JP2007198970A - ガスセンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】ガスセンサ素子における多孔質状電極部の触媒作用および耐酸化性を確保しつつ、従来よりも安価なガスセンサを提供する。
【解決手段】酸素センサ2に備えられるセンサ素子4は、第1センサリード部523が卑金属部567を備えて形成されており、貴金属で形成されるセンサ素子に比べて、当該部分の材料費を抑えることができ、製造コストが安価になる。センサ素子4は、先端側緻密部566および検知側ビア導体563を備えることで、卑金属部567にガス(酸素など)が到達するのを阻止できる。これにより、第1センサリード部523が卑金属部567を備えて形成された場合でも、卑金属部567の酸を防止できる。酸素センサ2は、第1センサリード部523が安価に形成できると共に卑金属部567が酸化しがたいセンサ素子4を備えることから、コスト低減を図ることができると共に耐酸化性に優れる。
【選択図】図2

Description

本発明は、板状のセンサ素子を備えるガスセンサに関する。
従来より、多孔質状をなす電極部(検知側電極部および基準側電極部)と、センサ電極取出部(検知側取出部および基準側取出部)と、これらを電気的に結ぶセンサリード部(検知側リード部および基準側リード部)と、を有するセンサ素子を備えるガスセンサが知られている。
例えば、特許文献1に、このようなガスセンサの一例が開示されている。このような公知のガスセンサでは、多孔質状電極部及びこれに接続するセンサリード部がPt(白金)に代表される貴金属により形成されている。なお、多孔質状電極部及びこれに接続するセンサリード部を形成する材料として貴金属を利用する理由は、以下の通りである。
すなわち、多孔質状電極部は、触媒作用が要求されると共に、実使用においてガスに接触しても酸化し難い耐酸化性が要求されるものであり、貴金属はこれらの要求を満たすものだからである。また、電極部が多孔質状であるが故にガスが電極内部に汲み込まれて、そのガスがセンサリード部に接触する。このため、センサリード部は、実使用においてガスに接触しても酸化し難い耐酸化性が要求されるものであり、この要求を満たす材料として貴金属が利用される。
特公平7−81982号公報
しかしながら、Pt(白金)やRh(ロジウム)、Pd(パラジウム)といった貴金属は非常に高価であるため、センサ素子、ひいてはガスセンサの高コスト化を招いている。そのため、多孔質状電極部やセンサリード部を安価な材料(例えば、卑金属)に代替することで、高コスト化を抑制することが考えられる。
しかしながら、卑金属には触媒作用がなく、また、実使用においてガスに晒されると酸化されやすいため、ガスが接触する多孔質状電極部を卑金属を主体に形成することはできない。また、上記のように、ガスは多孔質状電極部を通じてセンサリード部にも接触するため、センサリード部を単純に卑金属を主体に形成することもできない。
本発明は、こうした問題に鑑みてなされたものであって、ガスセンサ素子における多孔質状電極部の触媒作用および耐酸化性を確保しつつ、従来よりも安価なガスセンサを提供することを目的とする。
かかる目的を達成するためになされた請求項1に記載の発明は、測定対象ガスに含まれる特定ガスを検出するための板状のセンサ素子を備えるガスセンサであって、センサ素子は、酸素イオン導電性を有する固体電解質体と、耐酸化性を有し多孔質状をなすと共に、固体電解質体を介して対向する検知側電極部および基準側電極部と、耐酸化性を有し、少なくとも一部がセンサ素子の外部に露出する検知側取出部および基準側取出部と、一端が検知側電極部に電気的に接続されると共に、他端が検知側取出部に電気的に接続される検知側リード部と、 耐酸化性を有し、一端が基準側電極部に電気的に接続されると共に、他端が基準側取出部に電気的に接続される基準側リード部と、を有しており、基準側電極部は、センサ素子の内部に閉塞されて、固体電解質体を介して酸素が組み込まれることで内部酸素基準部として機能するものであり、検知側リード部は、卑金属を主体に形成されると共に測定対象ガスに接触しない気密状態でセンサ素子の内部に埋設された卑金属部と、耐酸化性およびガス不透過性を有する緻密体からなり、卑金属部よりも検知側電極部に近い側に形成される先端側緻密部と、耐酸化性およびガス不透過性を有する緻密体からなり、卑金属部よりも検知側取出部に近い側に形成される後端側緻密部と、を備えること、を特徴とするガスセンサである。
このガスセンサに備えられるセンサ素子は、検知側リード部が卑金属部を備えて形成されており、検知側リード部の全てが貴金属で形成されるセンサ素子に比べて、検知側リード部の材料費を抑えることができ、製造コストが安価になる。
また、このセンサ素子は、先端側緻密部を備えることで検知側電極部を介して検知側リード部の卑金属部にガス(例えば、酸素など)が到達するのを阻止でき、また、後端側緻密部を備えることで検知側取出部を介して検知側リード部の卑金属部にガスが到達するのを阻止できる。これにより、検知側リード部が卑金属部を備えて形成された場合であっても、検知側リード部の卑金属部が酸化するのを防止できる。
よって、本発明によれば、検知側リード部が安価に形成できると共に検知側リード部の卑金属部が酸化しがたいセンサ素子を備えることから、コスト低減を図ることができると共に耐酸化性に優れるガスセンサを実現できる。したがって、このガスセンサは、ガスセンサ素子における多孔質状電極部の触媒作用および耐酸化性を確保しつつ、従来よりも安価なガスセンサとなる。
なお、本発明において「耐酸化性を有する」とは、その導体を大気中に400[℃]で100時間晒したときに、導体抵抗値が初期値に対して150%を超えて上昇しないことを言う。
「検知側電極部および基準側電極部」は、耐酸化性を有し多孔質状をなすものであればよく、その形状や材質は特に限定されないが、Pt(白金)、Au(金)、Ru(ルテニウム)、Rh(ロジウム)、Pd(パラジウム)、Ir(イリジウム)等の貴金属を少なくとも1種包含しているものが好ましい。このうち、Ptは、耐酸化性に優れ、触媒作用も良好であり、さらに融点が高いことから、検知側電極部および基準側電極部として最適である。
「検知側取出部および基準側取出部」は、少なくとも一部がセンサ素子の外部に露出して、外部との電気的接続が可能に形成されていればよく、その形態や材質は特に限定されない。
「検知側リード部および基準側リード部」は、その形態は特に限定されず、例えば、センサリード部全体が同一平面上に配設される形態でもよく、あるいは、センサ素子の内部において三次元的に配設される形態でもよい。また、「検知側リード部および基準側リード部」は、それぞれ1本ずつに限られることはなく、複数備える形態であってもよい。複数備える場合、それらの全てに本発明を適用してもよく、あるいは、一部に本発明を適用してもよい。
「卑金属部」は、卑金属を主体とし、気密状態でセンサ素子の内部に埋設されていればよく、その形状や材質は特に限定されない。なお、本発明において「卑金属を主体とする」とは、卑金属を50wt%以上包含することを意味する。
「先端側緻密部および後端側緻密部」は、耐酸化性およびガス不透過性を有する緻密体であればよく、その形状や材質は特に限定されない。例えば、貴金属を主体とする緻密体で「先端側緻密部および後端側緻密部」を構成することや、貴金属−卑金属の合金からなる緻密体で「先端側緻密部および後端側緻密部」を構成することもできる。なお、本発明において「貴金属を主体とする」とは、貴金属を50wt%以上含有することを意味している。
