JP2007200573A - 電子顕微鏡およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】試料の傾斜角にかかわらず、試料の組成や結晶方位に依存した反射電子像を高感度に得られる電子顕微鏡およびその制御方法を提供する。
【解決手段】電子顕微鏡100は、試料8を載置し試料8の観察面8aの傾斜角を変化できる試料ステージ11を備え、試料8の観察面8aを、集束した電子線によって走査し、反射電子検出器によって、試料8からの反射電子9を検出するものであって、試料ステージ駆動部12は、駆動制御部16の制御により、試料ステージ11を駆動し試料8の観察面8aを傾斜させ、反射電子検出器駆動部17は、駆動制御部16の制御により、試料ステージ11の傾斜角に応じて反射電子検出器10を駆動し、この反射電子検出器10の検出面10aが試料8の観察面8aに対して平行となるよう傾斜させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、試料の傾斜角にかかわらず、試料の組成や結晶方位に依存した反射電子像を高感度に得られる電子顕微鏡およびその制御方法に関する。
走査型の電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope: SEM)では、電子線を集束して試料表面を走査し、弾性散乱によって発生した反射電子を反射電子検出器で検出して、反射電子(Back Scattered Electron: BSE)像を得る。例えば、試料の結晶方位情報を得るには、入射電子線の光軸に対する試料表面の傾き(傾斜角)を変えながら、同様に反射電子像を撮像する。
なお、試料表面と同一平面方向に近い低角度に散乱した反射電子からは、主に試料の凹凸に関する情報が得られるが、試料の組成や結晶方位に関する情報はほとんど得られない。このため、試料の組成や結晶方位に依存した反射電子像を得るには、電子線の入射方向と概略逆向きに、試料表面の垂直方向に近い高角度で散乱した反射電子を検出する必要がある。
また、例えば、試料の導電性などのため試料室内を低真空雰囲気として撮像を行う場合は、反射電子は減衰の影響を大きく受ける。したがって、感度の低下を抑制するため、試料と反射電子検出器との間隔を小さくすることが望まれていた。
従来、複数個の反射電子検出器を試料傾斜軸の方向から見て、対物レンズの範囲内にあるように配置した走査電子顕微鏡が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、従来、試料ステージ制御装置が試料傾斜機構および試料水平回転機構を駆動して、試料ステージの試料傾斜角度および水平回転角度を設定し、反射電子を、2つの半導体反射電子検出装置によって検出する走査型電子顕微鏡が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平5−182626号公報(段落[0015]、図1) 特開平7−66253号公報(段落[0017]、図1)
しかし、従来の走査電子顕微鏡(特許文献1記載)では、2つの反射電子検出器は、対物レンズの外周の外側に位置することになる。このため、多くの場合、低角度で散乱した反射電子を検出することとなるため、試料の組成や結晶方位に依存した反射電子像が得られない問題点があった。また、この走査電子顕微鏡では、反射電子検出器が対物レンズの下面よりも上方に位置している。したがって、試料から反射電子検出器までの距離は、少なくとも作動距離(電子光学系の試料に最も近い箇所から試料までの距離)よりも長くなり、反射電子像の感度が低下する問題点があった。
また、従来の走査型電子顕微鏡(特許文献2記載)では、光軸に対し試料を傾斜させた場合、半導体反射電子検出装置に対し試料表面も傾斜する。このため、半導体反射電子検出装置は、試料表面に対して低角度で反射した反射電子を検出することになり、試料の組成や結晶方位に依存した反射電子像が得られない問題点があった。また、この走査型電子顕微鏡では、充分な感度を得るために試料と半導体反射電子検出器との距離を縮めると、試料を多少傾斜させただけで、試料と半導体反射電子検出器とが接触して損傷が生じる虞がある。このため、充分な傾斜角が得られるように試料と半導体反射電子検出器との距離を大きくすると、反射電子像の感度低下が生じる問題点があった。
そこで、本発明の目的は、試料の傾斜角にかかわらず、試料の組成や結晶方位に依存した反射電子像を高感度に得られる電子顕微鏡およびその制御方法を提供することにある。
本発明による電子顕微鏡は、試料の観察面を所定の傾斜角にしたとき、この傾斜角に応じて反射電子検出器を駆動して、反射電子検出器の検出面が試料の観察面に対して平行になるよう傾斜させるものであって、その具体的手段については、後記する実施形態を通じて、詳細に例示する。
本発明の電子顕微鏡およびその制御方法によれば、試料の傾斜角にかかわらず、試料の組成や結晶方位に依存した反射電子像を高感度に得ることができる。
次に、添付した図面を参照し、本発明の一実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明による一実施形態の電子顕微鏡100を示す構成図である。
この電子顕微鏡100は、顕微鏡本体60と、この顕微鏡本体60を制御する電子顕微鏡制御部20と、反射電子像の観察を行うための反射電子像観察部30と、後方散乱電子回折像(Electron Back-Scattering Pattern: EBSP)の測定を行うためEBSP測定部40からなる。
顕微鏡本体60は、電子源となる電子銃1と、電子銃1から発散された電子線4を所定方向へ引き出す引出電極2と、この電子線4を所定の電圧まで加速する加速電極3と、この電子線4を集束(focusing)するコンデンサレンズ5と、電子線4を偏向させる電磁界を発生する偏向コイル6と、この電子線4を試料8の表面(観察面8a)上に収束(convergence)させる対物レンズ7と、試料8を載置した試料ステージ11と、対物レンズ7と試料8との間に配置された反射電子検出器10とを具備している。
