JP2007198711A - 空気調和装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】温度データが必要となる冷媒量判定運転と、温度データが必要となる他の制御との両方を一つの温度センサによって実現することが可能な空気調和装置を提供する。
【解決手段】冷媒回路10と、併用温度センサ34と、制御部8とを備えている。冷媒回路10は、圧縮機21と室外熱交換器23と膨張弁41、51と室内熱交換器42とが接続されることによって構成されている。併用温度センサ34は、室外熱交換器23の複数のパスの合流前の下方に設けられている。制御部8は、併用温度センサ34によって検知される温度に基づいて空調に関する制御を行う。また、制御部8は、併用温度センサ34によって検知される温度に対して室外熱交換器23に対する室外ファン28の駆動状態に関する値と、室外気温と、冷媒循環量との少なくともいずれか1つの値に基づいた回帰式を用いることで補正値を得て、この補正値に基づいて室外熱交換器23を流れた冷媒の過冷却度を検出して冷媒回路10の冷媒量を判定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、空気調和装置の冷媒回路内の冷媒量を判定する機能、特に、圧縮機と熱源側熱交換器と膨張機構と利用側熱交換器とが接続されることによって構成される空気調和装置の冷媒回路内の冷媒量を判定する機能に関する。
従来より、空気調和装置の冷媒回路内の冷媒量について、空調運転を適切に行うために必要となる冷媒量の過不足条件を満たしているか否かを判定するために、様々な手法が考案されている。
例えば、以下の特許文献1に示すように、冷凍サイクル特性のシミュレーションを行うことで得られる演算結果を用いて、冷媒量の過不足を判定する手法が開発されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−304388号公報
ところが、特許文献1に示された空気調和装置では、冷媒量判定のために必要な温度データを取得するための温度センサと、他の空調関連制御を行うために必要となる温度データを取得するための温度センサと、はそれぞれ別個に設けられている。このため、温度センサの数が多く、システムコストが高くなっている。
本発明は上述した点に鑑みてなされたものであり、本発明の課題は、温度データが必要となる冷媒量判定運転と、温度データが必要となる他の制御との両方を一つの温度センサによって実現することが可能な空気調和装置を提供することにある。
第1の発明に係る空気調和装置は、冷媒回路と、温度センサと、空調関連制御部と、冷媒量判定手段とを備えている。冷媒回路は、圧縮機と熱源側熱交換器と膨張機構と利用側熱交換器とが接続されることによって構成されている。温度センサは、熱源側熱交換器の複数のパスの合流前に設けられている。空調関連制御部は、温度センサによって検知される温度に基づいて空調に関する制御を行う。冷媒量判定手段は、温度センサによって検知される温度に対して熱源側熱交換器に対するファンの駆動状態に関する値と、外気温度と、冷媒循環量との少なくともいずれか1つの値に基づいた回帰式を用いることで補正値を得て、この補正値に基づいて熱源側熱交換器を流れた冷媒の過冷却度を検出して冷媒回路の冷媒量を判定する。なお、ここでの回帰式の項としては、上述したファンの駆動状態に関する値や、室外気温の値以外の項を含むものであってもよい。また、上述した冷媒循環量は、例えば、冷媒の蒸発温度および/または凝縮温度を用いた関数によって得られる値としてもよい。
従来の空気調和装置では、冷媒量判定を行うための温度データを取得する温度センサと、空調制御を行うために必要となる温度データを取得する温度センサと、が別個に必要になっている。
これに対して第1発明の空気調和装置では、熱源側熱交換器の複数のパスの合流前に設けられた温度センサによって得られる温度データが必要となる空調関連制御を精度よく行うことができる。また、冷媒量の判定に必要となる温度データについても、温度センサから得られる値をファンの駆動状態や室外気温や冷媒循環量が反映された回帰式によって補正することで得られるため、冷媒量の判定も精度よく行うことができる。
これにより、温度データの必要な冷媒量判定運転と、温度データの必要な他の制御との両方を一つの温度センサによって実現することが可能になる。
また、温度センサの設置位置に応じた回帰式を導入するようにして、空調関連制御に必要となる温度データを取得するための温度センサの設置位置として、自由度を向上させることが可能になる。
第2発明に係る空気調和装置は、第1発明の空気調和装置であって、空調関連制御部は、温度センサによって検知される温度に基づいて、熱源側熱交換器に着霜が生じているか否かを判断する。
熱源側熱交換器においては、運転条件や外気温等によって着霜が生じやすい。それに対して、ここでは、温度センサが、熱源側熱交換器の複数のパスの合流前に設けられ、この位置での温度を検知している。
このため、着霜が生じやすい部分の温度を検知することができ、着霜を防止する制御を行う場合の検知精度を向上させることができる。
第3発明に係る空気調和装置は、第1発明または第2発明の空気調和装置であって、温度センサは、熱源側熱交換器に設けられた複数のパスのうち、通過する冷媒の温度が最も低い位置に設けられている。
