JP2007191473A - 新規な育毛用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 塩化カルプロニウムまたはその水和物、ミノキシジルまたはその塩、および塩酸ならびに/もしくは乳酸を含有し、保存安定性等に優れた新たな育毛用組成物を提供する。
【解決手段】 塩化カルプロニウムまたはその水和物、およびミノキシジルまたはその塩を含有する育毛用組成物において、塩酸および/または乳酸を配合する。
塩化カルプロニウムまたはその水和物、およびミノキシジルまたはその塩を含有する育毛用組成物において、塩酸および/または乳酸を配合することにより、該育毛用組成物の保存安定性の問題点を解決することができる。
【選択図】 なし。

Description

本発明は、育毛用組成物に関する。
ミノキシジルは、ATP依存性カリウムチャンネル開放作用による血管拡張作用を有する化合物であり、育毛剤の有効成分として知られている(特許文献1参照)。
塩化カルプロニウムは、局所血管拡張作用を有する化合物であり、育毛剤の有効成分として知られている(特許文献2参照)。
ところで、ミノキシジルは溶液中において不安定な薬物であり、特にpHが弱酸性以下となる場合にその傾向が強くなる。このため、溶液中のミノキシジルの保存安定性の点から、pHを中性付近とすることが望ましいことが知られている(特許文献3参照)。一方、塩化カルプロニウムは、溶液中ではpHが3〜5の付近で安定であることが知られている(特許文献2参照)。
したがって、ミノキシジルと塩化カルプロニウムを同時に溶解させた育毛剤を製した場合、各成分における安定なpHの違いから、保存安定性の問題点を解決することは極めて難しいものと考えられる。
また、頭皮のpHは、汗や皮脂の分泌により4.2〜6.4を保っているが、髪の毛が最も安定するpHは4.1〜4.7の範囲にあるので、育毛剤としては、pHを弱酸性としたものが望ましい。
一般に、育毛剤の使用者(患者)は、効果が増強された育毛剤を望んでおり、ミノキシジルおよび塩化カルプロニウムを配合した効果が増強された育毛剤が望まれている。これまでに、ミノキシジルおよび塩化カルプロニウムを配合すると発毛効果が増強されることが知られている(特許文献4参照)。
米国特許第4139619号公報 特公昭42−5680号公報 特開平11−349451号公報 特開2004−250435号公報
本発明は、塩化カルプロニウムまたはその水和物、およびミノキシジルまたはその塩を含有する育毛用組成物の保存安定性に優れた新たな育毛用組成物を提供するものである。
本発明者らは、鋭意研究を行った結果、塩化カルプロニウムまたはその水和物、およびミノキシジルまたはその塩を含有する育毛用組成物において、塩酸および/または乳酸を配合することにより、該育毛用組成物の保存安定性の問題点を解決することができることを新たに見出した。また、該育毛用組成物に抗酸化剤をさらに配合することにより、該育毛用組成物の保存安定性の問題点を解決することができることを新たに見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は新規な育毛用組成物に関するものであり、以下の発明に関する。
(1)塩化カルプロニウムまたはその水和物、ミノキシジルまたはその塩、および塩酸ならびに/もしくは乳酸を含有する育毛用組成物。
(2)塩化カルプロニウムまたはその水和物、ミノキシジルまたはその塩、および塩酸を含有する育毛用組成物。
(3)塩化カルプロニウムとして0.1〜10%含有する上記(1)または(2)に記載の育毛用組成物。
(4)塩化カルプロニウムとして0.5〜5%含有する上記(1)または(2)に記載の育毛用組成物。
(5)ミノキシジルとして0.1〜10%含有する上記(1)〜(4)のいずれか1つに記載の育毛用組成物。
(6)ミノキシジルとして0.5〜5%含有する上記(1)〜(4)のいずれか1つに記載の育毛用組成物。
(7)さらに抗酸化剤を含有する上記(1)〜(6)のいずれか1つに記載の育毛用組成物。
(8)抗酸化剤として0.004〜1%含有する上記(1)〜(7)のいずれか1つに記載の育毛用組成物。
