JP2007193221A - 光学機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】比較的簡素な構成にて検出精度を向上し得る光学機器を提供する。
【解決手段】ファインダ2の接眼部側の検出対象面に対して投光し、その反射光を受光するように構成された投受光ユニット21,22,24,25がファインダ2近傍に配置される。投受光ユニットの投光光路23および受光光路26をファインダ光軸8に対して漸近するように傾斜させるとともに、投受光ユニットの受光信号に基づきファインダ2の接眼状態を判別する。
【選択図】図2

Description

本発明は光学機器、特にファインダを備えた光学機器に関する。
従来の接眼検知機能を有するカメラには、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。以下、図9に基づいてそのカメラについて、簡単に説明する。なお、主要な構成について説明するものとする。カメラ100において、ファインダ接眼部(接眼レンズ101)近傍に赤外発光ダイオード(IRED)102を配置し、使用者の目200の角膜からの反射光をファインダ光学系を通して観察する。この場合、ファインダ光学系の中の正立像形成用の光学部材、反射部材103の傾斜反射面103aを可視光反射赤外光透過のダイクロック面とする。したがって可視光は傾斜反射面103aにて反射して使用者の目200に導かれ、使用者の目で反射したIRED102の光は傾斜反射面103aを透過してミラー104、絞り105およびレンズ106を介してセンサ107に導かれるという構成である。
特開平9−211310号公報
しかしながら、特許文献1記載の接眼検知手段の構成では、まず、ダイクロックミラーを利用する必要がある。これは加工に手間が掛かり、コストが高くなってしまう。また、光路をファインダと兼用することとなるために、接眼検知手段を単独のユニットとすることができなくなる。そのため個々の機能を独立して保証することができず、片方の機能に不具合を生じた場合に他方にも影響を及ぼし、結果としてカメラのコストを上昇させてしまう等の問題がある。
本発明はかかる実情に鑑み、比較的簡素な構成にて検出精度を向上し得る光学機器を提供することを目的とする。
本発明の光学機器は、ファインダーと、前記ファインダーをのぞく使用者に向けて光束を投光する投光手段と、前記使用者によって反射された前記投光手段によって投光された光束を受光する受光手段とを有し、前記投光手段の光軸および前記受光手段の光軸が前記ファインダーの光軸に漸近するように配置することを特徴としている。
本発明によれば、簡素な構成によって、特に縦位置で構えた撮影者のファインダ接眼状況の検出精度(顔検知精度)を向上することができ、ファインダ接眼状況に応じた動作を精度良く行うカメラを安価に提供することが可能となる。この場合、顔検知センサを取り付けるにあたり、カメラの部品の構成を複雑化する必要がなく、安価に顔検知機能を付加したカメラの提供が可能となる。
また、顔検知精度を向上しつつ、カメラの外観形状をエッジを絞ったスマートな形状とすることが可能となり、機能と外観の両方を向上したカメラを提供することが可能となる。
また、顔検知精度を向上しつつ、カメラの内部のメカ配置の制約を排除することが可能となり、機能を付加しつつ大型化しないカメラを提供することが可能となる。
以下、図面に基づき、本発明によるファインダ接眼検知装置およびこれを備えたカメラの好適な実施の形態を説明する。
図1〜図5に基づいて本発明の第一の実施形態の説明を行う。図1は、本発明の第一の実施形態に係るカメラの背面斜視図である。1はカメラであり、レンズ交換可能なデジタル一眼レフカメラ(以下、D−SLRカメラと略する)である。2はファインダであり、使用者がカメラが捕らえる画像を確認するために接眼して観察するための窓である。3は外部表示部であり、窓越しに例えばLEDバックライトで照明されたTFT−LCDあるいはOLEDなどの表示器(不図示)が配置されている。そして、撮影時の露出等の情報を表示したり、撮影した画像を表示したりするためのものである。
