JPH10287576A - 末梢血流改善用エキス、末梢血流改善剤および機能性食品 - Google Patents

末梢血流改善用エキス、末梢血流改善剤および機能性食品

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JPH10287576A
JPH10287576A JP9097713A JP9771397A JPH10287576A JP H10287576 A JPH10287576 A JP H10287576A JP 9097713 A JP9097713 A JP 9097713A JP 9771397 A JP9771397 A JP 9771397A JP H10287576 A JPH10287576 A JP H10287576A
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JP
Japan
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saffron
extract
improving
peripheral blood
solvent
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JP9097713A
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Hozumi Tanaka
穂積 田中
Takeshi Hibino
健 日比野
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 サフランまたはサフランの組織培養物よ
り溶媒抽出される末梢血流改善用エキス、該エキスを含
有する末梢血流改善剤および機能性食品。 【効果】 本発明のサフランまたはサフラン組織培養物
の溶媒抽出エキスは優れた末梢血流改善作用を有する。
このため、該溶媒抽出エキス、該溶媒抽出エキスを含有
する本発明の末梢血流改善剤または機能性食品を摂取す
ることにより、血流が改善され、末梢循環不全に関連す
る各種の疾患、例えば冷え症、手足のしびれ、糖尿病、
更年期障害、リウマチ、神経痛、静脈瘤、脳機能代謝不
全等の予防および治療に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サフランまたはサ
フランの組織培養物より溶媒抽出される末梢血流改善用
エキス、該エキスを含有する末梢血流改善剤および機能
性食品に関する。
【0002】
【従来の技術】サフランは、歴史的にその雌しべ部分が
香辛料として使用されてきた植物であり、また古くより
鎮痛、鎮静、生理痛、風邪などに民間療法薬として用い
られてきた。近年ではサフランの抽出エキスには、マウ
スによるアルコール誘発性学習・記憶障害の回復作用が
あること(BIOLOGICAL AND PHARMACEUTICAL BULLETIN 1
7, 217-221, 1994)、クロトンオイルによる皮膚癌化の
抑制作用があること(NUTRITION AND CANCER 16,67-72,
1991)、HL60細胞の増殖抑制および分化誘導作用が
あること(ANTICANCER RESEARCH, 14, 1913-1918, 199
4) 、制癌剤シスプラチンの副作用を軽減する効果があ
ること(JOURNAL OF ETHNOPHARMACOLOGY, 31, 75-83, 1
991)等が報告されている。しかし現在までサフラン抽出
エキスの末梢血流改善作用に関する報告はされていな
い。一方、サフランのカルスまたは組織の誘導方法、ま
た培養方法について、多くの報告がある(特開昭62−
275617号、特開昭63−160580号、特開昭
63−267261号、特開昭63−267270号、
特開昭64−43198号、特開平1−101819
号、特開平1−153086号、特開平1−14497
3号、特開平1−218583号、特開平1−2185
84号、特公平6−2055号、特公平6−7790
号、特公平8−11063号の各公報、JOURNAL OF PLA
NT PHYSIOLOGY 128, 227-232, 1987. INDIAN JOURNAL O
F GENETICSAND PLANT BREEDING, 53, 193-196, 1993.