顕微鏡本体60は、各々所定の真空度に保たれた複数のチャンバ(図示せず)を備え、前記した各要素は、いずれかのチャンバに収められている。なお、反射電子検出器10および試料ステージ11は、所定の真空度に保たれた試料室50(図2参照)内に収められている。試料室50内には、さらに、EBSP検出器18が収容可能である。
顕微鏡本体60内の電子光学系は、電子線4を発生させて、試料8に集束し、試料8の観察面8a上を走査する機能を有する。具体的には、電子線4は、電子銃1、引出電極2、および加速電極3によって射出され、コンデンサレンズ5によって集束され、対物レンズ7によって試料8の観察面8a上に収束される。さらに、電子線4は、偏向コイル6によって偏向され、ごく細いビームに収束された電子線4(電子プローブ)が、試料8の観察面8a上を走査することとなる。電子線4の照射によって試料8から発生した反射電子9は、反射電子検出器10によって捉えられ、電気信号に変換される。電子顕微鏡100は、この電気信号を基に、試料8の走査と同期して、反射電子像を生成する。
なお、電子顕微鏡100は、偏向コイル6に電流を流さない状態では(すなわち、電子線4を偏向しない状態では)、電子線4の光軸は、鉛直軸と一致し、また、この光軸は、試料8の観察面8a上の視野中心を通るように調整されている。
また、電子顕微鏡100は、試料8の観察面8aが傾斜しても、対物レンズ7の屈折力(パワー)を制御して、観察面8aの走査範囲全体に電子線4を継続して合焦させる、いわゆるダイナミックフォーカシング機能を有している。
なお、本説明において、光軸(鉛直軸)に沿って下方向を、Z方向とする。また、XY面とは、X軸およびY軸に平行で、Z軸と垂直な平面とする。すなわち、XY面は、水平面である。観察面8aなどが、水平面となす角度を、傾斜角とする。X軸とY軸とは直角に交わり、また、光軸を中心として、X方向の方位角を0°とする。
電子顕微鏡制御部20は、パラメータや指示など、データまたは情報の入力を受け付ける入力装置14と、対物レンズ7のフォーカシング電流を検出して、対物レンズ7の下面7aと試料8の観察面8aとの距離(作動距離)を算出する作動距離検出部15と、試料ステージ11を駆動して、試料ステージ11の傾斜および移動を行わせる試料ステージ駆動部12と、反射電子検出器10を駆動して傾斜させる反射電子検出器駆動部17と、試料ステージ11の駆動状態と駆動すべき状態とを監視する試料ステージ監視部13と、反射電子検出器駆動部17による反射電子検出器10の駆動および試料ステージ駆動部12による試料ステージ11の駆動を制御する駆動制御部16と、を具備している。
電子顕微鏡制御部20は、具体的には、複数の入出力装置(I/O、I/F)(図示せず)を備えたコンピュータ(図示せず)に、複数の付属装置(図示せず)を付設し、各機能部(符号12〜符号17)として機能させるプログラムおよびデータを、実行可能にロードしたものである。付属装置は、例えば、機械動力源、これらを駆動する駆動回路、および駆動量を検出するセンサを含む機械駆動装置、および、電流センサなどの物理量検出素子およびその制御回路を含む検出装置である(いずれも図示せず)。
反射電子像観察部30は、信号処理部31と、画像表示部32と、を具備している。
信号処理部31は、反射電子検出器10からの電気信号を信号処理し、反射電子像を示す表示用データを生成する。
画像表示部32は、反射電子検出器10によって生成された表示用データを用いて、試料8の反射電子像を表示する。
電子顕微鏡100において、試料8を傾斜させて反射電子像を観察する場合、まず、試料8の所望の傾斜角θaおよび試料8の大きさなどのパラメータを入力装置14から入力すると、これらのパラメータが試料ステージ監視部13および駆動制御部16へ出力される。そして、作動距離検出部15は、駆動制御部16へ作動距離の値を出力し、また、試料ステージ駆動部12は、現在の試料8の傾斜角θbなど、試料ステージ11の傾斜移動状態を表す値を試料ステージ監視部13へ出力する。試料ステージ監視部13は、所望の傾斜角θaおよび現在の傾斜角θbを基に、試料ステージ11を傾斜すべき駆動量を算出し、駆動制御部16へ出力する。
駆動制御部16は、入力された作動距離および試料8の大きさから、試料8の観察面8aと対物レンズ7の下面7aとが干渉(接触)する駆動限界を算出する。そして、入力装置14から入力した所望の傾斜角θaが駆動限界より小さければ、試料ステージ駆動部12を制御して試料ステージ11を駆動し、試料8の観察面8aが所望の傾斜角θaになるよう傾斜させる。また、入力装置14から入力した所望の傾斜角θaが駆動限界以上であれば、表示装置(図示せず)などにより、傾斜角θaの再入力が促される。
なお、この場合、入力装置14から入力される試料8の大きさとは、原則として、試料ステージ11の試料載置面の大きさを意味する。ただし、試料8が試料載置面より大きいときは、試料8そのものの大きさを入力する。
駆動制御部16は、試料ステージ11が傾斜するのに伴って、反射電子検出器駆動部17を制御して、反射電子検出器10を、試料ステージ11が傾斜したのと同方向に同角度、傾斜させる。すなわち、試料8の観察面8aに、反射電子検出器10の検出面10aが正対し、観察面8aと検出面10aとが常に平行になるように、試料ステージ11の傾斜に追随して反射電子検出器10が傾斜させるよう、制御が行われる。
なお、試料ステージ11および反射電子検出器10のZ方向を除く駆動方向(試料ステージ11の観察面8aに沿った駆動方向、および、反射電子検出器10の検出面10aに沿った駆動方向)は、試料8および試料ステージ11の傾斜方向および傾斜量で傾斜する。したがって、反射電子検出器10が傾斜している状態で試料ステージ11を駆動しても(Z方向を除く)、反射電子検出器10と試料8との位置関係は変化しないので、反射電子検出器10を別途、駆動する必要がない。
あるいは、次のような別の構成としてもよい。すなわち、電子顕微鏡100は、さらに、試料8および反射電子検出器10を傾斜させた状態で試料ステージ11を駆動し、試料8をX方向およびY方向へ水平移動させることができる。この場合、まず、入力装置14から、所望のX方向およびY方向への移動量を入力すると、この移動量が駆動制御部16へ出力される。駆動制御部16は、試料ステージ駆動部12を制御し、この移動量、試料ステージ11を水平移動させる。
