JPH10267981A - 電力機器の地絡検出器 - Google Patents

電力機器の地絡検出器

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JPH10267981A
JPH10267981A JP9073765A JP7376597A JPH10267981A JP H10267981 A JPH10267981 A JP H10267981A JP 9073765 A JP9073765 A JP 9073765A JP 7376597 A JP7376597 A JP 7376597A JP H10267981 A JPH10267981 A JP H10267981A
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JP
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JP9073765A
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English (en)
Inventor
Munechika Saito
宗敬 斉藤
Hideto Oki
秀人 大木
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Nissin Electric Co Ltd
Original Assignee
Nissin Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で、電力機器の地絡の確実な検出
が可能な地絡検出器を提供する。 【解決手段】 接地線1を流れる電流は、変流器2によ
り検出され、整流回路4により直流電流に変換され、コ
イル7に流れる。この電流値が所定レベル以上である
と、残留磁気特性の強い材料で形成された磁性体6は、
その着磁極性が変更される。これにより永久磁石9とそ
れに一体の表示板8は機械的に駆動され、外部に対して
地絡の有無の表示を行う。また、その表示状態は磁性体
6の残留磁気により自己保持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス遮断器(GC
B)などの電力機器に流れる地絡電流を検出することに
より、電力機器の地絡を検出する地絡検出器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電力機器において地絡を検出する
には、零相変流器とトランジスタなどの能動素子を用い
た検出回路により地絡電流を検出する。所定値以上の地
絡電流が検出された時、電力機器に地絡が発生したと判
定し、地絡検出を表示する出力、あるいはそれに関わる
保護動作指令が行われる。また、地絡検出の表示出力又
は保護動作指令を保持する場合には、検出回路からの出
力信号を、外部制御電源を使用したリレー回路で自己保
持させていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の地絡検出回
路には、以下の課題がある。 (1)検出回路は、外部からの電源供給が必要であるた
め、ケーブルの敷設作業などが伴い、検出記載設置に当
たって多くの時間を費やしている。これは、地絡検出の
情報伝送線についても同様である。
【0004】(2)検出回路が多部品化してきているこ
と、及び、検出回路が能動素子を多く用いていることか
ら、それらを雷サージなどから保護する保護素子を必要
とする。 (3)トランジスタ、ICなどの半導体を使用するた
め、外部からのサージ性ノイズ、電波ノイズ、その他の
影響によるノイズで誤動作する危険性がある。このた
め、商用周波の1/4又は1/2サイクル(数msec
以上)時間だけ地絡検出が継続したとき地絡を検出した
ものとしている。一方、電力機器に多く使用されている
SF6ガス中での、雷などの過電圧に起因する地絡現象
においては、SF6ガスの自己消弧能力によって速やか
に自力消弧がされ、条件によっては、数百μsec程度
で地絡電流が復帰してしまうことがある。この場合は、
上記の長時間の地絡検出を必要とする一般的な地絡検出
器では検出不可能であった。
