JP2007201297A - 露光用光源装置の製作方法 - Google Patents

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智之 石井
Yasuhito Tauchi
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Abstract

【課題】装置構成の複雑化を招くことなく、半導体レーザ素子の出力制御を的確に行えるようにする。
【解決手段】半導体レーザ素子31と、その半導体レーザ素子31の出射光を分岐させるビームスプリッタ33と、そのビームスプリッタ33にて分岐された光の強度を検出する光センサPDとを備えた露光用光源装置の製作方法において、半導体レーザ素子31の自然発光領域における偏光比である第1偏向比とレーザ発振領域における偏光比である第2偏向比とに基づいて、APCをかけている状態で、半導体レーザ素子31の偏光比が前記第1偏光比と前記第2偏光比との間で変動したときの光強度の変動を設定許容範囲内に収めるための、前記第1偏光比及び前記第2偏光比とビームスプリッタ33の各偏光方向での透過率又は反射率との条件を算出し、その条件に適合するビームスプリッタ33を使用する。
【選択図】図3

Description

本発明は、半導体レーザ素子と、その半導体レーザ素子の出射光を光出力検出用の光ビームと露光対象物への照射用の光ビームとに分岐させるビームスプリッタと、そのビームスプリッタにて分岐された光の強度を検出する光センサとを備えて、前記半導体レーザ素子の出射光強度を半導体レーザ素子の自然発光領域とレーザ発振領域とに亘る状態で変化させる露光用光源装置の製作方法に関する。
かかる露光用光源装置は、半導体レーザ素子の出射光により生成した光ビームを例えば写真感光材料等の露光対象物に照射する装置である。
光源となる半導体レーザ素子は、図4に示すような光出力−駆動電流特性を有しており、図4中でIthとして示すしきい値電流を超えるとレーザ発振を開始し、駆動電流がIthより小さい領域ではレーザ発振に至らず、LEDと同様の動作状態となる。
駆動電流がIthよりも小さく、半導体レーザ素子の光出力がIthに対応する光出力であるPthよりも小さい動作領域は自然発光領域(あるいは、自然放出光領域)と呼ばれ、駆動電流がIthよりも大きく、半導体レーザ素子の光出力がPthよりも大きい動作領域はレーザ発振領域と呼ばれる。
このような特性を有する半導体レーザ素子を使用する露光用光源装置では、レーザ発振領域のみで半導体レーザ素子を駆動すると、最高光出力の最低光出力に対する比が十分には大きくはなく、適正な階調表現が困難になることから、自然発光領域でも半導体レーザ素子を発光駆動するようにして、適正な階調表現を可能とすることが考えられている。
このように半導体レーザ素子の出射光強度を変調する場合の一般的な制御手法として、半導体レーザ素子の出射光をビームスプリッタにて2つのビームに分岐して、一方を露光対象物へ照射するための光ビームとし、他方を半導体レーザ素子の光出力をモニタするための光ビームとして使用する場合が多い。
ところが、上記のビームスプリッタは、入射する光ビームを2つに分割する光強度の割合が直交する2方向の偏光方向によって異なるという性質を有するため、半導体レーザ素子を自然発光領域とレーザ発振領域との双方に亘って強度変調する場合に、半導体レーザ素子の光強度の管理上の問題が生ずる。
すなわち、半導体レーザ素子は、レーザ発振領域においては、出射するレーザ発振光は基本的に直線偏光であり、その直線偏光のレーザ光にわずかに自然発光による特定の方向への偏光性を有しない光の成分が含まれる関係となる。
従って、レーザ発振領域における半導体レーザ素子の偏光比、すなわち、レーザ発振光の主たる偏光方向(一般に、半導体レーザ素子の活性層と平行となる方向)での光強度成分とそれに垂直な方向での光強度成分との比は、両者の割合にかなり大きな開きが生じる。
これに対して、自然発光領域においては、基本的にレーザ発振光の成分は存在しないので、偏光比は両者の割合にそれほど大きな開きはないものとなる。
このように、レーザ発振領域と自然発光領域とで偏光比が異なるという条件下で半導体レーザ素子を強度変調すると、ビームスプリッタによって分割された2つの光ビームの強度比が半導体レーザ素子の出射光強度によって変化してしまうことになる。
