JP2007196201A - 被塗布物の乾燥方法と光ディスクの乾燥方法及び光ディスク製造装置 - Google Patents

被塗布物の乾燥方法と光ディスクの乾燥方法及び光ディスク製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】乾燥時の乾燥ムラやしわ、光ディスクの変形等を防止して歩留まりを向上させる。
【解決手段】水系塗布液を塗布した塗膜を形成した被塗布面を有する他のディスク基板,情報記録層、ディスク基板を設けた基板1Aをコンベア27のフレーム28に設けた支持軸32に支持させる。第一乾燥部36では下方の乾燥用光源38から中赤外線を照射し、ディスク基板を内部と外部から加熱し、情報記録層を介して他のディスク基板に熱伝導し、塗膜の背面から加熱する。塗膜内に不動層ができた時点で第二乾燥部37に切り換え、上方の乾燥用光源から直接塗膜に中赤外線を照射する。塗膜は内部及び外部から直接加熱され、短時間で一様に乾燥する。基板1Aも下方と上方から加熱されることで変形を生じない。
【選択図】図6

Description

本発明は、光ディスク等の被塗布物の表面に例えば水、各種アルコール等を溶媒とする水系塗布液からなる塗膜を形成して乾燥させる被塗布物の乾燥方法と、光ディスクの表面に形成された水性受理層組成物を乾燥させてインク等を受容するための受理層を形成する光ディスクの乾燥方法及び製造装置に関する。
従来、プラスチック製シートや基板等の溶剤非吸収性の平板状被塗布物に対して塗布液を一定領域に塗布して乾燥させ、均一な機能性塗膜を形成することが行われている。とくにOHPシートや光ディスク表面に塗布液を塗布してなるインク受理層用の塗膜形成は、インク非吸収性の被塗布物上へ印刷を行う手段として、各種の受理層の構成やその形成方法が報告されている。特に光ディスク分野では、受理層の改良による印刷画像の高画質化、トータルコストの低価格化が望まれている。
従来、光ディスクとして予め情報(コンテンツ)が記録されたROM(Read Only Memory)タイプのCDやDVD等が知られている。これらの光ディスクのうち例えばDVDではPC(ポリカーボネート)製のディスク基板の一方の面に情報記録層を形成し、その上に接着剤層を介してもう1つの他のディスク基板を貼り合わせた構成を有している。他のディスク基板の接着剤層に接した面にはさらにもう一つの情報記録層があってもよい。そして貼り合わせた他のディスク基板の情報記録層または接着剤層と対向する他方の面にはレーベルが取り付けられてCDやDVD等に関する写真や絵やタイトル等の各種の情報が印刷されている。
従来はレーベルとして、例えば他のディスク基板上にオフセット印刷等で情報を記録した紙を貼付したり、あるいは直接他のディスク基板上にオフセット印刷やスクリーン印刷等が行われていた。オフセット印刷による紙等のレーベルは大量に印刷されてディスクに貼付され、あるいは直接的なオフセット印刷、スクリーン印刷等の印刷方法等と共に、大量生産されるCDやDVD等の各種ディスクに採用されていた。
ところで、近年、DVD等の光ディスクは数百枚から数千枚単位で生産する多品種少量生産の需要が高くなってきている。これら少量のDVD等のレーベルに上述したオフセット印刷等で情報を記録するのは、編集、製版、色合わせ等の下処理を必要とするためにコストが著しく高くなり不向きであった。このような少量生産の光ディスクの場合、パソコン等で処理したデジタル画像を編集、製版、色合わせ等を行わずに、直接インクジェット印刷等で光ディスク表面の受理層上に印刷する、オンデマンド印刷またはデジタル印刷が行われていた。
オンデマンド印刷やデジタル印刷を行う場合、インクジェット印刷された画像の優劣は受理層の品質性能に左右され、高性能の受理層を用いるならば写真画質と同レベルの鮮明画像を得ることも可能となっている。
また、光ディスクには上述のROMタイプの他に、ユーザが自由に情報を記録することができる記録型タイプがあり、更に一回だけ記録可能なRタイプ、繰り返し記録可能なRWタイプ及びRAMタイプ等が知られている。これらの記録型光ディスクでは、従来は印刷されたレーベルが貼付されていた表面に、インクジェットを吸収する受理層が設けられたものが市場に多く出回るようになってきた。これらの光ディスクは「プリンタブルディスク」とも呼ばれ、使用者が一般に市販されている安価なインクジェットプリンタを用いて自由な絵柄を印刷できるようになっている。
例えば下記特許文献1記載の受理層を形成した記録ディスクでは、光ディスクの表面にUV硬化性モノマーやUV硬化性オリゴマーと水溶性・親水性樹脂であるポリビニルアルコールを含有した塗工インキを塗布して紫外線硬化させて受理層を形成している。
一方、下記特許文献2または3記載のものでは、CDやDVD等の光ディスクのレーベルとして用いる受理層として、水性アルミナゾルを主成分とする塗布液を用いて塗布した無機の多孔質インク受理層が採用されている。形成後の塗膜が多孔質インク受理層となる、顔料とバインダーを主成分とする水系塗布液(以下、単に水系塗布液という)で得られた受理層にインクジェットプリンタ印刷した場合、写真画質同様の鮮明な画像が得られることが知られている。
このような水性アルミナゾル等を含む水系塗布液による多孔質インク受理層を光ディスクのレーベルとして用いる場合、ダイコーター、スライドコーター、カーテンコーター、スピンコーター等の各種塗布装置を用いて、水系塗布液等からなる塗布液をディスク基板上に塗布して液状の塗膜を形成することになる。そして液状の塗膜を自然乾燥させたり、温風乾燥させる。
また、特許文献4記載の光ディスク及びその受理層形成方法では、水性アルミナゾルを主成分とする塗布液を光ディスク表面に塗布して形成される塗膜について、受理層の内周側及び外周側の境界に凹溝や凹溝及び凸部を形成して囲う構成を採用している。これによって塗膜について内周側及び外周側境界領域の膜厚を中央領域と同等に確保して乾燥工程での塗布液の流動を抑制し、乾燥後の膜厚がより均一になるようにしている。
また、特許文献5に記載の塗膜形成方法では、光ディスク表面に形成した塗膜を乾燥させるに際し、塗膜を設けたディスクの背面即ち情報記録層を設けた側の面に平板状の仲介部材を介して複数の加熱ヒータを同心円状に密着配列させている。これらの加熱ヒータの加熱温度を内周側から外周側に向けて低下させることで、仲介部材を介してディスクに伝達される温度が内周側から外周側に向けてなだらかに低下するように制御させ、塗膜を内周側から外周側に次第に乾燥させるようにしている。
一方、光ディスクに限らず、基板上に塗布された塗料塗膜を乾燥させる方法としては赤外線照射を用いることができ、種々の方法で温度分布、乾燥過程を制御して良好な塗膜を形成する試みが行われている。例えば特許文献6には、塗料塗膜の透過率が高くかつ基板等の母材での吸収率の高い波長領域の赤外線を母材側から照射して塗膜を加熱することにより、該塗膜表面に溶剤蒸発に伴う表面粗さを発生させずに、塗膜中の溶剤を塗膜表面から蒸発させる乾燥方法が開示されている。
また特許文献7には、扇型形状を有するスリットを介してガラス基板上に赤外線を照射することにより、ガラス基板上の温度分布を均一にしてフォトレジストを乾燥させる方法が開示されている。
特開平9−245380号公報 特開平2−276670号公報 特開2001−301323号公報 特開2004−355781号公報 特開2005−279319号公報 特開平5−057232号公報 特開平2−068479号公報
しかしながら、上記特許文献1の場合、UV硬化性樹脂によって形成した受理層はインク受容能力が十分でなく、インクジェットプリンター等による印刷時に滲みが生じ易い。そのため受理層上での印刷画像の解像力が低く、特に写真画像等を印刷する場合、鮮明な画像が得られないという欠点がある。その点、特許文献2、3に記載された多孔質インク受理層では、インク受容能力が高く、写真画質同様の鮮明な画像が得られる。
しかしながら、特許文献2、3に記載された多孔質インク受理層を形成するための水系塗布液は、塗布時の固形分比が20%程度であるために、ディスク表面に塗膜を平滑に塗布形成するのが困難であるという欠点がある。例えば、光ディスク基板の疎水性表面に水系塗布液を略リング状に塗布すると、塗膜の中央領域に対して内周側及び外周側境界領域が表面張力のために略円弧状に湾曲する形状を呈し、湾曲部の塗布液量が比較的少なくなる。
