JP2007198479A - 軸受ユニット及びこの軸受ユニットを用いたモータ - Google Patents

軸受ユニット及びこの軸受ユニットを用いたモータ Download PDF

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Abstract

【課題】 潤滑油等の粘性流体の漏洩を防止するとともに、軸受ユニットを取り付ける取付対象物に対して簡単且つ確実に取り付けを行うことを可能とする。
【解決手段】 軸31の周回り方向の支持を行うラジアル軸受33と、取付手段37aを設けた金属製のハウジング37とがモールド成型により一体化され、モールド成型により形成される樹脂成型体34は、ラジアル軸受33を密閉して収容するように形成されるとともに、軸方向の一端側に軸31が挿通される軸挿通孔41を有し、樹脂成型体34内には、粘性流体42が充填される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、回転軸を回転可能に支持し、あるいは軸に対し回転体を回転可能に支持する軸受ユニット及びこの軸受ユニットを用いるモータに関する。
従来、回転軸を回転可能に支持する軸受ユニットとして、図14に示すように構成されたものが知られている。
図14(a)及び図14(b)に示す軸受ユニット200は、回転軸201を回転可能に支持するものであり、回転軸201の周回り方向の支持を行う滑り軸受等のラジアル軸受手段202と、回転軸201のスラスト方向の一端を支持するスラスト軸受手段203と、ラジアル軸受手段202及びスラスト軸受手段203を内部に有し、潤滑油等の粘性流体が充填された樹脂製のハウジング204とを備え、このハウジング204が回転軸201を挿通する軸挿通孔を除いて密閉されることで、潤滑油の漏洩を極力抑えるものである。
この軸受ユニット200は、ハウジング204が樹脂製であり、接着強度も機械的強度も小さいことから、例えばモータのステータ等の取付対象物に取り付けるため、この取付対象物に対する取り付けるためのカシメ部206aを設けた金属製のハウジング206へ締結する必要がある。この軸受ユニット200の金属製のハウジング206への締結方法は、軸受ユニット200の樹脂製のハウジング204が接着が困難である、あるいは、圧入等の機械的締結により変形しやすい樹脂であることから、Cリング207で固定したり、慎重にカシメたりすることにより行なわなければならない。
上述したように従来の軸受ユニット200は、潤滑油が漏洩しにくく、信頼性の高いものではあったが、この軸受ユニット200の取付対象物への取り付けのために、Cリング等を用いることにより構成及び取付工程が複雑となったり、慎重にカシメることにより取付工程が複雑となったりするという問題があった。
特開2005−69382号公報
本発明の目的は、潤滑油等の粘性流体の漏洩を防止できるとともに、軸受ユニットを取り付ける取付対象物に対して簡単且つ確実に取り付けを行うことができる軸受ユニット及びこの軸受ユニットを用いたモータを提供することにある。
本発明に係る軸受ユニットは、軸の周回り方向の支持を行うラジアル軸受と、取付手段を設けた金属製のハウジングとがモールド成型により一体化され、上記モールド成型により形成される樹脂成型体は、上記ラジアル軸受を密閉して収容するように形成されるとともに、軸方向の一端側に上記軸が挿通される軸挿通孔を有し、上記樹脂成型体内には、粘性流体が充填されたものである。
また、本発明に係るモータは、ステータに対してロータを回転可能に支持する軸受ユニットを備えたモータであり、このモータに用いる軸受ユニットとして、上述したようなものを用いたものである。
本発明に係る軸受ユニット及びこの軸受ユニットを用いたモータは、取付対象物に対して簡単且つ確実に取り付けを行うことができるとともに、潤滑油等の粘性流体の漏洩を防止することができる。
以下、本発明が適用された軸受ユニット及びこの軸受ユニットを用いたモータの実施の形態を図面を参照して説明する。
ここでは、各種情報の演算処理等を行う情報処理装置である携帯型コンピュータ等の電子機器に設けられる放熱装置に用いるモータについて説明する。この携帯型コンピュータ等の内部には放熱装置が設けられている。この放熱装置は、金属製のベースと、このベースに取り付けられたモータ1と、このモータ1によって回転操作されるファン3と、ファン3を収納したファンケース4と、ヒートシンクを有している。この放熱装置のファン3を回転駆動するモータ1について詳細に説明する。
本発明を適用した軸受ユニット30を用いたモータ1は、図1に示すように、ロータ11とステータ12とを備える。
ステータ12は、モータ1と共にこのモータ1によって回転操作されるファン3を収納したファンケース4の上面板4a側に一体に設けられている。ステータ12は、ステータヨーク13と、本発明を適用した軸受ユニット30と、コイル14とこのコイル14が巻回されるコア15とを備える。ステータヨーク13は、ファンケース4の上面部4aと一体に形成されたもの、即ち、ファンケース4の一部によって構成したものでもよく、別体に形成したものであってもよい。ステータヨーク13は、例えば鉄により形成されている。軸受ユニット30は、ステータヨーク13に、後述するハウジングに設けられた取付手段であるカシメ部をカシメることにより固定されている。
ステータヨーク13に一体に固定された軸受ユニット30の外周部には、図1に示すように、駆動電流が供給されるコイル14が巻回されたコア15が取り付けられている。
ステータ12と共にモータ1を構成するロータ11は、軸受ユニット30に回転可能に支持された回転軸31に取り付けられ、回転軸31と一体に回転する。ロータ11は、ロータヨーク17と、このロータヨーク17と一体に回転する複数の羽根19を有するファン3とを有する。ファン3の羽根19は、ロータヨーク17の外周面にアウトサート成形することにより、ロータヨーク17と一体に形成される。
ロータヨーク17の筒状部17aの内周面には、ステータ12のコイル14と対向するように、リング状のロータマグネット20が設けられている。このマグネット20は、周回り方向にS極とN極が交互に着磁されたプラスチックマグネットであり、接着剤によりロータヨーク17の内周面に固定されている。
ロータヨーク17は、軸受ユニット30に支持された回転軸31の先端側に設けた取付部32に、平板部17bの中心部に設けた貫通孔21aが設けられたボス部21を圧入することによって回転軸31と一体に回転可能に取り付けられる。
上述のような構成を備えたモータ1は、ステータ12側のコイル14に、モータ1の外部に設けた駆動回路部から所定の通電パターンにより駆動電流が供給されると、コイル14に発生する磁界とロータ11側のロータマグネット20からの磁界との作用によって、ロータ11が回転軸31と一体に回転する。ロータ11が回転することにより、このロータ11に取り付けられた複数の羽根19を有するファン3もロータ11と一体に回転する。ファン3が回転されることにより、コンピュータを構成する筐体に設けた開口を介して装置外部のエアーを吸引し、更に、筐体内を流通させ、筐体内に設けたヒートシンク中を流通しながら貫通口を介して筐体の外部に排気されることにより、発熱素子から発生する熱をコンピュータ本体の外部に放熱し、コンピュータ本体を冷却する。