熱源側熱交換器において着霜が生じやすい部分は、一般に通過する冷媒の温度が最も低い位置である。それに対して、ここでは、温度センサが、熱源側熱交換器の複数のパスのうち合流前であって通過する冷媒の温度が最も低い位置に設けられ、この位置での温度を検知している。
これにより、着霜が生じやすい部分の温度を検知することができ、着霜を防止する制御を行う場合の検知精度をよりいっそう向上させることができる。
第4発明に係る空気調和装置は、冷媒回路と、温度センサと、冷媒量判定手段と、空調関連制御部とを備えている。冷媒回路は、圧縮機と熱源側熱交換器と膨張機構と利用側熱交換器とが接続されることによって構成される。温度センサは、熱源側熱交換器の有する複数のパスの合流後に設けられている。冷媒量判定手段は、温度センサによって検知される温度に基づいて熱源側熱交換器を通過した冷媒の過冷却度を検出して冷媒回路の冷媒量を判定する。空調関連制御部は、温度センサによって検知される温度に対して熱源側熱交換器に対するファンの駆動状態に関する値と、外気温度と、冷媒循環量との少なくともいずれか1つの値に基づいた回帰式を用いることで補正値を得て、この補正値に基づいて空調に関する制御を行う。なお、ここでの回帰式の項としては、上述したファンの駆動状態に関する値や、室外気温の値以外の項を含むものであってもよい。また、上述した冷媒循環量は、例えば、冷媒の蒸発温度および/または凝縮温度を用いた関数によって得られる値としてもよい。
従来の空気調和装置では、冷媒量判定を行うための温度データを取得する温度センサと、空調制御を行うために必要となる温度データを取得する温度センサと、が別個に必要になっている。
これに対して第4発明の空気調和装置では、熱源側熱交換器の複数のパスの合流後に設けられた温度センサによって得られる温度データが必要となる冷媒量の判定を精度よく行うことができる。また、空調関連制御に必要となる温度データについても、温度センサから得られる値をファンの駆動状態や室外気温や冷媒循環量が反映された回帰式によって補正することで得られるため、空調関連制御も精度よく行うことができる。
これにより、温度データの必要な冷媒量判定運転と、温度データの必要な他の制御との両方を一つの温度センサによって実現することが可能になる。
また、温度センサの設置位置に応じた回帰式を導入するようにして、冷媒量の判定に必要となる温度データを取得するための温度センサの設置位置として、自由度を向上させることが可能になる。
また、第4発明の空気調和装置の温度センサは、熱源側熱交換器の複数のパスの合流後に設けられているため、複数のパスの下方を流れる冷媒に偏流が生じることで適切な温度検知が困難になるという問題を回避することが可能になる。
第5発明に係る空気調和装置は、第4発明の空気調和装置であって、空調関連制御部は、補正後の値に基づいて熱源側熱交換器に着霜が生じているか否かの判断を行う。
ここでは、熱源側熱交換器の複数のパスの合流後に温度センサが設けられている場合であっても、熱源側熱交換器に着霜が生じているか否かの判定を精度よく行うことが可能になる。
第1発明に係る空気調和装置では、温度データの必要な冷媒量判定運転と、温度データの必要な他の制御との両方を一つの温度センサによって実現することが可能になる。
第2発明に係る空気調和装置では、着霜が生じやすい部分の温度を検知することができ、着霜を防止する制御を行う場合に検知精度を向上させることができる。
第3発明に係る空気調和装置では、着霜が生じやすい部分の温度を検知することができ、着霜を防止する制御を行う場合の検知精度をよりいっそう向上させることができる。
第4発明に係る空気調和装置では、温度データの必要な冷媒量判定運転と、温度データの必要な他の制御との両方を一つの温度センサによって実現することが可能になる。
第5発明に係る空気調和装置では、熱源側熱交換器の複数のパスの合流後に温度センサが設けられている場合であっても、熱源側熱交換器に着霜が生じているか否かの判定を精度よく行うことが可能になる。
<発明の概略>
本発明は、冷媒量判定運転と他の空調制御とを行う空気調和装置を提供する。本発明の空気調和装置では、1つの温度センサによって得られる検知温度を、そのままの値として用いたり、室外温度や室外機のファンの駆動に関する値によって得られる回帰式によって補正して得られる値として用いている。本発明は、これにより、1つの温度センサによって、冷媒量判定運転と、他の空調制御のための運転と、を両立させることができる点に特徴がある。また、1つの温度センサを、設置位置の規制されるデフロスト判定制御用に配置しつつ、冷媒量判定運転にも用いることができるようにした点にも特徴がある。
以下、本発明の空気調和装置1について、具体的に説明する。
(1)空気調和装置の構成
図1は、本発明の一実施形態にかかる空気調和装置1の概略構成図である。空気調和装置1は、蒸気圧縮式の冷凍サイクル運転を行うことによって、ビル等の室内の冷暖房に使用される装置である。空気調和装置1は、主として、1台の熱源ユニットとしての室外ユニット2と、それに並列に接続された複数台(本実施形態では、2台)の利用ユニットとしての室内ユニット4、5と、室外ユニット2と室内ユニット4、5とを接続する冷媒連絡配管としての液冷媒連絡配管6及びガス冷媒連絡配管7とを備えている。すなわち、本実施形態の空気調和装置1の蒸気圧縮式の冷媒回路10は、室外ユニット2と、室内ユニット4、5と、液冷媒連絡配管6及びガス冷媒連絡配管7とが接続されることによって構成されている。
