JP2007202597A - 車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】乗員に対し運動効果を付与可能な車両を提供する。
【解決手段】車両10には、ペダル漕ぎ運動具16が備えられている。従って、乗員は、車両10に乗った状態でペダル漕ぎ運動具16を用いることによりペダル漕ぎ運動(軽運動)を行うことが可能である。これにより、車両10において乗員に対し運動効果を付与することが可能となる。また、車両10では、ペダル漕ぎ運動具16と車両用シート12とが一体的に設けられている。従って、乗員は、例えば、ドライブ中や仕事の移動中などの合間に車両用シート12に着座した状態で自分の好きなときに好きなだけリラックスしながらペダル漕ぎ運動具16を用いて運動を行うことができる。これにより、例えば、ドライブ中や仕事の移動中に長時間同じ着座姿勢を取っていても心身共にリフレッシュすることが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両に係り、特に、乗員に対し運動効果を付与可能な車両に関する。
従来、健康具としては、次のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。例えば、特許文献1には、足の裏刺激用健康具の例が開示されている。この特許文献1に記載の健康具は、円筒体の周面に複数の突起が突設された構成となっており、靴の中に入れて使用可能となっている。そして、この健康具によれば、例えば車内の座席で用いたときでも足踏み等の運動をしないで足の裏に刺激を与えることができるとしている。
実開平5−68529号公報(図1−図3)
しかしながら、特許文献1に記載の健康具は、例えば車内の座席で用いたときでも足の裏に刺激を与えるのみで乗員に対し運動効果を付与するものではない。従って、車両において乗員に対し運動効果を付与するためには改善の余地がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、乗員に対し運動効果を付与可能な車両を提供することにある。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の車両は、乗員が運動を行うことが可能な運動具を備えたことを特徴とする。
このように、請求項1に記載の車両には、乗員が運動を行うことが可能な運動具が備えられている。従って、乗員は、車両に乗った状態で運動具を用いることにより運動を行うことができる。これにより、車両において乗員に対し運動効果を付与することが可能となる。
このとき、請求項2に記載の発明のように、請求項1に記載の車両において、運動具が車両に備えられた車両用シートに乗員が着座した状態で運動を行うことができるように構成されていると、乗員は車両用シートに着座した状態で走行中でもリラックスしながら運動具を用いて運動を行うことができる。
また、請求項3に記載の発明のように、請求項1又は請求項2に記載の車両において、運動具を収納可能な収納部を備えると、運動具を使用しないときには運動具を収納部に収納することが可能となる。
また、請求項4に記載の発明のように、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の車両において、運動具が乗員の手(腕)及び足(脚)の少なくとも一方の運動を可能とする構成とされていると、乗員に対して健康空間が提供されるので、乗員はストレスを発散できる。
また、請求項5に記載の発明のように、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の車両において、運動具が乗員の運動に対し負荷を付与する負荷付与手段を備えていると、乗員は車両に居ながら運動具を用いて負荷運動を行うことが可能となる。これにより、乗員に対しより高い運動効果を付与することが可能となる。
また、請求項6に記載の発明のように、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の車両において、運動具がペダル漕ぎ運動具で構成されていると、乗員は車両に居ながら運動具を用いてペダル漕ぎ運動を行うことが可能となる。
また、請求項7に記載の発明のように、請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の車両において、車両の走行状況を判断する走行状況判断手段と、走行状況判断手段の判断結果に基づいて運動具の使用を許可する許可手段と、を備えていると、例えば、運動に適した走行状況では運動具の使用が許可されて乗員は運動具を用いて運動を行うことが可能となり、運動に適さない走行状況では運動具の使用が許可されないので乗員は運動具を用いた運動を行うことが不可となる。このように、請求項7に記載の発明によれば、車両の走行状況に応じて乗員は運動を行うことが可能となる。
また、このときに、請求項8に記載の発明のように、請求項7に記載の車両において、走行状況判断手段が車両のパーキングブレーキの操作位置及びシフトレバーの操作位置の少なくとも一方に基づいて車両の停止状態を判断し、許可手段が走行状況判断手段によって車両が停止状態にあると判断された場合に運動具の使用を許可する構成とされていると、乗員は車両の停止時に運動を行うことが可能となる。なお、運転席では車両の走行時に乗員による運動を禁止することが望ましい。
また、請求項9に記載の発明のように、請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の車両において、運動具をチャイルドロックして運動具の使用を禁止するチャイルドロック手段を備えると、チャイルドロック手段によって運動具をチャイルドロックすることにより子供による運動具の使用を禁止(防止)することが可能となる。
また、請求項10に記載の発明のように、請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載の車両において、車両の衝突前に衝突を予知するプリクラッシュ判断手段と、プリクラッシュ判断手段によって車両の衝突前に衝突が予知された場合に運動具の使用を終了させる使用終了手段と、を備えると、車両の衝突前に衝突が予知された場合には、運動具の使用が終了されて乗員は運動具を用いた運動を行うことが不可となる。
また、このときに、請求項11に記載の発明のように、請求項10に記載の車両において、使用終了手段によって運動具の使用が終了された場合に運動具を収納部に収納する収納手段を備えると、車両の衝突前に衝突が予知された場合には、運動具の使用が終了された後に運動具を収納部に収納させることが可能となる。
また、請求項12に記載の発明のように、請求項1乃至請求項11のいずれか一項に記載の車両において、車両の自動運転を行う自動運転手段と、乗員の運動具を用いた手の運動を制限する運動制限手段と、自動運転手段によって車両が自動運転されている場合に運動制限手段による手の運動の制限を解除して乗員の運動具を用いた手の運動を許可する自動運転時運動許可手段と、を備えると、車両が自動運転されているときには乗員の運動具を用いた手の運動が許可される。これにより、車両の自動運転時には乗員は手の運動を行うことが可能となる。
また、請求項13に記載の発明のように、請求項1乃至請求項12のいずれか一項に記載の車両において、前記車両の自動運転を行う自動運転手段と、前記自動運転手段によって前記車両が自動運転されている場合に乗員の前記運動具を用いた足の運動を制限する自動運転時運動制限手段と、を備えると、車両が自動運転されているときには乗員の運動具を用いた足の運動が制限される。これにより、車両の自動運転時には乗員は足の運動を行うことが不可となる。
また、請求項14に記載の発明のように、請求項1乃至請求項13のいずれか一項に記載の車両において、乗員の状況を検出する乗員状況検出手段と、運動具に設けられ乗員の運動に対し負荷を付与する負荷付与手段と、乗員状況検出手段の検出結果に基づいて負荷付与手段の負荷を調整する負荷調整手段と、を備えると、各乗員の状況に応じて運動具の負荷が変更され、これにより、乗員は各自の状況に応じた負荷運動を行うことが可能となる。
また、請求項15に記載の発明のように、請求項1乃至請求項14のいずれか一項に記載の車両において、画像を表示する画像表示手段と、運動具に設けられ乗員の運動に対し負荷を付与する負荷付与手段と、画像表示手段によって表示された画像に応じて負荷付与手段の負荷を調整する負荷調整手段と、を備えると、乗員に対しては例えば画像と連動した負荷を付与することが可能となり、また、乗員は例えば画像により乗員に対して付与される負荷の程度を把握しながら負荷運動を行うことが可能となる。