そして、上述のガスセンサにおいては、センサ素子は、卑金属部を覆う絶縁性材料からなる検知側絶縁層を備えており、検知側取出部は、検知側絶縁層のうち卑金属部に対向する面の反対側の面に形成されており、検知側絶縁層は、卑金属部に対向する面から検知側取出部が形成される面にかけて貫通するビアホールを備えており、後端側緻密部は、ビアホールの内部に形成されるように、構成しても良い。
このセンサ素子は、卑金属部を覆う検知側絶縁層を備えており、卑金属部は、検知側絶縁層と固体電解質体との間で気密状態で備えられる。また、検知側絶縁層はビアホールを備えており、後端側緻密部がビアホールの内部に形成されている。そして、卑金属部は、ビアホール内の後端側緻密部を介して検知側取出部と電気的に接続されている。
つまり、このセンサ素子は、卑金属部を覆う検知側絶縁層にビアホールが形成されているものの、ビアホールに後端側緻密部が形成されており、ビアホールを介して卑金属部にガスが到達するのを後端側緻密部によって防止できる。
よって、本発明によれば、検知側絶縁層を備えるセンサ素子においても、検知側リード部が安価な材料で形成されると共に検知側リード部の卑金属部が酸化しがたい構成を実現できる。
次に、上述のガスセンサにおいては、基準側リード部は、ガス不透過性を有する緻密体として形成される基準側緻密部を備えており、センサ素子は、ガス透過性を有し、一端が基準側リード部のうち基準側緻密部よりも基準側電極部に近い部分に接続され、他端が当該センサ素子の後端部から外部に露出して形成されるガス放出路を備えるように、構成しても良い。
このように、基準側リード部が基準側緻密部を備える場合には、基準側緻密部がガスの移動を制限できるため、基準側取出部から基準側リード部を介して基準側電極部にガスが到達するのを抑制できる。これにより、不必要なガスが基準側取出部を通じて基準側電極部に到達するのを防止できる。
また、ガス放出路を備えるセンサ素子は、基準側電極部に組み込まれた酸素の一部をガス放出路を通じて外部に放出できることから、基準側電極部に対して酸素が過剰に組み込まれた場合においても、過剰分の酸素をガス放出路を通じて放出できる。これにより、このセンサ素子は、基準側電極部における酸素圧力が過度に上昇するのを抑制でき、酸素圧力の上昇に伴うセンサ素子の破損を防止できる。
なお、このセンサ素子においては、基準側緻密部の形成位置を基準側リード部のうち基準側取出部との接続部に近づけることが望ましい。これにより、ガス放出路の長さを短縮でき、ガス放出路の形成工程における作業負担を軽減できる。
次に、上述のガスセンサにおいては、検知側取出部は、外表面にガス不透過性を有する検知側メッキ部を備えて構成しても良い。
このように、ガス不透過性を有する検知側メッキ部を備えることで、外部ガスが検知側取出部を介して検知側リード部に到達するのを防止できる。つまり、検知側取出部を介してガスが卑金属部に到達するのを、後端側緻密部に加えて検知側メッキ部によっても抑制できることから、卑金属部にガスが到達するのをより確実に防止できる。
よって、本発明によれば、検知側リード部が酸化しがたいセンサ素子を実現でき、耐酸化性に優れたガスセンサを実現できる。なお、検知側メッキ部は、例えば、貴金属で形成することができる。
そして、上述のガスセンサにおいては、先端側緻密部および後端側緻密部は、卑金属および貴金属の合金で形成されるようにしても良い。
このように、先端側緻密部および後端側緻密部を、卑金属および貴金属の合金で形成することで、貴金属の使用量を抑制しつつ、代わりに安価な卑金属を使用することができる。
これにより、センサ素子のコスト低減を図ることができるとともに、ガスセンサとしてのコスト低減を図ることができる。
次に、上述のガスセンサにおいては、センサ素子は、通電により発熱する発熱部と、耐酸化性を有し、少なくとも一部がセンサ素子の外部に露出する一対のヒータ取出部と、一端が発熱部に電気的に接続されると共に、他端がヒータ取出部に電気的に接続される一対のヒータリード部と、を備えており、一対のヒータリード部は、卑金属を主体に形成されると共に測定対象ガスに接触しない気密状態でセンサ素子の内部に埋設された一対のヒータ用卑金属部と、耐酸化性およびガス不透過性を有する緻密体からなり、ヒータ用卑金属部よりもヒータ取出部に近い側に形成される一対のヒータ用緻密部と、を備えるように、構成しても良い。
このセンサ素子は、発熱部を備えることから固体電解質体を加熱することができ、外部からの熱供給のみで加熱する場合に比べて、短時間でセンサ素子を活性化温度まで加熱できる。
また、このセンサ素子は、ヒータリード部がヒータ用卑金属部を備えて形成されており、ヒータリード部の全てが貴金属で形成されるセンサ素子に比べて、ヒータリード部の材料費を抑えることができ、製造コストが安価になる。
さらに、このセンサ素子は、ヒータ用緻密部を備えることでヒータ取出部を介してヒータ用卑金属部にガスが到達するのを阻止できる。これにより、ヒータリード部がヒータ用卑金属部を備えて形成された場合であっても、ヒータリード部のヒータ用卑金属部が酸化するのを防止できる。
よって、本発明によれば、ヒータリード部が安価に形成できると共にヒータリード部のヒータ用卑金属部が酸化しがたいセンサ素子を備えることから、コスト低減を図ることができると共に耐酸化性に優れるガスセンサを実現できる。
なお、「発熱部」は、通電により発熱するものであればよく、その形状や個数などは特に限定されない。なお、発熱部は、例えば、タングステンなどを用いて構成できる。
また、「ヒータリード部」は、その形態は特に限定されず、例えば、ヒータリード部全体が同一平面上に配設される形態でもよく、あるいは、センサ素子の内部において三次元的に配設される形態でもよい。また、「ヒータリード部」の個数は、一対に限られることはなく、二対以上を備える形態であってもよい。二対以上のヒータリード部を備える場合、それらの全てに本発明を適用してもよく、あるいは、一部に本発明を適用してもよい。
次に、上述の発熱部を備えるガスセンサにおいては、センサ素子は、発熱部および一対のヒータ用卑金属部を覆う絶縁性材料からなるヒータ被覆絶縁層を備えており、一対のヒータ取出部は、ヒータ被覆絶縁層のうち一対のヒータ用卑金属部に対向する面の反対側の面に形成されており、ヒータ被覆絶縁層は、一対のヒータ用卑金属部に対向する面から一対のヒータ取出部が形成される面にかけて貫通するヒータ用ビアホールを備えており、一対のヒータ用緻密部は、ヒータ用ビアホールの内部に形成されるように、構成して良い。
このセンサ素子は、ヒータ用卑金属部を覆うヒータ被覆絶縁層を備えており、ヒータ用卑金属部は、ヒータ被覆絶縁層により気密状態で備えられる。また、ヒータ被覆絶縁層はヒータ用ビアホールを備えており、ヒータ用緻密部がヒータ用ビアホールの内部に形成されている。そして、ヒータ用卑金属部は、ヒータ用ビアホール内のヒータ用緻密部を介してヒータ取出部と電気的に接続されている。
つまり、このセンサ素子は、ヒータ用卑金属部を覆うヒータ被覆絶縁層にヒータ用ビアホールが形成されているものの、ヒータ用ビアホールにヒータ用緻密部が形成されており、ヒータ用ビアホールを介してヒータ用卑金属部にガスが到達するのをヒータ用緻密部によって防止できる。
よって、本発明によれば、ヒータ被覆絶縁層を備えるセンサ素子においても、ヒータリード部が安価な材料で形成されると共にヒータリード部のヒータ用卑金属部が酸化しがたい構成を実現できる。
次に、上述の発熱部を備えるガスセンサにおいては、ヒータ取出部は、外表面にガス不透過性を有するヒータ用メッキ部を備えるように、構成しても良い。