等)。しかし、いずれの報告においても培養して得られ
た培養物または培養物より抽出されたエキスに末梢血流
改善作用があることを示した報告はない。従って、現在
までにサフラン培養物の抽出エキスに末梢血流改善作用
を認める、または末梢血流改善作用があることを類推し
うる報告はされていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、サフ
ランまたはサフランの組織培養物を溶媒抽出して得られ
る末梢血流改善用エキス、該エキスを含有する末梢血流
改善剤および機能性食品を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、サフランまた
はサフラン植物体よりカルスまたは組織を誘導し、これ
を培養することで得られる培養物を溶媒、例えば水、ア
ルコール、水とアルコールの混合溶媒等の溶媒により抽
出して得られるエキスが優れた末梢血流改善作用を有す
ることを見い出し、本発明を完成するに至った。すなわ
ち本発明は、(1)サフランより溶媒抽出されるエキス
であって、末梢血流改善用エキス、(2)サフランの組
織培養物より溶媒抽出されるエキスであって、末梢血流
改善用エキス、(3)水、エタノールまたは水とエタノ
ールの混合溶媒のいずれかにより抽出される前記(1)
または(2)記載の末梢血流改善用エキス、(4)前記
(1)〜(3)のいずれかに記載のエキスを含有する末
梢血流改善剤、(5)前記(1)〜(3)のいずれかに
記載のエキスを含有する機能性食品、に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明のエキスは、サフランまた
はサフランの組織培養物を溶媒抽出することにより得ら
れる。本発明の末梢血流改善用エキスは、以下に述べる
第1法または第2法により製造することができる。
【0006】(第1法)サフラン自体から、直接溶媒抽
出する方法。抽出に用いる溶媒としては、水や、メタノ
ール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアル
コールを用いることができ、また、これらの溶媒を任意
の比率で混合した溶媒を用いることができるが、水、エ
タノール、または水とエタノールの混合溶媒を用いるこ
とが好ましい。抽出方法は熱を加え還流法で抽出するこ
とが好ましいが、静置により抽出してもよい。また抽出
時間はいずれの抽出溶媒を用いた場合でも、より長いほ
うが好ましいが、例えば水溶媒による還流法では30分
で充分であり、特に限定はされない。
【0007】(第2法) a.サフランの任意の組織を摘出する工程、および b.摘出したサフランの任意の組織、または摘出したサ
フランの任意の組織を組織培養して得られた培養物を溶
媒で抽出してエキスを得る工程 を含む方法。
【0008】上記工程aにおいて使用するサフランの組
織としては、柱頭、球茎、葉、花等が挙げられるが、好
ましくは球茎、柱頭等を用いる。
【0009】上記工程aで摘出した組織を組織培養する
場合、組織培養で用いる培地としては、ムラシゲスクー
グ(MS)培地、リンスマイヤースクーグ(LS)培
地、ガンボルグB5(B5)培地のいずれかの培地を使
用することができ、固体培地および液体培地を使用でき
る。
【0010】本発明においては、上記の培地にオーキシ
ンやサイトカイニン等のホルモンを添加して組織培養を
行う。オーキシンとしてはインドール−3−酢酸(IA
A)、1−ナフタレン酢酸(NAA)、インドール酪酸
(IBA)または2,4−ジクロロフェノキシ酢酸
(2,4−D)を使用する。サイトカイニンとしてはカ
イネチン(Ki)、ゼアチンまたは6−ベンジルアデニ
ン(BA)を使用する。これらのホルモンの培地への添
加濃度は、オーキシンでは0.01〜10ppm、好ま
しくは0.1〜3ppm、サイトカイニンでは0.01
〜10ppm、好ましくは0.1〜3ppmである。こ
れらのホルモンに加えて、さらに、アブシジン酸(AB
A)、ジベレリン酸(GA)等のホルモンを併用して添
加してもよい。
【0011】上記培地の無機成分としては、窒素、リ
ン、カリウム、カルシウム、マグネシウム、イオウ、
