JP2007192075A - 電動モータの回転角検出装置 - Google Patents

電動モータの回転角検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】バルブ特性可変機構の組付け後の最初の機関始動時に電動モータの回転角が誤検出されるのを抑制し、その後の機関始動時については同回転角を高い精度で検出する。
【解決手段】電子制御装置86は、位置センサ81,82からの回転角信号を計数し、かつ機関停止に伴いリセットされる位置カウンタの相対カウント値を用いて、電動モータ46の基準位置からの回転角に対応する絶対カウント値を求める。また、その絶対カウント値に基づき電動モータ46の回転角を検出するとともに、機関始動時には前回の機関停止直前に記憶した位置カウンタの相対カウント値を絶対カウント値の算出に用いる。さらに、機関始動時における回転角の検出に際し、機関停止中における電気角カウンタのカウント値の変化量に基づき、機関始動時における相対カウント値を補正するが、作用角可変機構38の組付け後の最初の機関始動時にはこの補正を禁止する。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の機関バルブのバルブ特性を可変とするバルブ特性可変機構を駆動する電動モータについて、その回転角を検出する装置に関するものである。
内燃機関の一般的な動弁機構は、バルブスプリングによって閉弁方向に付勢された機関バルブを、カムシャフトのカムによって直接、又はロッカーアーム等を介して押下げて開弁させる構成を採用している。この動弁機構によって機関バルブを作動させる場合、機関バルブの開弁期間(作用角)や最大リフト量といったバルブ特性は、機関運転状態に拘わらず一定である。
これに対し近年では、上記動弁機構として、機関バルブのバルブ特性を可変とするバルブ特性可変機構を用いることが提案されている。この可変機構によれば、例えば内燃機関の低回転低負荷域では、吸気バルブの作用角を小さくして吸入空気量を制限することで、スロットルバルブの開度制御によって生ずるポンピングロスを小さくし、燃費の向上を図ることができる。また、内燃機関の高回転高負荷域では上記作用角を大きくし、吸気充填効率の向上により機関出力の増加を確保することができる。
上記バルブ特性可変機構が例えば電動モータによって駆動される場合には、同電動モータが所定の回転角範囲内で回転させられ、機関バルブのバルブ特性がその回転角範囲内における電動モータの回転角に対応したものとなる。従って、機関バルブのバルブ特性を精密に制御するには、電動モータの回転角を正確に検出し、その回転角を目標とするバルブ特性に対応した値にすることが重要になる。
これに対しては、例えば特許文献1によるように、電動モータが一定角度回転する毎に回転角信号を出力する位置センサ(エンコーダ)を設け、その位置センサからの回転角信号を位置カウンタにより計数する方法が考えられる。この位置カウンタの計数値(相対カウント値)は、内燃機関の停止に伴い「0」にリセットされる。そして、上記相対カウント値を用いて、電動モータの基準位置からの回転角に対応する絶対カウント値を求める。この方法によれば、絶対カウント値が電動モータの回転角に対応した値になるため、同絶対カウント値に基づき電動モータの回転角を高い精度で検出することが可能となる。
しかし、内燃機関の停止に伴い上記相対カウント値が「0」にリセットされると、次回の機関始動時に位置カウンタによる回転角信号の計数を行ったとしても、相対カウント値が電動モータの回転角に対応しなくなる。このため、内燃機関の停止直前にそのときの相対カウント値を不揮発性メモリに記憶し、機関始動時にはこの記憶した相対カウント値を読出して絶対カウント値の算出に用いるようにしている。こうした処理を行うことで、機関始動後も絶対カウント値を電動モータの回転角に対応した値とすることが可能となる。
ところで、上述したように、機関停止直前に相対カウント値を記憶する処理を行うとともに、機関始動時に上記相対カウント値を読出して絶対カウント値の算出に用いる処理を行っても、機械的ながたつき等により機関停止中に電動モータの回転角が変化することが起こり得る。この場合、機関始動時における電動モータの回転角が機関停止直前に記憶された相対カウント値に対応しなくなり、機関始動後に計数が開始される位置カウンタの相対カウント値を用いて算出した絶対カウント値は、電動モータの回転角に対応した値からずれる。その結果、絶対カウント値に基づき検出される電動モータの回転角が不正確になり、その回転角等に基づき電動モータを駆動し、機関バルブのバルブ特性を目標の特性に制御しようとしても、その制御を適正に行えず、機関運転に悪影響を及ぼすおそれがある。
これに対しては、例えば特許文献2によるように、電動モータの駆動に用いられる複数の既存の通電相切替え用センサ(電気角センサ)を利用することが考えられる。各電気角センサからは、電動モータが一定角度回転する毎に電気角信号が互いに位相をずらした状態で出力される。これらの電気角信号の出力パターンに応じて各電気角信号を電気角カウンタにより計数する。
そして、機関停止中における電気角カウンタのカウント値の変化量を、電動モータの回転角の変化量相当値として求める。具体的には、機関停止直前に電気角カウンタのカウント値を不揮発性メモリに書き込み、機関始動時にこのカウント値を読出す。また、機関始動時には、そのときの電気角カウンタのカウント値の出力パターンに応じたカウント値を求める。そして、これらのカウント値の偏差を、機関停止中における電気角カウンタのカウント値の変化量とする。さらに、この変化量に基づき、機関始動時における位置カウンタの相対カウント値、すなわち、前回の機関停止直前に記憶した相対カウント値、を補正する。従って、補正後の相対カウント値を絶対カウント値の算出に用いることで、機関始動時の絶対カウント値を電動モータの実際の回転角に対応した値とすることができる。その結果、機関停止中に電動モータの回転角が変化したとしても、上記絶対カウント値に基づき電動モータの回転角を高い精度で検出することができるようになる。
特開2004−76265号公報 特開2004−194454号公報
ところが、上述した電動モータの回転角を検出する技術では、バルブ特性可変機構を組付けた後の最初の機関始動時等に次の懸念がある。こうした機関始動時には、上記電気角センサからのパルス信号の出力パターンに応じたカウント値を決定することが可能である。しかし、最初の機関始動時であることから、前回の機関停止時が存在せず、機関停止直前における電気角カウンタのカウント値が不揮発性メモリに記憶されていない。この場合、不揮発性メモリからは、予め初期設定された値がカウント値として読出される。このカウント値は実際の値とは異なる可能性が高い。従って、このカウント値を用い、他の機関始動時と同様にして、機関停止中における変化量を算出すると、誤った変化量を演算してしまう。その結果、相対カウント値の補正、絶対カウント値の算出が、上記変化量の誤演算の影響を受け、電動モータの回転角として誤った値を検出するおそれがある。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、バルブ特性可変機構の組付け後の最初の機関始動時に電動モータの回転角が誤検出されるのを抑制し、その後の機関始動時については同回転角を高い精度で検出することのできる電動モータの回転角検出装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明では、内燃機関の機関バルブのバルブ特性を可変とするバルブ特性可変機構を駆動するアクチュエータであり、互いに位相をずらした状態で電気角信号を出力する複数の電気角センサを備え、前記電気角信号の出力パターンに応じた電気角カウンタのカウント値に基づき通電相が切り替えられることにより回転駆動される電動モータと、前記電動モータの回転に伴い回転角信号を出力する位置センサと、前記位置センサからの回転角信号を計数し、かつ機関停止に伴いリセットされる位置カウンタの相対カウント値を用いて、前記電動モータの基準位置からの回転角に対応する絶対カウント値を求め、その絶対カウント値に基づき前記電動モータの回転角を検出するとともに、機関始動時には前回の機関停止直前に記憶した前記位置カウンタの相対カウント値を絶対カウント値の算出に用いる回転角検出手段とを備える電動モータの回転角検出装置であって、機関始動時における前記回転角検出手段による回転角の検出に際し、機関停止中における電気角カウンタのカウント値の変化量に基づき、前記機関始動時における前記位置カウンタの相対カウント値を補正する補正手段と、前記バルブ特性可変機構の組付け後の最初の機関始動時に前記補正手段による補正を禁止する補正禁止手段とを備えるものであるとする。ここで、バルブ特性の組付けには、内燃機関の製造時に組付けられる場合が含まれるほか、その後に交換等のために組替えられる場合も含まれるものとする。