(9)抗酸化剤が、エチレンジアミン四酢酸またはその塩である上記(8)に記載の育毛用組成物。
(10)エチレンジアミン四酢酸として0.005〜0.2%含有する上記(9)に記載の育毛用組成物。
(11)塩化カルプロニウム水和物、ミノキシジル、塩酸およびエチレンジアミン四酢酸二ナトリウムを含有する育毛用組成物。
(12)さらにパントテニールエチルエーテルを含有する上記(1)〜(11)のいずれか1つに記載の育毛用組成物。
(13)さらに水溶性キチン誘導体を含有する上記(1)〜(12)のいずれか1つに記載の育毛用組成物。
(14)pHが4.0〜5.5である上記(1)〜(13)のいずれか1つに記載の育毛用組成物。
(15)剤形が外用剤である上記(1)〜(14)のいずれか1つに記載の育毛用組成物。
(16)剤形が液剤、ローション剤、ゲル剤またはエアゾール剤である上記(1)〜(14)のいずれか1つに記載の育毛用組成物。
本発明の育毛用組成物は、後記実施例等に示すように、優れた保存安定性を示した。すなわち、塩化カルプロニウムまたはその水和物、およびミノキシジルまたはその塩を含有する育毛用組成物において、塩酸および/または乳酸を配合することにより、該育毛用組成物の保存安定性の問題を解決することができ、また、該育毛用組成物にさらに抗酸化剤を配合することにより、該育毛用組成物の保存安定性の問題を解決することができた。また、pHを弱酸性にすることが可能となったため、髪の毛が安定する範囲のpHを有する育毛用組成物であるという点からも優れたものである。
本発明にかかる塩化カルプロニウム((3−メトキシカルボニルプロピル)トリメチルアンモニウム クロリド)およびその水和物は、公知の化合物であり、その入手方法としては、市販品を用いてもよく、また公知の方法に基づき製造することも可能である。本発明にかかるミノキシジル(6−ピペリジノ−2,4−ピリミジンジアミン−3−オキサイド)およびその塩は、公知の化合物であり、その入手方法としては、市販品を用いてもよく、また公知の方法に基づき製造することも可能である。ミノキシジルの塩としては、塩酸塩、硫酸塩等の鉱酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、安息香酸塩、乳酸塩等の有機酸塩等を挙げることができる。本発明において、ミノキシジルの塩としては、酢酸塩および乳酸塩が好ましい。本発明においては、ミノキシジル、ミノキシジルの酢酸塩、ミノキシジルの乳酸塩が好ましく、ミノキシジルが特に好ましい。
本発明にかかる抗酸化剤としては、エチレンジアミン四酢酸またはその塩、クエン酸またはその塩、ジブチルヒドロキシトルエン、アスコルビン酸、パルミチン酸アスコルビン酸、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム、ベンゾトリアゾール、没食子酸プロピル、2−メルカプトベンズイミダゾール、酢酸トコフェロール、ブチルヒドロキシアニソール、エリソルビン酸、グアヤク酸、アルファチオグリセリン、ジクロルイソシアヌール酸カリウム等を挙げることができる。これらはすべて公知の化合物である。本発明においては、抗酸化剤として、エチレンジアミン四酢酸またはその塩、クエン酸またはその塩、ジブチルヒドロキシトルエン等を好ましいものとして挙げることができる。これら好ましい抗酸化剤において、エチレンジアミン四酢酸およびその塩の入手方法としては、市販品を用いてもよく、また公知の方法に基づき製造することも可能である。エチレンジアミン四酢酸の塩としては、二ナトリウム塩、四ナトリウム塩等を挙げることができる。本発明において、エチレンジアミン四酢酸およびその塩としては、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムが特に好ましい。なお、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムは、別名として、エデト酸ナトリウム、エデト酸二ナトリウムやEDTAナトリウムなどがある。クエン酸およびその塩の入手方法としては、市販品を用いてもよく、また公知の方法に基づき製造することも可能である。クエン酸の塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩等を挙げることができる。本発明において、クエン酸およびその塩としては、クエン酸が特に好ましい。ジブチルヒドロキシトルエンの入手方法としては、市販品を用いてもよく、また公知の方法に基づき製造することも可能である。なお、ジブチルヒドロキシトルエンは、別名として、BHTやDBPCなどがある。