このように、ガス不透過性を有するヒータ用メッキ部を備えることで、外部ガスがヒータ取出部を介してヒータリード部に到達するのを防止できる。つまり、ヒータ取出部を介してガスがヒータ用卑金属部に到達するのを、ヒータ用緻密部に加えてヒータ用メッキ部によっても抑制できることから、ヒータ用卑金属部にガスが到達するのをより確実に防止できる。
よって、本発明によれば、ヒータリード部が酸化しがたいセンサ素子を実現でき、耐酸化性に優れたガスセンサを実現できる。なお、ヒータ用メッキ部は、例えば、貴金属で形成することができる。
以下に、本発明を適用した実施形態を図面と共に説明する。
なお、本実施形態では、ガスセンサの一種であって、自動車や各種内燃機関における各種制御(例えば、空燃比フィードバック制御など)に使用するために、測定対象ガス(排ガス)中の特定ガス(酸素)を検出する検出素子(センサ素子)が組み付けられるとともに、内燃機関の排気管に装着される酸素センサ2について説明する。
図1は、本発明を適用した実施形態の酸素センサ2の全体構成を示す断面図である。
酸素センサ2は、排気管に固定するためのネジ部103が外表面に形成された筒状の主体金具102と、軸線方向(図中上下方向)に延びる板状形状をなすセンサ素子4と、センサ素子4の径方向周囲を取り囲むように配置される筒状のセラミックスリーブ6と、軸線方向に貫通するコンタクト挿通孔84の内壁面がセンサ素子4の後端部の周囲を取り囲む状態で配置される絶縁コンタクト部材82と、センサ素子4と絶縁コンタクト部材82との間に配置される4個のリードフレーム10と、を備えている。
センサ素子4は、軸線方向に延びる板状形状をなし、測定対象となるガスに向けられる先端側(図中下方)に多孔質保護層25に覆われた検出部8が形成され、後端側(図中上方)の外表面のうち表裏の位置関係となる第1板面21および第2板面23に電極端子部30,32,34,36が形成されている。
なお、電極端子部30は検知側センサ電極パッド30として備えられ、電極端子部32は基準側センサ電極パッド32として備えられ、電極端子部34,36はヒータ電極パッド34,36として備えられている。
リードフレーム10は、センサ素子4と絶縁コンタクト部材82との間に配置されることで、センサ素子4の電極端子部30,32,34,36にそれぞれ電気的に接続される。また、リードフレーム10は、外部からセンサの内部に配設されるリード線46にも電気的に接続されており、リード線46が接続される外部機器と電極端子部30,32,34,36との間に流れる電流の電流経路を形成する。
主体金具102は、軸線方向に貫通すると共に、この軸線方向に垂直な断面における内周が円形の貫通孔109を有し、貫通孔109の径方向内側に突出する棚部107を有する略筒状形状に構成されている。また、主体金具102は、検出部8を貫通孔109の先端側外部に配置し、電極端子部30,32,34,36を貫通孔109の後端側外部に配置する状態で貫通孔109に挿通されたセンサ素子4を、他部材(粉末充填層108など)を介して保持するよう構成されている。さらに、棚部107は、軸線方向に垂直な平面に対して傾きを有する後端側向き拡径状のテーパ面を有している。
なお、主体金具102の貫通孔109の内部には、センサ素子4の径方向周囲を取り囲む状態で、環状形状のセラミックホルダ106、粉末充填層108(以下、滑石リング108ともいう)、第2充填層110および上述のセラミックスリーブ6が、この順に先端側から後端側にかけて積層されている。また、セラミックスリーブ6と主体金具102の後端部104との間には、加締リング112が配置されており、主体金具102の後端部104は、加締リング112を介してセラミックスリーブ6を先端側に押し付けるように、加締められている。
さらに、セラミックホルダ106および粉末充填層108の周囲のうち、主体金具102との間には、保護カバー125が配置されている。なお、保護カバー125は、セラミックホルダ106および滑石リング108の側面を覆うと共に、セラミックホルダ106の先端側を覆う筒状形状に形成されている。
一方、主体金具102の先端側(図1における下方)外周には、センサ素子4の突出部分を覆うと共に、複数の孔部を有する金属製(例えば、ステンレスなど)の二重の外部プロテクタ42および内部プロテクタ43が、溶接等によって取り付けられている。
そして、主体金具102の後端側外周には、外筒44が固定されている。また、外筒44の後端側(図1における上方)の開口部には、センサ素子4の各電極端子部30,32,34,36とそれぞれ電気的に接続される4本のリード線46が挿通されるリード線挿通孔が形成されたセラミックセパレータ48とグロメット50とが配置されている。
ここで、センサ素子4の概略構造を表す分解斜視図を、図2に示す。
センサ素子4は、多孔質保護層25と、第1アルミナ層513と、固体電解質層515と、第2アルミナ層517と、第3アルミナ層519とを備えて構成される。なお、多孔質保護層25、第1アルミナ層513、固体電解質層515、第2アルミナ層517、第3アルミナ層519は、この順序で積層されている。
また、センサ素子4は、センサ素子4の内部に閉塞されて、固体電解質層515を介して酸素が組み込まれることで内部酸素基準部として機能する基準電極部525を備えており、酸素検知の基準となる酸素濃度を自己の内部で生成する基準酸素自己生成方式の構成を有している。
固体電解質層515は、アルミナ20wt%とジルコニア80wt%とからなる酸素イオン導電性を有する固体電解質体で形成されており、その外形は、長さ約40mm、幅約4.5mm、厚さ約0.2mmの矩形板状をなす。この固体電解質層515の後端側(図2における右側)の所定位置には、ビアホール516(直径約0.25mm)が形成されている。
固体電解質層515の表面(図2における上側面)側には、先端側に位置する検知電極部521、及び、これに電気的に接続されて後端側(図2における右側)へ延びる第1センサリード部523が形成されている。
検知電極部521は、Pt(白金)からなる多孔質状の電極であり、固体電解質層515に当接して形成される。この検知電極部521は、Pt(白金)からなるため、耐酸化性を有し、実使用において多孔質保護層25および後述する第1アルミナ層513の検知用開口部514を通じて内部に取り込まれたガスが接触しても酸化が防止でき、導電性を維持できる。
第1センサリード部523は、検知電極部521に一体に形成される先端部565と、この先端部565に接続する先端側緻密部566と、この先端側緻密部566に接続する卑金属部567と、を備えて構成されている。
先端部565は、検知電極部521と同様にPt(白金)からなる多孔質状に形成されていることから、耐酸化性を有し、実使用において検知電極部521を通じて取り込まれたガスが接触しても酸化が防止でき、導電性を維持できる。なお、先端部565は、長さ約5.4mm、幅約0.33mmである。
先端側緻密部566は、貴金属−卑金属合金からなり、耐酸化性およびガス不透過性を有する緻密体である。なお、先端側緻密部566は、長さ約4.0mm、幅約0.6mmである。本実施形態では、貴金属−卑金属合金としてPt−18.4wt%のタングステン合金(Pt−18.4wt%W合金)を利用している。この先端側緻密部566は、耐酸化性を有することから、実使用において検知電極部521および第1センサリード部523の先端部565を通じて取り込まれたガスが接触しても酸化が防止でき、導電性を維持できる。また、先端側緻密部566は、ガス不透過性を有することから、先端部565を通じて取り込まれたガスが卑金属部567に到達するのを防止できる。