鉄、マンガン、亜鉛、ホウ素、モリブデン、塩素、ヨウ
素、コバルト等の元素を含む無機塩を挙げることができ
る。
【0012】上記培地の炭素源としては、ショ糖等の炭
水化物とその誘導体、脂肪酸等の有機酸およびエタノー
ル等の第1級アルコールなどを例示できる。
【0013】上記培地のビタミン類としては、ビオチ
ン、チアミン(ビタミンB1 )、ピリドキシン(ビタミ
ンB6 )、ピリドキサール、ピリドキサミン、パントテ
ン酸カルシウム、アスコルビン酸(ビタミンC)、イノ
シトール、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、リボフラビ
ン(ビタミンB2 )などを挙げることができる。
【0014】培地のアミノ酸類としては、例えばグリシ
ン、アラニン、グルタミン酸、システイン、チロシン、
アスパラギン酸、アミドアルギニン、リジン等を挙げる
ことができる。
【0015】本発明においては、組織培養における培養
温度は、15〜25℃が好ましく、培養時間は、7日間
〜2ヶ月間程度である。組織培養は、静置培養法、振と
う培養法、回転培養法等により行う。
【0016】上記工程bでは、工程aで得られたサフラ
ンの任意の組織またはその組織を上記の方法で組織培養
して得られた培養物を、水または有機溶媒で抽出する。
本工程中の培養物は、培養後ただちに培地と分離した生
培養物を用いてもよく、また低温(例えば4℃)で保存
した生培養物でもよく、さらに生培養物を乾燥させたも
のを用いてもよい。抽出に用いる溶媒としては、水や、
メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等
のアルコールを用いることができ、また、これらの溶媒
を任意の比率で混合した溶媒を用いることができるが、
水、エタノール、または水とエタノールの混合溶媒を用
いることが好ましい。
【0017】抽出方法は熱を加え還流法で抽出すること
が好ましいが、静置により抽出してもよい。また抽出時
間はいずれの抽出溶媒を用いた場合でも、より長いほう
が好ましいが、例えば水溶媒による還流法では30分で
充分であり、特に限定はされない。
【0018】以上のようにして得られた、サフランまた
はサフラン組織培養物の抽出エキスは任意の濃度に濃縮
して使用することができ、また、凍結乾燥法などの公知
の方法を用いて乾燥し固形物質として使用することもで
きる。
【0019】以上のようにして得られた、サフランまた
はサフラン組織培養物の抽出エキスを本発明の末梢血流
改善剤として用いる場合、製薬上許容される担体または
添加物と混合し、公知の方法を用いて、散剤、顆粒剤、
錠剤、丸剤、カプセル剤、液剤、乳剤、懸濁剤、シロッ
プ剤、トローチ剤、坐剤、点眼剤、注射剤、エアゾール
剤、エリキシル剤などの投与に適した形態に製剤化する
ことができる。
【0020】製薬上許容される担体または添加物として
は、賦形剤(例えば、デンプン、ブドウ糖、果糖、ソル
ビトール、マンニトール、カルボキシメチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロースカルシウム、乳糖、シ
ョ糖、ヒドロキシプロピルセルロース、炭酸マグネシウ
ム、酸化マグネシウム、リン酸カルシウム)、結合剤
(例えば、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ゼラチ
ン、デキストリン、ヒドロキシプロピルセルロース、ポ
リビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、デンプ
ン、ショ糖)、崩壊剤(例えば、カルボキシメチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、デン
プン、ヒドロキシプロピルセルロース)、滑沢剤(例え
ば、ケイ酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ス
テアリン酸マグネシウム、タルク)、希釈剤(例えば、
水、食塩水、大豆油、ゴマ油、オリーブ油のような植物
油)、軟膏基剤(例えば、パラフィン、ラノリン、白色
