JP2009235477A - 飲料缶胴用アルミニウム合金板およびその製造方法 - Google Patents

飲料缶胴用アルミニウム合金板およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】フランジ成形性に優れた飲料缶胴用アルミニウム合金板とその製造方法を提供する。
【解決手段】Si0.1〜0.6%、Fe0.3〜0.6%、Cu0.1〜0.4%、Mn0.7〜1.5%、Mg0.8〜1.5%、Ti0.005〜0.1%、B0.0001%〜0.05%を含有し、残部がAlと不可避不純物からなり、円相当直径0.1μm以上1.0μm未満の大きさの析出物粒子が圧延方向に平行な断面の粒界近傍の無析出帯を除く部分において2.5個/μm3以上の数密度で分布。熱間粗圧延開始から熱間仕上げ圧延開始までの400〜500℃の温度域に20分以上滞在させるか、均質化処理後室温まで冷却する際に400〜500℃の温度域を40℃/時間以下で冷却してから熱間粗圧延し、熱間仕上げ圧延をスタンド数3以上のタンデム式圧延機を用い終了温度を300〜380℃とし、中間焼鈍は行わずに続いて圧下量80〜90%の冷間圧延を施す。
【選択図】なし

Description

本発明はフランジ成形性に優れた飲料缶胴用アルミニウム合金板およびその製造方法に関するものである。
アルミニウム合金からなる飲料缶の缶胴体としては飲料缶胴用アルミニウム合金板に塗油を施し、カッピング、DI(Drawing and Ironing:深絞りとしごき)成形を施して缶胴とし、トリミング、洗浄、乾燥、外面および内面塗装焼付け、ネッキングおよびフランジング加工を行い、これに飲料充填、缶蓋の巻き締めを行った2ピース缶が多く用いられている。前記の飲料缶胴用アルミニウム合金板はアルミニウム合金鋳塊を均質化処理後に熱間圧延を行い、必要に応じて焼鈍処理を施し、次いで冷間圧延を行うことで製造される。通常はこれに加えて焼鈍、脱脂、洗浄、潤滑油塗布等の仕上げ処理が施される。
近年、飲料缶のコストダウンの必要性から、缶胴の薄肉化および缶蓋の小径化が進行している。缶胴の薄肉化が進むにつれて、DI成形時の缶胴材の元板厚も薄肉化され、フランジ成形および巻き締め成形の際の被加工部位である缶側壁先端部分の割れや缶胴の座屈が起こりやすくなっている。また、缶蓋の小径化に対応して、ネッキング量は増加し、より大きな加工が加わることで硬化量が増すことから、より優れたフランジ成形性が求められる。
以上の問題を解決し、缶胴の薄肉化ならびに缶蓋の小径化に対応し得るフランジ成形性に優れた缶胴用アルミニウム合金板およびその製造方法として、特許文献1には主にMn、Fe、Siの成分を制限して適切なMn固溶量とすることで延性を確保する改善方法が提案されている。しかし、特許文献1のアルミニウム合金板は成分範囲が規定されてしまうため、その他の缶特性や強度の調整が制約されてしまう。また、冷延前や冷間圧延パス間の焼鈍が必要であり、工業的に不利である。
特許文献2では加工硬化指数と晶出物の分布状態さらに塗装焼付け後に存在する亜結晶粒の割合を規定することでフランジ成形性を改善する方法が示されている。しかし、亜結晶粒の割合は最終圧延率により制御する必要があるので、結果として中間焼鈍を加える工程となってしまうため、工業的に不利である。
特許文献3では冷延後に仕上げ焼鈍を加えることでフランジ成形性を改善する方法が示されている。しかし、仕上げ焼鈍工程が加わることで生産性が阻害され、コストが上昇してしまう。
特許第3210419号公報 特許第2862198号公報 特許第3566448号公報
