JP2007196119A - 攪拌装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】攪拌装置は、回転駆動力を発生する駆動源と、攪拌対象物を保持した状態で駆動源からの回転駆動力を受けて回転するホルダーと、駆動源が取付けられるベースとを有する。
駆動源は、ベースに対し、第1の緩衝部材と第2の緩衝部材とを介した状態で取り付けられている。そして、第1の緩衝部材と第2の緩衝部材とは、駆動源とベースとの間において、ともにホルダーの回転軸芯に対し交差する軸方向であって、且つ、互いに交差する軸方向となるように介挿されている。
【選択図】図3
Description
本発明に係る攪拌装置は、駆動源を第1および第2の緩衝部材を介した状態でベースに取り付け、駆動源とベースとの間において、第1の緩衝部材と第2の緩衝部材とを、ともにホルダーの回転軸芯に対し交差する軸方向であって、且つ、互いに交差する軸方向に介挿することを構成上の特徴とする。
(1)上記本発明に係る攪拌装置では、駆動源とベースとの間に中間フレームを介挿しておき、上記第1の緩衝部材を駆動源と中間フレームとの間に介挿し、且つ、第2の緩衝部材を中間フレームとベースとの間に介挿するという構成を採用することができる。
(2)上記本発明に係る攪拌装置では、上記構成に加えて、次のような構成を含むものとすることができる。
b)ブレーキ部;上記差動部における2つの出力軸の各々に対し作用し、当該2つの出力軸の回転を交互に停止させる。
c)回転方向切り換え部;差動部における2つの出力軸とホルダーとの間に介挿され、当該介挿された側の出力軸の回転方向を正逆切り換えてホルダーに伝達する。
(3)上記本発明に係る攪拌装置では、差動部における2つの出力軸の内、一方の出力軸に回転方向切り換え部が介挿された状態でホルダーを取付けておき、他方の出力軸にフライホイールを取付けた構成とすることができる。
(4)上記(2)または(3)に係る攪拌装置では、上記構成にさらに加え次のような構成を含むものとすることができる。
ここで、本発明に係る攪拌装置では、制御部に対し、ブレーキ部を作動して2つの出力軸の内の一方の出力軸の回転を停止させ、当該停止状態の出力軸に連結された回転方向切り換え部に、回転方向の正/逆切り換えを実行させるための制御信号を送出する、という機能を担わせる。
(5)上記本発明に係る攪拌装置では、上記第1の緩衝部材および第2の緩衝部材の具体例として、ゴムブッシュなどを採用することができる。
(実施の形態1)
1.概略構成
実施の形態1に係る攪拌装置1の概略構成について、図1を用い説明する。
図1に示すように、ホルダー20の凹部20aに填め込まれるクッション材についても、その中央部分が凹入した形状となっている。ここで、ホルダー20とケース10の上面10UFとの間は、直に接合されていない。この部分に係る形状等については、後述する。
攪拌装置1におけるケース10は、その一部が斜面となった操作面10FFが形成されている。操作面10FFには、操作用のスイッチ111やインジケータランプ112などからなる操作部11が設けられている。操作部11におけるスイッチ111やインジケータランプ112は、ケース10の内方に設けられた制御部(図示を省略)に接続されている。
次に、本実施の形態に係る攪拌装置1の要部構成について、図2および図3を用い説明する。図2は、攪拌装置1の要部を示す模式断面図であり、図3は、図2に示す装置要部のA矢視図である。
図2に示すように、攪拌装置1においては、ケース10の内方に駆動源であるモータ30が収納されており、モータ30の駆動軸30aは、ケース10の上面10UFに設けられた開口10aよりケース10の外方に延出されている。モータ30の駆動軸30aには、角柱状のベースブロック22が取り付けられている。なお、図2においては、ベースブロック22とモータ30の駆動軸30aとは分離した状態として表しているが、実際の装置においては、ベースブロック22のZ軸方向下側にあけられた孔22aに駆動軸30aが挿入され、ネジ孔22bにネジ23が締め込まれることで、互いの間が固定されている。