また、請求項16に記載の発明のように、請求項1乃至請求項15のいずれか一項に記載の車両において、乗員の運動具を用いた運動状況を検出する運動状況検出手段と、運動状況検出手段による検出結果に基づいて車室内の環境を調節する環境調節手段と、を備えると、乗員の運動具を用いた運動状況に応じて車室内の環境を快適に調節することが可能となる。
また、請求項17に記載の発明のように、請求項16に記載の車両において、環境調節手段が車両の空調装置を制御することにより車室内の環境を調節する構成とされていると、乗員の運動状況(例えば運動量等)に応じて車室内を快適な温度とすることができる。これにより、乗員は快適な室温下で運動を継続することが可能となる。
また、請求項18に記載の発明のように、請求項1乃至請求項17のいずれか一項に記載の車両において、運動具によって運動をしている乗員の存在空間と該乗員以外の存在空間とを分割する空間分割手段を備えると、乗員の存在空間と該乗員以外の存在空間とを分割することができる。これにより、例えば、運動具によって運動をしている乗員については他の乗員を気にせずに運動を継続することができ、運動をしていない乗員については運動をしている乗員のことが気になることを防止できる(例えば、運転者は運転に集中できる)。また、請求項16又は請求項17に記載のように、車室内の環境を調節する環境調節手段を用いた場合に、運動具によって運動をしている乗員の存在空間と該乗員以外の存在空間とを空間分割手段によって分割し、且つ、この空間分割手段によって分割された空間の環境を環境調節手段によってそれぞれ調節すれば、各空間においてそれぞれの乗員に適した環境とすることが可能となる。
以上詳述したように、本発明によれば、乗員は車両に居ながら運動具によって運動を行うことができるので、これにより、車両において乗員に対し運動効果を付与することが可能となる。
[第一実施形態]
はじめに、本発明の第一実施形態について説明する。
図1には本発明の第一実施形態に係る運動具付き車両用シート12が備えられた車両10の室内が示されており、より具体的には、図1(a)には運動具付き車両用シート12の運動具16が使用状態にある図、図1(b)には運動具付き車両用シート12の運動具16が収納状態にある図が示されている。また、図2(a),(b)には図1(a),(b)にそれぞれ示される運動具付き車両用シート12の側面図が示されている。なお、これらの図において矢印Fr、矢印Out、矢印Upは、それぞれ車両前後方向前方側、車両幅方向外側、車両上下方向上側を示している。
図1に示されるように、本発明の第一実施形態に係る車両10には、運動具付き車両用シート12が備えられている。本実施形態において、この運動具付き車両用シート12は、例えば、車両10のリアシートとされており、シートクッション14にペダル漕ぎ運動用のペダル漕ぎ運動具16が一体的に設けられた構成となっている。
この車両用シート12に設けられたペダル漕ぎ運動具16の構成について詳述すると、本実施形態のペダル漕ぎ運動具16には、シートクッション14の車両前方側の部分に回動支持部材18によって回動自在に固定された板状の支持本体部20が備えられており、この板状の支持本体部20の車両前方側の部分には、この支持本体部20を車両幅方向両側から挟むように一対のディスク部材22が回転支持部材24によって回転自在に固定されている。また、この一対のディスク部材22のそれぞれには、回転支持部材24を中心として点対称状にペダル26が配置されており、このペダル26は、各ディスク部材22にそれぞれ回転自在に固定されている。
そして、上記構成のペダル漕ぎ運動具16は、図1(a)及び図2(a)に示される如く、シートクッション14よりも車両前方側に展開した使用状態と、図1(b)及び図2(b)に示される如く、シートクッション14内(座面下)に設けられた収納部30に収納された収納状態とを取り得るように構成されている。
なお、このペダル漕ぎ運動具16の使用状態への展開及び収納状態への収納は、手動でも良く、また、図示しない電動装置によって電動で行われるようにしても良い。また、特に図示していないが、このペダル漕ぎ運動具16において、例えば、ディスク部材22と支持本体部20との間に回転方向に負荷を付与する負荷付与手段(例えば、回転ダンパ等)を配置して、ペダル26の回転方向の運動に対して付加を付与するようにしても良い。
次に、本実施形態の作用について説明する。
本実施形態に係る車両10によれば、ペダル漕ぎ運動具16が備えられているので、乗員は、車両10に乗った状態でペダル漕ぎ運動具16を用いることによりペダル漕ぎ運動(軽運動)を行うことが可能である。これにより、車両10において乗員に対し運動効果を付与することが可能となる。
また、本実施形態に係る車両10では、ペダル漕ぎ運動具16と車両用シート12とが一体的に設けられており、乗員が車両用シート12に着座した状態で運動を行うことができるように構成されている。従って、乗員は、例えば、ドライブ中や仕事の移動中などの合間に車両用シート12に着座した状態で自分の好きなときに好きなだけリラックスしながらペダル漕ぎ運動具16を用いて運動を行うことができる。これにより、例えば、ドライブ中や仕事の移動中に長時間同じ着座姿勢を取っていても心身共にリフレッシュすることが可能となる。
なお、本実施形態では、ペダル漕ぎ運動具16がシートクッション14の車両前方側の部分(すなわち、車両用シート12の足元部分)に設けられていたが、このペダル漕ぎ運動具16は、乗員の足漕ぎ運動のみを可能とするものではない。すなわち、例えば、乗員が車両用シート12に着座した状態で前屈みになれば、ペダル26に手を置いて手でペダル漕ぎ運動を行うことも可能である。このように、本実施形態では、ペダル漕ぎ運動具16が乗員の手及び足の運動を可能とする構成とされているので、これにより、乗員に対して健康空間が提供され、乗員はストレスを発散することが可能となる。
また、上述のように、ペダル漕ぎ運動具16にペダル26の回転方向の運動に対して付加を付与する負荷付与手段を設ければ、乗員は車両10に居ながら運動具16を用いて負荷運動を行うことが可能となる。これにより、乗員に対しより高い運動効果を付与することが可能となる。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について説明する。
図3乃至図5には本発明の第二実施形態に係る車両40の主要な構成を示す図で、図3には車両40及びこの車両40に設けられた車両用運動装置42の全体構成を示すブロック図が示されている。また、図4(a),(b)には運動具付き車両用シート44が備えられた車両40の室内が示されており、より具体的には、図4(a)には運動具付き車両用シート44の運動具84,86が使用状態にある図、図4(b)には運動具付き車両用シート44の運動具84,86が収納状態にある図が示されている。さらに、図4(c)には運動具付き車両用シート44の要部拡大図が示されている。また、図5(a),(b)には図4に示される運動具84,86に備えられたダンパ装置92が示されている。なお、これらの図において矢印Fr、矢印Out、矢印Upは、それぞれ車両前後方向前方側、車両幅方向外側、車両上下方向上側を示している。
(車両40の概略構成)
図3に示されるように、本実施形態に係る車両40には、車両用運動装置42が備えられている。この車両用運動装置42には、車両40のフロント及びリアの全座席に運動具付き車両用シート44が設けられており、また、制御ユニット45、操作スイッチ46、チャイルドロック解除スイッチ48,50、パーキングブレーキ位置検出スイッチ52、シフト位置検出スイッチ54、自動運転制御装置56、プリクラッシュ検知装置58、乗員状況検出装置60、負荷設定スイッチ62、画像情報装置64、エアコンユニット66、加湿ユニット68、カーテンユニット70、ロック機構72,78、収納機構74,80、圧力調整機構76,82が設けられている。
制御ユニット45の入力部には、操作スイッチ46、チャイルドロック解除スイッチ48,50、パーキングブレーキ位置検出スイッチ52、シフト位置検出スイッチ54、自動運転制御装置56、プリクラッシュ検知装置58、乗員状況検出装置60、負荷設定スイッチ62、画像情報装置64の各出力部が接続されており、制御ユニット45の出力部には、エアコンユニット66、加湿ユニット68、カーテンユニット70、ロック機構72,78、収納機構74,80、圧力調整機構76,82の各入力部が接続されている。
本実施形態では、操作スイッチ46、チャイルドロック解除スイッチ50、乗員状況検出装置60、負荷設定スイッチ62は、各座席に一つずつ設けられており、チャイルドロック解除スイッチ48、パーキングブレーキ位置検出スイッチ52、シフト位置検出スイッチ54、自動運転制御装置56、プリクラッシュ検知装置58、画像情報装置64は、車両40に一つずつ設けられている。