また、請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記補正手段は、前記電気角カウンタのカウント値の変化量を前記位置カウンタの相対カウント値の変化に置き換え、置き換え後の値により機関始動時における位置カウンタの相対カウント値を補正するものであるとする。
上記請求項1に記載の発明の構成によれば、内燃機関のバルブ特性可変機構は電動モータによって駆動される。電動モータでは、その回転に伴い複数の電気角センサから電気角信号が互いに位相をずらした状態で出力される。これらの電気角信号の出力パターンに応じた電気角カウンタのカウント値に基づき通電層が切り替えられることにより、電動モータが回転駆動される。
また、回転角検出手段では、上記電動モータの回転に伴い位置センサから回転角信号が出力される。この回転角信号が位置カウンタによって計数される。そして、計数された値(相対カウント値)を用いて、電動モータの基準位置からの回転角に対応する絶対カウント値が求められ、その絶対カウント値に基づき電動モータの回転角が検出される。なお、上記相対カウント値は機関停止に伴いリセットされることから、機関始動時には、前回の機関停止直前に記憶された位置カウンタの相対カウント値が絶対カウント値の算出に用いられる。
ところで、前回の機関停止時から機関始動時までの期間には、機械的ながたつき等が原因で電動モータの回転角が変化することが起こり得る。この場合、回転角検出手段による回転角の上記検出方法では、前回の機関停止直前に記憶された相対カウント値と、機関始動時の実際の回転角に対応する相対カウント値との間に乖離が生ずる。
この点、請求項1に記載の発明では、機関始動時における回転角検出手段による回転角の検出に際し、補正手段により、機関停止中における電気角カウンタのカウント値の変化量に基づき、機関始動時における位置カウンタの相対カウント値が補正される。この補正に際しては、例えば請求項2に記載の発明によるように、機関停止中における電気角カウンタのカウント値の変化量を位置カウンタの相対カウント値の変化に置き換え、置き換え後の値により機関始動時における位置カウンタの相対カウント値を補正することができる。
従って、この補正後の相対カウント値を絶対カウント値の算出に用いることで、機関始動時の絶対カウント値を電動モータの実際の回転角に対応した値とすることができる。その結果、機関停止中に電動モータの回転角が変化したとしても、上記絶対カウント値に基づき電動モータの回転角を正確に検出することが可能となる。
ただし、バルブ特性可変機構の組付け後の最初の機関始動時には、補正手段による補正が補正禁止手段によって禁止される。そのため、前回の機関停止直前における相対カウント値、及び電気角カウンタのカウント値が存在しない上記状況下で相対カウント値が不要に補正されることがない。結果として、バルブ特性可変機構の組付け後の最初の機関始動時に電動モータの回転角が誤検出されるのを抑制することが可能となる。
請求項3に記載の発明では、請求項1又は2に記載の発明において、前記補正手段は、前回の機関停止直前に不揮発性メモリに書き込まれた電気角カウンタのカウント値を、前記電気角カウンタの変化前のカウント値として用い、前記補正禁止手段は、前記不揮発性メモリに対する前記カウント値の書き込みの有無を判定し、前記書き込みの履歴がないときに前記補正手段による補正を禁止するものであるとする。
上記の構成によれば、機関停止中における電気角カウンタのカウント値の変化量は、前回の機関停止直前の電気角カウンタのカウント値と、機関始動時の電気角カウンタのカウント値との偏差により求められる。前者のカウント値(変化前のカウント値)としては、前回の機関停止直前に不揮発性メモリに書き込まれた電気角カウンタのカウント値が用いられる。また、後者のカウント値(変化後のカウント値)としては、機関始動時に電気角信号の出力パターンに応じたカウント値が用いられる。
ここで、前者のカウント値は機関停止直前に不揮発性メモリに書き込まれるものであり、バルブ特性可変機構の組付け時には存在しない。不揮発性メモリに対するカウント値の書き込みの有無と、バルブ特性可変機構の組付け後の最初の機関始動時であるかどうかとが対応している。従って、カウント値の書き込みの有無が判れば、機関始動時がバルブ特性可変機構の組付け後の最初のものであるかどうかを判定することが可能である。
この点、請求項3に記載の発明では、補正禁止手段において、不揮発性メモリに対するカウント値の書き込みの有無が判定され、書き込みの履歴がない場合に、補正手段による補正が禁止される。そのため、バルブ特性可変機構の組付け後の最初の機関始動時であるかどうかを正確に判定することができ、補正手段による補正をより的確に禁止することができるようになる。
以下、本発明を具体化した一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1に示すように、車両には、筒内噴射式のガソリンエンジン等からなる内燃機関11が搭載されている。内燃機関11の各気筒(シリンダ)12にはピストン13が往復動可能に収容されている。
気筒12毎の燃焼室14には、スロットルバルブ15、サージタンク16、吸気マニホルド17等を有する吸気通路18が接続されている。内燃機関11の外部の空気は、吸気通路18の各部を順に通過して燃焼室14に吸入される。スロットルバルブ15は吸気通路18に回動可能に設けられており、電動モータ等からなるスロットル用のアクチュエータ19によって駆動される。アクチュエータ19は、運転者によるアクセルペダル21の踏込み操作等に応じて作動し、スロットルバルブ15を回動させる。吸気通路18を流れる空気の量(吸入空気量)は、スロットルバルブ15の回動角度(スロットル開度)、後述する吸気バルブ25の作用角等に応じて変化する。
また、燃焼室14には、排気マニホルド22、触媒コンバータ23等を有する排気通路24が接続されている。燃焼室14で生じた燃焼ガスは、排気通路24の各部を順に通って内燃機関11の外部へ排出される。
内燃機関11には、吸気通路18の各気筒12における開口部を開閉する吸気バルブ25と、排気通路24の各気筒12における開口部を開閉する排気バルブ26とが設けられている。これらの吸・排気バルブ25,26はバルブスプリング27によって、上記開口部を閉じる方向(閉弁方向)である略上方へ常に付勢されている。
吸気バルブ25の略上方には吸気カムシャフト28が設けられ、また排気バルブ26の略上方には排気カムシャフト29が設けられている。これらの吸・排気カムシャフト28,29には、内燃機関11の出力軸であるクランクシャフト31の回転が伝達される。この伝達により吸・排気カムシャフト28,29が回転し、バルブスプリング27に抗して吸・排気バルブ25,26を押下げる。この押下げにより、吸・排気通路18,24の気筒12における各開口部が開放される。