次に、このモータ1に用いられる軸受ユニット30を更に詳細に説明する。
上述したモータ1の回転軸31を回転自在に支持する軸受ユニット30は、図1及び図2に示すように、回転軸31の周回り方向の支持を行うラジアル軸受33と、このラジアル軸受33の外周側にモールド成型により形成される樹脂成型体34と、この樹脂成型体34の外側に設けられるハウジング37とを備える。
ラジアル軸受33は、焼結メタルにより円筒状に形成されている。ラジアル軸受33は、樹脂成型体34に充填される粘性流体である潤滑油42と共に動圧流体軸受を構成するものであって、回転軸31が挿通される内周面には、動圧発生溝43,44が形成されている。
動圧発生溝43,44は、図3に示すように、ラジアル軸受33の内周面にV字状をなす一対の溝43a,44aを周回り方向に複数形成して構成されている。動圧発生溝43,44は、V字状をなす一対の溝43a,44aの先端側が回転軸31の回転方向R1に向くように形成されている。ここでは、動圧発生溝43,44は、円筒状をなすラジアル軸受33の軸方向に上下に並列して形成されていて、動圧発生溝43が軸が開放されている軸露出側、動圧発生溝44が軸が開放されない非軸露出側即ち後述するスラスト軸受側に形成されている。ラジアル軸受33に設けられる動圧発生溝43,44の数や大きさは、ラジアル軸受33の大きさや長さ等により適宜選択される。なお、このラジアル軸受33は、真鍮、ステンレス又は高分子材料でもよい。
尚、ここでは、動圧発生溝を有する所謂動圧流体軸受としてラジアル軸受33を形成するように構成したが、本発明を適用する軸受ユニットを構成するラジアル軸受は、これに限られるものではなく、回転軸31の周回り方向の支持を行うものであればよく、例えば、滑り軸受、燒結含油軸受等であってもよい。
動圧流体軸受として形成されたラジアル軸受33は、このラジアル軸受33に挿通された回転軸31が、中心軸CLを中心に図3中矢印R1方向に連続して回転すると、樹脂成型体34内に充填された潤滑油42が動圧発生溝43,44内を流通し、回転軸31の外周面とラジアル軸受33の内周面との間に動圧を発生させて回転する回転軸31を支持する。このとき発生する動圧は、回転軸31の円滑な回転を実現する。
ラジアル軸受33の外側に形成される樹脂成型体34は、図2に示すように、略円筒状のラジアル軸受33を収容して囲むような形状を有するモールド樹脂であり、合成樹脂を一体成形して形成される一つの部材である。そして、この樹脂成型体34は、ラジアル軸受33と金属製のハウジング37とがモールド成型により締結される際に形成される。すなわち、金属製のハウジング37に、所謂インサートモールドにより成型される樹脂成型体34は、このハウジング37と、この樹脂成型体34内に収容されるラジアル軸受33とを一体化して締結する。
樹脂成型体34は、図2に示すように、筒状をなす樹脂成型体本体38と、樹脂成型体本体38の一端側を閉塞するように樹脂成型体本体38と一体に形成された一端部側部分を構成する底部閉塞部39と、樹脂成型体本体38の他端部側を構成する樹脂成型体本体38と一体に形成された上部閉塞部40とからなる。上部閉塞部40の中央部には、樹脂成型体34に収納されたラジアル軸受33に回転自在に支持された回転軸31が挿通される軸挿通孔41が設けられている。
すなわち、樹脂成型体34は、ラジアル軸受33を密閉して収容するようにラジアル軸受33の外周側に形成されるとともに、軸方向の一端側に回転軸31が挿通される軸挿通孔41を有する。換言すると、樹脂成型体34は、ラジアル軸受33の外周側に形成され、回転軸31が挿通される軸挿通孔41を除いて密閉された構造とされる。
樹脂成型体34の底面部の内面側の中央部には、ラジアル軸受33に支持された回転軸31のスラスト方向の一端部に設けた軸受支持部31aを回転可能に支持するスラスト軸受46が一体に形成されている。すなわち、スラスト軸受46は、樹脂成型体34をモールド成型する際に同時に形成され、底部閉塞部39と共用している。スラスト軸受46は、円弧状若しくは先端先細り状に形成された回転軸31の軸受支持部31aを点で支持するピボット軸受として形成されている。
上述のように構成された樹脂成型体34は、略筒状をなすラジアル軸受33を包むようにしてハウジング37の内側に合成樹脂材料をインサート成形することにより、ラジアル軸受33が樹脂成型体本体38の内周側に配されるとともにハウジング37が樹脂成型体本体38の外周側に配されて一体に形成される。
樹脂成型体34を構成する合成樹脂材料は、特に限定されるものではないが、樹脂成型体34内に充填される潤滑油42を弾く潤滑油42に対する接触角を大きくするような材料を用いることが望ましい。樹脂成型体34には、潤滑性に優れた合成樹脂材料を用いることが好ましい。例えば、樹脂成型体34は、ポリイミド、ポリアミド、ポリアセタール等のフッ素系の合成樹脂、ポリテトラフルオロエチレンテフロン(登録商標)、ナイロン等の合成樹脂を用いて形成することが好ましい。更には、PC(ポリカーボネート)、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)などの合成樹脂を用いてもよい。更にまた、極めて高精度の成形が可能な液晶ポリマーによって形成する。特に、樹脂成型体34を構成する材料として液晶ポリマーを使用する場合は、潤滑油を保持し、耐摩耗性に優れる。
ハウジング37は、真鍮等の金属からなり、上述した樹脂成型体34によりラジアル軸受33と締結されてラジアル軸受33と一体化されている。ここで、ハウジング37を構成する金属材料は、真鍮に限定されるものではない。また、ハウジング37は、例えばモータ1のステータ12等の取付対象物に対してこの軸受ユニット30を取り付けるための取付手段としてカシメ部37aが設けられている。
軸受ユニット30は、図1に示すように、金属製のハウジング37のカシメ部37aをカシメることによって取付対象物であるステータ12のステータヨーク13に取り付けられているので、機械的強度等の信頼性も向上させて、簡単且つ確実に取付対象物に締結されて取り付けることを可能とする。
尚、ここでは、ハウジング37に設けられる取付手段としてカシメ部37aを設けるように構成したが、これに限られるものではなく、図4(a)に示すように取付対象物13bに対してネジ締めを行うためのネジ部37bからなる取付手段、図4(b)に示すように取付対象物13cに対して接着を行うための例えばつば形状に形成される接着部37cからなる取付手段、図4(c)に示すように樹脂製の取付対象物13dに対して熱カシメを行うための熱カシメ部37d又は融着を行うための融着部からなる取付手段等であってもよい。
樹脂成型体34内に配設されたラジアル軸受33及び樹脂成型体34と一体に設けられたスラスト軸受46によって回転自在に支持される回転軸31は、軸部本体31bのスラスト軸受46によって支持される軸受支持部31aを円弧状若しくは先端先細り状に形成し、他端側に回転体である例えばモータ1のロータ11が取り付けられる取付部32が設けられている。ここで、軸部本体31bと取付部32は、同径に形成されている。
回転軸31は、図2に示すように、一端側の軸受支持部31aをスラスト軸受46によって支持され、軸部本体31bの外周面をラジアル軸受33により支持され、他端側に設けた取付部32側を樹脂成型体本体38の上部閉塞部40に設けた軸挿通孔41から突出されてハウジング37と一体の樹脂成型体34に支持されている。
