JP2007198058A - 設備取付用下地及び界壁下地、並びに界壁パネル - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、パネルとして構成された界壁に、設備品を容易に取り付けることが可能であるとともに、設置することが容易な設備取付用下地3及び界壁下地S、並びに界壁パネルTを提供することにある。
【解決手段】室内空間を仕切るための界壁に埋設され、界壁外部に設備を取付けるための下地となる設備取付用下地3に関する。
板状の設備取付部11と、設備取付部11より起立した係止部材12と、を有し、係止部材12は、設備取付部11から起立している設備取付部接合部12bと、設備取付部接合部12bの自由端側に、設備取付部接合部12bと所定の角度をなして形成された係止爪12cとを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、家屋空間を仕切るための界壁用の設備取付用下地及び界壁下地、並びに界壁パネルに係り、特に、骨組みとなる枠体の表面に石膏ボード等の表面材が貼付される、ボード式の界壁に用いられる設備取付用下地及び界壁下地、並びに界壁パネルに関するものである。
従来より、室内空間を仕切るために、骨組みとなる枠体に石膏ボード等の表面材が貼付されたボード形式の界壁が使用されてきた。
このような界壁は、鉄骨等により形成された骨組み(枠体)に、石膏ボード等の表面材を貼付することにより立設される。
また、必要であれば、断熱材等を骨組みにセットし、表裏面の石膏ボードでこの断熱材を挟持した状態で立設される。
このような界壁の構造としては、様々なものが提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
特許文献1には、周囲を形成する矩形の枠体と、枠体内部の縦方向に等間隔・平行に配設された複数の縦芯材とで形成された骨組みに、表面材としての耐火ボードを貼付(部屋側表面に貼付)した界壁用パネルが開示されている。
また、特許文献2には、周囲を形成する矩形の枠体と、枠体内部に、縦芯材及び横芯材が十字を形成するように配置された骨組みに、表面材としての石膏ボード等を貼付(部屋側表面に貼付)した界壁用パネルが開示されている。
特開平09−004093号公報(第3頁及び第4頁、図1及び図2) 特開平09−004094号公報(第3頁及び第4頁、図2及び図3)
しかし、上記特許文献1及び特許文献2に開示された界壁用パネルでは、界壁としての役割を果たすことは可能であるが、部屋側に例えば、洗面台用シンク等の重量の大きい設備品を取り付けることは困難であった。
つまり、洗面台用シンク等のような重量の大きい設備品を、特許文献1、2に開示されたような界壁に取り付ける場合には、芯材のある場所を選択せざるを得ず、取り付け位置が制限されるとともに、既製品が使用できずに、コストが増加する等の問題があった。
本発明の目的は、上記各問題点を解決することにあり、パネルとして構成された界壁に、設備品を容易に取り付けることが可能であるとともに、簡易に設置することが可能な設備取付用下地及び界壁下地、並びに界壁パネルを提供することにある。
上記課題は、請求項1に係る発明によれば、室内空間を仕切るための界壁に埋設され、前記界壁外部に備品を取付けるための下地となる設備取付用下地であって、板状の設備取付部と、該設備取付部より起立した係止部材と、を有し、該係止部材は、前記設備取付部から起立している設備取付部接合部と、該設備取付部接合部の自由端側に、前記設備取付部接合部と所定の角度をなして形成された係止爪と、を備えたことにより解決される。
このように、本発明に係る設備取付用下地は、設備取付部と、係止部材とを有して構成される。
この係止部材は、設備取付部から起立した設備取付部接合部と、この設備取付部接合部と所定の角度をなして形成された係止爪とを備える。
このように、設備取付部接合部と、係止爪とは所定の角度を有しているため、この係止爪に設備取付部接合部方向と反対方向側への力を加えると、係止爪の可撓性により、係止爪が設備取付部接合部方向と反対方向側へ撓むとともに、復元力によりその反対方向へと押圧力が生じる。
