JP2007313847A - インクジェット記録用インク受容層転写シート及びインクジェット記録媒体の製造方法 - Google Patents

インクジェット記録用インク受容層転写シート及びインクジェット記録媒体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】インク吸収性のない被転写基体上に、簡易で、かつ、低コストに、高品質な記録物を得ることのできるインクジェット記録用インク受容層転写シートの提供。
【解決手段】基材となるフィルム上に、平均粒子径300nm以下の無機粒子及び該無機粒子に対して、バインダーを5〜50質量%含有するインク受容層を有し、さらに、その上にガラス転移点が0〜50℃の熱可塑性樹脂からなる接着剤層を有するインクジェット記録用インク受容層転写シートであって、インク受容層を形成する側のフィルム表面がJIS K6768の規定による濡れ指数が45mN/m以下であるインクジェット記録用インク受容層転写シート。
【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット記録用インク受容層転写シート及びインクジェット記録媒体の製造方法に関する。
近年、インクジェット記録方式により、色再現性、画像密度、光沢性、耐候性等の点で、銀塩写真に近い品質、性能のものが得られるようになってきている。これにともない、CD、DVD、カード等の表面に高画質な画像や鮮明な画像をインクジェット記録方式により印字をしたいという要求が強くなってきている。しかし、これらの基材には、合成樹脂等のインク吸収性のないものが使用されているため、直接、インクジェット記録により印字しようとしても印字することができない。このため、最近では、あらかじめDVD等の基材の上に、インク受容層を形成して印字する方法(特許文献1)や、テープ状基材上に、インク受容層を設け、その裏面に粘着剤層、剥離紙を設けたラベルライター用テープに、インクジェット記録により、印字した後、剥離紙を剥がして、粘着剤層を介して基体に貼る方法が知られている(特許文献2)。しかし、特許文献1の方法では、基材にあらかじめ、インク受容層を形成しなければならず、凹凸のある基材には、インク受容層を形成することが難しい。また、特許文献2の方法では、貼付した後、テープ等の基材が残るため、本来必要とする風合い等の印刷物の特徴が損なわれるおそれがある。
特開2004−355781号公報(特許請求の範囲) 特開平8−142497号公報(特許請求の範囲)
本発明は、インク吸収性のない被転写基体上に、簡易で、かつ、低コストに、高品質な記録物を得ることのできるインクジェット記録用インク受容層転写シート及びインクジェット記録媒体の製造方法を提供することを目的とする。本発明では、特に、表面が粗い被転写基体に対して好ましく使用できる。
本発明は、基材となるフィルム上に、平均粒子径300nm以下の無機粒子及び該無機粒子に対して、バインダーを5〜50質量%含有するインク受容層を有し、さらに、その上にガラス転移点が0〜50℃の熱可塑性樹脂からなる、厚さ3〜30μmの接着剤層を有するインクジェット記録用インク受容層転写シートであって、該インク受容層を形成する側のフィルム表面がJIS K6768の規定による濡れ指数が45mN/m以下であるインクジェット記録用インク受容層転写シートを提供する。
本発明のインクジェット記録用インク受容層転写シートを使用することにより、フィルム、金属、ガラス等のインク吸収性のない被転写基体上に、簡易で、かつ、低コストに、高品質で、高精細な記録物を得ることができるという効果を奏する。また、インク吸収性のない被転写基体上に、基体本来の色調や風合いを損なうことがない記録物が得られる。また、本発明の製造方法により、被転写基体上にインク受容層を形成するという煩雑な塗布工程を経ることなく、インクジェット記録媒体を得ることができる。
本発明において、基材となるフィルムは、表面がJIS K6768の規定による濡れ指数が45mN/m以下であることが必要である。これにより、インク受容層を、被転写基体となる他の基体へ転写する際、インク受容層を破損することなく、剥離して転写できるので好ましい。濡れ指数が45mN/m超であると、フィルムとインク受容層との剥離が困難になるので好ましくない。濡れ指数は、30〜40mN/mであることが好ましい。
基材となるフィルムは、特に限定されるものではなく、ポリエチレンテレフタレート、ポリオレフィン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネートセルロース等が使用できる。また、基材となるフィルムには、適宜必要に応じて、種々の表面処理、例えば、コロナ放電処理、表面処理コート等を行うことができる。基材となるフィルムは、厚さ25〜300μmであることが好ましい。フィルムの厚さが25μm未満であると、強度が不充分で、折れやすく、インク受容層が破損するおそれがあるので好ましくなく、厚さ300μm超であると、コストが高くなるので好ましくない。基材の厚さは50〜100μmが特に好ましい。
