JP2007198877A - 漏電チェッカ - Google Patents

Abstract

【課題】 表示器の電源に電池を用いた漏電チェッカにおいて、表示器の動作確認と同時に、電池の寿命を簡単かつ瞬時に確認する。
【解決手段】 漏電チェッカに、電路の漏洩電流を検出する零相変流器４と、零相変流器４の出力が規定値を超えたときに漏電状態を表示する磁気反転式の表示器７と、表示器７に電力を供給する電池１０と、電池１０により充電されるコンデンサＣ１と、テスト位置とリセット位置とに操作可能なモーメンタリ式のスイッチ８とを設ける。スイッチ８をテスト位置に操作し、コンデンサＣ１の放電電流をセットコイルＳＣに流し、表示器７の円板１６を反転し、漏電状態をテスト表示する。スイッチ８をリセット位置に操作し、コンデンサＣ１の放電電流をリセットコイルＲＣに流し、表示器７の漏電表示を消去する。
【選択図】 図２

Description

本発明は、表示器の電源に電池を用いた漏電チェッカに関する。

従来、間欠漏電の経路を発見しやすくするために、電路に規定値を超える漏洩電流が流れたときに、漏電状態を表示器により継続的に表示する漏電チェッカが知られている。例えば、特許文献１には、漏電遮断器が主回路を遮断した後に、表示器を動作させるための電力を漏電遮断器の一次側から取得する技術が記載されている。

しかし、表示器の電源を一次側で確保するので、負荷側で漏電箇所を検査するときに、非常に長いリード線を必要とし、漏電チェッカの携帯に不便をきたした。そこで、特許文献２では、表示器の電源に電池を用いることで、漏電チェッカを携帯しやすくした技術が提案されている。
実開平７−１６１７６号公報 特開２００１−２３５５０４号公報

ところが、表示器の電源に電池を用いると、電池の寿命を確認することが困難なため、消耗した場合に漏電状態を表示できなくなる可能性があった。電池の消耗の程度を示すバッテリーインジケータを付設することも考えられるが、バッテリーインジケータは高価であるうえ、大きなスペースを占有する問題点がある。また、バッテリーインジケータ自体が常時電力を消費するため、漏電監視時間が短くなる問題点もある。

本発明の目的は、表示器の動作確認と同時に、電池の寿命を簡単かつ瞬時に確認できる漏電チェッカを提供することにある。

上記課題を解決するために、本発明の漏電チェッカは、電路の漏洩電流を検出する零相変流器と、零相変流器の出力が規定値を超えたときに漏電状態を表示する表示器と、表示器に電力を供給する電池と、電池によって充電されるコンデンサと、コンデンサの放電電流を用いて表示器を試験的に動作させるスイッチとを備えたことを特徴とする。

ここで、表示器としては、ＬＥＤ等の発光素子又は磁気反転式の表示器を使用できる。ただし、発光素子は、漏電を表示している間、電力を継続的に消費するため、電池の消耗が早く、消耗しきってしまうと表示が消えてしまう難点がある。これに対し、磁気反転式の表示器は、漏電を表示した後、電力を消費することなく漏電表示状態を自己保持するので、電池の寿命を長くできる点で好ましい。スイッチには、中立位置に自動復帰するモーメンタリ式のスイッチを使用できる。

本発明の漏電チェッカによれば、表示器の動作確認にあたり、スイッチを操作すると、電池の寿命が十分である場合は、表示器がコンデンサの放電電流によって動作し、電池が消耗している場合は、表示器が動作しない。従って、表示器の動作確認と同時に、電池の寿命を簡単かつ瞬時に確認することができる。しかも、動作確認時にのみ電池の電力を消費するので、電池の消耗を抑えて漏電監視時間を長くすることができる。

以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図１は漏電チェッカ１の外観的な構成を示し、図２は漏電チェッカ１のケース２に内蔵された電気回路の構成を示す。図１に示すように、ケース２の一端には、単相３線式又は三相３線式の電路３を流れる漏洩電流を検出するクランプ式の零相変流器４と、零相変流器４を開閉するレバー５とが設けられている。