<室内ユニット>
室内ユニット4、5は、ビル等の室内の天井に埋め込みや吊り下げ等により、又は、室内の壁面に壁掛け等により設置されている。室内ユニット4、5は、液冷媒連絡配管6及びガス冷媒連絡配管7を介して室外ユニット2に接続されており、冷媒回路10の一部を構成している。
次に、室内ユニット4、5の構成について説明する。尚、室内ユニット4と室内ユニット5とは同様の構成であるため、ここでは、室内ユニット4の構成のみ説明し、室内ユニット5の構成については、それぞれ、室内ユニット4の各部を示す40番台の符号の代わりに50番台の符号を付して、各部の説明を省略する。
室内ユニット4は、主として、冷媒回路10の一部を構成する室内側冷媒回路10a(室内ユニット5では、室内側冷媒回路10b)を有している。この室内側冷媒回路10aは、主として、膨張機構としての室内膨張弁41と、利用側熱交換器としての室内熱交換器42とを有している。
本実施形態において、室内膨張弁41は、室内側冷媒回路10a内を流れる冷媒の流量の調節等を行うために、室内熱交換器42の液側に接続された電動膨張弁である。
本実施形態において、室内熱交換器42は、伝熱管と多数のフィンとにより構成されたクロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器であり、冷房運転時には冷媒の蒸発器として機能して室内空気を冷却し、暖房運転時には冷媒の凝縮器として機能して室内空気を加熱する熱交換器である。
本実施形態において、室内ユニット4は、ユニット内に室内空気を吸入して、室内熱交換器42において冷媒と熱交換させた後に、供給空気として室内に供給するための送風ファンとしての室内ファン43を有している。室内ファン43は、室内熱交換器42に供給する空気の風量Wrを可変することが可能なファンであり、本実施形態において、DCファンモータからなるモータ43aによって駆動される遠心ファンや多翼ファン等である。
また、室内ユニット4には、各種のセンサが設けられている。室内熱交換器42の液側には、冷媒の温度(すなわち、暖房運転時における凝縮温度Tc又は冷房運転時における蒸発温度Teに対応する冷媒温度)を検出する液側温度センサ44が設けられている。室内熱交換器42のガス側には、冷媒の温度Teoを検出するガス側温度センサ45が設けられている。室内ユニット4の室内空気の吸入口側には、ユニット内に流入する室内空気の温度(すなわち、室内温度Tr)を検出する室内温度センサ46が設けられている。本実施形態において、液側温度センサ44、ガス側温度センサ45及び室内温度センサ46は、サーミスタからなる。また、室内ユニット4は、室内ユニット4を構成する各部の動作を制御する室内側制御部47を有している。そして、室内側制御部47は、室内ユニット4の制御を行うために設けられたマイクロコンピュータやメモリ等を有しており、室内ユニット4を個別に操作するためのリモコン(図示せず)との間で制御信号等のやりとりを行ったり、室外ユニット2との間で伝送線8aを介して制御信号等のやりとりを行うことができるようになっている。
<室外ユニット>
室外ユニット2は、ビル等の室外に設置されており、液冷媒連絡配管6及びガス冷媒連絡配管7を介して室内ユニット4、5に接続されており、室内ユニット4、5の間で冷媒回路10を構成している。
次に、室外ユニット2の構成について説明する。室外ユニット2は、主として、冷媒回路10の一部を構成する室外側冷媒回路10cを有している。この室外側冷媒回路10cは、主として、圧縮機21と、四路切換弁22と、熱源側熱交換器としての室外熱交換器23と、膨張機構としての室外膨張弁38と、アキュムレータ24と、温度調節機構としての過冷却器25と、液側閉鎖弁26と、ガス側閉鎖弁27とを有している。
圧縮機21は、運転容量を可変することが可能な圧縮機であり、本実施形態において、インバータにより回転数Rmが制御されるモータ21aによって駆動される容積式圧縮機である。本実施形態において、圧縮機21は、1台のみであるが、これに限定されず、室内ユニットの接続台数等に応じて、2台以上の圧縮機が並列に接続されていてもよい。
四路切換弁22は、冷媒の流れの方向を切り換えるための弁であり、冷房運転時には、室外熱交換器23を圧縮機21によって圧縮される冷媒の凝縮器として、かつ、室内熱交換器42、52を室外熱交換器23において凝縮される冷媒の蒸発器として機能させるために、圧縮機21の吐出側と室外熱交換器23のガス側とを接続するとともに圧縮機21の吸入側(具体的には、アキュムレータ24)とガス冷媒連絡配管7側とを接続し(図1の四路切換弁22の実線を参照)、暖房運転時には、室内熱交換器42、52を圧縮機21によって圧縮される冷媒の凝縮器として、かつ、室外熱交換器23を室内熱交換器42、52において凝縮される冷媒の蒸発器として機能させるために、圧縮機21の吐出側とガス冷媒連絡配管7側とを接続するとともに圧縮機21の吸入側と室外熱交換器23のガス側とを接続することが可能である(図1の四路切換弁22の破線を参照)。
