JP3019413U - 強震時に漏電ブレーカーを作動させる装置 - Google Patents

強震時に漏電ブレーカーを作動させる装置

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JP3019413U
JP3019413U JP1995006965U JP696595U JP3019413U JP 3019413 U JP3019413 U JP 3019413U JP 1995006965 U JP1995006965 U JP 1995006965U JP 696595 U JP696595 U JP 696595U JP 3019413 U JP3019413 U JP 3019413U
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plug
earth leakage
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森本繁松
水上正徳
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森本 繁松
水上 正徳
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Abstract

(57)【要約】 【目的】既設の漏電ブレーカーの交換および漏電ブレー
カー取付部の改造等の工事を行うことなく、極めて簡単
かつ容易に設置することができ、しかも安価な、地震発
生時に漏電ブレーカーを強制的に作動させる装置を提供
する。 【構成】電源部2は電源コンセントに接続するためのプ
ラグ1を備えている。リレー5が電源部に接続され、非
作動時はプラグからの供給電流を電源部に流すが、作動
時は供給電流を電源部からアース端子3側に切り換え
る。振動スイッチ6が電源部とリレーの間に接続され、
通常時は電源部からリレーへの導通を遮断するが、強震
を感知した時はリレーを作動せしめるべく電源部からリ
レーへの導通を接続する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、地震発生時に漏電ブレーカーを強制的に作動させて屋内送配電系統 への電力供給を遮断することにより、地震によって損害を受けた屋内配線および 家電製品等からの出火を防止するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般家庭に広く普及している漏電ブレーカーは、屋内送配電系統に短絡、劣化 、過負荷等が生じて漏電流が流れた瞬間に、自動的に屋内送配電系統への電力供 給を遮断することにより、火災の発生等を防止するようになっている。 しかし、一般に、この種の漏電ブレーカーには震災時の対策が講じられていな い。
【0003】 すなわち、大地震が発生すると、変電所の倒壊、送電線の切断等が引き起こさ れて屋内送配電系統への電力供給が遮断されると同時に、家屋等の倒壊によって 屋内配線および屋内配線に接続された家庭電化製品に損害が生じることがある。 この場合、漏電流は流れず、よって漏電ブレーカーは作動しない。その後、屋内 送配電系統の回復がなされないまま、外部電力供給ラインが復旧されて屋内送配 電系統への電力供給がなされると、損害を受けた屋内配線およびそれに接続され た家電製品等から出火するおそれがある。さらには、ガス漏れ事故を伴っている 場合には、電気火花による火災事故が発生するおそれもある。 このため、地震発生時に漏電ブレーカーを強制的に作動させて屋内送配電系統 への電力供給を遮断することによって、火災事故を未然防止することが強く要請 されている。
【0004】 この要請に応えるべく地震発生時に漏電ブレーカーを強制的に作動させる装置 が既に存在している。この種の装置として、例えば、特開平4−322120号 公報に記載の電力遮断装置がある。この電力遮断装置は、漏電ブレーカーと、振 動センサと、振動センサからの出力に基づいてファジィ推論を行って地震発生の 有無を判別する推論部と、推論部が地震であると判別したときに漏電ブレーカー に遮断信号を出力して電力供給ラインを遮断する制御部を備えている。こうして 、地震以外の振動による誤動作を生じさせることなく、地震時に確実に漏電ブレ ーカーを作動させることができる。