そして、塗膜を乾燥処理させると、内周側及び外周側境界領域表面の乾燥が先に進み、内部の塗布液が中央領域方向に流動する現象が起こる。そのため、中央領域に対して内外周側境界領域の膜厚が小さくなり、内外周側境界領域から中央領域に向けて膜厚が徐々に増大することになり、均一な膜厚が得られないという欠点があった。この場合、膜厚の小さい内周側及び外周側境界領域でのインク受容能力が小さくなるから、塗布されたインクが溢れて滲んだ状態になって鮮明な印刷画像が得られない欠点が生じる。
しかも乾燥時に、塗膜を自然乾燥させたり温風乾燥させると、膜厚方向の温度勾配により塗膜表面から内部に向けて乾燥が進むために塗膜表面に乾燥皮膜が形成され、しかも水系塗布液の固形分比が20%程度であるためにその後の内部の乾燥によって塗膜中の水分が蒸発して膜厚が収縮することで乾燥皮膜にしわ等を生じ易いという欠点もあった。更に膜厚の比較的小さい内周側及び外周側境界領域から中央に向けて徐々に乾燥が進むために中央で乾燥皮膜が衝突・干渉して、しわ等を生じる欠点もあった。
また特許文献4の場合、凹溝や凸部によって内周側及び外周側境界領域での塗膜の膜厚を確保して、上述した特許文献2,3の欠点である乾燥時における内外周側境界領域から中央領域への塗布液の流動や表面張力を抑制できる。しかし、この場合でも、塗膜を自然乾燥させたり温風乾燥させるために、膜厚方向の温度勾配により塗膜表面に形成される乾燥皮膜が水分の蒸発によって収縮することで、しわ等を生じる欠点は改善できなかった。
また、特許文献5に記載の乾燥方法を用いた場合、仲介部材を介して光ディスクの背面から塗膜に向けて伝熱乾燥させるために塗膜表面に乾燥皮膜が形成されるのを防止できるが、長期間にわたる光ディスクの繰り返し製造によって仲介部材に付着したゴミ等の影響で情報記録層を覆う保護層の接触面に傷等が発生し易いという欠点があった。保護層は記録情報の記録/読み取り面に対応するので、この傷等によって情報記録再生の信頼性を損ねてしまうおそれがあるという欠点もある。
更に、光ディスクはPC(ポリカーボネート)等のプラスチック製であるために、乾燥時に60℃〜80℃もの高温になる仲介部材の面との接触によって熱エネルギーが伝導され、光ディスクの仲介部材との接触面近傍のみが先に加熱され厚み方向に急激な温度勾配ができる。そのため、熱膨張によって光ディスクがお椀状に変形したり、そりを生じる欠点が生じる。更に、光ディスクの変形によって仲介部材との接触面間に隙間が発生すると熱伝導が阻害され、塗膜の一部で乾燥遅れや乾燥ムラが発生する。このような光ディスクの変形やそりを防ぐために押さえ部材によって光ディスクの外周側を機械的強制力で押さえつけるようにすると、記録/読み取り面への傷等の発生を一層促進し易く、歩留まりが悪いという問題も生じていた。
また一般的に赤外線照射を用いた塗膜乾燥方法によると、未乾燥の塗膜表面にのみ乾燥被膜が形成されやすく、かといって特許文献6のように塗膜の透過率のよい領域の赤外線を用いたのでは塗膜の乾燥効率が悪く、乾燥までに長時間を要することになる。さらに母材での吸収率の高い波長領域の赤外線を用いると、母材表面における吸収による発熱のため、母材が薄い場合は熱歪みを起こす恐れがある。
さらに特許文献7のような方法による塗膜の温度分布の制御方法では、膜厚方向の温度分布を制御することはできないので、未乾燥の塗膜表面にのみ乾燥皮膜が形成される現象を解決することはできず、装置も複雑になってしまう。
本発明は、このような実情に鑑みて、塗膜の乾燥時における乾燥ムラやしわ、そして光ディスクの変形等を防止して製品の歩留まりを向上できるようにした被塗布物の乾燥方法と光ディスクの乾燥方法及び製造装置を提供することを目的とする。
本発明による被塗布物の乾燥方法は、基板の一方の面(印刷面)に水性塗布液を塗布して塗膜を形成し、該塗膜を乾燥させるようにした被塗布物の乾燥方法において、基板に対して塗膜とは反対側の面から赤外線を照射して塗膜を乾燥させるようにしたことを特徴とする。
本発明によれば、基板に対して塗膜とは反対側の面から赤外線を照射することで、水性塗布液からなる塗膜や被塗布物を内部及び外部に亘って直接的に且つ一様に加熱でき、しかも比較的短時間で乾燥させることができる。塗膜にも内部及び外部から熱エネルギーを与えることができるため、塗膜表面からの赤外線等による加熱に基づく乾燥方法と異なって塗膜表面に乾燥皮膜が形成されたり皮膜のしわが生じたりせず、被塗布物内に熱膨張格差が生じにくい。さらに基板表面を直接伝導加熱するのではなく、塗膜とは反対側の面から赤外線を照射して放射熱で加熱するため、赤外線は基板内で一部吸収されつつ厚さ方向に進行し、基板全体が加熱されるため、その厚さ方向に大きな温度勾配が生じにくく被塗布物の変形を抑制できる。
本発明による光ディスクの乾燥方法は、ディスク基板上に設けた情報記録層の上に保護層または他のディスク基板を積層してなる光ディスクにおいて、保護層または他のディスク基板の情報記録層とは反対側の表面に受理層用水性塗料組成物を塗布して受理層用塗膜を形成し、ディスク基板の情報記録層とは反対の面側から赤外線を照射して、受理層用塗膜を乾燥させるようにしたことを特徴とする。
本発明によれば、光ディスクの受理層用塗膜とは反対側のディスク基板表面から赤外線を照射することで、ディスク基板内部に赤外線が進行して内部及び外部が一様に加熱されると共に、一部の赤外線はディスク基板を透過し情報記録層に照射されてこれを加熱する。情報記録層に接する他のディスク基板や保護層は、赤外線照射で加熱されたディスク基板や情報記録層からの熱伝導で加熱され、さらに受理層用水性塗料組成物が、加熱された他のディスク基板や保護層によって背面から熱伝導によって加熱、乾燥される。このとき、光ディスクにおける受理層用水性塗料組成物の外側領域は中央領域と比較して放熱効果が高いために温度が比較的低く、中央領域から外側領域に向けて乾燥が進行する。そのため、光ディスクの変形を抑制できると共に、受理層用水性塗料組成物は表面に乾燥皮膜が形成されることなく背面から表面に向けて加熱伝導される。
さらに受理層用水性塗料組成物の乾燥は、中央領域から外側領域に向けて方向性を持って進行するため、乾燥時の収縮による歪みを乾燥部分と未乾燥部分の境界で開放しつつ乾燥が進行し、乾燥皮膜に収縮歪みによるシワが発生することがない。
本発明による光ディスクの製造装置は、ディスク基板上に設けた情報記録層の上に保護層または他のディスク基板を積層してなる光ディスクの、情報記録層に対して保護層または他のディスク基板を挟んで反対側の表面に受理層用水性塗料組成物を塗布し、該受理層用水性塗料組成物を乾燥させるようにした光ディスクの製造装置において、ディスク基板の情報記録層とは反対側の面側から受理層用水性塗料組成物に赤外線を照射する第一赤外線照射手段と、受理層用水性塗料組成物側から赤外線を照射する第二赤外線照射手段とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、第一赤外線照射手段によって光ディスクの受理層用水性塗料組成物とは反対側の面から赤外線を照射することで、ディスク基板内部に赤外線が進行して内部及び外部が一様に加熱されると共に、一部の赤外線はディスク基板内を通って情報記録層に照射されてこれを加熱する。情報記録層に接する他のディスク基板や保護層は、赤外線照射で加熱されたディスク基板や情報記録層からの熱伝導で加熱され、さらに受理層用水性塗料組成物は、加熱された他のディスク基板や保護層を通して背面から熱伝導によって加熱乾燥される。このため受理層用水性塗料組成物の表面に乾燥皮膜が形成されることなく背面から表面に向けて加熱伝導される。
その後、第二赤外線照射手段で塗布面側から赤外線を照射して受理層用水性塗料組成物に熱エネルギーを与えることにより、受理層用水性塗料組成物の内部及び外部から一様に且つ短時間で加熱乾燥させる。その際、受理層用水性塗料組成物は第一赤外線照射手段で先に背面から加熱されているために、第二赤外線照射手段によって表面側から直接加熱しても膜厚方向に極端な温度分布が発生することはなく乾燥皮膜が形成されずに短時間で効率的に全体を乾燥できる。
本発明による被塗布物の乾燥方法によれば、水性塗布液からなる塗膜を基板上に有する被塗布物を内部及び外部に亘って直接的に且つ短時間で一様に加熱でき、基板及び塗膜に内部及び外部から熱エネルギーを与えることができる。このため、加熱手段または加熱手段と仲介部材を介した基板及び塗膜の熱伝導による加熱に基づく乾燥方法や、塗膜の表面側のみからの赤外線放射による乾燥方法と異なって、基板及び塗膜内に極端な温度勾配が発生することなく、基板の熱による変形を防ぎ、また、塗膜表面に乾燥皮膜が形成されたり、乾燥皮膜のしわが生じたりするのを抑制することができる。
また、本発明による光ディスクの乾燥方法によれば、水性受理層組成物を含む光ディスクを内部及び外部に亘って短時間で一様に加熱でき、内部及び外部から熱エネルギーを与えることができるためディスク基板の変形を抑制でき、水性受理層組成物の表面に乾燥皮膜が形成されたり乾燥皮膜のしわが生じたりしない。