ケース２の表面には、零相変流器４の検出感度を設定する感度設定器６と、零相変流器４の出力が規定値を超えたときに電路３の漏電状態を表示する磁気反転式の表示器７と、表示器７のテスト又はリセットを行うモーメンタリ式のスイッチ８とが配設されている。そして、ケース２の側面に電池ボックス９が設けられ、ここに表示器７に電力を供給する電池１０（図２参照）が収納されている。

図２に示すように、漏電チェッカ１の電気回路には、感度設定器６により切り替えられる複数の抵抗を備えた零相変流器４からの過大入力を制限する過電流保護回路１３と、入力電圧を予め設定された規定値（閾値）と比較して電路３の漏電状態を判定するレベル判定回路（ＩＣ）１４とが設けられている。表示器７は、セットコイルＳＣとリセットコイルＲＣが巻かれた電磁石１５と、電路３の漏電又は正常状態を異なる色（例えば黄色と黒色）で反転表示する永久磁石円板１６とを備え、円板１６が電磁石１５上に回転可能に支持されている。

セットコイルＳＣはトランジスタＴＲを介してレベル判定回路１４に接続されるとともに抵抗Ｒ２を介してスイッチ８の一方の接点に接続され、スイッチ８の他方の接点にリセットコイルＲＣが接続されている。セットコイルＳＣとリセットコイルＲＣとの接続点は抵抗Ｒ１、コンデンサＣ１を介して電池１０に接続され、電池１０によってコンデンサＣ１が充電され、コンデンサＣ１の放電電流がセットコイルＳＣとリセットコイルＲＣとに流れるようになっている。

スイッチ８は、常時中立位置に保持され、オペレータの操作によってセットコイルＳＣ側のテスト位置とリセットコイルＲＣ側のリセット位置とに瞬間的に切り替えられる。そして、スイッチ８のテスト位置において、コンデンサＣ１の放電電流がセットコイルＳＣに流れ、表示器７が円板１６の片面により漏電状態を試験的に表示し、スイッチ８のリセット位置において、コンデンサＣ１の放電電流がリセットコイルＲＣに流れ、表示器７が円板１６の反対面によって正常状態を表示するように構成されている。

上記構成の漏電チェッカ１において、電池１０の寿命が十分である場合は、コンデンサＣ１に十分な電荷が蓄えられているため、スイッチ８をテスト位置に操作すると、コンデンサＣ１→セットコイルＳＣ→抵抗Ｒ２→スイッチ８の経路で電流が流れ、円板１６が反転し、表示器７が電路３の漏電状態をテスト表示する。テスト後は、スイッチ８をリセット位置に操作し、表示器７の漏電表示を消去して、漏電チェッカ１を設置する。

一方、電池１０が消耗している場合は、コンデンサＣ１の電荷が低下しているため、スイッチ８をテスト位置に操作したときに、コンデンサＣ１の放電電流が弱く、円板１６が反転せず、表示器７が動作しない。この場合は、電池１０を交換し、表示器７の正常動作を確認した後に漏電チェッカ１を設置する。従って、スイッチ８の簡単な操作により、表示器７の動作確認と同時に、電池１０の寿命を的確かつ瞬時に確認することができる。

本発明の一実施形態を示す漏電チェッカの外観斜視図である。 図１の漏電チェッカの電気回路を示す回路図である。

符号の説明

１ 漏電チェッカ
３ 電路
４ 零相変流器
７ 表示器
８ スイッチ
１０ 電池
Ｃ１ コンデンサ

Claims (1)

1. 電路の漏洩電流を検出する零相変流器と、零相変流器の出力が規定値を超えたときに漏電状態を表示する表示器と、表示器に電力を供給する電池と、電池によって充電されるコンデンサと、コンデンサの放電電流を用いて表示器を試験的に動作させるスイッチとを備えたことを特徴とする漏電チェッカ。
   

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