JP2007197392A - 更年期障害改善剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】更年期障害を改善または緩和し、且つ長期服用しても副作用の心配が無く、安全性が高い更年期障害改善剤を提供すること。
【解決手段】本発明は、カンカニクジュヨウまたはその抽出物からなる更年期障害改善剤を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、更年期障害改善剤に関する。
更年期障害(更年期症状)は、加齢による卵巣機能の低下、環境的要因、心因的要因などに起因する症状であり、主に血管運動神経障害様症状、精神神経障害様症状、知覚障害症状、泌尿生殖系障害症状、運動器官障害症状、皮膚泌尿系障害症状、消化器系障害症状およびその他の症状に分類されている。
これらの症状は、程度の強弱に関わらず女性にとって精神的な苦痛となっている。こうした状況の中で、更年期障害(更年期症状)を予防または改善または緩和することにより、女性のQOL(Quality of Life)を向上させることが求められている。
これらの症状に対して、エストロゲンなどの女性ホルモンを補充するホルモン補充療法(HRT)が行われている。しかしながら、現在使用されているエストロゲン作用剤は、胃腸障害、血栓症、子宮出血、肝障害などの副作用を有するという問題があり、長期間投与すると子宮癌や乳癌などが発現する場合がある。したがって、更年期障害の治療を目的にHRTを行うことは、日本において2〜3%にすぎないのが現状である(非特許文献1参照)。また、種々の危険性からWHI(Women‘s Health Initiative)におけるエストロゲン単独投与群の試験の中止が報告されている(非特許文献2参照)。また、更年期障害にはエストロゲン非依存性のものがあり、この場合、HRTによる改善効果は期待できない。さらに他覚的所見に乏しい不定愁訴を訴える患者も非常に多い。
一方、特許文献1にはイソフラボン類またはリグナン類が、閉経期関連症状を緩和することが記載されている。特許文献2には、大豆イソフラボンおよびテアニンを含有する女性ホルモン異常障害改善剤が記載されている。しかし、これらの効果は十分とはいえず、更年期障害に対して十分な予防改善作用を有し、且つ安全性の高い更年期障害改善剤が望まれている。
鈴木秋悦ら編「エストロゲン−新しい視点から見た作用−」メジカルビュー社、1999年、第68頁 「NIH Asks Participants in Women's Health Initiative Estrogen-Alone Study to Stop Study Pills, Begin Follow-up Phase Statement from Barbara Alving, M.D., Director of the Women's Health Initiative and Acting Director of the National Heart, Lung, and Blood Institute」、NIH News、2004年3月2日、[平成17年10月7日検索]、インターネット<URL:http://www.nhlbi.nih.gov/new/press/04-03-02.htm> 特開平11−221048号公報 特開2003−2831号公報
本発明の目的は、更年期障害を改善または緩和し、且つ長期服用しても副作用の心配が無く、安全性が高い更年期障害改善剤を提供することにある。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、カンカニクジュヨウまたはその抽出物を用いることによって、優れた更年期障害の予防または改善(緩和)効果が得られることを見出した。さらに、このカンカニクジュヨウまたはその抽出物と、特定の植物(特にサフランおよびパッションフラワー)またはその抽出物とを組み合わせて摂取することによって、それぞれ単独摂取では得られない優れた更年期障害改善効果が得られることを見出して本発明を完成するに至った。
本発明の更年期障害改善剤は、カンカニクジュヨウまたはその抽出物からなる。
別の実施態様においては、さらに、血流改善効果を有する植物またはその抽出物を含有する。
別の実施態様においては、さらに、鎮静効果を有する植物またはその抽出物を含有する。
別の実施態様においては、上記血流改善作用を有する植物は、サフランである。