【0005】 この装置においては、漏電ブレーカーは電力供給ラインに過電流が流れた時に 従来と同様に作動して電力供給ラインを遮断するとともに、制御部からの遮断信 号によっても電力供給ラインを遮断するようになっている。すなわち、この装置 は、漏電ブレーカーと一体的に構成されている。よって、この装置を一般家庭用 の屋内送配電系統に設けようとすると、既設の漏電ブレーカーの取付部を改造し 、あるいは既設の漏電ブレーカーをこの装置と取り替える等の工事が必要となり 、設置が容易ではない。もちろん、この工事にはある程度の費用と時間を要する 。さらには、装置自体も複雑でありさほど安価なものではない。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
本考案の課題は、既設の漏電ブレーカの交換および漏電ブレーカー取付部の改 造等の工事を行うことなく、極めて簡単かつ容易に設置することができ、しかも 安価な、地震発生時に漏電ブレーカーを強制的に作動させる装置を提供すること にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本考案によれば、家庭用コンセントに差し込むた めのプラグを備えた電源部と、負荷抵抗を備えたアース線と、電源部に接続され 、非作動時はプラグからの供給電流を電源部に流すが、作動時は供給電流を電源 部からアース線に切り換えるリレーと、電源部とリレーの間に接続され、通常時 は電源部からリレーへの導通を遮断するが、強震を感知した時はリレーを作動せ しめるべく電源部からリレーへの導通を接続する振動スイッチとからなることを 特徴とする強震時に漏電ブレーカーを作動させる装置が構成される。
【0008】 本考案の好ましい実施例によれば、プラグとアース線を接続するバイパス線と 、バイパス線に接続されたアース確認用ネオンランプと、バイパス線に設けられ た常時は導通を遮断する押しボタンスイッチが備えられる。また、電源部はリレ ーの作動を数秒間維持する。 本考案の別の好ましい実施例によれば、アース線には負荷抵抗が接続され、プ ラグの一方の接触端子と電源部の間にはヒューズが接続され、プラグの他方の接 触端子と電源部の間には温度ヒューズが接続され、温度ヒューズはアース線に接 続された負荷抵抗に密接して配置されている。
【0009】
【作用】
以上の構成において、プラグが適当な空きコンセントに接続される。通常時は 、プラグからの供給電流は電源部に適用される。このとき、振動スイッチによっ て電源部からリレーへの導通は遮断されている。強震が発生すると、振動スイッ チが作動し、電源部からリレーへの導通を接続する。そして、リレーが作動し、 プラグからの供給電流が電源部からアース線に切り換えられ、アース線を通じて 漏電流が流れる。漏電ブレーカーは、この漏電流の発生を検知し、屋内送配電系 統への電力供給を遮断すべく作動する。
【0010】 プラグとアース線を接続するバイパス線にアース確認用ネオンランプを設けた 場合には、ネオンランプの点灯によって装置が確実にアースされていることを確 認することができる。電源部がリレーの作動を数秒間維持する構成とすれば、漏 電ブレーカーの応答にバラツキがあっても漏電ブレーカーを確実に動作させるこ とができる。プラグと電源部の間にヒューズ、および温度ヒューズを設ける構成 とした場合には、装置が正常に作動したにもかかわらず漏電ブレーカーが作動し なかったときに、ヒューズまたは温度ヒューズが作動して装置を自動停止せしめ ることによって漏電流が流れ続けることを防止する。
【0011】
【実施例】 以下、添付図面を参照しながら本考案の好ましい実施例について説明する。 図1は、本考案による強震時に漏電ブレーカーを作動させる装置の1実施例の 構成を示す斜視図であり、図2は、図1に示した装置の回路図である。
【0012】 図1および図2に示したように、本考案による装置は、AC100Vを供給す る家庭用コンセントに差し込むためのプラグ1を備えた電源部2を有している。 電源部2は変圧器4を有している。変圧器4の一次捲線には、プラグ1がコー ド7、8を介して接続されている。変圧器4の二次捲線側(12V、0.15A )には、ダイオードD1、抵抗R1(10Ω)およびコンデンサC1(10μF 、50V)からなる整流回路が接続されている。
【0013】 整流回路の出力は、3端子定電圧標準ICの入力に接続されている。定電圧標 準ICから出力される一定電圧は、抵抗R2(1MΩ)を介して第1のトランジ スタTR1のベースに適用される。ICと抵抗R2の間にはコンデンサC2(4 70μF、16V)の一端が接続され、コンデンサC2の他端はアースされてい る。 第1のトランジスタTR1のエミッタはコンデンサC3(470μF、16V )を介してアースされている。