内燃機関11には、電磁式の燃料噴射弁32が気筒12毎に取付けられている。各燃料噴射弁32は通電により開弁し、対応する燃焼室14に高圧燃料を噴射供給する。燃料噴射弁32から噴射された燃料は、燃焼室14内に吸入された空気と混ざり合って混合気となる。
内燃機関11には、点火プラグ33が気筒12毎に取付けられている。各点火プラグ33は、イグナイタ34からの点火信号に基づいて作動する。点火プラグ33には、点火コイル35から出力される高電圧が印加される。そして、前記混合気は点火プラグ33の火花放電によって着火され、燃焼する。このときに生じた高温高圧の燃焼ガスによりピストン13が往復動される。ピストン13の往復運動は、コネクティングロッド36によって回転運動に変換された後、クランクシャフト31に伝達される。この伝達によりクランクシャフト31が回転されて、内燃機関11の駆動力(出力トルク)が得られる。
内燃機関11には、クランクシャフト31に対する吸気カムシャフト28の相対回転位相を変化させることにより、その吸気バルブ25のバルブタイミングをクランク角(クランクシャフト31の回転角)に対して変更するためのバルブタイミング可変機構37が設けられている。
吸気バルブ25のバルブタイミングは、例えば、図2に示すように開弁時期IVO及び閉弁時期IVCで表すことができる。このバルブタイミングは、吸気バルブ25の開弁期間(開弁時期IVOから閉弁時期IVCまでの期間)が一定に保持された状態で進角又は遅角させられる。なお、図2中のEVO,EVCは排気バルブ26の開弁時期及び閉弁時期である。
また、図1に示すように、内燃機関11には、バルブ特性可変機構として作用角可変機構38が設けられている。作用角可変機構38は、吸気バルブ25の作用角をバルブ特性として可変とする機構である。
ここで、作用角は、図3に示すように、吸気カムシャフト28の回転(図3ではクランク角で表現)について、吸気バルブ25の開弁期間(開弁時期IVOから閉弁時期IVCまでの角度範囲)である。本実施形態では、作用角可変機構38により、吸気バルブ25の最大リフト量もまたバルブ特性として連続的に変更される。最大リフト量は、吸気バルブ25がバルブスプリング27に抗する方向へ最も多く移動(リフト)したときの移動量である。これらの作用角及び最大リフト量は、作用角可変機構38によって互いに同期して変化させられ、例えば、作用角が小さくなるほど最大リフト量も小さくなる。作用角が小さくなるに従い、吸気バルブ25の開弁時期IVOと閉弁時期IVCとが互いに近寄って開弁期間が短くなり、各気筒12に吸入される空気の量が少なくなる。
図1に示すように、作用角可変機構38は、気筒12毎の仲介駆動機構39を備えるとともに、全部の仲介駆動機構39に共通のコントロールシャフト41を備えている。コントロールシャフト41は紙面と直交する方向に延びるように配置されているが、ここでは説明の便宜上、コントロールシャフト41の一部が紙面の左右方向に延びるように向きを変えて図示されている。
各仲介駆動機構39は、コントロールシャフト41上に入力アーム42及び出力アーム43を備えるとともに、コントロールシャフト41及び入・出力アーム42,43間に介在された動力伝達用のスライダギヤ44を備えている。
そして、吸気カムシャフト28が回転すると、作用角可変機構38では、入力アーム42がコントロールシャフト41を支点として揺動する。この揺動はスライダギヤ44を介して出力アーム43に伝達され、同出力アーム43が揺動する。この揺動する出力アーム43によって吸気バルブ25が駆動されて開弁する。
コントロールシャフト41には、これを軸方向へ移動させるための電動アクチュエータ45が連結されている。図4は電動アクチュエータ45の内部構造を示している。電動アクチュエータ45は電動モータ46を備えるとともに、その電動モータ46の所定の回転角範囲内での回転運動、例えば10回転分の回転角範囲(0〜3600°)内での回転運動を直線運動に変換し、出力軸から上記コントロールシャフト41に伝達する回転−直線運動変換機構52を備えている。
電動モータ46は、コイル47を有し、かつ電動アクチュエータ45のハウジング51に固定されたステータ48と、永久磁石を有するロータ49とを備えたブラシレスモータとして構成されている。
回転−直線運動変換機構52は、両端が開放され、かつ上記コントロールシャフト41の軸線Lに沿って延びる円筒状のローラナット53を備えている。ローラナット53は、転がり軸受54によりハウジング51に対し回転可能に、かつ軸方向へ変位不能に支持されている。ローラナット53の両開放端にはカラー55,56が装着されている。ローラナット53の外周面には上記電動モータ46のロータ49が固定されている。また、ローラナット53の内周面には雌ねじ57が形成されている。
回転−直線運動変換機構52は、その出力軸としてねじ軸58を備えている。ねじ軸58は、コントロールシャフト41と同一直線上に配置されており、その一部(図4の右側部)がローラナット53内に挿入されている。ねじ軸58は、滑り軸受59により両カラー55,56に軸方向へ変位可能に、かつ軸線Lの周りに回転不能に支持されている。ねじ軸58の外周面の一部には雄ねじ61が形成されている。
ねじ軸58及びローラナット53間には、複数本の遊星ねじローラ62が軸線Lを中心として等角度毎に配置されている。各遊星ねじローラ62の外周面には、上述したローラナット53の雌ねじ57及びねじ軸58の雄ねじ61に螺合し得る雄ねじ63が形成されている。
上記の構成を有する電動アクチュエータ45では、電動モータ46のステータ48への通電により、ロータ49及びローラナット53が軸線Lを中心として例えば時計回り方向へ回転されると、その回転が雌ねじ57及び雄ねじ63の螺合部分を通じて各遊星ねじローラ62に伝達される。この伝達により、各遊星ねじローラ62はそれぞれ自身の軸線を中心として時計回り方向へ自転しつつ、軸線Lの周りを時計回り方向へ公転する。一方、軸線L上に配置され、かつ遊星ねじローラ62の雄ねじ63に螺合しているねじ軸58は、軸線Lの周りを回転不能であるが、軸方向へは変位可能である。そのため、各遊星ねじローラ62の上記自転及び公転によりねじ軸58が軸方向へ変位する。この際のねじ軸58の変位量は、ローラナット53の回転角度に応じて異なる。
なお、上記電動アクチュエータ45において、ねじ軸58の変位方向は、電動モータ46におけるロータ49の回転方向を切替えることにより変更可能である。
そして、上記電動アクチュエータ45におけるねじ軸58の軸方向の変位に伴いコントロールシャフト41が軸方向へ変位すると、図1に示す作用角可変機構38では、スライダギヤ44が同方向へ変位しながら回転し、入・出力アーム42,43の揺動方向について、入力アーム42と出力アーム43との相対位相差が変更される。本実施形態では、電動モータ46を逆回転させると、コントロールシャフト41は作用角可変機構38側(図1中左側)へ変位し、入力アーム42と出力アーム43との揺動方向についての相対位置が互いに接近するように変更され、相対位相差が小さくなる。また、電動モータ46を正回転させると、コントロールシャフト41は電動アクチュエータ45側(図1中右側)へ変位し、入力アーム42と出力アーム43との揺動方向についての相対位置が互いに離間するように変更され、相対位相差が増大する。そして、上記入・出力アーム42,43の相対位相差の変更に伴い各吸気バルブ25の作用角が連続的に変化する。相対位相差が小さいときには作用角が小さく、気筒当たりの吸入空気量が少なくなる。相対位相差が増大すると、作用角が大きくなって同吸入空気量が多くなる。