【0005】本発明は、簡単な構成で、電力機器の地絡
の確実な検出が可能な地絡検出器を提供することを目的
とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するためなされたものである。本発明においては、地
絡電流を変流器により検出し、この変流器の出力電流を
整流器により整流する。また、残留磁気特性の強い磁性
体と、この磁性体に巻回され、整流素子の出力側に接続
されたコイルと、磁性体の着磁により機械的に動作し、
前記地絡電流の有無の表示を行う表示器とが設けられ
る。このコイルは、整流器の出力側に接続される。
【0007】電力機器に地絡が発生して、地絡電流が変
流器により検出されると、コイルに電流が流れることに
より、表示器が機械的に駆動され、その状態を変えるこ
とにより、地絡の発生の有無の表示を行う。表示器の地
絡表示を解除するためには、磁性体の着磁を極性反転さ
せる回路が使用される。この回路の使用により、磁性体
の着磁が反転してもとの状態に戻り、表示器の状態も通
常の状態に戻る。
【0008】また、本発明においては、磁性体の着磁に
より接点が閉じてラッチするように、磁性体の磁路にリ
ード接点を配置することができる。この場合、リード接
点は、地絡電流が流れるとオンとなり、外部に対して接
点出力を行う。リード接点を用いた場合、接点出力によ
る地絡表示を解除するため、磁性体に対して徐々に減少
する交流電流又はパルス電流を通電する回路が使用され
る。この回路の使用により、磁性体が消磁され、リード
接点は元の接点状態に戻る。
【0009】以上説明した地絡検出器によれば、表示器
又はリード接点は、地絡電流により駆動され、磁性体の
残留磁気によりその表示状態が自己保持(ラッチ)され
るので、外部からの電源供給が不必要となる。また、構
成は単純で安価なものとなり、外来ノイズなどの影響を
受けずに、確実に地絡検出を行うことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態について図を用
いて説明する。 〔実施形態1〕図1は、本発明を適用した地絡検出器の
回路図である。図において、1は、電力機器の接地線で
ある。2は、接地線1に流れる電流を検出する変流器で
あり、10:1〜20:1程度の変流比を有する。。3
は、変流器2の2次側に接続されたシャント抵抗であ
る。4は整流器である。なお、整流器の2次側には、必
要に応じて、保護用のツェナーダイオード、バリスタな
どが挿入される。
【0011】5は整流器4の2次側に接続された表示装
置である。この表示装置5において磁性体6は、磁気残
留特性の強い磁性体である。7は磁性体6に巻回され、
整流器4の出力電流により励磁されるコイルである。8
は、永久磁石9を有する表示板で、磁性体の着磁に応じ
て磁気駆動され、その位置を変えることにより、表示装
置5の外部から見える状態を変化させて地絡の有無の表
示を行う。この表示板8の構造の詳細については後述す
る。
【0012】ここで、上記構成の地絡検出器の動作につ
いて説明する。磁性体6は、予め、図で( )で示すよ
うに、上方がSで下方がNに着磁されている。したがっ
て、表示板8の永久磁石9は、上方がNで下方がSの状
態に駆動されている。このとき、表示板8の状態は地絡
がない状態を表示する。電力機器に地絡事故が発生して
接地線1に地絡電流が流れると、その地絡電流は変流器
2により検出され、整流器4により直流信号に変換さ
れ、この信号電流が表示装置5のコイル7に流れる。コ
イル7に所定値以上の電流Iが流れると、磁性体6の極
性は、図示のように、上方がNで下方がSの状態に着磁
の状態が変化する。これにより、表示板8の永久磁石9
は、上方がSで下方がNになるように、磁気駆動されて
位置を変える。この位置の変更により、表示板8は地絡
がある状態を表示する。
【0013】地絡事故に対する対処が終了した後、磁性
体6の着磁を逆極性とすることにより、表示の復帰を行
う。復帰のための手段については後述するが、これによ
り、表示板8が再度回転して、表示状態を元に戻す。な
お、表示板8による地絡の有無の表示方法は任意であ
り、色、記号、文字その他の方法で表示できる。次に、
表示装置5の詳細について説明する。