本発明の更年期障害改善剤は、カンカニクジュヨウまたはその抽出物からなる。このカンカニクジュヨウまたはその抽出物は、優れた更年期障害改善効果、特に息切れまたは動悸;疲れやすい;肩こり、腰痛、または手足が痛いなどの症状を改善または緩和する効果を有する。この更年期障害改善剤は、更年期障害の予防にも効果的である。本発明の更年期障害改善剤は、食品、医薬品などとして用いられる。
本発明の更年期障害改善剤は、カンカニクジュヨウまたはその抽出物からなる。さらに血流改善効果を有する植物またはその抽出物、および鎮静効果を有する植物またはその抽出物のうちの少なくとも1種を含有する。本発明の更年期障害改善剤は、加齢による卵巣機能の低下に起因する症状、すなわち女性ホルモンの減少および女性ホルモンのバランスの乱れに起因する症状を改善または緩和するものである。具体的な症状を表1に示す。本発明において「更年期障害」という場合は、具体的には、表1に示す各症状の程度を点数化した値の合計点(簡略更年期指数:SMI)が26点以上の症状をいう。なお、更年期障害の中でも26〜50点を「軽度の更年期障害」、51〜65点を「中度の更年期障害」、66〜100点を「重度の更年期障害」と分類される。
Figure 2007197392
本発明の更年期障害改善剤は、カンカニクジュヨウまたはその抽出物を必須成分とする。中薬大辞典によれば、このカンカニクジュヨウは、漢方薬として知られるニクジュヨウと同様に、内服することにより滋養強壮、疲労回復などの効果が得られる。しかし、女性の更年期障害の予防または改善または緩和に効果を有することは知られておらず、本発明者らによる新知見である。
カンカニクジュヨウは、ハマウツボ科ニクジュヨウ属に属する植物(学名:Cistanche tubulosa)であり、フェニルエタノイド系化合物、イリノイド配糖体、リグナン配糖体などを含有する。主にタクラマカン砂漠のホータン地区で採取され、この地域ではお酒やお茶などとして常食されている。日本においては、食品として認められている。カンカニクジュヨウは、肉質茎または根の部位が好ましく、肉質茎がより好ましく用いられる。本発明に用いられるカンカニクジュヨウは、加工せずにそのまま用いてもよいし、予め乾燥処理、粉末処理などを行って乾燥粉末加工品として用いてもよい。
本発明においては、カンカニクジュヨウの抽出物を用いてもよい。本明細書において、「抽出物」とは、植物体(例えば、カンカニクジュヨウ)を極性または非極性溶媒で抽出して得られる抽出液、その希釈液、濃縮液またはそれらの乾燥物を意味する。
カンカニクジュヨウの抽出に用いる溶媒は特に制限されない。例えば、水;メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノールなどのアルコール類;エーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類;酢酸エチルなどのエステル類;アセトンなどのケトン類;アセトニトニルなどのニトリル類;ヘプタン、ヘキサンなどの炭化水素類;ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素類;および、塩化メチレン、クロロホルムなどのハロゲン化脂肪族炭化水素類が挙げられる。これらの溶媒は、単独で用いてもよく、あるいは2以上を組合せて用いてもよい。好ましくは水、アルコール類(特にエタノール)、および水とアルコール類との混合溶媒である。混合溶媒中の水とアルコール類との混合割合は、好ましくは容積比で0:100〜70:30、より好ましくは15:85〜50:50である。
抽出方法は、特に制限されないが、使用における安全性および利便性の観点から、できるだけ緩やかな条件で行うことが好ましい。例えば、カンカニクジュヨウの肉質茎の乾燥粉末に1〜10倍量のエタノール水溶液を加え、0℃〜溶媒の還流温度の範囲で30分間〜48時間、振盪、撹拌あるいは還流などの条件下、抽出を行う。抽出後、濾過、遠心分離などの分離操作を行い、不溶物を除去して、必要に応じて希釈、濃縮操作を行うことにより、抽出物を得ることができる。さらに必要に応じて、上記不溶物について同じ操作を繰り返してさらに抽出し、その抽出物を併せてもよい。
カンカニクジュヨウの抽出物は、さらに必要に応じて乾燥してもよい。乾燥は、噴霧乾燥、凍結乾燥、減圧乾燥、流動乾燥などの当業者が通常用いる方法によって行われる。必要に応じて賦形剤を用いてもよい。