また、ホルダー20は、その外周部分において、Z軸方向下向きに突出状態に形成されたスカート部20cを有する。そして、ケース10の上面10UFにおける開口10aを臨む縁は、Z軸方向上向きに突出する状態に、フランジ部10cが形成されている。ホルダー20のスカート部20cとケース10のフランジ部10cとは、組立状態で互いに干渉しないように形成されており、開口10aの径方向において、ケース10のフランジ部10cがホルダー20のスカート部20cよりも内側となるように形成されている。
中間フレーム32は、ベースフレーム34に対し、X軸方向に架設された4つのゴムブッシュ35が介挿された状態で取り付けられている。
本実施の形態に係る攪拌装置1の駆動および優位性について、図4を用い説明する。図4は、攪拌装置1のホルダー20に攪拌対象物である殻付きの生卵(ワーク)50を載置した状態を示す要部断面図である。
図4に示すように、攪拌装置1におけるホルダー20の凹部20a(図1などを参照。)には、間にクッション材21が充填された状態でワーク50が載置することができるようになっている。そして、攪拌装置1では、ホルダー20にワーク50を載置した状態で、モータ30を回転させ、ワーク50における殻内の卵黄と卵白とを攪拌する。モータ30の回転方向については、予め設定されたタイミングで正逆反転するようになっており、高効率に生卵(ワーク50)における卵黄と卵白とを混合することができる。
また、本実施の形態に係る攪拌装置1では、ホルダー20にスカート部20cを形成し、これに相応してケース10の上面10UFの開口10aを臨む縁部分10cをフランジ状にしているので、オペレータの不注意などによってホルダー20に載置されたワーク50の殻が割れた場合にも、中の卵黄、卵白がモータ30にまで垂れ落ちることがない。このため、装置のメインテナンスという観点からも優位性を有する。
なお、本実施の形態に係る攪拌装置1では、卵の長軸をモータ30の駆動軸30aの軸芯に略直交する方向に、ホルダー20にワーク50を載置することとしたが、必ずしもこのようにワーク50の載置方向を限定する必要はない。ただし、遠心力の伝達という観点からは、図4に示す方向でワーク50を載置することが望ましい。
次に、本実施の形態に係る攪拌装置1の一例としての各部サイズを示す。
モータ30の重量;345[g]
中間フレーム32の重量;50[g]
ホルダー20の重量;115[g]
ワーク50の重量;50〜70[g]
モータ30の本体中心からワーク50の重心位置までの距離;約50[mm]
モータ30の回転数;4300[rpm]
ゴムブッシュ33、35;株式会社ミスミ製 BGOMA12160
(変形例1)
上記実施の形態1では、ワーク50として殻付き生卵を想定する攪拌装置1を一例としたが、以下では、ワークのバリエーションについて、図5を用い説明する。
なお、本バリエーションに係るワーク51についても、インクボトル511内で顔料513が不均一な状態で固化している場合、インクボトル511の中心軸には重心位置が合致していない状態となっている。上記実施の形態1に係る攪拌装置1を用いる場合には、図5に示すワーク51を攪拌対象とする場合にあっても、上記モータ30の駆動軸30aの軸芯に対し交差する方向に架設されたゴムブッシュ33、35の働きを以って、攪拌動作初期における上記重心位置のズレに起因した振動を高効率に吸収することができる。
(実施の形態2)
実施の形態2に係る攪拌装置2の構成について、図6を用い説明する。図6は、上記実施の形態1における図2に相当する要部断面図であり、上記実施の形態1に係る攪拌装置1と同一の構成を採用する部材には同一の符号を付している。
以上のような構成を有する攪拌装置2では、上記実施の形態1に係る攪拌装置1が有する優位性、即ち、攪拌動作初期においてワークの重心位置がモータ30の駆動軸30aの軸芯からズレているような場合にあっても、ゴムブッシュ33、35(ゴムブッシュ35については、図6では図示を省略。図3などを参照。)の働きを以って上記ズレに起因する振動を確実に吸収することができる。