ところで、軸挿通孔41は、この軸挿通孔41に挿通された回転軸31が軸挿通孔41の内周面に摺接することなく回転するように、軸部本体31bの外径よりやや大きな内径をもって形成されている。このとき、軸挿通孔41は、その内周面と軸部本体31bの外周面との間に樹脂成型体34内に充填された潤滑油42が樹脂成型体34内から漏れを防止するに足る間隔cの空隙45を有するように形成される。このように、回転軸31との間に樹脂成型体34内に充填された潤滑油42の漏れを防止するようにした空隙45が形成されるように軸挿通孔41を形成した上部閉塞部40は、オイルシール部を構成している。
回転軸31の軸挿通孔41の内周面と対向する外周面には、テーパ部47が設けられている。テーパ部47は、回転軸31の外周面と軸挿通孔41の内周面との間に形成される空隙45を樹脂成型体34の外方に向かって拡大させるように傾斜されている。このテーパ部47は、回転軸31の外周面と軸挿通孔41の内周面とによって形成される空隙45に圧力勾配を形成し、樹脂成型体34内に充填された潤滑油42を樹脂成型体34の内部に引き込む力が発生する。回転軸31の回転時に、潤滑油42が樹脂成型体34の内部に引き込まれるようになるので、動圧流体軸受により構成されたラジアル軸受33の動圧発生溝43,44に潤滑油42が確実に浸入して動圧を発生させ、回転軸31の安定した支持が実現され、しかも樹脂成型体34に充填された潤滑油42の漏洩を防止できる。
本発明が適用された軸受ユニット30において、動圧流体軸受を構成するラジアル軸受33に設けた動圧発生溝43,44に浸入して動圧を発生させる潤滑油42は、図2及び図5に示すように、樹脂成型体34内から回転軸31に形成されたテーパ部47と軸挿通孔41の内周面とによって形成された空隙45に臨むように充填される。即ち、潤滑油42は、樹脂成型体34内の隙間に充填され、更に燒結金属からなるラジアル軸受33に含浸される。
軸受ユニット30は、空隙45の間隔c及び軸挿通孔41の高さHを調整することで表面張力シールにより潤滑油42の飛散を防止でき、テーパ部47を設けることで空隙45に位置する潤滑油42に圧力勾配を発生させて潤滑油42を樹脂成型体34の内部に引き込む力を発生でき、潤滑油42中に空気を巻き込むことを防止するとともに潤滑油42の漏洩を防止して、さらに回転軸31の安定した回転を保証できる。上述した軸受ユニット30は、テーパ部47を回転軸31側に設けているが、モールド樹脂34側の軸挿通孔41の内周面にテーパ部を設けるようにしてもよい。
上述したように構成された本発明が適用された軸受ユニット30を製造する工程を説明する。
軸受ユニット30を製造するには、ラジアル軸受33及び金属製のハウジング37を金型29に取り付け、図6に示すように、この金属製のハウジング37の内側に、上述した何れかの合成樹脂をインサート成形して樹脂成型体34を形成する。このとき、樹脂成型体34は、ラジアル軸受33の外周囲を包囲するとともに、ハウジング37の内側に形成され、ラジアル軸受33及びハウジング37を一体となるように締結する。このとき、ラジアル軸受33は、筒状の樹脂成型体本体38の上下に一体的に形成された上部閉塞部40と底部閉塞部39とによって狭持され、その取付位置が固定される。また、このとき、底部閉塞部39には、スラスト軸受46が一体に形成される。
次に、回転軸31を上部閉塞部40に設けた軸挿通孔41に挿通してハウジング37内に挿入する。このとき、回転軸31は、軸受支持部31aをスラスト軸受46に当接させてラジアル軸受33に挿通させて樹脂成型体34内に挿入される。スラスト軸受46及びラジアル軸受33によって支持された回転軸31は、ハウジング37に一体に形成された樹脂成型体34内で回転可能に支持される。
回転軸31を樹脂成型体34に挿入したところで、樹脂成型体34に潤滑油42を充填する。潤滑油42の充填は、潤滑油が収容されている充填槽に回転軸31を挿入したハウジング37に一体とされた樹脂成型体34を投入する。次に、ハウジング37が投入された充填槽を真空装置により真空吸引する。その後、真空吸引された充填槽を大気中に取り出すことにより、樹脂成型体34内に潤滑油42が充填される。
このとき、潤滑油42は、温度変化により膨張した場合に、軸挿通孔41内から樹脂成型体34の外部に漏洩することを防止し、また温度変化により収縮した場合には、回転軸31と軸挿通孔41との間に形成された空隙45への充填不足が発生しないように充填される。即ち、温度変化による潤滑油42の油面高さの変化は、軸挿通孔41内の範囲にあるように設定される。
潤滑油42の樹脂成型体34への充填を真空装置を用いて真空吸引して行うことにより、樹脂成型体34の内部の圧力が外部より低い状態になる。その結果、潤滑油42は、容易に樹脂成型体34から漏洩することが防止される。
以上のような軸受ユニット30は、ラジアル軸受33を焼結メタルにより形成しているので、このラジアル軸受33に潤滑油42が充填され、更に、回転軸31の回転により動圧を発生させる動圧発生溝43,44中にも潤滑油42が充填される。即ち、潤滑油42は、ハウジング37内の全ての空隙に充填される。
以上のように構成された軸受ユニット30は、金属製のハウジング37と、ラジアル軸受33とが樹脂成型体34により一体に締結され、このハウジング37に設けられた取付手段としてのカシメ部37aをカシメることにより取付対象物に対して取り付けられることにより、機械的強度等の信頼性を向上させて、簡単且つ確実に取付対象物に取り付けることを可能とする。
また、軸受ユニット30は、金属製のハウジング37以外の部分を樹脂材料により形成し、すなわち、ラジアル軸受33及びスラスト軸受46を収容して潤滑油42が充填される部材をモールド成型により形成される樹脂成型体34により形成することで、潤滑油の漏洩を防止して、良好な潤滑性能を得ることができる。
すなわち、軸受ユニット30は、回転軸31の露出を軸挿通孔41側の一端のみで、軸挿通孔41の僅かな間隙以外は、樹脂成型体34によりシームレスに覆われているので、潤滑油を充填する部材を接合した場合の接合部から潤滑油が滲み出す等により漏出するおそれを防止できるとともに、衝撃による潤滑油の飛散を防止することができる。
よって、本発明が適用された軸受ユニット30は、回転軸31の周回り方向の支持を行うラジアル軸受33と、取付手段を設けた金属製のハウジング37とがモールド成型により締結され、モールド成型により形成される樹脂成型体34は、ラジアル軸受33を密閉して収容するように形成されるとともに、軸方向の一端側に回転軸31が挿通される軸挿通孔41を有し、この樹脂成型体34内には、潤滑油42が充填されているので、潤滑油42の漏洩を防止できるとともに、この軸受ユニット30を取り付ける取付対象物に対して簡単且つ確実に取り付けを行うことができるとともに、潤滑油42の漏洩を防止して良好な潤滑性能を長時間保持することを可能とする。
尚、上述の軸受ユニット30は、スラスト軸受46を樹脂成型体34の一部として形成されているが、スラスト軸受を樹脂成型体とは独立して形成して、この樹脂成型体の底部閉塞部上に配置して構成するようにしてもよい。