そして、本実施形態の車両用運動装置42は、上記構成により、以下に詳述する如く、チャイルドロック機能、車両停止時運動許可機能、自動運転時運動許可機能、プリクラッシュ検知時運動終了機能、負荷調整機能、環境調節機能、車室空間分割機能を有している。以下、車両用運動装置42の運動具付き車両用シート44並びに上記各機能についてこの順に説明する。
(運動具付き車両用シート44の構成)
図4に示されるように、各座席の運動具付き車両用シート44には、手の伸縮運動用の運動具84及び足の伸縮運動用の運動具86が設けられており、各運動具84,86には、図3に示されるロック機構72,78、収納機構74,80、圧力調整機構76,82がそれぞれ設けられている。手の伸縮運動用の運動具84は、図4に示されるように、シートバック88のサイドサポート部に一体的に設けられており、足の伸縮運動用の運動具86は、シートクッション90に一体的に設けられている。この各運動具84,86は、手の伸縮運動用と足の伸縮運動用とで略同様の構成となっており、手の伸縮運動用の運動具84を例にこれらの構成について詳述すると、図5(a)に示されるように、運動具84は、蛇腹状の被覆部材87の内部に乗員に対し負荷を付与する油圧式又は空圧式のダンパ装置92(負荷付与手段)を内蔵した構成とされている。
このダンパ装置92は、図5(b)に示されるように、シリンダ94を有して構成されており、このシリンダ94の内部には、ピストン96が配置されている。ピストン96には、ロッド98が一体的に設けられており、このロッド98のピストン96と反対側の端部99は、各運動具84,86に設けられた操作部100(手足で押し引きするためのもの)に固定されている。また、ダンパ装置92には、上述の圧力調整機構76,82が接続されており、この圧力調整機構76,82によってシリンダ94内の圧力、すなわち、乗員に対する負荷を調節可能に構成されている。なお、この圧力調整機構76,82によるシリンダ94内の圧力は、後に詳述するように、各座席に設けられた負荷設定スイッチ62(図3参照)によって設定できるようになっている。また、このダンパ装置92を備えた運動具84,86は、伸び側又は縮み側のいずれかで乗員に対し負荷を付与しても良く、また、伸び側及び縮み側の両側で乗員に対して負荷を付与しても良い。
そして、図4(a),(b)に示されるように、手の伸縮運動用の運動具84は、垂直位置と水平位置との間で回動するようにシートバック88のサイドサポート部に回動自在に固定されており、水平位置で使用状態となると共に上方に跳ね上げられた垂直位置で収納状態となるように構成されている。本実施形態において、この手の伸縮運動用の運動具84の使用位置から収納位置までの回動は、例えば減速モータ装置等で構成された収納機構74(図3参照)によって電動で行われるように構成されている。
また、この収納状態では、図3に示されるロック機構72が作動し、このロック機構72によって手の伸縮運動用の運動具84は収納状態に保持される。なお、このロック機構72としては、例えば、図4(c)に示されるように、シートバック88のサイドサポート部からロックレバー89が突出し、このロックレバー89によって手の伸縮運動用の運動具84が垂直位置に保持される構成が用いられる。
一方、足の伸縮運動用の運動具86は、車両前後方向にスライドするようにシートクッション90に進退動自在に固定されており、シートクッション90よりも車両前方側にスライドして突出した位置で使用状態と、車両後方側にスライドしてシートクッション90内(座面下)に設けられた収納部(不図示)に収納された位置で収納状態とを取り得るように構成されている。本実施形態において、この足の伸縮運動用の運動具86の使用位置から収納位置までのスライドは、例えばリニアモータ装置等で構成された収納機構80(図3参照)によって電動で行われるように構成されている。
また、この収納状態では、図3に示されるロック機構78が作動し、このロック機構78によって足の伸縮運動用の運動具86は収納状態に保持される。このロック機構78にも、例えば、上述の手の伸縮運動用の運動具84について設けられたロック機構72と同様の構成が用いられる。また、図4(a)に示される足の伸縮運動用の運動具86のアーム長Lは、後に詳述するように、使用者の身長に応じて変更できるように構成されている。このアーム長Lの変更は、例えばリニアモータ装置等で構成された上述の収納機構80(図3参照)によって行われる。なお、この場合のアーム長Lは、無負荷時における運動具86のシートクッション90からの突出長さでも良く、また、負荷運動時のストロークでも良い。
(作用)
このように、本実施形態に係る車両40によれば、伸縮運動用の運動具84,86が備えられているので、乗員は、車両40に乗った状態で運動具84,86を用いることにより手足の伸縮運動(軽運動)を行うことが可能である。これにより、車両40において乗員に対し運動効果を付与することが可能となる。
また、本実施形態に係る車両40では、運動具84,86と車両用シート44とが一体的に設けられており、乗員が車両用シート44に着座した状態で運動を行うことができるように構成されている。従って、乗員は、例えば、ドライブ中や仕事の移動中などの合間に車両用シート44に着座した状態で自分の好きなときに好きなだけリラックスしながら運動具84,86を用いて運動を行うことができる。これにより、例えば、ドライブ中や仕事の移動中に長時間同じ着座姿勢を取っていても心身共にリフレッシュすることが可能となる。
(運動具付き車両用シート44の変形例)
なお、上記実施形態では、乗員に負荷を付与する手段としてダンパ装置92を用いたが、スプリングを備えた装置により乗員に負荷を付与するようにしても良い。また、このスプリングを備えた運動具84,86は、伸び側又は縮み側のいずれかで乗員に対し負荷を付与しても良く、また、伸び側及び縮み側の両側で乗員に対して負荷を付与しても良い。また、スプリングとダンパ装置92とを組み合わせて負荷付与手段としても良い。
また、上記実施形態では、手の伸縮運動用の運動具84の収納が収納機構74で行われ、運動具84のロックがロック機構72で行われるように説明したが、上述の圧力調整機構76によるシリンダ94内の圧力調整により手の伸縮運動用の運動具84の収納及びロックが行われるようにしても良い。同様に、上記実施形態では、足の伸縮運動用の運動具86の収納、アーム長Lの変更が収納機構80で行われ、運動具86のロックがロック機構78で行われるように説明したが、上述の圧力調整機構82によるシリンダ94内の圧力調整により足の伸縮運動用の運動具86のロック、収納、アーム長Lの変更の全てが行われるようにしても良い。
また、上記実施形態では、運動具84,86が伸縮可能な構成とされ、乗員に対して手足の伸縮運動効果を付与するように構成されていたが、例えば、図17に示されるように、運動具84,86が上下に回動可能な構成とされ、乗員に対して手足の上下運動効果を付与するように構成されていても良い。
なお、この変形例では、手の上下運動用の運動具84は、シートバック88のサイドサポート部に回動自在に設けられており、足の上下運動用の運動具86は、シートクッション90に回動自在に設けられている。また、各運動具84,86には、回転方向に負荷を付与する負荷付与手段(不図示)が設けられている。さらに、図17(b)に示されるように、手の上下運動用の運動具84は、上側に跳ね上げられて収納されるように構成されており、足の上下運動用の運動具86は、車両後方側にスライドしてシートクッション90内(座面下)に設けられた収納部(不図示)に収納されるように構成されている。また、運動具84,86は、例えば、図17(c)に示されるロックレバー89等を備えたロック機構により収納位置に保持される。
(チャイルドロック機能)
本実施形態に係る車両40では、全座席の車両用シート44について、運動具84,86をチャイルドロックして運動具84,86の使用を禁止(防止)するように構成されている。このチャイルドロック機能(チャイルドロック手段)を実現する構成について説明すると、チャイルドロック解除スイッチ48は、図6に示される車両40の運転席のみから操作可能な範囲Aに設けられており、乗員によるロック解除操作に応じて制御ユニット45にチャイルドロック解除信号を出力するように構成されている。また、各座席の車両用シート44には、車両40のキーでロック解除可能なチャイルドロック機構が設けられており、チャイルドロック解除スイッチ50は、この各車両用シート44に設けられたチャイルドロック機構を車両40のキーでロック解除とすると、制御ユニット45にチャイルドロック解除信号を出力するように構成されている。
制御ユニット45は、運転席の操作スイッチ46からの操作信号を入力すると、運転席の運動具付き車両用シート44について、図7に示されるプログラム処理を実行し、運転席以外の座席の操作スイッチ46からの操作信号を入力すると、この運転席以外の座席の運動具付き車両用シート44について、図8に示されるプログラム処理を実行するように構成されている。