本実施形態において、室外熱交換器23は、伝熱管と多数のフィンとにより構成されたクロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器であり、冷房運転時には冷媒の凝縮器として機能し、暖房運転時には冷媒の蒸発器として機能する熱交換器である。室外熱交換器23は、そのガス側が四路切換弁22に接続され、その液側が液冷媒連絡配管6に接続されている。この室外熱交換器23の液側は、図2(a)に示すように、複数のパス23Pを介して液冷媒連絡配管6に接続されている。これらの複数のパス23Pのうち、合流前の下部のパス23Pに、後述する併用温度センサ34が設けられている。なお、図2(b)は、複数のパス23Pの合流後に併用温度センサ34が設けられている場合を示しているが、本実施形態では採用していない。
本実施形態において、室外膨張弁38は、室外側冷媒回路10c内を流れる冷媒の圧力や流量等の調節を行うために、室外熱交換器23の液側に接続された電動膨張弁である。
本実施形態において、室外ユニット2は、ユニット内に室外空気を吸入して、室外熱交換器23において冷媒と熱交換させた後に、室外に排出するための送風ファンとしての室外ファン28を有している。この室外ファン28は、室外熱交換器23に供給する空気の風量Woを可変することが可能なファンであり、本実施形態において、DCファンモータからなるモータ28aによって駆動されるプロペラファン等である。
アキュムレータ24は、四路切換弁22と圧縮機21との間に接続されており、室内ユニット4、5の運転負荷の変動等に応じて冷媒回路10内に発生する余剰冷媒を溜めることが可能な容器である。
過冷却器25は、本実施形態において、2重管式の熱交換器であり、室外熱交換器23において凝縮された後に、室内膨張弁41、51に送られる冷媒を冷却するために設けられている。過冷却器25は、本実施形態において、室外膨張弁38と液側閉鎖弁26との間に接続されている。
本実施形態において、過冷却器25の冷却源としてのバイパス冷媒回路61が設けられている。尚、以下の説明では、冷媒回路10からバイパス冷媒回路61を除いた部分を、便宜上、主冷媒回路と呼ぶことにする。
バイパス冷媒回路61は、室外熱交換器23から室内膨張弁41、51へ送られる冷媒の一部を主冷媒回路から分岐させて圧縮機21の吸入側に戻すように主冷媒回路に接続されている。具体的には、バイパス冷媒回路61は、室外膨張弁38から室内膨張弁41、51に送られる冷媒の一部を室外熱交換器23と過冷却器25との間の位置から分岐させるように接続された分岐回路61aと、過冷却器25のバイパス冷媒回路側の出口から圧縮機21の吸入側に戻すように圧縮機21の吸入側に接続された合流回路61bとを有している。そして、分岐回路61aには、バイパス冷媒回路61を流れる冷媒の流量を調節するためのバイパス膨張弁62が設けられている。ここで、バイパス膨張弁62は、電動膨張弁からなる。これにより、室外熱交換器23から室内膨張弁41、51に送られる冷媒は、過冷却器25において、バイパス膨張弁62によって減圧された後のバイパス冷媒回路61を流れる冷媒によって冷却される。すなわち、過冷却器25は、バイパス膨張弁62の開度調節によって能力制御が行われることになる。
液側閉鎖弁26及びガス側閉鎖弁27は、外部の機器・配管(具体的には、液冷媒連絡配管6及びガス冷媒連絡配管7)との接続口に設けられた弁である。液側閉鎖弁26は、室外熱交換器23に接続されている。ガス側閉鎖弁27は、四路切換弁22に接続されている。
また、室外ユニット2には、各種のセンサが設けられている。具体的には、室外ユニット2には、圧縮機21の吸入圧力Psを検出する吸入圧力センサ29と、圧縮機21の吐出圧力Pdを検出する吐出圧力センサ30と、圧縮機21の吸入温度Tsを検出する吸入温度センサ31と、圧縮機21の吐出温度Tdを検出する吐出温度センサ32とが設けられている。吸入温度センサ31は、アキュムレータ24と圧縮機21との間の位置に設けられている。室外熱交換器23には、室外熱交換器23内を流れる冷媒の温度(すなわち、冷房運転時における凝縮温度Tc又は暖房運転時における蒸発温度Teに対応する冷媒温度)を検出する熱交温度センサ33が設けられている。室外熱交換器23の液側のパス23Pの下部の通過する冷媒の温度が最も低い位置には、冷媒の温度Tcoを検出する併用温度センサ34が設けられている。この併用温度センサ34によって検知された温度は、後述するデフロスト判定制御および冷媒量判定制御において利用される。なお、この併用温度センサ34によって検出された冷媒の温度は、室外側制御部37が室外熱交換器23において着霜が生じているか否かの判断を行う際の温度データとして用いられる。過冷却器25の主冷媒回路側の出口には、冷媒の温度(すなわち、液管温度Tlp)を検出する液管温度センサ35が設けられている。バイパス冷媒回路61の合流回路61bには、過冷却器25のバイパス冷媒回路側の出口を流れる冷媒の温度を検出するためのバイパス温度センサ63が設けられている。室外ユニット2の室外空気の吸入口側には、ユニット内に流入する室外空気の温度(すなわち、室外温度Ta)を検出する室外温度センサ36が設けられている。本実施形態において、吸入温度センサ31、吐出温度センサ32、熱交温度センサ33、併用温度センサ34、液管温度センサ35、室外温度センサ36及びバイパス温度センサ63は、サーミスタからなる。また、室外ユニット2は、室外ユニット2を構成する各部の動作を制御する室外側制御部37を有している。そして、室外側制御部37は、室外ユニット2の制御を行うために設けられたマイクロコンピュータ、メモリやモータ21aを制御するインバータ回路等を有しており、室内ユニット4、5の室内側制御部47、57との間で伝送線8aを介して制御信号等のやりとりを行うことができるようになっている。すなわち、室内側制御部47、57と室外側制御部37と制御部37、47、57間を接続する伝送線8aとによって、空気調和装置1全体の運転制御を行う制御部8が構成されている。