卑金属部567は、W(タングステン)を主体に構成されており、貴金属を主体に構成する場合に比べて安価に構成できる。なお、卑金属部567は、先端側緻密部566との接続端部とは反対側の端部において、後述する検知側ビア導体563を介して検知側センサ電極パッド30に電気的に接続されている。
一方、固体電解質層515の裏面(図2における下側面)には、検知電極部521に対向する位置に基準電極部525が形成されており、また、基準電極部525に電気的に接続され後端側(図2における右側)へ延びる第2センサリード部527が形成されている。
基準電極部525は、Pt(白金)からなる多孔質状の電極であり、Ptからなるため、耐酸化性を有し、実使用において多孔質保護層25、後述する第1アルミナ層513の検知用開口部514、検知電極部521を通じて、さらに固体電解質層515を介して汲み込まれた酸素が接触しても酸化が防止でき、導電性を維持できる。
第2センサリード部527は、基準電極部525に一体に形成されており、基準電極部525と同様にPtからなることから、耐酸化性を有し、実使用において基準電極部525に汲み込まれた酸素が接触しても酸化が防止でき、導電性を維持できる。また、第2センサリード部527は、多孔質状に形成されていることから、基準電極部525に汲み込まれた酸素が内部を移動可能となるガス透過性を有している。
なお、第2センサリード部527は、基準電極部525との接続端部とは反対側の端部において、基準側内部ビア導体559に接続されており、さらには、基準側内部ビア導体559は、後述する基準側ビア導体564を介して基準側センサ電極パッド32に電気的に接続されている。
基準側内部ビア導体559は、基準電極部525、第2センサリード部527と同様にPtからなることから、耐酸化性を有しており、実使用において、基準電極部525に汲み込まれた酸素が第2センサリード部527を介して移動して接触しても、酸化が防止され、導電性が維持できる。また、基準側内部ビア導体559は、多孔質状に形成されていることから、第2センサリード部527に存在する酸素が内部を移動可能となるガス透過性を有している。
第1アルミナ層513は、絶縁性材料のアルミナからなるセラミック層であり、その外形は、長さ約40mm、幅約4.5mm、厚さ約0.4mmの矩形板状をなす。
第1アルミナ層513の先端側(図2における左側)の所定位置には、測定対象ガスを検知電極部521へ通過させるための検知用開口部514(直径約2.5mm)が形成されている。
また、第1アルミナ層513の後端側の所定位置には、この層を厚さ方向に貫通する2つのビアホール512(直径約0.3mm)が幅方向に並んで形成されている。この2つのビアホール512は、検知側ビアホール561および基準側ビアホール562であり、それぞれの内部には、検知側ビア導体563および基準側ビア導体564が充填形成されている。
検知側ビア導体563は、本実施形態では、貴金属−卑金属合金としてPt−18.4wt%のタングステン合金(Pt−18.4wt%W合金)を利用している。この検知側ビア導体563は、耐酸化性を有することから、仮に、検知側センサ電極パッド30がガスを取り込み可能に構成されている場合であっても、実使用において、検知側センサ電極パッド30を通じて取り込まれたガスが接触することによる酸化が防止でき、導電性を維持できる。また、検知側ビア導体563は、ガス不透過性を有することから、検知側センサ電極パッド30を通じて取り込まれたガスが卑金属部567に到達するのを防止できる。
基準側ビア導体564は、基準電極部525、第2センサリード部527、基準側内部ビア導体559と同様にPtからなることから、耐酸化性を有しており、実使用において、基準電極部525に汲み込まれた酸素が第2センサリード部527、基準側内部ビア導体559を介して移動して接触しても、酸化が防止され、導電性が維持できる。また、基準側ビア導体564は、多孔質状に形成されていることから、基準側内部ビア導体559に存在する酸素が内部を移動可能となるガス透過性を有している。
更に、第1アルミナ層513の表面(図2における上側面)には、検知側ビア導体563および基準側ビア導体564の各々の端面を覆うように検知側センサ電極パッド30および基準側センサ電極パッド32が形成されている。
検知側センサ電極パッド30は、検知側ビア導体563の端面を直接覆う厚さ約15μmのタングステン層556と、このタングステン層556を覆うメッキ層558と、を備えている。なお、メッキ層558は、厚さ約2μmのNiからなるメッキ層と、このNiメッキ層を覆う厚さ約3μmのPt或いはAuからなるメッキ層と、を備えて構成されている。
一方、基準側センサ電極パッド32は、基準側ビア導体564の端面を直接覆う厚さ約20μmのPt層である。
このように、センサ素子4は、基準電極部525に汲み込まれた酸素の一部を、第2センサリード部527、基準側内部ビア導体559、基準側ビア導体564、基準側センサ電極パッド32を通じて外部に放出することが可能となる。このことから、何らかの要因により基準電極部525に対して酸素が過剰に組み込まれた場合には、過剰分の酸素を外部に放出できる。よって、センサ素子4は、基準電極部525における酸素圧力が過度に上昇するのを抑制でき、酸素圧力の上昇に伴うセンサ素子の破損が生じがたくなる。
よって、センサ素子4を備える酸素センサは、基準電極部525への酸素供給量が過剰となる虞がある用途においても、酸素圧力の過剰な上昇を防止することができ、センサ素子の破損を防止しつつ酸素検知が可能な構成となる。
第2アルミナ層517は、第1アルミナ層513と同様、絶縁性材料のアルミナからなるセラミック層であり、その外形は、長さ約40mm、幅約4.5mm、厚さ約0.35mmの矩形板状をなす。
第2アルミナ層517の裏面(図2における下側面)には、先端側に位置する発熱部535と、発熱部535の両端にそれぞれ電気的に接続されて後端側に延びる一対のヒータリード部537と、が形成されている。
発熱部535は、W(タングステン)を主体に構成される発熱抵抗体であり、電流が通電されることで発熱する。本実施形態の発熱部535は、線幅が約0.27mmで蛇行状に形成されている。ヒータリード部537は、W(タングステン)を主体に形成されており、線幅は約0.85mmで形成されている。
発熱部535およびヒータリード部537は、酸化が生じやすい材料であるW(タングステン)を主体に構成されているため、実使用において高温下でガスに触れると酸化するおそれがある。しかし、発熱部535およびヒータリード部537は、第2アルミナ層517と第3アルミナ層519との間に気密に埋設されており、測定対象ガスに直接接触しない態様で形成されている。
第3アルミナ層519は、第1アルミナ層513および第2アルミナ層517と同様に、絶縁性材料のアルミナからなるセラミック層であり、その外形は、長さ約40mm、幅約4.5mm、厚さ約0.4mmの矩形板状をなす。
この第3アルミナ層519の後端側(図2における右側)の所定位置には、2つのヒータ用ビアホール520(直径約0.3mm)が幅方向に並んで形成されている。これらのヒータ用ビアホール520には、Pt−18.4wt%のタングステン合金(Pt−18.4wt%W合金)からなり、耐酸化性およびガス不透過性を有するヒータ用ビア導体555が充填形成されている。