内燃機関11には、作用角可変機構38の可動部(本実施形態ではコントロールシャフト41)との当接によって同作用角可変機構38の可動範囲を規制する一対のストッパ64,64が設けられており、作用角可変機構38はこの可動範囲内で作動して、吸気バルブ25の作用角を変化させる。この可動範囲の両端位置、すなわち、コントロールシャフト41がストッパ64に当接する位置(可動限界位置)について、作用角を小さくする側の可動限界位置を「Lo端」と表現し、作用角を大きくする側の可動限界位置を「Hi端」と表現する。作用角可変機構38は、「Lo端」よりも作用角を小さくする側へは作動できず、「Hi端」よりも作用角を大きくする側へは作動できない。なお、上記両ストッパ64,64による作用角可変機構38の可動範囲の規制に際しては、コントロールシャフト41のストロークが規制されるのに加えて、電動モータ46の回転量も規制される。
このように、スロットル開度の調整に加え、吸気バルブ25の作用角を変更することによっても吸入空気量を調整可能であることから、同一の吸入空気量を様々なスロットル開度及び作用角の組み合わせで実現することが可能である。例えば、吸気バルブ25の作用角を大きくするときにはスロットル開度を相対的に小さくし、逆に作用角を小さくするときにはスロットル開度を相対的に大きくすることで気筒当たりの吸入空気量を一定に保持することが可能である。
また、吸入空気量の調整に際し、作用角を小さくすることにより吸入空気量を減少させる場合には、スロットルバルブ15を絞ってスロットル開度のみを小さくすることで吸入空気量を減少させる場合と比較して、ポンピングロスを小さくすることができる。そのため、内燃機関11の出力ロスを抑えることが可能となり、燃費を向上させることができる。
さらに、車両には、各部の状態を検出するセンサが種々取付けられている。これらのセンサとしては、例えばクランク角センサ71、カム角センサ72、作用角センサ、エアフロメータ73、スロットルセンサ74、アクセルセンサ75、イグニションスイッチ76等が用いられている。
クランク角センサ71は、クランクシャフト31が一定角度回転する毎にパルス状の信号を発生する。この信号は、クランクシャフト31の回転角度であるクランク角や、単位時間当たりのクランクシャフト31の回転数であるエンジン回転速度の算出等に用いられる。カム角センサ72は、吸気カムシャフト28の回転角度を検出し、作用角センサは、吸気バルブ25の作用角の相当値として作用角可変機構38の動作位置を検出する。エアフロメータ73は、吸気通路18を流れる吸気の量を検出し、スロットルセンサ74はスロットル開度を検出し、アクセルセンサ75は運転者によるアクセルペダル21の踏込み量を検出する。イグニションスイッチ76は、運転者により切替え操作され、切替え位置に応じた信号を出力する。なお、本明細書では、機関始動に際しイグニションスイッチ76がオン位置に切替え操作されることを「イグニションオン」といい、機関停止に際しオフ位置に切替え操作されることを「イグニションオフ」というものとする。
また、本実施形態では上記作用角センサとして、電動モータ46の相対的な移動量(ロータ49の回転角)を検出するために、3つの電気角センサ77〜79、及び2つの位置センサ81,82が用いられている。
電気角センサ77〜79としては、電動モータ46の駆動のために設けられた既存の通電相切替え用センサ(電気角センサ)が用いられる。図5に示すように、電気角センサ77は、電動モータ46のロータ49が一定角度(90°)回転する毎に、そのロータ49と一体回転する4極の多極マグネットの磁気が変化することで、パルス状の電気角信号SG1を出力する。電気角センサ78は、上記ロータ49の回転に伴い、上記電気角信号SG1に対し所定角度(30°)回転位相をずらして電気角信号SG2を出力する。電気角センサ79は、上記ロータ49の回転に伴い、上記電気角信号SG2に対し所定角度(30°)回転位相をずらして電気角信号SG3を出力する。このように、各電気角センサ77〜79からは、ロータ49が90°回転する毎に、互いに30°回転位相をずらした状態で電気角信号SG1,SG2,SG3が出力される。
一方、位置センサ81は、電動モータ46のロータ49が一定角度(15°)回転する毎に、そのロータ49と一体回転する48極の多極マグネットの磁気が変化することで、パルス状の回転角信号SG4を出力する。また、位置センサ82は、上記ロータ49の回転に伴い、上記回転角信号SG4に対し所定角度(3.75°)回転位相をずらして回転角信号SG5を出力する。これらの回転角信号SG4,SG5は、ロータ49の回転角の算出に用いられる。
従って、電気角信号SG1〜SG3のエッジ間隔が15°であるのに対し、回転角信号SG4,SG5のエッジ間隔は3.75°と上記15°というエッジ間隔よりも短い。さらに、電気角信号SG1〜SG3のエッジ間に発生する回転角信号SG4,SG5のエッジ数を「n」とすると、n=4となる。
なお、上記エッジ数nは、電動モータ46の回転角の検出精度を確保し得る回転角信号SG4,SG5のエッジ間隔に対応する値であればよく、「2」以上の整数値であることを条件に適宜変更可能である。このようにエッジ数nを変更する際には、位置センサの数や位置、及び、それら位置センサの検出対象である多極マグネットの極数が適宜変更されることとなる。
図1に示すように、車両には、前記各種センサ71〜82の検出信号等に基づいて、内燃機関11等の各部を制御する電子制御装置86が設けられている。電子制御装置86はマイクロコンピュータを中心として構成されており、中央処理装置(CPU)が、読出し専用メモリ(ROM)に記憶されている制御プログラム、初期データ、制御マップ等に従って演算処理を行い、その演算結果に基づいて各種制御を実行する。CPUによる演算結果は、ランダムアクセスメモリ(RAM)において一時的に記憶される。さらに、電子制御装置86は、同装置86に対する電力供給が停止された後にも各種データを記憶保持する不揮発性メモリ87を備えている。
電子制御装置86は、前記各種制御として、例えば、燃料噴射弁32に対する通電を制御することで、同燃料噴射弁32からの燃料噴射を制御する。この燃料噴射制御では、エンジン回転速度及びエンジン負荷といった内燃機関11の運転状況に基づき、混合気の空燃比を所定の値とするための燃料の噴射量を、基本噴射量(基本噴射時間)として算出する。エンジン負荷は、例えば内燃機関11の吸入空気量、又はそれに関係するパラメータ(例えば、スロットル開度、アクセル踏込み量等)に基づき求められる。こうして求めた基本噴射量を、各センサからの信号に基づき補正し、その補正後の噴射量に対応する時間、燃料噴射弁32に通電する。この通電により燃料噴射弁32が開弁して、上記補正後の噴射量の燃料が噴射される。
また、電子制御装置86は、吸入空気量の調整に際し次の制御を行う。まず、内燃機関11の運転状態、例えばアクセル踏込み量及びエンジン回転速度に基づいてマップから、空気量についての制御目標値(要求吸入空気量)を算出する。なお、上記マップには、アクセル踏込み量及びエンジン回転速度によって定まるエンジン運転状態と、同状態に見合う吸入空気量との関係が実験等を通じて予め求められ、設定されている。
続いて、要求吸入空気量及びエンジン回転速度に基づく各別のマップ演算を通じて、スロットル開度についての制御目標値(目標スロットル開度)、作用角についての制御目標値(目標作用角θt)、及びバルブタイミングについての制御目標値(目標バルブタイミング)をそれぞれ算出する。それらのマップ演算に用いられる各マップには、要求吸入空気量及びエンジン回転速度により定まるエンジン運転状態と、同状態に適した制御目標値との関係が実験等を通じて予め求められ、設定されている。