【0014】図2は、磁性体6の変形例を示す。本例の
磁性体も、図1の磁性体6と同様に、残留磁気特性の強
い磁気材料が使用される。(a)は、コの字形の磁性体
6の代わりに1本のまっすぐな磁性体6−1を使用し
て、コイル7−1を巻回した例である。(b)は、それ
ぞれにコイル7−2,7−3を巻回した2本の磁性体6
−2,6−3で構成した例である。いずれの例も、コイ
ル7−1〜3に所定値以上の電流が流れたとき、磁性体
6−1〜3の端部の着磁の極性を変化させて、永久磁石
9及び表示板8を駆動して、その表示状態を切り換え
る。
【0015】図3は、表示板8の具体例を示す。(a)
は、着磁された円板状の永久磁石9−1により表示板8
が形成される。この表示板8の両側に軸11を取り付
け、各軸11を軸受け12で支持する。この表示板8
は、表と裏とで表示分けがされる。例えば、表が赤色
で、裏が青で塗られ、通常は、外部から青色の面が見え
るようにセットされる。地絡電流が検出されて、磁性体
6の着磁状態が変化すると、表示板8は回転をして表裏
を切り換える。これにより、外部から赤色の面が見え、
地絡が発生したことを判別する。
【0016】(b)は、棒状の永久磁石9−2を円板状
の表示板8−2の1面に取付け、他面で円板の中心に軸
13を付け、この軸13を軸受け14により支持をす
る。永久磁石9−2は、磁性体6と対向させられるの
で、磁性体6の着磁状態の変更により表示板8−2は上
下が逆となる。表示方法としては、例えば、表示板8−
2の一部が外部に見えるようにしておき、その見える部
分に地絡の有無の表示を行う。
【0017】(c)は、棒状の永久磁石9−3の一端を
軸16で回転可能に支持し、他端に棒状の表示板8−3
を取り付ける。この表示板8−3の一端は、表示装置5
のケース15の一部に開けた孔に望んで配置される。常
時は、永久磁石9−3が磁性体6により吸引されるた
め、表示板8−3はケース15の内側に引っ込んでい
て、外部から見えない状態となっている。地絡電流の検
出により磁性体6の着磁状態が変更されると、永久磁石
9−3が反発力を受け、ケース16の外部に表示板8−
3の一端が飛び出して、外部に地絡の発生を表示する。
【0018】図4は、地絡電流として大きな値の電流が
得られる場合の地絡検出器の例を示す。図4の回路は、
図1の回路とほぼ同様であるので、図1の回路と異なる
点についてのみ説明する。本例の変流器2として、変流
比が100:1ないし数百:1程度のものが使用され
る。また、変流器2の2次側のシャント抵抗は省略され
る。
【0019】以上説明した地絡検出器によれば、表示板
8は、地絡電流により駆動され、磁性体6の残留磁気に
よりその表示状態が自己保持(ラッチ)される。したが
って、表示駆動及びその保持のために、外部から制御電
源を供給する必要性がなくなる。また、構造は単純で安
価なものとなり、更に、トランジスタ、ICなどの素子
を使用しないため、外来ノイズなどの影響を受けずに、
確実に地絡検出を行うことができる。
【0020】さらに、今まで一般的に検出不可能であっ
た、数百μsec程度で復帰してしまうような瞬時の地
絡現象、或いは、碍子などで発生する痕跡の残らない瞬
時地絡についても、これを検出し、自己保持できるの
で、地絡点位置標定を確実に行うことができる。
【0021】〔実施形態2〕以上、実施形態1において
説明した例は、表示装置では、地絡が検出されたとき、
外部へ視覚による表示を行っている。この視覚による表
示の代わりに、接点のオン・オフを切換ることにより接
点出力を行うこともできる。以下、この接点出力を行う
例について説明する。
【0022】図5は、地絡検出器の構成を示す。図5の
回路は、図1の回路とほぼ同様であるので、図1の回路
と異なる点についてのみ説明する。図において、21は
リード接点であり、そのリード端子22,23を磁性体
6の磁極部分に対向して配置する。このリード接点21
は公知のものであるので、詳細な説明は省略するが、磁
性体6の着磁により磁界が加えられることにより、その
極性に応じて接点がオン又はオフとなる。磁性体6は、
残留磁気特性の強いものであるから、このオン状態は磁
性体6が消磁されるまで自己保持される。リード接点2
