JP4791877B2 - ヒータ付きガスセンサ素子、ガスセンサ素子、ヒータ素子、及び、ガスセンサ - Google Patents

ヒータ付きガスセンサ素子、ガスセンサ素子、ヒータ素子、及び、ガスセンサ Download PDF

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Description

本発明は、通電により所定の電気的機能を果たす電気的機能部(ガスセンサ素子におけるガス検知部、ヒータ素子における発熱部、ヒータ付きガスセンサ素子におけるガス検知部及び発熱部)と、自身の一端でこの電気的機能部と電気的に導通する導通路、及びこの導通路の一部を気密に覆う絶縁性のセラミック層を備える板状のセラミック電子機能体、具体的には、ヒータ付きガスセンサ素子、ガスセンサ素子、ヒータ素子、及び、これらの素子のいずれかを備えるガスセンサに関する。
従来より、セラミックヒータ、ガスを電気的に検知するガスセンサ素子、ヒータ付きガスセンサ素子、液体温度センサ素子、液体濃度センサ素子等のセラミック電子機能体が知られている。特許文献1には、これらのセラミック電子機能体の一例である酸素濃度検出器が開示されている。この酸素濃度検出器は、固体電解質シートの両面に標準電極及び検出電極が形成された検出素子と、ヒータ素子とを有し、これらを枠体に組み込んだ構成となっている。この酸素濃度検出器では、ヒータ素子の通電により発熱体で検出素子を昇温させ、固体電解質シートが所定温度を超えると、検出素子が酸素イオン伝導体として作動するようになっている。この酸素濃度検出器は、大気と接触する標準電極と、被検出ガスと接触する検出電極とにおいて両者の酸素による分圧差に基づいて、検出素子の固体電解質シート間に酸素イオンの移動が生じ、被検出ガス中の酸素濃度を測定するようになっている。
この酸素濃度検出器のうち、ヒータ素子の発熱体(電気的機能部)及び導出電極部(電-極リード部)は、その材料となる白金を安価なタングステンに代えて形成されている。
特公平7−81982号公報
ところで、セラミック電子機能体の電気的機能部(例えば、ガスセンサ素子におけるガス検知部、ヒータ素子における発熱部、ヒータ付きガスセンサ素子におけるガス検知部及び発熱部)への通電では、この電気的機能部とセラミック電子機能体(具体的には、ガスセンサ素子、ヒータ素子、ヒータ付きガスセンサ素子)内で電気的に導通する導通路のうち、セラミック電子機能体の外部に露出して配置された電極取出部と、外部機器の金属製の電極端子とを機械的に接触させてこれらを電気的に接続したい場合がある。このように構成した場合にも、導通路(電極取出部を含む)を、安価なタングステン等の卑金属の材質で形成することがある。すると、大気等のガスが電極取出部からセラミック電子機能体内に侵入し導通路と接触して、導通路が酸化する虞がある。
そこで、安価でかつ、導通路を酸化防止するための手法の一つとして、少なくとも電極取出部を、耐酸化性及びガス不透化性を有したプラチナ等の貴金属やこの種の貴金属が含まれた合金で形成して、ガスが電極取出部から導通路に向けて侵入しないようにすることが考えられる。
しかしながら、耐酸化性及びガス不透過性を有した、貴金属を含む合金で電極取出部全体を形成すると、固形成分率が高いため、硬度が高く、電極取出部の表面は滑らかとなり、この電極取出部に電極端子を機械的に接触させても電気的導通が十分に得られない場合がある。特に、外部からの振動等がセラミック電子機能体に伝わるような場合のセラミック電子機能体の実使用では、セラミック電子機能体の電極取り出し部と外部機器の電極端子との間で、この振動等に起因した接続不良が起きる虞がある。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、導通路の一部に卑金属を主体とする材質を用いながらも、電極取出部から導通路へのガスの侵入を防止し、かつこの電極取出部と外部機器の電極端子との機械的接触が十分に維持可能なヒータ付きガスセンサ素子、ガスセンサ素子、ヒータ素子、及び、これらの素子のいずれかを備えるガスセンサを提供することを目的とする。
その解決手段は、ガス検知部を備えるガスセンサ素子部、及び、発熱部を備えるヒータ素子部を有し、上記ガスセンサ素子部及びヒータ素子部は、自身の一端で上記ガス検知部または上記発熱部と電気的に導通する導通路、及びこの導通路の一部を気密に覆う絶縁性のセラミック層を備えるヒータ付きガスセンサ素子であって、上記導通路は、自身の他端を含み、一部が外部に露出する電極取出部と、上記電極取出部よりも上記導通路の上記一端側に位置して上記電極取出部に接続し、卑金属を主体とする材質からなり、上記セラミック層内に気密に埋設された電極リード部と、を有し、上記電極取出部は、上記セラミック層を貫通し、上記電極リード部に電気的に接続するビア導体と、このビア導体に電気的に接続し、上記セラミック層の外表面上において外部に露出して配置された電極パッドと、を含み、上記ビア導体は、耐酸化性を有する材料からなり、緻密でガス不透過性を有し、上記電極パッドは、耐酸化性を有する材料からなり、少なくとも自身の外部露出面をなす部分が上記ビア導体より粗である組織を有するヒータ付きガスセンサ素子である。
あるいは、ガス検知部、自身の一端で上記ガス検知部と電気的に導通する導通路、及びこの導通路の一部を気密に覆う絶縁性のセラミック層を備えるガスセンサ素子であって、上記導通路は、自身の他端を含み、一部が外部に露出する電極取出部と、上記電極取出部よりも上記導通路の上記一端側に位置して上記電極取出部に接続し、卑金属を主体とする材質からなり、上記セラミック層内に気密に埋設された電極リード部と、を有し、上記電極取出部は、上記セラミック層を貫通し、上記電極リード部に電気的に接続するビア導体と、このビア導体に電気的に接続し、上記セラミック層の外表面上において外部に露出して配置された電極パッドと、を含み、上記ビア導体は、耐酸化性を有する材料からなり、緻密でガス不透過性を有し、上記電極パッドは、耐酸化性を有する材料からなり、少なくとも自身の外部露出面をなす部分が上記ビア導体より粗である組織を有するガスセンサ素子である。
ガス検知部、自身の一端で上記ガス検知部と電気的に導通する導通路、及びこの導通路の一部を気密に覆う絶縁性のセラミック層を備えるガスセンサ素子であって、上記導通路は、自身の他端を含み、一部が外部に露出する電極取出部と、上記電極取出部よりも上記導通路の上記一端側に位置して上記電極取出部に接続し、卑金属を主体とする材質からなり、上記セラミック層内に気密に埋設された電極リード部と、を有し、上記電極取出部は、上記セラミック層を貫通し、上記電極リード部に電気的に接続するビア導体と、このビア導体に電気的に接続し、上記セラミック層の外表面上において外部に露出して配置された電極パッドと、を含み、上記電極パッドは、少なくとも上記ビア導体と接触して電気的に導通してなり、上記セラミック層の上記外表面上で上記ビア導体を気密に覆うビア導体被覆部と、上記ビア導体被覆部と電気的に導通してなり、上記電極パッドの外部露出面をなし、上記ビア導体被覆部を覆う外部露出部と、を有し、上記ビア導体被覆部は、耐酸化性を有する材料からなり、緻密でガス不透過性を有し、上記外部露出部は、耐酸化性を有する材料からなり、上記ビア導体被覆部より粗である組織を有するガスセンサ素子である。
さらには、発熱部、自身の一端で上記発熱部と電気的に導通する導通路、及びこの導通路の一部を気密に覆う絶縁性のセラミック層を備えるヒータ素子であって、上記導通路は、自身の他端を含み、一部が外部に露出する電極取出部と、上記電極取出部よりも上記導通路の上記一端側に位置して上記電極取出部に接続し、卑金属を主体とする材質からなり、上記セラミック層内に気密に埋設された電極リード部と、を有し、上記電極取出部は、上記セラミック層を貫通し、上記電極リード部に電気的に接続するビア導体と、このビア導体に電気的に接続し、上記セラミック層の外表面上において外部に露出して配置された電極パッドと、を含み、上記ビア導体は、耐酸化性を有する材料からなり、緻密でガス不透過性を有し、上記電極パッドは、耐酸化性を有する材料からなり、少なくとも自身の外部露出面をなす部分が上記ビア導体より粗である組織を有するヒータ素子である。
本発明のヒータ付きガスセンサ素子、ガスセンサ素子、あるいはヒータ素子では、電極取出部のうち、ビア導体は、耐酸化性を有する材料からなり、緻密でガス不透過性を有している。また、電極パッドも耐酸化性を有する材料からなる。
従って、電極パッドが大気等の酸化性のガスにさらされた場合であっても、電極パッド及びビア導体は酸化されない。しかも、ビア導体が、電極パッドから電極リード部へのガスの侵入を防ぐことにより、電極リード部の酸化をも確実に防止できる。
その上、電極パッドのうち、少なくとも自身の外部露出面をなす部分はビア導体より粗である組織を有している。このため、電極パッドの外部露出面をなす部分を押圧すると厚み方向に潰れるなど外力により変形し易い。
従って、ヒータ付きガスセンサ素子におけるガス検知部及び発熱部、ガスセンサ素子におけるガス検知部、あるいは、ヒータ素子における発熱部への通電にあたり、外部機器の電極端子を電極パッドに圧接させてこれらを接続しようとすると、この圧接時の押圧力により電極パッドの外部露出面をなす部分が潰れるように変形して、外部機器の電極端子の一部が電極パッドに食い込む形態となり、電極パッドと外部機器の電極端子との機械的な接触面積を大きく取ることができる。さらに、電極パッドの外部露出面をなす部分が変形することで、外部機器の電極端子が電極パッド上を滑り難くなるため、外部機器の電極端子をより安定した状態で接触させることができる。
従って、電極パッドと外部機器の電極端子との電気的な接続不良の発生が抑制できる。
即ち、本発明のヒータ付きガスセンサ素子では、ガスセンサ素子部及びヒータ素子部それぞれにおける電極取出部について、大気等の酸化性ガスに晒されても自身の酸化が防止できる。このほか、ガスセンサ素子部及びヒータ素子部のそれぞれにおいて、電極取出部から電極リード部への大気等の酸化性ガスの侵入をも防止できる、電極リード部の酸化をも確実に回避することができる。
しかも、ガスセンサ素子部とヒータ素子部それぞれにおいて、電極パッドあるいはその外部露出部を粗の組織としていることで、外部機器の電極端子と電極パッドとの間での電気的接続を適切に維持することができる。
また、本発明のガスセンサ素子では、大気等の酸化性ガスに電極取出部が晒されても、自身の酸化が防止することができている。また、電極取出部から電極リード部への大気等の酸化性ガスの侵入もビア導体あるいはビア導体被覆部によって遮られ、卑金属からなる電極リード部の酸化を確実に回避することができる。
しかも、電極パッドを粗の組織とすることにより、外部機器の電極端子との接続において、両者の機械的接触をより安定した状態にできる。従って、自動車の走行等に起因して、このガスセンサ素子に振動が伝わった場合でも、電極パッドと外部機器の電極端子との間での電気的接続を適切に維持できる。
さらには、ヒータ素子でも、大気等の酸化性ガスに電極取出部が晒されたときでも、電極取出部自身の酸化が防止できるほか、この電極取出部から電極リード部への大気等の酸化性ガスの侵入もビア導体あるいはビア導体被覆部で遮られ、卑金属からなる電極リード部の酸化を確実に回避することができる。
しかも、電極パッドあるいはその外部露出部を粗の組織としていることで、外部機器の電極端子と電極パッドとの間での電気的接続を適切に維持することができる。
なお、本発明の「ヒータ付きガスセンサ素子」における「ガス検知部」及び「発熱部」、「ガスセンサ素子」における「ガス検知部」、あるいは、「ヒータ素子」における「発熱部」の形状、構成や数等は特に限定されない。
