JP2007201169A - 光結合型半導体装置、及びそれを用いた電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】出力側が異常発熱したときに入力側の発光ダイオードをオフさせて、異常発熱を阻止することが可能な光結合型半導体装置を提供する。
【解決手段】出力側の端子b―bに接続されている負荷や電源等に何らかの異常が発生して、トライアック素子3に過電流が流れ、トライアック素子3が異常発熱すると、このトライアック素子3の熱が発光ダイオード1へと熱伝導し、発光ダイオード1の温度も高くなる。このとき、発光ダイオード1の順方向電圧が大きく低下して、この順方向電圧に対応する電圧vdが一定の電圧vs未満になり、コンパレータ6から定電流回路5へとハイレベルの信号が出力され、定電流回路5がオフとなって、発光ダイオード1が発光しなくなり、フォトトライアック素子2及びトライアック素子3がオフになる。これにより、トライアック素子3に過電流が流れなくなり、トライアック素子3の異常発熱が解消される。
【選択図】図1
【解決手段】出力側の端子b―bに接続されている負荷や電源等に何らかの異常が発生して、トライアック素子3に過電流が流れ、トライアック素子3が異常発熱すると、このトライアック素子3の熱が発光ダイオード1へと熱伝導し、発光ダイオード1の温度も高くなる。このとき、発光ダイオード1の順方向電圧が大きく低下して、この順方向電圧に対応する電圧vdが一定の電圧vs未満になり、コンパレータ6から定電流回路5へとハイレベルの信号が出力され、定電流回路5がオフとなって、発光ダイオード1が発光しなくなり、フォトトライアック素子2及びトライアック素子3がオフになる。これにより、トライアック素子3に過電流が流れなくなり、トライアック素子3の異常発熱が解消される。
【選択図】図1
Description
本発明は、発光素子と受光素子を備える光結合型半導体装置、及びそれを用いた電子機器に関する。
この種の光結合型半導体装置では、発光素子と受光素子とを備え、電気信号を発光素子により光信号に変換して、この光信号を発光素子から受光素子へと送受し、この光信号を受光素子により電気信号に変換し、これにより入力側と出力側を電気的に絶縁した状態で信号伝達を行う。
ところで、この様な光結合型半導体装置においては、出力側の受光素子がオンの状態で、この出力側に接続されている電源もしくは負荷に何らかの異常が発生して、この出力側に過電流が流れると、この出力側が異常発熱する。そして、この異常発熱により光結合型半導体装置が破壊されたり、過電流により負荷等が破壊されたりする。
光結合型半導体装置としては様々な構成のものがあるが、装置構成にかかわらず、その様な異常発熱を伴う事故が発生し得る。
次に、従来の様々な構成の光結合型半導体装置別に、異常発熱について説明する。
図10は、従来の光結合型半導体装置であるソリッドステートリレーを示す等価回路図である。このソリッドステートリレーでは、入力側に発光ダイオード101を設け、出力側にフォトトライアック素子102及び次段のトライアック素子103を設けており、入力電流を発光ダイオード101に流して、発光ダイオード101を発光させ、発光ダイオード101の光信号をフォトトライアック素子102で受光して、フォトトライアック素子102をオンにし、このオンとなったフォトトライアック素子102を通じて次段のトライアック素子103のゲートに電流を流し、このトライアック素子103をオンにする。このソリッドステートリレーにおいては、トライアック素子103がオンの状態で、トライアック素子103に接続された電源もしくは負荷に何らかの異常が発生して、出力側に過電流が流れると、トライアック素子103が異常発熱する。
図11は、従来の光結合型半導体装置であるフォトトライアックカプラを示す等価回路図である。このフォトトライアックカプラでは、入力側に発光ダイオード101を設け、出力側にフォトトライアック素子102を設けており、入力電流を発光ダイオード101に流して、発光ダイオード101とフォトトライアック素子102間で光信号を送受し、フォトトライアック素子102をオンにする。このフォトトライアックカプラにおいても、フォトトライアック素子102がオンの状態で、フォトトライアック素子102に接続された負荷等に何らかの異常が発生して、出力側に過電流が流れると、フォトトライアック素子102が異常発熱する。
図12は、従来の光結合型半導体装置であるフォトサイリスタカプラを示す等価回路図である。このフォトサイリスタカプラでは、入力側に発光ダイオード101を設け、出力側にフォトサイリスタ素子104を設けており、発光ダイオード101とフォトサイリスタ素子104間で光信号を送受し、フォトサイリスタ素子104をオンにする。このフォトサイリスタカプラにおいても、フォトサイリスタ素子104がオンの状態で、フォトサイリスタ素子104の負荷等に何らかの異常が発生して、出力側に過電流が流れると、フォトサイリスタ素子104が異常発熱する。
図13は、従来の光結合型半導体装置であるフォトトランジスタカプラを示す等価回路図である。このフォトトランジスタカプラでは、入力側に発光ダイオード101を設け、出力側にフォトトランジスタ素子105を設けており、発光ダイオード101とフォトトランジスタ素子105間で光信号を送受し、フォトトランジスタ素子105をオンにする。このフォトトランジスタカプラにおいても、フォトトランジスタ素子105がオンの状態で、フォトトランジスタ素子105の負荷等に何らかの異常が発生して、出力側に過電流が流れると、フォトトランジスタ素子105が異常発熱する。
図14は、従来の光結合型半導体装置であるフォトIC型フォトカプラを示す等価回路図である。このフォトIC型フォトカプラでは、入力側に発光ダイオード101を設け、出力側にフォトIC素子106を設けており、発光ダイオード101とフォトIC素子106間で光信号を送受し、フォトIC素子106をオンにする。このフォトIC型フォトカプラにおいても、フォトIC素子106がオンの状態で、フォトIC素子106の負荷等に何らかの異常が発生して、出力側に過電流が流れると、フォトIC素子106が異常発熱する。
この様に光結合型半導体装置の構成にかかわらず、その出力側に過電流が流れて、異常発熱を伴う事故が発生する可能性がある。
このため、特許文献1では、温度係数を有する抵抗素子を発光素子又は受光素子に直列接続して、過電流を防止している。