これは、ビームスプリッタによる光ビームの分割比率が一定であるとして、いわゆるAPCにより半導体レーザ素子の光出力の制御を行っていると、実際の光出力よりも過大に検出したり、あるいは、過小に検出してしまうことを意味している。
このような事態に対処するために、例えば、下記特許文献1では、光出力の設定信号自体に上記のような特性を考慮して予め補正を加えるためのデータテーブルを作製しておくことや、回路部品の特性を利用して補正すること等が考えられている。
特開平4−355986号公報
しかしながら、上記従来構成では、ビームスプリッタの特性の補正のために装置構成が複雑化してしまう不都合がある。
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、装置構成の複雑化を招くことなく、半導体レーザ素子の出力制御を的確に行えるようにする点にある。
本出願の第1の発明は、半導体レーザ素子と、その半導体レーザ素子の出射光を光出力検出用の光ビームと露光対象物への照射用の光ビームとに分岐させるビームスプリッタと、そのビームスプリッタにて分岐された光の強度を検出する光センサとを備えて、前記半導体レーザ素子の出射光強度を半導体レーザ素子の自然発光領域とレーザ発振領域とに亘る状態で変化させる露光用光源装置の製作方法において、前記半導体レーザ素子の前記自然発光領域における偏光比である第1偏向比と前記レーザ発振領域における偏光比である第2偏向比とに基づいて、前記半導体レーザ素子を光出力が一定になるように駆動電流を制御している状態で、前記半導体レーザ素子の偏光比が前記第1偏光比と前記第2偏光比との間で変動したときの前記露光対象物への照射用の光ビームの光強度の変動を設定許容範囲内に収めるための、前記第1偏光比及び前記第2偏光比と前記ビームスプリッタの各偏光方向での透過率又は反射率との条件を算出し、その条件に適合する前記ビームスプリッタを使用する。
すなわち、前記半導体レーザ素子を光出力が一定になるように駆動電流を制御している状態で、換言すると、光出力が一定になるようにいわゆるAPCをかけているという条件下で、使用する半導体レーザ素子の自然発光領域における偏光比とレーザ発振領域における偏光比とから、半導体レーザ素子の偏光比が両偏光比の間で変化したときの光出力の変動が許容範囲に収まるようにするビームスプリッタの各偏光方向での反射率又は透過率との条件を求めて、その条件に適合する特性を有するビームスプリッタを使用して、露光用光源装置を組み立てる。
又、本出願の第2の発明は、上記第1の発明の構成に加えて、前記露光対象物へ照射する最低光強度を設定し、前記第1偏向比と前記第2偏向比とに基づいて、前記半導体レーザ素子を光出力が一定になるように駆動電流を制御している状態で、前記半導体レーザ素子の偏光比が前記第1偏光比と前記第2偏光比との間で変動したときの前記露光対象物への照射用の光ビームの光強度の変動を、前記最低光強度以上の光強度の領域において設定許容範囲内に収めるための、前記第1偏光比及び前記第2偏光比と前記ビームスプリッタの各偏光方向での透過率又は反射率との条件を算出し、その条件に適合する前記ビームスプリッタを使用する。
すなわち、半導体レーザ素子の自然発光領域の極めて低光出力の領域まで、露光対象物へ照射する光ビームの光強度のばらつきを設定許容範囲内に収めようとすると、ビームスプリッタの特性に対して要求される条件がかなり厳しいものとなり、それの選択範囲を極端に狭めてしまうことになる。
そこで、露光対象物の露光に必要な最低光強度以上の範囲で、露光対象物へ照射する光ビームの光強度のばらつきが設定許容範囲内に収まれば良いとして、条件を緩和することで、使用できるビームスプリッタの選択の幅を拡げることができる。
上記第1の発明によれば、半導体レーザ素子の偏光比が両偏光比の間で変化したときの光出力の変動が設定許容範囲に収まるようにするビームスプリッタの各偏光方向での反射率又は透過率との条件を求めて、その条件に適合する特性を有するビームスプリッタを使用すれば、所望の性能を有する露光用光源装置を製作することができるので、装置構成の複雑化を招くことなく、半導体レーザ素子の出力制御を的確に行えるものとなった。
又、上記第2の発明によれば、使用できるビームスプリッタの選択の幅を拡げることができるので、より一層装置コストの低減を図ることができる。
