JPH0629048U - 漏電感知プラグ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 事前に電気器具の絶縁状態を容易に判断でき
るようにする。 【構成】 中性線９と接地線８との間の電圧差に基づい
て、漏電を感知して知らせる漏電感知装置１１をプラグ
１に内蔵した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、小型電動工具等の電気器具の配線コードに使用されるプラグに関す る。

【０００２】

【従来の技術】

従来、図３に示すように、建物の改修工事などに使われる小型電動工具等の電 気器具３１は、プラグ３２をコンセント３３に差し込んで使用されている。 しかし、従来の電気器具３１のプラグ３２には、漏電を感知する機能はなかっ た。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来は、電源に漏電遮断器が設置されていない場合が多く、そのような建物内 の電気を使用して小型電動工具等の電気器具を使用すると、漏電による災害が発 生する恐れがある。 この場合、事前に電気器具の絶縁抵抗値を測定することはまれなので、絶縁不 良で漏洩電流の流れるコードや電気器具を使用してしまうことがある。 また、作業中に降雨、湿潤により電気器具が絶縁不良となり、漏洩電流が流れ る恐れもある。このような漏洩電流が流れている電気器具に触れると、電撃を受 けたり、最悪の場合には死に至ることもあるので大変危険である。

【０００４】 そこで、本考案は、前記従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、その目的 とするところは、事前に電気器具の絶縁状態を容易に判断できるようにすること にある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案では、電源供給用のコンセントに差し込む ための電気器具用のプラグにおいて、正常状態では発生しない中性線と接地線と の間の電圧差に基づいて、漏電を感知して知らせる漏電感知装置を内蔵した。 具体的には、前記漏電感知装置は、漏電をランプの点灯により知らせる。

【０００６】

【作用】

上記本考案では、電気器具用のプラグに、漏電を感知して知らせる漏電感知装 置を内蔵させたので、実際に電気器具を使用する前に絶縁状態を容易に判断する ことができる。この結果、作業員は安心して作業が行えると共に、作業効率も向 上する。

【０００７】

【実施例】

本考案の実施例を図により説明する。 図１は、本考案のプラグの構造を示す図である。 プラグ１は電源供給用のコンセント２（またはコネクター）に差し込まれ、ケ ーブル３を介して、電動工具等の電気器具（図示せず）に電流を供給する。コン セント２は、プラス極４と接地極５とマイナス極６とを有する。一方、プラグ１ は、電源線（＋）７と接地線８と中性線（−）９とを有する。プラグ１の電源線 （＋）７はコンセント２のプラス極４に、プラグ１の接地線８はコンセント２の 接地極５に、プラグ１の中性線（−）９はコンセント２のマイナス極６にそれぞ れ差し込まれる。

【０００８】 接地線８と中性線（−）９との間には、増幅器１０を介してランプ１１が接続 されている。電気器具の内部コイル（図示せず）のケースへの接触または絶縁不 良が生じると、漏洩電流が流れ接地線８と中性線（−）９との間に電圧差が発生 する。このようにして発生した電圧が増幅器１０によって増幅された後、ランプ １１を点灯させる。このランプ１１が正常に点灯するかどうかは、テストボタン １２を押すことによって確認できる。また、プラス極側の電圧を低くしてランプ １１の点灯電圧を低くするめに、ランプ１１には抵抗１３が接続されている。

【０００９】 図２は、電気器具に絶縁不良が発生した時に構成される回路である。 電気器具に絶縁不良箇所１４が存在すると、プラグ１をコンセント２に差し込 んだ場合、絶縁不良箇所１４に接触抵抗Ｒ３が生じる。さらに、マイナス極側に は第２種接地抵抗Ｒ１が、接地極側には第３種接地抵抗Ｒ２がそれぞれ生じる。 この結果、接地線８と中性線（−）９との間に電圧差が生じるのである。このよ うにして発生した接地線８と中性線（−）９との間の電圧は、増幅器１０によっ て増幅された後、ランプ１１を点灯させる。このランプ１１の点灯により電気器 具の絶縁状態を判断する。

【００１０】 本実施例によれば、絶縁不良によって生じる漏洩電流を感知して表示すること によって、目には見えない電気器具の絶縁状態を容易に判断でき、電気災害の発 生を防止できる。さらに、絶縁状態が判断できるので、作業員は安心して作業を 行え、作業効率も向上する。 上記実施例では、漏電をランプの点灯により知らせたが、本考案はこれに限定 されずに、例えば、ランプの代わりにブザーを設けブザー音などにより漏電を知 らせるようにしてもよい。

【００１１】

【考案の効果】

本考案によれば、電気器具用のプラグに、漏電を感知して知らせる漏電感知装 置を内蔵させたので、電気器具を実際に使用する前に電気器具の絶縁状態を容易 に判断することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のプラグの構造を示す図である。

【図２】電気器具の絶縁不良発生により構成される回路
である。

【図３】従来の電気器具用プラグの使用例を示す図であ
る。

【符号の説明】

１ プラグ ２ コンセント ８ 接地線 ９ 中性線（−） １１ ランプ １４ 絶縁不良箇所

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 電源供給用のコンセントに差し込むため
   の電気器具用のプラグにおいて、中性線と接地線との間
   の電圧差に基づいて、漏電を感知して知らせる漏電感知
   装置を内蔵したことを特徴とする漏電感知プラグ。
2. 【請求項２】 前記漏電感知装置は、漏電をランプの点
   灯により知らせることを特徴とする請求項１の漏電感知
   プラグ。