また、特許文献2では、受光素子の出力側に過熱保護回路を挿入して、出力側の過熱を防止している。
尚、従来の光結合型半導体装置の内部構造を説明しておく。ここでは、図9のソリッドステートリレーを例にあげて説明する。
図15は、図9のソリッドステートリレーの内部構造を示す断面図である。このソリッドステートリレーでは、入力側のリードフレーム111の先端部分に発光ダイオード101を搭載して、発光ダイオード101をワイヤー113を介してリードフレーム111に接続し、また出力側のリードフレーム112の先端部分にフォトトライアック素子102及びトライアック素子103を搭載して、フォトトライアック素子102及びトライアック素子103をそれぞれのワイヤー114を介してリードフレーム112に接続している。そして、発光ダイオード101を応力緩和のためのシリコーン樹脂115によりプリコート(被覆)し、発光ダイオード101とフォトトライアック素子102間の光路となる透光性樹脂116を一次トランスファモールドにより形成し、その上で外乱光の侵入や光漏れを防ぐための遮光性樹脂117を二次トランスファモールドにより形成している。
特開平8−186285号公報
特開2003−133925号公報
この様に従来の光結合型半導体装置では、出力側の受光素子がオンしているときに、この出力側の電源もしくは負荷等に何らかの異常が発生して、この出力側に過電流が流れると、この出力側が異常発熱し、この異常発熱により光結合型半導体装置が破壊されたり、過電流により負荷が破壊されたりした。
このため、従来は、温度係数を有する抵抗素子を発光素子又は受光素子に直列接続したり、受光素子の出力側に過熱保護回路を挿入していたが、これらの方法では、抵抗素子や過熱保護回路が光結合型半導体装置の本来の特性に与える影響が大きかった。
本発明の発明者等は、上記従来の問題点に鑑み、その様な出力側の異常発熱が発生したときに、何らかの方法で異常発熱を検出して、入力側の発光ダイオードをオフさせたならば、異常発熱を抑えられ、かつ光結合型半導体装置の本来の特性に影響を与えずに済むという構想を持つに到った。
そこで、本発明の目的は、出力側が異常発熱したときに入力側の発光ダイオードをオフにして、異常発熱を阻止することが可能な光結合型半導体装置及びそれを用いた電子機器を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の光結合型半導体装置は、入力信号を入力して発光する発光素子と、発光素子の光を受光して出力信号を出力する受光素子とを備え、該発光素子を含む入力側と該受光素子を含む出力側とを電気的に絶縁した光結合型半導体装置において、前記受光素子を含む出力側が異常発熱したときに、該出力側の異常発熱を検出する検出手段を前記入力側に設けている。
この様に受光素子を含む出力側が異常発熱したときに、該出力側の異常発熱を検出する検出手段を入力側に設けておけば、この検出手段の検出出力に応じて出力側の異常発熱に対処することが可能になる。
例えば、前記発光素子は、前記出力側からの熱伝導を受ける発光ダイオードであり、前記検出手段は、該発光ダイオードの順方向電圧の温度特性に基づき該出力側の異常発熱を検出する。
ここでは、発光ダイオードの順方向電圧が温度により変化することに着眼している。出力側が異常発熱して、この出力側からの熱伝導により発光ダイオードが一定温度以上上昇すると、発光ダイオードの順方向電圧も一定電圧だけ変化する。このため、発光ダイオードの順方向電圧と予設定の閾値とを比較することにより、発光ダイオードが一定温度以上上昇したか否かを判定することができ、延いては出力側が異常発熱したか否かを判定することができる。
また、発光ダイオードを発光と温度検出のために兼用しているので、部品点数の増大を抑えることができる。
また、本発明においては、前記検出手段は、前記出力側からの熱伝導を受ける温度検出用素子を備え、この温度検出用素子の温度特性に基づき該出力側の異常発熱を検出する。
温度検出用素子としては、例えば順方向電圧が温度により変化するダイオードがある。このダイオードには発光しないものを適用する。この場合も、先に述べた発光ダイオードと同様に、ダイオードの順方向電圧と閾値とを比較することにより、該ダイオードが一定温度以上上昇したか否かを判定することができ、延いては出力側が異常発熱したか否かを判定することができる。
更に、本発明においては、前記温度検出用素子は、前記発光素子を搭載したリードフレーム上に設けられて、前記出力側の発熱箇所に近接配置されている。
この温度検出用素子は、その配置位置を入力側の発光素子の様に特定されないので、出力側の発熱箇所に近接配置することが可能である。これにより、温度検出用素子は、出力側からの熱伝導を受け易くなり、異常発熱をより確実に検出することができる。
例えば、前記温度検出用素子は、前記発光素子を搭載したリードフレーム上で、該発光素子よりも前記出力側の発熱箇所近くに配置されている。
この場合は、温度検出用素子の方が発光素子よりも熱伝導を受け易く、発光素子が異常発熱の影響を受ける前に、温度検出用素子により異常発熱を検出することができる。
また、本発明においては、前記検出手段により前記出力側の異常発熱が検出されると、前記入力側の発光素子を一時的にオフにする過熱遮断手段を備えている。
この様に入力側の発光素子の発光を一時的に停止させると、出力側の受光素子が該発光素子の光を受光しなくなってオフの状態になる。そして、この受光素子のオフにより出力側に電流が流れなくなり、出力側の過電流の流れが停まって、出力側の異常発熱が解消され、出力側の温度が低下する。更に、出力側の異常発熱が解消されると、検出手段により出力側の異常発熱が検出されなくなるので、一時的にオフにされていた入力側の発光素子が再び発光し、発光素子と受光素子間の光の送受が再開される。
あるいは、本発明においては、前記検出手段により前記出力側の異常発熱が検出されると、前記入力側の発光素子への電流供給を継続的に停止する過熱遮断手段を備えている。
ここでは、入力側の発光素子の発光を継続的に停止させるので、出力側の受光素子がオフの状態になり、出力側の過電流の流れが停まって、出力側の異常発熱が解消されても、入力側の発光素子が再び発光することはない。このため、出力側の異常発熱が繰り返し発生することがない。ただし、入力側の発光素子を再び発光させるには、入力側の電源を入れ直す等の装置の初期化が必要になる。