試料8および反射電子検出器10を傾斜させた状態で試料ステージ11を水平移動したり、試料8の観察面8aの傾斜角を変化させたりすると、試料8の観察面8aと反射電子検出器10の検出面10aとの間隔(位置関係)が変わってしまう。このため、駆動制御部16は、入力装置14または試料ステージ監視部13から試料ステージ11の移動量を読み取り、反射電子検出器駆動部17を制御して、試料8の観察面8aと反射電子検出器10の検出面10aとの間隔(位置関係)が一定に保たれるように、反射電子検出器駆動部17を制御し、反射電子検出器10をZ方向に移動させる。
または、移動量が充分小さい場合、試料ステージ11の水平移動に合わせて、反射電子検出器10が、同方向および同距離、移動するように駆動を行うようにしてもよい。このようにしても、試料8と反射電子検出器10との間隔は、一定に保たれる。
EBSP測定部40は、EBSP検出器18と、EBSP検出器駆動部41と、EBSP解析部42と、EBSP表示部43と、を具備している。
EBSP検出器駆動部41は、アクチュエータおよびその駆動制御回路(いずれも図示せず)を含み、電子顕微鏡制御部20内の試料ステージ監視部13の制御によってEBSP検出器18を機械的に駆動する。こうして、試料室50(図2参照)において、EBSP検出器18が移動し、その出し入れがなされることとなる。
EBSP検出器18は、試料8からの後方散乱回折電子を投影する蛍光スクリーン(図示せず)と、この蛍光スクリーンに投影された後方散乱電子回折像を取り込むカメラ(図示せず)とを含む。カメラで取り込まれた後方散乱電子回折像を示す信号またはデータは、EBSP解析部42へ送られる。
EBSP解析部42は、例えば、所要の画像解析プログラムがロードされたコンピュータによって構成され、EBSP検出器18から送られた信号またはデータを解析し、後方散乱電子回折像を示す表示用データを生成する。
EBSP表示部43は、EBSP解析部42によって生成された表示用データを用いて、試料8の後方散乱電子回折像を表示する。
EBSP測定の概略について説明すると、次のとおりである。
(1)入力装置14によってEBSP測定の指示が受け付けられ、この指示が駆動制御部16および試料ステージ監視部13へ入力される。
(2)駆動制御部16の制御により、反射電子検出器駆動部17は、試料ステージ11を駆動し、試料8の観察面8aを所定の傾斜角(典型的には、70°)に傾斜させる。
(3)試料8の観察面8aが傾斜した後、試料ステージ監視部13の制御により、EBSP検出器駆動部41は、EBSP検出器18を、試料8の観察面8aへ接近させる。ここで、仮に、試料8の観察面8aの傾斜角が0°のとき、EBSP検出器18を接近させると、EBSP検出器18と試料ステージ11とが干渉することとなる。
(4)EBSP検出器18が所定の位置に配置されたら、電子線4の照射を開始する。
(5)試料8から発生した後方散乱電子が、EBSP検出器18により検出される。
こうして、EBSP測定部40において、後方散乱電子回折像の生成および表示が行われる。
図2は、電子線4の照射方向に見た試料室50内を示す平面構造図である。
試料ステージ11は、この図の左方に位置し、試料室50外にある試料ステージ駆動部12(図1参照)に、X軸周りに回転する駆動軸(図示せず)によって機械的に接続されている。試料ステージ駆動部12によって駆動軸が駆動されると、試料ステージ11はX軸周りに回動してY方向に傾斜し、試料8の観察面8aも、同様にY方向に傾斜する。
試料ステージ11の傾斜軸は、試料8の観察面8a上に位置し、電子線4(図1参照)の光軸と交わっている。したがって、試料ステージ11の傾斜角にかかわらず、得られる反射電子像において、視野中心は移動しない。なお、試料ステージ11は、ユーセントリックステージであってもよい。
反射電子検出器10は、試料ステージ11の反対側から(すなわち、図2において、右側から左側へ向かう方向に)挿入され、X軸周りに回転する駆動軸を介して、反射電子検出器駆動部17へ機械的に接続されている。反射電子検出器駆動部17は、試料室50外(すなわち、真空外)に駆動力源(例えば電気モータ(図示せず))を備え、駆動軸を介して、反射電子検出器10を回動してY方向に傾斜させる。このような構成により、試料ステージ11の駆動範囲を広く確保できる。
反射電子検出器10には、電子線4を通過させるための切欠部10cが設けられている。切欠部10cは、Y軸に沿って細長い形状を有し、一端は、反射電子検出器10の検出面10aの概略中央に位置し、他端は、検出面10aの外周に達している。切欠部10cが、このような形状であることにより、反射電子検出器10をY方向に傾斜させても、電子線4が遮られず、その軌道が確保される。
比較例として、反射電子検出器10に円形状の孔を設けた場合について説明すると、この場合、反射電子検出器10が傾斜したとき、電子線4は反射電子検出器10の検出面10aに対して斜めに入射するため、電子線4の全部または一部が遮られることとなる。
次に、電子顕微鏡100が、反射電子像の観察形態から、後方散乱電子回折(EBSD: electron backscatter diffraction)像の測定形態へ遷移する手順について説明する。電子顕微鏡100は、後方散乱電子回折像の測定形態のとき、同一の視野中心を有する反射電子像の観察を同時的に行うことができる。
図3は、反射電子像の観察状態から、後方散乱電子回折像の測定状態へ至る各段階における各要素の配置状態を示す側面図である。
EBSP検出器18は、EBSP測定状態では、試料室50(図2参照)内に前記した蛍光スクリーン(図示せず)を有する検出面18aが突出し、後方散乱電子を投影して後方散乱電子回折像を生成する機能を有する。
まず、後方散乱電子回折像の測定を行う場合には、入力装置14(図1参照)へ後方散乱電子回折像の測定を行う指示を入力すると、駆動制御部16(図1参照)は、試料ステージ監視部13から読み込むか、もしくは入力装置14から入力されたパラメータ(試料8の大きさ、試料8の傾斜角θ、作動距離w、反射電子像の視野中心の座標)を基に、反射電子検出器10の駆動量を算出する。