本発明においては、上記カンカニクジュヨウまたはその抽出物に加えて、さらに血流改善効果を有する植物またはその抽出物、および鎮静効果を有する植物またはその抽出物のうちの少なくとも1種が含有され得る。これらの植物は、加工せずにそのまま用いてもよいし、予め乾燥処理、粉末処理などを行って乾燥粉末加工品として用いてもよい。植物抽出物については、各植物の部位(例えば、植物全体、柱頭、葉、花、茎、鱗茎、根、種子、種皮など)から当業者が通常用いる抽出方法を用いて得ることができる。例えば、上記のカンカニクジュヨウの抽出物を得るための抽出方法を採用してもよい。
血流改善効果を有する植物またはその抽出物は、顔のほてり、汗をかきやすい、および腰や手足の冷えを改善する目的で用いられる。血流改善効果を有する植物としては、例えば、サフラン、イチョウ葉、生姜などが挙げられる。好ましくはサフランである。血流改善効果を有する植物またはその抽出物は、単独で用いてもよく、あるいは2以上を組み合わせて用いてもよい。
サフランは、アヤメ科のアヤメ属に属する植物Crocus sativus L.であり、カロテン類、クロシンなどを含有している。サフランの柱頭を粉砕して作る赤色の粉末は、特異的な香りを有し、着色や香り付けに用いられる高価なスパイスとして知られている。中国では薬用ハーブとしても用いられ、循環器系疾患、月経不順などの治療処方に応用される。本発明においても、サフランの柱頭の部位を用いることが好ましい。サフランの抽出物は、例えば、サフランの柱頭からエタノール水溶液で抽出し、分離濃縮し、賦形剤を添加し、乾燥することにより得られる。
鎮静効果を有する植物としては、パッションフラワー、レモンバーム、ホップ、リンデン、西洋オトギリソウなどのハーブが挙げられる。パッションフラワーが好ましい。鎮静効果を有する植物またはその抽出物は、単独で用いてもよく、あるいは2以上を組み合わせて用いてもよい。
パッションフラワーは、トケイソウ科のトケイソウ属に属する植物Passiflora incarnata L.で、古くから弱い鎮静剤として不安症などに用いられている。本発明においては、パッションフラワーの地上部を用いることが好ましい。パッションフラワーの抽出物は、例えば、パッションフラワーの地上部からエタノール水溶液で抽出し、分離濃縮し、賦形剤を添加し、乾燥することにより得られる。
本発明の更年期障害改善剤は、上記カンカニクジュヨウまたはその抽出物からなる。これらは乾燥物で用いられることが好ましい。本発明の更年期障害改善剤は、カンカニクジュヨウの1日の摂取量が乾燥質量換算で2〜6gとなるように設定することが好ましく、3〜4gとなるように設定することがより好ましい。カンカニクジュヨウの抽出物を用いる場合は、上記カンカニクジュヨウの摂取量の1/20倍量、すなわち1日の摂取量が乾燥質量換算で100mg〜300mgとなるように設定することが好ましく、150mg〜200mgとなるように設定することがより好ましい。
本発明の更年期障害改善剤はまた、上記カンカニクジュヨウまたはその抽出物に加えて、血流改善効果を有する植物(例えば、サフラン)またはその抽出物、および/または鎮静効果を有する植物(例えば、パッションフラワー、レモンバーム、ホップ、リンデン、または西洋オトギリソウ)またはその抽出物を含有する。これらは乾燥物で用いられることが好ましい。最も好ましくはカンカニクジュヨウまたはその抽出物と、サフランまたはその抽出物と、パッションフラワーまたはその抽出物とからなる。
本発明の更年期障害改善剤に血流改善効果を有する植物またはその抽出物が含有される場合、カンカニクジュヨウ(以下、A成分という)またはその抽出物と、血流改善効果を有する植物(以下、B1成分という)またはその抽出物との割合に特に制限はない。優れた更年期障害改善効果を得る観点から、A成分100質量部(抽出物の場合は1/20倍量である5質量部に相当)に対して、B1成分が好ましくは0.1〜10質量部(抽出物の場合は1/5倍量である0.02〜2質量部)、より好ましくは0.5〜1.0質量部(抽出物の場合は0.1〜0.2質量部)となるように設定される。