アルミニウム合金板から成形して成る2ピース缶ではDI成形後、トリミング、洗浄、乾燥、外面および内面塗装焼付けが行われた後、ネッキングおよびフランジ加工が施される。缶胴の薄肉化や缶蓋の小径化が進み、さらに薄肉化したことで素板の高強度化されると、フランジ成形性が悪い材料の場合、フランジ加工時に割れが生じてしまう問題がある。本発明はフランジ成形性の優れた飲料缶胴用アルミニウム合金板およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、本発明者がフランジ成形性について詳細に検討したところ、析出物分布密度が高いほど塗装焼付け時の軟化量が増すため、ネック成形後の缶側壁先端部分のフランジ成形性が著しく改善することを見出し、本発明に至った。
すなわち、請求項1記載の発明は、Si0.1〜0.6%、Fe0.3〜0.6%、Cu0.1〜0.4%、Mn0.7〜1.5%、Mg0.8〜1.5%、Ti0.005〜0.1%、B0.0001%〜0.1%を含有し、残部がAlと不可避不純物からなり、円相当直径0.1μm以上1.0μm未満の大きさの析出物粒子が圧延方向に平行な断面の粒界近傍の無析出帯を除く部分において2.5個/μm3以上の数密度で分布していることを特徴とする飲料缶胴用アルミニウム合金板である。
また、請求項2記載の発明は、Si0.1〜0.6%、Fe0.3〜0.6%、Cu0.1〜0.4%、Mn0.7〜1.5%、Mg0.8〜1.5%、Ti0.005〜0.1%、B0.0001%〜0.1%を含有し残部がAlと不可避不純物からなるアルミニウム合金鋳塊に、500〜620℃、9時間以内で均質化処理を施し、次いで熱間圧延を施すにあたり、熱間粗圧延開始温度を400℃以上とし、熱間粗圧延開始から熱間仕上げ圧延開始までに400〜500℃の温度域に20分以上滞在させた後、熱間仕上げ圧延をスタンド数3以上のタンデム式圧延機を用い終了温度を300〜380℃として施し、中間焼鈍は行わずに続いて圧下量80〜90%の冷間圧延を施すことにより、円相当直径0.1μm以上1.0μm未満の大きさの析出物粒子が圧延方向に平行な断面の粒界近傍の無析出帯を除く部分において2.5個/μm3以上の数密度で分布させることを特徴とする飲料缶胴用アルミニウム合金板の製造方法である。
さらに、請求項3記載の発明は、Si0.1〜0.6%、Fe0.3〜0.6%、Cu0.1〜0.4%、Mn0.7〜1.5%、Mg0.8〜1.5%、Ti0.005〜0.1%、B0.0001%〜0.1%を含有し残部がAlと不可避不純物からなるアルミニウム合金鋳塊に、500〜620℃、9時間以内で均質化処理を施し、均質化処理後の鋳塊を室温まで冷却する際に400〜500℃の温度域を40℃/時間以下で冷却し、その後、400〜500℃に再加熱して熱間粗圧延を施し、引き続いて熱間仕上げ圧延をスタンド数3以上のタンデム式圧延機を用い終了温度を300〜380℃として施し、中間焼鈍は行わずに続いて圧下量80〜90%の冷間圧延を施すことにより、円相当直径0.1μm以上1.0μm未満の大きさの析出物粒子が圧延方向に平行な断面の粒界近傍の無析出帯を除く部分において2.5個/μm3以上の数密度で分布させることを特徴とする飲料缶胴用アルミニウム合金板の製造方法である。
特定組成のアルミニウム合金板を製造する際に析出物分布状態を制御することにより、缶製造工程の主工程である、絞り、DI成形、洗浄、乾燥、外面および内面塗装焼付け、ネッキング加工を施した後のフランジ成形において、薄肉化および高強度化された材料でも優れたフランジ成形性を有するアルミニウム合金板が得られる。
まず組成の限定理由について示す。
この発明のアルミニウム合金板の組成はSi0.1〜0.6%、Fe0.3〜0.6%、Cu0.1〜0.4%、Mn0.7〜1.5%、Mg0.8〜1.5%、Ti0.005〜0.1%、B0.0001%〜0.1%を含有し、残部Alと不可避不純物からなるものである。
SiはAl12(Mn,Fe)Si相(α相)を形成してしごき成形を向上させる元素であるが、含有量が0.1未満ではその効果が十分に得られず、また、析出物数密度を著しく低下させる。0.6%を超えると晶出物が粗大化し、しごき成形性が低下する。
FeはMnやMgとともに強度に寄与する元素であるが、含有量が0.3%未満ではその効果が十分に得られず、0.6%を超えると晶出物が粗大化するためにしごき成形性およびフランジ成形性が低下する。