更に、本発明においては、前記検出手段の検出出力を外部出力する出力端子を備えている。
これにより、検出手段により出力側の異常発熱が検出された旨を外部に出力することができ、光結合型半導体装置の異常発熱の対処を外部より行うことが可能になる。例えば、入力側の発光素子への入力信号を遮断して、発光素子の発光を停止させ、出力側の受光素子をオフの状態にし、過電流の流れを停めることができる。あるいは、出力側に接続されている電源や負荷等を遮断して、出力側を開放し、過電流の流れを停めることができる。
また、本発明においては、前記発光ダイオードと前記受光素子間で信号伝達を行うときに該発光ダイオードに流す電流値と、前記検出手段により前記出力側の異常発熱を検出するときに該発光ダイオードに流す電流値とが同一である。
この場合は、発光ダイオードと受光素子間の信号伝達が行われているときに、検出手段により発光ダイオードの順方向電圧の温度特性に基づき出力側の異常発熱を検出することができる。
更に、本発明においては、前記発光ダイオードと前記受光素子間で信号伝達を行うときに該発光ダイオードに流す電流値と、前記検出手段により前記出力側の異常発熱を検出するときに該発光ダイオードに流す電流値とが異なる。
この場合は、発光ダイオードと受光素子間の信号伝達を行っていないときに、検出手段により発光ダイオードの順方向電圧の温度特性に基づき出力側の異常発熱を検出することになる。また、出力側の異常発熱を検出するときには、温度検出のために発光ダイオードの順方向電圧を最適化することができるので、温度検出の精度を高くすることができる。
一方、本発明の電子機器は、上記本発明の光結合型半導体装置を用いている。
この様な電子機器においても、上記本発明の光結合型半導体装置と同様の作用及び効果を達成することができる。
電子機器としては、OA機器、FA機器、一般家電機器等がある。
この様な本発明の光結合型半導体装置によれば、受光素子を含む出力側が異常発熱したときに、該出力側の異常発熱を検出する検出手段を入力側に設けているので、この検出手段の検出出力に応じて出力側の異常発熱に対処することが可能になる。例えば、検出手段の検出出力に応じて発光素子をオフにし、出力側の受光素子をオフの状態にして、出力側の過電流の流れを停め、出力側の異常発熱を解消することができる。あるいは、検出手段の検出出力を出力端子を通じて外部出力し、光結合型半導体装置の異常発熱の対処を外部より行うことができるようにしても良い。いずれの方法でも、光結合型半導体装置の本来の特性に影響を与えることがない。
また、発光ダイオードを発光と温度検出のために兼用しているので、部品点数の増大を抑えることができる。
あるいは、温度検出用素子を格別に設けているので、温度検出の精度を向上させることができる。
また、他の本発明の電子機器は、上記本発明の光結合型半導体装置を用いているので、同様の作用及び効果を達成することができる。
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
<実施形態1>
図1は、本発明の光結合型半導体装置の実施形態1であるソリッドステートリレーを示す等価回路図である。本実施形態のソリッドステートリレーでは、入力側に発光ダイオード1、定電圧回路4、定電流回路5、コンパレータ6、及び複数の抵抗7、8、9を設け、出力側にフォトトライアック素子2及び次段のトライアック素子3を設けている。
図1は、本発明の光結合型半導体装置の実施形態1であるソリッドステートリレーを示す等価回路図である。本実施形態のソリッドステートリレーでは、入力側に発光ダイオード1、定電圧回路4、定電流回路5、コンパレータ6、及び複数の抵抗7、8、9を設け、出力側にフォトトライアック素子2及び次段のトライアック素子3を設けている。
このソリッドステートリレーにおいては、入力信号Sが入力側の端子a−aを通じて定電圧回路4に印加されると、定電圧回路4から定電流回路5へと定電圧の信号Svが出力され、定電流回路5から発光ダイオード1へと定電流の信号Siが供給され、発光ダイオード1が発光する。
そして、発光ダイオード1が発光すると、その光信号が出力側のフォトトライアック素子2で受光されて、フォトトライアック素子2がオンになり、このオンとなったフォトトライアック素子2を通じて次段のトライアック素子3のゲートに電流が流れ、このトライアック素子3がオンになり、出力側の端子b−b間がトライアック素子3を通じて導通する。
出力側の端子b―bには負荷や電源等(図示せず)が接続されており、トライアック素子3のオンに応じて出力側の端子b―b間の状態が変化する。
このとき、定電流回路5から発光ダイオード1へと供給される信号Siの電流値は、発光ダイオード1の充分な発光量を得るのに必要な5〜25mA程度に設定されており、これによりフォトトライアック素子2の充分な受光量が確保されて、フォトトライアック素子2が確実にオンになる。
同時に、定電圧回路4から直列接続された各抵抗7、8へと定電圧vが出力されて、各抵抗7、8間の一定の電圧vsがコンパレータ6の非反転入力端子に加えられる。また、定電流回路5と発光ダイオード1間が抵抗9を介してコンパレータ6の反転入力端子に接続されており、発光ダイオード1の順方向電圧に対応する電圧vdがコンパレータ6の反転入力端子に加えられる。
従って、コンパレータ6は、その非反転入力端子及び反転入力端子に一定の電圧vs及び発光ダイオード1の順方向電圧に対応する電圧vdをそれぞれ入力し、一定の電圧vsと電圧vdを比較する。
ここで、発光ダイオード1の順方向電圧の温度特性は、該発光ダイオード1の温度が高くなる程、順方向電圧が低くなるというものである。通常の温度範囲で発光ダイオード1が使用されている限りは、発光ダイオード1の順方向電圧が大きく低下することはなく、この順方向電圧に対応する電圧vdが一定の電圧vs以上に維持される。このとき、コンパレータ6は、反転入力端子の電圧vdが非反転入力端子の電圧vs以上であることから、ローレベルの信号を定電流回路5に加える。このため、定電流回路5がオンとなって、その動作が継続され、発光ダイオード1の発光が可能である。