また、「電極リード部」は、電極取出部よりも導通路の一端側に位置して電極取出部に接続し、セラミック層内に気密に埋設されていれば、その形態や構成は特に限定されない。例えば、セラミック層同士の層間に配置された導体配線層や、ヒータ付きガスセンサ素子内、ガスセンサ素子内、あるいはヒータ素子内でセラミック層を貫通して延びる中実あるいは中空のビア導体、これらを組み合わせた形態等が挙げられる。
加えて、ガスセンサ素子としては、例えば、自動車等の排気管に装着され、排気管内を流通する排気ガス中の酸素濃度を検出するなどの用途に用いる酸素センサ、空燃比センサ、NOxセンサ、COセンサを挙げることができる。
さらに、ヒータ素子としては、例えば、シャワートイレにおける洗浄水の急速加熱用など単独で用いるヒータ素子や、前述のガスセンサ素子と同時に用いて、これを加熱し活性化させるためのヒータ素子などが挙げられる。
ヒータ付きガスセンサ素子としては、例えば、ヒータ素子によりガスセンサ素子を加熱して活性化させ、被測定ガス中の特定のガスの濃度等を検出する酸素センサ、空燃比センサ、NOxセンサ、COセンサなどが挙げられる。
また、「卑金属を主体」とは、卑金属を50wt%より多く含有することを意味し、「耐酸化性を有する」とは、具体的には、対象物を大気中に400℃で100時間晒したときに、その導体抵抗がその初期値に対して150%を超えて上昇しないことを意味する。
さらに、上述のヒータ付きガスセンサ素子であって、前記電極パッドは、前記セラミック層をなすセラミック材を含有する材料からなるヒータ付きガスセンサ素子とすると良い。
あるいは、上述のガスセンサ素子であって、前記電極パッドは、前記セラミック層をなすセラミック材を含有する材料からなるガスセンサ素子とすると良い。
さらには、上述のヒータ素子であって、前記電極パッドは、前記セラミック層をなすセラミック材を含有する材料からなるヒータ素子とすると良い。
本発明のヒータ付きガスセンサ素子、ガスセンサ素子、あるいはヒータ素子は、電極パッドを、これらヒータ付きガスセンサ素子、ガスセンサ素子、あるいはヒータ素子のセラミック層をなすセラミック材を含有する材料で形成している。このため、電極パッドとセラミック層との密着が良好になる。これにより、例えば、外部振動に起因して、パッド上に当接させた外部の電極端子が電極パッドと相対的に摺動するような場合等においても、電極パッドがセラミック層から剥がれ難くなる。
また、例えば、電極パッドをPt等の貴金属で形成した場合と比べ、セラミック材を使用する分だけ、貴金属の使用を抑えることができるので、電極パッドを安価にできる。ひいては、ヒータ付きガスセンサ素子、ガスセンサ素子、あるいはヒータ素子を安価にできる。
他の解決手段は、ガス検知部を備えるガスセンサ素子部、及び、発熱部を備えるヒータ素子部を有し、上記ガスセンサ素子部及びヒータ素子部は、自身の一端で上記ガス検知部または上記発熱部と電気的に導通する導通路、及びこの導通路の一部を気密に覆う絶縁性のセラミック層を備えるヒータ付きガスセンサ素子であって、上記導通路は、自身の他端を含み、一部が外部に露出する電極取出部と、上記電極取出部よりも上記導通路の上記一端側に位置して上記電極取出部に接続し、卑金属を主体とする材質からなり、上記セラミック層内に気密に埋設された電極リード部と、を有し、上記電極取出部は、上記セラミック層を貫通し、上記電極リード部に電気的に接続するビア導体と、このビア導体に電気的に接続し、上記セラミック層の外表面上において外部に露出して配置された電極パッドと、を含み、上記電極パッドは、少なくとも上記ビア導体と接触して電気的に導通してなり、上記セラミック層の上記外表面上で上記ビア導体を気密に覆うビア導体被覆部と、上記ビア導体被覆部と電気的に導通してなり、上記電極パッドの外部露出面をなし、上記ビア導体被覆部を覆う外部露出部と、を有し、上記ビア導体被覆部は、耐酸化性を有する材料からなり、緻密でガス不透過性を有し、上記外部露出部は、耐酸化性を有する材料からなり、上記ビア導体被覆部より粗である組織を有するヒータ付きガスセンサ素子である。
あるいは、ガス検知部、自身の一端で上記ガス検知部と電気的に導通する導通路、及びこの導通路の一部を気密に覆う絶縁性のセラミック層を備えるガスセンサ素子であって、上記導通路は、自身の他端を含み、一部が外部に露出する電極取出部と、上記電極取出部よりも上記導通路の上記一端側に位置して上記電極取出部に接続し、卑金属を主体とする材質からなり、上記セラミック層内に気密に埋設された電極リード部と、を有し、上記電極取出部は、上記セラミック層を貫通し、上記電極リード部に電気的に接続するビア導体と、このビア導体に電気的に接続し、上記セラミック層の外表面上において外部に露出して配置された電極パッドと、を含み、上記電極パッドは、少なくとも上記ビア導体と接触して電気的に導通してなり、上記セラミック層の上記外表面上で上記ビア導体を気密に覆うビア導体被覆部と、上記ビア導体被覆部と電気的に導通してなり、上記電極パッドの外部露出面をなし、上記ビア導体被覆部を覆う外部露出部と、を有し、上記ビア導体被覆部は、耐酸化性を有する材料からなり、緻密でガス不透過性を有し、上記外部露出部は、耐酸化性を有する材料からなり、上記ビア導体被覆部より粗である組織を有するガスセンサ素子である。
さらには、発熱部、自身の一端で上記発熱部と電気的に導通する導通路、及びこの導通路の一部を気密に覆う絶縁性のセラミック層を備えるヒータ素子であって、上記導通路は、自身の他端を含み、一部が外部に露出する電極取出部と、上記電極取出部よりも上記導通路の上記一端側に位置して上記電極取出部に接続し、卑金属を主体とする材質からなり、上記セラミック層内に気密に埋設された電極リード部と、を有し、上記電極取出部は、上記セラミック層を貫通し、上記電極リード部に電気的に接続するビア導体と、このビア導体に電気的に接続し、上記セラミック層の外表面上において外部に露出して配置された電極パッドと、を含み、上記電極パッドは、少なくとも上記ビア導体と接触して電気的に導通してなり、上記セラミック層の上記外表面上で上記ビア導体を気密に覆うビア導
体被覆部と、上記ビア導体被覆部と電気的に導通してなり、上記電極パッドの外部露出面をなし、上記ビア導体被覆部を覆う外部露出部と、を有し、上記ビア導体被覆部は、耐酸化性を有する材料からなり、緻密でガス不透過性を有し、上記外部露出部は、耐酸化性を有する材料からなり、上記ビア導体被覆部より粗である組織を有するヒータ素子である。
本発明のヒータ付きガスセンサ素子、ガスセンサ素子、あるいはヒータ素子では、電極パッドはビア導体被覆部及び外部露出部を含む。この電極パッドのうちビア導体被覆部は、耐酸化性を有する材料からなり、緻密でガス不透過性を有している。また、外部露出部は、耐酸化性を有する材料からなる。
従って、電極パッドが大気等の酸化性のガスにさらされた場合であっても、電極パッドは酸化されない。しかも、電極パッドのビア導体被覆部が、ビア導体への、及びこれを通じた電極リード部へのガスの侵入を防ぎ、電極リード部の酸化をも確実に防止できる。
その上、電極パッドのうち、外部露出部はビア導体被覆部より粗である組織を有している。このため、外部露出部は、押圧されると厚み方向に潰れるなど、この部分に外力が加わると変形し易い。
従って、ヒータ付きガスセンサ素子におけるガス検知部及び発熱部、ガスセンサ素子におけるガス検知部、あるいは、ヒータ素子における発熱部への通電にあたり、外部機器の電極端子を電極パッドに圧接させてこれらを接続しようとすると、この圧接時の押圧力により外部露出部が潰れるように変形して、外部機器の電極端子の一部が電極パッドに食い込む形態となり、電極パッドと外部機器の電極端子との機械的な接触面積を大きく取ることができる。さらに、電極パッドの外部露出面が変形することで、外部機器の電極端子が電極パッド上を滑り難くなるため、外部機器の電極端子をより安定した状態で接触させることができる。
従って、電極パッドと外部機器の電極端子との電気的な接続不良の発生が抑制できる。
即ち、本発明のヒータ付きガスセンサ素子では、ガスセンサ素子部及びヒータ素子部それぞれにおける電極取出部について、大気等の酸化性ガスに晒されても自身の酸化が防止できる。このほか、ガスセンサ素子部及びヒータ素子部のそれぞれにおいて、電極取出部から電極リード部への大気等の酸化性ガスの侵入をも防止できる、電極リード部の酸化をも確実に回避することができる。
しかも、ガスセンサ素子部とヒータ素子部それぞれにおいて、電極パッドの外部露出部を粗の組織としていることで、外部機器の電極端子と電極パッドとの間での電気的接続を適切に維持することができる。
また、本発明のガスセンサ素子では、大気等の酸化性ガスに電極取出部が晒されても、自身の酸化が防止することができている。また、電極取出部から電極リード部への大気等の酸化性ガスの侵入もビア導体あるいはビア導体被覆部によって遮られ、卑金属からなる電極リード部の酸化を確実に回避することができる。
しかも、電極パッドの外部露出部を粗の組織とすることにより、外部機器の電極端子との接続において、両者の機械的接触をより安定した状態にできる。従って、自動車の走行等に起因して、このガスセンサ素子に振動が伝わった場合でも、電極パッドと外部機器の電極端子との間での電気的接続を適切に維持できる。
さらには、ヒータ素子でも、大気等の酸化性ガスに電極取出部が晒されたときでも、電極取出部自身の酸化が防止できるほか、この電極取出部から電極リード部への大気等の酸化性ガスの侵入もビア導体あるいはビア導体被覆部で遮られ、卑金属からなる電極リード部の酸化を確実に回避することができる。
しかも、電極パッドの外部露出部を粗の組織としていることで、外部機器の電極端子と電極パッドとの間での電気的接続を適切に維持することができる。
さらに、上述のヒータ付きガスセンサ素子であって、前記電極パッドの前記ビア導体被覆部及び前記外部露出部は、前記セラミック層をなすセラミック材を含有する材料からなるヒータ付きガスセンサ素子とすると良い。
あるいは、上述のガスセンサ素子であって、前記電極パッドの前記ビア導体被覆部及び前記外部露出部は、前記セラミック層をなすセラミック材を含有する材料からなるガスセンサ素子とすると良い。
さらには、上述のヒータ素子であって、前記電極パッドの前記ビア導体被覆部及び前記外部露出部は、前記セラミック層をなすセラミック材を含有する材料からなるヒータ素子とすると良い。
本発明のヒータ付きガスセンサ素子、ガスセンサ素子、あるいはヒータ素子は、ビア導体被覆部及び外部露出部を、ヒータ付きガスセンサ素子、ガスセンサ素子、あるいはヒータ素子のセラミック層をなすセラミック材を含有した材料で形成している。このため、ビア導体被覆部と外部露出部との密着や、ビア導体被覆部とセラミック層との密着が良好になる。これにより、例えば、外部振動に起因して、外部露出部上に当接させた外部の電極端子が電極パッドと相対的に摺動するような場合等においても、電極パッドがセラミック層から剥がれ難くなる。また、ビア導体被覆部とセラミック層との界面を通じて外部のガスが、ビア導体まで、及びこれを通じて電極リード部まで浸入するのを確実に防止することができる。
また、例えば、電極パッドをPt等の貴金属で形成した場合と比べ、セラミック材を使用する分だけ、貴金属の使用を抑えることができるので、電極パッドを安価にできる。ひいては、ヒータ付きガスセンサ素子、ガスセンサ素子、あるいはヒータ素子を安価にできる。
さらに、上述のヒータ付きガスセンサ素子であって、前記ビア導体被覆部は、前記セラミック材を、前記外部露出部よりも多く含有してなるヒータ付きガスセンサ素子とすると良い。
