保する事が出来た。
更にアルカリ洗浄液のpH及び洗浄後の冷間圧延率を管理する事により、目的とする素板でのL値を確保する事が出来た。
それに対して、比較例1〜10においては、添加元素成分の含有量が本発明記載の範囲を逸するために、缶胴体に必要な特性が十分ではないという結果となった。
すなわち、比較例1はSi含有量が本発明の下限値を下回るため、しごき性が「△(やや不良)」となり、比較例2はSi含有量が本発明の上限値を上回るため高耳率となり、しごき成形時の耳切れの影響で、しごき性が「×(不良)」となった。
比較例3はFe含有量が本発明の下限値を下回るため、しごき性が「△(やや不良)」となり、比較例4はFe含有量が本発明の上限値を上回るため、しごき性が「×(不良)」となった。
比較例5はCu含有量が本発明の下限値を下回るため、缶体強度が所望強度に達しておらず、比較例6はCu含有量が本発明の上限値を上回るため、しごき性が「△(やや不良)」となった。
比較例7、8はMn含有量が本発明の記載範囲を逸するため、しごき性が「×(不良)」となった。
比較例9はMg含有量が本発明の下限値を下回るため、缶体強度が所望強度に達しておらず、比較例10はMg含有量が本発明の上限値を上回るため高耳率となり、しごき成形時の耳切れの影響で、しごき性が「×(不良)」となった。
比較例11はpHが本発明の下限を下回るため、熱間圧延時に生成したピックアップインクルージョンの表面欠陥の除去効果が小さく、L値が本発明の下限より小さい値となり、缶表面にフローマーク欠陥が発生した。
比較例12、13は洗浄後の冷間圧延率が45%未満であることから、アルミニウム合金板のL値が60を超えてしまった。
すなわち、比較例1はSi含有量が本発明の下限値を下回るため、しごき性が「△(やや不良)」となり、比較例2はSi含有量が本発明の上限値を上回るため高耳率となり、しごき成形時の耳切れの影響で、しごき性が「×(不良)」となった。
比較例3はFe含有量が本発明の下限値を下回るため、しごき性が「△(やや不良)」となり、比較例4はFe含有量が本発明の上限値を上回るため、しごき性が「×(不良)」となった。
比較例5はCu含有量が本発明の下限値を下回るため、缶体強度が所望強度に達しておらず、比較例6はCu含有量が本発明の上限値を上回るため、しごき性が「△(やや不良)」となった。
比較例7、8はMn含有量が本発明の記載範囲を逸するため、しごき性が「×(不良)」となった。
比較例9はMg含有量が本発明の下限値を下回るため、缶体強度が所望強度に達しておらず、比較例10はMg含有量が本発明の上限値を上回るため高耳率となり、しごき成形時の耳切れの影響で、しごき性が「×(不良)」となった。
比較例11はpHが本発明の下限を下回るため、熱間圧延時に生成したピックアップインクルージョンの表面欠陥の除去効果が小さく、L値が本発明の下限より小さい値となり、缶表面にフローマーク欠陥が発生した。
比較例12、13は洗浄後の冷間圧延率が45%未満であることから、アルミニウム合金板のL値が60を超えてしまった。
Claims (2)
- Si:0.1〜0.4mass%、Fe:0.3〜0.8mass%、Cu:0.1〜0.3mass%、Mn:0.8〜1.4mass%、Mg:0.8〜1.4mass%、残部がAl及び不可避不純物からなる合金板で、その圧延板のL値が25≦L値≦60であることを特徴とする成形性及び表面性状に優れたキャンボディ用アルミニウム合金板。
- Si:0.1〜0.4mass%、Fe:0.3〜0.8mass%、Cu:0.1〜0.3mass%、Mn:0.8〜1.4mass%、Mg:0.8〜1.4mass%、残部がAl及び不可避不純物からなる合金成分を有するアルミニウム鋳塊を均熱処理した後、熱間圧延後あるいは熱間圧延後にさらに焼鈍を施した後、冷間圧延工程の途中で製品厚さまでの冷間圧延率が45%以上の板厚のところでpH8以上のアルカリ液で洗浄することによって、最終圧延板のL値を25≦L値≦60とすることを特徴とする成形性及び表面性状に優れたキャンボディ用アルミニウム板の製造方法。
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