スラスト軸受を樹脂成型体と独立して設けるように構成した軸受ユニットは、例えば、図7に示すように構成してもよい。尚、以下の説明において、図2に示す軸受ユニット30と共通する部分については、共通の符号を付して詳細な説明は省略する。
図7に示す軸受ユニット70は、回転軸71の周回り方向の支持を行うラジアル軸受33と、このラジアル軸受33の外周側にモールド成型により形成される樹脂成型体74と、この樹脂成型体74の外側に設けられるハウジング37とを備える。
ラジアル軸受33の外側に形成される樹脂成型体74は、図7に示すように、略円筒状のラジアル軸受33を収容して囲むような形状を有するモールド樹脂であり、合成樹脂を一体成形して形成される一つの部材である。そして、樹脂成型体74は、ラジアル軸受33と金属製のハウジング37とがモールド成型により締結される際に形成される。すなわち、金属製のハウジング37に、所謂インサートモールドにより成型される樹脂成型体74は、このハウジング37と、この樹脂成型体74内に収容されるスラスト軸受86及びラジアル軸受33とを一体化して締結する。
樹脂成型体74は、図7に示すように、筒状をなす樹脂成型体本体38と、樹脂成型体本体38の一端側を閉塞するように樹脂成型体本体38と一体に形成された一端部側部分を構成する底部閉塞部79と、樹脂成型体本体38の他端部側を構成する樹脂成型体本体38と一体に形成された上部閉塞部40とからなる。上部閉塞部40の中央部には、樹脂成型体74に収納されたラジアル軸受33に回転自在に支持された回転軸71が挿通される軸挿通孔41が設けられている。
すなわち、樹脂成型体74は、ラジアル軸受33及びスラスト軸受86を密閉して収容するようにラジアル軸受33の外周側に形成されるとともに、軸方向の一端側に回転軸71が挿通される軸挿通孔41を有する。
樹脂成型体74の底面部の内面側には、ラジアル軸受33に支持された回転軸71のスラスト方向の一端部に設けた軸受支持部71aを回転可能に支持するスラスト軸受86が設けられている。このスラスト軸受86は、円弧状若しくは先端先細り状に形成された回転軸71の軸受支持部71aを点で支持するピボット軸受として形成されている。
上述のように構成された樹脂成型体74は、略筒状をなすラジアル軸受33を包むようにしてハウジング37の内側に合成樹脂材料をインサート成形することにより、ラジアル軸受33が樹脂成型体本体38の内周側に配されるとともにハウジング37が樹脂成型体本体38の外周側に配されて一体に形成される。
樹脂成型体74を構成する合成樹脂材料には、上述した樹脂成型体34と同様な材料が用いられる。
軸受ユニット70のハウジング37は、上述したように、真鍮等の金属からなり、樹脂成型体74によりラジアル軸受33と締結されてラジアル軸受33及びスラスト軸受86と一体化されている。ここで、ハウジング37を構成する金属材料は、真鍮に限定されるものではない。また、ハウジング37は、上述したように、取付手段としてカシメ部37aが設けられている。尚、図7は、ハウジング37のカシメ部37aがステータヨーク13にカシメられた状態の図である。
軸受ユニット70は、金属製のハウジング37のカシメ部37aをカシメることによって取付対象物であるステータ12のステータヨーク13に取り付けられているので、機械的強度等の信頼性も向上させて、簡単且つ確実に取付対象物に締結されて取り付けることを可能とする。
樹脂成型体74内に配設されたラジアル軸受33及び樹脂成型体74の底部閉塞部79の上に配置されたスラスト軸受86によって回転自在に支持される回転軸71は、スラスト軸受86によって回転自在に支持される軸受支持部71aを円弧状若しくは先端先細り状に形成し、他端側に回転体である例えばモータ1のロータ11が取り付けられる取付部32が設けられている。ここで、軸部本体71bと取付部材32は、同径に形成されている。
回転軸71は、図7に示すように、一端側の軸受支持部71aをスラスト軸受86によって支持され、軸部本体71bの外周面をラジアル軸受33により支持され、他端側に設けた取付部32側を樹脂成型体本体38の上部閉塞部40に設けた軸挿通孔41から突出されてハウジング37と一体の樹脂成型体74に支持されている。
また、回転軸71には、軸受支持部71aと軸部本体71bの間に、軸抜け止め用の溝部71cが設けられている。この軸抜け止め用溝部71cと対応するように、樹脂成型体74には、軸抜け止め用手段としてワッシャ89が設けられている。軸抜け止め用溝部71cとワッシャ89とを係合させることにより、組み付け時のハンドリングが向上する。このワッシャ89は、ナイロン、ポリアミド、ポリイミド材等の高分子材料や、ステンレス、りん青銅などの金属からなる。
本発明が適用された軸受ユニット70において、動圧流体軸受を構成するラジアル軸受33に設けた動圧発生溝43,44に浸入して動圧を発生させる潤滑油42は、図7に示すように、樹脂成型体74内から回転軸71に形成されたテーパ部47と軸挿通孔41の内周面とによって形成された空隙45に臨むように充填される。即ち、潤滑油42は、樹脂成型体74内の隙間に充填され、更に燒結金属からなるラジアル軸受33に含浸される。
軸受ユニット70は、上述した軸受ユニット30と同様に、空隙45の間隔c及び軸挿通孔41の高さHを調整することで潤滑油42の飛散を防止でき、テーパ部47を設けることで潤滑油42を樹脂成型体74の内部に引き込む力を発生でき、潤滑油42中に空気を巻き込むことを防止するとともに潤滑油42の漏洩を防止して、さらに、回転軸71の安定した回転を保証できる。
以上のように構成された軸受ユニット70は、金属製のハウジング37と、ラジアル軸受33とが樹脂成型体74により一体に締結され、このハウジング37に設けられた取付手段としてのカシメ部37aをカシメることにより取付対象物に対して取り付けられることにより、機械的強度等の信頼性を向上させて、簡単且つ確実に取付対象物に取り付けることを可能とする。
また、軸受ユニット70は、金属製のハウジング37以外の部分を樹脂材料により形成し、すなわち、ラジアル軸受33及びスラスト軸受86を収容して潤滑油42が充填される部材をモールド成型により形成される樹脂成型体74により形成することで、潤滑油の漏洩を防止して、良好な潤滑性能を得ることができる。
すなわち、軸受ユニット70は、回転軸71の露出を軸挿通孔41側の一端のみで、軸挿通孔41の僅かな間隙以外は、樹脂成型体74によりシームレスに覆われているので、潤滑油を充填する部材を接合した場合の接合部から潤滑油が滲み出す等により漏出するおそれを防止できるとともに、衝撃による潤滑油の飛散を防止することができる。
よって、本発明が適用された軸受ユニット70は、回転軸71の周回り方向の支持を行うラジアル軸受33と、取付手段を設けた金属製のハウジング37とがモールド成型により締結され、モールド成型により形成される樹脂成型体74は、ラジアル軸受33を密閉して収容するように形成されるとともに、軸方向の一端側に回転軸71が挿通される軸挿通孔41を有し、この樹脂成型体74内には、潤滑油42が充填されているので、潤滑油42の漏洩を防止できるとともに、この軸受ユニット70を取り付ける取付対象物に対して簡単且つ確実に取り付けを行うことができるとともに、潤滑油42の漏洩を防止して良好な潤滑性能を長時間保持することを可能とする。