また、設備取付部接合部は、設備取付部より起立しているため、この設備取付部接合部へ係止爪が配設されている側と反対方向への力を加えると、設備取付部接合部の可撓性により、同方向側へ撓むとともに、復元力によりその反対方向へと押圧力が生じる。
よって、係止爪と設備取付部接合部との間に形成される内隅に係止対象物を圧入すると、これら押圧力が、係止爪を係止させるための作用力となるため、この係止爪により、設備取付用下地が対象物へ係止されることとなる。
よって、界壁を構成する部材のいずれかに係止爪を係止することにより、簡易に設備取付用下地を仮止めすることができる。
なお、板状の設備取付部とは、略平板状の部材のみではなく、強度を向上させるために形成された複数の突起が表面に形成されたもの等、どのような形状のものであってもよい。
このとき、前記設備取付部接合部は、前記設備取付部より起立している接続部と、前記係止爪が接合される係止爪接合部と、を有して構成されており、前記接続部と前記係止爪接合部とは、鈍角をなす略L字形状に連続しており、前記係止爪接合部の、前記接続部と対向する側の面と反対側の面には、前記係止爪が、前記所定の角度をなして固定されていると、係止爪と接続部とで形成される内隅部に縦枠を圧入することにより、簡易に係止部材を縦枠に係止することができるため好適である。
上述の通り、係止爪及び設備取付部接合部は、その可撓性により生じる復元力に起因した押圧力により、係止対象物を押圧する。この押圧力により、係止部材は係止対象物へ確実に係止される。
また、このとき、前記設備取付部の、少なくとも一辺上には、略垂直に起立した突縁が形成されていると、この突縁により、設備取付部の強度(設備取付部の鉛直方向に対する強度)が向上するため好適である。
設備取付部に設備を取付ける際には、表面材を介して、ビスやボルト等の固定部材を設備取付部の鉛直方向へ打ち込むことになるため、設備取付部の鉛直方向へは大きな力がかかることとなる。
よって、突縁を形成し、設備取付部の鉛直方向への強度を高くしておけば、設備取付部を形成する素材を薄くすることができる。そのため、設備取付用下地の製造コストを抑えることができる。
更に、このとき、前記係止爪は、前記界壁の骨組みとなる略矩形状の枠体を形成する少なくとも一つの鉄骨の角部に係止されると、係止爪を簡易に係止することができるとともに、界壁の骨組みへ確実に係止することができるため好適である。
前述の通り、係止爪及び設備取付部接合部は、その可撓性による復元力に起因した押圧力により係止対象物へと係止される。
このため、係止爪及び設備取付部接合部が形成する内隅部に鉄骨の角部を圧入することにより、設備取付用下地を簡易に係止することができる。
また、このとき、前記係止爪は、前記設備取付用下地の互いに対向する辺側に各々、少なくとも一つ備えられ、前記設備取付用下地は、相対向する一組の鉄骨を架橋した状態で、前記角部に前記係止爪を係止することにより配設されると好適である。
このように構成されていると、設備取付用下地を、界壁パネルの骨組みである枠体の必要な箇所に容易に取付けることが可能となるため好適である。
また、係止爪は、界壁に骨組みとなる鉄骨の角部に係止されるため、設備取付用下地の配設位置が限定されることがなく、必要な位置に容易に設備取付用下地を配設することができる。
更に、本発明に係る界壁下地は、室内空間を仕切るための界壁の骨組みとなる略矩形の枠体と、本発明に係る上記設備取付用下地と、を少なくとも備える。
また、本発明に係る界壁パネルは、本発明に係る上記界壁下地と、該界壁下地に貼付する表面材と、を少なくとも備える。
このように、本発明に係る界壁パネルは、設備取付用下地が配設された界壁下地を有して構成されているため、洗面台用シンク等の設備品を簡易に取付けることができる。
本発明に係る設備取付用下地は略平板状部材であり、界壁パネルの骨組みとなる枠体に取付けられた状態で、界壁パネル内に埋設される。
このため、この設備取付用下地を、洗面台用シンク等の設備品を取付けるための基礎とすることができる。
通常、界壁パネルは、骨組みとなる枠体に石膏ボード等の表面材を貼付することにより構成されている。
このため、洗面台用シンク等の重量の大きい設備品を界壁に取付けるためには、骨組みとなる鉄骨部分にしか取付けることができない等の制限があった。