ワセリン)、矯味剤(例えば、ショ糖、単シロップ、ハ
ッカ油、オレンジ油)、保存剤(例えば、パラオキシ安
息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ
安息香酸プロピルのようなパラオキシ安息香酸エステル
類、安息香酸ナトリウム)、安定化剤(例えば、アスコ
ルビン酸、亜硫酸水素ナトリウム)、等張化剤(例え
ば、塩化ナトリウム、グリセリン、ブドウ糖、マンニト
ール)などが挙げられる。
【0021】本発明の末梢血流改善剤を投与する対象
は、ヒト、ウシ、ウマ、イヌ、ネコ等の哺乳類であり、
特にヒトを対象とすることが好ましい。
【0022】本発明の末梢血流改善剤は経口または非経
口的に投与することができ、通常、経口投与する。経口
投与の場合の一般的な投与量は、患者の症状、体重、年
齢等によって異なるが、例えば、成人に投与する場合に
は、抽出エキスの固形分として50〜2000mg相当
を1日2回投与する。エキスの固形分とは、エキスの溶
媒を蒸発させたあとの残渣をいう。
【0023】また、上記のようにして得られた、サフラ
ンまたはサフラン組織培養物の抽出エキスは、単独で、
あるいは食品衛生上許容される配合物と混合して機能性
食品として使用することができる。
【0024】上記の食品衛生上許容される配合物として
は、例えば安定化剤、保存剤、着色料、香料、ビタミン
類等が挙げられる。これらの配合物を、上記のサフラン
またはサフラン組織培養物の抽出エキスに適宜添加して
混合し、常法により錠剤(タブレット)状、粒状、顆粒
状、粉末状、カプセル状、液状、クリーム状、飲料等
の、食品に適した形態にして使用することができる。
【0025】上記の機能性食品中には、上記のサフラン
またはサフラン組織培養物の抽出エキスが0.01〜5
0重量%程度、好ましくは0.1〜10重量%程度の濃
度で含有される。
【0026】上記で得られた、本発明のサフランまたは
サフラン組織培養物の抽出エキスは優れた末梢血流改善
作用を有する。従って該エキス、該エキスを含有する本
発明の末梢血流改善剤または機能性食品を摂取すること
により、末梢血流が改善され、末梢循環不全に関連する
各種の疾患、例えば冷え症、手足のしびれ、糖尿病、更
年期障害、リウマチ、神経痛、静脈瘤、脳機能代謝不全
等の予防および治療に有用である。
【0027】
【実施例】以下に本発明を具体的な実施例を挙げて詳細
に説明するが、本発明はこれら実施例によって何ら限定
されるものではない。
【0028】実施例1 サフランの球根を滅菌(70%アルコール水溶液に1分
間浸漬し、2%次亜塩素酸水溶液に15分間浸漬し、滅
菌水洗浄)後、切断して厚さ2mm、縦・横5mmの切
片を得た。この切片を、2,4−D(2,4−ジクロロ
フェノキシ酢酸)1ppmおよびゼアチン0.5ppm
を添加したMS固形培地に植え付け、25℃で4週間培
養したところカルス化し、脱分化細胞を得た。次に、こ
の細胞を、IBA(インドール酪酸)2ppmおよびカ
イネチン0.5ppmを添加したMS液体培地(培地量
500ml、フラスコ1L)で25℃、6週間振とう培
養し、大量にカルスを得た。培地とカルスを分離して、
カルスに10倍量の水を加え、30分還流して抽出した
後、1/10倍量に減圧濃縮した。得られたエキスを1
0等分したものを1回量として、1日に3回、3日間、
朝・昼・夕の食後に被験者(計6人)に経口摂取させ
た。本エキスの摂取前後の血流総末梢抵抗を、コロトコ
フ音図による非侵襲的血行動態が測定可能なパラマ・テ
ック社製全自動血圧計FT−101により測定し、平均
値と標準偏差を求め比較検討した。その結果、服用前は
1580±270(dyne/sec/cm-5)、摂取
後は1140±150(dyne/sec/cm-5)で
有意な差が認められた。
【0029】実施例2 サフランの開花前のつぼみを滅菌(0.5%次亜塩素酸
水溶液に15分間浸漬し、滅菌水洗浄)後、約5mmの
大きさに切り切片を得た。この切片を、2,4−D
(2,4−ジクロロフェノキシ酢酸)1ppmおよびゼ
アチン0.5ppmを添加したMS固形培地に植え付
け、25℃で6週間培養したところカルス化し、脱分化
細胞を得た。次に、この細胞を、IBA(インドール酪