Cuは強度に寄与する元素であるが、0.1%未満ではその効果が十分に得られず、0.4%を超えると強度が上昇しすぎてしごき成形性、フランジ成形性が低下する。
Mnは強化に寄与するとともにAl12(Mn,Fe)Si相(α相)を形成してしごき成形時に金型との間で固体潤滑作用としての役割を果たす。しかし、Mn量が0.7%未満では上記の効果が十分に得られず、0.1μm以上1.0μm未満の析出物数密度も低下してしまう。また、1.5%を超えると晶出物が粗大化するためにしごき成形性およびフランジ成形性が低下する。
Mgは母相に固溶して強度に寄与する元素であり、再結晶粒を微細にする元素であるが、含有量が0.8%未満では、上記の効果が十分に得られず、1.5%を超えると強度が上昇しすぎてしごき成形性およびフランジ成形性が低下する。
TiおよびBは鋳塊組織を微細にするために添加される。Tiの含有量が0.005%未満だと結晶粒微細化効果が十分に得られず、0.1%を超えると粗大な晶出物が生じ、しごき成形時に割れやピンホールを生じやすくなる。Bの含有量が0.0001%未満であれば結晶粒微細化効果が十分に得られず、0.1%を超えると粗大な晶出物が生じ、成形時に割れやピンホールを生じやすくなる。
上記のほかは、不可避不純物およびAlからなる。なお、0.3%までのZn、0.3%までのCr、0.1%までのZr、0.1%までのVは、本発明の効果を妨げないので、含有していてもかまわない。
次に本発明のアルミニウム合金板の析出物分布密度の規定理由について説明する。
本発明において、円相当直径0.1μm以上1.0μm未満の大きさの析出物粒子が圧延方向に平行な断面の粒界近傍の無析出帯を除く部分において2.5個/μm3以上の数密度で分布していることを規定する。
缶胴材は一般的にJIS3004、JIS3104合金が用いられるが、Si、Fe、Cu、Mn、Mg等の添加元素の含有量が異なればその析出物分布状態は異なる。また、缶胴材は鋳造、均質化処理、熱間圧延および冷間圧延等の工程を経て製造されるが、これらの製造条件が異なっても析出物分布状態は大きな影響を受ける。これらに伴い、缶特性も影響を受け、フランジ成形性の優れる缶胴材を製造するためには微細な分散粒子の分布状態を制御することが重要となる。
アルミニウム合金板に加工を加えると、析出物の周りに転位が集積し、被加工部が硬化する。析出物密度が高いと、缶側壁先端部分において塗装焼付け時に十分な軟化が起こり、その後のネッキング加工で硬化が起こっても高いフランジ成形性を得ることができる。
そこで本発明では円相当直径0.1μm以上1.0μm未満の大きさの析出物粒子が圧延方向に平行な断面の粒界近傍の無析出帯を除く部分において2.5個/μm3以上の数密度で分布しているものとする。析出物密度が2.5個/μm3未満の場合はネッキング成形による硬化でフランジ成形時に割れが発生する頻度が高くなる。
本発明では上記合金組成のアルミニウム鋳塊を以下の工程で製造する。
500〜620℃、9時間以内で均質化処理を施し、次いで熱間仕上げ圧延を施すにあたり、熱間粗圧延開始温度を400℃以上とし、熱間粗圧延開始から熱間仕上げ圧延開始までに400〜500℃の温度域に20分以上滞在させた後熱間仕上げ圧延を施す(請求項2)か、あるいは室温まで冷却した後に再加熱して熱間圧延を施す場合は、均質化処理後室温まで冷却する際に400〜500℃の温度域を40℃/時間以下で冷却し、その後、400〜500℃に再加熱して熱間粗圧延を施し(請求項3)、引き続いて熱間仕上げ圧延をスタンド数3以上のタンデム式圧延機を用い終了温度を300〜380℃として施し、中間焼鈍は行わずに続いて圧下量80〜90%の冷間圧延を施す。
