JP2008242134A - 表示装置 - Google Patents
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【解決手段】 表示装置は、表示部と、輝度検知部と、防眩部と、制御部とを備える。表示部は、装置入力側から入射した光束を透過させて装置出力側に導くとともに、この透過光束による視野像に任意の情報表示を重畳させて装置出力側からユーザーに提示する。輝度検知部は、視野像に対応する輝度情報を取得する。防眩部は、輝度検知部の出力に基づいて、透過光束の光量を減衰させる。制御部は、視野像の高輝度領域と情報表示の表示部分とが重なる場合に、防眩部における表示部分での透過光束の光量を、情報表示がない場合と比べて相対的に変化させる。
【選択図】 図1
Description
第3の発明の表示装置は、表示部と、輝度検知部と、防眩部と、制御部とを備える。表示部は、装置入力側から入射した光束を透過させて装置出力側に導くとともに、この透過光束による視野像に任意の情報表示を重畳させて装置出力側からユーザーに提示する。輝度検知部は、視野像に対応する輝度情報を取得する。防眩部は、輝度検知部の出力に基づいて、透過光束の光量を減衰させる。制御部は、視野像の高輝度領域と情報表示の表示部分とが重なる場合に、情報表示の表示色を変化させる。
第5の発明は、第4の発明において、表示装置は、ユーザーの視点位置を検出する視点位置検出部をさらに備える。そして、防眩部は、視点位置に応じて透過光束の光量を減衰させる範囲を変化させる。
また、本発明の他の形態では、視野像の高輝度領域と情報表示の表示部分とが重なる場合に、表示色の変化によって情報表示の視認性が向上する。
図1は第1実施形態の表示装置を示す概要図である。図2は第1実施形態の表示装置の構成を示すブロック図である。ここで、以下の説明では、表示装置においてユーザーと相対する面を装置出力側と称する。また、表示装置の出力側の反対面を装置入力側と称する。図1に示すように、第1実施形態の表示装置は、装置入力側からの透過光束によってユーザーに外界を視認させるとともに、透過光束による視野像に情報表示を重畳させてユーザーに提示できる。
第2液晶パネル13は、第1液晶パネル11と同形状の透過型液晶表示素子で構成されている。第2液晶パネル13は、表示装置の装置入力側において第1液晶パネル11と平行に配置されている。この第2液晶パネル13は、装置入力側から装置出力側への光束の透過率を調整する。そして、第2液晶パネル13は、装置入力側に高輝度の物体があるときに表示装置の透過光量を減衰させる役目を果たす。
第1撮像部15は装置出力側に向けて配置されたカメラである。この第1撮像部15は、合焦位置調節用のフォーカシングレンズ15aと、第1撮像素子15bと、A/D変換部15cとを有している。第1撮像素子15bは、装置出力側でのユーザーの視点位置を検出するための画像を撮影する。第1撮像素子15bの出力は、A/D変換部15cを介してバス20に接続されている。
CPU18は、表示装置各部の統括的な制御を行うプロセッサである。このCPU18は、第1撮像部15の出力画像を解析し、装置出力側におけるユーザーの視点位置と、表示装置でのユーザーの視野とを演算する。また、CPU18は、第2撮像部16の輝度解析画像に基づいて、上記の視野像の輝度分布を示す輝度情報と、第2液晶パネル13の各領域での透光率を示す遮光マップとを生成する。
以下、図3の流れ図を参照しつつ、第1実施形態における表示装置の動作例を説明する。
ステップ101:CPU18は、ユーザーから電源のオン操作を受け付けると、第1表示制御部12に対して第1液晶パネル11の表示開始を指示する。その後、第1表示制御部12は、第1液晶パネル11を随時駆動させることで、表示装置の視野像に任意の情報表示を重畳させる。なお、S101の段階での第2液晶パネル13は、光束の透過率が高い状態に設定されている。
ステップ105:CPU18は、表示装置に対するユーザーの視点位置(S104)に基づいて、表示装置におけるユーザーの視野(すなわち、表示装置の液晶パネルに投影される視野像の範囲)を幾何演算で推定する。なお、第1実施形態においてユーザーの視野を求めるのは以下の理由による。
ステップ107:CPU18は、表示装置におけるユーザーの視野のデータ(S105)に基づいて、輝度解析画像と視野像との視差を演算する。そして、CPU18は、上記の視差に基づいて、第2撮像部16の輝度解析画像のうちから表示装置の視野像に対応する範囲を演算する。
なお、S109のNO側の場合には、視野像には高輝度部分が含まれていないと判定できる。そのため、2回目以降のループにおいて、以前のループでの遮光処理(後述のS113)で第2液晶パネル13の透過率が変更されているときには、第2表示制御部14は第2液晶パネル13の透過状態を初期化する。これにより、表示装置の視野から高輝度の物体がなくなった場合には、第2液晶パネル13の透過率が元に戻されて非遮光状態となる。