本発明において、育毛用組成物とは、育毛作用、発毛作用、発毛促進作用、養毛作用、脱毛防止作用等のいずれか1つまたは2つ以上の作用を有するものを意味するものである。本発明にかかる育毛用組成物の効能・効果としては、育毛、発毛、薄毛、毛生促進、発毛促進、脱毛(抜け毛)の(進行)予防、病後・産後の脱毛、養毛、円形脱毛症、発毛不全、粃糠性脱毛症、脂漏性脱毛症、びまん性脱毛症、若禿(壮年性脱毛症)、老人禿等を挙げることができる。
本発明の育毛用組成物には、さらに公知の各種薬効成分を配合してもよい。配合成分としては、特に限定されるべきものではないが、例えば呉茱萸、五味子、牡丹皮、木瓜、白蘚皮、五加皮、半夏、大黄、牛膝、枸杞子、茯苓、干姜、陳皮、甘草、百部、地骨皮、柴胡、天麻、白芍、荊芥、桂枝、苦参、鳴血藤、骨砕捕、花椒、黄連、人参、黒豆、何首烏、竹節人参、補骨脂、当帰、鶏血藤、丹参、紅花、桃仁、防風、茜草根、拳参、山茱萸、半支蓮、楊梅皮、側柏葉、海金沙、当薬、阿仙薬、茴香、遠志、牽牛子、五倍子、芍薬、車前子、蟾酥、丁子、檳榔子、ロジン、ゲンノショウコ、夏枯草、柴胡、茵陳蒿、営実、ヨクイニン、蘇葉、苦木、荊芥穂、キササゲ、常山、ボクソクおよび吉草根等の生薬並びにこれら生薬の抽出物(チンキ、エキスなど)、ランタナ(和名:七変化;学名:Lantana camaara)及びその抽出物、ミノキシジル以外のカリウムチャンネルオープナー、パントテニールエチルエーテル、パントテン酸、パントテン酸カルシウム、ビタミンAおよびその誘導体、ビタミンBおよびその誘導体、ビタミンBおよびその誘導体、ビタミンBおよびその誘導体、ビタミンEおよびその誘導体、セファランチン、ニコチン酸、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸アミド、ビオチン、D−パントテニルアルコール、イソプロピルメチルフェノール、ヒノキチオール、l−メントール、溶性シスチン、オクトピロックス、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゾトニウム、サリチル酸、レゾルシン、レゾルシンモノアセテート、塩酸ピリドキシン、塩酸ジフェンヒドラミン、グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、アラントイン、ペンタデカン酸グリセリド、スフィンゴシルフォスフォリルコリン、オキセンドロン、酢酸クロルヤジノン、11α−ヒドロキシプロゲステロン、4−アンドロステン−3−オン−11β−カルボン酸、シプロテロンアセテート、クロルヘキシジン、グルコンサンクロルヘキシジン、イオウ、d−カンフル、dl−カンフル、スルフィソキサゾール、プロスタグランジンおよびその誘導体、シクロスポリン、セファランチン、エストラジオール、エチニルエストラジオール、ジアゾキシド、タンニン、タンニン酸、水溶性キチン誘導体等を挙げることができるが、上記のもののみに限定されるべきものではない。これらの成分は単一成分を配合してもよく、また2種以上を組み合わせて配合してもよい。