また、発光ダイオード1の温度が高くなると、発光ダイオード1の順方向電圧が大きく低下して、この順方向電圧に対応する電圧vdが一定の電圧vs未満になる。コンパレータ6は、反転入力端子の電圧vdが非反転入力端子の電圧vs未満になると、ハイレベルの信号を定電流回路5に加える。これにより、定電流回路5がオフとなって、その動作が停止される。このとき、入力信号Sが端子a−aに印加されても、定電流の信号Siが発光ダイオード1に供給されることはなく、発光ダイオード1が発光することはない。従って、発光ダイオード1の光信号が出力側のフォトトライアック素子2で受光されることもなく、フォトトライアック素子2及びトライアック素子3がオフとなる。
さて、本実施形態のソリッドステートリレーは、光結合型半導体装置であり、図1に示す構成をリードフレーム等に搭載して樹脂モールドで一体化したものである。このため、トライアック素子3がオンの状態で、出力側の端子b―bに接続されている負荷や電源等に何らかの異常が発生して、トライアック素子3に過電流が流れ、トライアック素子3が異常発熱すると、このトライアック素子3の熱がリードフレームや樹脂等を通じて発光ダイオード1へと熱伝導し、発光ダイオード1の温度も高くなる。そして、発光ダイオード1の温度が高くなると、先に述べた様に発光ダイオード1の順方向電圧が大きく低下して、この順方向電圧に対応する電圧vdが一定の電圧vs未満になり、コンパレータ6から定電流回路5へとハイレベルの信号が出力され、定電流回路5がオフとなって、発光ダイオード1が発光しなくなり、フォトトライアック素子2及びトライアック素子3がオフになる。これにより、トライアック素子3に過電流が流れなくなり、トライアック素子3の異常発熱が解消される。
すなわち、トライアック素子3に過電流が流れて、トライアック素子3が異常発熱すると、この異常発熱が発光ダイオード1及びコンパレータ6により検出されて、発光ダイオード1がオフになり、フォトトライアック素子2及びトライアック素子3もオフになって、トライアック素子3の異常発熱が解消される。この結果として、異常発熱によるソリッドステートリレーの破壊や過電流による出力側の電源や負荷等の破壊が防止される。しかも、発光ダイオード1、フォトトライアック素子2、及びトライアック素子3の本来の特性に影響を与えずに、過電流を停めて、異常発熱を解消することができる。
この後、トライアック素子3の温度が低下したときには、発光ダイオード1の温度も低下して、発光ダイオード1の順方向電圧が上昇して行く。そして、発光ダイオード1の順方向電圧に対応する電圧vdが一定の電圧vs以上に復帰すると、コンパレータ6からローレベルの信号が出力され、定電流回路5がオンとなって、発光ダイオード1の発光が可能になり、発光ダイオード1とフォトトライアック素子2間の光信号の送受も可能になって、通常の動作状態に戻る。
尚、トライアック素子3の異常発熱が解消されても、発光ダイオード1のオフが維持される様な構成としても良い。例えば、定電流回路5として、コンパレータ6からのハイレベルの信号に応答して定電流回路5が一旦オフになると、これ以降はコンパレータ6からの信号レベルにかかわらず定電流回路5のオフを維持し続け、定電流回路5のリセット端子(図示せず)のリセット入力等に応答して定電流回路5がオンになるというものを適用しても良い。
また、図2に示す様にコンパレータ6の出力を端子10を通じて外部に出力しても良い。この端子10を通じてのコンパレータ6の出力を監視すれば、トライアック素子3が過熱しているか否かを判定することができ、トライアック素子3が過熱したと判定したときには、出力側の電源や負荷等を切り離す等の制御を行って、事故を未然に防止することができる。
更に、図3に示す様に2つの定電流回路5a、5bを並列に設けて、定電圧回路4により各定電流回路5a、5bを選択的に用いるようにしても良い。定電流回路5aは、発光ダイオード1とフォトトライアック素子2間で光信号を送受するときに用いられるものであり、定電圧回路4からの定電圧の信号Svを入力すると、充分な発光量を得るのに必要な5〜25mA程度の信号Siを発光ダイオード1に供給する。また、定電流回路5bは、発光ダイオード1の順方向電圧の温度変化を検出するときに用いられるものであり、この温度変化を検出するのに適した1mA程度の信号Siを発光ダイオード1に供給する。
1mA程度の信号Siを発光ダイオード1に供給して、発光ダイオード1の順方向電圧を検出すると、発光ダイオード1の抵抗成分の影響が小さくて、順方向電圧のバラツキが少ない範囲で、順方向電圧を検出することができ、順方向電圧及びその温度変化を高精度で検出することができる。
定電圧回路4は、発光ダイオード1とフォトトライアック素子2間で光信号を送受するに際し、定電圧の信号Svを一方の定電流回路5aのみに供給して、定電流回路5aから発光ダイオード1へと5〜25mA程度の信号Siを供給させ、発光ダイオード1を充分な光量で発光させる。このとき、定電圧回路4は、例えば各抵抗7、8への出力電圧を0に設定して、コンパレータ6の非反転入力端子の入力電圧も0に設定し、これによりコンパレータ6の出力をローレベルに維持して、定電流回路5aを常にオンにする。
また、定電圧回路4は、発光ダイオード1の順方向電圧の温度変化を検出するに際し、定電圧vを各抵抗7、8に出力して、コンパレータ6の非反転入力端子に一定の電圧vsを加え、それと同時に定電圧の信号Svを他方の定電流回路5bのみに供給して、定電流回路5bから発光ダイオード1へと1mA程度の信号Siを供給させ、発光ダイオード1に順方向電圧を発生させる。コンパレータ6は、一定の電圧vsと発光ダイオード1の順方向電圧に対応する電圧vdを比較し、発光ダイオード1の順方向電圧に対応する電圧vdが一定の電圧vs以上に維持されていれば、該コンパレータ6の出力をローレベルに維持して、定電流回路5aをオンにする。また、コンパレータ6は、発光ダイオード1の温度が高くなって、発光ダイオード1の順方向電圧に対応する電圧vdが一定の電圧vs未満になると、該コンパレータ6の出力をハイレベルにして、定電流回路5aをオフにする。これにより、発光ダイオード1の発光が不可能になり、フォトトライアック素子2及びトライアック素子3がオフになって、トライアック素子3の異常発熱が解消される。
定電流回路5aは、一旦オフになると、これ以降はコンパレータ6からの信号レベルにかかわらずオフを維持し続け、この定電流回路5aのリセット端子(図示せず)のリセット入力に応答してオンとなる。
各定電流回路5a、5bのいずれに定電圧の信号Svを加えるかは、定電圧回路4を外部から制御することにより決定すれば良い。