あるいは、上述のガスセンサ素子であって、前記ビア導体被覆部は、前記セラミック材を、前記外部露出部よりも多く含有してなるガスセンサ素子とすると良い。
さらには、上述のヒータ素子であって、前記ビア導体被覆部は、前記セラミック材を、前記外部露出部よりも多く含有してなるヒータ素子とすると良い。
本発明のヒータ付きガスセンサ素子、ガスセンサ素子、あるいはヒータ素子では、電極パッドのビア導体被覆部及び外部露出部は、ヒータ付きガスセンサ素子、ガスセンサ素子、あるいはヒータ素子のセラミック層をなすセラミック材を含有する材料からなり、しかも、ビア導体被覆部は外部露出部よりも多くのセラミック材を含有している。このようにすることで、ビア導体被覆部とセラミック層と密着性がさらに良好になる。
その一方で、外部露出部において、絶縁材であるセラミック材の含有率をビア導体被覆部よりも少なくすることで、外部の電極端子と外部露出部との導通抵抗をより小さく抑えることで、電極パッド全体としての導電性の低下を抑制できる。
さらに、上記段落のいずれかに記載のヒータ付きガスセンサ素子であって、前記電極取出部は、貴金属―卑金属合金からなるヒータ付きガスセンサ素子とすると良い。
あるいは、上記段落のいずれかに記載のガスセンサ素子であって、前記電極取出部は、貴金属―卑金属合金からなるガスセンサ素子とすると良い。
さらには、上記段落のいずれかに記載のヒータ素子であって、前記電極取出部は、貴金属―卑金属合金からなるヒータ素子とすると良い。
本発明のヒータ付きガスセンサ素子、ガスセンサ素子、あるいはヒータ素子では、電極取出部が貴金属―卑金属合金からなる。
これにより、卑金属を使用する分だけ、電極取出部における貴金属の使用量を抑えることができるので、ヒータ付きガスセンサ素子、ガスセンサ素子、あるいはヒータ素子を安価にできる。
さらに、上記段落のいずれかに記載のヒータ付きガスセンサ素子を用いたガスセンサとすると良い。
あるいは、上記段落のいずれかに記載のガスセンサ素子を用いたガスセンサとすると良い。
これらのガスセンサでは、用いるガスセンサ素子が、またはヒータ付きガスセンサ素子に含まれるガスセンサ素子部及びヒータ素子部が、前述の構成を有している。
従って、これらのガスセンサを使用した場合において、ガスセンサ素子あるいはヒータ付きガスセンサ素子の電極取出部が大気など酸化性のガスに晒された場合でも、電極取出部自身の酸化を防止できる上、卑金属からなる電極リード部の酸化も防止できる。しかも、このガスセンサ素子(ヒータ付きガスセンサ素子)との導通のための電極端子との接続も確実に行いうるので、安価で、信頼性の高いガスセンサとなし得る。
(実施形態)
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
本実施形態では、ガスセンサ素子部201とヒータ素子部270とを備えるセンサ素子200を用いたガスセンサ100を例にとって説明する。 なお、図1は、本実施形態に係るガスセンサ100の形態及び構造を示す断面図である。また、以下、本実施形態のガスセンサ100及び各部品の説明では、図1に示す配置としたときの下方側を先端側とし、上方側を後端側とする。したがって、図2及び図3では、左方が先端側、右方が後端側となる。また、図2は、ガスセンサ100に組み込まれるセンサ素子200(ヒータ付きガスセンサ素子)の分解斜視図である。更に、図3は、センサ素子200の後端部分と外部の接続端子との接続の様子を示す説明図である。
本実施形態に係るガスセンサ100は、自動車等の排気管に装着されて使用に供され、排気管内を流通する排気ガス中の酸素濃度を検出する酸素センサである。ガスセンサ100は、自身の先端部を主体金具102の先端から突出させた状態で主体金具102に保持された板状のセンサ素子200を有する(図1参照)。
まず、このセンサ素子200について、図2を参照しつつ詳述する。
本実施形態のセンサ素子200は、酸素センサ素子201にヒータ素子270を複合したヒータ付きガスセンサ素子である。この酸素センサ素子201は、基準酸素自己生成方式の酸素センサ素子である。また、センサ素子200は、構造的には、センサ基板210と、リード基板230とに分けられ、これらは、接着層281を介して互いに接合されている。
センサ基板210は、図2中、上から多孔質保護層211、第1アルミナ層213、固体電解質層215、及び第2アルミナ層217が、この順序で積層されてなる。また、このセンサ基板210のうち、第1アルミナ層213と第2アルミナ層217との間には、検知多孔質電極部221、固体電解質層215及び基準多孔質電極部225が配置され、酸素検知部205をなしている。多孔質保護層211は、アルミナからなる多孔質のセラミック層であり、その外形は、長さ約10mm、幅約4.5mm、厚さ約0.625mmの矩形板状である。
第1アルミナ層213は、アルミナからなるセラミック層であり、その外形は、長さ約10mm、幅約4.5mm、厚さ約0.23mmの矩形板状である。この第1アルミナ層213の先端側(図2中、左側)の所定位置には、被測定ガスを次述する検知多孔質電極部221へ通過させるための円形状の開口214(直径約2.5mm)が形成されている。第1アルミナ層213の裏面(図2中、下側の面)側には、開口214を塞ぐように配置された検知多孔質電極部221、及び、これに電気的に接続する第1センサリード部223のうち、後端側(図2中、右側)へ直線状に延びる形態を有する先端部223pが形成されている。
検知多孔質電極部221は、Ptからなる多孔質の電極であり、直径約2.6mmの円形状をなしている。この検知多孔質電極部221は、Ptからなるため、耐酸化性を有し、実使用において多孔質保護層211及び第1アルミナ層213の開口214を通じて内部に取り込まれたガスが接触しても酸化せず導電性を維持できる。
また、第1センサリード部223の先端部223pも、Ptからなる多孔質のリードであり、長さ約5.4mm、幅約0.33mmである。この第1センサリード部223の先端部223pも、Ptからなるため、耐酸化性を有し、実使用において検知多孔質電極部221を通じて取り込まれたガスが接触しても酸化せず導電性を維持できる。
固体電解質層215は、アルミナ(Al )20wt%と、ジルコニア(ZrO )72.42wt%と、イットリア(Y )7.58wt%とからなる層であり、その外形は、直径約3.0mm、厚さ約0.1の円盤形状をなしている。この固体電解質層215は、検知多孔質電極部221と後述する基準多孔質電極部225との間に介在している。
第2アルミナ層217は、第1アルミナ層213と同様、アルミナからなるセラミック層であり、その外形は、長さ約10mm、幅約4.5mm、厚さ約0.23mmの矩形板状である。この第2アルミナ層217の後端側の所定位置には、3つの開口218(直径約0.3mm)が幅方向に並んで形成されている。これら3つの開口218のうち、両端に位置する開口には、Ptからなるビア導体223s,227sが充填形成されている。これらのビア導体223s,227sは、第1センサリード部223、第2センサリード部227の一部をなす。
第2アルミナ層217の表面(図2中、上側の面)側には、検知多孔質電極部221と対向するように配置された基準多孔質状極部225、及び、これに電気的に接続する第2センサリード部227のうち、後端側(図2中、右側)へ直線的に延びた後に内側に折れ曲がる先端部227pが形成されている。
基準多孔質電極部225は、検知多孔質電極部221と同様、Ptからなる多孔質の電極であり、直径約2.6mmの円形状をなしている。この基準多孔質電極部225も、Ptからなるため、耐酸化性を有し、実使用において多孔質保護層211、第1アルミナ層の開口214及び検知多孔質電極部221を通じ、更に固体電解質層215で汲み込まれたガス(酸素)が接触しても酸化せず導電性を維持できる。
また、第2センサリード部227の先端部227pも、Ptからなる多孔質のリードであり、長さ(長手方向の長さ)約5.4mm、幅約0.33mmである。この第2センサリード部227の先端部227pも、Ptからなるため、耐酸化性を有し、実使用において基準多孔質電極部225に侵入したガスが接触しても導電性を維持できる。
次に、リード基板230について説明する。
リード基板230は、第3アルミナ層231と第4アルミナ層237と第5アルミナ層239とがこの順序で積層されてなる。このうち、第3アルミナ層231は、アルミナからなるセラミック層であり、その外形は、長さ約40mm、幅約4.5mm、厚さ約0.23mmの矩形板状である。この第3アルミナ層231の中央付近で、第2アルミナ層217に形成した開口218に対応する位置には、3つの開口232(直径約0.5mm)が幅方向に並んで形成されている。これらの開口232のうち、両端に配設された開口には、それぞれWからなるビア導体223t,227tが充填形成されている。これらのビア導体223t,227tは、第1センサリード部223及び第2センサリード部227の一部をなす。
また、第3アルミナ層231の後端側(図2中、右側)の所定位置には、2つの開口234(直径約0.3mm)が幅方向に並んで形成されている。これらの開口234には、センサ電極取出部256の一部をなすビア導体235が充填形成されている。このビア導体235は、それぞれ貴金属と卑金属の合金であるPt‐18.4wt%Wからなる緻密な組織とされ、耐酸化性及びガス不透過性を有する。なお、緻密な組織としては、具体的に、気孔率5%以下、好ましくは0%である。
第3アルミナ層231の表面(図2中、上側の面)側には、ビア導体223t,227tの端面を覆うように厚さ約15μmの接続パッド223u,227uが形成されている。これらの接続パッド223u,227uは、ビア導体223t,227tの端面を直接覆う厚さ約10μmのタングステン層と、このタングステン層を覆う厚さ約2μmのNiメッキ層と、更にこのNiメッキ層を覆う厚さ約3μmのPt或いはAuメッキ層とからなる。これらの接続パッド223u,227uも、ビア導体223t,227tと共に、第1センサリード部223及び第2センサリード部227の一部をなす。
また、図3に示すように、第3アルミナ層231の表面231R(図3中、上側の面)には、ビア導体235それぞれの端面を覆うように、長さ約5mm、幅約1.4mm、厚さ約20μmの矩形状のセンサ電極パッド255が形成されている。これらのセンサ電極パッド255は、それぞれ耐酸化性を有するPt‐18.4wt%Wからなる。しかも、センサ電極パッド255はビア導体235よりも粗である多孔質の組織を有している。具体的には、センサ電極パッド255は、気孔率40%〜60%の組織を有する。これらのセンサ電極パッド255は、ビア導体235と共にセンサ電極取出部256を構成している。本実施形態では、このセンサ電極取出部256が本発明の電極取出部に対応する。
第4アルミナ層237は、第3セラミック層231と同様、アルミナからなるセラミック層であり、その外形は、長さ約40mm、幅約4.5mm、厚さ約0.4mmの矩形板状である。第4アルミナ層237の表面(図2中、上側の面)側には、第1,第2センサリード部231,227のうち、一端で第3セラミック層231に配設されたビア導体223t,227tと電気的に接続し、後端側に向けて直線状に延び、他端で第3セラミック層231に配設されたビア導体235と電気的に接続する後端部223q,227qが形成されている。これら第1,第2センサリード部223,227の後端部223q,227qは、上述した第1,第2センサリード部223,227の先端部223p,227pとは異なり、卑金属であるWを主体とする材質からなる。