この制御ユニット45が行うプログラム処理について詳述すると、制御ユニット45は、運転席の操作スイッチ46が開始操作されたことに応じて図7に示されるプログラム処理を実行すると、先ず、両チャイルドロック解除スイッチ48,50からの出力信号を入力し(ステップS1)、両チャイルドロック解除スイッチ48,50からチャイルドロック解除信号が出力されたか否かに基づいて両チャイルドロックが解除されたか否かを判断する(ステップS2)。そして、両チャイルドロックが解除されていないと判断した場合(ステップS2:NO)には、運動具84,86を収納した状態に維持し(ステップS3)、且つ、ロック機構72,78によりロックされた状態を維持する(ステップS4)。この状態では、いわゆるチャイルドロック状態となり、運転席での運動具84,86の使用は不可である。
一方、両チャイルドロック解除スイッチ48,50からチャイルドロック解除信号が出力されたことにより両チャイルドロックが解除されたと判断した場合(ステップS2:YES)には、チャイルドロック状態を解除して以下に説明するステップS5〜ステップS13の処理を行い、これらの処理の中で所定の条件を満たす場合(ステップS7:YES、ステップS10:YES)には、いわゆるチャイルドロック解除状態となり、運転席での運動が可能となる。
そして、操作スイッチ46からの出力信号を入力し(ステップS12)、操作スイッチ46から終了操作信号が出力されたか否かに基づいて操作スイッチ46が終了操作されたか否かを判断する(ステップS13)。このとき、操作スイッチ46が終了操作されるまで、上述のステップS1〜ステップS13の処理を繰り返し行い、操作スイッチ46が終了操作された場合(ステップS13:YES)には、収納機構74,80を作動させて運動具84,86を収納させ(ステップS3)、且つ、ロック機構72,78により運動具84,86を収納位置でロックする(ステップS4)。これにより、再び、チャイルドロック状態となり、運動具84,86の使用が不可となる。
同様に、制御ユニット45は、運転席以外の座席の操作スイッチ46が開始操作されたことに応じて図8に示されるプログラム処理を実行すると、先ず、両チャイルドロック解除スイッチ48,50からの出力信号を入力し(ステップS21)、両チャイルドロック解除スイッチ48,50からチャイルドロック解除信号が出力されたか否かに基づいて両チャイルドロックが解除されたか否かを判断する(ステップS22)。そして、両チャイルドロックが解除されていないと判断した場合(ステップS22:NO)には、運動具84,86を収納した状態に維持し(ステップS23)、且つ、ロック機構72,78によりロックされた状態を維持する(ステップS24)。この状態では、いわゆるチャイルドロック状態となり、運転席での運動具84,86の使用は不可である。
一方、両チャイルドロック解除スイッチ48,50からチャイルドロック解除信号が出力されたことにより両チャイルドロックが解除されたと判断した場合(ステップS22:YES)には、ロック機構72,78を解除する(ステップS25)。これにより、いわゆるチャイルドロック解除状態となり、運転席以外の座席でも、運動具84,86の使用が可能となる。
そして、操作スイッチ46からの出力信号を入力し(ステップS26)、操作スイッチ46から終了操作信号が出力されたか否かに基づいて操作スイッチ46が終了操作されたか否かを判断する(ステップS27)。このとき、操作スイッチ46が終了操作されるまで、上述のステップS21〜ステップS27の処理を繰り返し行い、操作スイッチ46が終了操作された場合(ステップS27:YES)には、収納機構74,80を作動させて運動具84,86を収納させ(ステップS23)、且つ、ロック機構72,78により運動具84,86を収納位置でロックする(ステップS24)。これにより、再び、チャイルドロック状態となり、運動具84,86の使用が不可となる。
(作用)
このように、本実施形態では、車両40の運転席のみから操作可能な範囲Aにチャイルドロック解除スイッチ48が設けられると共に、各車両用シート44に車両40のキーでロック解除可能なチャイルドロック機構が設けられている。そして、この二重のロックにより運動具84,86をチャイルドロックして運動具84,86の使用を禁止するようになっており、その一方で、この二重のロックを解除して始めて乗員は運動具84,86の使用が許可されるようになっている。これにより、子供による運動具84,86の使用を禁止(防止)することが可能となる。
(チャイルドロック機能の変形例)
なお、本実施形態では、両チャイルドロック解除スイッチ48,50からチャイルドロック解除信号が出力されたことによりチャイルドロックが解除されるようにしたが、チャイルドロック解除スイッチ48,50のいずれかからチャイルドロック解除信号が出力されたことによりチャイルドロックが解除されるようにしても良い。
(車両停止時運動許可機能)
本実施形態に係る車両40では、運転席の車両用シート44に設けられた運動具84,86について、車両40の停止時のみ乗員による使用を許可するように構成されている。この車両停止時運動許可機能を実現する構成について説明すると、パーキングブレーキ位置検出スイッチ52は、車両40に設けられたパーキングブレーキの作動位置(パーキングブレーキが引き操作された位置)を検出し、パーキングブレーキが作動位置にあるときに作動位置検出信号を制御ユニット45に出力するように構成されている。また、シフト位置検出スイッチ54は、車両40に設けられたシフトレバーの操作位置がパーキング又はニュートラルにあるときにシフト位置検出信号を制御ユニット45に出力するように構成されている。
また、以下に、車両停止時運動許可機能に関連して制御ユニット45が行うプログラム処理(図7参照)について詳述すると、制御ユニット45は、運転席の操作スイッチ46が開始操作されたことに応じて図7に示されるプログラム処理を実行する中で、上述のチャイルドロックが解除されると(ステップS2:YES)、パーキングブレーキ位置検出スイッチ52からの出力信号を入力し(ステップS5)、続いて、シフト位置検出スイッチ54からの出力信号を入力する(ステップS6)。
そして、このパーキングブレーキ位置検出スイッチ52からの出力信号及びシフト位置検出スイッチ54からの出力信号に基づいて車両40が停止状態にあるか否かを判断する。すなわち、パーキングブレーキ位置検出スイッチ52からパーキング位置検出信号が出力されると共にシフト位置検出スイッチ54からシフト位置検出信号が出力されたか否かを判断する(ステップS7)ことにより、車両40が停止状態にあるか否かを判断する(走行状況判断手段)。
そして、ステップS7の処理で車両40が停止状態にないと判断した場合(ステップS7:NO)には、次に説明する自動運転時運動許可機能により自動運転時の手の運動が許可されない限り(ステップS10の処理でYESと判断されない限り)、運動具84,86を収納した状態に維持し(ステップS3)、且つ、ロック機構72,78によりロックされた状態を維持する(ステップS4)。この状態では、運転席での運動具84,86の使用は不可である。
一方、ステップS7の処理で車両40が停止状態にあると判断した場合(ステップS7:YES)には、運転席の車両用シート44に設けられたロック機構72,78を解除する(ステップS8;許可手段)。これにより、運転席では、運動具84,86の使用が可能となる。なお、運転席以外の座席の車両用シート44では、車両40の停止状態に関わらずチャイルドロック解除状態であれば、運動具84,86を用いての運動が可能である。
(作用)
このように、本実施形態に係る車両40では、運転席の車両用シート44については、パーキングブレーキ位置検出スイッチ52及びシフト位置検出スイッチ54からの出力信号に基づいて車両40の停止状態を判断し、車両40が停止状態に無いと判断した場合には、ロック機構72,78によるロック状態を維持して運動具84,86の使用を不可とするようになっている。その一方で、車両40が停止状態にあると判断した場合には、ロック機構72,78によるロック状態を解除して運動具84,86の使用が許可されるようになっている。これにより、乗員は車両40の停止時に運動を行うことが可能となり、車両40の走行時には運動を行うことが不可となって運転に集中することができる。
(自動運転時運動許可機能)
本実施形態に係る車両40では、運転席の車両用シート44について、車両40が停止状態でなくても自動運転時(例えば、高速道路のレーンキープ自動運転時)には乗員による運動を許可するように構成されている。この自動運転時運動許可機能を実現する構成について説明すると、自動運転制御装置56(自動運転手段)は、図示しない自動運転切替スイッチにより自動運転が選択され車両40の自動運転を行っているときに制御ユニット45に自動運転実行信号を出力するように構成されている。