本発明においては、パントテニールエチルエーテルをさらに配合するのに適した好ましい成分として挙げることができる。塩化カルプロニウムは加水分解しやすいものであるが、パントテニールエチルエーテルを塩化カルプロニウムの水溶液に加えることで、長期間の保存安定性を保つことが可能となる(特開昭51−143616号公報参照)。パントテニールエチルエーテルは、組成物中の塩化カルプロニウム1重量部に対して、0.05〜20重量部加えることが好ましく、0.2〜5重量部加えることがさらに好ましい。また、ポリオキシアルキレンキトサン(例えば、ヒドロキシプロピルキトサンなど)、ポリオキシアルキレンキチン、カルボキシメチルキトサン、カルボキシメチルキチン、リン酸化キトサン、リン酸化キチン、硫酸化キトサン、硫酸化キチン、ジヒドロキシプロピルキトサン、ジヒドロキシプロピルキチン、N−2−ヒドロキシプロピルスルホン酸キトサン等の水溶性キチン誘導体もさらに配合するのに適した好ましい成分として挙げることができる。水溶性キチン誘導体は、塩化カルプロニウム、さらにはパントテニールエチルエーテルの安定化に有用なものである(特開平8−127518号公報参照)。水溶性キチン誘導体は、組成物中の塩化カルプロニウム1重量部に対して、0.01〜0.2重量部加えることが好ましく、0.02〜0.1重量部加えることがさらに好ましい。このほか、当薬、何首烏、竹節人参等の生薬の抽出物をさらに配合するのに適した好ましい成分として挙げることができる。
本発明の育毛用組成物は、非経口的に投与することが好ましい。投与形態としては、外用剤が好ましく、具体的な外用剤の剤形としては、液剤、エキス剤、硬膏剤、酒精剤、座剤、懸濁剤、チンキ剤、軟膏剤、パップ剤、リニメント剤、ローション剤、ゲル剤、エアゾール剤等を挙げることができる。中でも、塩化カルプロニウムまたはその水和物、ミノキシジルまたはその塩、および抗酸化剤が溶解した液剤、ローション剤、ゲル剤等や塩化カルプロニウムまたはその水和物、ミノキシジルまたはその塩、および抗酸化剤が共に溶解した溶液を含む容器に噴射剤等を充填したエアゾール剤等の液状のものが好ましい。また、本発明の育毛用組成物を、ローション、クリーム、化粧水、乳液、フォーム剤、シャンプー、リンス、コンディショナー、ヘアトニック、ヘアクリーム、ヘアリキッド等の化粧料組成物に配合することも可能である。
製剤化は、公知の製剤技術により行うことができ、液状の製剤においては、その溶媒として、水、低級アルコール、水および低級アルコールの混合溶媒等を挙げることができる。低級アルコールとしては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール等を挙げることができ、中でもエタノールが好ましい。水および低級アルコールの混合溶媒としては、含水エタノールが好ましい。
製剤中には適当な製剤添加物を加えることができる。製剤添加物としては、賦形剤、懸濁化剤、乳化剤、保湿(湿潤)剤、保存剤、色素、香料、噴射剤、pH調節剤、清涼化剤等を挙げることができ、製剤添加物は、本発明の効果を損なわない範囲で適宜加えればよい。上記製剤添加物としては、例えば、保湿(湿潤)剤として、グリセリン、ソルビトール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、乳酸ナトリウム、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、硫酸コンドロイチン、ヒドロキシプロピルキトサン、ヒドロキシプロピル−ヒドロキシブチルキトサン等を挙げることができ、噴射剤としては、液化石油ガス(LPG)、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、圧縮ガス(N、CO、NO、空気等)等を挙げることができる。pH調節剤としては、リンゴ酸、酢酸、乳酸、酒石酸、クエン酸等の有機酸や塩酸、リン酸、硫酸、硝酸等の無機酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩基等を挙げることができる。清涼化剤としては、l(エル)−メントール、dl(ディーエル)−メントール、カンフル、3−l(エル)−メントキシ−2−メチルプロパン−1,2−ジオール、3−l(エル)−メントキシプロパン−1,2−ジオール等を挙げることができる。