酸)2ppmおよびカイネチン0.2ppmを添加した
MS液体培地(培地量500ml、フラスコ1L)で2
5℃、6週間振とう培養し、大量にカルスを得た。培地
とカルスを分離して、カルスに10倍量の水を加え、3
0分還流して抽出した後、1/10倍量に減圧濃縮し
た。得られたエキスを10等分したものを1回量とし
て、1日に3回、3日間、朝・昼・夕の食後に被験者
(計6人)に経口摂取させた。本エキスの摂取前後の血
流総末梢抵抗を、コロトコフ音図による非侵襲的血行動
態が測定可能なパラマ・テック社製全自動血圧計FT−
101により測定し、平均値と標準偏差を求め比較検討
した。その結果、服用前は1630±220(dyne
/sec/cm-5)、摂取後は1240±200(dy
ne/sec/cm-5)で有意な差が認められた。
【0030】実施例3 サフランの球根を滅菌(70%アルコール水溶液に1分
間浸漬し、2%次亜塩素酸水溶液に15分間浸漬し、滅
菌水洗浄)後、切断して厚さ2mm、縦・横5mmの切
片を得た。この切片を、2,4−D(2,4−ジクロロ
フェノキシ酢酸)1ppmおよびカイネチン0.1pp
mを添加したLS固形培地に植え付け、25℃で4週間
培養したところカルス化し、脱分化細胞を得た。次に、
この細胞を、IBA(インドール酪酸)2ppmおよび
カイネチン0.5ppmを添加したLS液体培地(培地
量500ml、フラスコ1L)で25℃、6週間振とう
培養し、大量にカルスを得た。培地とカルスを分離し
て、カルスに10倍量の水を加え、30分還流して抽出
した後、1/10倍量に減圧濃縮した。得られたエキス
を10等分したものを1回量として、1日に3回、3日
間、朝・昼・夕の食後に被験者(計6人)に経口摂取さ
せた。本エキスの摂取前後の血流総末梢抵抗を、コロト
コフ音図による非侵襲的血行動態が測定可能なパラマ・
テック社製全自動血圧計FT−101により測定し、平
均値と標準偏差を求め比較検討した。その結果、服用前
は1600±340(dyne/sec/cm-5)、摂
取後は1090±170(dyne/sec/cm-5
で有意な差が認められた。
【0031】実施例4 サフランの開花前のつぼみを滅菌(0.5%次亜塩素酸
水溶液に15分間浸漬し、滅菌水洗浄)後、約5mmの
大きさに切り切片を得た。この切片を、2,4−D
(2,4−ジクロロフェノキシ酢酸)1ppmおよびゼ
アチン0.5ppmを添加したMS固形培地に植え付
け、25℃で6週間培養したところカルス化し、脱分化
細胞を得た。次に、この細胞を、IBA(インドール酪
酸)2ppmおよびカイネチン0.2ppmを添加した
MS液体培地(培地量500ml、フラスコ1L)で2
5℃、6週間振とう培養し、大量にカルスを得た。培地
とカルスを分離して、カルスに10倍量のエタノールを
加え、30分還流して抽出した後、減圧濃縮し、水を加
え100mlとした。このエキスを10等分したものを
1回量として、1日に3回、3日間、朝・昼・夕の食後
に被験者(計6人)に経口摂取させた。本エキスの摂取
前後の血流総末梢抵抗を、コロトコフ音図による非侵襲
的血行動態が測定可能なパラマ・テック社製全自動血圧
計FT−101により測定し、平均値と標準偏差を求め
比較検討した。その結果、服用前は1730±350
(dyne/sec/cm-5)、摂取後は1030±2
90(dyne/sec/cm-5)で有意な差が認めら
れた。
【0032】実施例5 サフランの球根を滅菌(70%アルコール水溶液に1分
間浸漬し、2%次亜塩素酸水溶液に15分間浸漬し、滅
菌水洗浄)後、切断して厚さ2mm、縦・横5mmの切
片を得た。この切片を、2,4−D(2,4−ジクロロ
フェノキシ酢酸)1ppmおよびカイネチン0.5pp
mを添加したMS固形培地に植え付け、25℃で4週間
培養したところカルス化し、脱分化細胞を得た。次に、
この細胞を、IAA(インドール−3−酢酸)3ppm
およびカイネチン0.5ppmを添加したMS液体培地
(培地量500ml、フラスコ1L)で25℃、6週間
振とう培養し、大量にカルスを得た。培地とカルスを分
離して、カルスに10倍量の50%エタノール水溶液を
加え、30分還流して抽出した後、減圧濃縮し、水を加