しかし、本発明に係る設備取付用下地を使用すれば、この設備取付用下地が設備品を取付ける際の基礎となるため、骨組みとなる鉄骨が配設されている位置でなくても、重量の大きい設備品を取付けることができる。
また、本発明に係る設備取付用下地は、設備取付部と、係止部材とを有して構成されている。
この係止部材は、設備取付部から起立した設備取付部接合部と、この設備取付部接合部と所定の角度をなして形成された係止爪とを備える。
この係止爪を、界壁パネルの骨組みとなる枠体に係止することにより、設備取付用下地を、この枠体に簡易に仮止めすることができる。
よって、界壁を構成する部材(例えば、骨組みとなる枠体)のいずれかに、この係止爪を係止することにより、簡易に設備取付用下地を仮止めすることができる。
なお、設備取付用下地の本固定は、石膏ボード等の表面材を貼付する際に、表面材を固定するための螺子を用いて、表面材と共に固定することにより行う。
このように、設備取付用下地が枠体等に仮止めされた状態で、表面材(例えば、石膏ボード等)を配設すれば、界壁パネルを簡易に設置することができる。
更に、本発明に係る設備取付用下地の係止部材は、設備取付部接合部と係止爪とで形成される内隅部に、界壁の骨組みとなる鉄骨を係止することにより、係止対象物に取付けられる。
このため、設備取付用下地の設置位置が限定されないので、界壁パネルに設備品を取付ける位置も制限されることはない。
よって、界壁パネルの任意の位置に設備品を取付けることができる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、以下に説明する構成は本発明を限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
本実施形態は、パネルとして構成された界壁に、設備品を容易に取り付けることが可能であるとともに、立設することが容易な設備取付用下地及び界壁下地、並びに界壁パネルに関するものである。
図1乃至図6は、本発明に係る実施形態を示すものであり、図1は界壁下地を示す斜視図、図2は設備取付用下地を示す斜視図、図3は設備取付用下地を示す分解説明図、図4は係止部材を示す説明図、図5は係止部材が縦枠に係止されている様子を示す断面相当図、
図6は界壁パネルの分解説明図、図7は係止部材の他の実施形態を示す斜視図である。
まず、図1により本実施形態に係る界壁下地Sについて説明する。
本実施形態に係る界壁下地Sとは、界壁として使用される界壁パネルTの骨組みとなるものであり、詳しくは後述するが、表面及び裏面(若しくは、表面のみ)に石膏ボード等の表面材が貼付され、室内空間を仕切るための界壁パネルTとして使用される。
図1に示すように、本実施形態に係る界壁下地Sは、縦枠1,1、横枠2,2、設備取付用下地3、を有して構成されている。
本実施形態に係る縦枠1,1は、公知の角パイプであり、界壁パネルTの縦胴縁となる。
本実施形態に係る横枠2,2は、公知の略矩形の平板状鉄鋼であり、界壁パネルTの横胴縁となる。
本実施形態に係る設備取付用下地3は、略矩形状の鋼板であり、縦枠1,1に係止される部材を複数有して構成されている。
なお、設備取付用下地3の詳細な構成については、後述する。
横枠2,2は、略平行に配設され、その両端部には、縦枠1,1が1本ずつ固定されている。
なお、横枠2,2と縦枠1,1は、略垂直に交わるように固定され、横枠2,2、縦枠1,1とで略矩形の枠状体である外枠Wが構成される。
この外枠Wが、請求項の枠体に相当する。
設備取付用下地3は、縦枠1,1間を架橋するように配設される。
なお、この縦枠1,1及び横枠2,2の構成はこれに限られるものではなく、材質、形状等、施工現場及び施工条件に応じて変更することができる。
また、縦枠1,1のいずれかに、設備取付用下地3に備えられた係止部材12(詳細は後述する)を係止するためのスリットを穿設してもよい。
更に、本実施形態では、設備取付用下地3を1枚使用しているが、これに限られるものではなく、必要に応じて何枚用いてもよい。
図2及び図3により、設備取付用下地3の構成を詳述する。
本実施形態に係る設備取付用下地3は、設備取付部としての下地鋼板11、係止部材12,12,12,12で構成されている。
なお、設備取付用下地3は、厚さ0.5mm乃至1.2mmであると、螺子を使用して確実に固定することができるため好適である。