また、本発明が適用された軸受ユニットは、上述した軸受ユニット30,70に限られるものではなく、例えば、図8に示すようにラジアル軸受から突出した回転軸のスラスト方向の一端側と他端側とを連通する連通通路を設けるように構成してもよい。尚、以下の説明において、図2、図7に示す軸受ユニット30,70と共通する部分については、共通の符号を付して詳細な説明は省略する。
図8に示す軸受ユニット90は、回転軸91の周回り方向の支持を行うラジアル軸受93と、このラジアル軸受93の外周側に形成される通路形成部材114と、この通路形成部材114の外側にモールド成型により形成される樹脂成型体94と、この樹脂成型体94の外側に設けられるハウジング37と、通路形成部材114とラジアル軸受93との間に形成される連通通路120とを備える。
軸受ユニット90のラジアル軸受93は、上述した図3を用いて説明したラジアル軸受33と同様に、燒結メタルにより円筒状に形成されており、潤滑油42と共に動圧流体軸受を構成するものであって、回転軸91が挿通される内周面には、動圧発生溝43,44が形成されている。
尚、ここでは、動圧発生溝を有する所謂動圧流体軸受としてラジアル軸受93を形成するように構成したが、本発明を適用する軸受ユニットを構成するラジアル軸受は、これに限られるものではなく、回転軸の周回り方向の支持を行うものであればよく、例えば、滑り軸受、燒結含油軸受等であってもよい。
ラジアル軸受93の外側に設けられる通路形成部材114は、図8に示すように、円筒状に形成されたラジアル軸受93を収容して囲むような形状を有し、例えば合成樹脂により形成されている。
通路形成部材114は、図8に示すように、ラジアル軸受93の側面部及び底面部を囲むように形成された通路形成部材本体115と、ラジアル軸受の上面部を囲むように形成された通路形成部材蓋部116とからなる。通路形成部材蓋部116の中央部には、ラジアル軸受93に回転自在に支持された回転軸91が挿通される軸挿通孔116aが設けられている。
通路形成部材本体115の底面部の内面側には、ラジアル軸受93に支持された回転軸91のスラスト方向の一端部に設けた軸受支持部91aを回転可能に支持するスラスト軸受86が設けられている。スラスト軸受86は、円弧状若しくは先端先細り状に形成された回転軸91の軸受支持部91aを点で支持するピボット軸受として形成されている。
通路形成部材本体115の上部には、通路形成部材蓋部116をラジアル軸受の上面部を覆うように固定する爪状の規制部115aが円周上に設けられている。
なお、通路形成部材114は、樹脂製としたが、金属製でもよく、更に、樹脂及び金属の組合せでもよく、材質に制限はない。ここで、通路形成部材114を樹脂製とした場合は、ラジアル軸受との位相インデックスなど、形状に工夫を凝らすことができ、しかも安価であるという利点がある。例えば、通路形成部材114に用いられる樹脂材料としては、ポリイミド、ポリアミド、ポリアセタール等のフッ素系の合成樹脂、ポリテトラフルオロエチレンテフロン(登録商標)、ナイロン等の合成樹脂、更には、PC(ポリカーボネート)、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)などの合成樹脂を用いてもよい。
通路形成部材114とラジアル軸受93の間には連通通路120が形成される。この連通通路120は、ラジアル軸受93から突出した回転軸91のスラスト方向の一端部と他端部とを連通する。即ち、連通通路120は、スラスト軸受86が形成された側の一端側と通路形成部材蓋部116の軸挿通孔116a側の他端部を連通する。
この連通通路120は、図9及び図10に示すように、ラジアル軸受93の外周面のスラスト方向に形成された第1の溝121と、ラジアル軸受93のスラスト軸受86側の一端面に形成された第2の溝122と、ラジアル軸受93の他端面に形成された第3の溝123とからなる。
なお、この連通通路は、図11及び図12に示すように、通路形成部材114側に設けてもよい。即ち、通路形成部材114側に設けた連通通路130は、通路形成部材114の通路形成部材本体115の内周面のスラスト方向に形成された第1の溝131と、通路形成部材本体115の底面部の内面側に形成された第2の溝132と、通路形成部材蓋部116の内面側に形成された第3の溝133とからなるようにしてもよい。更に、上述のラジアル軸受側に設けた第1〜第3の溝121〜123と通路形成部材114に設けた第1〜第3の溝131〜133を組み合わせてもよい。
この連通通路120又は連通通路130は、ラジアル軸受93から突出した回転軸91の開放側、非開放側を連通しているため、回転軸91と樹脂成型体94とが相対的に回転し、動圧が発生したときにも、回転軸91が開放されていない側である非軸露出側の軸端の静圧が低下することを防止できる。よって、連通通路120又は連通通路130は、内部の静圧が低下することにより発生する樹脂成型体94内の残留空気や潤滑油中に溶解する空気の膨張による潤滑油の押し出しを防止することができる。また、換言すると、連通通路120,130は、ラジアル軸受93に設けられた動圧発生溝43,44の両端の圧力を短絡することができるので、圧力差が生じることがなく、よって圧力差により軸浮上が発生することもない。
通路形成部材114を収納した樹脂成型体94は、図8に示すように、略円筒状の通路形成部材114を収容して囲むような形状を有するモールド樹脂であり、合成樹脂を一体成形して形成された一つの部材である。そして、樹脂成型体94は、ラジアル軸受93を収容した通路形成部材114と金属製のハウジング37とがモールド成型により締結される際に形成される。すなわち、金属製のハウジング37に、所謂インサートモールドにより成型される樹脂成型体94は、このハウジング37と、この樹脂成型体94内に収容されるスラスト軸受86、ラジアル軸受93及び通路形成部材114とを一体化して締結する。
樹脂成型体94は、図8に示すように、筒状をなす樹脂成型体本体98と、樹脂成型体本体98の一端側を閉塞するように樹脂成型体本体98と一体に形成された一端部側部分を構成する底部閉塞部99と、樹脂成型体本体98の他端部側を構成する樹脂成型体本体98と一体に形成された上部閉塞部100とからなる。上部閉塞部100の中央部には、樹脂成型体94に収納されたラジアル軸受93に回転自在に支持された回転軸91が挿通される軸挿通孔101が設けられている。
すなわち、樹脂成型体94は、ラジアル軸受93、スラスト軸受86及び通路形成部材114を密閉して収容するようにラジアル軸受33及び通路形成部材114の外周側に形成されるとともに、軸方向の一端側に回転軸91が挿通される軸挿通孔101を有する。
上述のように構成された樹脂成型体94は、ラジアル軸受93及びスラスト軸受86を収容した通路形成部材114を包むようにしてハウジング37の内側に合成樹脂材料をインサート成形することにより、スラスト軸受86、ラジアル軸受93及び通路形成部材114が樹脂成型体本体98の内周側に配されるとともにハウジング37が樹脂成型体本体98の外周側に配されて一体に形成される。
樹脂成型体94を構成する合成樹脂材料には、上述した樹脂成型体34と同様な材料が用いられる。
軸受ユニット90のハウジング37は、上述したように、真鍮等の金属からなり、樹脂成型体94により通路形成部材114と締結されてスラスト軸受86、ラジアル軸受93及び通路形成部材114と一体化されている。ここで、ハウジング37を構成する金属材料は、真鍮に限定されるものではない。また、ハウジング37は、上述したように、取付手段としてカシメ部が設けられている。