そして、実際のスロットル開度が目標スロットル開度に一致するようにアクチュエータ19の駆動制御(スロットル制御)を実行する。また、実際の作用角(以下、「実作用角」という)θrが目標作用角θtに一致するように電動モータ46の駆動制御(作用角制御)を実行する。この制御は、各電気角センサ77〜79から出力される電気角信号SG1〜SG3の出力パターンに応じて、電動モータ46の通電相を切替えることによって行われる。さらに、実際のバルブタイミングが目標バルブタイミングに一致するようにバルブタイミング可変機構37の作動制御(バルブタイミング制御)を実行する。
ここで、電子制御装置86により吸気バルブ25の作用角を精密に制御するには、実作用角θrを正確に検出し、これが目標作用角θtに一致するよう、電動モータ46の回転を通じて作用角可変機構38を駆動制御することが重要である。作用角は、コントロールシャフト41の軸方向位置、換言すれば電動モータ46の上記所定回転角範囲内での回転角に対応する。そこで、本実施形態では、電子制御装置86は電動モータ46の回転角を正確に検出することにより、実作用角θrを正確に検出するようにしている。
次に、電子制御装置86による電動モータ46の回転角の検出手順について説明する。この検出に際しては、電気角カウンタ(図6参照)、位置カウンタ(図9参照)、及びストロークカウンタ(図10参照)が用いられる。これらのカウンタは、図11の「カウント処理ルーチン」を示すフローチャートに従って作動させられる。このカウント処理ルーチンは、電子制御装置86を通じて、上記回転角信号SG4,SG5のエッジ間隔に対応する時間間隔よりも短い間隔をもって周期的に実行される。
カウント処理ルーチンでは、電子制御装置86は、まずステップ105において、電気角カウンタのカウント処理を実行する。電気角カウンタは、電動モータ46を駆動すべく同電動モータ46の通電相を切替える際に用いられるものである。
電子制御装置86は、電気角カウンタのカウント値Eとして、図7に示すように、各電気角信号SG1,SG2,SG3についての「H」、「L」の組み合わせ(出力パターン)に応じて、「0」〜「m(本実施形態では「5」)」の範囲内の連続した整数値のうちの次の値を決定する。
・SG1:SG2:SG3=「H」:「L」:「L」のとき、E=4
・SG1:SG2:SG3=「L」:「H」:「L」のとき、E=0
・SG1:SG2:SG3=「L」:「L」:「H」のとき、E=2
・SG1:SG2:SG3=「H」:「H」:「L」のとき、E=5
・SG1:SG2:SG3=「H」:「L」:「H」のとき、E=3
・SG1:SG2:SG3=「L」:「H」:「H」のとき、E=1
上記ステップ105の処理によると、例えば、電動モータ46が正回転した場合には、カウント値Eは、図6に示すように「0」→「1」→「2」→「3」→「4」→「5」→「0」の順に順方向(図6の右方向)へ変化する。また、電動モータ46が逆回転した場合には、カウント値Eは、「5」→「4」→「3」→「2」→「1」→「0」→「5」の順に逆方向(図6の左方向)へ変化する。
ここで、何らかの原因により、電気角信号SG1〜SG3の全てが「H」となったり、「L」となったりした場合には、電子制御装置86は異常状態である旨判断してカウント値Eを保持する。
なお、上記「m」として「5」とは異なる値を用いてもよい。この場合、電気角センサの数や位置、及び、それら電気角センサの検出対象である多極マグネットの極数が適宜変更されることとなる。
続いて、電子制御装置86は図11のステップ110において位置カウンタのカウント処理を実行する。ここで、位置カウンタは、位置センサ81,82から出力される回転角信号SG4,SG5に基づき、内燃機関11の始動に際しイグニションオンされた後に、電動モータ46のロータ49が回転した角度(相対回転角)を求めるために用いられる。すなわち、イグニションオン時を「0」とし、それからロータ49がどれだけの角度回転したかを求める際に用いられる。
電子制御装置86は、図8に示すように、両回転角信号SG4,SG5の組み合わせ(出力パターン)に応じて位置カウンタをカウント動作させる。詳しくは、両回転角信号SG4,SG5のいずれか一方が、「L」から「H」に立上がるとき(「↑」にて表記)、又は「H」から「L」に立下がるとき(「↓」にて表記)にカウント動作させる。このカウント動作には、インクリメント(「+」にて表記)と、デクリメント(「−」にて表記)とがある。
位置カウンタをカウント動作させる場合としては、図8にて示す(i)〜(viii)の8通りがある。電子制御装置86は、これらのうち下記の(i),(iv),(vi),(vii )の場合に位置カウンタを「1」インクリメントする。
(i)回転角信号SG4が「H」のときに回転角信号SG5が立上がった場合
(iv)回転角信号SG4が「L」のときに回転角信号SG5が立下がった場合
(vi)回転角信号SG5が「H」のときに回転角信号SG4が立下がった場合
(vii )回転角信号SG5が「L」のときに回転角信号SG4が立上がった場合
また、電子制御装置86は、下記の(ii),(iii ),(v),(viii)の場合に位置カウンタは「1」デクリメントする。
(ii)回転角信号SG4が「H」のときに回転角信号SG5が立下がった場合
(iii )回転角信号SG4が「L」のときに回転角信号SG5が立上がった場合
(v)回転角信号SG5が「H」のときに回転角信号SG4が立上がった場合
(viii)回転角信号SG5が「L」のときに回転角信号SG4が立下がった場合
上記ステップ110の処理が行われると、例えば、電動モータ46が正回転した場合には、位置カウンタのカウント値(以下、「相対カウント値P」という)は、回転角信号SG4,SG5のいずれか一方が、「L」から「H」に立上がるとき、又は「H」から「L」に立下がるときに「1」ずつインクリメントされ、図9中の右方向に変化していく。また、電動モータ46が逆回転した場合には、相対カウント値Pは、回転角信号SG4,SG5のいずれか一方が「L」から「H」に立上がるとき、又は「H」から「L」に立下がるときに「1」ずつデクリメントされ、図9中の左方向へ変化していく。
従って、上記インクリメント後又はデクリメント後の相対カウント値P(回転角信号SG4,SG5の計数値)と、一方の回転角信号SG4(又はSG5)が出力されてから他方の回転角信号SG5(又はSG4)が出力されるまでに電動モータ46が回転する角度(3.75°)とに基づき、電動モータ46の相対回転角を求めることが可能である。
なお、位置カウンタはイグニションオフにより初期値「0」にリセットされる。そのため、位置カウンタの相対カウント値Pは、イグニションオン後にコントロールシャフト41が軸方向にどれだけ変位したか(相対移動量)を表すこととなる。
ここで、上記相対回転角だけでは、電動モータ46が可動範囲のどの位置(絶対位置、この場合には絶対回転角)にあるのか判らない。そのため、電子制御装置86は、電動モータ46の基準位置(基準回転角)を別途設定し、この基準回転角から上記相対回転角だけ回転した値を電動モータ46の絶対回転角として求め、これに対応する実作用角θrを算出(検出)するようにしている。この基準回転角としては、上述したLo端に対応する回転角、すなわち、電動モータ46の上記所定回転角範囲(10回転分)において、作用角を最も小さくする側へコントロールシャフト41を変位させたときの回転角、が定められている。
ただし、上記のように吸気バルブ25の実作用角θrを検出する場合、ノイズの影響等によって相対回転量が誤って検出されると、その後に検出される作用角と実際の(真の)作用角とが一致しなくなってしまう。そのため、本実施形態では、そうした不一致を解消するために、上記基準回転角を学習する処理を定期的に実行する。
ストロークカウンタは、これらの基準回転角を学習しつつ絶対回転角を求めるために用いられるもので、そのカウント値の決定に際しては、上記位置カウンタの相対カウント値Pが用いられる。ストロークカウンタのカウント値は、電動モータ46の回転角が上記基準回転角にあるときを「基準」とした場合に、上記位置カウンタの相対カウント値Pが上記基準からどれだけ離れているか(絶対値)を示す。そこで、ストロークカウンタのカウント値を、位置カウンタの相対カウント値Pと区別するために、以下「絶対カウント値S」という。