本発明の育毛用組成物における各成分の配合量は、使用者(患者)の使用目的、性別、年齢、症状等を考慮して適宜検討すればよいが、塩化カルプロニウムまたはその水和物は、塩化カルプロニウムとして0.1〜10%含有するように配合するのが好ましく、0.5〜5%含有するように配合するのがさらに好ましく、1〜2%含有するように配合するのがより好ましい。ミノキシジルまたはその塩は、ミノキシジルとして0.1〜10%含有するように配合するのが好ましく、0.5〜5%含有するように配合するのがさらに好ましく、1%含有するのが特に好ましい。抗酸化剤としては、0.004〜1%含有するように配合するのが好ましい。抗酸化剤がエチレンジアミン四酢酸またはその塩である場合は、エチレンジアミン四酢酸として0.004〜0.3%含有するように配合するのが好ましく、0.005〜0.2%配合するのがさらに好ましい。抗酸化剤がクエン酸またはその塩である場合は、クエン酸としてとして0.01〜1%含有するように配合するのが好ましく、0.2〜1%配合するのがさらに好ましい。抗酸化剤がジブチルヒドロキシトルエンの場合は、0.005〜0.2%含有するように配合するのが好ましく、0.01〜0.1%配合するのがさらに好ましい。
また、本発明にかかる塩酸および/または乳酸を用いて、本発明の育毛用組成物のpHを4.0〜5.5に調整するのが好ましい。pHを4.2〜5.2に調整するのがより好ましく、pHを4.7〜5.1に調整することがさらに好ましい。本発明においては、塩酸を用いるのが好ましい。
本発明の育毛用組成物は、中でも、塩化カルプロニウムとして1〜2%、ミノキシジルとして1%、およびエチレンジアミン四酢酸として0.005〜0.2%含有するよう配合し、塩酸を用いてpHを4.7〜5.1に調整したものが好ましい。なお、本発明において、「%」とは、本発明の育毛用組成物が液体の場合、組成物(液体)100ml中に含まれる溶質のグラム数を意味し、本発明の育毛用組成物が非液体の場合、組成物100g中に含まれるグラム数を意味する。すなわち、塩化カルプロニウムとして2%、ミノキシジルとして1%、およびエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム0.05%含有する液剤とは、100ml中に塩化カルプロニウムとして2g、ミノキシジルとして1g、およびエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム0.05g含有する液剤を意味する。
本発明の育毛用組成物の投与量は、使用者(患者)の性別、年齢、症状、組成物(製剤)中の成分の配合量、投与方法、投与回数、投与時期等を考慮して適宜検討を行い、適当な投与量を決めればよい。
以下に、実施例を示して本発明を説明するが、本発明はこれらにのみ限定されるべきものではない。
試験例1 保存安定性試験1(塩化カルプロニウムの保存安定性の検討1)
以下に示す比較例1〜8、実施例1〜4のローション剤につき、それぞれ遮光ガラス容器に充填・密閉し、保存安定性試験を実施した。保存条件は60℃とし、保存開始から2週間後のローション剤中の塩化カルプロニウムの含量につき、液体クロマトグラフ法により、測定した。結果を表1および表2に示した。
実施例1
塩化カルプロニウム水和物2.18g(塩化カルプロニウムとして2g相当)、ミノキシジル1.0gをとり、45%エタノールにて攪拌溶解した。これを塩酸でpHを5.0に調整し、45%エタノールを加えて全量を100mLとして、ローション剤を調製した。
実施例2
塩化カルプロニウム水和物2.18g(塩化カルプロニウムとして2g相当)、ミノキシジル1.0gをとり、45%エタノールにて攪拌溶解した。これを塩酸でpHを5.5に調整し、45%エタノールを加えて全量を100mLとして、ローション剤を調製した。
実施例3
塩化カルプロニウム水和物2.18g(塩化カルプロニウムとして2g相当)、ミノキシジル1.0gをとり、45%エタノールにて攪拌溶解した。これを乳酸でpHを5.0に調整し、45%エタノールを加えて全量を100mLとして、ローション剤を調製した。
実施例4
塩化カルプロニウム水和物2.18g(塩化カルプロニウムとして2g相当)、ミノキシジル1.0gをとり、45%エタノールにて攪拌溶解した。これを乳酸でpHを5.5に調整し、45%エタノールを加えて全量を100mLとして、ローション剤を調製した。