また、以下に、自動運転時運動許可機能に関連して制御ユニット45が行うプログラム処理(図7参照)について詳述すると、制御ユニット45は、運転席の操作スイッチ46が開始操作されたことに応じて図7に示されるプログラム処理を実行する中で、上述のチャイルドロックが解除されると共に(ステップS2:YES)、車両40が停止状態でないと判断された場合(ステップS7:NO)に、自動運転制御装置56からの出力信号を入力し(ステップS9)、自動運転制御装置56から自動運転実行信号が出力されたか否かに基づいて自動運転がなされているか否かを判断する(ステップS10)。
そして、ステップS10の処理で自動運転がなされていないと判断した場合(ステップS10:NO)には、運動具84,86を収納した状態に維持し(ステップS3)、且つ、ロック機構72,78によりロックされた状態を維持する(ステップS4;運動制限手段)。この状態では、運転席での運動具84,86の使用は不可である。
一方、ステップS10の処理で自動運転がなされていると判断した場合(ステップS10:YES)には、運転席の車両用シート44に設けられたロック機構72,78のうち手の運動具84をロックするためのロック機構72を解除する(ステップS11;自動運転時運動許可手段)。これにより、運転席では、手の伸縮運動用の運動具84の使用のみが可能となる。なお、自動運転時には足の伸縮運動用の運動具86の使用は依然として不可である(自動運転時運動制限手段)。また、運転席以外の座席の車両用シート44では、車両40の自動運転に関わらずチャイルドロック解除状態であれば、運動具84,86を用いての運動が可能である。
(作用)
このように、本実施形態に係る車両40では、運転席の車両用シート44については、自動運転制御装置56からの出力信号に基づいて車両40の自動運転状況を判断し、車両40が自動運転されていないと判断した場合には、ロック機構72,78によるロック状態を維持して運動具84,86の使用を不可とする(使用を制限)ようになっている。その一方で、車両40が自動運転されていると判断した場合には、手の伸縮運動用の運動具84についてのみロック機構72によるロック状態が解除されて運動具84の使用が許可されるようになっている。これにより、車両40の自動運転時には乗員は手(腕)の運動を行うことが可能となる。
なお、自動運転時でも足の伸縮運動用の運動具86は使用できないので、これにより、乗員は自動運転時に足による操作(例えば、ブレーキ操作)を行うことが可能となる。
(プリクラッシュ検知時運動終了機能)
本実施形態に係る車両40では、全座席の車両用シート44について、車両40のプリクラッシュ検知時に各車両用シート44に設けられた運動具84,86の使用を終了させるように構成されている。このプリクラッシュ検知時運動終了機能を実現する構成について説明すると、プリクラッシュ検知装置58(プリクラッシュ判断手段)は、図9に示される如く、車両40の走行状態を検出し(ステップS31)、例えば、急ブレーキ、スピン・ドリフト、その他の衝突予知等の異常が生じたか否かを判断する(ステップS32)。そして、異常が生じたと判断した場合(ステップS32:YES)に制御ユニット45にプリクラッシュ検知信号を出力するように構成されている。
また、以下に、プリクラッシュ検知時運動終了機能に関連して制御ユニット45が行うプログラム処理(図7,図8参照)について詳述すると、制御ユニット45は、運転席の操作スイッチ46が開始操作されたことに応じて図7に示されるプログラム処理を実行する中で、プリクラッシュ検知装置58からのプリクラッシュ検知信号を入力すると、収納機構74,80による運動具84,86の使用位置でのロック状態を解除する(使用終了手段)と共に、収納機構74,80を作動させて運動具84,86を収納させ(ステップS3;収納手段)、且つ、ロック機構72,78により運動具84,86を収納位置でロックする(ステップS4)。
同様に、制御ユニット45は、運転席以外の座席の操作スイッチ46が開始操作されたことに応じて図8に示されるプログラム処理を実行する中で、プリクラッシュ検知装置58からのプリクラッシュ検知信号を入力すると、収納機構74,80による運動具84,86の使用位置でのロック状態を解除する(使用終了手段)と共に、収納機構74,80を作動させて運動具84,86を収納させ(ステップS23;収納手段)、且つ、ロック機構72,78により運動具84,86を収納位置でロックする(ステップS24)。
(作用)
このように、本実施形態に係る車両40では、全座席の車両用シート44について、プリクラッシュ検知時には、収納機構74,80による運動具84,86の使用位置でのロック状態を解除すると共に、収納機構74,80を作動させて運動具84,86を収納させ、且つ、ロック機構72,78により運動具84,86を収納位置でロックする。これにより、車両40の衝突前に衝突が予知された場合には、運動具84,86の使用を終了させて運動具84,86を収納することで衝突に備えることが可能となる。
(負荷調整機能)
本実施形態に係る車両40では、全座席の車両用シート44について、運動具84,86の負荷を調整できるように構成されている。この負荷調整機能を実現する構成について説明すると、負荷設定スイッチ62は、各座席に設けられており、例えば、設定する負荷に対応して複数段階(負荷:なし、軽い、普通、重い)に選択操作可能に構成されている。そして、この複数段階のいずれかを乗員が選択すると、この選択に応じた信号を制御ユニット45に出力する。また、制御ユニット45は、負荷設定スイッチ62からの信号に基づいて圧力調整機構76,82を制御する。これにより、ダンパ装置92のシリンダ94内の圧力、すなわち、乗員に対する負荷が複数段階(負荷:なし、軽い、普通、重い)に調節される。つまり、本実施形態では、各乗員が好みで運動具84,86の負荷を設定できるように構成されている。
また、負荷設定スイッチ62は、負荷運動を重点的に行いたい部分を選択できる構成とされており、制御ユニット45は、この各負荷設定に基づいて運動具84,86の負荷を設定することができるように構成されている。例えば、制御ユニット45には、図10に示されるようなデータテーブルが予め記憶されている。そして、乗員が負荷設定スイッチ62の「手のみ」を選択すると、手の伸縮運動用の運動具84の負荷が「重い」に設定され、足の伸縮運動用の運動具86の負荷が「なし」に設定される。同様に、乗員が負荷設定スイッチ62の「手を重点」、「足を重点」、「足のみ」をそれぞれ選択すると、手の伸縮運動用の運動具84の負荷が「重い」、「軽い」、「なし」にそれぞれ設定され、足の伸縮運動用の運動具86の負荷が「軽い」、「重い」、「重い」にそれぞれ設定される。
乗員状況検出装置60(乗員状況検出手段)は、後述するように乗員に応じて運動具84,86の各設定を変更させるために、乗員の身長、性別、年齢層、血圧、体温等を検出するものであり、カメラ、血圧計、サーモグラフィ若しくは体温計等により構成されている。この乗員状況検出装置60は、乗員の各種状況を検出し、各状況に応じた信号を制御ユニット45に出力するように構成されている。そして、制御ユニット45は、乗員状況検出装置60からの出力信号に基づいて次のような制御を行う。
例えば、乗員状況検出装置60が各車両用シート44に着座する乗員の身長を測定し、この測定データが制御ユニット45に出力されると、制御ユニット45は、この測定データに基づいて収納機構74,80やその他のスライド機構等を制御することにより、この乗員の身長に応じて運動具84,86のアーム長Lを変更する。例えば、制御ユニット45には、図11(b)に示されるようなデータテーブルが予め記憶されている。そして、図11(a),(b)に示される如く、乗員の身長が「160cm以下」である場合には、運動具86のアーム長Lを「短」に設定し、乗員の身長が「160cmより高く、170cm未満」である場合には、運動具86のアーム長Lを「普通」に設定し、乗員の身長が「170cm以上」である場合には、運動具86のアーム長Lを「長」に設定する。
続いて、乗員状況検出装置60は、各車両用シート44に着座する乗員を例えばカメラ等を用いて撮影し、この撮影データを制御ユニット45に出力する。また、制御ユニット45は、乗員状況検出装置60によって検出した撮影データに基づいて乗員の年齢層、性別を判別する。そして、制御ユニット45(負荷調整手段)は、乗員の年齢層、性別に応じて圧力調整機構76,82(負荷付与手段)を制御し、運動具84,86の負荷を変更する。