なお、より好ましくは、厚さ0.5mm乃至1.0mmであるとよい。
厚さが1.5mmを超えると、鋼板用の螺子を使用することが望ましい。
本実施形態に係る下地鋼板11は、断面略コ字状の部材として構成される。
下地鋼板11は、略矩形の鋼板の四隅を略矩形に切り欠いて形成された略十字形状の鋼板の長辺側を折り曲げる(四隅を略矩形に切り欠くことにより形成された長辺側の略矩形の突起部を、下地鋼板11に対して略垂直に起立するように折り曲げる)ことにより断面略コ字状に形作られる(図3(a)参照)。
なお、この折り曲げられた2個の突起部(以下、「リブ11a,11a」と記す)は、下地鋼板11の強度を高めるために形成されたものである。
このリブ11a,11aが、請求項の突縁に相当する。
リブ11a,11aが形成されているため、下地鋼板11の強度(下地鋼板11に対し鉛直方向への強度)が向上する。
このように、リブ11a,11aが形成され、鉛直方向の強度が向上しているため、下地鋼板11に設備品が取り付けられる際に、折れ曲がりや撓みが発生することを防止することができる。
なお、本実施形態においては、下地鋼板11を略平板状の鋼板を加工することにより形成したが、これに限られることはなく、強度向上のために表面に備えられた複数の突起部を有する鋼板、断面形状が例えば波型である鋼板等、どのような形状の鋼板であってもよい。
本実施形態に係る係止部材12,12,12,12は、略L字形状の鉄鋼製の部材であり、設備取付用下地3を縦枠1,1に取り付けるために使用される。
係止部材12,12,12,12は、下地鋼板11の四隅付近に各々配設される(図3(b)参照)。
なお、係止部材12の配設個数、配設位置等は、これに限られるものではなく、下地鋼板11のサイズ及び要求される強度等に応じて、適宜変更することができる。
係止部材12の構成を、図4により説明する。
本実施形態に係る係止部材12は、下地鋼板接合部12a、設備取付部接合部としての縦枠係止部12b、係止爪12cとで構成されている。
本実施形態に係る下地鋼板接合部12a及び縦枠係止部12bは、一枚の略矩形の鋼板を略L字形状に屈曲させることにより形成する。
なお、屈曲点を境に面積の小さい側を下地鋼板接合部12aとし、面積の大きい側を縦枠係止部12bとする。
下地鋼板接合部12aと縦枠係止部12bとが形成する角度(屈曲角)は、特に限定されるものではないが、180°を超えない鈍角であると望ましい。
下地鋼板接合部12aには、ビス孔12d,12dが並列して穿孔されている。なお、ビス孔12d,12dは、必ずしも設けられる必要はない。例えば、係止部材12を、下地鋼板11に溶接により固定する場合には、このビス孔12d,12dは特に必要ではない。
縦枠係止部12bは、縦枠係止部12bと鈍角をなすように(ただし、屈曲角は180°を越えない)折り曲げられており、その自由端側には、係止爪接合部12eが形成されている。
なお、縦枠係止部12bのうち、この係止爪接合部12eを除いた部分が、請求項の接続部に相当する。
係止爪接合部12eは、下地鋼板接合部12aと鈍角(α)をなすように(ただし、屈曲角は180°を越えない)、下地鋼板接合部12aが形成されている方向側へ折り曲げられて形成されている。
本実施形態に係る係止爪12cは、略T字形状の鋼板であり、略T字の頭部は、係止爪接合部12eと略同形に形成されている。
係止爪12cの頭部は、係止爪接合部12eの裏面側(下地鋼板接合部12aが形成されている側と反対側)に溶接されている。
なお、本実施形態においては、係止爪12cの頭部は、係止爪接合部12eの裏面に溶接したが、係止爪12cの固定方法はこれに限られるものではない。
例えば、係止爪12cを切り欠き加工及び屈曲加工することにより、係止爪12cの脚部を形成してもよい。
このように形成されているため、係止爪接合部12eの屈曲角をαとすると、係止爪12cの脚部と縦枠係止部12b(本体)とが形成する角度βは、(180°−α)となる。
このため、係止爪12cの脚部には、図4のA方向及びその反対方向への弾性(可撓性による弾性)が生じる。
また、縦枠係止部12bは、下地鋼板接合部12aから連続して屈曲しているため、この縦枠係止部12bには、下地鋼板接合部12aに対して、図4のA方向及びその反対方向への弾性(可撓性による弾性)が生じる。