また、本発明による光ディスクの製造装置によれば、第一赤外線照射手段によって光ディスクを内部及び外部に亘って短時間で一様に加熱できると共に水性受理層組成物を背面から加熱するため、光ディスクの変形を抑制して水性受理層組成物の表面に乾燥皮膜が形成されたり乾燥皮膜のしわが生じたりせずに、更に第二赤外線照射手段によって水性受理層組成物に直接的に熱エネルギーを与えることで短時間で効率的に乾燥できる。
本発明による被塗布物の乾燥方法は、基板に対して、塗膜とは反対側の面側から赤外線を照射する第一工程と、塗膜側から赤外線を照射する第二工程を備えてなることが好ましい。
被塗布物に赤外線を照射する際に、第一工程では基板に対して塗膜とは反対側の面から赤外線を照射して塗膜を乾燥させるから、被塗布物の内部及び外部を直接的に且つ短時間で一様に加熱できて変形を抑制し、更に塗膜の表面に乾燥皮膜が形成されるのを防止できる。次いで、第二工程として塗膜側から直接赤外線を照射すると塗膜は既に底面側から加熱されているため、十分に温度が上昇しており、表面のみが加熱されて皮膜が形成されることはなく短時間で乾燥処理できる。
照射に用いる赤外線は基板の材質に応じて適宜選択することができるが、少なくとも赤外線の一部が基板表面を透過して内部にまで到達し、基板を内部から加熱できるものであることが好ましい。さらに塗膜による吸収率が良好な赤外線の波長を用いることにより、基板を透過した赤外線の一部が塗膜の乾燥に効率的に使用される。特に塗膜が水性塗布液の塗布によって形成されている場合には波長2μm〜4μmを含む中赤外線を用いることが好ましい。
本発明による光ディスクの乾燥方法は、ディスク基板の情報記録層とは反対の面側から赤外線を照射する第一工程の後に、受理層用塗膜の側から赤外線を照射する第二工程を備えていることが好ましく、第一工程の後に既に加熱された受理層用塗膜、即ち受理層用水性塗料組成物に第二工程で直接赤外線を照射しても皮膜が形成されることはなく、短時間で乾燥処理できる。更に時間をずらせて光ディスクの両側から赤外線で加熱することで、よりディスク基板内の温度分布を均一に近く調整できるため、光ディスクの変形やそりを抑制できる。
本発明による光ディスクの乾燥方法では、赤外線は波長2μm〜4μmを含む中赤外線であることが好ましく、また光ディスクの製造装置でも、同様に第一及び第二赤外線照射手段が波長2μm〜4μmを含む中赤外線を放射するものであることが好ましい。
一般的に中赤外線とは最大エネルギー波長が1.81〜3.00μmの電磁波を主体とする電磁波であるが、2μm〜4μmの波長成分を多く含むためには、特に最大エネルギー波長が2.5μm付近のものがこのましい。
このような中赤外線を照射することにより、波長3μm前後の中赤外線は水分の吸収割合が高く、水性受理層組成物を短時間で一様に乾燥できて乾燥効率と歩留まりを向上できる。一方、ポリカーボネート等からなるディスク基板の材質は吸収率が低いため、例えばディスク基板の情報記録層とは反対側の面から赤外線を照射するときも、ディスク基板の表面のみで吸収されることがなく、ディスク基板全体が加熱されることになる。
また、保護層または他のディスク基板の表面における受理層用水性塗料組成物の塗布領域の境界に凹溝と凸部が設けられていることが好ましい。
水性受理層組成物は、中央領域だけでなく塗布領域の境界でも凹溝及び凸部によって中央領域と同等以上の膜厚を形成することができ、その後の乾燥時における境界領域でのヒケと塗布液の流動等を抑制できて全体に平坦で十分な膜厚の受理層を形成できる。
なお、凹溝、凸部を有する塗布領域の境界での塗布液供給量を十分にするためには、凸部の頂上部を越えて外側にまで塗布液が供給されるように塗布を行うことが好ましい。塗布液の塗布が、例えばノズルの吐出口から基板上へ塗布液を滴下することで行われるときは、塗布液の吐出口が凸部を越えた領域にまで延びていることがより好ましい。そして、水性受理層組成物の塗布領域の境界に設けた凸部の外側に、他の凹溝と他の凸部の少なくともいずれかが設けられていれば、凸部を越えて水性受理層組成物を塗布しても他の凹溝や他の凸部によって溜められ、見栄えのよい綺麗な境界を形成できる。
なお、受理層用水性塗料組成物の塗布前にディスク基板上に白色塗料を塗布しておくことで、画像形成時の発色を良好にすることもできる。
上述した各発明において、水性塗布液や水性受理層組成物は、例えば顔料とバインダーを含有していて多孔質のインク受理層を形成する水系塗布液であり、顔料はアルミナ、シリカ、シリカアルミナ複合粒子のいずれかであってもよい。或いは、水溶性高分子を含有していて膨潤型のインク受理層を形成する水系塗布液であってもよい。インクは全面にほぼ均一な膜厚に形成された受理層で受容されるため、溢れて外部に滲み出ることがなく、いずれの場合も滲みを生じない鮮明な印刷画像が得られる。
なお、水系塗布液からなる塗膜を乾燥してなる受理層はインク受理能力が高く良好な印刷画像を形成するが、一方で水系塗布液は水性塗料であり、固形分比率25質量%以下、好ましくは20質量%以下の低固形分比率の塗布液として使用されることが多く、粘度も20〜100mPa・s程度と低粘度である。このため、乾燥に要する時間が比較的長く、塗布後の境界領域の膜厚減少や乾燥皮膜や皮膜のしわ、被塗布物や光ディスクの変形等、乾燥に伴って生じる諸課題に対しては、本発明の乾燥方法や製造装置に有効に適用することができる。
また本発明で使用する水系塗布液は、上述のように水もしくは水を主成分とする溶媒中に顔料及びバインダーを含有するか、または親水性高分子を含有する。親水性高分子とは、分子内に親水性感応基を有しており、水に溶解した状態、または自己乳化した状態、または乳化剤の添加で分散した状態となる高分子物質を意味する。親水性高分子としては、水溶性高分子を用いても良い。
顔料、バインダー及び親水性高分子の材質はとくに限定されず、公知の無機顔料、有機顔料また公知の塗布液用のバインダー、親水性高分子を広く使用できる。さらに顔料が無機顔料でバインダーが水溶性樹脂のときに本発明の効果が極めて良好に発揮される。
顔料とバインダーを含有する水系塗布液からは多孔質型のインク受理層が得られ、親水性高分子を含有する水系塗布液からは膨潤型のインク受理層が得られる。膨潤型のインク受理層においては受理層自体がインクを吸収し、自ら膨張または溶解してインクを受理層内に吸着する。その中でも、顔料微粒子間の空隙にインクを受容させる、多孔質型インク受理層である方が好ましい。
このような水系塗布液から形成される受理層はインク受理能力が高く良好な印刷画像を形成するが、一方で水系塗布液は水性塗料であり、固形分比率25質量%以下の低固形分比率の塗料として使用されることが多い。このため、本発明の受理層形成方法を好適に用いることができる。
この多孔質型インク受理層は主に顔料とバインダーからなり、顔料としては、アルミナだけでなく、シリカ、ベーマイト、合成微粒子シリカ、合成微粒子アルミナシリケート、気相法合成シリカ、シリカアルミナ複合粒子、ゼオライト、モンモリロナイト群鉱物、バイデライト群鉱物、サポナイト群鉱物、ヘクトライト群鉱物、スチーブンサイト群鉱物、ハイドロタルサイト群鉱物、スメクタイト群鉱物、ベントナイト群鉱物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、酸化亜鉛、炭酸亜鉛、珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、カオリン、タルク、アルミナ水和物、プラスチックピグメント、尿素樹脂顔料、セルロース粒子、澱粉粒子などが挙げられ、なかでも、シリカ、アルミナ、シリカアルミナ複合粒子、ベーマイト、気相合成シリカが好ましい。このうち、特にベーマイト(Al2O3・nH2O、n=1〜1.5)がインクの吸収性、定着性の観点から好適である。
さらに好ましくは、多孔質型インク受理層の平均細孔半径が3〜25nmであり、特には5〜15nmが適切であり、かつ細孔容積が0.3〜2.0cm3/gが好ましく、特には0.5〜1.5cm3/gであるのが好適である。
またバインダーとしては、でんぷんやその変性物、ポリビニルアルコール又はその変性物,スチレン・ブタジエンゴムラテックス,ニトリル・ブタジエンゴムラテックス、ヒドロキシセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド等の水溶性重合体、アルコール可溶性の重合体若しくはこれらの重合体の混合物などの水溶性樹脂を用いることができる。なかでも本実施例では、インク吸収性や耐水性を要するからポリビニルアルコールまたはその変性物の使用が好ましい。バインダーは上記顔料100質量部に対して、好ましくは、1〜100質量部、特には、3〜50質量部含まれるのが適切である。