例えば、制御ユニット45には、図12に示されるようなデータテーブルが予め記憶されている。そして、図12に示されるように、乗員の年齢が「若年層」であれば負荷を「重い」に設定する。同様に、乗員の年齢が「中年層」、「高齢層」であれば負荷を「普通」、「軽い」にそれぞれ設定する。また、乗員の性別が「男性」であれば負荷を「重い」に設定し、乗員の性別が「女性」であれば負荷を「軽い」に設定する。そして、乗員の年齢層と性別を総合的に考慮し、乗員が「若年男性」、「若年女性」、「中年男性」、「中年女性」、「高齢男性」、「高齢女性」である場合には、負荷(強度)を「6」、「5」、「4」、「3」、「2」、「1」(1〜6段階で数値が小さいほど負荷が軽い)にそれぞれ設定する。
また、乗員状況検出装置60は、乗員の負荷運動中に乗員の血圧及び体温を測定し、この測定データを制御ユニット45に出力する。制御ユニット45は、この乗員状況検出装置60から出力された測定データに基づいて、年齢、性別毎に予め設定した正常時の設定(又は乗員毎に予め測定したデータ)との差を算出して乗員の正常・異常を判断し、例えば、血圧であれば正常時±10mmHg以上である場合、体温であれば正常時±0.5℃以上の場合に、それぞれ乗員の異常と判断して運動具84,86の使用を中止させる。つまり、例えば、収納機構74,80による運動具84,86の使用位置でのロック状態を解除すると共に、収納機構74,80を作動させて運動具84,86を収納させ、且つ、ロック機構72,78により運動具84,86を収納位置でロックする。
画像情報装置64(画像表示手段)は、例えば、ナビゲーション装置等で構成され、車両40が実際に現在走行する道路の情報(上り坂、平坦な道、下り坂等の情報)を、図13(a)に示される画面表示器110に表示すると共に制御ユニット45に出力する。そして、制御ユニット45は、画像情報装置64からの情報を入力すると、車両40が実際に現在走行する道路の状況と一致するように圧力調整機構76,82を制御して乗員に対する負荷を調節する。
例えば、図13(a)に示されるように、ナビゲーション装置の画面表示器110には、車両40が現在走行する道路地図とこの道路地図上の走行する車両40の位置P1及びこの車両40が実際に現在走行する道路の情報(「○×山周辺」上り坂、平坦な道、下り坂等の情報)が表示される。また、このとき、車両40が実際に現在走行する道路が「平坦」である場合には、制御ユニット45(負荷調整手段)は圧力調整機構76,82(負荷付与手段)を制御して運動具84,86の負荷を「普通」に設定する(図13(b)参照)。また、車両40が実際に現在走行する道路が「上り」である場合には、制御ユニット45は運動具84,86の負荷を「重い」に設定し(図13(b)参照)、車両40が実際に現在走行する道路が「下り」である場合には、制御ユニット45は運動具84,86の負荷を「軽い」に設定する(図13(b)参照)。
なお、画像情報装置64は、ナビゲーション装置以外にも、例えば、DVDプレーヤで構成され、例えば、図14(a)に示されるように、車両120(乗員が乗車している車両40とは無関係の車両)が走行する映像(例えば、ラリーゲームなど)を画面表示器110に表示し、この車両120が現在走行する道路の情報(上り坂、平坦な道、下り坂等の情報)を制御ユニット45に出力する構成としても良い。また、画像情報装置64は、車両40が走行する映像の他に、人が登山する映像や、人が自転車に乗っている映像等を画面表示器110に表示しても良い。そして、制御ユニット45は、これらの映像と連動し、これらの映像内の車両120に加わると想定される負荷や人が体験すると想定される負荷を運動具84,86の負荷として設定するようにしても良い。
なお、上述の負荷設定スイッチ62による負荷運動を重点的に行いたい部分に対応する負荷設定結果(図10参照)と、乗員状況検出装置60によって検出された乗員の状況に応じた負荷設定結果(図12参照)と、画像情報装置64の画像に連動した負荷設定結果(図13,図14)のいずれかの組み合わせを総合的に判断して運動具84,86の負荷を設定しても良い。
ただし、負荷設定スイッチ62による負荷運動を重点的に行いたい部分に対応する負荷設定結果(図10参照)と、乗員状況検出装置60によって検出された乗員の状況に応じた負荷設定結果(図12参照)と、画像情報装置64の画像に連動した負荷設定結果(図13,図14)の全てを組み合わせて運動具84,86の負荷を設定する場合には、乗員状況検出装置60によって検出された乗員の状況に応じた負荷設定結果(図12参照)を優先して運動具84,86の負荷を設定する。特に、乗員状況検出装置60によって検出する乗員の状況を乗員の体調(血圧や体温など)にした場合には、乗員状況検出装置60によって検出された乗員の状況に応じた負荷設定結果(図12参照)を最優先させる。なお、乗員状況検出装置60によって検出する乗員の体調には、血圧や体温などの他にも、心拍や呼吸数でも良い。
また、負荷設定スイッチ62による負荷運動を重点的に行いたい部分に対応する負荷設定結果(図10参照)と、乗員状況検出装置60によって検出された乗員の状況に応じた負荷設定結果(図12参照)とを組み合わせて運動具84,86の負荷を設定する場合には、乗員状況検出装置60によって検出された乗員の状況に応じた負荷設定結果(図12参照)をベースとし、この負荷設定結果に、負荷設定スイッチ62による負荷運動を重点的に行いたい部分に対応する負荷設定結果(図10参照)に応じた係数を掛算して運動具84,86の負荷を設定する。
例えば、負荷設定スイッチ62による負荷運動を重点的に行いたい部分に対応する負荷設定結果(図10参照)が「重い」である場合には、係数を1.5とし、乗員状況検出装置60によって検出された乗員の状況に応じた負荷設定結果(図12参照)である負荷設定1〜6に、1.5の係数を掛けた数値を運動具84,86の負荷と設定する。また、例えば、負荷設定スイッチ62による負荷運動を重点的に行いたい部分に対応する負荷設定結果(図10参照)が「軽い」である場合には、係数を0.7とし、乗員状況検出装置60によって検出された乗員の状況に応じた負荷設定結果(図12参照)である負荷設定1〜6に、0.7の係数を掛けた数値を運動具84,86の負荷と設定する。
また、乗員状況検出装置60によって検出された乗員の状況に応じた負荷設定結果(図12参照)と、画像情報装置64の画像に連動した負荷設定結果(図13,図14)とを組み合わせて判断する場合には、乗員状況検出装置60によって検出された乗員の状況に応じた負荷設定結果(図12参照)をベースとし、この負荷設定結果に、画像情報装置64の画像に連動した負荷設定結果(図13,図14)に応じた係数を掛算して運動具84,86の負荷を設定する。
例えば、画像情報装置64の画像に連動した負荷設定結果(図13,図14)が「重い」である場合には、係数を1.5とし、乗員状況検出装置60によって検出された乗員の状況に応じた負荷設定結果(図12参照)である負荷設定1〜6に、1.5の係数を掛けた数値を運動具84,86の負荷と設定する。同様に、画像情報装置64の画像に連動した負荷設定結果(図13,図14)が「普通」である場合には、係数を1.0とし、乗員状況検出装置60によって検出された乗員の状況に応じた負荷設定結果(図12参照)である負荷設定1〜6に、1.0の係数を掛けた数値を運動具84,86の負荷と設定する。また、画像情報装置64の画像に連動した負荷設定結果(図13,図14)が「軽い」である場合には、係数を0.7とし、乗員状況検出装置60によって検出された乗員の状況に応じた負荷設定結果(図12参照)である負荷設定1〜6に、0.7の係数を掛けた数値を運動具84,86の負荷と設定する。
また、上記以外にも、運動具84,86の負荷設定は、次のようにしても良い。すなわち、画像情報装置64を、例えば、ナビゲーション装置とDVDプレーヤで構成し、ナビゲーション装置からの車両40が実際に現在走行する道路の情報(上り坂、平坦な道、下り坂等の情報)と、DVDプレーヤからの映像中の車両120が現在走行する道路の情報(上り坂、平坦な道、下り坂等の情報)とを制御ユニット45に入力するように構成し、ナビゲーション装置からの情報と、DVDプレーヤからの情報との組み合わせから運動具84,86の負荷を設定しても良い。このとき、ナビゲーション装置からの車両40が実際に現在走行する道路の情報に基づく負荷設定結果(図13参照)と、DVDプレーヤからの映像中の車両120が現在走行する道路の情報に基づく負荷設定結果(図14参照)とを図示しない選択スイッチにより乗員が選択できるようにしても良い。
また、乗員状況検出装置60によって検出された乗員の状況に応じた負荷設定結果(図12参照)である負荷設定1〜6を、各年齢層及び性別における標準値とし、この標準値に対して運動具84,86の負荷設定をマニュアル入力で変更できるようにしても良い。また、負荷設定については細かい設定値をマニュアル入力できるようにしても良い。