均質化処理を500〜620℃、9時間以内で行う。析出物の分布状態を制御するためには均質化処理条件が重要となる。500℃未満では析出物分布は密になるものの、熱延終了後の再結晶が阻害され、工業的に好ましくない。620℃を超えると鋳塊表面にふくれが生じ、さらには共晶溶融が起こり、表面品質が著しく低下する。保持時間が9時間を超えると析出物分布の整理が進み、分布が疎となるため、本発明の析出物密度の範囲を達成できない。
請求項2では、熱間粗圧延開始温度を400℃以上とし、熱間粗圧延開始から熱間仕上げ圧延開始までに400〜500℃の温度域に20分以上滞在させた後熱間仕上げ圧延を施す。400℃未満であると、熱延終了後に再結晶させるための駆動力が低下し、再結晶組織とならないために工業的に好ましくない。500℃を超えると析出物は固溶する温度域であり、本発明の析出物密度の範囲を達成できない。また、その滞在時間が20分未満であると固溶元素の拡散時間が不十分なため析出が十分に進行せず、本発明の析出物密度の範囲を達成できない。
また、請求項3の、室温まで冷却した後に再加熱して熱間圧延を施す場合は、均質化処理後室温まで冷却する際に400〜500℃の温度域を40℃/時間以下で冷却し、400〜500℃に再加熱して熱間粗圧延を施す。40℃/時間以上で冷却すると固溶元素の拡散時間が不十分なため析出が十分に進行せず、本発明の析出物密度の範囲を達成できない。再加熱温度が500℃を超えると析出物の再固溶が進行し、本発明の析出物密度の範囲を達成できない。
熱間仕上げ圧延はスタンド数3以上のタンデム式圧延機を用い、終了温度を300〜380℃とする。スタンド数3以上のタンデム式圧延機を用いることで析出物の数密度が高い状態でも再結晶組織とすることが可能である。また、終了温度が300℃未満では前記と同じ理由で熱延終了後に再結晶組織とすることができず、380℃を超えると表面品質が悪化する。
熱間仕上げ圧延後は中間焼鈍を行うことなく、圧下量80〜90%の冷間圧延を施す。80%未満では得られる合金板の耐圧強度が不足し、90%を超えると強度が高くなりすぎてDI成形時にカッピング割れや缶底割れが高頻度に発生する。
表1に示す組成の合金を常法により溶解鋳造し、厚さ500mmの鋳塊を作製した。
Figure 2009235477
次にこの鋳塊を面削後、各条件で均質化処理を行い、室温まで冷却または再加熱してシングルリバースミルによる熱間粗圧延を行い、4タンデム圧延機による熱間仕上げ圧延を行った。その後、途中で中間焼鈍は行わずに冷間圧延を行い、板厚0.28mmの最終板を作製した。製造条件を表2に示す。
Figure 2009235477
製造した各々のアルミニウム合金板について析出物密度、DI成形性、フランジ成形性を評価した結果を表3に示す。
Figure 2009235477
析出物分布密度は透過型電子顕微鏡にて10000倍で観察し、20視野から求めた。また、観察部分の膜厚は等厚干渉縞より算出し、単位体積あたりの析出物分布密度を計算した。
DI成形性は一般飲料用の缶胴(内径66mmΦ、側壁板厚100μm、側壁先端板厚150μm)にDI成形し、10000缶の製缶で割れおよび破断等が全く発生しなかったものを良好(○)とし、割れおよび破断が発生したものを不良(×)として判定した。
フランジ成形性は一般飲料缶用の缶胴(内径66mmΦ、側壁板厚100μm、側壁先端板厚150μm)にDI成形し、得られたDI缶について205℃×10分のベーキングを行い、4段ネック加工後、頂角90°の押し込みダイスにて圧縮試験を行い、拡管率を求め、フランジ成形性を評価した。フランジ成形性は拡管率9.5%以上で良好と判断した。
供試材1〜8は本発明例であり、析出物分布が2.5個/μm3以上となっており、析出物数密度が高くなることによってフランジ成形性が良好となっている。
供試材9では合金組成が本発明の範囲外であり、Siの添加量が少なく、析出物密度が2.5個/μmよりも少ない。しごき成形性に悪影響を及ぼすだけでなく、析出物密度が少なくなることにより、フランジ成形性が悪化する。
供試材10では合金組成が本発明の範囲外であり、Mnの添加量が少なく、析出物密度が2.5個/μmよりも少ない。析出物の密度が低くなることによってフランジ成形性が悪化した。