一方、膨潤型インク受理層を得るために用いる親水性高分子としては、ウレタン樹脂またはその変性物、完全鹸化ないしは部分鹸化のポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、エチレンビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアルキレンオキサイド、ポリアクリルアミド、又はそれらの誘導体などの水溶性の合成高分子、ゼラチン、変性ゼラチン、デンプン、変性デンプン、カゼイン、大豆カゼイン、変性大豆カゼイン若しくはその変性物、又はそれらの誘導体、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ニトロセルロースなどのセルロース誘導体などの水溶性の天然高分子が挙げられる。なかでも、ウレタン樹脂またはその変性物、ポリビニルアルコール若しくはその誘導体、ポリビニルピロリドン若しくはその誘導体、ポリアクリルアミド、セルロース誘導体、ゼラチン若しくはその誘導体が特に好ましい。
なお、本発明で変性ウレタン樹脂とは、水性化されたウレタン樹脂を意味し、水に安定して分散できるように、ウレタン骨格の主鎖中に親水基を導入して自己乳化するか、または外部乳化剤で分散させて得られるウレタン樹脂の水分散体を示す。変性ウレタン樹脂としては特にポリカーボネート系ポリオールまたはポリエステル系ポリオールと脂肪族イソシアネートとから得られる自己乳化タイプのものが好ましい。
これらの親水性高分子はそれぞれ単独、又は2種以上の混合物の形態で使用される。
膨潤型インク受理層の場合、上述した親水性高分子の他に、必要に応じて、顔料を親水水溶性高分子に対して0.05〜10重量%含有することができる。なお、顔料としては、多孔質型のものと同じものが使用できる。
なお、インク受理層には、その他の添加剤として、必要に応じて、硬化剤、レベリング剤、消泡剤、増粘剤、蛍光増白剤、着色染料、着色顔料等を使用することが出来る。特に硬化剤は、多孔質層の場合、形成過程において影響が大きく、水系塗布液の乾燥過程における水分蒸発での体積収縮による歪みから生じるクラックなどの塗膜欠陥を、早期にゲル化することで抑制する効果がある。バインダーとしてポリビニルアルコールを使用する場合は、ホウ酸やホウ酸塩などが有効である。
本実施例において、ディスク基板上に設けられるインク受理層の塗布厚は、インク吸収性、塗工層の強度、用途などに応じても選択されるが、好ましくは2〜80μmが採用される。この塗布厚が2μmに満たない場合はインク受理層としての効果が発現し難く、一方,80μmを超える場合は、透明性や強度の低下または表面に微細なクラックが発生するおそれがあるので好ましくない。なかでも、インク受理層の塗布厚は10〜50μmであるのが適切であり、30〜40μmが更に好ましい。乾燥塗膜の重量にすると2〜80g/m2が好ましく、20〜70g/m2がより好ましく、30〜50g/m2が最も好ましい。塗布液の塗布膜厚は塗布液の固形分濃度に対応して例えば乾燥膜厚の4〜8倍程度、塗布液の重さにして10〜400g/m2にすることができる。
本発明の実施例による光ディスクの製造装置及び乾燥方法を例にとって図1乃至図10により説明する。
図1は本発明の実施例における光ディスクの部分縦断面図、図2は図1に示す基板の外周側境界部における凹溝及び凸部の拡大断面図、図3は光ディスク製造装置の要部平面図、図4は光ディスク製造装置の塗布部を示す要部斜視図、図5は塗布手段における各ノズルの吐出口を示す図、図6は乾燥部の側面図、図7は第一乾燥部の部分斜視図、図8(a)は第一乾燥部の要部構成を示す図、(b)は第二乾燥部の要部構成を示す図、図9(a)、(b)、(c)は基板への受理層形成工程を示す部分縦断面図を示す図である。
本実施例で用いる光情報媒体としての光ディスク1は例えば通常のデジタルビデオディスク(DVD)であり、図1に示すように例えばポリカーボネート基板(PC基板)からなるリング状のディスク基板2の一方の面2aに情報記録層3が形成されており、この情報記録層3はスタンパ等で形成された0.1μm程度の凹凸の表面に金属薄膜からなる反射膜を被覆して構成されている。
そしてこの情報記録層3の表面には、もう一方のポリカーボネート製のディスク基板4が設けられ、接着剤層3aを介して情報記録層3に貼り合わせられている。ディスク基板2の他方の面2b側から再生光を照射し、情報記録層3からの反射光により読み取りを行う。光ディスク1の情報読み取り側の面2bとは反対側の被塗布面5に、水系塗布液からなる薄膜を乾燥して得た多孔質インク受理層(以下、単に受理層という)6が設けられている。尚、もう一方の他のディスク基板4の水系塗布液が塗布される被塗布面5は疎水面である。
ここで、水系塗布液は、乾燥後の受理層を形成する水性の塗布液であり、本実施例では顔料とバインダーを含有する多孔質インク受理層形成用の水系塗布液を用いるものと、水溶性高分子を含有する膨潤型インク受理層形成用の水系塗布液を用いるものとについて実施した。尚、膨潤型インク受理層とは、水溶性高分子を主成分としたものであり、受理層6自体がインクを吸収し、自ら膨潤または溶解してインクを受理層6内に吸着するものである。
図1において、ディスク基板2上の情報記録層3に、接着剤層3aを介して他のディスク基板4を貼り合わせたものを光ディスク(デジタルビデオディスク)1として、ディスク基板4の受理層用水性塗料組成物を塗布する被塗布面5には、受理層6を形成する領域の内周側境界部5aに略リング状の第一凹溝5A、第一凸部5B、第二凹溝5C、第二凸部5Dがそれぞれ同心円状に径方向内側に向かって順次形成されている。同様に被塗布面5の受理層6を形成する領域の外周側境界部5bに略リング状の第一凹溝5E、第一凸部5F、第二凹溝5G、第二凸部5Hがそれぞれ同心円状に径方向外側に向かって順次形成されている。
ここで被塗布面5において、第一凹溝5A、第一凸部5B、第二凹溝5C、第二凸部5Dを備えた領域を内周側境界部5a、第一凹溝5E、第一凸部5F、第二凹溝5G、第二凸部5Hを備えた領域を外周側境界部5b、これら境界部5a、5bで囲まれたリング状の平坦面を中央塗布部5cとする。同様に受理層6について、第一凹溝5A及び第一凸部5Bの部分を内周側境界領域6a、第一凹溝5E及び第一凸部5Fの部分を外周側境界領域6b、両境界領域6a、6bで囲われたリング状部分を中央領域6cとする。
第一凹溝5A、5Eと第二凹溝5C、5Gは図2の縦断面図で示すように略V字状の断面形状を有している。第一凸部5B、5Fと第二凸部5D、5Hも同様に略逆V字状の断面形状を有している。受理層6の内周側境界領域6a及び外周側境界領域6bは第一凹溝5A及び第一凸部5B、第一凹溝5E及び第一凸部5Fでそれぞれ仕切られている。その径方向内側、外側に設けられた第二凹溝5C及び第二凸部5D、第二凹溝5G及び第二凸部5Hは水系塗布液の塗布時に第一凸部5B、5Fを越えて流れる水系塗布液を堰き止めるためのものである。
そのため、第一凸部5B、5Fは塗布された水系塗布液を受理層6として仕切るために第二凸部5D,5Hと同等またはそれ以上の高さに形成されている。また水系塗布液の乾燥工程における水系塗布液の境界部5a,5bから中央塗布部5cへの流動を抑制するために第一凹溝5A、5Eは第二凹溝5C、5Gよりも深く形成されている。即ち、被塗布面5に水系塗布液がリング状に塗布された場合に、水系塗布液の第一凹溝5A、5Eでの塗膜6Aの凸曲面をなす部分の膜厚は中央塗布部5cでの膜厚と同等以上になるように深さが設定されている。
第二凹溝5C、5Gの深さは第二凸部5D、5Hとの関係で第一凸部5B,5Fを越えて流れる水系塗布液を堰き止めるにすぎないから、第一凹溝5A、5Eより浅くてよい。
内周側の第一凹溝5A、第一凸部5B、第二凹溝5C、第二凸部5Dと外周側の第一凹溝5E、第一凸部5F、第二凹溝5G、第二凸部5Hとは図1に示す縦断面図で概略線対称な形状をなしているが、線対称でなくてもよい。
水系塗布液は後述のように水分比率が80%程度あり、一方で受理層6はインク受容のために乾燥後の膜厚で例えば30μm程度必要であるから、水系塗布液は150μm程度の膜厚で被塗布面5に塗布する必要がある。第一凹溝5A,5Eでは水系塗布液が表面張力で略円弧状に膨らんで湾曲して膜厚が減少して第一凸部5B,5Fに接するため、第一凹溝5A,5Eは図2で二点鎖線で示すように第一凸部5B,5Fとの境界で最低限150μmの膜厚を有する深さとなる略垂直形状であることが好ましい。しかし、図2で実線で図示したように第一凹溝5A、5E内での一部の水系塗布液の膜厚が150μm以上となる深さD1を有する略V字状の断面形状でもよい。