4は顔検知窓であり、可視光カット赤外光透過な材質でできた窓部材により構成され、カメラ内部側には後述する顔検知センサを構成する部品が配置されている。5はハイノーズアダプタであり、使用者の鼻がファインダ接眼を阻害することがないようアイポイントを延長するためのアクセサリとしてファインダ2に装着される。6はアイカップであり、使用者がファインダ2に接眼した際に痛さを感じないように、またメガネ等を傷つけることがないように、顔にあたる部分をゴムとしたファインダ接眼部に装着するアクセサリである。本実施形態ではハイノーズアダプタ5を介して装着している。
なお、一般的なD−SLRとして、例えば不図示のレリーズ釦によってレリーズ動作を開始するなどの機能を有しているが、ここではそれらの一般的な機能の説明は省略する。
図2は、本発明の第一の実施形態を示すカメラの概略側面図である。図3は、本発明の第一の実施形態を示すカメラの顔検知センサ(本発明に係る投受光ユニット)の概略上面図である。図中に記載してある通り、カメラの横方向(図2の紙面直交方向)をx軸、縦方向をy軸、光軸方向をz軸として説明する。また、8はファインダ光軸である。
図において、21は投光レンズ(第一の光学部材)であり、実際には顔検知窓4に一体に形成されているが、ここでは独立して図示している。22は投光素子であり、LEDなどの発光体により構成され、電流を流すと発光する。ここでは赤外光を発光するLEDを使用する。23は投光光路であり、投光素子22から発光した赤外光は投光レンズ21によって平行光となって投光光路23を形成する。24は受光レンズ(第二の光学部材)であり、実際には顔検知窓4に一体に形成されているが、ここでは独立して図示している。25は受光素子であり、光電変換素子によって構成され、光を受光すると電流を発生する。この電流量によって、受光レベルを知ることができる。26は受光光路であり、光路中の光を集光して受光素子25に導く。
ここで、図3に示されるように投光レンズ21と受光レンズ24を結んだ軸線aは、x軸にほぼ平行に設定されている。投光レンズ21の光軸中心に対して投光素子22の光軸中心は、ファインダ光軸8からx軸方向にΔxだけ離れて配置されている。同様に、受光
レンズ24の光軸中心に対して受光素子25の光軸中心は、ファインダ光軸8からx軸方向にΔxだけ離れて配置されている。このためz−x平面で見たときに、投光光路23と
受光光路26とは、ファインダ光軸8と並行にならず、投光光路23と受光光路26は互いにファインダ光軸8に向かって傾いて、2つの光路が交差するように設定されている。投光光路23と受光光路26とが交差する領域が接眼検知範囲となる。この接眼検知範囲には、接眼検知遠限界27および接眼検知近限界28が存在する。これらにより設定される領域範囲の中になんらかの反射物があれば投光素子22からの投光はその反射物(検出対象面)で反射し、受光素子24にてその反射光を受光することが可能となる。
次に図4は、本発明の第一の実施形態における顔検知センサの動作を表すフローチャートである。
ステップS41から開始する。ステップS42にて投光素子22が発光する。ステップS43にて受光素子24が受光する。ステップS44で受光素子24の受光レベルをチェックする。この場合、予め設定した所定値よりも大きな受光レベルであれば、ステップS45に進んで顔検知フラグを“1”にセットする。また、所定値よりも小さな受光レベルであればステップS46に進んで顔検知フラグを“0”にセットし、その後はどちらもステップS47にて一連のフローを終了する。なお、このフローは、不図示のカメラの動作を電子制御を司るマイクロコンピュータによって行われ、このマイクロコンピュータによって撮影者の接眼状態の判定を行う。
カメラは、顔検知フラグが“1”であれば、使用者がファインダ2を覗いていると判断して、表示器を消灯することで使用者に不必要な眩しさを感じさせるのを防ぐ。顔検知フラグが“0”であれば使用者はファインダ2を除いてはおらず、外部表示部3を確認している可能性が高いので表示器を消灯しないようにする。