具体的には、CPU18は、輝度情報において閾値以上の輝度値を示す高輝度領域を、第2液晶パネル13上で遮光すべき遮光領域に指定する。このとき、CPU18は第2液晶パネル13を完全に遮光することなく半透過状態にして、ユーザーが外界の状態を把握できるようにする。また、CPU18は、輝度情報での輝度値の誤差を考慮して、高輝度領域よりもやや広い範囲を遮光領域としてもよい。
ステップ111:CPU18は、文字情報の表示箇所と、遮光領域(S110)とが重複しているか否かを判定する。上記要件を満たす場合(YES側)には、CPUはS112に移行する。一方、上記要件を満たさない場合(NO側)には、CPUはS113に移行する。
一例として、遮光領域における光束の透過率を段階的に変化できる場合には、CPU18は、遮光マップのうちで文字情報の表示箇所における光束の透過率の値を一段階から二段階程度高く変更する。勿論、遮光マップでの遮光領域における光束の透過率の値は、文字情報の視認性確保と防眩効果との兼ね合いで適宜調整することができる。
ステップ113:CPU18は、第2液晶パネル13の透過状態の変更を第2表示制御部14に対して指示する。第2表示制御部14は、輝度情報用メモリ19の遮光マップに基づいて、第2液晶パネル13の各遮光領域における光束の透過率をそれぞれ低下させる。
また、第1液晶パネル11での情報表示と、第2液晶パネル13での遮光領域とが重なる場合には、情報表示と重なる部分の透過光量が多くなるように調整される(図6参照)。
第1実施形態の表示装置では、視野像に対応する輝度情報に基づいて、視野像の高輝度部分における透過光を第2液晶パネル13で減衰させることができる。したがって、表示装置の視野に高輝度の物体が含まれる場合でも、ユーザーは眩しさを感じることなく、第1液晶パネル11による情報表示や視野像を視認しうる。
さらに、第1実施形態でのCPU18は、ユーザーの視点位置と、視野像および輝度解析画像の視差を考慮して輝度情報を生成する。そのため、第2液晶パネル13における高輝度領域をより高い精度で特定することが可能となる。
図7は、第2実施形態での表示装置の構成を示す概要図である。第2実施形態は第1実施形態の変形例であって、一眼レフレックス型の電子カメラに表示装置を組み込んだものである。勿論、一眼レフレックス型の銀塩カメラ(フイルムカメラ)に表示装置を組み込むようにしてもよい(銀塩カメラの場合の図示は省略する)。
ファインダ光学系は、焦点板38と、コンデンサレンズ39と、ペンタプリズム40と、第1液晶パネル41および第2液晶パネル42と、ハーフミラー43と、接眼レンズ44とを有している。
そして、メインミラー34が観察状態にあるときには、メインミラー34で反射された光束が焦点板38で一旦結像する。焦点板38で結像した光束は、コンデンサレンズ39およびペンタプリズム40を通過し、ペンタプリズム40の入射面に対して90°の角度を有する射出面に導かれる。そして、ペンタプリズム40の射出面からの光束は、第2液晶パネル42およびハーフミラー43を通過した後に、接眼レンズ44を介してユーザーの目に到達する。なお、ハーフミラー43の上方には、第1液晶パネル41とバックライト46とが配置されている。
第1液晶パネル41は、CPU37の指示により文字や画像などの任意の情報表示を実行する。なお、第1液晶パネル41の背面側にはバックライト46が配置されている。また、第2液晶パネル42は、CPU37の生成した輝度情報に基づいて、視野像の高輝度部分の透過光量を減衰させる。そして、第1液晶パネル41を透過したバックライト46の光束と、第2液晶パネル42を透過した撮影レンズ31からの光束とはハーフミラー43によって合成され、ユーザーは各種の情報表示が重畳された視野像を接眼レンズ44から視認できる。したがって、第2実施形態の電子カメラによっても、第1実施形態の表示装置とほぼ同様の効果を得ることができる。なお、第2実施形態では、ユーザーの視点位置は固定されるため、第1実施形態の第1撮像部(15)に対応する構成は省略されている。
このとき、CPU37は、分割測光センサ45の出力に基づいて、視野像の赤、緑、青の各色ごとの色ヒストグラムを生成するとともに、この色ヒストグラムから視野像の色調を判定する。例えば、赤色の色成分が多く、緑色および青色の色成分が少ない場合には、CPU37は視野像の色調を赤色と判定する。そして、CPU37は、視野像の遮光箇所の色調に対する補色(上記例であればシアン)を情報表示の表示色に変更する。なお、CPU37は第1液晶パネル41の情報表示の輝度を必要に応じて高めても良く、あるいは補色以外他の表示色に変更するものでもよい。上記構成においても、情報表示の位置と遮光領域とが重なる状況下で、情報表示の視認性を高めることが可能となる。