<実施形態2>
図4は、本発明の光結合型半導体装置の実施形態2であるフォトトライアックカプラを示す等価回路図である。本実施形態のフォトトライアックカプラでは、図1のソリッドステートリレーにおけるフォトトライアック素子2及び次段のトライアック素子3の代わりに、フォトトラアック素子11のみを出力側に設けており、発光ダイオード1とフォトトライアック素子11間で光信号を送受する。
図4は、本発明の光結合型半導体装置の実施形態2であるフォトトライアックカプラを示す等価回路図である。本実施形態のフォトトライアックカプラでは、図1のソリッドステートリレーにおけるフォトトライアック素子2及び次段のトライアック素子3の代わりに、フォトトラアック素子11のみを出力側に設けており、発光ダイオード1とフォトトライアック素子11間で光信号を送受する。
このフォトトライアックカプラにおいても、入力信号Sが入力側の端子a−aを通じて定電圧回路4に印加されると、定電圧回路4から定電流回路5へと定電圧の信号Svが出力され、定電流回路5から発光ダイオード1へと定電流の信号Siが供給され、発光ダイオード1が発光する。そして、発光ダイオード1が発光すると、その光信号が出力側のフォトトライアック素子11で受光されて、フォトトライアック素子11がオンになる。出力側の端子b―bには負荷や電源等(図示せず)が接続されている。
同時に、定電圧回路4から直列接続された各抵抗7、8へと定電圧vが出力されて、各抵抗8、9間の一定の電圧vsがコンパレータ6の非反転入力端子に加えられ、発光ダイオード1の順方向電圧に対応する電圧vdがコンパレータ6の反転入力端子に加えられる。
このフォトトライアックカプラが正常に動作し、発光ダイオード1が通常の動作温度に維持されている場合は、発光ダイオード1の順方向電圧に対応する電圧vdが一定の電圧vs以上に維持されるので、ローレベルの信号がコンパレータ6から定電流回路5に加えられて、定電流回路5の動作が継続される。このとき、発光ダイオード1の発光が可能である。
また、フォトトライアック素子11がオンの状態で、フォトトライアック素子11に過電流が流れて、フォトトライアック素子11が異常発熱すると、このフォトトライアック素子11からの熱伝導により発光ダイオード1の温度が高くなり、発光ダイオード1の順方向電圧が低下する。このとき、発光ダイオード1の順方向電圧に対応する電圧vdが一定の電圧vs未満になり、コンパレータ6から定電流回路5へとハイレベルの信号が出力され、定電流回路5がオフになって、発光ダイオード1が発光しなくなり、フォトトライアック素子11もオフになって、フォトトライアック素子11に過電流が流れなくなり、フォトトライアック素子11の異常発熱が解消される。この結果として、異常発熱によるフォトトライアックカプラの破壊や過電流による出力側の電源や負荷等の破壊が防止される。
そして、フォトトライアック素子11の温度が低下したときには、発光ダイオード1の温度も低下し、発光ダイオード1の順方向電圧に対応する電圧vdが一定の電圧vs以上に復帰して、コンパレータ6からローレベルの信号が出力され、定電流回路5がオンとなって、発光ダイオード1の発光が可能になり、発光ダイオード1とフォトトライアック素子11間の光信号の送受も可能になって、通常の動作状態に戻る。
尚、定電圧回路5として、一旦オフになると、これを維持し続け、リセット入力等に応答してオンになるというものを適用しても良い。
更に、コンパレータ6の出力を外部に出力する端子を設けたり、発光ダイオード1とフォトトライアック素子11間で光信号を送受するときの信号Siの電流値と、発光ダイオード1の順方向電圧の温度変化を検出するときの信号Siの電流値とを別々に設定したりしても構わない。
<実施形態3>
図5は、本発明の光結合型半導体装置の実施形態3であるフォトサイリスタカプラを示す等価回路図である。本実施形態のフォトサイリスタカプラでは、図1のソリッドステートリレーにおけるフォトトライアック素子2及び次段のトライアック素子3の代わりに、フォトサイリスタ素子12のみを出力側に設けており、発光ダイオード1とフォトサイリスタ素子12間で光信号を送受する。
図5は、本発明の光結合型半導体装置の実施形態3であるフォトサイリスタカプラを示す等価回路図である。本実施形態のフォトサイリスタカプラでは、図1のソリッドステートリレーにおけるフォトトライアック素子2及び次段のトライアック素子3の代わりに、フォトサイリスタ素子12のみを出力側に設けており、発光ダイオード1とフォトサイリスタ素子12間で光信号を送受する。
このフォトトライアックカプラにおいても、入力信号Sが入力側の端子a−aを通じて定電圧回路4に印加されると、定電圧回路4から定電圧の信号Svが出力され、定電流回路5から定電流の信号Siが出力され、発光ダイオード1が発光する。そして、発光ダイオード1の光信号が出力側のフォトサイリスタ素子12で受光されて、フォトサイリスタ素子12がオンになる。出力側の端子b―bには負荷や電源等(図示せず)が接続されている。
同時に、定電圧回路4から直列接続された各抵抗7、8へと定電圧vが出力されて、各抵抗7、8間の一定の電圧vsがコンパレータ6の非反転入力端子に加えられ、発光ダイオード1の順方向電圧に対応する電圧vdがコンパレータ6の反転入力端子に加えられる。
コンパレータ6は、一定の電圧vsと発光ダイオード1の順方向電圧に対応する電圧vdを比較し、電圧vdが一定の電圧vs以上に維持されていれば、ローレベルの信号を定電流回路5に加えて、定電流回路5の動作を継続させる。このとき、発光ダイオード1の発光が可能である。
また、フォトサイリスタ素子12が異常発熱して、発光ダイオード1の温度が高くなったときには、電圧vdが一定の電圧vs未満になる。これに応答してコンパレータ6は、ハイレベルの信号を定電流回路5に加えて、定電流回路5をオフにする。従って、発光ダイオード1が発光しなくなり、フォトサイリスタ素子12もオフになって、フォトサイリスタ素子12に過電流が流れなくなり、フォトサイリスタ素子12の異常発熱が解消される。この結果として、異常発熱によるフォトサイリスタカプラの破壊や過電流による出力側の電源や負荷等の破壊が防止される。
そして、フォトサイリスタ素子12の温度が低下したときには、発光ダイオード1の温度も低下し、発光ダイオード1の順方向電圧に対応する電圧vdが一定の電圧vs以上に復帰して、コンパレータ6からローレベルの信号が出力され、定電流回路5がオンとなって、発光ダイオード1の発光が可能になり、発光ダイオード1とフォトサイリスタ素子12間の光信号の送受も可能になって、通常の動作状態に戻る。