そして、被塗布面5に形成された受理層6は全面に亘ってほぼ均一な膜厚を呈しているが、内周側境界領域6a及び外周側境界領域6bでは、第一凹溝5A、5Eのために膜厚がより厚くなる。第一凹溝5A、5E内でもそのほとんどの領域で膜厚は中央領域6c(第一凹溝5A,5Eで囲まれた内側領域)とほぼ同等程度以上に確保されている。
従って、光ディスク1によれば、受理層6にインクジェットプリンタ等でインクを塗布すると、塗布領域全体にわたって鮮明な印刷画像を得ることができる。特に多孔質インク受理層の場合には、インクは全面に亘って平坦でほぼ均一な膜厚に形成された受理層6内の多孔で受容されるため各孔を溢れて外部に滲み出ることがなく、鮮明な印刷画像が得られる。
尚、受理層6の内周側及び外周側境界領域6a、6bにおいても、第一凹溝5A、5E内のほとんどの領域で他の領域とほぼ同等以上の膜厚を確保できるために鮮明な印刷画像が得られるる。内周側及び外周側境界領域6a、6bは、第一凹溝5A、5Eの断面形状のために膜厚が大部分の領域で中央領域6cより大きくなり、一部最端部では中央領域6cより小さく形成される。そのため、受理層6への印刷は内周側及び外周側境界領域6a、6bを除いた中央領域6cで行うことがより好ましい。
次に本実施例による光ディスク1の製造装置について図3乃至図9により説明する。
図3に示す光ディスク製造装置10は、光ディスク1の塗膜6Aを塗布する前の基板1A(図9(a)参照)を搬送する搬送部11と、基板1Aに水系塗布液Sを塗布して塗膜6Aを形成する(図9(b)参照)塗布部12と、塗膜6Aを乾燥させる乾燥部13と、乾燥後の光ディスク1の合否を判別する検査部14とを成形基板15上に概略備えている。
搬送部11では複数の基板1Aを周方向に所定間隔で載置した搬送テーブル17を間欠回転させて基板1Aを移載部11aに順次移動させる。移載部11aでは塗布部12の搬送テーブル19との間で基板1Aを移送させる移送アーム18が備えられている。
塗布部12では、搬送部11と同様に搬送テーブル19によって複数の基板1Aを順次周方向に所定間隔で間欠回転させて塗布手段20によって基板1Aに水系塗布液Sを塗布して塗膜6Aを形成する(図9(b)参照)ようにしている。その後、移載部19aに順次間欠移動させる。
ここで、水系塗布液Sとして例えば下記の処方を用いる。受理層処方1〜3は多孔質型のインク受理層の塗布液に関する処方であり、受理層処方4は膨潤型のインク受理層の塗布液に関する処方である。
受理層処方1
アルミナゾル(固形分濃度20%):100質量部
ポリビニルアルコール(クラレ社製、商品名PVA−124、固形分濃度7%):28.6質量部
ホウ酸(固形分濃度4%):5質量部
(アルミナゾルの製造方法)
アルミナゾルは、95℃に加熱したポリ塩化アルミニウムと水からなる液にアルミン酸ナトリウム溶液を添加し、熟成したスラリーをイオン交換水で洗浄し、再び95℃に昇温し、酢酸を添加して解膠と濃縮を行い、次いで超音波処理を行って得られる。
受理層処方2
シリカアルミナ複合ゾル(固形分濃度20%):100質量部
ポリビニルアルコール(クラレ社製、商品名PVA−140H、固形分濃度7%):57.2質量部
ホウ酸(固形分濃度4%):5質量部
(シリカアルミナ複合ゾルの製造方法)
シリカアルミナ複合ゾルは、3号ケイ酸ソーダ溶液と水に、撹拌しながら5mol/Lの塩酸を徐々に添加した。その後80℃に昇温し、熟成してシリカヒドロゲルを得た。このシリカヒドロゲルをコロイドミルと超音波分散処理で粉砕した。この粉砕したシリカヒドロゲルを80℃に昇温し、ポリ塩化アルミニウム水溶液を徐々に添加した。この常温の反応液に5mol/Lの水酸化ナトリウムを加えて、反応液のPHを7.7に調整した後、限外濾過を行い、濾液の電導度が20μS/cm以下になるまで精製した。次いで、この精製液に10%アミド硫酸水溶液を添加してPHを4.0とし、減圧下で加熱濃縮し冷却した後、再び10%アミド硫酸水溶液を添加してPHを4.0としシリカアルミナ複合ゾルを得た。
受理層処方3
シリカ分散液(固形分濃度14%):100質量部
ポリビニルアルコール(クラレ社製、商品名PVA−420、固形分濃度7%):50質量部
(シリカ分散液の製造方法)
気相法シリカ微粒子(日本アエロジル社製、アエロジル300)と水の混合液を、高速回転式コロイドミル(エム・テクニック社製、クレアミックス)を用いて、10,000rpmで30分間分散処理を行いシリカ分散液を得た。
受理層処方4
メチルセルロース(信越化学社製、メトリーズSM15):100質量部
不定形シリカ(富士シリシア化学社製、サイリシア370):0.03質量部
メチルセルロースは固形分濃度3%の溶液であり、これに不定形シリカを混合、攪拌して水系塗布液を得た。
次に塗布手段20について図4及び図5により説明する。
図4に示す塗布部12において、基板1Aを回転軸Oと同軸に載置する回転テーブル22を備え、回転テーブル22は図示しない制御手段によって回転速度が制御される。回転テーブル22上には、回転軸Oを中心として半径方向に水系塗布液Sを吐出するための塗布手段20が配設されている。
この塗布手段20は単一の供給系部23(供給源)と、この供給系部23から複数本に分岐されたノズル24a、24b…24hからなるノズル部24とで構成されており、供給系部23の領域に設けた図示しないバルブの開閉によって各ノズル24a〜24hからの水系塗布液Sの吐出と停止を制御する。各ノズル24a〜24hは例えばマイクロディスペンサノズルからなっていて、基板1Aの半径方向に並んで配列されていて、例えば被塗布面5の形成幅に亘って直線状に配列されている。
しかも各ノズル24a〜24hは図5に示すようにそれぞれ円形または多角形の吐出口を有しており、配列方向の最も内周側に位置する最内周ノズル24aは吐出口が最小の面積とされ、径方向外側に向けて複数の各ノズル24b、24c、…は吐出口の面積が漸次増大し、最外周ノズル24hは吐出口の面積が最も大きく設定されている。
そのため、最内周ノズル24aから最外周ノズル24hに向けて漸次単位時間当たりの吐出量が増大するように設定され、且つ単位面積当たりの各ノズル24a〜24hの塗布液吐出量はそれぞれ一定に設定されている。これは基板1Aに対して径方向に並べられた各ノズル24a〜24hが同一の角速度で相対回転するためであり、各ノズル24a〜24hによる基板1Aの被塗布面5での単位面積当たりの塗布量が均一になるように各ノズル24a〜24hの単位時間当たりの吐出量がそれぞれ設定されている。
また変形例として、各ノズル24a〜24hは基板1Aの半径方向に対して略直交する方向に交互にずれた千鳥状に配列されていてもよい。
塗布手段24によって塗膜6Aが形成された基板1Aは搬送テーブル19の移載部19aから図3における乾燥部13に移送されて乾燥処理される。乾燥部13について図3,図6及び図7により説明する。
乾燥部13では、図3及び図6及び図7に示すように、一対のスプロケット26、26間にコンベア27が無端状に連結されて間欠的に周回運動する搬送機構29が設けられ、コンベア27には基板1Aを装着するための複数のフレーム28が所定間隔で取付けられている。各フレーム28は例えば長方形状に形成され、搬送方向に直交する二辺の枠部28a、28b間には1または複数本、例えば4本のアーム部31が所定間隔で架けられ、各アーム部31の中央にはリング状の基板1Aの中央孔に嵌合して下面を支持する支持軸32が設けられている(図7参照)。
支軸32は、図8(a)、(b)に示すように、基板1Aへの赤外線照射の際に影等の悪影響を与えないように所定長さを有している。そして、上部に基板1Aの中央孔を嵌合する嵌合部32aと嵌合された基板1Aを下から支えるフランジ部32bとが形成されている。
図3に示すようにコンベア27の上部には供給用移載一軸ロボット33と排出用移載一軸ロボット34がコンベア27の搬送方向に所定の間隔を開けて配設されている。乾燥部13は、コンベア27において、両一軸移載ロボット33、34間に設けられている。供給用移載一軸ロボット33は、搬送テーブル19の移載部19aに位置する塗膜6A付きの基板1Aを静電吸着アーム33aで吸着保持して支持軸32に順次装着する。本実施例では各フレーム28毎に並列に設けた4本の支持軸32に基板1Aを順次装着する。