更に、第3アルミナ層519の裏面(図2における下側面)には、各々のヒータ用ビア導体555の端面を覆うように厚さ約15μmの2つのヒータ電極パッド34,36が形成されている。ヒータ電極パッド34,36は、ヒータ用ビア導体555の端面を直接覆う厚さ約15μmのタングステン層568と、タングステン層568を覆うメッキ層569と、を備えている。また、メッキ層569は、タングステン層568を覆う厚さ約2μmのNiメッキ層と、Niメッキ層を覆う厚さ約3μmのPt或いはAuメッキ層と、を備えて形成されている。
ヒータ用ビア導体555は、耐酸化性を有することから、仮に、2つのヒータ電極パッド34,36がガスを取り込み可能に構成されている場合であっても、実使用においてヒータ電極パッド34,36を通じて取り込まれたガスが接触することによる酸化が防止でき、導電性を維持できる。また、ヒータ用ビア導体555は、ガス不透過性を有することから、ヒータ電極パッド34,36を通じて取り込まれたガスが発熱部535およびヒータリード部537に到達するのを防止できる。
なお、ヒータ電極パッド34,36がガスを取り込み可能に構成されている場合としては、例えば、メッキ層を備えることなくタングステン層のみで形成された構成を挙げることができる。
次に、センサ素子4の製造方法について説明する。
まず、焼成後に第1〜第3アルミナ層513,517,519となる第1〜第3未焼成アルミナシートを作製する。具体的には、アルミナ粉末(純度99.99%以上、平均粒径0.3μm)97wt%と、イットリア5.4mol%共沈型ジルコニア(純度99%以上、平均粒径0.3mm)3wt%のセラミック粉末100質量部に対して、ブチラール樹脂14質量部と、ジブチルフタレート7質量部とをさらに加えて配合し、更にトルエン及びメチルエチルケトンからなる混合溶媒を混合して、スラリーとする。そして、これをドクターブレード法によりシート状とし、トルエン及びメチルエチルケトンを揮発させて、第1〜第3未焼成アルミナシートを作製する。更に、第1未焼成アルミナシートにはビアホール512および検知用開口部514をそれぞれ穿孔し、第3未焼成アルミナシートにはヒータ用ビアホール520を穿孔する。
一方で、焼成後に固体電解質層515となる未焼成固体電解質シートを作製する。具体的には、アルミナ粉末(純度99.99%以上、平均粒径0.3μm)20wt%と、ジルコニア80wt%とのセラミック粉末100質量部に対して、ブチラール樹脂12質量部と、ジブチルフタレート6質量部とをさらに加えて配合し、更にトルエン及びメチルエチルケトンからなる混合溶媒を混合して、スラリーとする。そして、これをドクターブレード法によりシート状とし、トルエン及びメチルエチルケトンを揮発させて、未焼成固体電解質シートを作製する。
他方で、焼成後に多孔質保護層25となる未焼成保護シートを作製する。具体的には、アルミナ粉末(純度99.99%以上、平均粒径0.3μm)100質量部と、カーボン粉末(真球状粒子、平均粒径5μm)22質量部と、ジブチルフタレート7質量部とを配合し、更にトルエン及びメチルエチルケトンからなる混合溶媒を混合して、スラリーとする。そして、これをドクターブレード法によりシート状とし、トルエン及びメチルエチルケトンを揮発させて、未焼成保護シートを作製する。
次に、焼成後に検知電極部521および第1センサリード部523となる第1センサパターンと、焼成後に基準電極部525および第2センサリード部527となる第2センサパターンと、焼成後に基準側内部ビア導体559となる未焼成ビア導体と、を形成する。
具体的には、Pt(平均粒径5μm〜8μm)100質量部と、ジルコニア粉末(平均粒径0.3μm)20質量部と、エトセルバインダ7質量部と、を配合し、更にブチルカルビトールを溶媒として混合して、第1導電性ペーストとする。そして、この第1導電性ペーストを用いて、未焼成固体電解質シートの一方の面(表面となる面)に、第1センサパターンのうち、焼成後に検知電極部521となるバターン、及び、焼成後に第1センサリード部523の先端部565となるパターンを、20±10μmの厚さで印刷し、乾燥させる。
また、Pt81.6wt%、W18.4wt%からなる金属粉末100質量部に、アルミナ10質量部と、エトセルバインダー2.5質量部と、ブチルカルビトールを溶媒として混合して、高密度で高粘度の第2導電性ペーストを得る。そして、この第2導電性ペーストを用いて、未焼成固体電解質シートの一方の面(表面となる面)に、第1センサパターンのうち、焼成後に第1センサリード部523の先端側緻密部566となるパターンを、20±10μmの厚さで印刷し、乾燥させる。
また更に、タングステン粉末100質量部と、アルミナ粉末(純度99.99%以上、平均粒径0.3μm)12質量部と、エトセルバインダ8質量部とを配合し、更にブチルカルビトールを溶媒として混合して、第3導電性ペーストとする。そして、この第3導電性ペーストを用いて、未焼成固体電解質シートの一方の面(表面となる面)に、第1センサパターンのうち、焼成後に第1センサリード部523の卑金属部567となるパターンを、20±10μmの厚さで印刷し、乾燥させる。かくして、第1センサパターンが形成される。
次に、上記の第1導電性ペーストを利用して、未焼成固体電解質シートの他方の面(裏面となる面)に、第2センサパターンとして、焼成後に基準電極部525となるパターン、及び、焼成後に第2センサリード部527となるパターンを、20±10μmの厚さで印刷し、乾燥させる。
さらに、Pt(平均粒径5μm〜8μm)100質量部と、ジルコニア粉末(平均粒径0.3μm)20質量部と、エトセルバインダ2質量部とを配合し、更にブチルカルビトールを溶媒として混合して、高密度で高粘度の第4導電性ペーストとする。そして、この第4導電性ペーストを、未焼成固体電解質シートに形成したビアホール516に充填印刷し、焼成後に基準側内部ビア導体559となる未焼成ビア導体を形成する。
次に、焼成後にビア導体551(検知側ビア導体563、基準側ビア導体564)となる未焼成ビア導体を形成する。
具体的には、上記の第2導電性ペーストを、第1未焼成アルミナシートの後端側に形成した2つのビアホール512のうち検知側ビアホール561に充填印刷し、未焼成ビア導体を形成する。
また、上記の第4導電性ペーストを、第1未焼成アルミナシートの後端側に形成した2つのビアホール512のうち基準側ビアホール562に充填印刷し、未焼成ビア導体を形成する。
次に、焼成後に検知側センサ電極パッド30のタングステン層556となる電極パッドパターン、および基準側センサ電極パッド32となる電極パッドパターンを形成する。
具体的には、タングステン粉末100質量部と、アルミナ粉末(純度99.99%以上、平均粒径0.3μm)6質量部と、エトセルバインダー6質量部と、を配合し、更にブチルカルビトールを溶媒として混合して、第5導電性ペーストとする。そして、第5導電性ペーストを、第1未焼成アルミナシートの一方の面(表面となる面)に、検知側ビア導体563となる未焼成ビア導体を覆うように所定形状に印刷し、乾燥させて、電極パッドパターンを形成する。
また、上記の第1導電性ペーストを、第1未焼成アルミナシートの一方の面(表面となる面)に、基準側ビア導体564となる未焼成ビア導体を覆うように所定形状に印刷し、乾燥させて、電極パッドパターンを形成する。
次に、焼成後に発熱部535となる発熱パターンと、焼成後にヒータリード部537となるヒータリードパターンを形成する。
具体的には、上記の第3導電性ペーストを、第3未焼成アルミナシートの一方の面(表面となる面)に印刷し、乾燥させて、発熱パターンを形成する。また、第3導電性ペーストを、第3未焼成アルミナシートの一方の面(表面となる面)に印刷し、乾燥させて、ヒータリードパターンを形成する。