本発明のインク受容層は、平均粒子径300nm以下の無機粒子及び該無機粒子に対して、バインダーを5〜50質量%含有する。これにより、基材フィルムとの密着性が良くなり、クラックや層剥離が発生することがないので好ましい。バインダの量が、無機粒子に対して、5質量%未満であると、インク受容層の機械的強度が不足するおそれがあるので好ましくなく、50質量%超であると、インク吸収性が不足するおそれがあるので好ましくない。バインダの量は無機粒子に対して、10〜30質量%含有することが特に好ましい。
無機粒子は、平均粒子径300nm以下であることが必要である。これにより、基材との密着が良く、凹凸によるヘーズの発生が小さくなるので好ましい。平均粒子径は、150〜250nmであることが特に好ましい。
無機粒子としては、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、ベーマイト、合成微粒子シリカ、合成微粒子アルミナシリケート、気相法合成シリカ、ゼオライト、モンモリロナイト群鉱物、バイデライト群鉱物、サポナイト群鉱物、ヘクトライト群鉱物、スチーブンサイト群鉱物、ハイドロタルサイト群鉱物、スメクタイト群鉱物、ベントナイト群鉱物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、チタンゾル、酸化亜鉛、炭酸亜鉛、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、カオリン、タルク、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、ポリ水酸化アルミニウム化合物、アルミナ水和物、プラスチックピグメント、尿素樹脂顔料、セルロース粒子、澱粉粒子などが挙げられ、なかでも、気相法合成シリカ、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、ベーマイトが透明性の点から好ましい。このうち、ベーマイト(Al・nHO、n=1〜1.5)がインクの吸収性、定着性の観点から特に好ましい。
バインダとしては、でんぷん又はその変性物、ポリビニルアルコール又はその変性物,スチレン・ブタジエンゴムラテックス、ニトリル・ブタジエンゴムラテックス、ヒドロキシセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド等の水溶性重合体、アルコール可溶性の重合体若しくはこれらの重合体の混合物等を使用できる。なかでも、インク吸収性や耐水性が良好であることから、ポリビニルアルコール又はその変性物が好ましい。
インク受容層の細孔特性は、平均細孔半径3〜25nm、かつ、細孔容積0.3〜2.0cm/gが好ましく、平均細孔半径5〜15nm、かつ、細孔容積0.5〜1.5cm/gが特に好ましい。細孔特性の値については、窒素吸脱着法に則り、カンタクローム社のオートソーブ3Bで測定して算出することが好ましい。
本発明では、基材となるフィルム上にインク受容層を形成する手段としては、従来より公知の方法により行うことができ、例えば、無機粒子及びバインダを含有するスラリを作成し、これを、ロールコータ、エアナイフコータ、ブレードコータ、ロッドコータ、バーコータ、コンマコータ、グラビアコータ、ダイコータ、カーテンコータ、スプレーコータ、スライドコータ等で塗工し、乾燥する方法が挙げられる。乾燥方法としては、加熱の方式として、熱風、赤外線、加熱シリンダ等が挙げられる。
本発明では、インク受容層は、厚さ10〜80μmであることが好ましい。厚さ10μm未満であると、インク吸収性が不足してインクジェットプリンタでの記録が困難になるおそれがあるので好ましくない。厚さ80μm超であると、インク受容層の透明性や基材との密着強度が低下するおそれがあるほか、転写した際に、被転写基体である基体表面の特徴を生かすことが難しくなるおそれがあるため好ましくない。インク受容層の厚さは15〜50μmであることが特に好ましい。