軸受ユニット90は、金属製のハウジング37のカシメ部37aをカシメることによって取付対象物であるステータ12のステータヨーク13に取り付けられているので、機械的強度等の信頼性も向上させて、簡単且つ確実に取付対象物に締結されて取り付けることを可能とする。
ところで、この軸受ユニット90では、連通通路120を設けることにより、ラジアル軸受93から突出した回転軸91の両端を連通した、いわゆる軸両開放型である。従来の軸両開放型の軸受ユニットでは、衝撃による潤滑油の飛散が発生しやすくなるという問題があった。この軸受ユニット90では、樹脂成型体94がラジアル軸受93及び通路形成部材114共に軸挿通孔101を除いて密閉したシームレス構造とするので、回転軸91のラジアル軸受93から突出した軸開放側及び非軸開放側が連通通路120により連通されているが、外部からは樹脂成型体94に設けられた軸挿通孔101以外は密閉されている。即ち、この軸受ユニット90は、連通通路120がシームレスに形成され外部から密閉された樹脂成型体94内に設けられたものであるので、衝撃による潤滑油の飛散を防止することができる。
樹脂成型体94内の通路形成部材114内に配設されたラジアル軸受93及び通路形成部材114の底部閉塞部の上に配置されたスラスト軸受86によって回転自在に支持される回転軸91は、スラスト軸受86によって回転自在に支持される軸受支持部91aを円弧状若しくは先端先細り状に形成し、他端側に回転体である例えばモータ1のロータ11が取り付けられる取付部32が設けられている。ここで、軸部本体91bと取付部材32は、同径に形成されている。
回転軸91は、図8に示すように、一端側の軸受支持部91aをスラスト軸受86によって支持され、軸部本体91bの外周面をラジアル軸受93により支持され、他端側に設けた取付部32側を樹脂成型体本体98の上部閉塞部100に設けた軸挿通孔101から突出されてハウジング37と一体の樹脂成型体94に支持されている。
また、回転軸91には、軸受支持部91aと軸部本体91bの間に、軸抜け止め用の溝部91cが設けられている。この軸抜け止め用溝部91cと対応するように、通路形成部材114には、軸抜け止め用手段としてワッシャ89が設けられている。軸抜け止め用溝部91cとワッシャ89とを係合させることにより、組み付け時のハンドリングが向上する。このワッシャ89は、ナイロン、ポリアミド、ポリイミド材等の高分子材料や、ステンレス、りん青銅などの金属からなる。
ところで、軸挿通孔101は、この軸挿通孔101に挿通された回転軸91が軸挿通孔101の内周面に摺接することなく回転するように、軸部本体91bの外径よりやや大きな内径をもって形成されている。このとき、軸挿通孔101は、その内周面と軸部本体91bの外周面との間に樹脂成型体94内に充填された潤滑油42が樹脂成型体94内から漏れを防止するに足る間隔cの空隙105を有するように形成される。このように、回転軸91との間に樹脂成型体94内に充填された潤滑油42の漏れを防止するようにした空隙105が形成されるように軸挿通孔101を形成した上部閉塞部100は、オイルシール部を構成している。
軸挿通孔101の回転軸91の外周面と対向する内周面には、テーパ部107が設けられている。テーパ部107は、回転軸91の外周面と軸挿通孔101の内周面との間に形成される空隙105を樹脂成型体94の外方に向かって拡大させるように傾斜されている。このテーパ部107は、回転軸91の外周面と軸挿通孔101の内周面とによって形成される空隙105に圧力勾配を形成し、樹脂成型体94内に充填された潤滑油42を樹脂成型体94の内部に引き込む力が発生する。回転軸91の回転時に、潤滑油42が樹脂成型体94の内部に引き込まれるようになるので、動圧流体軸受により構成されたラジアル軸受93の動圧発生溝43,44に潤滑油42が確実に浸入して動圧を発生させ、回転軸91の安定した支持が実現され、しかも樹脂成型体94に充填された潤滑油42の漏洩を防止できる。
本発明が適用された軸受ユニット90において、動圧流体軸受を構成するラジアル軸受93に設けた動圧発生溝43,44に浸入して動圧を発生させる潤滑油42は、図8に示すように、樹脂成型体94内から回転軸91の外周面と軸挿通孔101に形成されたテーパ部107とによって形成された空隙105に臨むように充填される。即ち、潤滑油42は、樹脂成型体94内の隙間に充填され、更に焼結金属からなるラジアル軸受93に含浸される。
軸受ユニット90は、上述した軸受ユニット30と同様に、空隙105の間隔及び軸挿通孔101の高さを調整することで潤滑油42の飛散を防止でき、テーパ部107を設けることで潤滑油42を樹脂成型体94の内部に引き込む力を発生でき、潤滑油42中に空気を巻き込むことを防止するとともに潤滑油42の漏洩を防止して、さらに、回転軸91の安定した回転を保証できる。
以上のように構成された軸受ユニット90は、金属製のハウジング37と、ラジアル軸受93とが樹脂成型体94により一体に締結され、このハウジング37に設けられた取付手段としてのカシメ部37aをカシメることにより取付対象物に対して取り付けられることにより、機械的強度等の信頼性を向上させて、簡単且つ確実に取付対象物に取り付けることを可能とする。
また、軸受ユニット90は、金属製のハウジング37以外の部分を樹脂材料により形成し、すなわち、ラジアル軸受93、スラスト軸受86及びこれらの外側に形成される通路形成部材114を収容して潤滑油42が充填される部材をモールド成型により形成される樹脂成型体94により形成することで、潤滑油の漏洩を防止して、良好な潤滑性能を得ることができる。
すなわち、軸受ユニット90は、回転軸91の露出を軸挿通孔101側の一端のみで、軸挿通孔101の僅かな間隙以外は、樹脂成型体94によりシームレスに覆われているので、潤滑油を充填する部材を接合した場合の接合部から潤滑油が滲み出す等により漏出するおそれを防止できるとともに、衝撃による潤滑油の飛散を防止することができる。
よって、本発明が適用された軸受ユニット90は、回転軸91の周回り方向の支持を行うラジアル軸受93及びこの外側に形成される通路形成部材114と、取付手段を設けた金属製のハウジング37とがモールド成型により締結され、モールド成型により形成される樹脂成型体94は、ラジアル軸受93を密閉して収容するように形成されるとともに、軸方向の一端側に回転軸91が挿通される軸挿通孔101を有し、この樹脂成型体94内には、潤滑油42が充填されているので、潤滑油42の漏洩を防止できるとともに、この軸受ユニット90を取り付ける取付対象物に対して簡単且つ確実に取り付けを行うことができるとともに、潤滑油42の漏洩を防止して良好な潤滑性能を長時間保持することを可能とする。
また、以上のように構成された軸受ユニット90は、潤滑油の漏洩防止に非常に有用であるが軸が回転すると同時に発生する残留空気や潤滑油中に溶解する空気の膨張(キャビテーション現象)による潤滑油の押し出しが生じやすいという欠点をもつ、シームレスな樹脂製ハウジングを備えた、軸片開放型動圧流体軸受ユニットの問題を解決する。