そして、図3(a)に示すように、まず、反射電子像の撮像状態において、試料8は、所定の傾斜角θ(典型的には、70°)傾斜し、EBSP検出器18が、試料8へ接近する。このとき、反射電子検出器10の検出面10aと、試料8の観察面8aとは平行であるから、観察面8aに対して高角度で散乱する反射電子9(図1参照)を検出するので、容易に組成や結晶方位に依存した反射電子像を観察できる。しかし、反射電子検出器10がEBSP検出器18と試料8との間に位置しているため、EBSP検出器18による後方散乱電子の検出は、反射電子検出器10によって障害を受ける。
次に、図3(b)に示すように、反射電子検出器駆動部17(図1参照)は、算出された駆動量を基に、反射電子検出器10を駆動し、試料ステージ11からY方向に距離ΔY′離れるよう移動させる。
次に、図3(c)に示すように、反射電子検出器駆動部17(図1参照)は、反射電子検出器10を、反射電子検出器10の検出面10aの中心を回転軸として、X軸周りに(180−θ)°(この例では110°)反時計方向(つまり、反射電子検出器10の上端がEBSP検出器18へ向かう方向)へ回転(傾斜)させる。
そして、図3(d)に示すように、反射電子検出器駆動部17(図1参照)は、反射電子検出器10を駆動し、試料8の観察面8aの下方まで、Z方向に距離ΔZ′鉛直に移動させる。
図3(b)を参照して説明した距離ΔY′は、反射電子検出器10を水平にし(図3(c)参照)、下方へ移動させたとき(図3(d)参照)、反射電子検出器10が試料8に接触しない距離とする。また、図3(d)を参照して説明した距離ΔZ′は、反射電子検出器10を下方に移動させたとき、反射電子検出器10が、試料8からEBSP検出器18へ向かう後方散乱電子を遮蔽しない距離とする。
こうして、後方散乱電子回折像の測定を行う場合に、反射電子検出器10による障害が防止される。なお、後方散乱電子回折像の測定では、試料8の傾斜角θは、典型的には70°であるが、傾斜角θを70°以外の値としてもよい。また、反射電子検出器10の検出面10aが試料8に向くので、後方散乱電子回折像とともに、同一の視野中心を有する反射電子像を同時的に得ることができる。
あるいは、反射電子検出器10を、次のように移動させてもよい。
(1)図3(a)および図3(b)に示す手順を、同様に行う。
(2)次に、反射電子検出器10を、図3(c)に示すように(180−θ)[°]回転させる代わりに、X軸周りに時計方向(反射電子検出器10の上端が試料8へ向かう方向)へθ[°]回転させ、水平状態にする。
(3)そして、図3(d)に示すようにZ方向に下方へ駆動する代わりに、対物レンズ7の下面7a(Z=0面)付近へ上方に移動させる。この際、後方散乱電子回折像の測定の障害とならないように、適宜、Y方向にも移動させるとよい。
このような手順を行ったときも、反射電子検出器10の検出面10aが試料8に向くので、同様に、後方散乱電子回折像とともに、同一の視野中心を有する反射電子像を同時的に得ることができる。
図4は、電子顕微鏡100による試料8の観察および測定の手順を示すフローチャートである(適宜、図1、図2および図3参照)。
はじめに、試料8を傾斜させないときの反射電子像を観察する手順を実行する。
なお、既に、反射電子検出器10が試料室50内に挿入され、目的の視野が導入されているものとする。
まず、試料8の観察面8aおよび反射電子検出器10の検出面10aを水平にしておく(ステップS101)。したがって、電子線4の入射方向(光軸方向)に対して試料8の観察面8aが垂直になり、観察面8aに対して、反射電子検出器10の検出面10aが平行になる。
次に、反射電子像の観察を行う(ステップS102)。
次に、試料8を傾斜させたときの反射電子像を観察する手順に移る。
まず、入力装置14を操作して、試料8の大きさ(傾斜方向の長さ)L、作動距離w、試料8の傾斜角θを設定する(ステップS103)。
駆動制御部16は、入力された試料8の大きさなどのパラメータを基に、試料8を傾斜させる駆動限界を算出する(ステップS104)
そして、駆動制御部16は、設定された傾斜角θは駆動限界未満か否かを判断する(ステップS105)。
設定された試料8の傾斜角θが、算出された駆動限界以上である場合(ステップS105のNo)、ステップS103へ戻り、試料8の傾斜角θまたは作動距離wを再設定する。
設定された試料8の傾斜角θが、ステップS104で算出された駆動限界未満である場合(ステップS105のYes)、反射電子検出器駆動部17および試料ステージ駆動部12は、試料8と反射電子検出器10とを駆動し、その観察面8aおよび検出面10aを傾斜角θとする(ステップS106)。このとき、試料8が傾斜するときの中心は反射電子画像上に表示された中心座標となる。
そして、傾斜角θにおける反射電子像の観察を行う(ステップS107)。
次に、後方散乱電子回折像の測定を行う手順に移る。
後方散乱電子回折像の測定を行わない場合は(ステップS108のNo)、観察および測定の全手順を終了する。
引き続き、後方散乱電子回折像の測定を行う場合は(ステップS108のYes)、入力装置14から、表示されている反射電子像の中心となる点Aの座標を入力する(ステップS111)。あるいは、試料ステージ監視部13から、自動的に点Aの座標が読み込まれるようにしてもよい。
駆動制御部16は、入力された点Aの各座標、試料8の大きさ、および試料8の傾斜角θを基に、移動に際して反射電子検出器10が対物レンズ7などに干渉(接触)しないように、反射電子検出器10のY方向の移動量ΔY′およびZ方向の移動量ΔZ′を算出する(ステップS112)。
反射電子検出器駆動部17は、駆動制御部16の制御により、反射電子検出器10を駆動し、傾斜角を維持した状態で、Y方向へ距離ΔY′移動させる(ステップS113)。つまり、反射電子検出器10は、試料ステージ11に対して、離隔する。
そして、反射電子検出器10を駆動し、角度(180−θ)[°]、反時計方向(反射電子検出器10の上端が、EBSP検出器18へ近づく方向)へ回転させる(ステップS114)。したがって、反射電子検出器10は、検出面10aを上向きとして、水平状態になる。