え100mlとした。このエキスを10等分したものを
1回量として、1日に3回、3日間、朝・昼・夕の食後
に被験者(計6人)に経口摂取させた。本エキスの摂取
前後の血流総末梢抵抗を、コロトコフ音図による非侵襲
的血行動態が測定可能なパラマ・テック社製全自動血圧
計FT−101により測定し、平均値と標準偏差を求め
比較検討した。その結果、服用前は1590±250
(dyne/sec/cm-5)、摂取後は960±10
0(dyne/sec/cm-5)で有意な差が認められ
た。
【0033】実施例6 サフランの球根を滅菌(70%アルコール水溶液に1分
間浸漬し、2%次亜塩素酸水溶液に15分間浸漬し、滅
菌水洗浄)後、切断して厚さ2mm、縦・横5mmの切
片を得た。この切片を、2,4−D(2,4−ジクロロ
フェノキシ酢酸)1ppmおよびゼアチン0.5ppm
を添加したMS固形培地に植え付け、25℃で4週間培
養したところカルス化し、脱分化細胞を得た。次に、こ
の細胞を、IBA(インドール酪酸)2ppmおよびカ
イネチン0.5ppmを添加したMS液体培地(培地量
500ml、フラスコ1L)で25℃、6週間振とう培
養し、大量にカルスを得た。培地とカルスを分離して、
カルスを50℃乾燥器で3日間乾燥し乾燥カルスを得た
(9.7g)。この乾燥カルスに1Lの水を加え、30
分還流して抽出した後、1/10倍量に減圧濃縮した。
得られたエキスを10等分したものを1回量として、1
日に3回、3日間、朝・昼・夕の食後に被験者(計6
人)に経口摂取させた。本エキスの摂取前後の血流総末
梢抵抗を、コロトコフ音図による非侵襲的血行動態が測
定可能なパラマ・テック社製全自動血圧計FT−101
により測定し、平均値と標準偏差を求め比較検討した。
その結果、服用前は1470±170(dyne/se
c/cm-5)、摂取後は1110±170(dyne/
sec/cm-5)で有意な差が認められた。
【0034】
【発明の効果】本発明のサフランまたはサフラン組織培
養物の溶媒抽出エキスは優れた末梢血流改善作用を有す
る。従って、該溶媒抽出エキス、該溶媒抽出エキスを含
有する本発明の末梢血流改善剤または機能性食品を摂取
することにより、血流が改善され、末梢循環不全に関連
する各種の疾患、例えば冷え症、手足のしびれ、糖尿
病、更年期障害、リウマチ、神経痛、静脈瘤、脳機能代
謝不全等の予防および治療に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A23L 1/30 A23L 1/30 B

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サフランより溶媒抽出されるエキスであ
    って、末梢血流改善用エキス。
  2. 【請求項2】 サフランの組織培養物より溶媒抽出され
    るエキスであって、末梢血流改善用エキス。
  3. 【請求項3】 水、エタノールまたは水とエタノールの
    混合溶媒のいずれかにより抽出される請求項1または2
    記載の末梢血流改善用エキス。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載のエキス
    を含有する末梢血流改善剤。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれかに記載のエキス
    を含有する機能性食品。
JP9097713A 1997-04-15 1997-04-15 末梢血流改善用エキス、末梢血流改善剤および機能性食品 Pending JPH10287576A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2007032551A1 (ja) * 2005-09-14 2007-03-22 Ajinomoto Co., Inc. 血行動態改善剤
JP2007197392A (ja) * 2006-01-27 2007-08-09 Morishita Jintan Kk 更年期障害改善剤

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