このため、係止爪12cの脚部と縦枠係止部12b(本体)とが形成する内隅部に縦枠1の角部を圧入すれば、縦枠係止部12bに生じる復元力(図4のA方向に向けて生じる復元力)と、係止爪12cの復元力(図4のA方向と反対方向へ向けて生じる復元力)とによって、縦枠1が押圧される。この押圧力によって、係止部材12は、縦枠1に係止される。
本実施形態においては、係止部材12,12,12,12は、下地鋼板11の四隅に各々配設されており、この係止部材12,12,12,12は、下地鋼板11にビス止めされている。
しかし、係止部材12の配設個数はこれに限られることはなく、例えば、必要に応じて、中間部に適宜個数を更に配設してもよい。
また、係止部材12,12,12,12の固定方法はこれに限られるものではなく、溶接等の方法で固定されていてもよい。
図5に、係止部材12が係止される様子を示す。
図5に示す通り、係止部材12の係止爪12c及び縦枠係止部12bが形成する内隅部には、縦枠1の、下地鋼板11が配設される側と反対側の角部のうち、外枠Wの内側に配設される側の角部(以下、「角部1a」と記す)が係止される。
つまり、係止部材12は、係止爪12c及び縦枠係止部12bが形成する内隅部内壁に、角部1aを圧接させることにより、縦枠1に取付けられる。
このように、係止部材12が角部1aに係止されることにより、設備取付用下地3は、縦枠1に取付けられる。
次いで、図6により、界壁パネルTの組立方法を説明する。
まず、界壁下地Sを構成する外枠W内部に、断熱材D,Dを配設する。
断熱材Dは、例えばグラスウール等の公知の断熱材が使用される。
断熱材D,Dを配設した後、設備取付用下地3を外枠Wに取付ける。
なお、断熱材D,Dを配設した後、筋かい等の部材を配設してもよい。
設備取付用下地3は、リブ11a,11aが形成されている側の辺を各々上下方向へ向けた状態で、縦枠1の角部1aに係止部材12を係止することにより、外枠Wに仮止めされる。
次いで、表面材Pを、外枠Wの一面側(設備取付用下地3が配設されている側)に取付けて界壁パネルTを形成する。
表面材Pは、外側より螺子・ビス等を打ち込むことにより外枠Wに取付けられるが、このとき、設備取付用下地3も共に、この螺子・ビス等により本固定される。
このように、設備取付用下地3は、係止部材12,12,12,12により仮止めされているため、本固定するまで作業員が設備取付用下地3を押さえておく必要がない。
このため、界壁パネルTの組立作業が容易になる。
なお、表面材Pとしては、例えば石膏ボード等の公知の表面材が使用される。
図7に、係止部材12の他の実施形態の一例を示す。
第2係止部材112は、第2下地鋼板接合部112a、第2縦枠係止部112b、第2係止爪112cで構成されている。
本実施形態に係る第2下地鋼板接合部112a及び第2縦枠係止部112bは、一枚の略矩形の鋼板を略L字形状に屈曲することにより形成する。
なお、屈曲点を境に面積の小さい側を第2下地鋼板接合部112aとし、面積の大きい側を第2縦枠係止部112bとする。
第2縦枠係止部112bの自由端側の側面は、斜面を形成するように切断されている。
この斜面は、第2下地鋼板接合部112aが配設されている側の長辺から、対向する長辺にかけて下方向(図7のX方向)へ傾斜した斜面となっている。
本実施形態に係る第2係止爪112cは、略矩形鋼板であり、第2縦枠係止部112bの自由端側に形成された斜面上に、その略中央部が溶接されている。
ただし、固定方法は溶接に限られることはなく、折り曲げ形成等により第2縦枠係止部112bと一体形成されていてもよい。
この第2係止爪112c(第2下地鋼板接合部112aが形成されている側)と第2縦枠係止部112bとが形成する角度をγとする。
このように形成されているため、第2縦枠係止部112bと第2係止爪112c(第2下地鋼板接合部112aが形成されていない側)が形成する角度δは、(180°−γ)となる。
このため、第2係止爪112cの脚部には、図7のB方向及びその反対方向への弾性(可撓性による弾性)が生じる。