(1)本発明の表示装置は、例えば、車両などの乗物のフロントガラスに情報を表示する透過型ディスプレイや、透過型のヘッドマウントディスプレイや、動物園、水族館、博物館などでガラス越しに対象物の情報を表示する案内表示器などに種々適用できる。
(2)上記の実施形態では、透過型の液晶素子で視野像の光量を調整する例を説明したが、本発明の構成は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、透過光の光量を減衰させるフィルタを光路内に機械的に挿入する構成としてもよい。あるいは、光の反射率を電子制御できるエレクトロクロミック素子が鏡面に用いられた防眩ミラーを用いて視野像の光量を調整するようにしてもよい。
(4)上記の実施形態では透過型の液晶素子で視野像に情報表示を重畳させる例を説明したが、本発明の構成は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、第1液晶パネル(11,41)に代えて公知の発光表示素子(例えば、有機EL素子、無機EL素子、LED、PDP、FED、SEDなど)で情報表示を行い、この情報表示をハーフミラーで視野像に合成するようにしてもよい。この場合においても、遮光領域に情報表示が重なるときには、第2実施形態と同様に、情報表示の表示色を変更してもよい。
(5)第2実施形態において、第2液晶パネル42の後ろに第1液晶パネル41を平行に配置してもよい。かかる構成によればハーフミラー43およびバックライト46は不要となる。さらに、第2実施形態において、接眼部の近傍に視線検出装置を組み込んで、ユーザーの視線の位置に応じて光量を調整する箇所を変化させるようにしてもよい。
なお、本発明は、その精神またはその主要な特徴から逸脱することなく他の様々な形で実施することができる。そのため、上述した実施形態は、あらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明は、特許請求の範囲によって示されるものであって、本発明は明細書本文にはなんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内である。
Claims (6)
- 装置入力側から入射した光束を透過させて装置出力側に導くとともに、この透過光束による視野像に任意の情報表示を重畳させて前記装置出力側からユーザーに提示する表示部と、
前記視野像に対応する輝度情報を取得する輝度検知部と、
前記輝度検知部の出力に基づいて前記透過光束の光量を減衰させる防眩部と、
前記視野像の高輝度領域と前記情報表示の表示部分とが重なる場合に、前記防眩部における前記表示部分での前記透過光束の光量を、前記情報表示がない場合と比べて相対的に変化させる制御部と、
を備えることを特徴とする表示装置。 - 請求項1に記載の表示装置において、
前記制御部は、前記視野像の高輝度領域と前記情報表示の表示部分とが重なる場合に、前記防眩部における前記表示部分での前記透過光束の光量を、前記情報表示がない場合と比べて相対的に高くすることを特徴とする表示装置。 - 装置入力側から入射した光束を透過させて装置出力側に導くとともに、この透過光束による視野像に任意の情報表示を重畳させて前記装置出力側からユーザーに提示する表示部と、
前記視野像に対応する輝度情報を取得する輝度検知部と、
前記輝度検知部の出力に基づいて前記透過光束の光量を減衰させる防眩部と、
前記視野像の高輝度領域と前記情報表示の表示部分とが重なる場合に、前記情報表示の表示色を変化させる制御部と、
を備えることを特徴とする表示装置。 - 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の表示装置において、
前記視野像の範囲を含む輝度解析画像のデータを生成する撮像部をさらに備え、
前記輝度検知部は、前記輝度解析画像のデータから前記視野像の輝度分布を示す前記輝度情報を生成し、
前記防眩部は、前記輝度情報での輝度が閾値以上となる位置を基準として前記透過光束の光量を部分的に減衰させることを特徴とする表示装置。 - 請求項4に記載の表示装置において、
前記ユーザーの視点位置を検出する視点位置検出部をさらに備え、
前記防眩部は、前記視点位置に応じて前記透過光束の光量を減衰させる範囲を変化させることを特徴とする表示装置。 - 請求項4に記載の表示装置において、
前記輝度検知部は、前記視野像と前記輝度解析画像との視差を補正して、前記輝度解析画像のデータから前記輝度情報を生成することを特徴とする表示装置。
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