次に、焼成後にヒータ用ビア導体555となる未焼成ビア導体を形成する。具体的には、上記の第2導電性ペーストを、第3未焼成アルミナシートの後端付近に形成した2つのヒータ用ビアホール520に充填印刷し、未焼成ビア導体を形成する。
次に、焼成後にヒータ電極パッド34,36のタングステン層568となるヒータ電極パッドパターンを形戒する。
具体的には、上記の第5導電性ペーストを、第3未焼成アルミナシートの一方の面(裏面となる面)に、焼成後にヒータ用ビア導体555となる未焼成ビア導体を覆うように所定形状に印刷し、乾燥させて、ヒータ電極パッドパターンを形成する。
次に、焼成後にセンサ素子4となる積層体を作製する。具体的には、第1未焼成アルミナシートの一方の面(裏面となる面)、及び、第2未焼成アルミナシートの両面に、アルミナ層用未焼成シートをブチルカルビトールにて希釈した貼り合わせペーストを、20μmの厚みでそれぞれ印刷する。その後、未焼成保護シート、第1未焼成アルミナシート、未焼成固体電解質シート、第2未焼成アルミナシート及び第3未焼成アルミナシートを貼り合わせ、50℃、60秒間、7±0.05kg/cm2 で真空圧着して一体化し、積層体を作製する。
次に、この積層体を焼成する。具体的には、積層体を、大気雰囲気下、60℃で6時間加熱し、脱脂する。その後、これを、水素ウェッター注入雰囲気下、1520℃で2時間焼成する。
その後、タングステン層556およびタングステン層568の上に、それぞれNiメッキ処理、Pt或いはAuメッキ処理を施し、タングステン層556を覆うメッキ層558、タングステン層568を覆うメッキ層569を形成する。
このようにして、センサ素子4が製造される。
そして、センサ素子4は、図1に示すように、先端側(図1における下方)の検出部8が排気管に固定される主体金具102の先端より突出すると共に、後端側の電極端子部30,32,34,36が主体金具102の後端より突出した状態で、主体金具102の内部に固定される。
また、主体金具102の後端部104より突出されたセンサ素子4の後端側(図1における上方)には、絶縁コンタクト部材82が配置される。尚、この絶縁コンタクト部材82は、センサ素子4の後端側の表面に形成される電極端子部30,32,34,36の周囲に配置されている。
このように、酸素センサ2は、センサ素子4の電極端子部30,32,34,36がリードフレーム10およびリード線46を介して外部機器に電気的に接続されることで、測定対象ガスにおける酸素検知結果に応じた電気信号を外部機器に対して出力可能に構成されている。
なお、酸素センサ2においては、センサ素子4が特許請求の範囲に記載のセンサ素子に相当しており、固体電解質層515が固体電解質体に相当しており、検知電極部521が検知側電極部に相当し、基準電極部525が基準側電極部に相当し、検知側センサ電極パッド30が検知側取出部に相当し、基準側センサ電極パッド32が基準側取出部に相当している。
また、第1センサリード部523および検知側ビア導体563が検知側リード部に相当し、第2センサリード部527、基準側内部ビア導体559および基準側ビア導体564が基準側リード部に相当し、卑金属部567が卑金属部に相当し、先端側緻密部566が先端側緻密部に相当し、検知側ビア導体563が後端側緻密部に相当する。
さらに、第1アルミナ層513が検知側絶縁層に相当し、検知側ビアホール561がビアホールに相当し、検知側センサ電極パッド30のメッキ層558が検知側メッキ部に相当している。
また、ヒータ電極パッド34,36が一対のヒータ取出部に相当し、2つのヒータリード部537および2つのヒータ用ビア導体555が一対のヒータリード部に相当している。
さらに、2つのヒータリード部537が一対のヒータ用卑金属部に相当し、2つのヒータ用ビア導体555が一対のヒータ用緻密部に相当する。
また、第3アルミナ層519がヒータ被覆絶縁層に相当し、2つのヒータ用ビアホール520がヒータ用ビアホールに相当し、ヒータ電極パッド34,36のメッキ層569がヒータ用メッキ部に相当する。
以上説明したように、酸素センサ2に備えられるセンサ素子4は、第1センサリード部523が卑金属部567を備えて形成されており、第1センサリード部523および検知側ビア導体563の全てが貴金属で形成されるセンサ素子に比べて、当該部分の材料費を抑えることができ、製造コストが安価になる。
また、センサ素子4は、先端側緻密部566を備えることで検知電極部521を介して卑金属部567にガス(酸素など)が到達するのを阻止でき、また、検知側ビア導体563を備えることで検知側センサ電極パッド30を介して卑金属部567にガス(酸素など)が到達するのを阻止できる。これにより、第1センサリード部523が卑金属部567を備えて形成された場合でも、卑金属部567が酸化するのを防止できる。
よって、本実施形態の酸素センサ2は、第1センサリード部523が安価に形成できると共に第1センサリード部523の卑金属部567が酸化しがたいセンサ素子4を備えることから、コスト低減を図ることができると共に耐酸化性に優れるものとなる。
また、センサ素子4は、卑金属部567を覆う第1アルミナ層513を備えており、卑金属部567は、第1アルミナ層513と固体電解質層515との間で気密状態で備えられる。そして、第1アルミナ層513はビアホール512を備えており、後端側緻密部としての検知側ビア導体563がビアホール512の内部に形成されている。
つまり、センサ素子4は、卑金属部567を覆う第1アルミナ層513にビアホール512が形成されているが、ビアホール512に後端側緻密部としての検知側ビア導体563が形成されており、ビアホール512を介して卑金属部567にガスが到達するのを検知側ビア導体563によって防止できる。
また、本実施形態のセンサ素子4は、検知側センサ電極パッド30がガス不透過性を有するメッキ層558を備えて構成されている。
このようにメッキ層558を備えることで、外部ガスが検知側センサ電極パッド30を介して検知側ビア導体563および第1センサリード部523に到達するのを防止できる。つまり、検知側センサ電極パッド30を介してガスが卑金属部567に到達するのを、検知側ビア導体563に加えてメッキ層558によっても抑制できることから、卑金属部567にガスが到達するのをより確実に防止できる。
また、先端側緻密部566および検知側ビア導体563は、貴金属−卑金属合金からなることから、貴金属のみで形成する場合に比べて、貴金属の使用量を抑制しつつ、代わりに安価な卑金属を使用することで、コスト低減を図ることができる。
さらに、センサ素子4は、発熱部535を備えることから固体電解質層515を加熱することができ、外部からの熱供給のみで加熱する場合に比べて、短時間で自身を活性化温度まで加熱できる。
また、センサ素子4は、ヒータリード部537が卑金属のW(タングステン)を主体に形成されており、貴金属のみで形成されたヒータリード部を備える構成ではない。つまり、センサ素子4は、ヒータリード部の全てが貴金属で形成されるセンサ素子に比べて、ヒータリード部の材料費を抑えることができ、製造コストが安価になる。
さらに、センサ素子4は、ヒータ用緻密部としてのヒータ用ビア導体555を備えており、ヒータ用ビア導体555を備えることでヒータ電極パッド34,36を介してヒータリード部537にガスが到達するのを阻止できる。これにより、ヒータリード部537が卑金属を主体に構成される場合であっても、ヒータリード部537が酸化するのを防止できる。