また、第2縦枠係止部112bは、第2下地鋼板接合部112aから連続して屈曲しているため、この第2縦枠係止部112bには、第2下地鋼板接合部112aに対して、図7のB方向及びその反対方向への弾性(可撓性による弾性)が生じる。
このため、第2係止爪112c(第2下地鋼板接合部112aが形成されていない側)と第2縦枠係止部112b(本体)とが形成する内隅部に縦枠1の角部を圧入すれば、第2縦枠係止部112bに生じる復元力(図7のB方向に向けて生じる復元力)と、第2係止爪112cの復元力(図7のB方向と反対方向へ向けて生じる復元力)とによって、縦枠1が押圧される。この押圧力によって、第2係止部材112は、縦枠1に係止される。
以上のように、設備取付用下地3に備えられた係止部材12(第2係止部材112)を、縦枠1,1の角部1a,1aに係止することにより、設備取付用下地3を外枠Wに仮止めすることができる。
このため、設備取付用下地3に洗面台用シンク等の設備を取付けることができるとともに、施工も容易になる。
本発明の一実施形態に係る界壁下地を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る設備取付用下地を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る設備取付用下地を示す分解説明図である。 本発明の一実施形態に係る係止部材を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る係止部材が縦枠に係止されている様子を示す断面相当図である。 本発明の一実施形態に係る界壁パネルの分解説明図である。 本発明の他の実施形態に係る係止部材を示す斜視図である。
符号の説明
1 縦枠
1a 角部
2 横枠
3 設備取付用下地
11 設備取付部(下地鋼板)
11a 突縁(リブ)
12 係止部材
12a 下地鋼板接合部
12b 設備取付部接合部(縦枠係止部)
12c 係止爪
12d ビス孔
12e 係止爪接合部
112 第2係止部材
112a 第2下地鋼板接合部
112b 設備取付部接合部(第2縦枠係止部)
112c 第2係止爪
D 断熱材
P 表面材
S 界壁下地
T 界壁パネル
W 枠体(外枠)

Claims (7)

  1. 室内空間を仕切るための界壁に埋設され、前記界壁外部に備品を取付けるための下地となる設備取付用下地であって、
    板状の設備取付部と、
    該設備取付部より起立した係止部材と、を有し、
    該係止部材は、前記設備取付部から起立している設備取付部接合部と、
    該設備取付部接合部の自由端側に、前記設備取付部接合部と所定の角度をなして形成された係止爪と、を備えたことを特徴とする設備取付用下地。
  2. 前記設備取付部接合部は、前記設備取付部より起立している接続部と、前記係止爪が接合される係止爪接合部と、を有して構成されており、
    前記接続部と前記係止爪接合部とは、鈍角をなす略L字形状に連続しており、
    前記係止爪接合部の、前記接続部と対向する側の面と反対側の面には、前記係止爪が、前記所定の角度をなして固定されていることを特徴とする請求項1に記載の設備取付用下地。
  3. 前記設備取付部の、少なくとも一辺上には、略垂直に起立した突縁が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の設備取付用下地。
  4. 前記係止爪は、前記界壁の骨組みとなる略矩形状の枠体を形成する少なくとも一つの鉄骨の角部に係止されることを特徴とする請求項1に記載の設備取付用下地。
  5. 前記係止爪は、前記設備取付用下地の互いに対向する辺側に各々、少なくとも一つ備えられ、
    前記設備取付用下地は、相対向する一組の鉄骨を架橋した状態で、前記角部に前記係止爪を係止することにより配設されることを特徴とする請求項4に記載の設備取付用下地。
  6. 室内空間を仕切るための界壁の骨組みとなる略矩形の枠体と、請求項1乃至請求項5いずれか一項記載の設備取付用下地と、を少なくとも備えたことを特徴とする界壁下地。
  7. 請求項6記載の界壁下地と、該界壁下地に貼付する表面材と、を少なくとも備えたことを特徴とする界壁パネル。
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