制御部8は、図3に示されるように、各種センサ29〜36、44〜46、54〜56、63の検出信号を受けることができるように接続されるとともに、これらの検出信号等に基づいて各種機器及び弁21、22、24、28a、38、41、43a、51、53a、62を制御することができるように接続されている。また、制御部8には、後述の冷媒漏洩検知運転において、冷媒漏洩を検知したことを知らせるためのLED等からなる警告表示部9が接続されている。ここで、図3は、空気調和装置1の制御ブロック図である。
<冷媒連絡配管>
冷媒連絡配管6、7は、空気調和装置1をビル等の設置場所に設置する際に、現地にて施工される冷媒配管であり、設置場所や室外ユニットと室内ユニットとの組み合わせ等の設置条件に応じて種々の長さや管径を有するものが使用される。このため、例えば、新規に空気調和装置を設置する場合には、冷媒充填量を計算するために、冷媒連絡配管6、7の長さや管径等の情報を正確に把握する必要があるが、その情報管理や冷媒量の計算自体が煩雑である。また、既設配管を利用して室内ユニットや室外ユニットを更新するような場合には、冷媒連絡配管6、7の長さや管径等の情報が失われていることがある。
(2)空気調和装置の動作
次に、本実施形態の空気調和装置1の動作について説明する。
本実施形態の空気調和装置1の運転モードとしては、各室内ユニット4、5の運転負荷に応じて室外ユニット2及び室内ユニット4、5の構成機器の制御を行う通常運転モードとしては、主として、室内の冷房を行う冷房運転と、室内の暖房を行う暖房運転とがある。
<通常運転モード>
(冷房運転)
まず、通常運転モードにおける冷房運転について、図1及び図3を用いて説明する。
冷房運転時は、四路切換弁22が図1の実線で示される状態、すなわち、圧縮機21の吐出側が室外熱交換器23のガス側に接続され、かつ、圧縮機21の吸入側がガス側閉鎖弁27及びガス冷媒連絡配管7を介して室内熱交換器42、52のガス側に接続された状態となっている。室外膨張弁38は、全開状態にされている。液側閉鎖弁26及びガス側閉鎖弁27は、開状態にされている。各室内膨張弁41、51は、室内熱交換器42、52の出口(すなわち、室内熱交換器42、52のガス側)における冷媒の過熱度SHrが過熱度目標値SHrsで一定になるように開度調節されるようになっている。本実施形態において、各室内熱交換器42、52の出口における冷媒の過熱度SHrは、ガス側温度センサ45、55により検出される冷媒温度値から液側温度センサ44、54により検出される冷媒温度値(蒸発温度Teに対応)を差し引くことによって検出されるか、又は、吸入圧力センサ29により検出される圧縮機21の吸入圧力Psを蒸発温度Teに対応する飽和温度値に換算し、ガス側温度センサ45、55により検出される冷媒温度値からこの冷媒の飽和温度値を差し引くことによって検出される。尚、本実施形態では採用していないが、各室内熱交換器42、52内を流れる冷媒の温度を検出する温度センサを設けて、この温度センサにより検出される蒸発温度Teに対応する冷媒温度値を、ガス側温度センサ45、55により検出される冷媒温度値から差し引くことによって、各室内熱交換器42、52の出口における冷媒の過熱度SHrを検出するようにしてもよい。また、バイパス膨張弁62は、過冷却器25のバイパス冷媒回路側の出口における冷媒の過熱度SHbが過熱度目標値SHbsになるように開度調節されるようになっている。本実施形態において、過冷却器25のバイパス冷媒回路側の出口における冷媒の過熱度SHbは、吸入圧力センサ29により検出される圧縮機21の吸入圧力Psを蒸発温度Teに対応する飽和温度値に換算し、バイパス温度センサ63により検出される冷媒温度値からこの冷媒の飽和温度値を差し引くことによって検出される。尚、本実施形態では採用していないが、過冷却器25のバイパス冷媒回路側の入口に温度センサを設けて、この温度センサにより検出される冷媒温度値をバイパス温度センサ63により検出される冷媒温度値から差し引くことによって、過冷却器25のバイパス冷媒回路側の出口における冷媒の過熱度SHbを検出するようにしてもよい。
この冷媒回路10の状態で、圧縮機21、室外ファン28及び室内ファン43、53を起動すると、低圧のガス冷媒は、圧縮機21に吸入されて圧縮されて高圧のガス冷媒となる。その後、高圧のガス冷媒は、四路切換弁22を経由して室外熱交換器23に送られて、室外ファン28によって供給される室外空気と熱交換を行って凝縮して高圧の液冷媒となる。そして、この高圧の液冷媒は、室外膨張弁38を通過して、過冷却器25に流入し、バイパス冷媒回路61を流れる冷媒と熱交換を行ってさらに冷却されて過冷却状態になる。このとき、室外熱交換器23において凝縮された高圧の液冷媒の一部は、バイパス冷媒回路61に分岐され、バイパス膨張弁62によって減圧された後に、圧縮機21の吸入側に戻される。ここで、バイパス膨張弁62を通過する冷媒は、圧縮機21の吸入圧力Ps近くまで減圧されることで、その一部が蒸発する。そして、バイパス冷媒回路61のバイパス膨張弁62の出口から圧縮機21の吸入側に向かって流れる冷媒は、過冷却器25を通過して、主冷媒回路側の室外熱交換器23から室内ユニット4、5へ送られる高圧の液冷媒と熱交換を行う。