すなわち、本発明が適用された軸受ユニット90は、回転軸91と、この回転軸91の周回り方向の支持を行うラジアル軸受93と、回転軸91のスラスト方向の一端を支持するスラスト軸受86と、ラジアル軸受93及びスラスト軸受86の外側に設けられる通路形成部材114と、通路形成部材114が密閉された内部に配設されるとともに、軸方向の一端側に回転軸91が挿通される軸挿通孔101を有する樹脂成型体94と、樹脂成型体94内に充填された粘性流体と、通路形成部材とラジアル軸受93との間に形成され、ラジアル軸受93から突出した回転軸91のスラスト方向の一端側と他端側を連通する連通通路120とを備えることにより、回転軸91と樹脂成型体94とが相対的に回転し、動圧が発生したときにも内部の静圧が低下することを防止し、樹脂成型体94内の残留空気や潤滑油中に溶解する空気の膨張による潤滑油の押し出されてしまう漏洩現象を防止し、良好な潤滑性能を保持することができる。
また、本発明が適用された軸受ユニットは、上述した軸受ユニット30,70,90に限られるものではなく、例えば、図13に示すようにハウジングの回転軸の軸方向の長さを縮小して構成してもよい。尚、以下の説明において、図2に示す軸受ユニット30と共通する部分については、共通の符号を付して詳細な説明は省略する。
図13に示す軸受ユニット140は、回転軸141の周回り方向の支持を行うラジアル軸受33と、このラジアル軸受33の外周側にモールド成型により形成される樹脂成型体144と、この樹脂成型体144の外側に設けられるハウジング147とを備える。
ラジアル軸受33の外側に形成される樹脂成型体144は、図13に示すように、略円筒状のラジアル軸受33を収容して囲むような形状を有するモールド樹脂であり、合成樹脂を一体成形して形成される一つの部材である。そして、樹脂成型体144は、ラジアル軸受33と金属製のハウジング147とがモールド成型により締結される際に形成される。すなわち、金属製のハウジング147に、所謂インサートモールドにより成型される樹脂成型体144は、このハウジング147と、この樹脂成型体144内に収容されるラジアル軸受33とを一体化して締結する。
樹脂成型体144は、図13に示すように、筒状をなす樹脂成型体本体38と、樹脂成型体本体38の一端側を閉塞するように樹脂成型体本体38と一体に形成された一端部側部分を構成する底部閉塞部39と、樹脂成型体本体38の他端部側を構成する樹脂成型体本体38と一体に形成された上部閉塞部150とからなる。上部閉塞部150の中央部には、樹脂成型体144に収納されたラジアル軸受33に回転自在に支持された回転軸141が挿通される軸挿通孔151が設けられている。
すなわち、樹脂成型体144は、ラジアル軸受33を密閉して収容するようにラジアル軸受33の外周側に形成されるとともに、軸方向の一端側に回転軸141が挿通される軸挿通孔141を有する。
樹脂成型体144の底面部の内面側の中央部には、ラジアル軸受33に支持された回転軸141のスラスト方向の一端部に設けた軸受支持部141aを回転可能に支持するスラスト軸受46が一体に形成されている。すなわち、スラスト軸受46は、樹脂成型体144をモールド成型する際に同時に形成され、底部閉塞部39と共用している。スラスト軸受46は、円弧状若しくは先端先細り状に形成された回転軸141の軸受支持部141aを点で支持するピボット軸受として形成されている。
上述のように構成された樹脂成型体144は、略筒状をなすラジアル軸受33を包むようにしてハウジング147の内側に合成樹脂材料をインサート成形することにより、ラジアル軸受33が樹脂成型体本体38の内周側に配されるとともにハウジング147が樹脂成型体本体38の外周側に配されて一体に形成される。
樹脂成型体144を構成する合成樹脂材料には、上述した樹脂成型体34と同様な材料が用いられる。
軸受ユニット140のハウジング147は、上述したハウジング37と同様に、真鍮等の金属からなり、樹脂成型体144によりラジアル軸受33と締結されてラジアル軸受33と一体化されている。ここで、ハウジング147を構成する金属材料は、真鍮に限定されるものではない。また、ハウジング147は、上述したハウジング37のカシメ部37aと同様に、取付手段としてカシメ部147aが設けられている。また、このハウジング147は、上述したハウジング37のように樹脂成型体の側面を一端部から他端部まで覆うのではなく、取付対象物に対して締結するのに必要な強度を確保する程度の大きさに形成、すなわち、必要な強度を確保するのに必要最小限の大きさに形成されており、樹脂成型体144の側面の一部で締結されている。
軸受ユニット140は、金属製のハウジング147のカシメ部147aをカシメることによって取付対象物であるステータ12のステータヨーク13に取り付けられているので、機械的強度等の信頼性も向上させて、簡単且つ確実に取付対象物に締結されて取り付けることを可能とする。
樹脂成型体144内に配設されたラジアル軸受33及び樹脂成型体144と一体に設けられたスラスト軸受46によって回転自在に支持される回転軸141は、軸部本体141bのスラスト軸受46によって回転自在に支持される軸受支持部141aを円弧状若しくは先端先細り状に形成し、他端側に回転体である例えばモータ1のロータ11が取り付けられる取付部32が設けられている。ここで、軸部本体141bと取付部材32は、同径に形成されている。
回転軸141は、図13に示すように、一端側の軸受支持部141aをスラスト軸受46によって支持され、軸部本体141bの外周面をラジアル軸受33により支持され、他端側に設けた取付部32側を樹脂成型体本体38の上部閉塞部150に設けた軸挿通孔151から突出されてハウジング147と一体の樹脂成型体144に支持されている。
ところで、軸挿通孔151は、この軸挿通孔151に挿通された回転軸141が軸挿通孔151の内周面に摺接することなく回転するように、軸部本体141bの外径よりやや大きな内径をもって形成されている。このとき、軸挿通孔151は、その内周面と軸部本体141bの外周面との間に樹脂成型体144内に充填された潤滑油42が樹脂成型体144内から漏れを防止するに足る間隔cの空隙155を有するように形成される。このように、回転軸141との間に樹脂成型体144内に充填された潤滑油42の漏れを防止するようにした空隙155が形成されるように軸挿通孔151を形成した上部閉塞部150は、オイルシール部を構成している。
軸挿通孔151の回転軸141の外周面と対向する内周面には、テーパ部157が設けられている。テーパ部157は、回転軸141の外周面と軸挿通孔151の内周面との間に形成される空隙155を樹脂成型体144の外方に向かって拡大させるように傾斜されている。このテーパ部157は、回転軸141の外周面と軸挿通孔151の内周面とによって形成される空隙155に圧力勾配を形成し、樹脂成型体144内に充填された潤滑油42を樹脂成型体144の内部に引き込む力が発生する。回転軸141の回転時に、潤滑油42が樹脂成型体144の内部に引き込まれるようになるので、動圧流体軸受により構成されたラジアル軸受33の動圧発生溝43,44に潤滑油42が確実に浸入して動圧を発生させ、回転軸141の安定した支持が実現され、しかも樹脂成型体144に充填された潤滑油42の漏洩を防止できる。