排出用移載一軸ロボット34では、乾燥部13を通過して乾燥の終了した基板1A即ち光ディスク1を静電吸着アーム34aで順次吸着して排出し、検査部14に移送する。
乾燥部13は、図3及び図6に示すように、プレート28上の各基板1Aの乾燥処理を行う第一乾燥部36と第二乾燥部37とで構成されている。第一乾燥部36はコンベア27による各基板1Aの搬送工程の上流側に設けられ、第二乾燥部37は下流側に設けられている。第一乾燥部36は例えば3枚分のフレーム28の搬送領域に設けられ、各フレーム28の支持軸32で支持される各基板1Aの下方に例えば一対の乾燥用光源38が設けられ、その周囲をアルミ等の反射面39で囲っている。
乾燥用光源38は、赤外線、好ましくは波長1.5〜5.6μmの中赤外線、更に好ましくは波長2〜4μm(温度1200°K程度)の中赤外線を非接触で照射するもので、例えばカーボンヒータを用いる。乾燥用光源38から照射された中赤外線は非焦点方式で基板1Aに照射されるため、基板1Aとの間にアーム部31、支持軸32が存在していても、アーム部31や支持軸32の影が基板1Aに投影されることなく、全体に均一に照射することができる。赤外線は基板1AのPC基板からなるディスク基板2内を加熱すると共に一部が透過して情報記録層3を加熱し、情報記録層3が加熱されると熱伝導によって他のディスク基板4を介して塗膜6Aの裏面から表面に向けて熱エネルギーが伝達される。
第二乾燥部37も、例えば3枚分のフレーム28の搬送領域に設けられ、各フレーム28の支持軸32で支持された各基板1Aの上方に例えば一対の乾燥用光源38が設けられ、その周囲をアルミ等の反射面39で囲っている。第二乾燥部37では、直接塗膜6Aを加熱することになる。
なお、図6に示すように、乾燥部13ではコンベア27の各フレーム28は幅方向両端が補助アーム40で支えられて間欠搬送される。また、第一乾燥部36で乾燥用光源38及び反射面39は第一赤外線照射手段を構成し、第二乾燥部37で乾燥用光源38及び反射面39は第二赤外線照射手段を構成する。
次に、コンベア27上の乾燥処理の終了した光ディスク1は排出用移載一軸ロボット34の静電吸着アーム部34aによって検査部14の検査機42に移送される。検査機42では光ディスク1の合否の判別検査が行われる。合格品は次工程に送られ、不合格品は廃棄される。
次に本実施例による光ディスク1の製造方法について図3及び図9に沿って説明する。
先ず図9(a)に示すディスク基板2の片面に情報記録層3と接着剤層を介して他のディスク基板4が積層された基板1Aを、図3に示す搬送する搬送部11で搬送テーブル17に順次載置させ間欠回転させて、移送アーム18によって移載部11aから塗布部12の搬送テーブル19に移載する。塗布部12でも間欠回転させることで基板1Aを塗布手段20の回転テーブル22上に同軸に持ち来たす。
そして、図4において、回転テーブル22上で基板1Aの他のディスク基板4の情報記録層3側とは反対側の被塗布面5を塗布手段20に対向させる。この状態で、ノズル部24は基板1Aの径方向に配列され、最も内側に最内周ノズル24aが、最も外側に最外周ノズル24hが配設される。
ノズル部24は第一凸部5B、5Fに対して干渉を防ぐために若干の距離だけ離間して対向する。更に、最内周ノズル24aは吐出口が対向する第一凸部5Bの頂部に対して第二凹溝5C側に若干突出し、最外周ノズル24hは吐出口が対向する第一凸部5Fの頂部に対して第二凹溝5G側に若干突出して配設されている。
そして回転テーブル22を低速の一定速度で回転軸O回りに回転させると同時に塗布手段20の供給系部23のバルブを開弁して水系塗布液Sを同一圧力の下で各ノズル24a〜24hにそれぞれ供給し、被塗布面5に連続して吐出する。各ノズル24a〜24hから吐出される水系塗布液Sの単位時間当たりの吐出量は最内周ノズル24aが最小で外周側のノズル24b、24c…24hに向けて漸次増大するが、各ノズル24a〜24hの相対周速度が相違するために被塗布面5における単位面積当たりの塗布量はほぼ均一に設定される。
しかも水系塗布液Sは、各ノズル24a〜24hの相対移動方向(周方向)と配列方向(径方向)とにそれぞれ相互に一部重複した状態でいわば必要量だけ吐出位置に置かれ、例えば液滴状または山状で連続して塗布される。水系塗布液Sは固形分に対して水分比率が8割程度であるから、各ノズル24a〜24hから被塗布面5上に同時に吐出された水系塗布液Sは流動性が高く相互の親和力がよいために速やかにレベリング作用が働き全体に同一厚みで平坦化される。
ここで、最内周ノズル24aと最外周ノズル24hの各吐出口は第一凸部5B、5Fの頂部より径方向外側まで突出しているから、ノズル部24の最内周ノズル24aと最外周ノズル24hとから吐出される水系塗布液Sは、ディスク基板上の受理層用水性塗料組成物が塗布される被塗布面5の第一凹溝5Aと第一凹溝5Eとにそれぞれ十分充填される。そして、乾燥時にヒケや流動を生じないように上部では表面張力で凸曲面状に大きく膨らんで盛り上がるまで塗布液が供給される(図9(b)参照)。ここで第一凸部5B、5Fを越える水系塗布液Sは第二凹溝5C、5Gに溜められる。
また、回転テーブル22と共に基板1Aが低速で回転運動するために、ディスク基板の被塗布面5に塗布された水系塗布液Sは、回転する基板1Aの遠心力によって径方向外側に向けて展延することはない。このため塗布液が遠心力でディスク外側に移動して、ディスク内側から外側に向けて、塗布液の塗布膜厚が厚くなる方向の傾斜が発生することがない。
しかもディスク基板の被塗布面5上に塗布された、水系塗布液Sの膜厚t(例えばt=150μm)表面よりノズル24a〜24hの各吐出口の下端が若干下側に位置するために、基板1Aの相対回転によってノズル24a〜24hで塗布された塗膜6Aを擦るように相対摺動することで平坦化させる。
従って、各ノズル24a〜24hが被塗布面5に対して1周相対回転することで、被塗布面5上に吐出された水系塗布液Sの塗膜6Aは、図9(b)に示すように第一凹溝5A,5Eの内側領域ではレベリングされ平坦化されて所定の膜厚t(例えばt=150μm)に形成され、第一凹溝5A,5Eでは膜厚tより大きい膜厚部分を有すると共に表面張力によって凸曲面状に湾曲して第一凸部5B,5Fの頂部に接触する。
このようにして塗布工程が終了し、図9(b)に示す塗膜6Aが形成された基板1Aは移載部19aから供給用移載一軸ロボット33によって、コンベア27上の乾燥部13に送られる。
次に塗膜6Aを設けた基板1Aの乾燥方法について図3、図6乃至図8に沿って説明する。
図3において、コンベア27では、基板1Aは供給用移載一軸ロボット33によって搬送され、乾燥部13の直前のディスクイン位置のフレーム28に設けた各支持軸32に嵌合載置され、例えば4枚ずつ並列に並べられて間欠搬送される。コンベア27上の各フレーム28は、乾燥部13とその前後のディスクイン位置とディスクアウト位置とで、基板1Aが載置されて重量が大きくなるので補助フレーム40に載置されて荷重を引き受けさせて間欠搬送される。
乾燥部13において、先ず上流側の第一乾燥部36では、図6、図7、図8(a)に示すように各基板1Aの下方に一対の乾燥用光源38が配設されており、放射される赤外線、好ましくは中赤外線が基板1Aのディスク基板2内に進入し、PC基板であるディスク基板2の外部及び内部を直接且つ一様に短時間で加熱する。これと同時に一部の中赤外線は金属製の反射膜である情報記録層3を加熱する。そして熱エネルギーは情報記録層3、接着剤層3a及び他のディスク基板4へと伝導され、水系塗布液Sからなる塗膜6Aを背面から加熱し表面に向けて熱エネルギーが伝搬する。
そのため、基板1Aのディスク基板2は全体に比較的短時間で一様に加熱されるために急激な温度勾配はできず、熱膨張格差を生じにくく変形やそり等を抑制できる。また塗膜6Aは情報記録層3、接着剤層3a及びディスク基板4を介して背面から表面に向けて全面が加熱されるために塗膜6A表面だけが先に加熱されて乾燥皮膜を形成することがなく、乾燥皮膜の干渉によるしわも生じない。しかも伝導加熱の際に、塗膜6Aは外側に放射効果が生じるために径方向外側に向けて自然で緩やかに温度の低下する温度勾配が発生し、中央から外側に乾燥が広がる。
そして、第一乾燥部36でフレーム28の3枚分に亘って間欠搬送されつつ下方から加熱処理された基板1A及び塗膜6Aは、第二乾燥部37では上方に切り換えて加熱される。ここで、第一乾燥部36で下方から加熱されて塗膜6A内に水系塗布液が流動しなくなる不動層が形成された時点で、第二乾燥部37による上方からの加熱に切り換えられる。切り替えのタイミングは例えば塗膜6A付き基板1Aの重量変化を測定して決定するが、本実施例では、この重量変化の測定値に相当する中赤外線照射時間を測定して切り換えタイミングを設定し、切り換えるようにしている。