ここで、ゴムブッシュ38は、装置2の攪拌対象であるワークの重量および重心位置のバラツキ幅などを考慮し、これに適合できる特性のものが選択されるべきものである。そして、仔のような選択にあたっては、あまり大きなバネ定数のものを選択すると、ゴムブッシュ33、35による振動吸収を阻害してしまうことにもなるので、注意が必要である。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3に係る攪拌装置3について、図7を用い説明する。
図7に示すように、本実施の形態に係る攪拌装置3は、例えば一斗(約18L)缶などの重いワーク100をその攪拌対象とする構成を有する。
本実施の形態に係る攪拌装置3は、モータ71等の駆動機構が駆動部ケース700内に収納された駆動部70を有し、当該駆動部70の駆動部ケース700が、上記実施の形態1に係る攪拌装置1と同様に、中間フレーム82およびゴムブッシュ83などを介しケース60に取り付けられている。ここで、ゴムブッシュ83は、駆動部ケース700に接合された駆動側フレーム81と中間フレーム82との間に架設されており、また、図7では図示を省略しているが、中間フレーム82とケース60の上側内壁面に接合されたベースフレーム84との間には、図3に示すのと同様の配置を以ってゴムブッシュが架設されている。
2.駆動方法
攪拌装置3の攪拌動作に係る駆動方法については、特開2005−28292号公報に開示された装置と基本的に同様の駆動方法を採用する。このため、本実施の形態に係る攪拌装置3では、その攪拌動作において、上記実施の形態1、2に係る攪拌装置1、2のように、駆動モータ10(回転動力源)に供給する電流の方向を切り換えて、その回転方向を正/逆切替えなくても、攪拌対象物であるワーク100の回転方向を正/逆切換えることが可能である。即ち、本実施の形態に係る攪拌装置3の駆動に際しては、駆動モータ3の駆動を開始し、当該駆動状態において、2つのブレーキブロック73の上方側のブレーキブロック73を作動させてデファレンシャルブロック72から延出される出力軸76aの回転を停止させ、回転が停止されている出力軸76aに接続された回転方向切り換えブロック74を作動させて、ホルダー90に接続された回転軸91の回転方向を正/逆切り換えることができる。
従って、攪拌装置3では、上記一連の動作を駆動シーケンスに基づいて一定の時間毎に出力軸76aに対して実施することで、駆動モータ71からの回転駆動力を一方向に定常的に保ったまま、ワーク100の回転方向を正/逆反転させることができ、高い効率を以って攪拌作業を実行させることができ、また、駆動モータ71および軸76a、76b、91などに対する負荷の軽減という観点からも優位である。
本実施の形態に係る攪拌装置3においても、駆動モータ71を有する駆動部70が、上記実施の形態1に係る攪拌装置1と同様に、Z軸に交差する2方向に架設されたゴムブッシュ83などを介し、ケース60に取り付けられている。また、本実施の形態の攪拌装置3においても、ゴムブッシュが図3と同様の形態を以って間に中間フレーム82を介した状態で2方向に架設のゴムブッシュが別々に配されている。
また、本実施の形態に係る攪拌装置3では、モータ71とホルダー90との間に、デファレンシャルブロック72、ブレーキブロック73および回転方向切り替えブロック74などが介挿された構成を採用するので、モータ71の回転を一定方向に保ったまま、ワーク100の回転方向を一定時間毎に正/逆切り換えることが可能である。このため、ワーク100に重量物を適用した場合においても、モータ71やこれに接続される電気系統、あるいは出力軸76a、76b、91などに過大な負荷がかかることがない。
(その他の事項)
以上での説明に用いた実施の形態1、2、3および変形例などについては、上述の通り、本発明の構成および作用・効果をわかりやすく説明するために用いた一例であって、本発明は、その本質的な特徴部分以外に何らこれらに限定を受けるものではない。例えば、上記実施の形態においては、振動吸収のための緩衝部材の一例としてゴムブッシュ33、35、83を用いることとしたが、これ以外に、スプリングを用いたり、スプリングとアブソーバとの組み合わせを用いたりすることも可能である。