本発明の更年期障害改善剤に鎮静効果を有する植物またはその抽出物が含有される場合、カンカニクジュヨウ(A成分)またはその抽出物と、沈静効果を有する植物(以下、B2成分という)またはその抽出物との割合に特に制限はない。優れた更年期障害改善効果を得る観点から、A成分100質量部(抽出物の場合は5質量部に相当)に対して、B2成分が好ましくは10〜30質量部(抽出物の場合は1/5倍量である2〜6質量部)、より好ましくは15〜30質量部(抽出物の場合は3〜6質量部)となるように設定される。
本発明の更年期障害改善剤がA成分と、B1成分およびB2成分とを含む場合、B1成分およびB2成分がそれぞれA成分に対して上記の割合となるように含まれることが好ましい。A成分、B1成分、およびB2成分の抽出物を用いる場合も同様に上記の割合となることが好ましい。なお、A成分およびB2成分については、抽出物の乾燥物を用いることが好ましく、B1成分については植物の乾燥物を用いることが好ましい。
本発明の更年期障害改善剤は、散剤、顆粒剤、錠剤、液剤、カプセル剤などの種々の形態にすることができる。例えば、錠剤とする場合は、カンカニクジュヨウまたはその抽出物、サフランまたはその抽出物、パッションフラワーまたはその抽出物、必要に応じて添加剤、およびアルコール水溶液をそれぞれ適当量混合し、乾燥、粉砕して粉末を得、この粉末に滑沢剤を添加して打錠すればよい。
本発明の更年期障害改善剤は、食品、医薬品などとして利用される。例えば、食品素材と更年期障害改善剤とを直接混合する、あるいは液状食品に更年期障害改善を添加するなどの当業者が通常用いる方法によってカプセル食品、顆粒食品、一般飲料、焼き菓子、パン等の任意の食品に製造される。必要に応じて、賦形剤(乳糖、麦芽糖、ブドウ糖、ショ糖、還元麦芽糖、還元乳糖、澱粉、セルロース、セルロース誘導体、デキストリンなど)、吸着剤、着色料、香料などの食品添加物が用いられる。
本発明の更年期障害改善剤は、優れた更年期障害改善または緩和効果を有する。本発明において、更年期障害改善または緩和効果とは、更年期障害改善剤を投与した場合に、「簡略更年期指数(SMI)」が26点未満になること、あるいは更年期障害改善剤投与前のSMIの値に比べて、25%以上低下することをいう。特に、カンカニクジュヨウまたはその抽出物、サフランまたはその抽出物、およびパッションフラワーまたはその抽出物からなる更年期障害改善剤は、それぞれ単独で投与した場合には得られない優れた更年期障害改善効果を有する。このような相乗的な更年期障害改善効果は、カンカニクジュヨウまたはその抽出物が有する更年期障害改善効果を、血流改善効果を有するサフランおよび精神安定効果を有するパッションフラワーが飛躍的に高めるためと考えられる。
以下に実施例を示し、本発明を詳細に説明するが、本発明の技術的範囲をこれに限定するものではない。
(実施例1:錠剤の製造および血流改善効果の検討)
トレハロース55g、パラチニット33g、カンカニクジュヨウエキス10g、二酸化ケイ素1g、および滑沢剤1gを混合して100gとし、当業者が通常用いる方法により1粒あたり250mgの錠剤を製造した。
得られた錠剤を用いて血流改善効果(冷え症改善効果)を以下の方法によって評価した。まず、更年期障害として手足の冷えなどの症状がある女性を被験者(モニターAとする)とし、26℃、60%RHの恒温恒湿下にて30分以上安静にした。次いで、被験者に錠剤6錠を水100mLとともに摂取させた。なお、錠剤6粒あたり、カンカニクジュヨウエキスが150mg含有されている。摂取前および摂取してから15分後に、サーモグラフを用いて被験者の手首から先の部位の温度を測定した。その後、被験者の手を、20℃の水を入れた水槽に5分間浸漬させて冷却した。冷却後、手を水槽から引き上げ、水滴を拭き取り、手の温度変化をモニターした。温度測定は、最初に測定した時点(冷却直後)を0分とし、5分、10分、20分、30分、および60分後に任意に行った。なお、錠剤を摂取しないこと以外は上記と同様の試験を行い、手の温度変化をモニターした。モニターAの手の温度回復の程度を図1に示す。
(実施例2:錠剤の製造および血流改善効果の検討)
トレハロース48g、パラチニット33g、カンカニクジュヨウエキス10g、パッションフラワーエキス6g、サフラン末1g、二酸化ケイ素1g、および滑沢剤1gを混合して100gとし、当業者が通常用いる方法により1粒あたり250mgの錠剤を製造した。得られた錠剤6錠(錠剤6粒あたり、カンカニクジュヨウエキスを150mg、サフラン末を15mg、そしてパッションフラワーエキスを90mg含有)を用いたこと以外は実施例1と同様にして血流改善効果(冷え症改善効果)を評価した。結果を図1に示す。