第二乾燥部37では、図6及び図8(b)に示すように各基板1Aの上方に一対の乾燥用光源38が配設されている。ここでは、放射される中赤外線が基板1A上の塗膜6A内に直接進入し、外部及び内部を直接且つ一様に加熱する。このとき、塗膜6Aは第一乾燥部36で背面から表面に向けて熱伝搬されて内部が既に不動層ができるほど加熱状態であるために、第二乾燥部37で表面側から加熱しても乾燥皮膜が形成されることはない。そのため、塗膜6Aが全体に一様に加熱されて乾燥が進む。
これと同時に一部の中赤外線は塗膜6Aを透過して他のディスク基板4内にも進入して外部及び内部を直接且つ一様に加熱し、更に第一乾燥部36とは逆に接着剤層3aや情報記録層3からディスク基板2が熱伝導によって加熱される。そのため、基板1Aについて短時間で塗膜6Aを乾燥できると共にディスク基板2側及び塗膜6A側から順次中赤外線によって加熱するために変形を抑制できる。
更に、基板1Aの塗膜6Aは、凹溝5A、5Eを含む内周側及び外周側境界領域6a、6bでは凹溝5A、5Eで囲まれた中央領域6cと同等以上の膜厚になるために乾燥速度が抑えられる。また凹溝5A、5E内の水系塗布液Sは第一凸部5B,5Fで片側を仕切られているために中央領域6c方向に一部流動しても少なく抑制され、内周側及び外周側境界領域6a、6bでの乾燥が中央領域6cより先に進むことはなく、全体に亘ってほぼ同時に乾燥が進行する。
水系塗布液Sは固形分が20%程度であるため、乾燥の過程で塗膜6Aの膜厚が減少するが、内周側及び外周側境界領域6a,6bからの水系塗布液Sの流動が抑えられるので、ほぼ塗布時の膜厚分布比を維持した状態で乾燥する。このようにして乾燥が終了すると、図9(c)に示すように塗膜6Aの膜厚が約5分の1に減少して受理層6が形成される。
得られた受理層6は中央領域6cだけでなく内周側及び外周側境界領域6a、6bも含めてほぼ全体に均一で平坦な膜厚(例えば約30μm)を有している。
また、図10に示すように赤外線は3μm前後の領域で水による赤外線吸収率が最も高いので、乾燥用光源38から放射する赤外線を2〜4μm程度の中赤外線に設定すれば赤外線吸収率が100%近く、水分比率が80%程度をなす水系塗布液Sからなる塗膜6Aに照射すると比較的瞬時に水分を吸収できる。そのため、塗膜6Aの乾燥処理効率が良く、光ディスク1を一層効率的に製造できる。
また、図10に示すように中赤外線の波長を2〜4μmに設定することで、波長3μmでは赤外線吸収率が高いがその周辺の2、2〜2,3μm、4μm前後の領域では水分に対する浸透深さが大きい。そのため、上方から中赤外線を照射した場合に、水分比率の高い塗膜6Aを浸透して通り抜けて他のディスク基板4や情報記録層3等への熱エネルギーの進入が迅速に行われ、塗膜6A以外の基板1Aへの熱エネルギーの進入、伝導も短時間で行われる。よって、乾燥用光源38から放射される赤外線は、2〜4μm程度の波長を主として含む中赤外線が好ましい。
このようにして得られた光ディスク1の受理層6について、インクジェットプリンター等で印刷を行う場合、受理層6のうち中央領域6cだけでなく第一凹溝5A,5E上の内周側及び外周側境界領域6a、6bにおいても十分な膜厚を有しており鮮明な印刷画像を得られる。
尚、本実施例による多孔質インク受理層6は、顔料微粒子間の空隙にインクを受容させる、いわゆる多孔質の空隙吸収型受理層である方がインクの乾燥時間が短いので好ましい。
この空隙吸収型受理層は主に顔料とバインダーからなり、顔料としては、アルミナだけでなく、シリカ、ベーマイト、合成微粒子シリカ、合成微粒子アルミナシリケート、気相法合成シリカ、シリカアルミナ複合体粒子、ゼオライト、モンモリロナイト群鉱物、バイデライト群鉱物、サポナイト群鉱物、ヘクトライト群鉱物、スチーブンサイト群鉱物、ハイドロタルサイト群鉱物、スメクタイト群鉱物、ベントナイト群鉱物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、チタン、酸化亜鉛、炭酸亜鉛、珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、カオリン、タルク、アルミナ水和物、プラスチックピグメント、尿素樹脂顔料、セルロース粒子、澱粉粒子などが挙げられ、なかでも、シリカ、アルミナ、シリカアルミナ複合体粒子が好ましい。このうち、特にベーマイト(Al2O3・nH2O、n=1〜1.5)がインクの吸収性、定着性、透明性の観点から好適である。
さらに好ましくは、多孔質インク受理層6の平均細孔半径が3〜25nmであり、特には5〜15nmが適切であり、かつ細孔容積が0.3〜2.0cm3/gが好ましく、特には0.5〜1.5cm3/gであるのが好適である。
バインダーとしては、でんぷんやその変性物、ポリビニルアルコール又はその変性物、スチレン・ブタジエンゴムラテックス,ニトリル・ブタジエンゴムラテックス、ヒドロキシセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド等の水溶性重合体、アルコール可溶性の重合体若しくはこれらの重合体の混合物などを用いることができる。なかでも本実施例では、インク吸収性や耐水性が良好であることを要するからポリビニルアルコールまたはその変性物の使用が好ましい。バインダーは,多孔質インク受理層6における上記顔料100質量部に対して、好ましくは、1〜100質量部、特には、3〜50質量部含まれるのが適切である。
一方、受理層自体がインクを吸収し、自ら膨潤または溶解してインクを受理層内に吸着させる膨潤型インク受理層を用いることもできる。
膨潤型インク受理層を得るために用いる水溶性高分子としては、完全鹸化ないしは部分鹸化のポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、エチレンビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアルキレンオキサイド、ポリアクリルアミド、又はそれらの誘導体などの水溶性の合成高分子、ゼラチン、変性ゼラチン、デンプン、変性デンプン、カゼイン、大豆カゼイン、変性大豆カゼイン若しくはその変性物、又はそれらの誘導体、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ニトロセルロースなどのセルロース誘導体などの水溶性の天然高分子が挙げられる。なかでも、ポリビニルアルコール若しくはその誘導体、ポリビニルピロリドン若しくはその誘導体、ポリアクリルアミド、セルロース誘導体、ゼラチン若しくはその誘導体が特に好ましい。これらの水溶性高分子はそれぞれ単独、又は2種以上の混合物の形態で使用される。
膨潤型インク受理層の場合、上述した水溶性高分子の他に、必要に応じて、顔料を水溶性高分子に対して0.05〜100重量%含有することができる。この顔料の含有量としては0.05〜50重量%とすることがさらに好ましい。なお、顔料としては、多孔質型のものと同じものが使用できる。
尚、上記インク受理層には、その他の添加剤としては、必要に応じて、硬化剤、レベリング剤、消泡剤、増粘剤、蛍光増白剤、着色染料、着色顔料等を使用することができる。特に硬化剤は、多孔質層形成過程において影響が大きく、水系塗布液Sの乾燥過程における水分蒸発での体積収縮による歪みから生じるクラックなどの塗膜欠陥を、早期にゲル化することで抑制する効果がある。バインダーとしてポリビニルアルコールを使用する場合は、ホウ酸やホウ酸塩などが有効である。
本実施例において、基板1Aの被塗布面5上に設けられる多孔質インク受理層6の膜厚は、インク吸収性、塗工層の強度、用途などに応じても選択されるが、例えば30μmが採用される。膜厚は、好ましくは5〜80μmの範囲であるのがよく、膜厚が5μmに満たない場合は多孔質インク受理層6としての効果が発現し難く、一方,80μmを超える場合は透明性や強度の低下または表面に微細なクラックが発生するおそれがあるので好ましくない。なかでも、受理層6の膜厚は10〜50μmであるのが適切である。
上述のように本実施例による光ディスク1の製造方法によれば、塗膜6Aの乾燥工程において、中赤外線を用いて基板1Aの下方から照射し、次いで上方から照射することで、表面に乾燥皮膜が形成されることなく直接的且つ一様に短時間で乾燥を行うことができると共に、基板1Aに変形が生じるのを抑制できる。そして、基板1A及び塗膜6Aの両方の加熱や乾燥を直接且つ一様に短時間で行うことができるため、従来の乾燥方法よりも一層効率的に光ディスク1を製造できる。