さらに、電子制御装置86は、図11のステップ115において、次式(1)によりストロークカウンタの絶対カウント値Sを算出する。
S=P+ΔP+(−Pr) ・・・(1)
すなわち、上記位置カウンタの相対カウント値Pに対して、補正値ΔPと、学習値Prの正負を反転させた値(−Pr)とをそれぞれ加算し、その加算結果を絶対カウント値Sとして設定する(図10参照)。
ここで、補正値ΔPについては後述する。また、学習値Prは、コントロールシャフト41を、可動範囲のLo端まで変位させたときの位置カウンタの相対カウント値Pに対応する値であり、イグニションオン後に所定の条件下で学習が行われることにより、電子制御装置86の不揮発性メモリ87に記憶されるものである。
従って、ストロークカウンタの絶対カウント値Sは、Lo端を基準とするコントロールシャフト41の軸方向位置を表していることになる。表現を変えると、電動モータ46の上記所定回転角範囲において、上記Lo端に対応する端を基準位置(基準回転角)とした場合、ストロークカウンタの絶対カウント値Sは、上記基準位置からの電動モータ46の移動量(絶対回転角)を表していることになる。
電子制御装置86は、上記ステップ115の処理を経た後に、カウント処理ルーチンの一連の処理を終了する。
なお、電子制御装置86は、別のルーチンにおいて、上記ストロークカウンタの絶対カウント値Sに基づき、電動モータ46が基準回転角に対して回転した角度を求め、この角度を絶対回転角(絶対位置)とする。
ここで、電動モータ46の回転時に位置センサ81,82からの回転角信号SG4,SG5を計数する代わりに、電気角センサ77〜79からの電気角信号SG1〜SG3を計数しても、その計数値に基づき電動モータ46の回転角を大まかにならば検出することは可能である。しかし、作用角可変機構38を駆動するために電動モータ46の回転角を検出する場合のように、同電動モータ46の回転角の検出に高精度が要求される場合には、上記のような大まかな回転角検出では検出精度が足りなくなる。このため、電気角センサ77〜79からの電気角信号SG1〜SG3よりも短い周期で回転角信号SG4,SG5を出力する位置センサ81,82を設け、それら位置センサ81,82からの回転角信号SG4,SG5を計数する位置カウンタの相対カウント値Pに基づき、電動モータ46の回転角を検出している。
ところで、内燃機関11の停止に際しイグニションオフされたとき、位置カウンタの相対カウント値Pが「0」にリセットされると、その後に内燃機関11が始動されたとき、位置カウンタ等に応じて設定されるストロークカウンタの絶対カウント値Sが電動モータ46の回転角に対応しなくなる。このため、イグニションオフ時に位置カウンタの相対カウント値Pが「0」にリセットされる直前に、同相対カウント値Pを不揮発性メモリ87に相対カウント値Pgとして記憶して(書き込んで)おき、次回のイグニションオン時にこの相対カウント値Pgを不揮発性メモリ87から読出して機関始動時の絶対カウント値Sの算出に用いるようにしている。こうした処理を行うことで、内燃機関11の始動後もストロークカウンタの絶対カウント値Sを電動モータ46の回転角に対応した値にすることが可能である。
しかしながら、上記処理を行ったとしても、機械的ながたつき等が原因で内燃機関11の停止中に電動モータ46の回転角が変化し、作用角が変化することが起こり得る。この場合、機関停止直前に不揮発性メモリ87に記憶された(書き込まれた)位置カウンタの相対カウント値Pgが、内燃機関11の始動時における電動モータ46の実際の回転角に対応した値からずれる。この影響をストロークカウンタも受け、その絶対カウント値Sに基づき検出される電動モータ46の回転角が不正確になるおそれがある。
なお、上記内燃機関11の停止中における電動モータ46の回転角の変化は、バルブスプリング27の作用によりコントロールシャフト41が入力アーム42と出力アーム43とを接近させる方向、すなわち同コントロールシャフト41をLo端側に変位させる方向に付勢されている。そのため、電動モータ46の正回転方向には生じにくく、逆回転方向に生じやすい傾向にある。
そこで、本実施形態では、内燃機関11の停止中における電動モータ46の回転角の変化量を求める。イグニションオン時に不揮発性メモリ87から読出した相対カウント値Pgを上記変化量に基づき補正し、その補正後の値を位置カウンタの相対カウント値Pとしてストロークカウンタの設定処理(図11のステップ115)に用いるようにしている。
次に、上記の処理の内容について図12を参照して説明する。図12のフローチャートは、位置カウンタについてイグニションオフ時(機関停止時)及びイグニションオン時(機関始動時)に行われるルーチンを示している。この停止・始動時位置カウンタ処理ルーチンは、電子制御装置86を通じて、回転角信号SG4,SG5のエッジ間隔に対応する時間間隔よりも短い間隔をもって周期的に実行される。
上記ルーチンの処理はフラグFに基づいて実行される。フラグFは、電気角カウンタのカウント値Eが、不揮発性メモリ87に記憶された(書き込まれた)履歴があるかどうかを判別するためのものである。このフラグFは、作用角可変機構38が組付けられてからイグニションスイッチ76がオフされるまで、すなわち、カウント値Eが不揮発性メモリ87に書き込まれるまで、は「オフ」に設定される。フラグFは、初めてイグニションスイッチ76がオフされてカウント値Eが不揮発性メモリ87に書き込まれたときに「オン」に切替えられる。その後は、フラグFは「オン」に保持される。
電子制御装置86は、まずステップ205において、内燃機関11の停止のためにイグニションスイッチ76がオフ位置に切替え操作されたかどうか(イグニションオフであるかどうか)を判定する。この判定条件が満たされていると、ステップ210において、そのときの位置カウンタの相対カウント値Pをイグニションオフ時の相対カウント値Pgとして不揮発性メモリ87に記憶する(書き込む)。ステップ215において、電気角カウンタのそのときのカウント値Eを、イグニションオフ時のカウント値Egとして不揮発性メモリ87に記憶する(書き込む)。
次に、ステップ220において、フラグFが「オフ」であるかどうかを判定する。すなわち、イグニションオフが、作用角可変機構38の組付け後の初めてのものであって、カウント値Egが記憶された履歴がないかどうかを判定する。この判定条件が満たされている(F=オフ)と、ステップ225でフラグFを「オフ」から「オン」に切替え、ステップ230へ移行する。これに対し、ステップ220の判定条件が満たされていないと、すなわち、不揮発性メモリ87にカウント値Egが記憶(書き込み)された履歴があると、上記ステップ225の処理を行うことなくステップ230へ移行する。従って、この場合にはフラグFは「オン」に保持される。
ステップ230では、位置カウンタの相対カウント値Pを初期値「0」にリセットする。この処理を経た後に、停止・始動時位置カウンタ処理ルーチンを終了する。
一方、上記ステップ205の判定条件が満たされていないと、ステップ235において、内燃機関11の始動のためにイグニションスイッチ76がオフからオンに切替え操作されたかどうかを判定する。この判定条件が満たされていると、ステップ240において、フラグFが「オン」であるかどうかを判定する。この処理は、イグニションオンが、作用角可変機構38の組付け後の初めてのものであるかどうかを判別するために行われる。
上記ステップ240の判定条件が満たされていると、ステップ245において不揮発性メモリ87からカウント値Egを読み込むとともに、そのときの電気角カウンタのカウント値Eをイグニションオン時のカウント値Eiとして決定する。ここで、位置カウンタの相対カウント値Pとは異なり、カウント値Eiをイグニションオン時に得ることができるのは、電気角カウンタのカウント値Eは電気角センサ77〜79の出力パターンに応じて変化するものであって、イグニションオン直後であっても上記出力パターンに応じて一義的に決まるからである。