比較例1
塩化カルプロニウム水和物2.18g(塩化カルプロニウムとして2g相当)、ミノキシジル1.0gをとり、45%エタノールにて攪拌溶解した。これをクエン酸でpHを5.0に調整し、45%エタノールを加えて全量を100mLとして、ローション剤を調製した。
比較例2
塩化カルプロニウム水和物2.18g(塩化カルプロニウムとして2g相当)、ミノキシジル1.0gをとり、45%エタノールにて攪拌溶解した。これをクエン酸でpHを5.5に調整し、45%エタノールを加えて全量を100mLとして、ローション剤を調製した。
比較例3
塩化カルプロニウム水和物2.18g(塩化カルプロニウムとして2g相当)、ミノキシジル1.0gをとり、45%エタノールにて攪拌溶解した。これをリン酸でpHを5.0に調整し、45%エタノールを加えて全量を100mLとして、ローション剤を調製した。
比較例4
塩化カルプロニウム水和物2.18g(塩化カルプロニウムとして2g相当)、ミノキシジル1.0gをとり、45%エタノールにて攪拌溶解した。これをリン酸でpHを5.5に調整し、45%エタノールを加えて全量を100mLとして、ローション剤を調製した。
比較例5
塩化カルプロニウム水和物2.18g(塩化カルプロニウムとして2g相当)、ミノキシジル1.0gをとり、45%エタノールにて攪拌溶解した。これを酒石酸でpHを5.0に調整し、45%エタノールを加えて全量を100mLとして、ローション剤を調製した。
比較例6
塩化カルプロニウム水和物2.18g(塩化カルプロニウムとして2g相当)、ミノキシジル1.0gをとり、45%エタノールにて攪拌溶解した。これを酒石酸でpHを5.5に調整し、45%エタノールを加えて全量を100mLとして、ローション剤を調製した。
比較例7
塩化カルプロニウム水和物2.18g(塩化カルプロニウムとして2g相当)、ミノキシジル1.0gをとり、45%エタノールにて攪拌溶解した。これをリンゴ酸でpHを5.0に調整し、45%エタノールを加えて全量を100mLとして、ローション剤を調製した。
比較例8
塩化カルプロニウム水和物2.18g(塩化カルプロニウムとして2g相当)、ミノキシジル1.0gをとり、45%エタノールにて攪拌溶解した。これをリンゴ酸でpHを5.5に調整し、45%エタノールを加えて全量を100mLとして、ローション剤を調製した。
表1
表2
表1および表2から明らかなように、塩酸または乳酸を配合した本発明の育毛用組成物は、クエン酸、リン酸、酒石酸、リンゴ酸を配合した場合と比較して、高い塩化カルプロニウムの保存安定性を示した。
試験例2 保存安定性試験2(塩化カルプロニウムの保存安定性の検討2)
以下に示す比較例9〜21、実施例5〜13のローション剤につき、それぞれ遮光ガラス容器に充填・密閉し、保存安定性試験を実施した。保存条件は60℃とし、保存開始から2週間後のローション剤中の塩化カルプロニウムの含量につき、液体クロマトグラフ法により、測定した。結果を表3〜表6に示した。
実施例5
塩化カルプロニウム水和物2.18g(塩化カルプロニウムとして2g相当)、ミノキシジル1.0g、プロピレングリコール30gをとり、45%エタノールにて攪拌溶解した。これを塩酸でpHを5.0に調整し、45%エタノールを加えて全量を100mLとして、ローション剤を調製した。
実施例6
プロピレングリコールの配合量を10gにする以外は、実施例5と同様にして、ローション剤を調製した。
実施例7
塩化カルプロニウム水和物2.18g(塩化カルプロニウムとして2g相当)、ミノキシジル1.0g、濃グリセリン5gをとり、45%エタノールにて攪拌溶解した。これを塩酸でpHを5.0に調整し、45%エタノールを加えて全量を100mLとして、ローション剤を調製した。
実施例8
塩化カルプロニウム水和物2.18g(塩化カルプロニウムとして2g相当)、ミノキシジル1.0g、ヒアルロン酸ナトリウム0.2gをとり、45%エタノールにて攪拌溶解した。これを塩酸でpHを5.0に調整し、45%エタノールを加えて全量を100mLとして、ローション剤を調製した。