以下、本発明の露光用光源装置の製作方法を適用して作製した露光用光源装置を写真プリントシステムにおける露光用の光源として備えた場合の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本実施の形態で例示する写真プリントシステムDPは、いわゆるデジタルミニラボ機として知られているものであり、図2のブロック構成図に示すように、各種の画像データ入力機器を備えて写真プリントを作製するための画像データを取込む画像入力装置IRと、画像入力装置IRにて入力された画像データに基づいて写真感光材料PSの1例である印画紙2に露光処理する露光・現像装置EPとから構成されている。
〔画像入力装置IRの概略構成〕
画像入力装置IRには、図2に概略的に示すように、写真フィルムの駒画像を読み取ってデジタル画像データとして出力するフィルムスキャナ3と、メモリカードリーダ,光磁気ディスクドライブ及びCD−Rドライブ等の画像データ入力機器を備えた外部入出力装置4と、パーソナルコンピュータにて構成されてフィルムスキャナ3や外部入出力装置4の制御のほか写真プリントシステムDP全体の管理を実行する主制御装置5とが備えられ、更に、主制御装置5には、仕上がりプリント画像をシミュレートしたシミュレート画像や各種の制御用の情報を表示するモニタ5aと、露光条件の手動設定等や制御情報の入力操作をするための操作卓5bとが接続されている。
〔露光・現像装置EPの全体構成〕
露光・現像装置EPは、筐体内部に、印画紙2の乳剤面に画像を露光形成する画像露光装置EXと、画像露光装置EXにて露光された印画紙2を現像処理する現像処理装置PPと、印画紙マガジン6から引き出された印画紙2を多数の搬送ローラ9等にて現像処理装置PPへ搬送する印画紙搬送系PTとが設けられている。
図示を省略するが、露光・現像装置EPの筐体外部には、現像処理装置PPにて現像処理及び乾燥処理された印画紙2をオーダ毎に分類するためのソータが備えられ、現像処理装置PPの印画紙排出口から排出された印画紙2をこのソータへ搬送するコンベア10が筐体上面に備えられている。
更に、印画紙搬送系PTの搬送経路の途中には、印画紙マガジン6から引き出された長尺の印画紙2を設定プリントサイズに切断するカッタ11と、印画紙2の搬送列を複数の搬送列に振り分けるための振り分け装置12とが備えられている。
〔画像露光装置EXの構成〕
画像露光装置EXは、印画紙2に画像を露光形成する露光ユニット13と、露光ユニット13を制御する露光制御装置14とを主要部として構成されている。
〔露光ユニット13の構成〕
露光ユニット13は、強度変調された光ビームを印画紙2上で走査して、印画紙2上に画像を露光形成するいわゆるレーザビーム走査露光式を採用しており、その概略構成を図1のブロック構成図に示す。
露光ユニット13には、赤色用光源装置21と、緑色用光源装置22と、青色用光源装置23と、緑色用光源装置22及び青色用光源装置23から出射した光ビームを強度変調するための音響光学変調素子24(以下、「AOM素子24」と略記する)と、光ビームの光路を屈曲させるミラー25と、球面レンズ26と、シリンドリカルレンズ27と、図示を省略するモータにて回転駆動されるポリゴンミラー28と、f−θ特性と面倒れ補正機能とを有するレンズ群29とが備えられている。
〔赤色用光源装置21の構成〕
赤色用光源装置21は、図3に概略的に示すように、光源として赤色レーザ光を出射する半導体レーザ素子31と、半導体レーザ素子31の出射光を集光する集光レンズ32と、半導体レーザ素子31の出射光を光出力検出用の光ビームと露光対象物である印画紙2への照射用の光ビームとに分岐させるビームスプリッタ33と、ビームスプリッタ33にて分岐された赤色レーザ光の強度を検出するための光センサPDであるフォトダイオード34とが備えられている。
〔露光制御装置14の構成〕
露光制御装置14には、図1に概略的に示すように、上記構成の露光ユニット13を制御するために、画像入力装置IRから入力される赤色,緑色及び青色夫々の露光用画像データを露光ユニット13の露光特性を考慮した画像データに補正するルックアップテーブル41と、ルックアップテーブル41にて補正された画像データを赤色,緑色及び青色の各色毎に記憶する画像データメモリ42と、赤色,緑色及び青色の各色毎に備えられて画像データメモリ42の出力データをD/A変換するD/Aコンバータ43と、緑色及び青色についてD/Aコンバータ43からの入力信号に応じて変調されたAOM素子24の駆動信号を生成するAOM制御回路44と、赤色についてD/Aコンバータ43から入力される画像信号に応じて赤色用光源装置21の半導体レーザ素子31の駆動電流を変調するLD駆動回路45とが備えられている。