よって、本実施形態の酸素センサ2は、ヒータリード部537が安価に形成できると共にヒータリード部537が酸化しがたいセンサ素子4を備えることから、コスト低減を図ることができると共に耐酸化性に優れるものとなる。
なお、センサ素子4は、卑金属を主体とするヒータリード部537を覆う第3アルミナ層519を備えており、ヒータリード部537は、第2アルミナ層517と第3アルミナ層519との間で気密状態で備えられる。また、第3アルミナ層519は、ヒータ用ビアホール520を備えており、ヒータ用緻密部としてのヒータ用ビア導体555がヒータ用ビアホール520の内部に形成されている。
つまり、センサ素子4は、ヒータリード部537を覆う第3アルミナ層519にヒータ用ビアホール520が形成されているものの、ヒータ用ビアホール520にヒータ用緻密部(ヒータ用ビア導体555)が形成されており、ヒータ用ビアホール520を介してヒータリード部537にガスが到達するのをヒータ用緻密部(ヒータ用ビア導体555)によって防止できる。
よって、本実施形態によれば、ヒータ被覆絶縁層(第3アルミナ層519)を備える構成においても、ヒータリード部537が安価な材料で形成されると共にヒータリード部537が酸化しがたい構成のセンサ素子4を実現できる。
また、センサ素子4は、ヒータ電極パッド34,36がガス不透過性を有するメッキ層569を備えて構成されている。
このように、メッキ層569を備えることで、外部ガスがヒータ電極パッド34,36を介してヒータリード部537に到達するのを、ヒータ用ビア導体555に加えてメッキ層569によっても抑制できることから、卑金属を主体とするヒータリード部537にガスが到達するのをより確実に防止できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の態様を採ることができる。
例えば、センサ素子は、上記実施形態(以下、第1実施形態とも言う)のセンサ素子4に限られることはなく、基準側電極部と基準側緻密部との間の電流経路(基準側リード部)に接続されるガス放出路を備える構成のセンサ素子を用いても良い。
そこで、第1実施形態のセンサ素子4に対して、第2センサリード部527に接続されたガス放出路571を付加した構成の第2センサ素子5について説明する。
第2センサ素子5の概略構造を表す分解斜視図を、図3に示す。なお、第1実施形態のセンサ素子4と同様の構成要素については、同一符号を付している。
第2センサ素子5は、一端が第2センサリード部527の後端部に接続され、他端が第2センサ素子5の後端面で外部に露出する状態で配置された多孔質状のガス放出路571を備えている。
ガス放出路571は、固体電解質層515と第2アルミナ層517との間に配置されており、第2センサリード部527と同様に多孔質状に形成されていることから、内部をガスが移動可能となるガス透過性を有している。また、ガス放出路571は、第2センサリード部527と同様に、Pt(白金)からなることから、耐酸化性を有し、実使用において基準電極部525に汲み込まれた酸素が接触しても酸化が防止でき、導電性を維持できる。
つまり、ガス放出路571を備える第2センサ素子5は、基準電極部525に組み込まれた酸素の一部を、第2センサリード部527およびガス放出路571を通じて外部に放出することが可能となる。このことから、何らかの要因により基準電極部525に対して酸素が過剰に組み込まれた場合には、過剰分の酸素を第2センサリード部527およびガス放出路571を通じて外部に放出できる。
このように、第2センサ素子5は、基準電極部525における酸素圧力が過度に上昇するのを抑制でき、酸素圧力の上昇に伴うセンサ素子の破損を防止できる。
よって、第2センサ素子5を備える酸素センサは、基準電極部525への酸素供給量が過剰となる虞がある用途においても、酸素圧力の過剰な上昇を防止することができ、センサ素子の破損を防止しつつ酸素検知が可能な構成となる。
また、第2センサ素子5は、ガス不透過性を有する基準側内部ビア導体573および基準側ビア導体575を備えている。なお、基準側内部ビア導体573および基準側ビア導体575は、Pt−18.4wt%のタングステン合金(Pt−18.4wt%W合金)で形成されている。
基準側内部ビア導体573および基準側ビア導体575は、基準側センサ電極パッド32から第2センサリード部527を介して基準電極部525にガスが到達するのを抑制している。
これにより、第2センサ素子5は、不必要なガスが基準側センサ電極パッド32から第2センサリード部527を介して基準電極部525に到達するのを防止でき、不要なガスの影響によって基準電極部525の酸素濃度が変動することを防止できる。
なお、第2センサ素子5においては、第2センサリード部527、基準側内部ビア導体573および基準側ビア導体575が基準側リード部に相当し、基準側内部ビア導体573および基準側ビア導体575が基準側緻密部に相当し、ガス放出路571がガス放出路に相当する。
ところで、第2センサ素子5の製造方法は、第1実施形態のセンサ素子4の製造方法に対して、ガス放出路571となる放出路パターンを形成するためのガス放出路形成工程を追加することで実現できる。具体的には、基準電極部525および第2センサリード部527となる第2センサパターンを形成する工程の後に、ガス放出路形成工程を追加することで、第2センサ素子5を製造することができる。
ガス放出路形成工程では、アルミナ粉末60wt%とカーボン粉末40wt%とからなる粉末を100質量部として、この粉末100質量部とエトセルバインダ12質量部とを配合し、更にブチルカルビトールを溶媒として混合して得られる導電性ペーストを用いて、ガス放出路571となる放出路パターンを形成する。つまり、ガス放出路形成工程では、上記の導電性ペーストを利用して、未焼成固体電解質シートのうち裏面となる面に、放出路パターンとして、焼成後にガス放出路571となるパターンを、20±10μmの厚さで印刷し、乾燥させる処理を実行する。
なお、上述した第2センサ素子5は、ガス放出路571を第2センサリード部527とは別の構成要素として備える構成であるが、ガス放出路を備えるセンサ素子は、第2センサ素子5と同様の構成に限られることはなく、ガス放出路を第2センサリード部527と一体に備える構成であってもよい。
そこで、ガス放出路としてのガス放出部572を第2センサリード部527と一体に備える構成の第3センサ素子7の概略構成を表す分解斜視図を、図4に示す。
図4に示すように、第3センサ素子7は、第1実施形態のセンサ素子4に比べて、第2センサリード部527に対してガス放出部572が付加されて形成されている。つまり、第2センサリード部527は、ガス放出部572と一体に構成されており、ガス放出部572の後端部は、第3センサ素子7の後端面で外部に露出する状態で形成されている。
そして、第2センサリード部527およびガス放出部572は、Ptからなることから、耐酸化性を有し、実使用において基準電極部525に汲み込まれた酸素が接触しても酸化が防止でき、導電性を維持できる。また、第2センサリード部527およびガス放出部572は、多孔質状に形成されていることから、内部をガスが移動可能となるガス透過性を有している。
このため、第3センサ素子7は、基準電極部525に組み込まれた酸素の一部を、第2センサリード部527およびガス放出部572を通じて外部に放出することが可能となる。このことから、第3センサ素子7は、何らかの要因により基準電極部525に対して酸素が過剰に組み込まれた場合には、過剰分の酸素を第2センサリード部527およびガス放出部572を通じて外部に放出できる。