さらに、反射電子検出器10を駆動し、Z方向(下方)へ距離ΔZ′移動させる(ステップS115)。
こうして、反射電子検出器10は、EBSP検出器18による測定の障害とならない位置へ退避することとなる。反射電子検出器10は、この位置においても反射電子9を検出できるので、反射電子像の観察を行うことができる。つまり、同一視野の後方散乱電子解析像の測定と反射電子像の観察とを同時に行うことができる。
そして、後方散乱電子回折像の測定を行う(ステップS116)。
次に、図5および図6を参照し、試料8および反射電子検出器10の駆動の概念について説明する。
以下の説明において、試料8の観察面8a(図1参照)は、おおよそ試料ステージ11(図1参照)の試料載置面程度以上の大きさを有しているものとする。すなわち、試料ステージ11の駆動に際して、対物レンズ7に接触する可能性があるのは、試料8であるとする。試料ステージ11の試料載置面に比べて、試料8が非常に小さい場合には、試料ステージ11の駆動に際して、対物レンズ7に接触する可能性があるのは、試料ステージ11の試料載置面であるから、以下の説明において、試料8の観察面8aを、試料ステージ11の試料載置面に読み替えればよい。
図5は、傾斜させた試料8の観察面8a(図1参照)と、対物レンズ7との位置関係を詳細に示す概念図である。
まず、図5(a)を参照し、傾斜した試料8の観察面8aの位置関係を表すための各点について規定する。試料8の観察面8aは、YZ面に沿って大きさ(長さ)Lを有し、傾斜角θで、水平面から傾斜しているものとする。また、対物レンズ7の下面7aは、Z=0となる水平面であるとする。
図5(a)に示す各点(点B,点O,点P,点S)は、いずれも、X=aとなる同一平面上(YZ平面上)に位置している。観察面8a上の一端(傾斜させたときの下端)を点B(a,b,c)とし、他端(傾斜させたときの上端)を点P(a,0,c)とする。また、点BからY=0となるXZ平面上に法線を引いたとき、この法線とこのXZ平面との交点を点O(a,0,c)とする。この平面と、点Oおよび点Pを通り対物レンズ7の下面7aへ引いた法線との交点を、点S(a,0,0)とする。
したがって、線分BPの長さBPは、試料8の観察面8aの大きさを意味するため、次式が成り立つ。
BP=L …(1)
また、線分OPの長さOPは、式(1)および試料8の傾斜角θから、次式で求めることができる。
OP=L・sin θ …(2)
したがって、式(2)および試料8が水平であるときの作動距離wから、次式を満足する範囲内で、試料8を傾斜させることができる。
L < w / sin θ …(3)
また、式(3)の条件を満たせば、試料8の位置にかかわらず観察を行うことができる。
次に、図5(b)を参照し、試料ステージ11をXY駆動する(水平移動させる)ときの反射電子検出器10の駆動限界について説明する。
前記したように、反射電子検出器10および試料8が傾斜している状態であっても、試料ステージ11を駆動したとき(Z方向を除く)、反射電子検出器10と試料8との位置関係は変化しないので、反射電子検出器10を別途、駆動させる必要はない。この場合、試料8に対して駆動制限が生じ、後記する式(5)によって、駆動限界が求められる。
あるいは、前記した別の構成の場合、試料ステージ11をXY駆動し、X方向およびY方向に移動させた(つまり、水平移動させた)場合、試料ステージ11の傾斜軸はX軸に平行であるから、試料ステージ11のY方向の移動量を考慮して、反射電子検出器10を駆動すればよい。この場合、試料8および反射電子検出器10が、いずれも傾斜角θで傾斜しているので、試料8の観察面8aの視野中心(光軸との交点)のZ座標が変化し、反射電子検出器10の検出面10aの中心点との距離も変化する。したがって、観察面8aの移動に合わせて反射電子検出器10との距離を保つには、反射電子検出器10をZ方向に駆動する必要がある。
図5(b)において、図5(a)に示した各点(点B,点O,点P,点S)については、既に規定したとおりである。試料ステージ11が移動する前の試料8の観察面8aを面αとし、試料ステージ11が移動した後の試料8の観察面8aを面α′とする。面αと面α′とのY方向の距離を距離ΔYとする。なお、距離ΔYは、試料ステージ監視部13によって、試料ステージ駆動部12の制御量を基に、試料ステージ11の座標を検出することにより、求めることができる。
次の点A,点A′,点A″は、前記した各点(点B,点O,点P,点S)が位置する同一平面(X=aとなる平面)上に位置するものとする。
移動前の観察面8aを示す面αにおける視野中心に相当する点を点A(a,b,c)とし、移動後の観察面8aにおける視野中心に相当する点を点A′(a′,b′,c′)とする。そこで、点A′の各座標は、点Aの各座標を用いて、次式で表すことができる。
a′=a
b′=b
c′=c−ΔY・tan θ
また、点Aを通り、Y=0となる鉛直な平面に法線を引いたとき、この法線と面α′との交点を点A″(a″,b″,c″)とする。そこで、点A″の各座標は、点Aの各座標値を用いて、次式で表すことができる。
a″=a
b″=b+ΔY
c″=c
ここで、試料ステージ11が、Y方向に、距離ΔY移動したとする。すなわち、試料8の観察面8aが、面αから面α′になったとする。
線分AA″は、Y軸に平行であるから、線分AA″の長さAA″は、距離ΔYと、次式の関係にある。
AA″=ΔY …(4)
このとき、試料8の観察面8aについて、Z方向の移動量を示す距離ΔZは、線分AA′の長さAA′に等しい。したがって、試料8の観察面8aについて、Z方向の移動量である距離ΔZを求めるには、線分AA′の長さAA′を求めればよい。
ここで、式(4)より、線分AA′の長さAA′は、次式で与えられる。
ΔZ=AA′=ΔY・tan θ …(5)
したがって、試料ステージ11が水平移動した場合(X,Y方向に駆動した場合)、Y方向に移動した距離ΔYを基に、式(5)を用いて、観察面8aのZ方向の変化量を示す距離ΔZを求める。そして、反射電子検出器10を駆動し、Z方向へ距離ΔZ移動させる。こうして、試料8の観察面8aと反射電子検出器10の検出面10aとの位置関係を同一に保つことができる。