図5は、本発明の第一の実施形態を適用したカメラの使用状態を表す図である。本実施形態において顔検知センサは、使用者がカメラを正位置で構えたときに、ほぼ頬の反射を拾うようにファインダ2の直下に配置されている(図1参照)。ファインダ2の直下であれば、ファインダ2を右目で覗く人でも左目で覗く人でも、確実にその頬を検出することが可能となる。一方、カメラを縦位置に構えた場合には、その構え方は使用者それぞれであり、顔を検出できない可能性もある。特にファインダ2の直下に顔検知センサを配置した場合に最も顔を検出し難くなる。
例えば、左目でファインダ2を覗き、グリップを下側にした場合の状態が図5に示される。この場合、投光光路23A/受光光路26Aをカメラのファインダ光軸8と平行に構成すると、投光光路23A/受光光路26Aの顔とのなす角度が鈍角となり、このときの反射部位R1での拡散反射成分が小さくなってしまう。そのため受光光量が小さくなり、そのままでは検出範囲内に顔があっても顔が無い、と誤判定してしまう可能性がある。
そこで本発明においては、顔検知センサの光軸、即ち投光光路23および受光光路26を、y−z平面に投影してみたときに、ファインダ光軸8に向けて傾けて配置している。具体的には投光レンズ21の光軸中心に対して投光素子22の光軸中心が、ファインダ光軸8からy軸方向にΔyだけ離れて配置されている。また受光レンズ24の光軸中心に対
して受光素子25の光軸中心が、ファインダ光軸8からy軸方向にΔyだけ離れて配置さ
れている。このためy−z平面で見たときに、投光光路23と受光光路26とは、ファインダ光軸8と並行にならず、投光光路23と受光光路26は互いにファインダ光軸8に向かって傾いて、2つの光路がファインダ光軸8と交差するように設定されている。なお、図6はかかる投光素子22および受光素子25の配置構成を模式的に示している。このように投光光路23および受光光路26はy−z平面の投影にて、ファインダ光軸8に向けた傾きが確保される。
また、この構成においては投光レンズ21、投光素子22、受光レンズ24および受光素子25はカメラ1のx−y平面に平行に配置されているので、その取付け構造の構成が
単純で済むという特徴がある。このように構成することで投光レンズ21、投光素子22および受光レンズ4、この結果投光光路23/受光光路26の顔となす角度が鋭角となる。そして、このときの反射部位Rにおける拡散反射成分の大きなものを受光素子24に導くことが可能となり、顔検知センサの前に顔がある場合に、顔の検出を確実なものとする。
上記の場合、ファインダ2には図1に示した通り、ハイノーズアダプタ5やアイカップ6が取り付けられる。この他にも視度補正レンズを取り付けることが可能である。これらのアクセサリはカメラ1(のボディ)から突出する。したがって、投光光路23/受光光路26はこれらアクセサリによって光路を遮られることがないように設定される。
なお、右目でファインダを覗きグリップを上にした場合も同様に検出が難しくなるが、本発明による効果は上記したものと全く同じである。
また、本実施形態ではファインダ2の下部に顔検知センサを配置した場合について説明をした。しかし、これがファインダ2の上部に配置されていても同様にy−z平面で見たときの投光光路、受光光路をファインダ光軸に向けて傾けることで縦位置での反応性を向上させることが可能である。また、ファインダ2の横(y軸方向)に顔検知センサを配置した場合には、z−x平面で見たときの投光光路、受光光路をファインダ光軸に向けて傾けることで、常に顔検知センサの反応性を高め、接眼検知性能が向上することができる。
本発明の実施形態の説明にはD‐SLRカメラを用いたが、その他のコンパクトタイプのデジタルカメラや、フイルムを用いたSLRカメラ、レンズシャッタカメラに対して顔検知センサを構成する際にも有効である。
(その他の実施形態)
図7は、本発明の他の実施形態を示すカメラの側面概略図である。図7に示した第二の実施形態は、投光レンズ61の光軸中心および投光素子62の入射面側の光軸中心とがy−z平面に対して一致している。しかし、投光レンズ61の射出面をファインダ光軸8に向けて傾斜しているので、投光光路63はファインダ光軸8に向けて曲がることになる。すなわち、投光素子62から投光レンズ61までの投光光路63は、y−z平面にてファインダ光軸8と並行であるが、投光レンズ61から射出した光束は、y−z平面にてファインダ光軸8と並行にはならず、ファインダ光軸8に向けて曲げられる。図示しないが、受光系では、受光レンズの入射面がファインダ光軸8に向けて傾斜していることで、受光光路がファインダ光軸8に向けて曲がる。また、z−x方向の構成は前記第一の実施形態の図3と同様であるので、説明を省略する。
