JP2007197287A - セメント混和剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】生コンクリート移送時に空気量が安定したコンクリートとするためのセメント混和剤を提供すること。
【解決手段】2種以上のポリアルキレングリコール系化合物を配合したセメント混和剤であって、曇点が5℃以下である第一のポリアルキレングリコール系化合物(A)と、曇点が10〜50℃の範囲にある第二のポリアルキレングリコール系化合物(B)が各々下記一般式(1)
1―(AO)n―O―R2 一般式(1)
で表される化合物であり、前記第一のポリアルキレングリコール系化合物(A)及び第二のポリアルキレングリコール系化合物(B)の配合比A:Bが質量%比で5:95〜95:5である、空気量調整用セメント混和剤。
【選択図】なし

Description

本発明はモルタル、セメント、コンクリート等の水硬性組成物において空気量調整のために使用されるセメント混和剤に関するものである。
これまでコンクリートの品質を向上する目的でAE剤、消泡剤、減水剤、AE減水剤、高性能AE減水剤等のセメント混和剤が使用されてきた。これらの中でAE剤は良好な気泡径の泡をコンクリートに入れることができるため、施工時の作業性の改善、耐凍結融解抵抗性の改善効果を目的に広く使用されてきた。また消泡剤はコンクリートに過剰な空気が持ち込まれた場合に添加され、空気量を調整する目的で当初は使用されていたが、最近ではコンクリートの仕上がり表面の外観を向上させる目的でも使用されることも多い。すなわち、コンクリートに気泡径の泡を最適な状態で導入することはコンクリートの作業性を改善するだけではなく、硬化後のコンクリート外観、耐久性を高めることにもつながる。
従来のコンクリート消泡剤又は仕上がり表面の美観向上に関する技術としては、消泡剤の機能を有するコンクリート用化学混和剤(特許文献1)、硬化コンクリートの表面美観の向上を目的とした水硬性組成物用混和剤(特許文献2)、あるいは高性能AE減水剤である重合体と消泡剤を組合せたセメント混和剤(特許文献3)などが開示されている。
特公平1−54293号 特許第3436901号 特開平10−236857号
しかしながら、AE剤が広くコンクリート業界に浸透した今日にあっても、最適な空気量の調整には、なお改良すべき余地がある。コンクリート内への空気の巻き込みは、使用する骨材の種類や配合条件、温度、組み合わせる混和剤の種類などに大きく影響される。例えば生コン工場においてレディーミクストコンクリート(以降、生コンクリートと称する)の空気量を既定の範囲で調整したとしても、骨材重量の関係で運搬中に粗大な空気が除かれて空気量が減少すること、逆に、運搬時間が長くなると空気量は増大する傾向にあること、また、単位容積当たりの骨材重量が大きいと空気量の調整が難しいこと、骨材中の微粒分が増えると空気量の調整が難しいこと、さらに、コンクリート温度の変化に伴ってコンクリート中の空気量が変動することなどが問題となっている。そればかりでなく、打設時においてもポンプ圧送の具合、打ち込み速度の大小、製造時と打ち込み時との温度差、打設前のコンクリートと打設後のコンクリートとの重量差、ブリージングなどによりコンクリート中の空気の状態は変わる。したがって、生コンクリートの状態から硬化コンクリートに至るまで、コンクリート中の空気量を最適な状態に維持し続けるのは極めて困難なことであった。
こうした問題に対処すべく為された前出の特許文献に開示された技術であっても、生コンクリート製造から長時間経過後の生コンクリート中の空気量については検討がなされておらず(特許文献1及び特許文献2)、検討が為されたものであってもその効果に改善の余地があり、さらに実際の施工現場における条件を十分加味したものとは言えないもの(特許文献3)であった。
このため、コンクリート中の空気の状態を常に一定に保つように働くセメント混和剤への根強い要求があり、具体的には製造してから長時間経過後も空気量の調整能に優れたセ
メント混和剤、特に、多様化する高性能AE減水剤に適した空気調整機能が付与されたセメント混和剤の登場が待望されていた。
本発明は上記問題点を鑑みなされたもので、コンクリートの経時的変化においても安定した空気量を維持する空気量調整能力に優れる空気量調整用セメント混和剤を提供することを課題とする。
さらに本発明は、該空気量調整用セメント混和剤に好適な高性能AE減水剤を組み合わせることによって、空気量調整能力に優れるセメント混和剤を提供することを課題とする。
本発明者等は異なる曇点を有する2種又はそれ以上のポリアルキレングリコール系化合物の組合せを種々検討した結果、空気量を調整する能力に優れる最適な組み合わせを見出し、本発明の完成に至った。