本発明では、インク受容層の上に、フィルムとの剥離性を良くするために、適宜必要に応じて、粒状微粒子を含有する表面層を設けることが好ましい。表面層は、粒状微粒子及び粒状微粒子に対して、5〜15質量%のバインダを含有することが好ましい。これにより、得られる表面層のインク吸収性や強度が良好となるので好ましい。バインダとしては、上述のインク受容層に使用されるのと同じものが使用でき、ポリビニルアルコール又はその変性物が、強度の高い表面層が得られることから特に好ましい。バインダの量が、粒状微粒子に対して、5質量%未満であると、表面層の機械的強度が不足するおそれがあるので好ましくなく、15質量%超であると、インク吸収性が不足するおそれがあるので好ましくない。バインダの量は粒状微粒子に対して、7〜12質量%含有することが特に好ましい。
粒状微粒子としては、コロイダルシリカ、合成シリカ、合成アルミナシリケート、気相法合成シリカ、ゼオライト等が挙げられ、なかでも、コロイダルシリカが特に好ましい。粒状微粒子は、平均粒子径20〜80nmであることが好ましい。平均粒子径20nm未満であると、表面層のインク吸収性が低下するおそれがあることから好ましくなく、平均粒子径80nm超であると、表面層で光が散乱しやすくなり、得られる記録物の色濃度が低下するおそれがあるため好ましくない。平均粒子径は、30〜60nmであることが特に好ましい。
また、表面層の厚さは0.2〜1.5μmであることが好ましい。厚さ0.2μm未満であると、表面層の強度が低下しやすくなり、基材となるフィルムと剥離する際、破損するおそれがあるため好ましくなく、厚さ1.5μm超であると、表面層のインク吸収性が低下するおそれがあるため好ましくない。表面層は、厚さ0.2〜1μmであることが特に好ましい。
本発明では、表面層を得る方法としては、上述のインク受容層の場合と同様にして、例えば、粒状微粒子にバインダを加えてスラリとし、これを塗布乾燥することにより形成することができる。
本発明では、インク受容層又は表面層の上に、Tgが0〜50℃の熱可塑性樹脂からなる接着剤層を有する。これにより、インク受容層を基材から剥離した際に、インク受容層の膜強度が良くなり、膜に裂けが入ることがなく、被転写基体との接着性も良くなるので好ましい。
熱可塑性樹脂のTgが0℃未満であると、得られる接着剤層の強度が弱くなるため、基材となるフィルムからインク受容層を剥離する際、インク受容層が破損するおそれがあるので好ましくない。また、Tgが50℃超であると、得られる接着剤層の柔軟性がなくなるため、基材となるフィルムからインク受容層を剥離する際、インク受容層が破損するおそれがあるほか、被転写基体となる基材とインク受容層との接着強度が弱くなるので好ましくない。Tgは0〜30℃であることが特に好ましい。また、熱可塑性樹脂は、Tgの異なる2種類以上の熱可塑性樹脂を混ぜて使用してもよい。本発明では、その際のTgは、それぞれのTgの質量基準の加重平均値で0〜50℃で表すものとする。
接着剤層の厚さは、3〜50μmであることが必要である。厚さ3μm未満であると、接着剤層の膜強度が弱くなるおそれがあるので好ましくなく、厚さ50μm超であると、被転写基体に転写した際、被転写基体の色調や面性状の特徴が失われるおそれがあるので好ましくない。厚さは5〜30μmであることが特に好ましい。
熱可塑性樹脂は、ポリエステル、ポリウレタン等が挙げられ、なかでも、ポリウレタンが好ましく、このうち、ポリエステル系ウレタンが特に好ましい。また、ポリエステル系ウレタンは水性アイオノマー型のものであることが好ましい。
接着剤層を形成するには、上記の熱可塑性樹脂を、インク受容層又は表面層の上に塗工、乾燥することが好ましい。塗工、乾燥する方法としては、上述のインク受容層又は表面層を形成する方法と同様の方法が好ましい。
本発明では、得られたインクジェット記録用インク受容層転写シートを使用して下記2つの態様により、インクジェット記録媒体を得ることができる。
第1の態様としては、得られたインクジェット記録用インク受容層転写シートの接着剤層表面を被転写基体に圧着させた後、さらに基材フィルム側から加圧、加熱を行い被転写基体上にインク受容層を転写させた後、基材となるフィルムを剥がし、被転写基体上にインク受容層を形成することにより、インクジェット記録媒体を得る方法が挙げられる。
また、第2の態様としては、得られたインクジェット記録用インク受容層転写シートから、基材となるフィルムを剥離して得られるインク受容層と接着剤層との積層体を、被転写基体の表面に、接着剤層が被転写基体に接するように密着させ、加熱して接着剤層を被転写基体に接着させて、被転写基体上にインク受容層を転写することにより、インクジェット記録媒体を得る方法が挙げられる。この第2の態様では、被転写基体の表面に凹凸がある場合や、曲面がある場合にも均一なインク受容層が形成しやすいので好ましい。
上記いずれの態様においても、基材となるフィルムは、インク受容層又は表面層との界面で剥離することができ、得られたインク受容層は、破損することがなく、被転写基体である基材に転写されるので好ましい。