また、負荷設定スイッチ62による負荷運動を重点的に行いたい部分に対応する負荷設定結果(図10参照)と、乗員状況検出装置60によって検出された乗員の状況に応じた負荷設定結果(図12参照)と、画像情報装置64の画像に連動した負荷設定結果(図13,図14)の全てを組み合わせて運動具84,86の負荷を設定する場合に、次のようにしても良い。
すなわち、乗員状況検出装置60によって検出された乗員の状況に応じた負荷設定結果(図12参照)をベースとし、この負荷設定結果に、負荷設定スイッチ62による負荷運動を重点的に行いたい部分に対応する負荷設定結果(図10参照)及び画像情報装置64の画像に連動した負荷設定結果(図13,図14)に応じた係数を掛算して運動具84,86の負荷を設定しても良い。
例えば、負荷設定スイッチ62による負荷運動を重点的に行いたい部分に対応する負荷設定結果(図10参照)が「重い」であり、画像情報装置64の画像に連動した負荷設定結果(図13,図14)が「重い」である場合には、係数を2.0とし、乗員状況検出装置60によって検出された乗員の状況に応じた負荷設定結果(図12参照)である負荷設定1〜6に、2.0の係数を掛けた数値を運動具84,86の負荷と設定する。同様に、負荷設定スイッチ62による負荷運動を重点的に行いたい部分に対応する負荷設定結果(図10参照)が「重い」であり、画像情報装置64の画像に連動した負荷設定結果(図13,図14)が「普通」である場合には、係数を1.5とし、乗員状況検出装置60によって検出された乗員の状況に応じた負荷設定結果(図12参照)である負荷設定1〜6に、1.5の係数を掛けた数値を運動具84,86の負荷と設定する。
また、負荷設定スイッチ62による負荷運動を重点的に行いたい部分に対応する負荷設定結果(図10参照)が「重い」であり、画像情報装置64の画像に連動した負荷設定結果(図13,図14)が「軽い」である場合には、係数を1.0とし、乗員状況検出装置60によって検出された乗員の状況に応じた負荷設定結果(図12参照)である負荷設定1〜6に、1.0の係数を掛けた数値を運動具84,86の負荷と設定する。さらに、負荷設定スイッチ62による負荷運動を重点的に行いたい部分に対応する負荷設定結果(図10参照)が「軽い」であり、画像情報装置64の画像に連動した負荷設定結果(図13,図14)が「重い」である場合には、係数を1.0とし、乗員状況検出装置60によって検出された乗員の状況に応じた負荷設定結果(図12参照)である負荷設定1〜6に、1.0の係数を掛けた数値を運動具84,86の負荷と設定する。
また、負荷設定スイッチ62による負荷運動を重点的に行いたい部分に対応する負荷設定結果(図10参照)が「軽い」であり、画像情報装置64の画像に連動した負荷設定結果(図13,図14)が「普通」である場合には、係数を0.7とし、乗員状況検出装置60によって検出された乗員の状況に応じた負荷設定結果(図12参照)である負荷設定1〜6に、0.7の係数を掛けた数値を運動具84,86の負荷と設定する。また、負荷設定スイッチ62による負荷運動を重点的に行いたい部分に対応する負荷設定結果(図10参照)が「軽い」であり、画像情報装置64の画像に連動した負荷設定結果(図13,図14)が「軽い」である場合には、係数を0.5とし、乗員状況検出装置60によって検出された乗員の状況に応じた負荷設定結果(図12参照)である負荷設定1〜6に、0.5の係数を掛けた数値を運動具84,86の負荷と設定する。このようにして、運動具84,86の負荷設定を行っても良い。
(作用)
このように、本実施形態に係る車両40では、乗員の運動に対し負荷を付与することが可能となっている。従って、乗員は車両40に居ながら運動具84,86を用いて負荷運動を行うことが可能となる。これにより、乗員に対しより高い運動効果を付与することが可能となる。
また、本実施形態では、上述のように、各乗員の状況(乗員の身長、性別、年齢層、血圧、体温等)に応じて運動具84,86の負荷が変更される。これにより、乗員は各自の状況に応じた負荷運動(個人に合った運動)を行うことが可能となる。また、このときに、例えば、運動具84,86の負荷をゼロとすれば、運動を長い時間継続することが可能となり、これにより、例えば、エコノミー症候群を防止することが可能となる。
また、本実施形態では、画面表示器110に表示された画像に応じて運動具84,86の負荷が調整される。従って、乗員に対しては画像と連動した負荷を付与することが可能となり、また、乗員は画像により乗員に対して付与される負荷の程度を把握しながら負荷運動を行うことが可能となる。
(環境調節機能)
本実施形態に係る車両40では、車両用シート44で乗員が運動具84,86を用いて運動すると、これに応じて車室内の温度や湿度を調節して車室内の環境が調節されるように構成されている。この環境調節機能を実現する構成について説明すると、制御ユニット45は、上述のステップS8の処理若しくはステップS25の処理でロック機構72,78を解除すると、これと共にエアコンユニット66の設定温度を例えば1℃下げるように制御する。
また、エアコンユニット66は、左右の座席を独立して空調コントロール可能に構成されており、例えば、助手席側の車両用シート44で運動を行う場合には、助手席側のみ設定温度を例えば1℃下げるように制御する。また、これと同時に、制御ユニット45は、加湿ユニット68を制御して車室内の湿度が絶対湿度で−2g/Kgになるように制御する。また、このとき、車室内の無駄な湿度上昇(ひいてはガラス曇り)を抑制するために、加湿ユニット68から乗員に局所的に湿気が供給されるようにする。
なお、ここでは、上述のステップS8の処理若しくはステップS25の処理でロック機構72,78を解除したことに応じてエアコンユニット66の設定温度を例えば1℃下げるように制御、すなわち、マニュアル制御するように説明したが、次のようにしても良い。
すなわち、乗員状況検出装置60のサーモグラフィ(運動状況検出手段)を用いて乗員の体表面温度を測定し、この乗員の運動開始後にこの乗員の運動前の体表面温度と同じになるようにエアコンユニット66(環境調節手段)の設定温度を制御するようにしても良い。なお、本実施形態では、上述のステップS8の処理若しくはステップS25の処理でロック機構72,78を解除したことを検出する構成も運動状況検出手段に含まれる。
(作用)
このように、本実施形態に係る車両40では、乗員の運動具84,86を用いた運動状況に応じて車室内の環境を快適に調節することが可能である。
また、上述のように、サーモグラフィを用いて乗員の体表面温度を測定し、この乗員の運動開始後にこの乗員の運動前の体表面温度と同じになるようにエアコンユニット66(環境調節手段)の設定温度を制御するようにすれば、乗員の運動状況(例えば運動量等)に応じて車室内を快適な温度とすることができるので、これにより、乗員は快適な室温下で運動を継続することが可能となる。
(車室空間分割機能)
本実施形態に係る車両40では、運動具84,86によって運動をしている乗員の存在空間と、この乗員以外の存在空間とがカーテンユニット70(空間分割手段)によって分割されるように構成されている。この車室空間分割機能を実現する構成について説明すると、カーテンユニット70は、図15に示されるように、車両40の助手席と運転席とを分割する第一カーテン112と、車両40の前席と後席とを分割する第二カーテン114とを有して構成されている。この第一カーテン112及び第二カーテン114は、シースルーで遮音性を有するように構成されている。
そして、制御ユニット45は、上述のステップS8の処理若しくはステップS25の処理でロック機構72,78を解除すると、運動具84,86によって運動をしている乗員の存在空間とこの乗員以外の存在空間とが分割されるように、カーテンユニット70を制御して第一カーテン112又は第二カーテン114を展開させる。
(作用)
本実施形態に係る車両40では、運動具84,86によって運動をしている乗員の存在空間と該乗員以外の存在空間とを第一カーテン112及び第二カーテン114で分割することができるので、例えば、運動具84,86によって運動をしている乗員については他の乗員を気にせずに運動を継続することができ、運動をしていない乗員については運動をしている乗員のことが気になることを防止できる(例えば、運転者は運転に集中できる)。
また、運動具84,86によって運動をしている乗員の存在空間と該乗員以外の存在空間とをカーテンユニット70によって分割し、且つ、このカーテンユニット70によって分割された空間の空調をエアコンユニット66によってそれぞれ独立して調節すれば、各空間においてそれぞれの乗員に適した快適な温度とすることが可能となる。
(カーテンユニットの変形例)