次に、図6(a)を参照し、試料ステージ11が駆動するときの反射電子検出器10の駆動制限について説明する。
反射電子検出器10をZ方向に駆動する場合、反射電子検出器10の検出面10aと、対物レンズ7の下面7aとが干渉(接触)しないようにする必要がある。
前記した各点(点A,点B,点O,点P)(図5参照)を基準として、点D,点F,点H,点I,点Qを、次の通り規定する。反射電子検出器10が水平状態にあるとき、これらの各点は、X=aとなる同一平面上にある。また、反射電子検出器10は、既知の大きさ(長さ)Mを有している。
反射電子検出器10が傾斜するとき、その傾斜軸は、反射電子像の視野の中心を通る。さらに、試料ステージ11をXY駆動しても、反射電子検出器10と試料8との相対位置は変化しない。ここで、点Aを通り反射電子検出器10の検出面10aへ法線を引いたとき、この法線と反射電子検出器10の検出面10aとの交点を点D(a,b,c)とする。この線分ADの長さADは、試料8の観察面8aと反射電子検出器10の検出面10aとの間隔dを意味する。したがって、長さADは、既知であり、傾斜角θにかかわらず一定になるよう制御されている。
そこで、線分ADの長さADと間隔dとの関係は、次式の通りである。
AD=d …(6)
したがって、点D(a,b,c)の各座標は、次式の通りである。
=a
=b+d・sin θ
=c−d・cos θ
また、反射電子検出器10の傾斜軸は、反射電子像の視野の中心を通るから、点Dは反射電子検出器10の検出面10aの中点である。ここで、点DからY=0となる平面へ法線を引いたとき、この法線とこの平面との交点を点Q(a,b,c)とする。すると、点Qの各座標は、次の通りである。
=a
=0
=c−d・cos θ
さらに、点Aを通り、線分DQへ垂線を引いたとき、この垂線と線分DQとの交点を点H(a,b,c)とする。したがって、点Hの各座標は、次の通りである。
=a
=b
=c−d・cos θ
したがって、線分AHの長さAHは、次式で与えられる。
AH=d・cos θ …(7)
また、反射電子検出器10の上端を点F(a,b,c)とすると、線分DFの長さDFは、次式で与えられる。
DF=M/2 …(8)
ここで、点Fを通りZ=cとなる平面へ法線を引いたとき、この法線とこの平面(Z=c)との交点を点I(a,b,c)とすると、点Iの座標は、次式の通りとなる。
=a
b<b<b
=c−(M・sin θ)/2
したがって、線分FIの長さFIは、次式で与えられる。
FI=(M・sin θ)/2 …(9)
点Fは、θ[°]傾斜した反射電子検出器10の上端であるから、点Fが、対物レンズ7の下面7a(Z=0面)と干渉しないように、駆動範囲を制限すればよい。このためには、点FのZ座標であるcについて、c>0が満たされればよい。
点FのZ座標であるcは、式(8)および式(9)から、次式により求めることができる。
=c−d・cos θ−(M・sin θ)/2 …(10)
したがって、反射電子検出器10を、Z方向に駆動する場合の条件は、式(10)より、次式が満足されていることである。
c−d・cos θ−(M・sin θ)/2 > 0 …(11)
このように、式(11)の条件を満足すれば、反射電子検出器10と対物レンズ7の下面7aとの干渉を回避できる。
次に、図6(b)を参照し、反射電子像の撮像状態から後方散乱電子回折像の撮像状態に移行するに当たって、反射電子検出器10を退避させる場合の移動距離の算出方法について、詳細に説明する。
はじめに、反射電子検出器10を水平方向(Y方向)に退避させる距離ΔY′の算出方法について説明する。
ここで、図6(a)に示した各点(点A,点B,点D,点F,点O,点P,点Q)を基準として、点C,点E,点Rを次のように設定した。これらの各点は、X=aとなる同一平面上にある。点Aを通り、Z=cとなる水平面へ法線を引いたとき、この法線とZ=cとなる面との交点を点Cとすると、点Cの座標は(a,b,c)である。また、点Aを通り、Y=0となる鉛直面へ法線を引いたとき、この法線とY=0となる面との交点を点Rとすると、点Rの座標は(a,0,c)である。
線分ARの長さARは、次式で表される。
AR=b …(13)
したがって、線分BCの長さBCは、次式で求めることができる。
BC=L・cos θ − b …(14)
ここで、反射電子検出器10の下端を点E(a,b,c)とすると、点Eの各座標は、次式で表される。
= a
b < b
= c−d・cos θ + (M・sin θ)/2
線分EFの長さEFは、反射電子検出器10の大きさ(長さ)M(図6(a)参照)を意味する。また、この反射電子検出器10が反時計方向に(180−θ)[°]回転した後の点D、点E、点Fをそれぞれ点D′(aD′,bD′,cD′)、点E′(aE′,bE′,cE′)、点F′(aF′,bF′,cF′)とする。なお、線分E′F′は、線分BOと平行である。
点D′(aD′,bD′,cD′)の各座標は、次の通りである。
D′=a
E′<bD′<bF′
D′=c−d・cos θ
また、点E′(aE′,bE′,cE′)の各座標は、次の通りである。
E′=a
<bE′<bD′
cE′=c−d・cos θ
また、点F′(aF′,bF′,cF′)の各座標は、次の通りである。
F′=a
D′<bF′
F′=c−d・cos θ
このとき、移動量ΔY′について、点E′のY座標であるbE′と、点BのY座標であるbとについて、b<bE′の関係が成り立っていればよい。したがって、線分BCと反射電子検出器10の大きさMとを基に、距離ΔY′が算出できる。したがって、反射電子検出器10がY方向に移動する距離ΔY′は、式(8)および式(14)から、次式で求めた値より大きくすればよい。
ΔY′=L・cos θ − b + M/2 …(15)
したがって、反射電子検出器10が、まず、Y方向に、式(15)によって求めた距離ΔY′移動すれば、次に、反射電子検出器10が、反時計方向に(180−θ)[°]回転し(反射電子検出器10の検出面10aが対物レンズ7の下面7aに対して平行になった後)Z方向に移動するとき、試料8と干渉しない。
次に、距離ΔZ′の算出方法について説明する。