すなわち本発明は2種以上のポリアルキレングリコール系化合物を配合したセメント混和剤であって、曇点が5℃以下である第一のポリアルキレングリコール系化合物(A)と、曇点が10〜50℃の範囲にある第二のポリアルキレングリコール系化合物(B)とを含有する空気量調整用セメント混和剤に関する。
より好ましくは、本発明は、前記第一のポリアルキレングリコール系化合物(A)及び第二のポリアルキレングリコール系化合物(B)が各々下記一般式(1)
1―(AO)n―O―R2 一般式(1)
(式中R1及びR2は互いに独立して水素、各々炭素数1〜22のアルキル基、アルケニル基、アリール基又はアルカノイル基を表す。AOは炭素数2〜4のアルキレンオキサイド基を表す。nはアルキレンオキサイド基の平均付加モル数を表し、1〜200の数を表す。)
で表される異なる種類の化合物であることを特徴とする前記空気量調整用セメント混和剤であって、前記第一のポリアルキレングリコール系化合物(A)及び第二のポリアルキレングリコール系化合物(B)の配合比A:Bが質量%比で5:95〜95:5で配合されたものを必須成分とする空気量調整用セメント混和剤に関する。
また本発明は前記空気量調整用セメント混和剤と、ポリアルキレンポリアミン基又はポリアマイドポリアミン基を有するポリカルボン酸系セメント分散剤との組合せよりなるセメント混和剤に関する。
本発明の空気量調整用セメント混和剤を使用することにより、生コンクリート中の空気量の経時変化を抑制し、一定量の空気量を有する状態をコンクリート製造から長期間にわたって保つことができる。
また、上記空気量調整用セメント混和剤と高性能AE減水剤と組み合わせて本発明のセメント混和剤とした場合においても、優れた空気量調整能を発現し、生コンクリート中の空気量を一定量に保つことができる。
したがって、本発明により、空気量が調整された生コンクリートを、コンクリート製造から長時間経過後もその好適な状態を保って施工現場へ供給することができる。
そして、施工現場において空気量が調整された生コンクリートが使用できることにより、コンクリート打設等の作業性が改善されるだけではなく、硬化後のコンクリートの表面美観や耐久性の向上をも可能にする。
なお、本発明において、一定量の空気量とは、空気量が物理的に一定の量である場合は勿論、コンクリートの仕上がり美観あるいは強度等の物性において良好な性能が得られる範囲・程度に実質一定の空気量が含有され続けている(すなわち、空気量の経時変化が上記性能に実質的な悪影響を与えない程度に小さい)場合も含まれる。
本発明を以下に詳細に説明する。
通常、空気量の調整は、起泡能力に優れるAE剤と曇点が5℃以下になる消泡剤との組み合わせにて行われる。本発明者等は従来のコンクリート消泡剤における前記問題点等を鑑み、曇点の異なる2種又はそれ以上のポリアルキレングリコール系化合物からなるセメント混和剤を用いてコンクリート中の空気量を調整することを試み、本発明を完成した。
本発明に用いる曇点5℃以下の第一のポリアルキレングリコール系化合物(A)とは、その化学構造の一部にポリアルキレングリコールの構成単位を含むものであり、該ポリアルキレングリコール系化合物の1%水溶液の温度を摂氏5度とした時に白濁不透明する特徴を有するものである。
本発明に用いる曇点が10〜50℃の範囲にある第二のポリアルキレングリコール系化合物(B)とは、その化学構造の一部にポリアルキレングリコールの構成単位を含むものであり、該ポリアルキレングリコール系化合物の1%水溶液の温度を摂氏10度にした際に透明であり、50度にした際に白濁不透明となる特徴を有するものである。
本発明のセメント混和剤には上記条件を満たす本発明に用いるポリアルキレングリコール系化合物(A)及びポリアルキレングリコール系化合物(B)を其々1種類ずつ単独で用いてもよいし、其々2種以上を組み合わせて用いてもよい。
2種以上のポリアルキレングリコール系化合物(A)又はポリアルキレングリコール系化合物(B)を組み合わせて用いる場合、組み合わせる化合物の種類に特に制限はなく、また、配合比率はポリアルキレングリコール系化合物(A)1部に対してポリアルキレングリコール系化合物(B)0.05〜19部、より好ましくは0.1〜9部を組み合わせて使用することが望ましい。
なおここで、本発明に用いる第一のポリアルキレングリコール系化合物(A)及び前記第二のポリアルキレングリコール系化合物(B)以外のその他のポリアルキレングリコール系化合物とは、曇点が5℃より大きく10℃より小さいポリアルキレングリコール系化合物、又は、曇点が50℃より大きいポリアルキレングリコール系化合物を指す。