(比較例1)
トレハロース64g、パラチニット33g、サフラン末1g、二酸化ケイ素1g、および滑沢剤1gを混合して100gとし、当業者が通常用いる方法により1粒あたり250mgの錠剤を製造した。得られた錠剤6錠(錠剤6粒あたり、サフラン末を15mg含有)を用いたこと以外は実施例1と同様にして血流改善効果(冷え症改善効果)を評価した。結果を図1に示す。
(比較例2)
トレハロース59g、パラチニット33g、パッションフラワーエキス6g、二酸化ケイ素1g、および滑沢剤1gを混合して100gとし、当業者が通常用いる方法により1粒あたり250mgの錠剤を製造した。得られた錠剤6錠(錠剤6粒あたり、パッションフラワーエキスを15mg含有)を用いたこと以外は実施例1と同様にして血流改善効果(冷え症改善効果)を評価した。結果を図1に示す。
図1の結果から、実施例1および2のカンカニクジュヨウエキスを含む錠剤は、水のみの摂取に比べての温度回復が早いことがわかる。特に、温度回復は指先から始まることが確認された。このことは、カンカニクジュヨウが血流改善効果、特に末端の冷え症の改善に効果があることを示す。末端の冷えの改善については、ほてり、発汗、肩こりなどのその他の更年期症状を改善することが報告されており、本願の更年期改善剤がこれらの効果を有することも期待される。
特に、実施例2のカンカニクジュヨウエキス、サフラン末、およびパッションフラワーエキスを含む錠剤は、指先の温度回復が5分後に始まり、優れた血流改善効果を有していた。この効果は、単独摂取(例えば、実施例1のカンカニクジュヨウエキスのみを含む錠剤では指先の温度回復が20分後であり、比較例1のサフラン末のみを含む錠剤では指先の温度回復が10分後であり、そして比較例2のパッションフラワーエキスのみを含む錠剤では指先の温度回復が10分後である)では得られない効果である。
(実施例3:血流改善効果の検討)
さらに実施例2で得られた錠剤を用いて、さらに更年期障害として手足の冷えなどの症状がある女性2名(26歳〜36歳)を被験者(それぞれモニターBおよびCとする)とし、実施例1と同様にして、更年期障害改善効果(冷え症改善効果)を評価した。結果を図2に示す。
図2の結果から、カンカニクジュヨウエキスを含有する錠剤を摂取した場合は、錠剤を摂取しない場合に比べて、温度回復が早いことが確認された。特に、温度回復は指先から始まることが確認された。このことは、カンカニクジュヨウが末端冷え性の改善に効果があることを示す。
(実施例4:更年期障害改善効果の検討)
実施例2で得られた錠剤を用いて、更年期改善障害改善効果を以下のようにして評価した。まず、表1に示す各症状の程度を点数化した値の合計点(簡略更年期指数:SMI)が26点以上の被験者10名に、実施例2で得られた錠剤3錠を1日2回の割合で4週間摂取させた。摂取期間経過後、表1に示す各症状について再度点数化し、SMIを算出した。さらに以下の式よりSMI低下率を算出した。結果を表2に示す。
Figure 2007197392
Figure 2007197392
表2の結果から、カンカニクジュヨウを含む錠剤を摂取した場合、SMIが26点未満、あるいはSMI低下率が25%以上であることがわかる。このことは、本発明の更年期障害改善剤が優れた更年期改善効果を有することを示す。
本発明の更年期障害改善剤は、更年期障害の身体的および精神的な種々の症状を改善または緩和することができ、且つ長期服用しても副作用の心配がなく安全性が高い。さらに、この更年期障害改善剤は、更年期障害の予防にも効果的である。このため、閉経前後の長期間にわたり女性のQOLを向上させるために極めて有用である。本発明の更年期障害改善剤は、医薬、食品などとして利用される。
手の温度回復の程度を示す写真である。 手の温度回復の程度を示す写真である。

Claims (4)

  1. カンカニクジュヨウまたはその抽出物からなる、更年期障害改善剤。
  2. さらに、血流改善効果を有する植物またはその抽出物を含有する、請求項1に記載の更年期障害改善剤。
  3. さらに、鎮静効果を有する植物またはその抽出物を含有する、請求項1または2に記載の更年期障害改善剤。
  4. 前記血流改善作用を有する植物が、サフランである、請求項2または3に記載の更年期障害改善剤。
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