更に、これら第1センサリード部223の後端部223qと、第2センサリード部227の後端部227qとの間には、一端が第4アルミナ層237の中央の開口232に露出し、リード基板の後端まで直線状に延びて外部に連通するガス放出部261が形成されている。このガス放出部261は、絶縁性で多孔質のアルミナセラミックからなる。
第5アルミナ層239は、第3セラミック層231等と同様、アルミナからなるセラミック層であり、その外形は、長さ約40mm、幅約4.5mm、厚さ約0.4mmの矩形板状である。この第5アルミナ層239の後端側(図2中、右側)の所定位置には、2つの開口240(直径約0.3mm)が幅方向に並んで形成されている。これらの開口240には、ヒータ電極取出部266の一部をなすビア導体241が充填形成されている。このビア導体241は、それぞれPt‐18.4wt%Wの合金からなり、かつ、緻密な組織を有しており、耐酸化性及びガス不透過性を有している。
図3に示すように、第5アルミナ層239の裏面239R(図2及び図3中、下側の面)側には、各々のビア導体241の端面を覆うように、長さ約5mm、幅約1.4mm、厚さ約20μmの矩形状のヒータ電極パッド265が形成されている。これらのヒータ電極パッド265は、それぞれ耐酸化性を有するPt‐18.4wt%Wの合金からなる。しかも、このヒータ電極パッド265は、ビア導体241よりも粗である多孔質の組織を有している。具体的には、ヒータ電極パッド265は、気孔率40〜60%の範囲の組織とされている。本実施形態では、このヒータ電極パッド265は、ビア導体241と共に、ヒータ電極取出部266を構成している。本実施形態では、このヒータ電極取出部266も、本発明の電極取出部に相当する。
一方、第5アルミナ層239と第4アルミナ層237との間には、先端側に位置する発熱部271、及び、この両端にそれぞれ接続し、この発熱部271より幅広で、後端側へ直線状に延び、ビア導体241にそれぞれ電気的に接続する一対のヒータリード部273が形成されている。発熱部271は、Wからなる抵抗体であり、線幅が約0.27mmで蛇行状に形成されている。また、ヒータリード部273も、Wからなり、線幅は約0.85mmである。発熱部271は、通電により数100℃(例えば500℃)にまで昇温し、固体電解質層215を加熱して活性化させ、ガスセンサとしての作用を果たさせる。また、ヒータリード部273が、本発明の電極リード部に相当する。
このようなリード基板230と前述したセンサ基板210とは、接合層281を介して接合されている。接合層281は、結晶化ガラスからなり、その外形は、長さ約10mm、幅約4.5mm、厚さ約5μmの矩形板状をなす。この接合層281の後端側(図2中、右側)の所定位置には、3つの開口282(直径約0.7mm)が幅方向に並んで形成されている。これらの開口282は、センサ基板210の第2アルミナ層217に形成された3つの開口218と、リード基板230の第3セラミック層231に形成された3つの開口232とに対応する位置に形成されている。3つの開口282のうち、両端に位置する開口282には、Ag−5wt%Pdからなるロウ材(緻密)が充填され接続部223r,227rを形成している。そして、これらの接続部223r,227rは、それぞれ第1,第2センサリード部223,227の一部をなし、その先端部223p,227pと後端部223q,227qとを電気的に接続している。
かくして、第1センサリード部223は、検知多孔質電極部221とセンサ電極取出部256とを、また、第2センサリード部227は、基準多孔質電極部225とセンサ電極取出部256とを電気的に導通させている。
このように、センサ素子200は、第1,第2センサリード部223,227の後端部223q,227q及びガス放出部261から多孔質保護層211まで積層された酸素センサ素子部240が、第4アルミナ層237からヒータ電極パッド265まで積層されたヒータ素子270に複合されたヒータ付属ガスセンサ素子であり、両者の機能を得られるものである。
ところで、このガスセンサ100(センサ素子200)の実使用においては、通電により発熱部271を数百度に昇温させ、固体電解質層215を加熱し活性化させる。このため、この固定電解質層215のみならず、センサ素子200全体が加熱され、第1,第2センサリード223,227の後端部223q,227qやヒータリード部273も、例えば330℃を超える高温となる場合がある。この第1,第2センサリード部223,227の後端部223q,227qやヒータリード部273は、前述したように、卑金属であるWを主体とした材質からなるため、このような高温下で、酸素が存在する場合には、これらが酸化し、甚だしい場合には導通不能となる虞がある。
しかし、本実施形態では、センサ電極取出部256のうち、ビア導体235が、耐酸化性を有し、かつ、ガス不透過性を有する緻密な材質(Pt−W)からなる。このため、このビア導体235が、センサ電極パッド255から第1,第2センサリード部223,227の後端部223q,227qに向かうガス(大気)の侵入を防ぎ、この第1,第2センサリード部223,227の後端部223q,227qの酸化が防止されている。
同様に、本実施形態では、ヒータ電極取出部266のうち、ビア導体241が、耐酸化性を有し、かつ、ガス不透過性を有する緻密な材質(Pt−W)からなる。このように、このビア導体241が、ヒータ電極パッド265からヒータリード部273へのガス(大気)の侵入を防ぐため、このヒータリード部273の酸化も防止されている。
なお、前述したように、第1,第2センサリード部223,227のうち、ビア導体223r,227rは、Ag−5wt%Pdのロウ材(緻密)からなる。このため、検知多孔質電極部221及び基準多孔質電極部225から、第1,第2センサリード部の先端部223p,227pを通じて侵入した酸素が、そのビア導体223t,227tや後端部223q,227qにまで侵入してこれらを酸化させることを、このビア導体223r,227rが防止している。
このようなセンサ素子200は、次のようにして製造する。
まず、焼成後に第1〜第5アルミナ層213,217,231,237,239となる第1〜第5未焼成アルミナシートを作製する。具体的には、アルミナ粉末97質量部と、イットリア5.4mol%共沈型ジルコニア3質量部と、ブチラール樹脂14質量部と、ジブチルフタレート7質量部を配合し、更にトルエン及びメチルエチルケトンからなる混合溶媒を混合して、スラリーとする。そして、これをドクターブレード法によりシート状とし、トルエン及びエチルメチルケトンを揮発させて、第1〜第5未焼成アルミナシートを作製する。更に、第1未焼成アルミナシートには開口214を穿孔し、第2未焼成アルミナシートには開口218を穿孔し、第3未焼成アルミナシートには開口232,234を穿孔し、第5未焼成アルミナシートには開口240を穿孔する。
一方、焼成後に固体電解質層215となる未焼成固体電解質シートを作製する。具体的には、アルミナ粉末20wt%と、ジルコニア72.42wt%と、イットリア7.58wt%と、ブチラール樹脂12wt%と、ジブチルフタレート6wt%とを配合し、更にトルエン及びメチルエチルケトンからなる混合溶媒を混合して、スラリーとする。そして、これをドクターブレード法によりシート状とし、トルエン及びメチルエチルケトンを揮発させて、未焼成固体電解質シートを作製する。
さらに、焼成後に多孔質保護層211となる未焼成保護シートを作製する。具体的には、アルミナ粉末100質量部と、カーボン粉末(真球状粒子、平均粒径5μm)22質量部と、ブチラール樹脂14質量部と、ジブチルフタレート7質量部とを配合し、更にトルエン及びメチルエチルケトンからなる混合溶媒を混合して、スラリーとする。そして、これをドクターブレード法によりシート状とし、トルエン及びメチルエチルケトンを揮発
させて、未焼成保護シートを作製する。
次に、焼成後に検知多孔質電極部221及び第1センサリード部223の先端部223pとなる第1センサパターンと、焼成後に基準多孔質電極部225及び第2センサリード部227の先端部227pとなる第2センサパターンと、焼成後にビア導体223s,227sとなる未焼成ビア導体とを、第2未焼成アルミナシートに形成する。具体的には、イットリア5.4mol%共沈型ジルコニア粉末20質量部と、Pt粉末100質量部と、エトセルバインダ7質量部とを配合し、更にブチルカルビトールを溶媒として混合して、導電性ペーストを得る。そして、この導電性ペーストを、第2未焼成アルミナシートに形成した3つの開口218のうち、両端の2つの開口218に充填印刷し、乾燥させて未焼成ビア導体を形成する。そして、未焼成第2アルミナシートの一方の面(表面となる面)に、この導電性ペーストを用いて第2センサパターンを20±10μmの厚さで印刷し、乾燥させる。続いて、第2センサパターンを形成した第2未焼成アルミナシートの一方の面に、未焼成固体電解質シートを事前にブチルカルビトールにて希釈した貼り合わせペーストを20μmの厚みで印刷し、その貼り合わせペースト上に固体電解質層215となる未焼成固体電解質シートを貼り合わせ、50℃、90秒間、35±5kg/cm2
の条件で真空圧着する。そして、未焼成固体電解質シートを積層した未焼成第2アルミナシートの一方の面に、上記導電性ペーストを用いて第1センサパターンを20±10μmの厚さで印刷し、乾燥させる。
さらに、焼成後にセンサ基板210となるセンサ積層体を作製する。具体的には、アルミナ層用未焼成シートをブチルカルビトールにて希釈した貼り合わせペーストを用いて、上述した未焼成固体電解質シートが積層された状態の第2未焼成アルミナシートに、第1未焼成アルミナシートと、未焼成保護シートとを貼り合わせ、50℃、90秒間、35±5kg/cm2の条件で真空圧着して一体化し、センサ積層体を作製する。
次に、このセンサ積層体を焼成してセンサ基板210を作製する。具体的には、センサ積層体を、大気雰囲気下、400℃で6時間加熱し、脱脂する。その後、これを、大気雰囲気下、1520℃で2時間焼成する。かくして、センサ基板210ができる。
次に、リード基板230の作製方法について説明する。
まず、焼成後にビア導体223t,227t及びビア導体235となる未焼成ビア導体を第3未焼成アルミナシートに形成する。また、このシートに、焼成後に接続パッド223u,227uの一部となる接続パッドパターン、及び、焼成後にセンサ電極パッド255となるセンサ電極パッドパターンを形成する。
具体的には、W45vol%と、アルミナ8vol%と、ポリビニルブチラール樹脂20vol%と、溶剤27vol%とを混合して、高密度タングステン導電性インクとする。そして、この高密度タングステン導電性インクを、第3未焼成アルミナシートの中央よりも先端側の所定位置に形成した3つの開口232のうち、両端の2つの開口に充填印刷し、未焼成ビア導体を形成する。
また、アルミナ粉末3質量部とタングステン粉末100質量部とを配合し、エトセルバインダー6質量部を加え、更にブチルカルビトールを溶媒として混合し調製された導電性ペーストを使用して、第3未焼成アルミナシートの一方の面(表面となる面)に、上述の未焼成ビア導体を覆う円板状に印刷し、乾燥させて、接続パッドパターンを形成する。
一方、Pt40vol%と、W10vol%と、アルミナ3vol%と、ポリビニルブチラール樹脂20vol%と、溶剤27vol%とを混合して、高密度Pt−W導電性インクとする。そして、この高密度Pt−W導電性インクを、第3未焼成アルミナシートの2つの開口234に充填印刷して、未焼成ビア導体を形成する。Pt粉末81.6vol%とタングステン粉末18.4vol%とを合わせたものを100質量部とし、さら
に、アルミナ粉末3質量部とエトセルバインダー6質量部を加え、更にブチルカルビトールを溶媒として混合し調製された導電性ペーストを使用して、第3未焼成アルミナシートの一方の面(表面となる面)に、未焼成ビア導体を覆う矩形状に印刷し、乾燥させて、センサ電極パッドパターンを形成する。