本発明が適用された軸受ユニット140において、動圧流体軸受を構成するラジアル軸受33に設けた動圧発生溝43,44に浸入して動圧を発生させる潤滑油42は、図13に示すように、樹脂成型体144内から回転軸141の外周面と軸挿通孔151に形成されたテーパ部157とによって形成された空隙155に臨むように充填される。即ち、潤滑油42は、樹脂成型体144内の隙間に充填され、更に燒結金属からなるラジアル軸受33に含浸される。
軸受ユニット140は、上述した軸受ユニット30と同様に、空隙155の間隔及び軸挿通孔151の高さを調整することで潤滑油42の飛散を防止でき、テーパ部157を設けることで潤滑油42を樹脂成型体144の内部に引き込む力を発生でき、潤滑油42中に空気を巻き込むことを防止するとともに潤滑油42の漏洩を防止して、さらに、回転軸141の安定した回転を保証できる。
以上のように構成された軸受ユニット140は、金属製のハウジング147と、ラジアル軸受33とが樹脂成型体144により一体に締結され、このハウジング147に設けられた取付手段としてのカシメ部147aをカシメることにより取付対象物に対して取り付けられることにより、機械的強度等の信頼性を向上させて、簡単且つ確実に取付対象物に取り付けることを可能とする。
また、軸受ユニット140は、金属製のハウジング147以外の部分を樹脂材料により形成し、すなわち、ラジアル軸受33及びスラスト軸受46を収容して潤滑油42が充填される部材をモールド成型により形成される樹脂成型体144により形成することで、潤滑油の漏洩を防止して、良好な潤滑性能を得ることができる。
すなわち、軸受ユニット140は、回転軸141の露出を軸挿通孔151側の一端のみで、軸挿通孔151の僅かな間隙以外は、樹脂成型体144によりシームレスに覆われているので、潤滑油を充填する部材を接合した場合の接合部から潤滑油が滲み出す等により漏出するおそれを防止できるとともに、衝撃による潤滑油の飛散を防止することができる。
よって、本発明が適用された軸受ユニット140は、回転軸141の周回り方向の支持を行うラジアル軸受33と、取付手段を設けた金属製のハウジング147とがモールド成型により締結され、モールド成型により形成される樹脂成型体144は、ラジアル軸受33を密閉して収容するように形成されるとともに、軸方向の一端側に回転軸141が挿通される軸挿通孔151を有し、この樹脂成型体内には、潤滑油42が充填されているので、潤滑油42の漏洩を防止できるとともに、この軸受ユニット140を取り付ける取付対象物に対して簡単且つ確実に取り付けを行うことができるとともに、潤滑油42の漏洩を防止して良好な潤滑性能を長時間保持することを可能とする。
また、本発明が適用された軸受ユニット140は、金属製のハウジング147が樹脂成型体144を端部まで覆うのではなく、取付対象物に対して締結するのに必要な強度を確保する程度の大きさに形成されているので、軸受ユニット140の径方向の寸法を小さくすることを可能とし、装置全体の小型化を実現し、比較的高価な材料からなる金属製のハウジングの大きさを小さくすることで低コスト化を実現する。
尚、上述した軸受ユニット30,70,90,140は、樹脂成型体に充填される粘性流体として潤滑油を用いているが、一定の粘性を有し、一定の表面張力が得られるものであれば、各種の粘性流体を適宜選択することができる。
本発明を適用したモータ1は、ステータ12に対してロータ11を回転可能に支持する軸受ユニット30,70,90,140を備えることにより、軸受ユニット30,70,90,140を取付対象物であるステータ12等に対して簡単且つ確実に取り付けを行うことができるとともに、潤滑油の漏洩を防止して良好な潤滑性能を得ることを可能とする。
本発明に係る軸受ユニットは、放熱装置の冷却ファンモータやディスクドライブのスピンドルモータの軸受として用いられるのみならず、各種のモータの軸受として用いることができる。
更に、本発明に係る軸受ユニットは、モータに限らず、回転軸を備える機構や軸に対し回転する部品を支持する機構に広く用いることができる。
本発明を適用したモータの構成を示す断面図である。 本発明を適用した軸受ユニットの断面図である。 ラジアル軸受の内周面に形成された動圧発生溝を示す斜視図である。 本発明を適用した軸受ユニットのハウジングに設けられた取付手段の他の例を示す図であり、(a)は、ネジ部からなる取付手段を示す断面図であり、(b)は、接着部からなる取付手段を示す断面図であり、(c)は、熱カシメ部又は融着部からなる取付手段を示す断面図である。 回転軸の外周面とハウジングに設けた軸挿通孔の内周面とによって形成される空隙を示す断面図である。 本発明に係る軸受ユニットを製造する工程を説明する図である。 本発明を適用した軸受ユニットの他の例を示す断面図である。 本発明を適用した軸受ユニットの通路形成部材を設けた例を示す断面図である。 通路形成部材とラジアル軸受との間に形成された連通通路の形状を示す斜視図である。 ラジアル軸受の底面部に形成された連通通路となる第2の溝を示す底面図である。 通路形成部材とラジアル軸受との間に形成される連通通路の他の形状を示す斜視図である。 通路形成部材の底面側に設けられた連通通路となる第2の溝を示す平面図である。 本発明を適用した軸受ユニットのさらに他の例を示す断面図である。 従来用いられている軸受ユニットを示す図であり、(a)は、軸受ユニットを取付用の金属製のハウジングへ締結した状態の断面図であり、(b)は軸受ユニットの斜視図である。
符号の説明
1 モータ、 11 ロータ、 12 ステータ、 13 ステータヨーク、 17 ロータヨーク、 30 軸受ユニット、 31 回転軸、 33 ラジアル軸受、 34 樹脂成型体、 37 ハウジング、 38 樹脂成型体本体、 39 底部閉塞部、 40 上部閉塞部、 41 軸挿通孔、 42 潤滑油、 43,44 動圧発生溝、 45 空隙、 46 スラスト軸受、 47 テーパ部

Claims (6)

  1. 軸の周回り方向の支持を行うラジアル軸受と、取付手段を設けた金属製のハウジングとがモールド成型により一体化され、
    上記モールド成型により形成される樹脂成型体は、上記ラジアル軸受を密閉して収容するように形成されるとともに、軸方向の一端側に上記軸が挿通される軸挿通孔を有し、
    上記樹脂成型体内には、粘性流体が充填された軸受ユニット。
  2. 上記取付手段は、カシメ部である請求項1記載の軸受ユニット。
  3. 上記モールド成型により形成される樹脂成型体には、上記軸のスラスト方向の一端を支持するスラスト軸受が一体に形成された請求項1記載の軸受ユニット。
  4. 上記ラジアル軸受は、燒結含油軸受である請求項1記載の軸受ユニット。
  5. 上記ラジアル軸受は、動圧流体軸受である請求項1記載の軸受ユニット。
  6. ステータに対してロータを回転可能に支持する軸受ユニットを備えたモータにおいて、
    上記軸受ユニットは、軸の周回り方向の支持を行うラジアル軸受と、取付手段を設けた金属製のハウジングとがモールド成型により一体化され、上記モールド成型により形成される樹脂成型体は、上記ラジアル軸受を密閉して収容するように形成されるとともに、軸方向の一端側に上記軸が挿通される軸挿通孔を有し、上記樹脂成型体内には、粘性流体が充填された軸受ユニットであるモータ。
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