この構成はカメラ背面の顔検知窓周辺のデザインが上面に向けて傾斜したデザインであるときに、機能と外観を両立することが可能となって有益となる。
さらに、図8は第三の実施形態を示しており、投光レンズ71の光軸中心および投光素子72の光軸中心とをy−z平面に対して一致させるとともに、一致させた光軸中心がともにファインダ光軸に対して傾くように、投光レンズ71および投光素子72を傾けて配置している。こうすることでy−z平面にて、投光光路73がファインダ光軸8と並行にはならず、ファインダ光軸8に向けて曲げられる。また、z−x方向の構成は前記第一の実施形態の図3と同様であるので、説明を省略する。図示しないが、受光系では、受光レンズの光軸中心および受光素子の光軸中心とをy−z平面に対して一致させるとともに、一致させた光軸中心がともにファインダ光軸に対して傾くように、受光レンズおよび受光素子を傾けて配置している。こうすることでy−z平面にて、受光光路がファインダ光軸8と並行にはならず、ファインダ光軸8に向けて曲げられる。受光系のz−x方向の構成は前記第一の実施形態の図3と同様であるので、説明を省略する。
この構成は顔検知窓4の奥上部にファインダ関係部品があるなど、メカ配置的な制約がある場合に、その制約を排除することが可能となり、カメラの無用な大型化を避けたいときに有効である。
本発明の第一の実施形態を施したカメラの背面斜視図である。 本発明の第一の実施形態を示すカメラの概略側面図である。 本発明の第一の実施形態を示すカメラの顔検知センサの概略上面図である。 本発明の第一の実施形態の顔検知センサの動作を表すフローチャートである。 本発明の第一の実施形態を適用したカメラの使用状態を表す図である。 本発明に係る投光素子および受光素子の配置構成を模式的に示す図である。 本発明の第二の実施形態を示すカメラの概略側面図である。 本発明の第三の実施形態を示すカメラの概略側面図である。 従来例を示すカメラの側断面図である。
符号の説明
1…カメラ、2…ファインダ、21…投光素子、22…投光レンズ、23…投光光路、24…受光素子、25…受光レンズ、26…受光光路。

Claims (4)

  1. ファインダーと、
    前記ファインダーをのぞく使用者に向けて光束を投光する投光手段と、
    前記使用者によって反射された前記投光手段によって投光された光束を受光する受光手段とを有し、
    前記投光手段の光軸および前記受光手段の光軸が前記ファインダーの光軸に漸近するように配置することを特徴とする光学機器。
  2. 前記投光手段は投光素子と投光光路を形成する第1の光学部材とを有し、前記投光素子の光軸中心と前記第1の光学部材の光軸中心とをずらして配置することで、前記投光手段の光軸を前記ファインダーの光軸に漸近させるとともに、前記受光手段は受光素子と受光光路を形成する第2の光学部材とを有し、前記受光素子の光軸中心と前記第2の光学部材の光軸中心とをずらして配置することで、前記受光手段の光軸を前記ファインダーの光軸に漸近させることを特徴とする請求項1に記載の光学機器。
  3. 前記投光素子の光軸中心と前記第1の光学部材の光軸中心とを2軸方向でずらして配置するとともに、前記受光素子の光軸中心と前記第2の光学部材の光軸中心とを2軸方向でずらして配置することを特徴とする請求項2に記載の光学機器。
  4. 前記第1の光学部材の射出面を前記ファインダーの光軸に向けて傾斜させることで、前記投光手段の光軸を前記ファインダーの光軸に漸近させるとともに、前記第2の光学部材の入射面を前記ファインダーの光軸に向けて傾斜させることで、前記受光手段の光軸を前記ファインダーの光軸に漸近させることを特徴とする請求項2に記載の光学機器。










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