次に、焼成後に第1センサリード部223の後端部223qとなる第1センサリードパターンと、焼成後に第2センサリード部227の後端部227qとなる第2センサリードパターンとを、第4未焼成アルミナシートに形成する。具体的には、アルミナ粉末3質量部と、タングステン粉末100質量部と、エトセルバインダー6質量部とを配合し、更にブチルカルビトールを溶媒として混合して、導電性ペーストを調整する。そして、これを第4未焼成アルミナシートの一方の面(表面となる面)に印刷し、乾燥させて、第1センサリードパターン及び第2センサリードパターンを形成する。
次に、焼成後にガス放出路261となるガス放出パターンを形成する。具体的には、カーボン60vol%とアルミナ40vol%の混合物100質量部に、ポリビニルブチラール13質量部を配合し、ブチルカルビトールを溶媒として混合して、ペーストとする。そして、これを第4未焼成アルミナシートのうち、第1センサリードパターンと第2センサリードパターンとの間に印刷し、乾燥させて、ガス放出パターンを形成する。
次に、焼成後にビア導体241となる未焼成ビア導体を、第5未焼成アルミナシードに形成する。また、このシートに、焼成後にヒータ電極パッド265の一部となるヒータ電極パッドパターンを形成する。具体的には、Pt40vol%と、W10vol%と、アルミナ3vol%と、ポリビニルブチラール樹脂20vol%と、溶剤27vol%とを混合して、高密度Pt−W導電性インクを準備する。そして、この高密度Pt−W導電性インクを、第5未焼成アルミナシートの後端付近に形成した2つの開口240に充填印刷し、未焼成ビア導体を形成する。
また、Pt粉末81.6vol%とタングステン粉末18.4vol%とを合わせたものを100質量部とし、さらに、アルミナ粉末3質量部とエトセルバインダー6質量部を加え、更にブチルカルビトールを溶媒として混合し調製された導電性ペーストを使用して、第5未焼成アルミナシートの一方の面(裏面239Rとなる面)に、未焼成ビア導体を覆うように所定形状に印刷し、乾燥させて、ヒータ電極パッドパターン(ヒータ電極パッド層のパターン)を形成する。
次に、焼成後に発熱部271となる発熱パターンと、焼成後にヒータリード部273となるヒータリードパターンを第5未焼成アルミナシートに形成する。具体的には、アルミナ粉末12質量部と、タングステン粉末100質量部と、エトセルバインダ8質量部とを配合し、更にブチルカルビトールを溶媒として混合して、導電性ペーストとする。そして、この導電性ペーストを、第5未焼成アルミナシートの一方の面(表面となる面)に印刷し、乾燥させて、発熱パターンを形成する。また、アルミナ粉末3質量部と、タングステン粉末100質量部と、エトセルバインダ6質量部とを配合し、更にブチルカルビトールを溶媒として混合して、導電性ペーストとする。そして、この導電性ペーストを、第5未焼成アルミナシートの上記の面に印刷し、乾燥させて、ヒータリードパターンを形成する。
次に、焼成後にリード基板230となるリード積層体を作製する。具体的には、第3未焼成アルミナシートの一方の面(裏面となる面)、及び、第4未焼成アルミナシートの一方の面(裏面となる面)に、アルミナ層用未焼成シートをブチルカルビトールにて希釈した貼り合わせペーストを、20μmの厚みでそれぞれ印刷する。その後、第3未焼成アルミナシート、第4未焼成アルミナシート及び第5未焼成アルミナシートを貼り合わせ、50℃、90秒間、35±5kg/cm2で真空圧着して一体化し、リード積層体を作製する。
次に、このリード積層体を焼成してリード基板230を作製する。具体的には、リード積層体を、大気雰囲気下、250℃で6時間加熱し、脱脂する。その後、これを、水素ウェッター注入雰囲気下、1540℃で4時間焼成する。
次に、リード基板230のうち、Wを主体とする、接続パッド223u,227uの一部をなすパターンのそれぞれに、Pdコロイドを核付けする。その後、Niメッキを施し、Wのパターン上にNiメッキ層を形成する。更に、これを焼き付けする(H2 炉800℃シンター)。次に、Ptメッキ或いはAuメッキを施し、Niメッキ層上にPtメッキ層或いはAuメッキ層を形成する。更に、これを焼き付けする(H2 炉800℃シンター)。このようにして、タングステン層、Niメッキ層及びPt或いはAuメッキ層からなる、接続パッド223u,227uができる。かくして、リード基板230ができあがる。
次に、センサ基板210とリード基板230を接合する。具体的には、SiO −ZnO系のガラス粉末にポリビニルブチラール樹脂を配合し、更にブチルカルビトールを溶媒として混合して、ガラスペーストとする。そして、これをセンサ基板210の裏面に、開口218及びビア導体223s,227sの部分を避けるように、3つの開口282を形成しつつ、厚さ20μmで印刷形成する。
次に、3つの開口282のうち、両端に位置する2つの開口に、それぞれAg−5wt%Pdからなるロウ材を印刷する。その後、ヒータ基板210とセンサ基板230を貼り合わせて乾燥させる。次に、これを、大気雰囲気下、250℃で4時間、更に、N2−O2(250ppm以下)の雰囲気下、400℃で4時間加熱し、脱脂する。更に、窒素雰囲気下、1050℃で2時間焼成し、両基板を完全に接合する。またこれにより、ロウ材からなる接続部223r,227rを介して、ビア導体223s,227sと、接続パッド223u,227uとが、機械的にも電気的にも接続される。かくしてセンサ素子200が完成する。
次に、図1に戻って、ガスセンサ100の他の部分について説明する。
センサ素子200に一体に組み付けられるフランジ部125は、アルミナ製のセラミックリング121と、滑石粉末を充填圧縮した滑石リング122と、セラミックリング121及び滑石リング122を内部に収容可能な大きさの筒状をなす金属製ホルダ120とから構成されている。このフランジ部125は、次のようにしてセンサ素子200に組み付ける。
まず、センサ素子200を挿通可能な大きさの開口断面積を有するリング状の滑石成形体を準備し、センサ素子200の所定位置に金属製ホルダ120、セラミックリング121及び滑石成形体を順に配置する。そして、滑石成形体を圧潰して圧縮変形させ、滑石リング121を形成し、金属製ホルダ120及びセラミックリング121を滑石リング122と共にセンサ素子200に一体に組み付ける。これにより、主体金具102の段部109に係合させるためのフランジ部125が、センサ素子200に対して固定した状態で設けられる。
主体金具102の先端側(図1下側)には、その内径が細くなる段部109が設けられている。また、フランジ部125の外径は主体金具102のうち、この段部109より後端側部分(図中上方)の内径とほぼ同じに構成されている。そして、金属製ホルダ120が係合した主体金具102内で、金属製ホルダ120よりも後端側の層(図1中上側の層)には、更に、滑石リング123が充填圧縮されている。これにより、主体金具102内でフランジ部125が気密に保持されると共に、センサ素子200もまた主体金具102に対して位置決め固定される。この滑石リング123の圧縮は、後述するスリーブ
130が主体金具102内に組み込まれる際に、そのスリーブ130によって押圧されて行われる。
また、主体金具102の段部109より先端側では、センサ素子200の先端側部分が気中に露出している。そして、この先端側部分を覆ってこれを保護する有底略円筒状の内側プロテクタ103と、この内側プロテクタ103を覆う外側プロテクタ104とが、それぞれ主体金具102にレーザ溶接により固定されている。センサ素子200の先端側部分がガスセンサ100の周囲の雰囲気中に晒されるように、内側プロテクタ103と外側プロテクタ104には、それぞれ複数の外気連通孔105,106が開口されている。
一方、滑石リング123よりも後端側には、多段円筒状のアルミナ製のスリーブ130が配設されている。このスリーブ130は、滑石リング123を押圧しつつ、フランジ部125と共に主体金具102内に収容されている。スリーブ130は、その軸線方向に貫通する軸孔131を有し、この軸孔131には、センサ素子200が挿通されている。スリーブ130が主体金具102に収容された状態で、センサ素子200の各電極パッド255,265(図2参照)は、主体金具102の加締め部107より後端側に露出している。なお、スリーブ130の後端面には、スリーブ130の軸線方向に沿って後端方向に向かう一対の素子ガイド(図示しない)が突設されている。各素子ガイドは、センサ素子200の短手方向の両端を案内するものである。
主体金具102の加締部107が内側に折り曲げられて加締められると、内部に介在されたステンレス製のリング部材108を介し、スリーブ130が主体金具102の先端側に向かって押圧される。すると、滑石リング123が圧縮変形し周囲の隙間を埋めるので、スリーブ130及びフランジ部125を有するセンサ素子200が、主体金具102内に気密的に保持固定される。
また、センサ素子200のうち、主体金具102から後端側に突出してセンサ素子200の各電極パッド255,265が形成された後端部分は、一対の電極ホルダ140によってセンサ素子200の厚み方向に挟み込まれている。電極ホルダ140は、その先端側の端部がスリーブ130の素子ガイドに係合し、素子ガイドに案内されたセンサ素子200に対向する内壁面142と、素子ガイドと共に構成する軸線方向の断面が略円形となる湾曲した外周面を形成する外壁面144とを有している。また、外壁面144のうち、電極ホルダ140の先端側には、鍔部147が設けられている。
更に、この電極ホルダ140の略中央には、内壁面142と外壁面144を貫通する2つの開口146が設けられている。この開口146には、後述する電極金具160の突片163が係合し、電極金具160が位置決めされている。電極金具160は、センサ素子200の各々の電極パッド255,265と電気的な接続を行うため、各電極ホルダ140に2つずつ係合されている。そして、電極ホルダ140が、電極金具160を保持した状態で素子ガイドに係合した状態で、電極ホルダ140の係合を維持するため、一対の電極ホルダ140の外壁面144に円筒形状の保持金具148が係合されている。電極ホルダ140に保持金具148が係合された状態では、電極ホルダ140の内壁面142とセンサ素子200との間に挟まれる電極金具160が撓められる。その付勢力によって、電極金具160が電極ホルダ140を保持金具148の内周に対して押圧するため、保持金具148の抜けは防止される。
また、電極ホルダ140よりも後端側には、センサ素子200と外部の回路とを電気的に接続するための4本のリード線168を電極金具160へと案内するためのアルミナ製のセパレータ150が配置され、電極ホルダ140に当接している。セパレータ150は略円柱形状をなし、後端側面の中心付近に円板状の小突起151が設けられている。そして、この小突起151の周囲に四カ所、軸線方向に貫通する案内孔152が設けられている。案内孔152には、小突起151が設けられた後端側(図1中上方)に位置する比較的小径の小径部153を含む。この小径部153の径は、リード線168の太さと略同等である。
案内孔152の内部には、電極金具160の基部162が収容されている。この基部162は、リード線168を加締めて電極金具160と一体化させる部位である。この基部162は、リード線168内の導線を被覆する絶縁被膜の外周を加締め、抜けを防止する加締部165と、リード線168内の導線を加締めて電気的な接続を行う加締部164とを有する。リード線168の外周を加締める加締部165は、導線を加締める加締部164より径大に形成されている。このため、加締部165は、リード線168を加締めた状態でリード線168の径よりも更に径大であり、セパレータ150の案内孔152の小径部153の内径よりも大きいので、小径部153を通過できないようになっている。