上記ステップ245の処理を経た後、ステップ250において、次式(2)により変化量相当値Xを算出する。
X=(Eg−Ei)・n ・・・(2)
上記式(2)中の「n」は、上述したように各電気角信号SG1〜SG3のエッジ間における回転角信号SG4,SG5のエッジ数であり、本実施形態ではn=4である。式(2)中の(Eg−Ei)は、内燃機関11の停止中における電気角カウンタのカウント値Eの変化量である。従って、上記式(2)で表される変化量相当値Xは、内燃機関11の停止中における電動モータ46の回転角の変化量を位置カウンタの相対カウント値Pの変化に置き換えた値に相当する。
そして、ステップ255において、次式(3)により位置カウンタの補正値ΔPを算出する。
ΔP=Pg−X ・・・(3)
上記式(3)中の、「Pg」は上記ステップ215で不揮発性メモリ87に記憶された値、すなわち、前回のイグニションオフ時(機関停止直前)における位置カウンタのカウント値である。従って、この相対カウント値Pgから上記変化量相当値Xを減算した後の値(補正値ΔP)は、電動モータ46の実際の回転角に対応する位置カウンタの相対カウント値Pとなる。
この補正値ΔPは、上述したストロークカウンタの設定処理(図11のステップ115)において、位置カウンタの相対カウント値Pを補正する際に用いられる。すなわち、イグニションオン時において、イグニションオフの際に「0」にリセットされている位置カウンタの相対カウント値Pに対し上記補正値ΔP分の補正が加えられる。従って、上記補正後の相対カウント値P等を用いて設定されるストロークカウンタの絶対カウント値Sに基づき、電動モータ46の回転角を正確に検出することが可能となる。
そして、上記ステップ255の処理を経た後、停止・始動時位置カウンタ処理ルーチンの一連の処理を終了する。
ところで、上記ステップ235の判定条件が満たされていないと、すなわち、イグニションオフでもイグニションオンでもない場合には、上記ステップ240〜255の処理を行うことなく、停止・始動時位置カウンタ処理ルーチンの一連の処理を終了する。
また、ステップ240の判定条件が満たされていない(F=オフ)と、すなわち、不揮発性メモリ87にイグニションオフ時(機関停止直前)のカウント値Egを記憶した履歴がないと、上記ステップ245〜255の処理を行うことなく、そのまま停止・始動時位置カウンタ処理ルーチンを終了する。
上述した図11のカウント処理ルーチン、及び図12の停止・始動時位置カウンタ処理ルーチンにおいては、電子制御装置86によるステップ205,210,230の処理が回転角検出手段に相当する。ステップ235,245〜255,115の処理が補正手段に相当し、ステップ240の処理が補正禁止手段に相当する。
次に、上記両処理ルーチンによる絶対カウント値Sの算出について具体例を挙げて説明する。
ここで、図10に示すように、位置カウンタの相対カウント値Pが「0」のとき絶対カウント値Sが「315」であることから、絶対カウント値Sが基準値(=0)のとき相対カウント値Pは「−315」となる。この値が、学習値Prとなる。
図10において、位置カウンタの相対カウント値Pが例えば「29」である状態でイグニションオフされると、そのときの相対カウント値P(=「29」)が機関停止直前の相対カウント値Pgとして不揮発性メモリ87に記憶され(ステップ210)、その後に相対カウント値Pが「0」にリセットされる(ステップ230)。また、このときの電気角カウンタのカウント値E(=「4」)が機関停止直前のカウント値Egとして不揮発性メモリ87に記憶される(ステップ215)。さらに、上記イグニションオフが作用角可変機構38の組付け後の最初のものである場合には、フラグFが「オフ」から「オン」に切替えられ、そうでない場合には「オン」に保持される(ステップ220,225)。
一方、内燃機関11の停止中に、機械的ながたつき等により電動モータ46の回転角が逆回転方向(図中左方)に、例えば変化量aだけ変化したとする。イグニションオン時には、前回の機関停止直前に記憶した相対カウント値Pgが読出され、その値に基づいて絶対カウント値Sが算出されるところ、上記回転角の変化により、上記相対カウント値Pg(「29」)が電動モータ46の実際の回転角と対応しなくなる。このときの電動モータ46の実際の回転角に対応する位置カウンタの相対カウント値Pは同図に示されるように「16」であり、その値に対し、不揮発性メモリ87から読出された相対カウント値Pgは「13」だけ増加側にずれていることになる。
従って、イグニションオン時に上記相対カウント値Pgを絶対カウント値Sの算出に用いると、得られる絶対カウント値Sが電動モータ46の実際の回転角に対応しなくなる。この場合、ストロークカウンタの絶対カウント値Sが、コントロールシャフト41の実際の軸方向位置に対応する値(この場合は「331」)に対し、「13」だけ増加側にずれた状態(「344」)になる。
この点、本実施形態では、イグニションオン時であり、かつフラグFが「オン」である場合には、前回のイグニションオフ時(機関停止直前)の電気角カウンタのカウント値Eg(=4)が読出される。また、電気角信号SG1〜SG3の出力パターンに応じたカウント値Ei(=1)が決定される(ステップ245)。式(2)により変化量相当値Xが算出される(ステップ250)。この場合、Eg=4、Ei=1、n=4である。そのため、これらの値を式(2)に代入すると、X=(Eg−Ei)・n=(4−1)・4=12となり、変化量相当値Xとして「12」が得られる。
そして、式(3)により補正値ΔPが算出される(ステップ255)。この場合、Pg=29、X=12である。そのため、これらの値を式(3)に代入すると、ΔP=Pg−X=29−12=17となり、補正値ΔPとして「17」が得られる。
さらに、式(1)によりストロークカウンタの絶対カウント値Sが算出される(ステップ115)。この場合、P=0、ΔP=17、Pr=−315である。そのため、これらの値を式(1)に代入すると、S=P+ΔP+(−Pr)=0+17+315=332となり、絶対カウント値Sとして「332」が得られる。この絶対カウント値Sは、上述したコントロールシャフト41の実際の軸方向位置に対応する値(「331」)に近い値である。
ところで、イグニションオンが、作用角可変機構38が組付けられた後の最初のものである場合には、ステップ220の処理を未だ経ていないことから、フラグFが「オフ」のままである。そのため、ステップ240の判定条件が満たされず、上述した相対カウント値Pgの補正処理(ステップ245〜255)が行われない。
以上詳述した本実施形態によれば、次の効果が得られる。
(1)位置センサ81,82からの回転角信号SG4,SG5を計数し、かつ機関停止に伴いリセットされる位置カウンタの相対カウント値Pを用いて、電動モータ46の基準位置からの回転角に対応する絶対カウント値Sを求め(ステップ115)、その絶対カウント値Sに基づき電動モータ46の回転角を検出する。機関始動時には前回の機関停止直前に記憶(ステップ210)した相対カウント値Pgを絶対カウント値Sの算出に用いる。そして、機関始動時における電動モータ46の回転角の検出に際し、機関停止中における電気角カウンタのカウント値Eの変化量(=Eg−Ei)に基づき、機関始動時における相対カウント値Pgを補正するようにしている(ステップ245〜255,115)。
従って、この補正後の相対カウント値(補正値ΔP)を絶対カウント値の算出に用いることで、機関始動時の絶対カウント値Sを電動モータ46の実際の回転角に対応した値とすることができる。機関停止中に電動モータ46の回転角が変化したとしても、上記絶対カウント値Sに基づき電動モータ46の回転角を正確に検出することができる。