よって、第3センサ素子7は、第2センサ素子5と同様に、基準電極部525における酸素圧力が過度に上昇するのを抑制でき、酸素圧力の上昇に伴うセンサ素子の破損を防止できる。
また、第3センサ素子7は、ガス放出部572が付加されているものの、ガス放出部572が第2センサリード部527と一体に形成されることから、第1実施形態のセンサ素子4と略同様の製造方法で製造可能であり、第2センサ素子5の製造方法に比べて、ガス放出路形成工程に相当する作業工数を軽減できる。つまり、第3センサ素子7は、第2センサ素子に比べて、製造工程における作業負担の軽減を図ることができる。
なお、第1実施形態のセンサ素子4は、ガス放出路を備えない構成であるが、基準電極部525への酸素供給量を適切に制御することで、酸素圧力の上昇に起因する素子の破損を防止しつつ、酸素検知することが可能となる。
次に、上記の各実施形態では、W(タングステン)を主体として構成された卑金属部567を備えるセンサ素子4について説明したが、卑金属部はWを主体に構成されるものに限られることはなく、他の卑金属(例えば、Mo,Mn,Ti,Cr,Zr)を主体に構成されるものであっても良い。さらに、卑金属部に含まれる卑金属材料は1種類に限られることはなく、W,Mo,Mn,Ti,Cr,Zrの少なくともいずれか一つを含んで形成される卑金属部を有するセンサ素子を用いても良い。
本発明を適用した実施形態の酸素センサ2の全体構成を示す断面図である。 センサ素子4の概略構造を表す分解斜視図である。 第2センサ素子5の概略構造を表す分解斜視図である。 第3センサ素子7の概略構成を表す分解斜視図である。
符号の説明
2…酸素センサ、4…センサ素子、5…第2センサ素子、6…セラミックスリーブ、7…第3センサ素子、8…検出部、10…リードフレーム、25…多孔質保護層、30…検知側センサ電極パッド(電極端子部)、32…基準側センサ電極パッド(電極端子部)、34,36…ヒータ電極パッド(電極端子部)、512…ビアホール、513…第1アルミナ層、514…検知用開口部、515…固体電解質層、516…ビアホール、517…第2アルミナ層、519…第3アルミナ層、520…ヒータ用ビアホール、521…検知電極部、523…第1センサリード部、525…基準電極部、527…第2センサリード部、535…発熱部、537…ヒータリード部、551…ビア導体、555…ヒータ用ビア導体、556…タングステン層、558…メッキ層、559…基準側内部ビア導体、561…検知側ビアホール、562…基準側ビアホール、563…検知側ビア導体、564…基準側ビア導体、565…先端部、566…先端側緻密部、567…卑金属部、568…タングステン層、569…メッキ層、571…ガス放出路、572…ガス放出部。

Claims (8)

  1. 測定対象ガスに含まれる特定ガスを検出するための板状のセンサ素子を備えるガスセンサであって、
    前記センサ素子は、
    酸素イオン導電性を有する固体電解質体と、
    耐酸化性を有し多孔質状をなすと共に、前記固体電解質体を介して対向する検知側電極部および基準側電極部と、
    耐酸化性を有し、少なくとも一部が前記センサ素子の外部に露出する検知側取出部および基準側取出部と、
    一端が前記検知側電極部に電気的に接続されると共に、他端が前記検知側取出部に電気的に接続される検知側リード部と、
    耐酸化性を有し、一端が前記基準側電極部に電気的に接続されると共に、他端が前記基準側取出部に電気的に接続される基準側リード部と、
    を有しており、
    前記基準側電極部は、前記センサ素子の内部に閉塞されて、前記固体電解質体を介して酸素が組み込まれることで内部酸素基準部として機能するものであり、
    前記検知側リード部は、
    卑金属を主体に形成されると共に前記測定対象ガスに接触しない気密状態で前記センサ素子の内部に埋設された卑金属部と、
    耐酸化性およびガス不透過性を有する緻密体からなり、前記卑金属部よりも前記検知側電極部に近い側に形成される先端側緻密部と、
    耐酸化性およびガス不透過性を有する緻密体からなり、前記卑金属部よりも前記検知側取出部に近い側に形成される後端側緻密部と、を備えること、
    を特徴とするガスセンサ。
  2. 前記センサ素子は、
    前記卑金属部を覆う絶縁性材料からなる検知側絶縁層を備えており、
    前記検知側取出部は、前記検知側絶縁層のうち前記卑金属部に対向する面の反対側の面に形成されており、
    前記検知側絶縁層は、前記卑金属部に対向する面から前記検知側取出部が形成される面にかけて貫通するビアホールを備えており、
    前記後端側緻密部は、前記ビアホールの内部に形成されること、
    を特徴とする請求項1に記載のガスセンサ。
  3. 前記基準側リード部は、ガス不透過性を有する緻密体として形成される基準側緻密部を備えており、
    前記センサ素子は、
    ガス透過性を有し、一端が前記基準側リード部のうち前記基準側緻密部よりも前記基準側電極部に近い部分に接続され、他端が当該センサ素子の後端部から外部に露出して形成されるガス放出路を備えること、
    を特徴とする請求項1または2に記載のガスセンサ。
  4. 前記検知側取出部は、外表面にガス不透過性を有する検知側メッキ部を備えること、
    を特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のガスセンサ。
  5. 前記先端側緻密部および前記後端側緻密部は、卑金属および貴金属の合金で形成されること、
    を特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のガスセンサ。
  6. 前記センサ素子は、
    通電により発熱する発熱部と、
    耐酸化性を有し、少なくとも一部が前記センサ素子の外部に露出する一対のヒータ取出部と、
    一端が前記発熱部に電気的に接続されると共に、他端が前記ヒータ取出部に電気的に接続される一対のヒータリード部と、
    を備えており、
    前記一対のヒータリード部は、
    卑金属を主体に形成されると共に前記測定対象ガスに接触しない気密状態で前記センサ素子の内部に埋設された一対のヒータ用卑金属部と、
    耐酸化性およびガス不透過性を有する緻密体からなり、前記ヒータ用卑金属部よりも前記ヒータ取出部に近い側に形成される一対のヒータ用緻密部と、を備えること、
    を特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のガスセンサ。
  7. 前記センサ素子は、
    前記発熱部および前記一対のヒータ用卑金属部を覆う絶縁性材料からなるヒータ被覆絶縁層を備えており、
    前記一対のヒータ取出部は、前記ヒータ被覆絶縁層のうち前記一対のヒータ用卑金属部に対向する面の反対側の面に形成されており、
    前記ヒータ被覆絶縁層は、前記一対のヒータ用卑金属部に対向する面から前記一対のヒータ取出部が形成される面にかけて貫通するヒータ用ビアホールを備えており、
    前記一対のヒータ用緻密部は、前記ヒータ用ビアホールの内部に形成されること、
    を特徴とする請求項6に記載のガスセンサ。
  8. 前記ヒータ取出部は、外表面にガス不透過性を有するヒータ用メッキ部を備えること、
    を特徴とする請求項6または請求項7に記載のガスセンサ。
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