被転写基体としては、合成樹脂、紙、金属、ガラス等の様々なものが使用できる。被転写基体としては、様々なテクスチャーを有する形状のものが使用でき、例えば、エンボス加工した特殊紙(特種製紙社製、商品名:マーメード、表面粗さJIS B0601規定の十点平均粗さRz37μm)等の基材が挙げられる。
接着剤層を被転写基体に密着させて、加熱する際には、適宜公知の方法により、加圧することが好ましい。加圧の方法としては、アイロン、ラミネータ等の公知の方法が挙げられる。加圧する際の圧力については、一概にはいえないが、圧力0.1〜0.8MPaであることが好ましい。
加熱する温度としては、50〜150℃が好ましい。温度が50℃未満であると、インク受容層が充分に転写できないおそれがあるので好ましくなく、温度が150℃超であると、インク受容層又は被転写基体が変形するおそれがあるので好ましくない。加熱する温度は、80〜110℃が特に好ましい。
得られたイクジェット記録媒体は、被転写基体である基材表面の色調、表面のテクスチャー等の再現性が良いインクジェット記録媒体が得られるため好ましい。
得られたインクジェット記録媒体には、インクジェット記録することにより、印刷することができるので好ましい。
以下に、実施例(例1〜4及び例10)及び比較例(例5〜9)を示す。なお、本実施例において、特に断らない限り、部は質量部を示し、%は質量%を示す。
[例1]
平均粒子径が10nmのベーマイト粒子を含有するアルミナゾル(旭硝子社製、型式:B02)100部に、ポリビニルアルコール(クラレ社製、型式:124)10部、ホウ酸0.2部を混合して、固形分濃度20%の塗工液を得た。この塗工液をバーコータを使用して、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人社製、型番:G―2、長さ180mm×幅20mm、濡れ指数38mN/m)上に塗工した後、100℃で乾燥して、厚さ30μmのアルミナ水和物層を形成した。次に、このアルミナ水和物層の上にポリエステル系ウレタンを含有する分散液(大日本インキ化学工業社製、商品名:ハイドランAP−20、Tg:27℃)をバーコータで塗工し、100℃で乾燥して、厚さ15μmの接着剤層を形成して、インク受容層転写シートを得た。
[評価方法]
得られたインク受容層転写シートのサンプルについて、下記評価を行った。評価結果を表1にまとめる。以下、例2〜9についても、同様の評価を行い、結果を表1にまとめた。
剥離性評価:JIS K 6854−3(T型剥離)の規定に則り、引張り試験機(島津製作所社製、型式:EZTest)を使用して評価を行った。サンプルを試験機にセットし、基材となるフィルムをインク受容層(例2は、表面層)との界面から50mm/minの速度で剥離し、その平均剥離力(単位:N)を測定した。剥離力が1N以下の場合を○、1N超の場合を△、測定中に破壊して、剥離できない場合は×とした。
印字性評価:サンプルから基材フィルムをインク受容層(例2は、表面層)との界面から剥離した後、得られたインク受容層上の接着剤層を印刷用紙(王子製紙社製、商品名:OKトップコートN)に押し付け、温度110℃に加熱し、ラミネーター(日本DBC社製、型式:DBC2500)を使用して、インク受容層を印刷用紙に転写し、インクジェット記録紙を得た。得られたインクジェット記録紙に、赤、緑、青、黄、黒のインクでインクジェットプリンター(セイコーエプソン社製、型式:PM−G800)を使用してインクジェット記録を行い、印字の評価を色濃度計(グレタグマクベス社製、型式:SPM100II)で行った。赤、緑、青、黄、及び黒の合計色濃度が8以上を○、8未満5以上を△、5未満を×とした。
転写性評価:上述の印字性評価と同様にして、サンプルから基材フィルムをインク受容層(例2は、表面層)との界面から剥離し、被転写基体となるエンボス紙(特種製紙社製、商品名:マーメード)にインク受容層を転写してインクジェット記録紙を得た。インク受容層の転写前後でのエンボス紙の凹凸をJIS B0601の規定に則り、測定器(小坂研究所社製、型式:SE−30H)を使用して、表面粗さを測定し、十点平均粗さRzを求めた。インク受容層転写前の十点平均粗さをRz1とし、転写後をRz2として、Rz2/Rz1の比が0.9以上の場合を○、0.9未満0.5以上の場合を△、0.5未満の場合を×とした。
[例2]
シリカゾル(触媒化成工業社製、型番:SI45P、平均粒子径40nm)100部に、ポリビニルアルコール(クラレ工業社製、型番:R1130)10部を加え、固形分濃度8%の塗工液を調製した。この塗工液を使用して、例1と同様に操作を行い、厚さ1μmのシリカ層(表面層)を形成した。シリカ層を形成した上に例1と同様に操作を行い、アルミナ水和物層を形成し、インク受容層転写シートを得た。