実施例9
塩化カルプロニウム水和物2.18g(塩化カルプロニウムとして2g相当)、ミノキシジル1.0g、ヒドロキシプロピルキトサン溶液1gをとり、45%エタノールにて攪拌溶解した。これを塩酸でpHを5.0に調整し、45%エタノールを加えて全量を100mLとして、ローション剤を調製した。
実施例10
塩化カルプロニウム水和物2.18g(塩化カルプロニウムとして2g相当)、ミノキシジル1.0g、1,3−ブチレングリコール5gをとり、45%エタノールにて攪拌溶解した。これを塩酸でpHを5.0に調整し、45%エタノールを加えて全量を100mLとして、ローション剤を調製した。
実施例11
塩化カルプロニウム水和物2.18g(塩化カルプロニウムとして2g相当)、ミノキシジル1.0g、プロピレングリコール10g、濃グリセリン5gをとり、45%エタノールにて攪拌溶解した。これを塩酸でpHを5.0に調整し、45%エタノールを加えて全量を100mLとして、ローション剤を調製した。
実施例12
塩化カルプロニウム水和物2.18g(塩化カルプロニウムとして2g相当)、ミノキシジル1.0g、プロピレングリコール10g、ヒドロキシプロピルキトサン溶液1gをとり、45%エタノールにて攪拌溶解した。これを塩酸でpHを5.0に調整し、45%エタノールを加えて全量を100mLとして、ローション剤を調製した。
実施例13
塩化カルプロニウム水和物2.18g(塩化カルプロニウムとして2g相当)、ミノキシジル1.0g、プロピレングリコール10g、濃グリセリン2g、1,3−ブチレングリコール2gをとり、45%エタノールにて攪拌溶解した。これを塩酸でpHを5.0に調整し、45%エタノールを加えて全量を100mLとして、ローション剤を調製した。
比較例9
塩化カルプロニウム水和物2.18g(塩化カルプロニウムとして2g相当)、ミノキシジル1.0g、プロピレングリコール10gをとり、45%エタノールにて攪拌溶解した。これを乳酸でpHを5.0に調整し、45%エタノールを加えて全量を100mLとして、ローション剤を調製した。
比較例10
塩化カルプロニウム水和物2.18g(塩化カルプロニウムとして2g相当)、ミノキシジル1.0g、濃グリセリン5gをとり、45%エタノールにて攪拌溶解した。これを乳酸でpHを5.0に調整し、45%エタノールを加えて全量を100mLとして、ローション剤を調製した。
比較例11
塩化カルプロニウム水和物2.18g(塩化カルプロニウムとして2g相当)、ミノキシジル1.0g、ヒドロキシプロピルキトサン溶液1gをとり、45%エタノールにて攪拌溶解した。これを乳酸でpHを5.0に調整し、45%エタノールを加えて全量を100mLとして、ローション剤を調製した。
比較例12
塩化カルプロニウム水和物2.18g(塩化カルプロニウムとして2g相当)、ミノキシジル1.0g、プロピレングリコール30gをとり、45%エタノールにて攪拌溶解した。これをクエン酸でpHを5.0に調整し、45%エタノールを加えて全量を100mLとして、ローション剤を調製した。
比較例13
塩化カルプロニウム水和物2.18g(塩化カルプロニウムとして2g相当)、ミノキシジル1.0g、プロピレングリコール10gをとり、45%エタノールにて攪拌溶解した。これをクエン酸でpHを5.0に調整し、45%エタノールを加えて全量を100mLとして、ローション剤を調製した。
比較例14
塩化カルプロニウム水和物2.18g(塩化カルプロニウムとして2g相当)、ミノキシジル1.0g、濃グリセリン5gをとり、45%エタノールにて攪拌溶解した。これをクエン酸でpHを5.0に調整し、45%エタノールを加えて全量を100mLとして、ローション剤を調製した。
比較例15
塩化カルプロニウム水和物2.18g(塩化カルプロニウムとして2g相当)、ミノキシジル1.0g、ヒアルロン酸ナトリウム0.2gをとり、45%エタノールにて攪拌溶解した。これをクエン酸でpHを5.0に調整し、45%エタノールを加えて全量を100mLとして、ローション剤を調製した。
比較例16