1のオン状態からオフ状態への復帰は、磁性体6の着磁
を消す(消磁)ことにより行われる。この消磁のための
装置については後述する。
【0023】この接点のオン・オフ出力は外部回路にお
いて検出される。外部回路においては、このリード接点
21に電圧を印加し、電流が流れたことを検知すると、
電力機器に地絡が発生したと判定をする。図6は、磁性
体6の変形例を示すものである。本例では、磁性体6の
一方の磁極とリード接点21の一方の端子22が対向さ
せられる。図6に示した部分の構成は図5と同様であ
る。また、本例における動作も、図5の回路の動作と同
様である。
【0024】以上説明した例においても、前述の実施形
態1において説明した効果と同様の効果を奏する。
【0025】〔実施形態3〕地絡検出器が地絡を検出表
示し、その表示に応じて適当な措置がとられると、地絡
検出器の表示を元の状態に戻す必要がある。この復帰方
法について説明をする。図7は、上記実施形態1(図1
〜4)の地絡検出器に対する表示復帰手段を示す図であ
る。本例の説明においても、図1,図4と異なる点につ
いてのみ説明する。
【0026】25は、携帯用のリセットユニットであ
り、表示装置5の表示の復帰作業時に、整流器4の2次
側に接続される。リセットユニット25の出力電流iの
極性は、整流器4の出力電流(図1の電流I)と逆極性
に設定される。復帰作業時には、最初に第1のスイッチ
S1を押す。すると、第1のバッテリB1から抵抗Rを
通して第1のダイオードD1に電流が流れ、第1のダイ
オードD1のインピーダンスが低下する。この状態で第
2のスイッチS2を押すと、第2のバッテリB2から第
2のダイオードD2を通して、パルス電流iが表示装置
5の磁性体6(図1)に流れる。このパルス電流iは、
コイル7において地絡検出時に流れる電流Iと反対向き
に流れるため、磁性体6の極性が反転する。
【0027】この極性の反転により、永久磁石9と磁性
体6との間に反発力が発生し、表示板8は機械的に駆動
されて定常状態(地絡なしを表示する状態)に戻る。こ
れにより、表示装置5の表示のラッチが解除される。図
8に、表示復帰手段の変形例を示す。本例の説明におい
ても、図1,図4と異なる点についてのみ説明する。
【0028】図示の例は、表示装置5の磁性体6にリセ
ット専用のコイル7−5を巻回したもので、このリセッ
ト用コイル7−5にリセットユニット25−1が接続さ
れる。復帰作業時、リセットユニット25−1のスイッ
チS3を押すと、バッテリB3からリセット用コイル7
−5に地絡検出時に流れる電流Iと反対向きにパルス電
流iが流れ、磁性体6の着磁極性を反転させる。これに
より、表示板の表示状態が復帰する。
【0029】〔実施形態4〕図9は、上記実施形態2
(図5,図6)に対する表示復帰手段を示す図である。
図9の装置は、前述の図7の装置と類似であるので、こ
こでの説明では、図7のリセットユニット25と異なる
点についてのみ説明する。図9のリセットユニット25
−2は、図5のリセットユニット25における第2のバ
ッテリB2の代わりに、減衰交流電流又は減衰パルス電
流を正負交互に発生する電流発生器26を使用する。こ
の電流発生器26は、第2のスイッチS2を押すと、図
10(a)に示す減衰交流電流又は、(b)に示す正負
交互の減衰パルス電流を発生する。この減衰交流電流又
は減衰パルス電流がコイル7又は7−1に流れることに
より、磁性体6が消磁され、着磁が0となり、リード接
点21は接点の出力状態を元に戻す。
【0030】〔その他の実施形態〕図11は、図5、図
6に示したリード接点出力をする地絡検出器の1利用形
態を示すものである。図11において、参照符号1〜5
については、既述のものと同様である。表示装置5にお
けるリード接点31に、太陽電池32と発振器33が直
列に接続される。発振器33は、電圧が供給されること
により発振を開始し、固有のアドレス信号を含む信号を
出力する。また、太陽電池32と並列にコンデンサ34
が接続される。このコンデンサ34に代えて、充電可能
なバッテリを接続しても良い。発振器33の出力はアン
テナ35から外部に送出される。以上のような地絡検出
器は、複数の電力機器に対して設けられる。
【0031】このアンテナ35から送出される信号は、