供試材11では合金組成が本発明の範囲外であり、Mgの添加量が多い。元板の強度が高くなり、缶側壁の強度も高くなることによってフランジ成形性が悪化した。
供試材12では均質化温度が低いため、析出物が微細なままであり、熱間圧延終了後にファイバー状の組織が残存し、完全な再結晶組織とならなかったため、フランジ成形性だけではなく、DI成形性も悪化した。
供試材13では均質化処理時間が長いために析出物密度が2.5個/μmよりも少ない。析出物の密度が低くなることによってフランジ成形性が悪化した。
供試材14では熱延時、400〜500℃に滞在した時間が短く、析出物の密度が2.5個/μmよりも少ない。析出物の密度が低くなることによってフランジ成形性が悪化した。
供試材15では均質化処理後の冷却速度が速く、析出物の密度が2.5個/μmよりも少ない。析出物の密度が低くなることによってフランジ成形性が悪化した。
供試材16では熱間粗圧延開始温度が高いため、析出物の密度が2.5個/μmよりも少ない。析出物の密度が低くなることによってフランジ成形性が悪化した。
供試材17では熱間粗圧延温度が低いために熱間仕上げ圧延終了温度が低く、完全な再結晶組織とならなかったため、フランジ成形性だけではなく、DI成形性も悪化した。
供試材18は冷間圧延率が高く、強度が上昇しすぎてDI成形性、フランジ成形性が悪化した。

Claims (3)

  1. Si0.1〜0.6%(mass%、以下同じ。)、Fe0.3〜0.6%、Cu0.1〜0.4%、Mn0.7〜1.5%、Mg0.8〜1.5%、Ti0.005〜0.1%、B0.0001%〜0.1%を含有し、残部がAlと不可避不純物からなり、円相当直径0.1μm以上1.0μm未満の大きさの析出物粒子が圧延方向に平行な断面の粒界近傍の無析出帯を除く部分において2.5個/μm3以上の数密度で分布していることを特徴とする飲料缶胴用アルミニウム合金板。
  2. Si0.1〜0.6%、Fe0.3〜0.6%、Cu0.1〜0.4%、Mn0.7〜1.5%、Mg0.8〜1.5%、Ti0.005〜0.1%、B0.0001%〜0.1%を含有し残部がAlと不可避不純物からなるアルミニウム合金鋳塊に、500〜620℃、9時間以内で均質化処理を施し、次いで熱間圧延を施すにあたり、熱間粗圧延開始温度を400℃以上とし、熱間粗圧延開始から熱間仕上げ圧延開始までに400〜500℃の温度域に20分以上滞在させた後、熱間仕上げ圧延をスタンド数3以上のタンデム式圧延機を用い終了温度を300〜380℃として施し、中間焼鈍は行わずに続いて圧下量80〜90%の冷間圧延を施すことにより、円相当直径0.1μm以上1.0μm未満の大きさの析出物粒子が圧延方向に平行な断面の粒界近傍の無析出帯を除く部分において2.5個/μm3以上の数密度で分布させることを特徴とする飲料缶胴用アルミニウム合金板の製造方法。
  3. Si0.1〜0.6%、Fe0.3〜0.6%、Cu0.1〜0.4%、Mn0.7〜1.5%、Mg0.8〜1.5%、Ti0.005〜0.1%、B0.0001%〜0.1%を含有し残部がAlと不可避不純物からなるアルミニウム合金鋳塊に、500〜620℃、9時間以内で均質化処理を施し、均質化処理後の鋳塊を室温まで冷却する際に400〜500℃の温度域を40℃/時間以下で冷却し、その後、400〜500℃に再加熱して熱間粗圧延を施し、引き続いて熱間仕上げ圧延をスタンド数3以上のタンデム式圧延機を用い終了温度を300〜380℃として施し、中間焼鈍は行わずに続いて圧下量80〜90%の冷間圧延を施すことにより、円相当直径0.1μm以上1.0μm未満の大きさの析出物粒子が圧延方向に平行な断面の粒界近傍の無析出帯を除く部分において2.5個/μm3以上の数密度で分布させることを特徴とする飲料缶胴用アルミニウム合金板の製造方法。
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