また、上記実施の形態1、2、3では、緩衝部材の架設に際して、その方向ごとに間に中間フレーム32、82を挟んだ状態としたが、このように間に中間フレーム32、82などを挟まずに2方向以上に緩衝部材を設けることとしてもよい。ただし、その場合には、振動吸収という観点から若干不利になる。
また、上記実施の形態1、2、3では、モータ30や駆動部70をケース10、60の上側内面に取り付けることとしたが、取り付け場所はこれに限定されるものではなく、例えば、ケース10、60の底面でもよい。さらに、装置の本体として必ずしもケース10、60を備えている必要はなく、例えば、アングルやチャネルといった材料からなるフレームを装置ベースとしてもよい。
10、60.ケース
11.操作部
12、13.カバーガイド
20、25.ホルダー
21.充填材
22.ベースブロック
30、71.モータ
31、81.駆動側フレーム
32、82.中間フレーム
33、35、38、83.ゴムブッシュ
34、84.ベースフレーム
50、51、100.ワーク
70.駆動部
72.デファレンシャルブロック
73.ブレーキブロック
74.回転方向切替ブロック
78.フライホイール
79.制御ボックス
111.スイッチ
112.インジケータランプ
700.駆動部ケース
Claims (6)
- 回転駆動力を発生する駆動源と、攪拌対象物を保持した状態で前記駆動源からの回転駆動力を受けて回転するホルダーと、前記駆動源が取付けられるベースとを有する攪拌装置であって、
前記駆動源は、前記ベースに対し第1および第2の緩衝部材を介して取り付けられており、
前記駆動源と前記ベースとの間において、前記第1の緩衝部材と第2の緩衝部材とは、ともに前記ホルダーの回転軸芯に対し交差する軸方向であって、且つ、互いに交差する軸方向に介挿されている
ことを特徴とする攪拌装置。 - 前記駆動源と前記ベースとの間において、中間フレームが介挿されており、
前記第1の緩衝部材は、前記駆動源と前記中間フレームとの間に介挿されており、
前記第2の緩衝部材は、前記中間フレームと前記ベースとの間に介挿されている
ことを特徴とする請求項1に記載の攪拌装置。 - 延出された2つの出力軸を有し、前記駆動源からの回転駆動力を受けて前記2つの出力軸に対し、回転駆動力を差動的に伝達する差動部と、
前記2つの出力軸の各々に対し作用し、当該2つの出力軸の回転を交互に停止させるブレーキ部と、
前記差動部から延出された前記2つの出力軸と前記ホルダーとの間に介挿され、当該介挿された側の出力軸の回転方向を正逆切り換えて前記ホルダーに伝達する回転方向切り換え部とを有する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の攪拌装置。 - 前記差動部から延出された前記2つの出力軸の内、一方の出力軸には、前記回転方向切り換え部が介挿された状態で前記ホルダーが取付けられており、他方の出力軸には、フライホイールが取付けられている
ことを特徴とする請求項3に記載の攪拌装置。 - 予め格納された駆動シーケンスに基づき、前記駆動源、前記差動部、前記ブレーキ部および前記回転方向切り換え部の各々に対し、制御信号を送出する制御部を有し、
前記制御部は、前記ブレーキ部を作動して前記2つの出力軸の内の一方の回転を停止させ、当該停止状態の出力軸に連結された前記回転方向切り換え部に、回転方向の正/逆切り換えを実行させるための制御信号を送出する
ことを特徴とする請求項3または4に記載の攪拌装置。 - 前記第1および第2の緩衝部材は、各々がゴムブッシュを含み構成されている
ことを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の攪拌装置。
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