[例3]
例1において、接着剤層を厚さ5μmに変更した以外は、同様に操作を行い、インク受容層転写シートを得た。
[例4]
例1において、接着剤層を、ポリエステル系ウレタンを含有する分散液(大日本インキ化学工業社製、商品名:ハイドラン60LM、Tg:−12℃)とポリエステル系ウレタンを含有する分散液(大日本インキ化学工業製、商品名:ハイドランAP−30、Tg:61℃)を質量比で、50/50で混合(平均Tg:24.5℃)したものにより形成した以外は、同様に操作を行い、インク受容層転写シートを得た。
[例5]
例1において、接着剤層として、ポリエステル系ウレタンを含有する分散液(大日本インキ化学工業社製、製品名:AP−30、tg:61℃)を使用して形成した以外は、同様に操作を行い、インク受容層転写シートを得た。
[例6]
例1において、接着剤層として、アクリル系熱硬化性樹脂を含有する分散液(日本ゼオン社製、製品名:LX416、tg:50℃)を使用して形成した以外は、同様に操作を行い、インク受容層転写シートを得た。
[例7]
例1において、接着剤層として、ポリウレタンを含有する分散液(第一工業製薬社製、商品名:スーパーフレックス420、Tg:−16℃)を使用して形成した以外は、同様に操作を行い、インク受容層転写シートを得た。
[例8]
例1において、接着剤層を厚さ2μmに変更した以外は、同様に操作を行い、インク受容層転写シートを得た。
[例9]
例1において、50μmポリエチレンテレフタレートの塗工面をコロナ処理装置(春日電機社製、型式:AGF−010)で処理して、濡れ指数を50mN/mとしたものを使用した以外は同様の操作を行い、インク受容層転写シートを得た。
Figure 2007313847
ただし、表1において、a、bは、下記内容を示す。
a:インク受容層を基材フィルムから剥離した際、インク受容層が形状を維持できず、破損したため、評価できなかった。
b:インク受容層が基材フィルムから剥離できず、無理に剥がそうとすると、インク受容層が破損し、評価できなかった。
[例10]
例1と同様にして操作を行い、インク受容層転写シートを得た。得られたインク受容層転写シートを使用して、下記のとおりの評価を行った。
印字性評価:サンプルの接着剤層を、印刷用紙(王子製紙社製、商品名:OKトップコートN)に押し付け、例1と同様に操作してインク受容層を印刷用紙に接着させた後、基材となるフィルムを剥がして、インクジェット記録紙を得た。得られたインクジェット記録紙を使用して、例1と同様にして評価を行った。
転写性評価:印字性評価と同様にして、被転写基体となるエンボス紙(特種製紙社製、商品名:マーメード)にインク受容層を接着させた後、基材となるフィルムを剥がして、インクジェット記録紙を得た。例1と同様にして、インク受容層の転写前後での表面粗さを測定し、評価した。
印字性評価の結果は、○であった。しかし、転写性評価の結果は、×であった。
本発明のインクジェット記録用インク受容層転写シートは、カード、CD、DVD等のディスク等に画像を形成するのに最適である。

Claims (5)

  1. 基材となるフィルム上に、平均粒子径300nm以下の無機粒子及び該無機粒子に対して、バインダーを5〜50質量%含有するインク受容層を有し、さらに、その上にガラス転移点が0〜50℃の熱可塑性樹脂からなる、厚さ3〜30μmの接着剤層を有するインクジェット記録用インク受容層転写シートであって、該インク受容層を有する側のフィルム表面がJIS K6768の規定による濡れ指数が45mN/m以下であるインクジェット記録用インク受容層転写シート。
  2. 前記無機粒子が、ベーマイトである請求項1に記載のインクジェット記録用インク受容層転写シート。
  3. 前記熱可塑性樹脂が、ポリエステル系ウレタンである請求項1又は2に記載のインクジェット記録用インク受容層転写シート。
  4. 前記インク受容層と前記基材となるフィルムの間に、粒状微粒子及び該粒状微粒子に対して5〜15質量%のバインダーを含有する表面層を有する請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェット記録用インク受容層転写シート。
  5. 請求項1〜4に記載のインクジェット記録用インク受容層転写シートから、前記基材となるフィルムを剥離して得られる前記インク受容層と前記接着剤層との積層体を、被転写基体の表面に、前記接着剤層が前記被転写基体に接するように密着させ、加熱して前記接着剤層を前記被転写基体に接着させて、前記被転写基体上に前記インク受容層を転写する、インクジェット記録媒体の製造方法。
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