また、基部162に接合された電極金具160の先端部161は、センサ素子200の各電極パッド255,265に接触して電気的な接続を行う部位であり、U字バネ形状に形成されている。これらの電極金具160の先端部161は、それぞれセンサ電極取出部256のセンサ電極パッド255及びヒータ電極取出部266のヒータ電極パッド265と当接してリード基板230と電気的導通を図っている(図3参照)。
また、この先端部161の軸線方向略中央には、電極ホルダ140の開口146に係合して電極ホルダ140と電極金具160との位置決めを行うための突片163が突設されている。
そして、電極ホルダ140とセパレータ150とを覆って保護する略円筒状のステンレス製の保護カバー170が、主体金具102の加締部107の外周に固着されている。保護カバー170の後端部には、フッ素ゴム製の栓部材171が嵌入され、リード線168のみを挿通させている。この栓部材171の径方向周囲に位置する保護カバー170を内側に加締めることで、この栓部材171は、弾性変形された状態で保護カバー170内に固定されている。また、電極ホルダ140の径方向周囲を囲むように、管状の保持金具148が嵌め込まれており、保護カバー170の内壁に、この保持金具148に設けられた突設部149が当接している。この突設部149は、四方に張り出し状に設けられており、これにより、保護カバー170内で保持金具148及び電極ホルダ140が保持されている。
次に、このように構成されたガスセンサ100へのセンサ素子200の組み付けについて説明する。
フランジ部125が一体に組み付けられたセンサ素子200を、検出部側を主体金具102の先端側にして主体金具102内に挿入する。すると、主体金具102の先端側の段部109にフランジ部125の先端側の端部が当接する位置で、センサ素子200が主体金具102に対して位置決めされる。
次に、滑石リング123を、その中央の孔にセンサ素子200の後端側より通し、続いて、センサ素子200の後端部分をスリーブ130の軸孔131に通し、センサ素子200の後端近傍を軸孔131から露出させる。
このようにした状態で、リング部材108をスリーブ130上に載置し、主体金具102の加締め部107を内側に曲げるようにして加締めを行う。スリーブ130はリング部材108を介し、主体金具102の先端方向に加締めによる押圧力を受け、滑石リング123を圧縮する。これによって、滑石リング123は変形して周囲の隙間を埋め、主体金具102内で、センサ素子200及びフランジ部125を固定する。
一方、加締部164,165での加締めによりリード線168と一体化された電極金具160について、その突片163を電極ホルダ140の開口146に係合させる。すると、この電極金具160は電極ホルダ140に対して位置決めされて保持される。この状態で、電極ホルダ140を、センサ素子200の厚み方向の両側から挟むようにして素子ガイドに係合させる。電極ホルダ140の内壁面142とセンサ素子200の板面との間で挟まれる電極金具160の先端部161は、センサ素子200の電極パッド255,265にそれぞれ当接する。このとき、センサ素子200はスリーブ130の素子ガイドに対して位置決めされており、電極ホルダ140も係合する素子ガイドに対して位置決めされている。
そして、セパレータ150を電極ホルダ140に当接させ、この状態で、保護カバー170を電極ホルダ140及びセパレータ150に被せる。保護カバー170は、主体金具102に圧入した後、全周レーザ溶接して固定する。その内壁には、保持金具148の突設部149が当接する。これにより、保持金具148は保護カバー170内で保持され、保持金具148によって保持された電極ホルダ140もまた、保護カバー170内で位置決めされる。
前述したように、本実施形態に係るガスセンサ100では、電極金具160の先端部161をU字バネ状に形成しているので、電極ホルダ140にて挟まれると、センサ素子200の板面と電極ホルダ140の内壁面142とは、両者の間が遠ざかる方向に付勢される。この状態で、電極ホルダ140の外周を押さえて両者の係合を維持するため、この電極ホルダ140の外周には、保持金具148が被せられる。このようにすることで、電極金具160の先端部161は、センサ素子200の各電極パッド255,265に対して圧接した状態が維持され、両者間の電気的な接続は安定する。
ところで、本実施形態では、センサ電極パッド255及びヒータ電極パッド265を、ビア導体235,241と同様、耐酸化性を有する材料(Pt−W)で構成した。しかし、緻密な組織としたこのビア導体235,241と異なり、センサ電極パッド255及びヒータ電極パッド265は、これよりも粗の組織、具体的には、多孔質の組織とした。
このように、外部露出面255a,265aをなす部分を含めセンサ電極パッド255及びヒータ電極パッド265全体を、ビア導体235,241より粗の組織としている。このため、電極金具160の先端部161とセンサ電極取出部256との接続や、先端部161とヒータ電極取出部266との接続において、センサ電極パッド255及びヒータ電極パッド265に外力が加わったときに、変形し易い。
これにより、検知多孔質電極部221、基準多孔質電極部225及び発熱部271への通電にあたり、電極金具160の先端部161を各電極パッド255,265に圧接させて、これらを互いに接続させようとすると、この圧接時の押圧力により、電極パッド255,265が潰れて変形し、先端部161の一部が電極パッド255,265に食い込む形態となる。これにより、電極パッド255,265と電極金具160との機械的な接触面積を大きく取ることができる。
さらに、電極パッド255,265が変形することで、電極端子160の先端部161が電極パッド255,265上を滑り難くなるため、電極金具160がより安定した状態で接触させることができる。
したがって、本実施形態のセンサ素子200及びガスセンサ100では、電極パッド255,265と電極金具160の先端部161との電気的な接続不良の発生が抑制できる。
また、本実施形態のガスセンサ100では、大気等の酸化性のガスに接触する部分であるセンサ電極取出部256やヒータ電極取出部266のうち、ビア導体235,241は、第1,2センサリード部223,227の後端部223q,227q及びヒータリード部273をなすタングステンよりも酸化しにくい材質、具体的には、耐酸化性及びガス不透過性を有するPt‐18.4wt%Wから形成されている。
このため、センサ電極取出部256やヒータ電極取出部266が、大気等のガスに晒されても、ビア導体235,241が、センサ電極取出部256やヒータ電極取出部266から第1,2センサリード部223,227の後端部223q,227qやヒータリード部273へのガスの侵入を防ぐ。したがって、第1,2センサリード部223,227の後端部223q,227qやヒータリード部273の材質をタングステン等の卑金属としても、実使用時において適切にこれらの酸化を防止できる。
また、貴金属−卑金属合金であるPt‐18.4wt%Wで形成されたビア導体235,241は、耐酸化性及びガス不透過性を有するので、ビア導体235,241をすべて貴金属から形成する場合と比して、卑金属を使用する分だけ貴金属の使用を抑えることができる。これにより、ビア導体235,241を、ひいてはガスセンサ100を安価にできる。
(実施形態2)
次いで、第2の実施形態について、図4を用いて説明する。
本実施形態に係るガスセンサ101(図1参照)及びそれに用いるセンサ素子300は、前述の実施形態1に係るガスセンサ100及びこれに用いるセンサ素子200とは、電極取出部の構成のみが異なり、それ以外の部分は同様である。したがって、実施形態1と同様な部分の説明は、省略あるいは簡素化し、異なる部分を中心に説明することとする。
本実施形態2のセンサ素子300は、センサ基板210及び、ヒータ素子部370を含むリード基板330からなる。このセンサ素子300のうち、センサ電極取出部356は、ビア導体335及びセンサ電極パッド355からなる点で、実施形態1のセンサ電極取出部256と同様である。また、ヒータ電極取出部366は、ビア導体341及びヒータ電極パッド365からなる点で、実施形態1のヒータ電極取出部266と同様である。また、ビア導体335、341が、それぞれ、緻密で、ガス不透過性を有する貴金属−卑金属合金である、Pt−18.4wt%W合金からなる点でも同様である。
但し、本実施形態2のセンサ電極パッド355は、第3アルミナ層上において、内側に位置し、ビア導体355を覆うように配置されたビア導体被覆部355Aと、これを覆い、センサ電極パッド355の外部露出面355Sをなす外部露出部355Bとの二重構造を有している。このうち、ビア導体被覆部355Aは、貴金属‐卑金属であるPt‐18.4wt%Wにアルミナ8wt%を含む材料からなり、緻密な組織を有しており、耐酸化性及びガス不透過性を有している。このビア導体被覆部355Aは、第3アルミナ層231の外表面231R上でビア導体335を気密に覆い、このビア導体335と接触して電気的に導通している。
一方、外部露出部355Bは、Pt‐18.4wt%Wにアルミナ3wt%を含む材料からなり、耐酸化性を有するが、ビア導体被覆部355Aより粗である組織、具体的には、多孔質の組織からなる。さらに具体的には、この外部露出部355Bの気孔率が40〜60%の範囲とされている。
また、本実施形態2のヒータ電極パッド365も、第5アルミナ層上において、内側に位置し、ビア導体341を覆うように配置されたビア導体被覆部365Aと、これを覆い、ヒータ電極パッド365の外部露出面365Sをなす外部露出部365Bとの二重構造を有している。このうち、ビア導体被覆部365Aは、貴金属‐卑金属であるPt‐18.4wt%Wにアルミナ8wt%を含む材料からなり、緻密な組織を有しており、耐酸化性及びガス不透過性を有している。このビア導体被覆部365Aは、第5アルミナ層239の外表面239R上でビア導体341を気密に覆い、このビア導体341と接触して電気的に導通している。
一方、外部露出部365Bは、同じくPt‐18.4wt%Wにアルミナ3wt%を含む材料からなり、耐酸化性を有するが、ビア導体被覆部365Aより粗である組織、具体的には、多孔質の組織からなる。具体的には、この外部露出部365Bの気孔率が40〜60%の範囲とされている。
このように、本実施形態2では、センサ電極パッド355及びヒータ電極パッド365のうち、外部露出部355B,365Bを、ビア導体被覆部335A,365Aより粗の組織としている。このため、電極金具160の先端部161とセンサ電極取出部356との接続や、先端部161とヒータ電極取出部366との接続において、その外部露出部355B,365Bに外力が加わったときに、この部分が変形し易い。
これにより、検知多孔質電極部221、基準多孔質電極部225及び発熱部271への通電にあたり、電極金具160の先端部161を各電極パッド355,365に圧接させて、これらを互いに接続させようとすると、この圧接時の押圧力により、電極パッド355,365の外部露出部355B,365Bが潰れて変形し、先端部161の一部が外部露出部355B,365Bに食い込む形態となる。これにより、各電極パッド355,365と電極金具160との機械的な接触面積を大きく取ることができる。