LD駆動回路45には、図3に概略的に示すように、半導体レーザ素子31のモードホップ雑音を抑制するための高周波重畳回路51と、フォトダイオード34の出力電流を電圧信号に変換する電流/電圧変換回路52と、半導体レーザ素子31の出射光強度が入力画像信号に応じて変化するように半導体レーザ素子31の駆動電流を制御するオペアンプ53とが備えられる他、図示を省略するが、オペアンプ53の出力によって半導体レーザ素子31の通電電流を調整するトランジスタ等が備えられている。
オペアンプ53の入力には、D/Aコンバータ43からの画像信号と電流/電圧変換回路52からの信号とが入力され、オペアンプ53は、電流/電圧変換回路52から入力される信号がD/Aコンバータ43から入力される画像信号に一致するように半導体レーザ素子31の駆動電流を制御する。すなわち、いわゆるAPCをかけて半導体レーザ素子31の出射光量を制御している。
これによって、画像データに基づいて生成されたD/Aコンバータ43から送られてくるアナログ画像信号によって半導体レーザ素子31を直接変調している。
D/Aコンバータ43から送られてくるアナログ画像信号は、上述のように、半導体レーザ素子31の出射光強度を設定する信号であるが、その設定範囲は、図4に示す半導体レーザ素子31の特性の自然発光領域とレーザ発振領域とに亘る状態で変化させて、光強度のダイナミックレンジを大きくとっている。
尚、高周波重畳回路51の出力信号は、フォトダイオード34及び電流/電圧変換回路52により構成されるフィードバックループの応答周波数帯域よりも十分に高い周波数であるので、高周波重畳回路51はオペアンプ53による半導体レーザ素子31の出力制御には影響しない。
〔赤色用光源装置21の製作方法〕
本発明を適用して製作する露光用光源装置ELである赤色用光源装置21は、半導体レーザ素子31,集光レンズ32,ビームスプリッタ33及びフォトダイオード34を、図示を省略する筐体に組み込み、その筐体による機械的な位置精度で光学系を組み上げることになる。
この際に問題となるのは、ビームスプリッタ33としてどのような特性の部品を選択するかである。
ビームスプリッタ33の機能は、半導体レーザ素子31から出射されて集光レンズ32を通過したレーザ光を、透過させて露光対象物である写真感光材料PS(印画紙2)へ照射する光ビームと、フォトダイオード34側に反射させて光出力を検出する光ビームとに分岐させる機能であるが、この2つの光ビームに分割する割合(光強度の割合)は、常に一定というわけではない。
すなわち、直交する2つの偏光方向で透過率及び反射率が異なるという性質を有している。
半導体レーザ素子31は、図4に示すレーザ発振領域では、一般に活性層に平行な方向での偏光成分が支配的であり、それに加えて、相対的に非常に小さい強度レベルで特定の方向の偏光性を有しない成分を有する。
これに対して、図4に示す自然発光領域では、「Ith」に近づくと活性層に平行な方向での偏光成分が徐々に大きくなってくるが、全体としては、偏光方向は不特定であり各方向において均等である。
このように、自然発光領域とレーザ発振領域とで偏光比が大きく異なるため、換言すると、2つの偏光方向での光強度の割合が大きく異なるため、これに伴って、ビームスプリッタ33での透過率及び反射率も、半導体レーザ素子31の偏光比に応じて変化してしまう。
このような問題を回避するには、入射光の偏光状態に拘わらず透過率及び反射率が一定となる無偏光ビームスプリッタを使用することも考えられるが、無偏光ビームスプリッタは高価であり、装置コスト低減の観点からは好ましい選択肢ではない。
本発明では、使用する半導体レーザ素子31の偏光比と、半導体レーザ素子31の光出力変動の許容範囲とを鑑みて、使用できるビームスプリッタ33の選択の幅を極力拡げるようにしている。
このため、半導体レーザ素子31の偏光比とビームスプリッタ33の透過率との関係を示す式を求める。