また、その他のポリアルキレングリコール系化合物には、下記式(1)又は式(2)で表されるが曇点の条件を満たさないポリアルキレングリコール系化合物の他、飽和又は不飽和の、直鎖状、分岐鎖状、又は環状の炭化水素基、あるいは含窒素又は含酸素の官能基、含ヘテロ環状基、含ハロゲン(フッ素、臭素、ヨウ素)置換基などを末端基とする各種の置換又は非置換のポリアルキレングリコール系化合物を含み得る。
前記ポリアルキレングリコール系化合物(A)及び前記ポリアルキレングリコール系化合物(B)の化学構造は、互いに異なる化学構造を有する。何れの化合物においても特定の曇点要求を満たしていることが重要であり、上記に定められた曇点範囲を外れた使用の場合には起泡性又は消泡性が強くなり空気量の調整が難しくなる。また、生コンクリート中への溶解性、あるいは分散性を損なわない為にはポリアルキレングリコール構成単位を有していることが好ましい。
前記2種のポリアルキレングリコール系化合物(A)及び(B)を具体的に例示すると、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド又はブチレンオキサイドのアルキレンオキサイドの組合せから構成されるポリアルキレンオキサイド類、炭素数1〜22の炭化水素基とエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド又はブチレンオキサイドの1種以上とからエーテル結合を介して形成されたポリアルキレングリコール構成単位を有するポリアルキレングリコール(モノ又はジ)アルキルエーテル類、炭素数1〜22の炭化水素基とエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド又はブチレンオキサイドの1種以上とからエス
テル結合を介して形成されたポリアルキレングリコール構成単位を有するポリアルキレングリコール(モノ又はジ)アルキルエステル類、炭素数1〜22の炭化水素基とエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド又はブチレンオキサイドの1種以上とからエーテル結合及びエステル結合を介して形成されたポリアルキレングリコール構成単位を有するポリアルキレングリコールアルキルエーテルアルキルエステル類、グリセリン又はソルビトール等の多価アルコールとエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド又はブチレンオキサイドの1種以上とから形成されたポリアルキレングリコール構成単位を有する多価アルコールポリアルキレングリコールエーテル類、アルキルアミン、ポリアルキレンポリアミン等のアルキルアミンとエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド又はブチレンオキサイドの1種以上とから形成されたポリアルキレングリコール構成単位を有するアルキルアミンアルキレングリコール類、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド又はブチレンオキサイドの1種以上から形成されたポリアルキレングリコール構成単位を有するリン酸エステル類及びこの中和塩、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド又はブチレンオキサイドの1種以上から形成されたポリアルキレングリコール構成単位を有するホウ酸エステル類及びこの中和塩などが挙げられる。これらポリアルキレングリコール化合物のうち、上記特定の曇点を有するものであればいずれでもよい。
上記ポリアルキレングリコール系化合物(A)及び(B)のうち、より好ましくは下記一般式(1)で示されるポリアルキレングリコール系化合物である。
1―(AO)n―O―R2 一般式(1)
式中、R1及びR2は互いに独立して水素、炭素数1〜22のアルキル基、アルケニル基、アリール基、アルカノイル基であり、例えば炭素数1〜22の低級アルコール、環状アルコール、直鎖アルコール、分岐アルコール、高級飽和アルコール、高級不飽和アルコール、アルケニルアルコール、アルキルフェノール、脂肪酸、不飽和脂肪酸などから形成される基を表す。これらは単独であっても1種以上の混合物であっても良い。
前記一般式(1)中、AOは炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを表し、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド又はブチレンオキサイドのうち少なくとも1種以上より選ばれる。nはアルキレンオキサイドの付加モル数を表し、1〜200の正数がよい。アルキレンオキサイドを2種以上用いる場合、その付加形態はブロック付加又はランダム付加の何れであっても良い。