さらに、電極パッド355,365の外部露出部355B,365Bが変形することで、電極端子160の先端部161が電極パッド355,365上を滑り難くなるため、電極金具160がより安定した状態で接触させることができる。
したがって、本実施形態2のセンサ素子300及びガスセンサ101でも、電極パッド355,365と電極金具160の先端部161との電気的な接続不良の発生が抑制できる。
さらに、本実施形態2では、センサ電極パッド355及びヒータ電極パッド365のうち、ビア導体被覆部355A,365Aには、外部露出部355B,365Bに比較して、第3アルミナ層231あるいは第5アルミナ層239と同じアルミナを多く(8wt%)含ませた。これにより、第3,第5アルミナ層231,239との密着が良好となり、ビア導体被覆部355A,365Aと第3,第5アルミナ層231,239との界面を通じて、大気等のガスが内部に進行することを確実に防止することができる。
一方、外部露出部355B,365Bに含有するアルミナを、ビア導体被覆部355A,365Aより少なくすることで、この外部露出部355B,365Bにおける導通抵抗をより小さく抑え、各電極パッド355,365での導電性の低下を防止している。
また、上述のように、本実施形態2では、ビア導体335,341に加え、センサ電極パッド355及びヒータ電極パッド365のビア導体被覆部355A,365Aも、耐酸化性及びガス不透過性を有している。このため、センサ電極取出部356が大気等の酸化性ガスに晒されても、ビア導体被覆部355A及びビア導体335が、第1,2センサリード部223,227の後端部223q,227qへのガスの侵入を防ぐ。同様に、ヒータ電極取出部366が、大気等の酸化性ガスに晒されても、ビア導体被覆部365A及びビア導体341が、ヒータリード部273へのガスの侵入を防ぐ。したがって、卑金属を主体として構成された第1,2センサリード部223,227の後端部223q,227qやヒータリード部273が酸化されるのを防止できる。
また、ビア導体被覆部355A,365Aを貴金属−卑金属合金であるPt‐18.4wt%Wで形成しているので、これらを貴金属から形成する場合と比して、卑金属を使用する分だけ貴金属の使用を抑えることができ、ガスセンサ101を安価にできる。
(実施形態3)
次いで、第3の実施形態について、図5及び図6を参照して説明する。
上述の実施形態1,2では、酸素センサ素子部201,301にヒータ素子部270,370を複合してなるセンサ素子200,300を備えるガスセンサ100,101をそれぞれ例示して説明した。
これに対し、図2と図5とを対比すれば容易に理解できるように、本実施形態3では、ガスセンサ100,101におけるセンサ素子200をかえて、これからヒータ素子部270を除いた構成を有するセンサ素子400を組み込んだガスセンサ102について説明する。つまり、本実施形態3に係るガスセンサ102に組み込まれるセンサ素子400は、前述の実施形態1に係るセンサ素子200のうちの酸素センサ素子部201と同様のものである。
したがって、前述の実施形態1と同様な部分の説明は省略あるいは簡素化し、異なる部分を中心に説明することとする。なお、図5は、ガスセンサ102に組み込まれるセンサ素子400の分解斜視図である。
本実施形態3のセンサ素子400のうち、センサ電極取出部456は、ビア導体435及びセンサ電極パッド455からなる。このビア導体435も、貴金属−卑金属合金とするPt−18.4wt%W合金からなり、緻密な組織を有しており、耐酸化性とガス不透過性を有している。
一方、このセンサ電極パッド455は、ビア導体435と同じく貴金属‐卑金属であるPt‐18.4wt%Wからなり、耐酸化性を有するが、ビア導体435より粗である組織からなる。具体的には、多孔質の組織からなり、その気孔率は40〜60%の範囲である。このセンサ電極パッド455は、ビア導体435を覆うように配置され、これと導通している。
本実施形態3に係るガスセンサ102は、例えば、自動車等の排気管に装着され、排気管内を流通する排気ガス中の酸素濃度を検出する酸素センサ等として用いることができる。
このような自動車の排気管内にこのガスセンサ102を用いた場合、センサ電極取出部456が大気等のガスに晒されても、ビア導体435が耐酸化性及びガス不透過性を有している。このため、センサ電極取出部456から第1,2センサリード部223,227の後端部223q,227qへのガスの侵入を防ぐ。したがって、卑金属を主体とした第1,2センサリード部223,227の後端部223q,227qの酸化を防止できる。
さらに、本実施形態3でも、センサ電極パッド455を、ビア導体435と同様、耐酸化性を有する材料(Pt−W)で構成した。しかし、緻密な組織としたビア導体435と異なり、センサ電極パッド455は、これよりも粗の組織、具体的には、多孔質の組織とした。即ち、外部露出面455aをなす部分を含めセンサ電極パッド455全体を、ビア導体435より粗の組織としている。このため、電極金具160の先端部161とセンサ電極取出部46との接続において、センサ電極パッド255に外力が加わったときに、変形し易い。
これにより、検知多孔質電極部221、基準多孔質電極部225及び発熱部271への通電にあたり、電極金具160の先端部161をセンサ電極パッド455に圧接させて、これらを互いに接続させようとすると、この圧接時の押圧力により、センサ電極パッド455が潰れて変形し、先端部161の一部がセンサ電極パッド455に食い込む形態となる。これにより、センサ電極パッド455と電極金具160との機械的な接触面積を大きく取ることができる。
さらに、センサ電極パッド455が変形することで、電極端子160の先端部161がセンサ電極パッド455上を滑り難くなるため、電極金具160がより安定した状態で接触させることができる。
したがって、本実施形態3のセンサ素子400及びガスセンサ102でも、電極パッド455と電極金具160の先端部161との電気的な接続不良の発生が抑制できる。
(実施形態4)
次いで、第4の実施形態について、図7及び図8を参照して説明する。
上述の実施形態1,2では、酸素センサ素子部201,301にヒータ素子部270,370を複合してなるセンサ素子200,300を備えるガスセンサ100,101についてそれぞれ説明した。
これに対して、本実施形態4では、ヒータ素子570について説明する。また、本実施形態4に係るヒータ素子570は、前述の実施形態1に係るセンサ素子200におけるヒータ素子部270とは、ヒータ電極取出部の構成が異なるが、それ以外の部分ではヒータ素子270と同様のものである。また、このヒータ電極取出部566は、実施形態2に係るセンサ素子300におけるヒータ素子部370と同様のものである。
したがって、上述の実施形態1〜3と同様な部分の説明は省略あるいは簡素化し、異なる部分を中心に説明することとする。なお、図7は、ヒータ素子570の分解斜視図である。
本実施形態4のヒータ素子570のうち、ヒータ電極取出部566は、図8に示すように、ビア導体541及びヒータ電極パッド565からなる。このうちビア導体541は、実施形態1のビア導体241と同様、Pt−18.4wt%Wからなり、緻密な組織を有する共に、耐酸化性及びガス不透過性を有する。
一方、ヒータ電極パッド565は、内側にあるビア導体被覆部565Aと、これを覆う外部露出部565Bとの二層からなる。このうち、ビア導体被覆部565Aは、貴金属‐卑金属であるPt‐18.4wt%Wに、共素地として第5アルミナ層239をなすアルミナと同じアルミナを8wt%含有する材料からなり、耐酸化性及びガス不透過性を有している。このビア導体被覆部565Aは、第5アルミナ層239の外表面239R上でビア導体541を気密に覆い、このビア導体541と接触して電気的に導通している。
しかし、ヒータ電極パッド565の外部露出面565Sをなす外部露出部565Bは、ビア導体被覆部565Aと若干異なり、Pt‐18.4wt%Wにアルミナを含有しているが、その含有率をビア導体被覆部565Aよりも少ない3wt%としている。さらに、この外部露出部565Bは、ビア導体被覆部565Aより粗である組織からなる。具体的には、多孔質の組織されており、その気孔率は40〜60%である。
ヒータ電極取出部566をこのように構成することにより、ヒータ素子570が、例えば、大気等のガスによる雰囲気に晒されたときでも、ビア導体541及びビア導体被覆部541が、ヒータ電極取出部566からヒータリード部273への大気等のガスの侵入を防止し、卑金属(タングステン)を主体とするヒータリード部273の酸化を確実に防止できる。
しかも、本実施形態4では、ヒータ電極パッド565のうち、外部露出部565Bを、ビア導体被覆部565Aより粗の組織としている。このため、電極金具160の先端部161とヒータ電極取出部566との接続において、その外部露出部565Bに外力が加わったときに、この部分が変形し易い。
これにより、発熱部271への通電にあたり、電極金具160の先端部161をヒータ電極パッド565に圧接させて、これらを互いに接続させようとすると、この圧接時の押圧力により、ヒータ電極パッド565の外部露出部565Bが潰れて変形し、先端部161の一部が外部露出部565Bに食い込む形態となる。これにより、ヒータ電極パッド565と電極金具160との機械的な接触面積を大きく取ることができる。
さらに、ヒータ電極パッド565の外部露出部565Bが変形することで、電極端子160の先端部161がヒータ電極パッド565上を滑り難くなるため、電極金具160がより安定した状態で接触させることができる。
したがって、本実施形態5のヒータ素子570でも、ヒータ電極パッド565と電極金具160の先端部161との電気的な接続不良の発生が抑制できる。
さらに、本実施形態4でも、ヒータ電極パッド565のうち、ビア導体被覆部565Aには、外部露出部565Bに比較して、第5アルミナ層239と同じアルミナを多く(8wt%)含ませた。これにより、第5アルミナ層239との密着が良好となり、ビア導体被覆部565Aと第5アルミナ層239との界面を通じて、大気等のガスが内部に進行することを確実に防止することができる。
一方、外部露出部565Bに含有するアルミナを、ビア導体被覆部565Aより少なくすることで、この外部露出部565Bにおける導通抵抗をより小さく抑え、ヒータ電極パッド565での導電性の低下を防止している。
以上において、本発明を実施形態1〜4に即して説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、実施形態1,2,3,4では、貴金属−卑金属合金の例として、Pt−18.4wt%Wを例示して説明したが、耐酸化性を有する他の組成の貴金属−卑金属合金を用いることもできる。また、卑金属を混ぜないでPt等の貴金属を用いることができることは明らかである。
実施形態1〜3に係るガスセンサ100,101,102の縦断面図である。 実施形態1〜3に係るガスセンサ100,101に用いたセンサ素子200,300の分解斜視図である。 実施形態1に係るガスセンサ100に用いたセンサ素子200の後端部分と、外部の接続端子との接続の様子を示す説明図である。 実施形態2に係るガスセンサ101に用いたセンサ素子300の後端部分と、外部の接続端子との接続の様子を示す説明図である。 実施形態3に係るガスセンサ102に用いたセンサ素子400の分解斜視図である。 実施形態3に係るガスセンサ102に用いたセンサ素子400の後端部分と、外部の接続端子との接続の様子を示す説明図である。 実施形態4に係るヒータ素子570の分解斜視図である。 実施形態4に係るヒータ素子570の後端部分と、外部の接続端子との接続の様子を示す説明図である。
200,300 センサ素子(ヒータ付きガスセンサ素子)