なお、第一カーテン112、第二カーテン114は、車両40の天井から床に至るまで設けられていても良く、また、図16に示されるカーテン116のように、乗員の顔から下の部分を隠すように構成されていても良い。また、この場合に、カーテン116は、床から壁状のものが上昇する構成とされても良い。また、運転席と助手席で運動を行う場合には、図15に示される第一カーテン112は展開させずに、第二カーテン114のみ展開させても良い。また、全座席で運動を行う場合は、第一カーテン112、第二カーテン114は展開しないようにしても良い。また、第一カーテン112及び第二カーテン114は、手動で展開及び収納するように構成されていても良い。
次に、上記各実施形態の変形例について説明する。
本発明の第一実施形態では、車両用シート12に設けられた運動具16が乗員のペダル漕ぎ運動を可能とする構成(図1,図2参照)とされていたが、本発明の第二実施形態のように、手足の伸縮運動や手足の上下運動を可能とする構成(図4,図17参照)とされても良い。また、本発明の第二実施形態では、車両用シート44に設けられた運動具84,86が乗員の手足の伸縮運動や手足の上下運動を可能とする構成(図4,図17参照)とされていたが、本発明の第一実施形態のように、ペダル漕ぎ運動を可能とする構成(図1,図2参照)とされても良い。
また、本発明の第一記実施形態では、乗員が車両用シート12に着座しながら運動を行えるように構成したが、例えば、ミニバン等の乗用自動車において運動スペースを確保できる場合には、運動具16を車両用シート12から独立させ(例えば、運動具16を床に設置)、乗員が車両用シート12に着座しないで立った状態で運動を行えるように構成しても良い。また、本発明の第二実施形態についても同様に、乗員が車両用シート44に着座しないで立った状態で運動を行えるように構成しても良い。
本発明の第一実施形態に係る運動具付き車両用シートが備えられた車両の室内を示す図である。 本発明の第一実施形態に係る運動具付き車両用シートの側面図である。 本発明の第二実施形態に係る車両及びこの車両に設けられた車両用運動装置の全体構成を示すブロック図である。 本発明の第二実施形態に係る運動具付き車両用シートが備えられた車両の室内を示す図である 本発明の第二実施形態に係る運動具に備えられたダンパ装置を示す図である。 本発明の第二実施形態に係る車両においてチャイルドロック解除スイッチが設けられる範囲を示す説明図である。 本発明の第二実施形態に係る車両用運動装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第二実施形態に係る車両用運動装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第二実施形態に係る車両用運動装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第二実施形態に係る運動具の重点運動箇所に応じた負荷設定を示す説明図である。 本発明の第二実施形態に係る運動具のアーム長の設定を示す説明図である。 本発明の第二実施形態に係る運動具の乗員状況に応じた負荷設定を示す説明図である。 本発明の第二実施形態に係る画面表示に応じた負荷設定を示す説明図である。 本発明の第二実施形態に係る画面表示に応じた負荷設定を示す説明図である。 本発明の第二実施形態に係るカーテンユニットを備えた車両の平面図である。 本発明の第二実施形態に係るカーテンユニットの変形例を示す図である。 本発明の第二実施形態に係る運動具付き車両用シートの変形例を示す図である
符号の説明
10 車両
12 車両用シート
16 運動具
30 収納部
40 車両
42 車両用運動装置
44 車両用シート
84,86 運動具

Claims (18)

  1. 乗員が運動を行うことが可能な運動具を備えたことを特徴とする車両。
  2. 前記運動具は、前記車両に備えられた車両用シートに乗員が着座した状態で運動を行うことができるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両。
  3. 前記運動具を収納可能な収納部を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両。
  4. 前記運動具は、乗員が手及び足の少なくとも一方の運動を行うことができるように構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の車両。
  5. 前記運動具は、乗員の運動に対し負荷を付与する負荷付与手段を備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の車両。
  6. 前記運動具は、ペダル漕ぎ運動具で構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の車両。
  7. 前記車両の走行状況を判断する走行状況判断手段と、
    前記走行状況判断手段の判断結果に基づいて前記運動具の使用を許可する許可手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の車両。
  8. 前記走行状況判断手段は、前記車両のパーキングブレーキの操作位置及びシフトレバーの操作位置の少なくとも一方に基づいて前記車両の停止状態を判断し、
    前記許可手段は、前記走行状況判断手段によって前記車両が停止状態にあると判断された場合に前記運動具の使用を許可することを特徴とする請求項7に記載の車両。
  9. 前記運動具をチャイルドロックして前記運動具の使用を禁止するチャイルドロック手段を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の車両。
  10. 前記車両の衝突前に衝突を予知するプリクラッシュ判断手段と、
    前記プリクラッシュ判断手段によって前記車両の衝突前に衝突が予知された場合に前記運動具の使用を終了させる使用終了手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載の車両。
  11. 前記使用終了手段によって前記運動具の使用が終了された場合に前記運動具を収納部に収納する収納手段を備えることを特徴とする請求項10に記載の車両。
  12. 前記車両の自動運転を行う自動運転手段と、
    乗員の前記運動具を用いた手の運動を制限する運動制限手段と、
    前記自動運転手段によって前記車両が自動運転されている場合に前記運動制限手段による手の運動の制限を解除して乗員の前記運動具を用いた手の運動を許可する自動運転時運動許可手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか一項に記載の車両。
  13. 前記車両の自動運転を行う自動運転手段と、
    前記自動運転手段によって前記車両が自動運転されている場合に乗員の前記運動具を用いた足の運動を制限する自動運転時運動制限手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項12のいずれか一項に記載の車両。
  14. 乗員の状況を検出する乗員状況検出手段と、
    前記運動具に設けられ乗員の運動に対し負荷を付与する負荷付与手段と、
    前記乗員状況検出手段の検出結果に基づいて前記負荷付与手段の負荷を調整する負荷調整手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項13のいずれか一項に記載の車両。
  15. 画像を表示する画像表示手段と、
    前記運動具に設けられ乗員の運動に対し負荷を付与する負荷付与手段と、
    前記画像表示手段によって表示された画像に応じて前記負荷付与手段の負荷を調整する負荷調整手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項14のいずれか一項に記載の車両。
  16. 乗員の前記運動具を用いた運動状況を検出する運動状況検出手段と、
    前記運動状況検出手段による検出結果に基づいて車室内の環境を調節する環境調節手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項15のいずれか一項に記載の車両。
  17. 前記環境調節手段は、前記車両の空調装置を制御することにより前記車室内の環境を調節することを特徴とする請求項16に記載の車両。
  18. 前記運動具によって運動をしている乗員の存在空間と該乗員以外の存在空間とを分割する空間分割手段を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項17のいずれか一項に記載の車両。
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