そして、過冷却状態になった高圧の液冷媒は、液側閉鎖弁26及び液冷媒連絡配管6を経由して、室内ユニット4、5に送られる。この室内ユニット4、5に送られた高圧の液冷媒は、室内膨張弁41、51によって圧縮機21の吸入圧力Ps近くまで減圧されて低圧の気液二相状態の冷媒となって室内熱交換器42、52に送られ、室内熱交換器42、52において室内空気と熱交換を行って蒸発して低圧のガス冷媒となる。
この低圧のガス冷媒は、ガス冷媒連絡配管7を経由して室外ユニット2に送られ、ガス側閉鎖弁27及び四路切換弁22を経由して、アキュムレータ24に流入する。そして、アキュムレータ24に流入した低圧のガス冷媒は、再び、圧縮機21に吸入される。
(暖房運転)
次に、通常運転モードにおける暖房運転について説明する。
暖房運転時は、四路切換弁22が図1の破線で示される状態、すなわち、圧縮機21の吐出側がガス側閉鎖弁27及びガス冷媒連絡配管7を介して室内熱交換器42、52のガス側に接続され、かつ、圧縮機21の吸入側が室外熱交換器23のガス側に接続された状態となっている。室外膨張弁38は、室外熱交換器23に流入する冷媒を室外熱交換器23において蒸発させることが可能な圧力(すなわち、蒸発圧力Pe)まで減圧するために開度調節されるようになっている。また、液側閉鎖弁26及びガス側閉鎖弁27は、開状態にされている。室内膨張弁41、51は、室内熱交換器42、52の出口における冷媒の過冷却度SCrが過冷却度目標値SCrsで一定になるように開度調節されるようになっている。本実施形態において、室内熱交換器42、52の出口における冷媒の過冷却度SCrは、吐出圧力センサ30により検出される圧縮機21の吐出圧力Pdを凝縮温度Tcに対応する飽和温度値に換算し、この冷媒の飽和温度値から液側温度センサ44、54により検出される冷媒温度値を差し引くことによって検出される。尚、本実施形態では採用していないが、各室内熱交換器42、52内を流れる冷媒の温度を検出する温度センサを設けて、この温度センサにより検出される凝縮温度Tcに対応する冷媒温度値を、液側温度センサ44、54により検出される冷媒温度値から差し引くことによって室内熱交換器42、52の出口における冷媒の過冷却度SCrを検出するようにしてもよい。また、バイパス膨張弁62は、閉止されている。
この冷媒回路10の状態で、圧縮機21、室外ファン28及び室内ファン43、53を起動すると、低圧のガス冷媒は、圧縮機21に吸入されて圧縮されて高圧のガス冷媒となり、四路切換弁22、ガス側閉鎖弁27及びガス冷媒連絡配管7を経由して、室内ユニット4、5に送られる。
そして、室内ユニット4、5に送られた高圧のガス冷媒は、室外熱交換器42、52において、室内空気と熱交換を行って凝縮して高圧の液冷媒となった後、室内膨張弁41、51を通過する際に、室内膨張弁41、51の弁開度に応じて減圧される。
この室内膨張弁41、51を通過した冷媒は、液冷媒連絡配管6を経由して室外ユニット2に送られ、液側閉鎖弁26、過冷却器25及び室外膨張弁38を経由してさらに減圧された後に、室外熱交換器23に流入する。そして、室外熱交換器23に流入した低圧の気液二相状態の冷媒は、室外ファン28によって供給される室外空気と熱交換を行って蒸発して低圧のガス冷媒となり、四路切換弁22を経由してアキュムレータ24に流入する。そして、アキュムレータ24に流入した低圧のガス冷媒は、再び、圧縮機21に吸入される。
以上のような通常運転モードにおける運転制御は、冷房運転及び暖房運転を含む通常運転を行う通常運転制御手段として機能する制御部8(より具体的には、室内側制御部47、57と室外側制御部37と制御部37、47、57間を接続する伝送線8a)によって行われる。
(デフロスト判定制御)
制御部8は、併用温度センサ34による検知温度に基づいて蒸発器に着霜が生じているか否かの判定である、デフロスト判定制御を行う。
具体的には、冷媒回路10において、圧縮機21で圧縮された高温高圧冷媒が室外熱交換器23で凝縮して熱を放出する。そして低温となった冷媒が室内膨張弁41、51によって減圧されるために蒸発していく。このとき、冷媒が室外空気と熱交換することにより、室外熱交換器21に霜が付着する場合がある。このように、室外熱交換器23の表面が霜で覆われてしまうと、室外熱交換器21の熱交換能力が低下するおそれがある。このため、制御部8は、併用温度センサ34による検知温度に基づいて室外熱交換器23に着霜が生じているか否か判定し、着霜が生じていると判断した場合には、デフロスト運転を開始し、着霜が解消したと判断した場合には、デフロスト運転を終了する。
(冷媒量判定制御)
制御部8は、併用温度センサ34による検知温度を回帰式によって補正して得られる値に基づいて、上述した通常運転モードを行いながら、冷媒回路10における冷媒量の判定を行う。ここでは、併用温度センサ34による検知温度を回帰式によって補正して得られる値により、過冷却度を算出し、これらの値に基づいて冷媒量を判定する。
回帰式は、室外熱交換器23の複数のパス23Pの合流前の下部に設けられた併用温度センサ34による検知温度を、パス23Pの合流後の冷媒温度に補正するための関数であり、以下に示す関係式を用いている。
Tb’=A×Tb+B×Fan+C×Ta+D×Gr+F