【0014】 第1のトランジスタTR1のエミッタとコンデンサC3の間には、抵抗R3( 3.3kΩ)の一端が接続され、抵抗R3の他端は第2のトランジスタTR2の ベースに接続されている。第2のトランジスタTR2のエミッタは直接アースさ れている。 第1のトランジスタTR1のコレクタは直接、また第2のトランジスタTR2 のコレクタはダイオードD2を介して、それぞれICの出力と抵抗R2の間に接 続されている。
【0015】 リレー5が、第2のトランジスタTR2のコレクタに接続されたダイオードD 2に並列に接続されることにより、電源部2に接続されている。リレー5は同時 に開閉される2つの接点を有している。そして、第1の接点の一方の端子はプラ グ1の一方のコード7に接続され、他方の端子は抵抗R4(1.5kΩ、2W) を介してアース端子3に接続されている。また、第2の接点の一方の端子は、プ ラグ1の他方のコード8に接続され、他方の端子は抵抗R5(1.5kΩ、2W )を介してアース端子3に接続されている。 リレー5は、非作動時は接点を開放し、作動時は接点を閉じるようになってい る。こうして、リレー5の非作動時はプラグ1からの供給電流が変圧器の一次捲 線側に流れるが、リレー5の作動時は供給電流が変圧器の一次捲線側からアース 端子3側に切り換わるようになっている。
【0016】 第1のトランジスタTR1のベースと抵抗R2の間には振動スイッチ6の一端 が接続され、振動スイッチ6の他端はアースされている。振動スイッチ6は、通 常時は接点が閉じているが、震度5(170ガル)以上の振動を感知したとき接 点が開放するようになっている。
【0017】 プラグ1の一方のコード7とアース端子3は、バイパス線9によって接続され ている。このバイパス線9には、アース確認用ネオン管10および押しボタンス イッチ11が接続されている。押しボタンスイッチ12は、常時は導通を遮断し 、押圧時のみ導通を接続する。
【0018】 プラグ1の一方のコード7には約95℃で作動する温度ヒューズ13が接続さ れている。温度ヒューズ13は、さらに、図1に示したように、リレー5の接点 に接続された抵抗R4およびR5に密接して配置されている。 プラグ1の他方のコード8には0.5Aのヒューズ12が接続されている。ま た、バリスタ14が変圧器4の一次捲線に並列に接続されている。 第1のトランジスタTR1のコレクタとICの出力端子の間には、抵抗R6( 6kΩ)を介してLED15の−極が接続されており、LED15の+極側はア ースされている。
【0019】 図1に示したように、本考案による装置は、適当なケーシング18内に収容さ れる。ケーシング18の前面には、アース確認用ネオンランプ10および押しボ タンスイッチ11、並びにLED15が取り付けられている。また、ケーシング 18の内側底面には振動スイッチ6が取り付けられている。電源部2におけるプ ラグ1およびコード7、8を除くすべてのコンポーネントはプリント基板16上 に搭載され、ケーシング18内に収容されている。プラグ1およびそのコード7 、8、並びにアース端子3に接続されたアース線17はともに、ケーシング18 の底面に形成された穴から外部に導き出されている。ケーシング18は、木ねじ 等によって適当な箇所に固定することができる。
【0020】 次に、本考案による装置の動作について説明する。 まず最初、アース端子3に接続されたアース線17が、例えばその先端部を地 中に埋設等されることによって適当にセットされる。プラグ1が適当な空きコン セントに接続される。このとき、LED15が点灯し、装置が作動中であること を表示する。この状態で、押しボタンスイッチ11が押され、アース確認用ネオ ンランプ10の点灯によってアースの確実になされていることが確認される。こ のとき、ネオンランプ10は極性を有しているので、もしネオンランプ10の接 続されたコード7がコンセントのアース側に接続されると、装置のアースが確実 になされていてもネオンランプ10は点灯しない。この場合には、プラグ1を前 と反対向きにコンセントに差し込むことによってアースの確認を行えばよい。こ うして、装置のセットが完了する。