尚、定電圧回路5として、一旦オフになると、これを維持し続け、リセット入力等に応答してオンになるというものを適用しても良い。
更に、コンパレータ6の出力を外部に出力する端子を設けたり、発光ダイオード1とフォトサイリスタ素子12間で光信号を送受するときの信号Siの電流値と、発光ダイオード1の順方向電圧の温度変化を検出するときの信号Siの電流値とを別々に設定したりしても構わない。
<実施形態4>
図6は、本発明の光結合型半導体装置の実施形態4であるフォトトランジスタカプラを示す等価回路図である。本実施形態のフォトトランジスタカプラでは、図1のソリッドステートリレーにおけるフォトトライアック素子2及び次段のトライアック素子3の代わりに、フォトトランジスタ素子13のみを出力側に設けており、発光ダイオード1とフォトトランジスタ素子13間で光信号を送受する。
図6は、本発明の光結合型半導体装置の実施形態4であるフォトトランジスタカプラを示す等価回路図である。本実施形態のフォトトランジスタカプラでは、図1のソリッドステートリレーにおけるフォトトライアック素子2及び次段のトライアック素子3の代わりに、フォトトランジスタ素子13のみを出力側に設けており、発光ダイオード1とフォトトランジスタ素子13間で光信号を送受する。
このフォトトランジスタカプラにおいても、入力信号Sが入力側の端子a−aを通じて定電圧回路4に印加されると、定電圧回路4から定電圧の信号Svが出力され、定電流回路5から定電流の信号Siが出力され、発光ダイオード1が発光する。そして、発光ダイオード1の光信号が出力側のフォトトランジスタ素子13で受光されて、フォトトランジスタ素子13がオンになる。出力側の端子b―bには負荷や電源等(図示せず)が接続されている。
同時に、定電圧回路4から直列接続された各抵抗7、8へと定電圧vが出力されて、一定の電圧vsがコンパレータ6の非反転入力端子に加えられ、発光ダイオード1の順方向電圧に対応する電圧vdがコンパレータ6の反転入力端子に加えられる。
コンパレータ6は、一定の電圧vsと発光ダイオード1の順方向電圧に対応する電圧vdを比較し、電圧vdが一定の電圧vs以上に維持されていれば、ローレベルの信号を定電流回路5に加えて、定電流回路5の動作を継続させる。このとき、発光ダイオード1の発光が可能である。
また、フォトトランジスタ素子13が異常発熱して、発光ダイオード1の温度が高くなったときには、電圧vdが一定の電圧vs未満になる。これに応答してコンパレータ6は、ハイレベルの信号を定電流回路5に加えて、定電流回路5をオフにする。従って、発光ダイオード1が発光しなくなり、フォトトランジスタ素子13もオフになって、フォトトランジスタ素子13に過電流が流れなくなり、フォトトランジスタ素子13の異常発熱が解消される。この結果として、異常発熱によるフォトトランジスタカプラの破壊や過電流による出力側の電源や負荷等の破壊が防止される。
そして、フォトトランジスタ素子13の温度が低下したときには、発光ダイオード1の温度も低下し、発光ダイオード1の順方向電圧に対応する電圧vdが一定の電圧vs以上に復帰して、コンパレータ6からローレベルの信号が出力され、定電流回路5がオンとなって、発光ダイオード1の発光が可能になり、発光ダイオード1とフォトトランジスタ素子13間の光信号の送受も可能になって、通常の動作状態に戻る。
尚、定電圧回路5として、一旦オフになると、これを維持し続け、リセット入力等に応答してオンになるというものを適用しても良い。
更に、コンパレータ6の出力を外部に出力する端子を設けたり、発光ダイオード1とフォトトランジスタ素子13間で光信号を送受するときの信号Siの電流値と、発光ダイオード1の順方向電圧の温度変化を検出するときの信号Siの電流値とを別々に設定したりしても構わない。
<実施形態5>
図7は、本発明の光結合型半導体装置の実施形態5であるフォトIC型フォトカプラを示す等価回路図である。本実施形態のフォトIC型フォトカプラでは、図1のソリッドステートリレーにおけるフォトトライアック素子2及び次段のトライアック素子3の代わりに、フォトIC素子14のみを出力側に設けており、発光ダイオード1とフォトIC素子14間で光信号を送受する。
図7は、本発明の光結合型半導体装置の実施形態5であるフォトIC型フォトカプラを示す等価回路図である。本実施形態のフォトIC型フォトカプラでは、図1のソリッドステートリレーにおけるフォトトライアック素子2及び次段のトライアック素子3の代わりに、フォトIC素子14のみを出力側に設けており、発光ダイオード1とフォトIC素子14間で光信号を送受する。
このフォトIC型フォトカプラにおいても、入力信号Sが入力側の端子a−aを通じて定電圧回路4に印加されると、定電圧回路4から定電圧の信号Svが出力され、定電流回路5から定電流の信号Siが出力され、発光ダイオード1が発光する。そして、発光ダイオード1の光信号が出力側のフォトIC素子14で受光されて、フォトIC素子14がオンになる。出力側の端子b―bには負荷や電源等(図示せず)が接続されている。
同時に、定電圧回路4から直列接続された各抵抗7、8へと定電圧vが出力されて、一定の電圧vsがコンパレータ6の非反転入力端子に加えられ、発光ダイオード1の順方向電圧に対応する電圧vdがコンパレータ6の反転入力端子に加えられる。
コンパレータ6は、一定の電圧vsと発光ダイオード1の順方向電圧に対応する電圧vdを比較し、電圧vdが一定の電圧vs以上に維持されていれば、ローレベルの信号を定電流回路5に加えて、定電流回路5の動作を継続させる。このとき、発光ダイオード1の発光が可能である。
また、フォトIC素子14が異常発熱して、発光ダイオード1の温度が高くなったときには、電圧vdが一定の電圧vs未満になる。これに応答してコンパレータ6は、ハイレベルの信号を定電流回路5に加えて、定電流回路5をオフにする。従って、発光ダイオード1が発光しなくなり、フォトIC素子14もオフになって、フォトIC素子14に過電流が流れなくなり、フォトIC素子14の異常発熱が解消される。この結果として、異常発熱によるフォトIC型フォトカプラの破壊や過電流による出力側の電源や負荷等の破壊が防止される。