便宜上、半導体レーザ素子31の活性層に平行な方向(接合方向)の偏光をP偏光とし、それに垂直な方向の偏光をS偏光と呼んで説明する。
ここで、半導体レーザ素子31の偏光比について、自然発光領域での偏光比(第1偏光比)をx:1(P偏光:S偏光)、レーザ発振領域での偏光比(第2偏光比)をy:1(P偏光:S偏光)とし、ビームスプリッタ33のP偏光の透過率をa(0≦a≦1)、S偏光の透過率をb(0≦b≦1)とする。
又、自然発光領域での半導体レーザ素子31の全出射光量(全ての偏光成分の総和の光量)をX、レーザ発振領域での全出射光量をYとする。尚、以下の各数式において、乗算の演算符号を便宜上「*」として表記する。
このとき、レーザ発振領域でのビームスプリッタ33の透過光量「TLD」は、TLD = Y*{y/(y+1)}*a+Y*{1/(y+1)}*b、自然発光領域でのビームスプリッタ33の透過光量「TLED」は、TLED = X*{x/(x+1)}*a+X*{1/(x+1)}*bとなる。
レーザ発振領域側を基準として考えて、もし、TLED = X*{y/(y+1)}*a+X*{1/(y+1)}*b ……(1)式、であれば、自然発光領域とレーザ発振領域とで、出力(ビームスプリッタ33の透過出力)の変動はないことになる。
次ぎに、ビームスプリッタ33での反射光を考えると、レーザ発振領域でのビームスプリッタ33の反射光量「RLD」は、RLD = Y*{y/(y+1)}*(1−a)+Y*{1/(y+1)}*(1−b)、自然発光領域でのビームスプリッタ33の反射光量「RLED」は、RLED = X*{x/(x+1)}*(1−a)+X*{1/(x+1)}*(1−b)となる。
半導体レーザ素子31に光出力が一定になるように駆動電流を制御するAPCをかけている状態では、実際の検出光量が制御目標の光量値の1/nであれば、その時点の出射光量をn倍するという関係になるが、ここでもレーザ発振側を基準として考えると、その制御目標は、
LED = X*{y/(y+1)}*(1−a)+X*{1/(y+1)}*(1−b)
となる。
従って、以下の数1で示す関係となる。
Figure 2007201297
又、この数1から、上記「n」は、数2で示す関係となる。
Figure 2007201297
以上から、許容する光出力の変動範囲の最小値を「Cmin」(制御目標値に対する比率で表したもの)、最大値を「Cmax」をとして,以下に示す数3の関係を満たす「a」及び「b」であれば、偏光比が「x:1」及び「y:1」と変化しても、出力変動が上記の許容範囲内に収まることになる。
Figure 2007201297
上記数3において、最上段(最左辺)及び最下段(最右辺)の中括弧「{}」内の式は、上記(1)式のレーザ発振領域側を基準にして考えたビームスプリッタ33の透過光量の制御目標値であり、中段(中辺)はレーザ発振領域側を基準して制御したときの自然発光領域でのビームスプリッタ33の透過光量であり、換言すると、偏光比がy:1(第2偏光比)からx:1(第1偏光比)へ変化したときのAPCの結果による印画紙2への照射用の光ビームの光強度である。
例えば、出力変動を±1%内に収めたいときは、Cmin = 0.99、Cmax = 1.01とする。
上記数3をさらに整理して「X」を消去すると、以下に示す数4となる。
Figure 2007201297
従って、最終的には、上記数4の関係を満たす「a」及び「b」であれば、偏光比が「x:1」及び「y:1」と変化しても、出力変動が上記の許容範囲内に収まることになる。
この数4で、「x」は半導体レーザ素子31の使用出力範囲内での最小値(一般には「1」)とし、「y」は半導体レーザ素子31の使用出力範囲内での最大値とすれば良いが、このうち「x」については、赤色用光源装置21における半導体レーザ素子31の使用実状に応じて緩和することができる。
すなわち、半導体レーザ素子31を駆動する画像信号はアナログ信号であるが、その画像信号はD/Aコンバータ43に入力されるデジタル階調値によって生成されたものであるため、図4中において「Dmin」として示すデジタル階調値の最低濃度値に相当する光出力(最低光強度)が存在する。
この「Dmin」は、通常、印画紙2が発色するかしないかのぎりぎりの光出力に設定される。
従って、この「Dmin」よりも低出力側で上記のような光出力の変動を考慮する必要はないので、この「Dmin」における「x」を、上記数4における「x」として用いることができる。