【0021】 震度5(170ガル)以上の強震が発生すると、振動スイッチ6の接点は開放 される。その結果、第1のトランジスタTR1のベースのアースが遮断され、そ れによって第2のトランジスタTR2のコレクタおよびエミッタ間に電流が流れ 、リレー5が作動する。このとき、コンデンサC3の作用によって、リレー5の 作動状態が数秒間維持される。リレー5の作動により、プラグ1からの供給電流 は変圧器4の一次捲線側からアース線側に切り換えられる。切り換えられた電流 は、負荷抵抗R4およびR5を通じて地中に約40mAの漏電流として流れる。 この漏電流の発生によって漏電ブレーカーが作動し、屋内送配電系統への電力供 給が遮断される。 この実施例ではリレー5の作動状態が数秒間維持されるようにしたので、漏電 ブレーカーの応答にバラツキがあっても漏電ブレーカーを確実に作動させること ができる。
【0022】 万一、本考案による装置が正常に作動したにもかかわらず漏電ブレーカーが作 動しなければ、漏電流が流れ続けてしまうことになる。しかしこの場合には、プ ラグ1のコードに接続されたヒューズ12が作動することにより、または抵抗R 4およびR5の発熱によって温度ヒューズ13が作動することにより、漏電流の 発生が停止し、装置の安全が保証されるようになっている。 また、バリスタ14の作用によって、ノイズによる装置の誤動作が防止される ようになっている。
【0023】 復旧は、屋内配線および電化製品等の異常の有無を確認し、安全を確保した後 、漏電ブレーカーを復帰させることによってなされる。
【0024】 本考案による装置は、屋内の適当な空きコンセントにプラグを差し込み、アー ス線をアースするだけで簡単に設置することができる。そして、強震が発生した ときに強制的に漏電ブレーカーを作動させ、屋内送配電系統への電力供給を遮断 することにより、火災の発生を未然に防止することができる。 しかも、本考案による装置は構造が非常に簡単であり、安価に提供することが できる。
【0025】
【考案の効果】
以上のように、本考案によれば、既設の漏電ブレーカの交換および漏電ブレー カー取付部の改造等の工事を行うことなく、極めて簡単かつ容易に設置すること ができ、しかも安価な、地震発生時に漏電ブレーカーを強制的に作動させる装置 を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案による強震時に漏電ブレーカーを作動さ
せる装置の1実施例の構成を示す斜視図である。
【図2】図1に示した装置の回路図である。
【符号の説明】
1 プラグ 2 電源部 3 アース端子 4 変圧器 5 リレー 6 振動スイッチ 7、8 コード 9 バイパス線 10 アース確認用ネオンランプ 11 押しボタンスイッチ 12 ヒューズ 13 温度ヒューズ

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 家庭用コンセントに差し込むためのプラ
    グを備えた電源部と、 アース線と、 前記電源部に接続され、非作動時は前記プラグからの供
    給電流を前記電源部に流すが、作動時は前記供給電流を
    前記電源部から前記アース線に切り換えるリレーと、 前記電源部と前記リレーの間に接続され、通常時は前記
    電源部から前記リレーへの導通を遮断するが、強震を感
    知した時は前記リレーを作動せしめるべく前記電源部か
    ら前記リレーへの導通を接続する振動スイッチとからな
    ることを特徴とする強震時に漏電ブレーカーを作動させ
    る装置。
  2. 【請求項2】 前記プラグと前記アース線を接続するバ
    イパス線と、 前記バイパス線に接続されたアース確認用ネオンランプ
    と、 前記バイパス線に設けられた常時は導通を遮断する押し
    ボタンスイッチを備えたことを特徴とする請求項1に記
    載の強震時に漏電ブレーカーを作動させる装置。
  3. 【請求項3】 前記電源部は前記リレーの作動を数秒間
    維持することを特徴とする請求項1または請求項2に記
    載の装置。
  4. 【請求項4】 前記アース線には負荷抵抗が接続され、
    前記プラグの一方の接触端子と前記電源部の間にはヒュ
    ーズが接続され、前記プラグの他方の接触端子と前記電
    源部の間には温度ヒューズが接続され、前記温度ヒュー
    ズは前記アース線に接続された前記負荷抵抗に密接して
    配置されていることを特徴とする請求項1〜請求項3の
    いずれかに記載の装置。
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