その際、上述した従来技術のように基盤1Aの変形を抑えるために機械的強制力を作用させたり、仲介部材を介してあるいは直接にヒータ等の加熱手段で加熱伝導させたりする必要が無く、仲介部材や加熱手段等が基板1Aに接触することにより傷等の発生するおそれもない。そのため、歩留まりが向上する。
また、水系塗布液Sの塗布に際して、中央塗布部5cと同様に第一凹溝5A,5E及び第一凸部5B,5Fでも十分な塗布量を確保できて境界領域で大きく膨らんだ凸曲面を有する塗膜6Aを形成できるから、乾燥時に塗膜6Aのヒケ等を生じない。そのため、被塗布面5の中央領域6c及び内外周側境界領域6a、6bの全域において平坦でほぼ均一な膜厚の受理層6をバランスよく形成でき、受理層6の歩留まりを向上できる。従って、受理層6にインクジェット印刷等を施す場合、受理層6の中央領域6c及び境界領域6a,6bで全体に鮮明で歪みのない画像が得られる。
しかも、第一凸部5B,5Fの外側に吐出される水系塗布液Sは第二凹溝5C、5Gや第二凸部5D,5Hで堰き止められ、水系塗布液の境界が被塗布面5上で不規則に形成されることがなく線状または帯状の規則的で綺麗な連続線で形成され、見栄えがよい。
なお、上述の実施例では、乾燥部13において、第一乾燥部36と第二乾燥部37とでフレーム28の3枚分づつ間欠搬送して、それぞれ基板1A及び塗膜6Aを下方向及び上方向から乾燥処理するようにしたが、第一乾燥部36と第二乾燥部37での各乾燥処理時間は任意であり、塗膜6A中の不動層形成段階との関係でそれぞれの乾燥部の長さや、間欠搬送の速度を適宜選択できる。
また、乾燥処理に際して、支持軸32で基板1Aを支持して加熱するようにしたが、基板1Aの外周面を挟持する等して支持した状態で、実施例と同様な工程で乾燥処理を行ってもよい。この場合には、下方から赤外線を照射する際に支持軸32やアーム部31が干渉するおそれが全くなく確実に均一に照射及び加熱できる。
また、上述の実施例では、乾燥部13において、第一乾燥部36と第二乾燥部37とを順次設けて塗膜6Aに対して基板1Aの下方から赤外線を所定時間照射した後、塗膜6a側から赤外線を照射するようにしたが、基板1Aの塗膜6aと反対側の面2bからのみ赤外線を照射することで塗膜6Aを乾燥処理するようにしてもよい。この場合でも、情報記録層3等の金属層に照射されるまでは、各層の内部及び外部を直接且つ一様に短時間で加熱でき、金属層よりも反対側である塗膜6A側では熱伝導するために、従来の乾燥方法よりも乾燥皮膜や変形が少ないという利点がある。
また、基板1Aにおいて、被塗布面5の内周側及び外周側境界部5a、5bは、第一凹溝5A、5Eと第一凸部5B、5Fを形成すると共に、第二凸部5D,5H及び第二凹溝5C,5Gのいずれか一方のみを形成するようにしてもよい。
あるいは、第二凸部5D,5H及び第二凹溝5C,5Gのいずれも形成しなくてもよい。
更に塗布手段20のノズル24a、24hの吐出口について第一凸部5B、5Fを越えて配設しなくてもよい。また凹溝5A、5E及び凸部5B、5Fの組み合わせは、1組または他の凹溝5C,5G及び他の凸部5D,5Hを加えた2組だけでなく、3組以上で構成してもよい。
なお、上述の第一実施例や変形例において、第一凹溝5A,5E、第二凹溝5C,5G、第一凸部5B、5F、第二凸部5D、5Hについて底部と頂部が尖った角度で形成されているが断面R状の曲面に形成してもよく、この構成を採用すれば、特に凹溝内に水系塗布液Sが充填され易く気泡が混入することを抑制できる。第一凹溝5A,5E、第二凹溝5C,5G、第一凸部5B、5F、第二凸部5D、5Hの断面形状は略三角形に限定されることなく任意の形状を採用できる。
また基板1Aの被塗布面5において内周側及び外周側境界部5a、5bに他の凹溝と他の凸部のいずれかを形成する場合、内周側境界部5aと外周側境界部5bは同種の構成である必要はなく、それぞれ個別に一方の構成とは関係なく凹溝または凸部を形成してもよい。
なお、光ディスク1において、基板1Aは他のディスク基板4に代えて合成樹脂製のコート層や保護層等を設けた構成を備えていてもよい。
また、本発明はデジタルビデオディスク等の光ディスクに限らず他のディスクを含む各種の被塗布物に適用でき、塗膜を塗布して乾燥する受理層形成方法及び被塗布物に採用できる。被塗布物としての光ディスク1は合成樹脂層に金属薄膜である情報記録層3を含んでいるが、金属層を含んでいないものに適用した場合には赤外線を照射することで全体について伝導加熱を用いずに外部及び内部に赤外線が進入して直接且つ一様に加熱処理できる。
本発明の実施例で得られる光ディスクの要部断面図である。 図1に示す光ディスクの基部における印刷面の外周側境界部を示す拡大部分断面図である。 光ディスク製造装置の要部平面図である。 光ディスク製造装置の塗布部を示す要部斜視図である。 塗布手段における各ノズルの吐出口を示す図である。 光ディスク製造装置の乾燥部を示す側面図である。 第一乾燥部の加熱状態を示す要部斜視図である。 (a)は第一乾燥部の構成を示す説明図、(b)は第二乾燥部の構成を示す説明図である。 (a)、(b)、(c)は基板への受理層形成工程を示す部分縦断面図である。 赤外線の波長と水による赤外線吸収率との関係を示す図である。
符号の説明
1 光ディスク(被塗布物)
1A 基板
3 情報記録層
3a 接着剤層
4 ディスク基板(被塗布物)
5A、5E 第一凹溝(凹溝)
5B、5F 第一凸部(凸部)
5C、5G 第二凹溝(他の凹溝)
5D、5H 第二凸部(他の凸部)
6 受理層
6A 塗膜
6a 内周側境界領域(境界領域)
6b 外周側境界領域(境界領域)
6c 中央領域
13 乾燥部
20 塗布手段
28 フレーム
31 アーム部
32 支持軸
36 第一乾燥部
37 第二乾燥部
38 乾燥用光源(第一赤外線照射手段、第二赤外線照射手段)
39 反射面(第一赤外線照射手段、第二赤外線照射手段)
S 水系塗布液(水性塗布液:水性受理層組成物)
6A 塗膜

Claims (10)

  1. 基板の一方の面に水性塗布液を塗布して塗膜を形成し、該塗膜を乾燥させるようにした被塗布物の乾燥方法において、
    前記基板に対して前記塗膜とは反対側の面から赤外線を照射して、前記塗膜を乾燥させるようにしたことを特徴とする被塗布物の乾燥方法。
  2. 前記基板に対して、前記塗膜とは反対側の面側から赤外線を照射する第一工程と、前記塗膜側から赤外線を照射する第二工程を備えてなる、請求項1に記載の被塗布物の乾燥方法。
  3. 前記赤外線は波長2μm〜4μmを含む中赤外線である請求項1または2に記載の被塗布物の乾燥方法。
  4. ディスク基板上に設けた情報記録層の上に保護層または他のディスク基板を積層してなる光ディスクにおいて、
    前記保護層または前記他のディスク基板の前記情報記録層とは反対側の表面に受理層用水性塗料組成物を塗布して受理層用塗膜を形成し、
    前記ディスク基板の前記情報記録層とは反対の面側から赤外線を照射して、前記受理層用塗膜を乾燥させるようにしたことを特徴とする光ディスクの乾燥方法。
  5. 前記ディスク基板の前記情報記録層とは反対の面側から赤外線を照射する第一工程の後に、前記受理層用塗膜の側から赤外線を照射する第二工程を備えてなる請求項4に記載の光ディスクの乾燥方法。
  6. 前記赤外線は波長2μm〜4μmを含む中赤外線である請求項4または5に記載の光ディスクの乾燥方法。
  7. 前記保護層または他のディスク基板の表面における前記受理層用水性塗料組成物の塗布領域の境界に凹溝と凸部が設けられている請求項4乃至6のいずれかに記載の光ディスクの乾燥方法。
  8. 前記受理層用水性塗料組成物の塗布領域の境界に設けた前記凸部の外側に、他の凹溝と他の凸部の少なくともいずれかが設けられている請求項7に記載の光ディスクの乾燥方法。
  9. ディスク基板上に設けた情報記録層の上に保護層または他のディスク基板を積層してなる光ディスクの、前記情報記録層に対して保護層または他のディスク基板を挟んで反対側の表面に受理層用水性塗料組成物を塗布し、該受理層用水性塗料組成物を乾燥させるようにした光ディスクの製造装置において、
    前記ディスク基板の情報記録層とは反対側の面側から前記受理層用水性塗料組成物に赤外線を照射する第一赤外線照射手段と、
    前記受理層用水性塗料組成物側から赤外線を照射する第二赤外線照射手段とを備えたことを特徴とする光ディスク製造装置。
  10. 前記第一及び第二赤外線照射手段は、波長2μm〜4μmを含む中赤外線を放射するものである請求項9に記載の光ディスク製造装置。

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