そして、フォトIC素子14の温度が低下したときには、発光ダイオード1の温度も低下し、発光ダイオード1の順方向電圧に対応する電圧vdが一定の電圧vs以上に復帰して、コンパレータ6からローレベルの信号が出力され、定電流回路5がオンとなって、発光ダイオード1の発光が可能になり、発光ダイオード1とフォトIC素子14間の光信号の送受も可能になって、通常の動作状態に戻る。
尚、定電圧回路5として、一旦オフになると、これを維持し続け、リセット入力等に応答してオンになるというものを適用しても良い。
更に、コンパレータ6の出力を外部に出力する端子を設けたり、発光ダイオード1とフォトIC素子14間で光信号を送受するときの信号Siの電流値と、発光ダイオード1の順方向電圧の温度変化を検出するときの信号Siの電流値とを別々に設定したりしても構わない。
<実施形態6>
図8は、本発明の光結合型半導体装置の実施形態6であるソリッドステートリレーを示す等価回路図である。本実施形態のソリッドステートリレーは、図1のソリッドステートリレーの入力側に定電流回路15及び温度検出用ダイオード16を付加したものである。
図8は、本発明の光結合型半導体装置の実施形態6であるソリッドステートリレーを示す等価回路図である。本実施形態のソリッドステートリレーは、図1のソリッドステートリレーの入力側に定電流回路15及び温度検出用ダイオード16を付加したものである。
このソリッドステートリレーにおいても、入力信号Sが入力側の端子a−aを通じて定電圧回路4に印加されると、定電圧回路4から定電圧の信号Svが出力され、定電流回路5から定電流の信号Siが出力され、発光ダイオード1が発光する。そして、発光ダイオード1の光信号が出力側のフォトトライアック素子2で受光されて、フォトトライアック素子2がオンになり、次段のトライアック素子3のゲートに電流が流れて、このトライアック素子3もオンになる。出力側の端子b―bには負荷や電源等(図示せず)が接続されている。
定電流回路15及び温度検出用ダイオード16は、定電流回路5及び発光ダイオード1と並列接続されている。そして、定電流回路15と温度検出用ダイオード16間が抵抗9を介してコンパレータ6の反転入力端子に接続され、温度検出用ダイオード1の順方向電圧に対応する電圧vd1がコンパレータ6の反転入力端子に加えられている。
コンパレータ6は、その非反転入力端子及び反転入力端子に一定の電圧vs及び温度検出用ダイオード16の順方向電圧に対応する電圧vd1をそれぞれ入力し、一定の電圧vsと電圧vd1を比較する。
ここで、温度検出用ダイオード16の温度特性も、発光ダイオード1と同様に、該温度検出用ダイオード16の温度が高くなる程、順方向電圧が低くなるというものである。そして、通常の温度範囲では、温度検出用ダイオード16の順方向電圧が大きく低下することはなく、この順方向電圧に対応する電圧vd1が一定の電圧vs以上に維持される。このとき、コンパレータ6は、反転入力端子の電圧vd1が非反転入力端子の電圧vs以上であることから、ローレベルの信号を定電流回路5に加える。このため、定電流回路5がオンとなって、その動作が継続され、発光ダイオード1の発光が可能である。
また、トライアック素子3がオンの状態で、出力側の端子b―bに接続されている負荷や電源等に何らかの異常が発生して、トライアック素子3に過電流が流れ、トライアック素子3が異常発熱すると、このトライアック素子3の熱が温度検出用ダイオード16へと熱伝導し、温度検出用ダイオード16の温度も高くなり、温度検出用ダイオード16の順方向電圧が大きく低下する。このとき、コンパレータ6は、順方向電圧に対応する電圧vd1が一定の電圧vs未満になることから、定電流回路5へとハイレベルの信号を出力し、定電流回路5をオフにする。これにより、発光ダイオード1が発光しなくなり、フォトトライアック素子2及びトライアック素子3がオフになって、トライアック素子3に過電流が流れなくなり、トライアック素子3の異常発熱が解消される。この結果として、異常発熱によるソリッドステートリレーの破壊や過電流による出力側の電源や負荷等の破壊が防止される。
そして、トライアック素子3の温度が低下したときには、温度検出用ダイオード16の温度も低下し、温度検出用ダイオード16の順方向電圧に対応する電圧vdが一定の電圧vs以上に復帰して、コンパレータ6からローレベルの信号が出力され、定電流回路5がオンとなって、発光ダイオード1の発光が可能になり、発光ダイオード1とトライアック素子3間の光信号の送受も可能になって、通常の動作状態に戻る。
図9(a)は、本実施形態のソリッドステートリレーの内部構造の一例を示す断面図である。このソリッドステートリレーでは、入力側のリードフレーム21の先端部分に発光ダイオード1及び温度検出用ダイオード16等(定電圧回路4、定電流回路5、15、コンパレータ6、及び複数の抵抗7、8、9を図示せず)を搭載して、これらの発光ダイオード1や温度検出用ダイオード16等を相互に配線接続し、発光ダイオード1及び温度検出用ダイオード16をワイヤー23を介してリードフレーム21に接続している。また、出力側のリードフレーム22の先端部分にフォトトライアック素子2及びトライアック素子3を搭載して、フォトトライアック素子2及びトライアック素子3をそれぞれのワイヤー24を介してリードフレーム22に接続している。そして、発光ダイオード1を応力緩和のためのシリコーン樹脂25によりプリコート(被覆)し、発光ダイオード1とフォトトライアック素子2間の光路となる透光性樹脂26を一次トランスファモールドにより形成し、その上で外乱光の侵入や光漏れを防ぐための遮光性樹脂27を二次トランスファモールドにより形成している。
また、このソリッドステートリレーでは、温度検出用ダイオード16及びトライアック素子3を相互に対向配置しかつ近接配置している。これにより、トライアック素子3から温度検出用ダイオード16までの熱伝導の距離が短くなって、熱伝導が良好になる。
このため、トライアック素子3に過電流が流れて、トライアック素子3が異常発熱したときには、温度検出用ダイオード16の温度も速やかに高くなって、温度検出用ダイオード16の順方向電圧が低下し、コンパレータ6からはハイレベルの信号が直ちに出力されて、定電流回路5がオフにされ、発光ダイオード1の発光が不可能になり、フォトトライアック素子2及びトライアック素子3がオフになって、トライアック素子3の異常発熱が解消される。