データ収集局36においてキャッチされる。データ収集
局36は、信号を受信してアドレスを判定し、地絡が発
生した電力機器を特定する。このように、発振器33ご
とにアドレス信号を変えることにより、複数の電力機器
の同時監視が可能となる。本例では、地絡検出器の電源
として太陽電池を使用しているので、外部からの電源の
供給、又は、電池の交換などを必要とせず、実用性の高
い、地絡検出器を得ることができる。
【0032】図12は、瞬時地絡と長時間継続する地絡
を区別して検出する地絡検出器の回路構成を示す。図1
2において、参照符号1〜4に示すものは、既述のもの
と同様である。整流器4の2次側に、ローパスフィルタ
41とハイパスフィルタ42を並列に接続する。そし
て、両フィルタ41,42の出力側に検出装置5−3,
5−4を接続する。
【0033】地絡発生時に、長時間継続する地絡による
電流は、ローパスフィルタ41を通過して商用周波地絡
表示装置5−3に入力され、そこで長時間継続する地絡
が発生したことを表示する。一方、地絡が発生した後、
瞬時に復帰する地絡は、ハイパスフィルタ42を通過し
て瞬間地絡表示装置5−4に入力され、そこでサージ性
地絡が発生したことを表示する。したがって、本例によ
れば、瞬時地絡と長時間継続する地絡を区別して検出し
て表示することができる。
【0034】図13は、サージ性地絡におけるサージ電
流の瞬時値を効率良く検出する例を示す。(a)は回路
構成を示す。全体の回路構成については、既述のものと
同様であるが、本例では整流器4の出力側にコンデンサ
43が並列に接続される。地絡電流が(b)に示すよう
な瞬時的に復帰をするサージ電流は、コンデンサ43に
チャージをすることで、(c)に示すように、長時間継
続する信号波形に変換される。これにより、表示装置5
のコイルに流れる電流Iを、磁性体6の着磁に十分な時
間継続させ、確実に表示装置5を動作させることができ
る。
【0035】図14、図15は、地絡電流の値により表
示を変える例を示す。既に説明してきた各例は、地絡電
流があらかじめ定めた1つの所定値を超えたことを表示
している。本例では、地絡電流のレベルを複数段階で表
示することを可能にする。図14に示す表示装置5−5
では、整流器4の出力側に、多数の同一定格のコイルを
多段に接続する。このコイル1段目では、1つのコイル
7−11を接続し、2段目では、2つのコイル7−2
1,22を直列接続し、3段目では、3つのコイル7−
31,32,33を直列接続する。これらのコイル7−
11〜33は、それぞれ別の磁性体上に巻回され同一定
格とされている。また、各段では、それぞれ1つのコイ
ル7−11,7−21,7−31が巻回された磁性体に
より表示板又はリード接点を駆動する。
【0036】各段では、直列接続されたコイルの数が異
なるため、総インピーダンスが異なる。したがって、検
出信号電流は、コイルの接続数によって定まる比によっ
て各段に分流され、その電流値が感動値を超えた段で、
磁性体の着磁が極性を逆転する。したがって、小さい地
絡電流の場合は1段目の磁性体のみが着磁の極性を反転
し、地絡電流が大きくなれば1段目と2段目の磁性体が
着磁の極性を反転し、更に大きくなれば1〜3段目の全
ての磁性体が着磁の極性を反転する。したがって、この
磁性体の着磁の極性の反転により、表示板又はリード接
点の状態が変更される。この状態の変更が何段目まで発
生しているかを見ることにより、地絡電流のレベルを表
示することが可能となる。
【0037】図15に示す表示装置5−6では、各段ご
とに1つずつコイル7−11、7−21,7−31を設
け、2段目にダイオードDを1個順方向に挿入し、3段
目にダイオードDを2個順方向に挿入する。本例では、
段毎に挿入されたダイオードの数が異なることにより、
段毎に総インピーダンスが異なる。この段毎の総インピ
ーダンスが異なることによる動作は、図14の例と同様
であるので、重複する説明は省略する。
【0038】なお、図15の例では、各段に「段数−
1」の数のダイオードDを挿入しているが、各段ごと
に、定格のことなるダイオードを挿入することもでき
る。また、ダイオードはツェナーダイオードを使用して
もよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1における、地絡検出器の回
路図。
【図2】図1の磁性体の変形例を示す図。
【図3】図1の表示板の具体例を示す図。
【図4】図1の地絡検出器の変形例を示す図。
【図5】本発明の実施形態2における地絡検出器の回路
図。
【図6】図5の磁性体の変形例を示す図。
【図7】本発明の実施形態3における表示復帰手段を示
す図。
【図8】図7の表示復帰手段の変形例を示す図。
【図9】本発明の実施形態4における表示復帰手段を示
す図。
【図10】図9の回路における信号波形を示す図。
【図11】図5,図6の回路の利用形態を示す図。
【図12】地絡継続時間を区別して検出する地絡検出器
の構成を示す図。
【図13】サージ電流を効率良く検出する地絡検出器の
構成を示す図。
【図14】地絡電流レベルを区別できる地絡検出器の構
成を示す図(その1)。
【図15】地絡電流レベルを区別できる地絡検出器の構
成を示す図(その2)。
【符号の説明】
1…接地線 2…変流器 4…整流器 5…表示装置 6…磁性体 7…コイル 8…表示板 9…永久磁石 21…リード接点 25…リセットユニット

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地絡電流検出用変流器と、この変流器の
    出力電流を整流する整流器と、残留磁気特性の強い磁性
    体と、この磁性体に巻回され、前記整流素子の出力側に
    接続されたコイルと、前記磁性体の着磁により機械的に
    動作し、前記地絡電流の有無の表示を行う表示器とを具
    備することを特徴とする電力機器の地絡検出器。
  2. 【請求項2】 前記表示器の地絡表示を解除するため、
    前記磁性体の着磁を極性反転させる回路を具備する請求
    項1記載の電力機器の地絡検出器。
  3. 【請求項3】 地絡電流検出用変流器と、この変流器の
    出力電流を整流する整流器と、残留磁気特性の強い磁性
    体と、この磁性体に巻回され、前記整流素子の出力側に
    接続されたコイルと、前記磁性体の着磁により接点が閉
    じるように、前記磁性体の磁路に配置されたリード接点
    とを具備することを特徴とする電力機器の地絡検出器。
  4. 【請求項4】 前記リード接点の出力を解除するため、
    前記磁性体に対して、徐々に減少する交流電流又はパル
    ス電流を通電する回路を具備する請求項3記載の電力機
    器の地絡検出器。
  5. 【請求項5】 前記整流素子の出力側にコンデンサを接
    続した請求項1〜4のいずれか1項に記載の電力機器の
    地絡検出器。
  6. 【請求項6】 前記整流素子の出力側に、サージ性の電
    流を通過させるフィルタと、商用交流のサージを通過さ
    せるフィルタを接続した請求項1〜5のいずれか1項に
    記載の電力機器の地絡検出器。
JP9073765A 1997-03-26 1997-03-26 電力機器の地絡検出器 Pending JPH10267981A (ja)

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JP9073765A Pending JPH10267981A (ja) 1997-03-26 1997-03-26 電力機器の地絡検出器

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JP (1) JPH10267981A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010000555A (ko) * 2000-10-06 2001-01-05 조효상 지락검출장치
JP2001314009A (ja) * 2000-04-27 2001-11-09 Matsushita Electric Ind Co Ltd ケーブル故障表示装置
JP2007198877A (ja) * 2006-01-26 2007-08-09 Kawamura Electric Inc 漏電チェッカ

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