そのため、検出した上記回転角等に基づき電動モータ46を駆動し、吸気バルブ25の実作用角θrを目標作用角θtに制御しようとしても、それを正しく行えなくなって機関運転に悪影響を及ぼすという不具合を回避することができる。
(2)作用角可変機構38の組付け後の最初の機関始動時には、上記(1)で説明した相対カウント値Pgの補正を禁止するようにしている(ステップ240:NO→エンド)。従って、前回の機関停止時における相対カウント値Pg、及び電気角カウンタのカウント値Egが存在しない上記状況下で不要な補正が行われないようにし、作用角可変機構38の組付け後の最初の機関始動時に電動モータ46の回転角が誤検出されるのを抑制することができる。
(3)不揮発性メモリ87に対する電気角カウンタのカウント値Eの書き込みの有無を判定し(ステップ240)、書き込みの履歴がない場合に、相対カウント値Pgの補正を禁止するようにしている。そのため、作用角可変機構38の組付け後の最初の機関始動時であるかどうかを正確に判定することができ、上記補正をより的確に禁止することができる。
なお、本発明は次に示す別の実施形態に具体化することができる。
・上記実施形態において、イグニションオフ時(機関停止直前)の位置カウンタの相対カウント値Pgが、電気角信号SG1〜SG3が「H」から「L」又はその逆に変化するときの値、例えば「28」であれば、上記式(1)により算出される値をそのまま変化量相当値Xとして用いても支障ない。
しかし、上記相対カウント値Pgが、電気角信号SG1〜SG3が変化するときの値(「28」等)でない場合、その値からのずれ分だけ「(Eg−Ei)・n」という項も正確な変化量相当値Xからずれた状態になる。例えば、相対カウント値Pgが上述したように「29」であるとすると、「(Eg−Ei)・n」という項が「28」からの相対カウント値Pgのずれ分である「1」だけ正確な変化量相当値Xからずれた状態になる。この正確な変化量相当値Xからの「(Eg−Ei)・n」という項のずれ分は、イグニションオフ時(機関停止直前)の相対カウント値Pgを上記エッジ数n(=「4」)で割った余りによって表される。従って、上記ステップ250において、上記式(2)に代えて次式(4)を用いてもよい。こうすることで、変化量相当値Xをより正確に算出することが可能となる。
X=(Eg−Ei)・n+(Pgをnで割った余り) ・・・(4)
・電動モータ46と一体回転する多極マグネットの磁気に応じて回転角信号SG4,SG5を出力する位置センサ81,82に代えて、電動モータ46の回転に伴い回転角信号を出力する他の形式のセンサ、例えば光学式のセンサを用いてもよい。具体的には、電動モータ46と一体回転するスリット付円板の厚さ方向側方にそれぞれ発光素子と受光素子を備える光学式のセンサを周方向に複数設け、電動モータ46の回転時に当該各センサからパルス信号を出力させるようにする。この場合の各センサからのパルス信号の出力パターンについては、スリット付円板におけるスリットのパターン、及び、光学式のセンサの数や位置を考慮して設定することが望ましい。
・バルブ特性可変機構は、吸気バルブ25の作用角及び最大リフト量のいずれか一方のみをバルブ特性として変更するものであってもよい。
・本発明は、吸気バルブ25に加えて、排気バルブ26のバルブ特性(作用角及び最大リフト量の少なくとも一方)を変更するようにした内燃機関にも適用可能である。
・作用角可変機構として、前記実施形態で用いたものとは異なるタイプを用いてもよい。例えば、吸気カムシャフトの吸気カムを軸方向にプロフィールが変化する三次元カムとし、この吸気カムシャフトを電動アクチュエータで軸方向に変位させることにより、作用角をエンジン運転状況に応じて変化させるようにしたものを、作用角可変機構として用いてもよい。要は、吸気バルブ25のバルブ特性をエンジン運転状況に応じて可変制御できるものであればよい。
本発明を具体化した一実施形態における電動モータの回転角検出装置の構成を示す略図。 バルブタイミング可変機構による吸気バルブのバルブタイミングの変化態様を、排気バルブのバルブタイミングとともに示す特性図。 吸気バルブのバルブ特性(作用角及び最大リフト量)の変化態様を示す特性図。 電動アクチュエータの内部構造を示す断面図。 電気角信号SG1〜SG3及び回転角信号SG4,SG5を説明するタイミングチャート。 電気角信号SG1〜SG3に基づき動作する電気角カウンタのカウント値Eの変化態様を説明するタイミングチャート。 電気角信号SG1〜SG3と電気角カウンタのカウント値Eとの対向関係を説明する説明図。 回転角信号SG4,SG5と位置カウンタのカウント動作との対応関係を説明する説明図。 回転角信号SG4,SG5に基づき動作する位置カウンタの相対カウント値Pの変化態様を説明するタイミングチャート。 カウント値E,P,Sの対応関係を説明するタイミングチャート。 電気角カウンタ、位置カウンタ及びストロークカウンタのカウント値を変化させる手順を示すフローチャート。 エンジンの停止・始動時における位置カウンタの処理手順を示すフローチャート。
符号の説明
11…内燃機関、25…吸気バルブ(機関バルブ)、26…排気バルブ(機関バルブ)、38…作用角可変機構(バルブ特性可変機構)、46…電動モータ、77〜79…電気角センサ、81,82…位置センサ、86…電子制御装置(回転角検出手段、補正手段、補正禁止手段)、87…不揮発性メモリ、E,Eg,Ei…電気角カウンタのカウント値、P,Pg…位置カウンタの相対カウント値、SG1〜SG3…電気角信号、SG4,SG5…回転角信号。

Claims (3)

  1. 内燃機関の機関バルブのバルブ特性を可変とするバルブ特性可変機構を駆動するアクチュエータであり、互いに位相をずらした状態で電気角信号を出力する複数の電気角センサを備え、前記電気角信号の出力パターンに応じた電気角カウンタのカウント値に基づき通電相が切り替えられることにより回転駆動される電動モータと、
    前記電動モータの回転に伴い回転角信号を出力する位置センサと、
    前記位置センサからの回転角信号を計数し、かつ機関停止に伴いリセットされる位置カウンタの相対カウント値を用いて、前記電動モータの基準位置からの回転角に対応する絶対カウント値を求め、その絶対カウント値に基づき前記電動モータの回転角を検出するとともに、機関始動時には前回の機関停止直前に記憶した前記位置カウンタの相対カウント値を絶対カウント値の算出に用いる回転角検出手段と
    を備える電動モータの回転角検出装置であって、
    機関始動時における前記回転角検出手段による回転角の検出に際し、機関停止中における電気角カウンタのカウント値の変化量に基づき、前記機関始動時における前記位置カウンタの相対カウント値を補正する補正手段と、
    前記バルブ特性可変機構の組付け後の最初の機関始動時に前記補正手段による補正を禁止する補正禁止手段と
    を備えることを特徴とする電動モータの回転角検出装置。
  2. 前記補正手段は、前記電気角カウンタのカウント値の変化量を前記位置カウンタの相対カウント値の変化に置き換え、置き換え後の値により機関始動時における位置カウンタの相対カウント値を補正する請求項1に記載の電動モータの回転角検出装置。
  3. 前記補正手段は、前回の機関停止直前に不揮発性メモリに書き込まれた電気角カウンタのカウント値を、前記電気角カウンタの変化前のカウント値として用い、
    前記補正禁止手段は、前記不揮発性メモリに対する前記カウント値の書き込みの有無を判定し、前記書き込みの履歴がないときに前記補正手段による補正を禁止する請求項1又は2に記載の電動モータの回転角検出装置。
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