前記ポリアルキレングリコール系化合物(A)と前記ポリアルキレングリコール系化合物(B)の配合比率は質量%比で、A:Bが5:95〜95:5であればよく、より好ましくは10:90〜90:10である。なお、空気量の調整に関しては、たとえば空気の取り込み量を多くしたい場合には曇点の高いものを多く配合することで、逆に空気の取り込み量を抑えたい場合には曇点の低いものを多く配合することで調整可能とすることができる場合がある点も考慮される。
前記ポリアルキレングリコール系化合物(A)及び前記ポリアルキレングリコール系化合物(B)は、例えば不飽和アルコールにアルキレンオキサイドを付加させるなどして得られ、また、市販のポリアルキレングリコール系化合物を使用してもよい。
本発明のセメント混和剤には、前記2種のポリアルキレングリコール系化合物(A)及び(B)以外にも各種の添加剤が配合可能であり、これら添加剤の種類は特に限定されるものではないが、とりわけAE剤と組合せて使用するとより好適なものとなる。AE剤を具体的に例示するとロジン石鹸、マレイン化ロジン石鹸等の樹脂酸類、アルキル硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸塩、アルキルコハク酸エステル硫酸塩、アルキルジコハク酸エステル硫酸塩、アルファオレフィンスルホン酸塩、アルキルリン酸エステル塩、アルキルエーテルリン酸エステル塩、蛋白系起泡剤、非イオン系起泡剤などがあり、これらを
適宜組み合わせて用いることもできる。これらAE剤の本発明のセメント混和剤への配合量は、目的とする空気量を得るために適宜調整されるものである。
また本発明のセメント混和剤は含窒素ポリカルボン酸系セメント分散剤と組み合わせて使用する場合に特に優れた効果を発揮する。この含窒素ポリカルボン酸系セメント分散剤としては特許3235002号、特許第3336456号、特開2004−210587号、特開2004−210589号などで開示された公知のポリアマイドポリアミン基を有するポリカルボン酸系セメント分散剤が挙げられる。
本発明のセメント混和剤、これに好適なAE剤、及び上記ポリカルボン酸系セメント分散剤は、コンクリートを製造する際の練り水に混ぜて使用することもできるが、コンクリートを製造した後に添加し調整することもできる。また空気量の多少に応じ、AE剤、本発明のセメント混和剤をさらに足して調整しても良い。取扱いの簡便さからは、上記薬剤全てを練り水に混ぜて用いることが好ましい。
本発明のセメント混和剤は、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、高ビーライトポルトランドセメント等の各種ポルトランドセメント、高炉セメント、フライアッシュセメント、シリカフュ−ムセメント等の各種混合セメント、アルミナセメント等に使用される。また昨今の骨材事情により中国産の骨材を使用する場面が増え、この骨材を使用した際には空気量の変動が多いことが問題になっている。この場合、従来のAE剤では空気量を調整できないことがあり、このような場合においても本発明のセメント混和剤は好適に用いることができる。
本発明のセメント混和剤の添加量は一般に水硬性組成物粉体の合計質量に対して0.0001〜0.5質量%程度添加することが好ましく、更には0.001〜0.1質量%添加することが好ましい。ただし、空気の混入量はコンクリートの製造目的により異なるため、本発明のセメント混和剤の添加量はこの範囲に特定されるものではない。
次に実施例に基づいて本発明をより詳しく説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない
[合成例A1〜A5及び合成例B1〜B6]
不飽和アルコール又は不飽和脂肪酸等にエチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドを付加させるなどして以下に示す表1及び表2の組成を有するポリアルキレングリコール系化合物A1〜A5及びポリアルキレン化合物B1〜B6を得た。
Figure 2007197287
Figure 2007197287
前記ポリアルキレングリコール系化合物A1〜A5及びポリアルキレングリコール系化合物B1〜B6を以下に示す表3の割合で配合し、実施例1〜実施例7及び比較例1〜3の空気量調整用セメント混和剤を得た。
Figure 2007197287
[評価試験:コンクリート試験での空気量変化の測定]
本試験例ではセメント、骨材、高性能AE減水剤、AE剤の配合処方、材料及び薬剤の種類を固定した時の空気量の変化について、前記実施例及び比較例の空気量調整用セメント混和剤を用いて、比較試験を行った。高性能AE減水剤には含窒素ポリカルボン酸系化合物を主成分とするシーカメント1100NT(日本シーカ(株)製)を、そして細骨材には中国産の川砂を使用し試験を行った。以下の表4に使用材料及び配合処方を示す。