ここで、Tb’は、補正によって得られるパス23Pの合流後の冷媒予想温度である。また、Tbは、併用温度センサ34による実測値であり、Fanは、室外ファン28のモータ28aの回転数であり、Taは、外気温度であり、Grは、冷媒回路10を循環する冷媒量であり、Fは、所定の係数である。
また、ここでの冷媒回路10の冷媒循環量Grは、具体的には、以下の関数によって得られた値を代入している。
Gr=f(Te,Tc)
ここで、Teは、冷媒の蒸発温度であり、Tcは、冷媒の凝縮温度である。
併用温度センサ34において検知された実測値をこの回帰式に代入して得られる値(Tb’)をパス23Pの合流後の冷媒温度と想定して冷媒量判定制御を行うことで、冷媒回路10の冷媒量を判定することができる。
<本実施形態の空気調和装置1の特徴>
(1)
従来の空気調和装置では、冷媒量判定運転を行うために必要な室外熱交換器の出口近傍に設けられて温度データを取得する温度センサと、同様な位置である室外熱交換器の出口近傍において空調制御のために必要な温度データを取得する温度センサとが別々に設けられている。このため、温度センサが別個に複数必要な構成となっており、システムコストが高くなっている。
これに対して、本実施形態における空気調和装置1では、1つの併用温度センサ34が室外熱交換器23の出口に配置されている。この制御部8は、この併用温度センサ34によって得られる温度データを利用して空調関連制御であるデフロスト判定制御を行うことができる。また、制御部8は、この併用温度センサ34によって得られる値を、室外ファン28のモータ28aの回転数Fanや室外温度Taや冷媒循環量Grによって定まる回帰式を用いて補正し、補正後の値を利用して冷媒量判定運転を行うことができる。
これにより、冷媒量判定運転と、空調制御であるデフロスト判定制御と、を1つの併用温度センサ34から構成される空気調和装置1によって実現することができ、システムコストを低減させることができる。
(2)
本実施形態に係る空気調和装置1では、併用温度センサ34は、室外熱交換器23の出口に設けられた複数のパス23Pのうち、下部のパス23Pに設けられている。また、一般に、着霜は、室外熱交換器23の下方の通過する冷媒の温度が最も低い位置において生じやすい。このため、本実施形態の空気調和装置1における併用温度センサ34の配置によると、デフロスト判定制御を行う際に必要となる温度として最も適切な位置の温度を検知することができるようになる。これにより、デフロスト判定制御の精度を向上させることができる。
(3)
本実施形態における空気調和装置1では、デフロスト判定制御の精度が向上するように、併用温度センサ34を室外熱交換器23のパスの下方に設けている。
しかし、冷媒量判定運転の判定精度の観点からすると、図4に示すように、室外熱交換器23の複数のパスの下方において検知される温度を利用する場合と比較して、複数のパスの合流後の部分において検知される温度を利用する場合のほうが、冷媒量判定誤差(相対値)が生じにくい。具体的には、図2(a)、(b)で示す各位置に併用温度センサ34、134が設けられている場合について比較すると、併用温度センサ34の方が、センサ134よりも冷媒量判定誤差が大きくなる傾向にあった。これは、室外熱交換器23の複数のパスの下方に併用温度センサ34を配置した場合には、併用温度センサ34から得られる検知温度は、冷媒の循環量によって生じうる偏流の影響を受けてしまうことが原因として考えられる。
このため、冷媒量判定運転は、本来、室外熱交換器23の複数のパスの合流後の位置の温度を利用して行うことが好ましい。
しかし、本実施形態の空気調和装置1では、デフロスト判定制御を精度良く行うために、温度センサの位置に制約がかかっている。しかも、温度センサは、できるだけ少なくして、システムコストの増大を抑えたい。
これに対して、本実施形態の空気調和装置1では、室外熱交換器23の複数のパスの下方に設けられた併用温度センサ34から検知される温度Tbを、合流後の想定温度Tb’に補正し、補正後の温度データTb’を利用して冷媒量判定運転を行っている。よって、冷媒量判定運転における誤差が生じにくくなっている。
これにより、温度センサの数を少なくしてシステムコストを低く抑えつつ、デフロスト判定制御等の空調制御の精度を向上させ、なおかつ、冷媒量判定運転の判定精度の低下を抑えることができている。
(4)
上記実施形態の空気調和装置1では、空調関連制御であるデフロスト判定制御を行うために必要となる温度データは併用温度センサ34の検知温度Tbとして得られ、冷媒量の判定運転のための温度データは、併用温度センサ34から得られる値を回帰式による補正値Tb’として得られる。
このように、冷媒量判定運転については回帰式で補正した対応が可能なため、併用温度センサ34の設置位置は、特に制約がかかることなく、空調関連制御としてのデフロスト判定制御を行うに当たっての自由度が向上し、最も好ましい位置に設置することができるようになる。
<他の実施形態>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(A)
上記実施形態における空気調和装置1では、併用温度センサ34を室外熱交換器23の複数のパスのうち下方の位置に配置して、デフロスト判定制御の精度を向上させ、冷媒量判定運転に必要となる温度データを回帰式を用いて補正する場合を例に挙げて説明した。