400 ガスセンサ素
201,301 酸素センサ素子部(ガスセンサ素子)
205 酸素検知
223 第1センサリード部
223q 後端部(電極リード部)
227 第2センサリード部
227q 後端部(電極リード部)
270,370 ヒータ素子
570 ヒータ素
239R 外表面
271 発熱
273 ヒータリード部(電極リード部)
266,366 ヒータ電極取出部(電極取出部)
241 ビア導体
231R 外表面
256,356,456 センサ電極取出部(電極取出部)
235,335,435 ビア導体
255,355,455 センサ電極パッド(電極パッド)
355A ビア導体被覆部
355B 外部露出部
255a,355S,456a 外部露出面
266,366,566 ヒータ電極取出部(電極取出部)
241,341,541 ビア導体
265,365,565 ヒータ電極パッド(電極パッド)
365A,565A ビア導体被覆部
365B,565B 外部露出部
265a,365S,565S 外部露出面

Claims (20)

  1. ガス検知部を備えるガスセンサ素子部、及び、発熱部を備えるヒータ素子部を有し、
    上記ガスセンサ素子部及びヒータ素子部は、自身の一端で上記ガス検知部または上記発熱部と電気的に導通する導通路、及びこの導通路の一部を気密に覆う絶縁性のセラミック層を備える
    ヒータ付きガスセンサ素子であって、
    上記導通路は、
    自身の他端を含み、一部が外部に露出する電極取出部と、
    上記電極取出部よりも上記導通路の上記一端側に位置して上記電極取出部に接続し、
    卑金属を主体とする材質からなり、上記セラミック層内に気密に埋設された電極リード部と、を有し、
    上記電極取出部は、
    上記セラミック層を貫通し、上記電極リード部に電気的に接続するビア導体と、
    このビア導体に電気的に接続し、上記セラミック層の外表面上において外部に露出して配置された電極パッドと、を含み、
    上記ビア導体は、
    耐酸化性を有する材料からなり、緻密でガス不透過性を有し、
    上記電極パッドは、
    耐酸化性を有する材料からなり、少なくとも自身の外部露出面をなす部分が上記ビア導体より粗である組織を有する
    ヒータ付きガスセンサ素子
  2. 請求項1に記載のヒータ付きガスセンサ素子であって、
    前記電極パッドは、
    前記セラミック層をなすセラミック材を含有する材料からなる
    ヒータ付きガスセンサ素子
  3. ガス検知部を備えるガスセンサ素子部、及び、発熱部を備えるヒータ素子部を有し、
    上記ガスセンサ素子部及びヒータ素子部は、自身の一端で上記ガス検知部または上記発熱部と電気的に導通する導通路、及びこの導通路の一部を気密に覆う絶縁性のセラミック層を備える
    ヒータ付きガスセンサ素子であって、
    上記導通路は、
    自身の他端を含み、一部が外部に露出する電極取出部と、
    上記電極取出部よりも上記導通路の上記一端側に位置して上記電極取出部に接続し、
    卑金属を主体とする材質からなり、上記セラミック層内に気密に埋設された電極リード部と、を有し、
    上記電極取出部は、
    上記セラミック層を貫通し、上記電極リード部に電気的に接続するビア導体と、
    このビア導体に電気的に接続し、上記セラミック層の外表面上において外部に露出して配置された電極パッドと、を含み、
    上記電極パッドは、
    少なくとも上記ビア導体と接触して電気的に導通してなり、上記セラミック層の上記外表面上で上記ビア導体を気密に覆うビア導体被覆部と、
    上記ビア導体被覆部と電気的に導通してなり、上記電極パッドの外部露出面をなし、上記ビア導体被覆部を覆う外部露出部と、を有し、
    上記ビア導体被覆部は、
    耐酸化性を有する材料からなり、緻密でガス不透過性を有し、
    上記外部露出部は、
    耐酸化性を有する材料からなり、上記ビア導体被覆部より粗である組織を有する
    ヒータ付きガスセンサ素子
  4. 請求項3に記載のヒータ付きガスセンサ素子であって、
    前記電極パッドの前記ビア導体被覆部及び前記外部露出部は、
    前記セラミック層をなすセラミック材を含有する材料からなる
    ヒータ付きガスセンサ素子
  5. 請求項4に記載のヒータ付きガスセンサ素子であって、
    前記ビア導体被覆部は、
    前記セラミック材を、
    前記外部露出部よりも多く含有してなる
    ヒータ付きガスセンサ素子
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のヒータ付きガスセンサ素子であって、
    前記電極取出部は、
    貴金属―卑金属合金からなる
    ヒータ付きガスセンサ素子
  7. 請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載のヒータ付きガスセンサ素子を備える
    ガスセンサ。
  8. ガス検知部、自身の一端で上記ガス検知部と電気的に導通する導通路、及びこの導通路の一部を気密に覆う絶縁性のセラミック層を備えるガスセンサ素子であって、
    上記導通路は、
    自身の他端を含み、一部が外部に露出する電極取出部と、
    上記電極取出部よりも上記導通路の上記一端側に位置して上記電極取出部に接続し、卑金属を主体とする材質からなり、上記セラミック層内に気密に埋設された電極リード部と、を有し、
    上記電極取出部は、
    上記セラミック層を貫通し、上記電極リード部に電気的に接続するビア導体と、
    このビア導体に電気的に接続し、上記セラミック層の外表面上において外部に露出して配置された電極パッドと、を含み、
    上記ビア導体は、
    耐酸化性を有する材料からなり、緻密でガス不透過性を有し、
    上記電極パッドは、
    耐酸化性を有する材料からなり、少なくとも自身の外部露出面をなす部分が上記ビア導体より粗である組織を有する
    ガスセンサ素子
  9. 請求項8に記載のガスセンサ素子であって、
    前記電極パッドは、
    前記セラミック層をなすセラミック材を含有する材料からなる
    ガスセンサ素子
  10. ガス検知部、自身の一端で上記ガス検知部と電気的に導通する導通路、及びこの導通路の一部を気密に覆う絶縁性のセラミック層を備えるガスセンサ素子であって、
    上記導通路は、
    自身の他端を含み、一部が外部に露出する電極取出部と、
    上記電極取出部よりも上記導通路の上記一端側に位置して上記電極取出部に接続し、卑金属を主体とする材質からなり、上記セラミック層内に気密に埋設された電極リード部と、を有し、
    上記電極取出部は、
    上記セラミック層を貫通し、上記電極リード部に電気的に接続するビア導体と、
    このビア導体に電気的に接続し、上記セラミック層の外表面上において外部に露出して配置された電極パッドと、を含み、
    上記電極パッドは、
    少なくとも上記ビア導体と接触して電気的に導通してなり、上記セラミック層の上記外表面上で上記ビア導体を気密に覆うビア導体被覆部と、
    上記ビア導体被覆部と電気的に導通してなり、上記電極パッドの外部露出面をなし、上記ビア導体被覆部を覆う外部露出部と、を有し、
    上記ビア導体被覆部は、
    耐酸化性を有する材料からなり、緻密でガス不透過性を有し、
    上記外部露出部は、
    耐酸化性を有する材料からなり、上記ビア導体被覆部より粗である組織を有する
    ガスセンサ素子
  11. 請求項10に記載のガスセンサ素子であって、
    前記電極パッドの前記ビア導体被覆部及び前記外部露出部は、
    前記セラミック層をなすセラミック材を含有する材料からなる
    ガスセンサ素子
  12. 請求項11に記載のガスセンサ素子であって、
    前記ビア導体被覆部は、
    前記セラミック材を、
    前記外部露出部よりも多く含有してなる
    ガスセンサ素子
  13. 請求項8〜請求項12のいずれか一項に記載のガスセンサ素子であって、
    前記電極取出部は、
    貴金属―卑金属合金からなる
    ガスセンサ素子
  14. 請求項8〜請求項13のいずれか1項に記載のガスセンサ素子を備える
    ガスセンサ。
  15. 発熱部、自身の一端で上記発熱部と電気的に導通する導通路、及びこの導通路の一部を気密に覆う絶縁性のセラミック層を備えるヒータ素子であって、
    上記導通路は、
    自身の他端を含み、一部が外部に露出する電極取出部と、
    上記電極取出部よりも上記導通路の上記一端側に位置して上記電極取出部に接続し、卑金属を主体とする材質からなり、上記セラミック層内に気密に埋設された電極リード部と、を有し、
    上記電極取出部は、
    上記セラミック層を貫通し、上記電極リード部に電気的に接続するビア導体と、
    このビア導体に電気的に接続し、上記セラミック層の外表面上において外部に露出して配置された電極パッドと、を含み、
    上記ビア導体は、
    耐酸化性を有する材料からなり、緻密でガス不透過性を有し、
    上記電極パッドは、
    耐酸化性を有する材料からなり、少なくとも自身の外部露出面をなす部分が上記ビア導体より粗である組織を有する
    ヒータ素子
  16. 請求項15に記載のヒータ素子であって、
    前記電極パッドは、
    前記セラミック層をなすセラミック材を含有する材料からなる
    ヒータ素子
  17. 発熱部、自身の一端で上記発熱部と電気的に導通する導通路、及びこの導通路の一部を気密に覆う絶縁性のセラミック層を備えるヒータ素子であって、
    上記導通路は、
    自身の他端を含み、一部が外部に露出する電極取出部と、
    上記電極取出部よりも上記導通路の上記一端側に位置して上記電極取出部に接続し、卑金属を主体とする材質からなり、上記セラミック層内に気密に埋設された電極リード部と、を有し、
    上記電極取出部は、
    上記セラミック層を貫通し、上記電極リード部に電気的に接続するビア導体と、
    このビア導体に電気的に接続し、上記セラミック層の外表面上において外部に露出して配置された電極パッドと、を含み、
    上記電極パッドは、
    少なくとも上記ビア導体と接触して電気的に導通してなり、上記セラミック層の上記外表面上で上記ビア導体を気密に覆うビア導体被覆部と、
    上記ビア導体被覆部と電気的に導通してなり、上記電極パッドの外部露出面をなし、上記ビア導体被覆部を覆う外部露出部と、を有し、
    上記ビア導体被覆部は、
    耐酸化性を有する材料からなり、緻密でガス不透過性を有し、
    上記外部露出部は、
    耐酸化性を有する材料からなり、上記ビア導体被覆部より粗である組織を有する
    ヒータ素子
  18. 請求項17に記載のヒータ素子であって、
    前記電極パッドの前記ビア導体被覆部及び前記外部露出部は、
    前記セラミック層をなすセラミック材を含有する材料からなる
    ヒータ素子
  19. 請求項18に記載のヒータ素子であって、
    前記ビア導体被覆部は、
    前記セラミック材を、
    前記外部露出部よりも多く含有してなる
    ヒータ素子
  20. 請求項15〜請求項19のいずれか一項に記載のヒータ素子であって、
    前記電極取出部は、
    貴金属―卑金属合金からなる
    ヒータ素子
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