まず、既に規定した各点(点A,点B,点C,点D,点E,点F,点O,点P,点Q,点R,点D′,点E′,点F′)を基準とする。点Dを通りY=0となる平面へ法線を引いたとき、この法線と線分BPとの交点を点Gとすると、点G(a,b,c)の座標の各値は、次の通りである。
=a
=b+d・sin θ−d/sin θ
=c−d・cos θ
ここで、反射電子検出器10の検出面10aを示す線分E′F′が、線分BOと同一面となれば、点Bは、試料8の観察面8aの下端を示すから、反射電子検出器10が後方散乱電子回折像の測定の障害とならない。そのための移動量を示す距離ΔZ′は、線分OQの長さOQと等しいから、長さOQを求めて、距離ΔZ′とすればよい。
線分OPの長さOPは、次式で求めることができる。
OP=L・sin θ …(16)
また、線分GPの長さGPは、次式で求めることができる。
GP=AP−AG
=b/cos θ − d/tan θ …(17)
したがって、線分PQの長さPQは、式(17)より、次式の通りとなる。
PQ=b・tan θ − d・cos θ …(18)
よって線分OQの長さOQ、つまり距離ΔZ′は、式(16)および式(18)より、次式の通りとなる。
ΔZ′=OP−PQ
=L・sin θ − (b・tan θ − d・cos θ) …(19)
したがって、式(15)を用いて求めた距離ΔY′の値と、式(19)を用いて求めた距離ΔZ′の値とを用いて、反射電子検出器駆動部17が反射電子検出器10を駆動すれば、反射電子検出器10がEBSP検出器18(図3参照)を遮らず、後方散乱電子回折像の測定に支障が生じない。
本実施形態の電子顕微鏡100および電子顕微鏡100を用いた撮像方法によれば、例えば、次の効果が得られる。
(1)試料8の観察面8aと反射電子検出器10の検出面10aとが、平行になるよう制御されるので、観察面8aから高角度で散乱した反射電子9が検出され、試料8の傾斜角にかかわらず、試料8の組成や結晶方位に依存した反射電子像を得ることができる。
(2)試料8の観察面8aと反射電子検出器10の検出面10aとが、平行になるよう制御されるので、観察面8aと検出面10aとの間隔を小さくしても、試料8の傾斜によって試料8と反射電子検出器10とが干渉しないため、感度を向上できる。
(3)試料8と反射電子検出器10とが干渉しないように、駆動制御部16が反射電子検出器10の傾斜限界を算出し、反射電子検出器駆動部17が、この傾斜限界未満で、反射電子検出器10を駆動するようにした。このため、試料8を傾斜させたとき、試料8と反射電子検出器10とが干渉しないため、試料8と反射電子検出器10とが接触して損傷することがない。
(4)反射電子検出器10が後方散乱電子回折像の測定の障害とならない箇所まで移動可能なので、反射電子像の観察および後方散乱電子回折像の測定を同時に行える。
(5)試料8を傾斜させて、後方散乱電子回折像を測定するとき、組成や結晶方位に依存した反射電子像も得られる。したがって、視野探しが容易となり、また、結晶方位像と結晶方位に依存した反射電子像とを容易に対比させて観察/測定を行える。
(6)反射電子検出器10に、反射電子検出器10の傾斜方向に細長い切欠部10cを設け、電子線4が通過するようにしたため、反射電子検出器10を傾斜させても、電子線4が遮られない。
(7)一般に、試料8を傾斜させた状態で反射電子像の観察を行う場合は、反射電子検出器10と試料8との干渉を防止するため、試料8の大きさや傾斜角、作動距離などの制限が大きかった。しかし、本実施形態の電子顕微鏡100では、試料8の傾斜に合わせて反射電子検出器10が傾斜するようにしたため、試料8と反射電子検出器10とが干渉(接触)して損傷することがなく、試料8の傾斜角を大きくすることができる。
(8)一般に、後方散乱電子回折法による測定を行う場合、試料8を大きく(典型的には70°前後に)傾斜させるため、対物レンズ7と試料8との間に反射電子検出器10を挿入することが困難であった。しかし、本実施形態の電子顕微鏡100では、反射電子検出器10の検出面10aを上向きに水平にして試料8の下方に移動するようにした(あるいは、反射電子検出器10の検出面10aを下向きに水平にして試料8の上方に移動するようにした。)。このため、同一の視野中心を有する反射電子像および後方散乱電子解析像が同時的に得られる。
(9)同一の視野中心を有する組成や結晶方位に依存した反射電子像および後方散乱電子解析像が同時的に得られるので、反射電子像を観察しながら、後方散乱電子回折像において目的の視野を容易に導入できる。また、反射電子像と後方散乱電子解析像を比較参照することが容易になる。
(比較例)
次に、図7を参照し、比較例の反射電子像の撮像方法および後方散乱電子回折像の撮像方法について説明する。
図7(a)に示すように、試料8の反射電子像を得ようとする場合、一般的に、試料8を水平状態とし、反射電子検出器10を対物レンズ7と試料8との間に挿入して、試料8の上方へ向かう反射電子9を検出する。
しかし、図7(b)に示すように、試料8が傾斜した状態であるとき、反射電子検出器10の検出面10aは、試料8の観察面8aに対して正対せず、傾斜してしまう。このため、高角度で反射した反射電子9が検出されず、組成や結晶方位に関する情報が乏しくなる。また、試料8と反射電子検出器10とが干渉するため、試料8の傾斜角度を大きくすることができない。あるいは、傾斜角度を大きくするためには、反射電子検出器10の検出面10aと試料8の観察面8aとの間隔を大きくしなければならないので、反射電子検出器10の実効感度が低下し、得られる反射電子像の画質が低下する。
図7(c)に示すように、後方散乱電子回折(electron backscatter diffraction: EBSD)法による測定を行う場合、電子線4の入射方向に垂直な平面に対して、試料8の観察面8aを、例えば70°傾斜させる。このため、傾斜させない反射電子検出器10を挿入すると、試料8、反射電子検出器10、またはEBSP検出器18を損傷する可能性がある。したがって、この場合、後方散乱電子回折像とともに、反射電子像を得ることはできない。