Figure 2007197287
[コンクリートの練混ぜ及び試験方法]
強制パン型(55L容量)ミキサーに、粗骨材、細骨材の一部、セメント、残りの細骨材の順に投入して10秒間練り混ぜ、これに高性能AE減水剤、AE剤、前記の配合にて得られた空気量調整用セメント混和剤(種類及び添加量を表5に示す)を添加した練り水を加え、90秒練り混ぜた。コンクリートを排出後、フレッシュコンクリート試験(スランプ JIS A1101、空気量 JIS A1128)を行った。その後、得られたコンクリートを可傾式ミキサーに移し、傾斜30度、回転速度3rpmでアジテートを行い、空気量の経時変化を測定した。空気量の経時変化は、強制パン型ミキサーから排出された時点を0分とし、そこを基点として15分、30分、45分、及び60分後の空気量を測定し、また、測定時間毎の空気量の変化を標準偏差の算出により評価した。
さらに、硬化後のコンクリートの表面外観(表面の気泡状態)を目視にて評価した。
コンクリートのスランプ試験結果、空気量の経時変化及び外観評価の結果を表5に示す。
Figure 2007197287
生コン工場から施工現場までアジテーター車で移送されることを想定した本試験に於いて、曇点の異なる2種類のポリアルキレングリコール系化合物(A)及びポリアルキレングリコール系化合物(B)との配合物である実施例1〜7は、生コンクリート製造直後の空気量と60分後の空気量が殆ど変動していない結果となった。またその途中経過(15分〜45分経過後)も合わせて検討した場合においても、いずれも空気の変動量が少ない結果(標準偏差が0に近い)となったが、特に実施例2のセメント混和剤が途中経過における空気量の変動が殆どなく最も良好な結果を示した。また何れの実施例においても、得られた硬化コンクリートの表面外観は非常に優れたものであった。
一方、曇点が低いポリアルキレングリコール系化合物を単独で用いた比較例1においては、生コンクリート製造直後〜15分経過後の空気量はほぼ一定に抑えられたが、30分経過後からは空気量が大きく増加する結果を示した。また、曇点の高いポリアルキレングリコール系化合物を単独で用いた比較例2においても、比較例1と同様に30分経過後からは空気量が増加する傾向を示した。
さらに、曇点が5度以下のポリアルキレングリコール系化合物と、曇点が本発明の範囲を超え高いポリアルキレングリコール系化合物との配合である比較例3においては、45分経過後までの標準偏差をみると0.65であり、直後の空気量の値から多少変動した程度とみられる結果であったが、60分経過後には空気量が大きく上昇する結果となった。
そしてこれら比較例1乃至3を用いて得られた硬化コンクリートは表面に気泡跡がみられる結果となった。
以上より、2種類以上の曇点の異なるポリアルキレングリコール系化合物A及びポリアルキレングリコール系化合物Bとを配合したセメント混和剤は、生コンクリート中の空気
量の経時変化を一定な状態に抑制することができるだけでなく、表面美観に優れる硬化コンクリートが得られた。

Claims (4)

  1. 2種以上のポリアルキレングリコール系化合物を配合したセメント混和剤であって、曇点が5℃以下である第一のポリアルキレングリコール系化合物(A)と、曇点が10〜50℃の範囲にある第二のポリアルキレングリコール系化合物(B)とを含有する空気量調整用セメント混和剤。
  2. 前記第一のポリアルキレングリコール系化合物(A)及び第二のポリアルキレングリコール系化合物(B)が各々下記一般式(1)で表される異なる種類の化合物であることを特徴とする請求項1記載の空気量調整用セメント混和剤。
    1―(AO)n―O―R2 一般式(1)
    (式中R1及びR2は互いに独立して水素、各々炭素数1〜22のアルキル基、アルケニル基、アリール基又はアルカノイル基を表す。AOは炭素数2〜4のアルキレンオキサイド基を表す。nはアルキレンオキサイド基の平均付加モル数を表し、1〜200の数を表す。)
  3. 前記第一のポリアルキレングリコール系化合物(A)及び第二のポリアルキレングリコール系化合物(B)の配合比A:Bが質量%比で5:95〜95:5である請求項1又は2記載の空気量調整用セメント混和剤。
  4. 請求項1〜3のうち何れか一項に記載の空気量調整用セメント混和剤とポリアルキレンポリアミン基又はポリアマイドポリアミン基を有するポリカルボン酸系セメント分散剤との組合せよりなるセメント混和剤。
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