このとき、上記数4の関係を満たす「a」及び「b」であれば、偏光比が「x:1」及び「y:1」と変化しても、前記最低光強度以上の光強度の領域において、出力変動が上記の許容範囲内に収まることになる。
半導体レーザ素子31の駆動条件によって異なるが、「Dmin」における「x」は数十程度の値となり、ビームスプリッタ33の選択の幅を相当程度に拡げることができる。
〔写真プリントの作製動作の概要〕
次ぎに、上記構成の写真プリントシステムDPにおける写真プリントの作製動作を概略的に説明する。
オペレータが、フィルムスキャナ3あるいは外部入出力装置4からプリント対象の画像データを入力すると、適宜に画像処理等が施され、画像処理後の露光用画像データがルックアップテーブル41へ送信される。
画像入力装置IRから入力された赤色,緑色及び青色の露光用画像データに基づいて、AOM素子24及びLD駆動回路45にて強度変調された赤色,緑色及び青色の光ビームは、各光学部品を通過してポリゴンミラー28の反射面に照射され、回転駆動されているポリゴンミラー28の反射面で反射された光ビームは、レンズ群29によって印画紙2上に集光される。光ビームの走査方向(主走査方向)は印画紙2の搬送方向(副走査方向)と直交しており、光ビームの走査と印画紙2の搬送移動によって、印画紙2上にプリントする写真画像が潜像として露光形成される。これが現像処理装置PPで現像処理されて写真プリントとして仕上がる。
〔別実施形態〕
以下、本発明の別実施形態を列記する。
(1)上記実施の形態では、本発明を赤色用光源装置21の製作において適用する場合を例示しているが、緑色用光源装置22あるいは青色用光源装置23を、夫々、緑色半導体レーザ素子あるいは青色半導体レーザ素子を使用して構成する場合には、これらの光源装置22,23についても本発明を適用できる。
(2)上記実施の形態では、本発明を適用して製作した露光用光源装置ELを写真プリントシステムDPにおける露光用の光源として使用する場合を例示しているが、各種の感光体に画像を露光する装置に本発明を適用できる。
本発明の実施の形態にかかる画像露光装置の概略構成図 本発明の実施の形態にかかる写真プリントシステムの概略構成図 本発明の実施の形態にかかる露光用光源装置等の概略構成図 半導体レーザ素子の駆動電流−光出力特性を例示する図
符号の説明
31 半導体レーザ素子
33 ビームスプリッタ
PD 光センサ

Claims (2)

  1. 半導体レーザ素子と、その半導体レーザ素子の出射光を光出力検出用の光ビームと露光対象物への照射用の光ビームとに分岐させるビームスプリッタと、そのビームスプリッタにて分岐された光の強度を検出する光センサとを備えて、前記半導体レーザ素子の出射光強度を半導体レーザ素子の自然発光領域とレーザ発振領域とに亘る状態で変化させる露光用光源装置の製作方法であって、
    前記半導体レーザ素子の前記自然発光領域における偏光比である第1偏向比と前記レーザ発振領域における偏光比である第2偏向比とに基づいて、前記半導体レーザ素子を光出力が一定になるように駆動電流を制御している状態で、前記半導体レーザ素子の偏光比が前記第1偏光比と前記第2偏光比との間で変動したときの前記露光対象物への照射用の光ビームの光強度の変動を設定許容範囲内に収めるための、前記第1偏光比及び前記第2偏光比と前記ビームスプリッタの各偏光方向での透過率又は反射率との条件を算出し、その条件に適合する前記ビームスプリッタを使用する露光用光源装置の製作方法。
  2. 前記露光対象物へ照射する最低光強度を設定し、
    前記第1偏向比と前記第2偏向比とに基づいて、前記半導体レーザ素子を光出力が一定になるように駆動電流を制御している状態で、前記半導体レーザ素子の偏光比が前記第1偏光比と前記第2偏光比との間で変動したときの前記露光対象物への照射用の光ビームの光強度の変動を、前記最低光強度以上の光強度の領域において設定許容範囲内に収めるための、前記第1偏光比及び前記第2偏光比と前記ビームスプリッタの各偏光方向での透過率又は反射率との条件を算出し、その条件に適合する前記ビームスプリッタを使用する請求項1記載の露光用光源装置の製作方法。
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