すなわち、トライアック素子3と温度検出用ダイオード16間の熱伝導性を向上させて、温度検出用ダイオード16及びコンパレータ6によるトライアック素子3の異常発熱検出の応答性を良好にしており、トライアック素子3の異常発熱を速やかに検出して、フォトトライアック素子2及びトライアック素子3を直ちにオフにし、トライアック素子3の異常発熱を迅速に解消する様にしている。
図9(b)は、本実施形態のソリッドステートリレーの内部構造の他の例を示す断面図である。ここでは、入力側にリードフレーム21a、21bを設け、一方のリードフレーム21aの先端部分に発光ダイオード1等(定電圧回路4、定電流回路5、15、コンパレータ6、及び複数の抵抗7、8、9を図示せず)を搭載し、他方のリードフレーム21bの先端部分に温度検出用ダイオード16を搭載している。そして、これらの発光ダイオード1や温度検出用ダイオード16等を相互に配線接続し、発光ダイオード1及び温度検出用ダイオード16をワイヤー23を介してそれぞれのリードフレーム21a、21bに接続している。
また、出力側のリードフレーム22の先端部分の上で、トライアック素子3を温度検出用ダイオード16の対向位置に位置決めしている。
リードフレーム21bの先端部分は、リードフレーム21aの先端部分よりもリードフレーム22の先端部分に接近するように折り曲げられている。これにより、トライアック素子3と温度検出用ダイオード16間の熱伝導性をより向上させ、トライアック素子3の異常発熱検出の応答性を更に良好にし、トライアック素子3の異常発熱をより速やかに検出して、トライアック素子3の異常発熱を更に迅速に解消することが可能になる。
尚、本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、多様に変形することができる。例えば、温度検出用ダイオード16の代わりに、他の種類の温度検出用素子を適用しても良い。
また、本発明は、光結合型半導体装置だけではなく、この光結合型半導体装置を適用した電子機器をも包含する。電子機器としては、OA機器、FA機器、一般家電機器等がある。
1 発光ダイオード
2、11 フォトトライアック素子
3 トライアック素子
4 定電圧回路
5、15 定電流回路
6 コンパレータ
7、8、9 抵抗
12 フォトサイリスタ素子
13 フォトトランジスタ素子
14 フォトIC素子
16 温度検出用ダイオード
21、22 リードフレーム
23、24 ワイヤー
25 シリコーン樹脂
26 透光性樹脂
27 遮光性樹脂
2、11 フォトトライアック素子
3 トライアック素子
4 定電圧回路
5、15 定電流回路
6 コンパレータ
7、8、9 抵抗
12 フォトサイリスタ素子
13 フォトトランジスタ素子
14 フォトIC素子
16 温度検出用ダイオード
21、22 リードフレーム
23、24 ワイヤー
25 シリコーン樹脂
26 透光性樹脂
27 遮光性樹脂
Claims (11)
- 入力信号を入力して発光する発光素子と、発光素子の光を受光して出力信号を出力する受光素子とを備え、該発光素子を含む入力側と該受光素子を含む出力側とを電気的に絶縁した光結合型半導体装置において、
前記受光素子を含む出力側が異常発熱したときに、該出力側の異常発熱を検出する検出手段を前記入力側に設けたことを特徴とする光結合型半導体装置。 - 前記発光素子は、前記出力側からの熱伝導を受ける発光ダイオードであり、
前記検出手段は、該発光ダイオードの順方向電圧の温度特性に基づき該出力側の異常発熱を検出することを特徴とする請求項1に記載の光結合型半導体装置。 - 前記検出手段は、前記出力側からの熱伝導を受ける温度検出用素子を備え、この温度検出用素子の温度特性に基づき該出力側の異常発熱を検出することを特徴とする請求項1に記載の光結合型半導体装置。
- 前記温度検出用素子は、前記発光素子を搭載したリードフレーム上に設けられて、前記出力側の発熱箇所に近接配置されたことを特徴とする請求項3に記載の光結合型半導体装置。
- 前記温度検出用素子は、前記発光素子を搭載したリードフレーム上で、該発光素子よりも前記出力側の発熱箇所近くに配置されたことを特徴とする請求項4に記載の光結合型半導体装置。
- 前記検出手段により前記出力側の異常発熱が検出されると、前記入力側の発光素子を一時的にオフにする過熱遮断手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の光結合型半導体装置。
- 前記検出手段により前記出力側の異常発熱が検出されると、前記入力側の発光素子を継続的にオフにする過熱遮断手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の光結合型半導体装置。
- 前記検出手段の検出出力を外部出力する出力端子を備えることを特徴とする請求項1に記載の光結合型半導体装置。
- 前記発光ダイオードと前記受光素子間で信号伝達を行うときに該発光ダイオードに流す電流値と、前記検出手段により前記出力側の異常発熱を検出するときに該発光ダイオードに流す電流値とが同一であることを特徴とする請求項2に記載の光結合型半導体装置。
- 前記発光ダイオードと前記受光素子間で信号伝達を行うときに該発光ダイオードに流す電流値と、前記検出手段により前記出力側の異常発熱を検出するときに該発光ダイオードに流す電流値とが異なることを特徴とする請求項2に記載の光結合型半導体装置。
- 請求項1乃至10のいずれかに記載の光結合型半導体装置を用いた電子機器。
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Cited By (2)
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WO2016117030A1 (ja) * | 2015-01-20 | 2016-07-28 | 三菱電機株式会社 | 半導体装置 |
CN106681955A (zh) * | 2017-01-04 | 2017-05-17 | 四川埃姆克伺服科技有限公司 | 用于自伺服电机位置传感器接收信号的通用接口电路 |
-
2006
- 2006-01-26 JP JP2006017920A patent/JP2007201169A/ja active Pending
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