しかし、本発明はこれに限られるものではなく、冷媒量判定制御の方に重点を置いた構成としてもよい。すなわち、図2(b)に示すように、併用温度センサ134が、室外熱交換器23の複数のパスの合流後の位置に設けられていてもよい。この場合には、冷媒量判定運転については、併用温度センサ134から得られる温度データを利用して行う。そして、デフロスト判定制御については、併用温度センサ134から得られる値を上記実施形態の回帰式とは反対の演算を行う回帰式によって補正して、補正後の値を利用してデフロスト判定運転を行うようにしてもよい。この場合であっても、上記実施形態を同様の効果を奏することができる。
また、室外熱交換器23の複数のパスの合流後に設けられているため、複数のパスの下方を流れる冷媒に偏流が生じることで適切な温度検知が困難になるという問題を回避することができる。
(B)
上記実施形態における空気調和装置1では、冷媒量判定運転以外の空調関連制御としてデフロスト判定制御を例に挙げて説明した。
しかし、本発明はこれに限られるものではなく、室外熱交換器23の出口近傍における温度を利用して行われる空調制御であれば、上記実施形態と同様にして、その空調制御と、冷媒量判定運転とを、1つの併用温度センサ34によって高精度に実現することができる。
(C)
上記実施形態における空気調和装置1では、回帰式として、併用温度センサ34の実測値Tbと他のパラメータとを線形結合させた、
Tb’=A×Tb+B×Fan+C×Ta+D×Gr+F
という式を例に挙げて説明した。
しかし、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、
Tb’=Tb+f(Fan,Ta,Gr)
という実測値Tbに修正を加えるという形式の回帰式であってもよいし、
Tb’=g(Fan,Ta,Gr)×Tb+f(Fan,Ta,Gr)
という実測値Tbに修正係数を乗じて、さらに修正項を加えるという形式の回帰式であってもよい。
また、このような項以外にもさらに検知位置において影響を与えうる因子の項が追加された形式の回帰式であってもよい。
本発明を利用すれば、温度データが必要となる冷媒量判定運転と、温度データが必要となる他の制御との両方を一つの温度センサによって実現することができるため、冷媒量判定運転と他の空調関連制御を行う空気調和装置への適用が特に有用である。
本発明の一実施形態にかかる空気調和装置の概略の冷媒回路図。 (a)併用温度センサがパスの合流前に配置されている場合の構成図。 (b)併用温度センサがパスの合流後に配置されている場合の構成図。 空気調和装置の制御ブロック図。 パスの合流前後による冷媒量判定の誤差の違いを示すグラフ。
符号の説明
1 空気調和装置
2 室外ユニット
4、5 室内ユニット
6、7 冷媒連絡配管
8 制御部(空調関連制御部、冷媒量判定手段)
10 冷媒回路
21 圧縮機
23 室外熱交換器
23P パス
28 室外ファン
34 併用温度センサ
42、52 室内熱交換器

Claims (5)

  1. 圧縮機(21)と熱源側熱交換器(23)と膨張機構(41、51)と利用側熱交換器(42、52)とが接続されることによって構成される冷媒回路(10)と、
    前記熱源側熱交換器の複数のパスの合流前に設けられた温度センサ(34)と、
    前記温度センサによって検知される温度に基づいて空調に関する制御を行う空調関連制御部(8)と、
    前記温度センサによって検知される温度に対して前記熱源側熱交換器に対するファンの駆動状態に関する値と、外気温度と、冷媒循環量との少なくともいずれか1つの値に基づいた回帰式を用いることで補正値を得て、前記補正値に基づいて前記熱源側熱交換器を流れた冷媒の過冷却度を検出して前記冷媒回路の冷媒量を判定する冷媒量判定手段(8)と、
    を備えた空気調和装置(1)。
  2. 前記空調関連制御部は、前記温度センサによって検知される温度に基づいて、前記熱源側熱交換器に着霜が生じているか否かを判断する、
    請求項1に記載の空気調和装置(1)。
  3. 前記温度センサは、前記熱源側熱交換器に設けられた複数のパスのうち、通過する冷媒の温度が最も低い位置に設けられている、
    請求項1または2に記載の空気調和装置(1)。
  4. 圧縮機(21)と熱源側熱交換器(23)と膨張機構(41、51)と利用側熱交換器(42、52)とが接続されることによって構成される冷媒回路(10)と、
    前記熱源側熱交換器の有する複数のパスの合流後に設けられた温度センサ(34)と、
    前記温度センサ(34)によって検知される温度に基づいて前記熱源側熱交換器を通過した冷媒の過冷却度を検出して前記冷媒回路の冷媒量を判定する冷媒量判定手段(8)と、
    前記温度センサによって検知される温度に対して前記熱源側熱交換器に対するファンの駆動状態に関する値と、外気温度と、冷媒循環量との少なくともいずれか1つの値に基づいた回帰式を用いることで補正値を得て、前記補正値に基づいて空調に関する制御を行う空調関連制御部(8)と、
    を備えた空気調和装置(1)。
  5. 前記空調関連制御部は、前記補正後の値に基づいて前記熱源側熱交換器に着霜が生じているか否かの判断を行う、
    請求項4に記載の空気調和装置(1)。
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