反射電子像観察および後方散乱電子回折法などの分析に利用できる。したがって、半導体、材料など分野を問わずに適用できる。また、例えば、試料室内を低真空にして観察等を行わなければならない場合は、反射電子の減衰が大きくなるが、本発明によれば、試料と反射電子検出器との間隔を小さくできるので、低真空雰囲気においても、良好な反射電子像が得られる。
本発明による一実施形態の電子顕微鏡を示す構成図である。 電子線の照射方向に見た試料室内を示す平面構造図である。 反射電子像の観察状態から、後方散乱電子回折像の測定状態へ至る各段階における各要素の配置状態を示す側面図である。 電子顕微鏡による試料の観察および測定の手順を示すフローチャートである。 傾斜させた試料の観察面と、対物レンズとの位置関係を詳細に示す概念図である。 試料ステージが駆動するときの反射電子検出器の駆動制限、および、反射電子像の撮像状態から後方散乱電子回折像の撮像状態に移行するに当たって、反射電子検出器を退避させる場合の移動距離の算出方法を示す概念図である。 比較例の反射電子像の撮像方法および後方散乱電子回折像の撮像方法を示す側面図である。
符号の説明
1 電子銃(電子光学系)
2 引出電極(電子光学系)
3 加速電極(電子光学系)
4 電子線
5 コンデンサレンズ(電子光学系)
6 偏向コイル(電子光学系)
7 対物レンズ(電子光学系)
7a 対物レンズの下面(電子光学系)
8 試料
8a 試料の観察面
9 反射電子
10 反射電子検出器(反射電子検出器)
10a 反射電子検出器の検出面(検出面)
10c 反射電子検出器の切欠部(切欠部)
11 試料ステージ(試料ステージ)
12 試料ステージ駆動部(試料ステージ駆動部)
13 試料ステージ監視部
14 入力装置
15 作動距離検出部
16 駆動制御部(駆動制御部)
17 反射電子検出器駆動部(反射電子検出器駆動部)
18 EBSP検出器
18a EBSP検出器の検出面
20 電子顕微鏡制御部
30 反射電子像観察部
31 信号処理部
32 画像表示部
40 EBSP測定部
41 EBSP検出器駆動部
42 EBSP解析部
43 EBSP表示部
50 試料室
60 顕微鏡本体
100 電子顕微鏡

Claims (12)

  1. 試料を載置し前記試料の観察面の傾斜角を変化できる試料ステージと、前記観察面を集束した電子線によって走査する電子光学系と、前記試料からの反射電子を検出する反射電子検出器を具備した電子顕微鏡であって、
    前記試料ステージを駆動し前記観察面を所定の傾斜角にする試料ステージ駆動部と、
    前記試料ステージの傾斜角に応じて前記反射電子検出器を駆動し当該反射電子検出器の検出面が前記観察面に対して平行となるよう傾斜させる反射電子検出器駆動部と、
    を具備したことを特徴とする電子顕微鏡。
  2. 前記反射電子検出器駆動部は、前記反射電子検出器を駆動し傾斜させるとき、前記試料と前記反射電子検出器とが所定間隔に保たれるように、前記反射電子検出器を移動することを特徴とする請求項1に記載の電子顕微鏡。
  3. 前記反射電子検出器は、当該反射電子検出器の傾斜方向に細長い切欠部を有し、前記電子線は、前記切欠部内を通過することを特徴とする請求項1に記載の電子顕微鏡。
  4. 前記試料の前記観察面に向けて配置されるEBSP検出器を具備し、
    前記反射電子検出器駆動部はさらに、前記反射電子検出器を、前記EBSP検出器によるEBSP測定の障害とならない移動箇所まで駆動可能であることを特徴とする請求項1に記載の電子顕微鏡。
  5. 前記反射電子検出器は、前記移動箇所まで移動したとき、当該反射電子検出器の検出面が前記試料に向いていることを特徴とする請求項4に記載の電子顕微鏡。
  6. 前記電子光学系、前記試料および前記反射電子検出器に係る位置関係を基に、前記反射電子検出器が前記電子光学系および前記試料に干渉しないように前記移動箇所までの前記反射電子検出器の移動経路を算出する駆動制御部を具備したことを特徴とする請求項4に記載の電子顕微鏡。
  7. 前記反射電子検出器が前記移動箇所まで駆動されたとき、前記反射電子検出器および前記EBSP検出器を用いて、同一の視野中心を有する前記試料の反射電子像および後方散乱電子回折像を生成可能であることを特徴とする請求項4に記載の電子顕微鏡。
  8. 試料を載置し前記試料の観察面の傾斜角を変化できる試料ステージと、前記観察面を集束した電子線によって走査する電子光学系と、前記試料からの反射電子を検出する反射電子検出器を具備した電子顕微鏡の制御方法であって、
    前記試料ステージを駆動し前記観察面を所定の傾斜角にする試料ステージ駆動ステップと、
    前記試料ステージの傾斜角に応じて前記反射電子検出器を駆動し当該反射電子検出器の検出面を前記観察面に対して平行にする反射電子検出器駆動ステップと、
    を含むことを特徴とする電子顕微鏡の制御方法。
  9. 前記反射電子検出器駆動ステップでは、前記反射電子検出器を駆動し傾斜させるとき、前記試料と前記反射電子検出器とが所定間隔に保たれるように、前記反射電子検出器を移動することを特徴とする請求項8に記載の電子顕微鏡の制御方法。
  10. 前記電子顕微鏡はさらに、前記試料の前記観察面に向けて配置されるEBSP検出器を具備し、
    前記反射電子検出器駆動ステップでは、前記反射電子検出器を、前記EBSP検出器によるEBSP測定の障害とならない移動箇所まで駆動することを特徴とする請求項8に記載の電子顕微鏡の制御方法。
  11. 前記電子光学系、前記試料および前記反射電子検出器に係る位置関係を基に、前記反射電子検出器が前記電子光学系および前記試料に干渉しないように前記移動箇所までの前記反射電子検出器の移動経路を算出する駆動制御ステップを含むことを特徴とする請求項10に記載の電子顕微鏡の制御方法。
  12. 前記反射電子検出器が前記移動箇所まで駆動されたとき、前記反射電子検出器および前記EBSP検出器を用いて、同一の視野中心を有する前記試料の反射電子像および後方散乱電子回折像を生成するステップを含むことを特徴とする請求項10に記載の電子顕微鏡の制御方法。
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