塩化カルプロニウム水和物2.18g(塩化カルプロニウムとして2g相当)、ミノキシジル1.0g、ヒドロキシプロピルキトサン溶液1gをとり、45%エタノールにて攪拌溶解した。これをクエン酸でpHを5.0に調整し、45%エタノールを加えて全量を100mLとして、ローション剤を調製した。
比較例17
塩化カルプロニウム水和物2.18g(塩化カルプロニウムとして2g相当)、ミノキシジル1.0g、1,3−ブチレングリコール5gをとり、45%エタノールにて攪拌溶解した。これをクエン酸でpHを5.0に調整し、45%エタノールを加えて全量を100mLとして、ローション剤を調製した。
比較例18
塩化カルプロニウム水和物2.18g(塩化カルプロニウムとして2g相当)、ミノキシジル1.0g、プロピレングリコール10g、濃グリセリン5gをとり、45%エタノールにて攪拌溶解した。これをクエン酸でpHを5.0に調整し、45%エタノールを加えて全量を100mLとして、ローション剤を調製した。
比較例19
塩化カルプロニウム水和物2.18g(塩化カルプロニウムとして2g相当)、ミノキシジル1.0g、プロピレングリコール10g、ヒドロキシプロピルキトサン溶液1gをとり、45%エタノールにて攪拌溶解した。これをクエン酸でpHを5.0に調整し、45%エタノールを加えて全量を100mLとして、ローション剤を調製した。
比較例20
塩化カルプロニウム水和物2.18g(塩化カルプロニウムとして2g相当)、ミノキシジル1.0g、プロピレングリコール10g、1,3−ブチレングリコール5gをとり、45%エタノールにて攪拌溶解した。これをクエン酸でpHを5.0に調整し、45%エタノールを加えて全量を100mLとして、ローション剤を調製した。
比較例21
塩化カルプロニウム水和物2.18g(塩化カルプロニウムとして2g相当)、ミノキシジル1.0g、プロピレングリコール10g、濃グリセリン2g、1,3−ブチレングリコール2gをとり、45%エタノールにて攪拌溶解した。これをクエン酸でpHを5.0に調整し、45%エタノールを加えて全量を100mLとして、ローション剤を調製した。
表3
表4
表5
表6
表3〜表6から明らかなように、種々湿潤剤を配合した場合、塩酸を配合した本発明の育毛用組成物は、優れた塩化カルプロニウムの保存安定性を示した。
試験例3 保存安定性試験3(性状の保存安定性の検討1)
以下に示す比較例22〜23、種々の抗酸化剤を含む実施例14〜16および製造例1〜9のローション剤につき、それぞれを遮光ガラス容器に充填・密閉し、保存安定性試験を実施した。保存条件は40℃とし、保存開始から2ヵ月後のローション剤の着色の程度につき、目視(日本薬局方通則に準じて測定)および430nmの吸光度(分光光度計)により、判定した。結果を表7および表8に示した。
実施例14
塩化カルプロニウム水和物2.18g(塩化カルプロニウムとして2g相当)、ミノキシジル1.0g、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム0.05gをエタノール45mlおよび精製水適量にて攪拌溶解した。これを塩酸でpHを5.0に調整し、精製水を加えて全量を100mlとして、ローション剤を調製した。
実施例15
塩化カルプロニウム水和物2.18g(塩化カルプロニウムとして2g相当)、ミノキシジル1.0g、クエン酸1.0gをエタノール45mlおよび精製水適量にて攪拌溶解した。これを塩酸でpHを5.0に調整し、精製水を加えて全量を100mlとして、ローション剤を調製した。
実施例16
塩化カルプロニウム水和物2.18g(塩化カルプロニウムとして2g相当)、ミノキシジル1.0g、プロピレングリコール10.0g、濃グリセリン5.0g、ジブチルヒドロキシトルエン0.1gをエタノール45mlおよび精製水適量にて攪拌溶解した。これを塩酸でpHを5.0に調整し、精製水を加えて全量を100mlとして、ローション剤を調製した。
比較例22
塩化カルプロニウム水和物2.18g(塩化カルプロニウムとして2g相当)、ミノキシジル1.0gをエタノール45mlおよび精製水適量にて攪拌溶解した。これを塩酸でpHを4.7に調整し、精製水を加えて全量を100mlとして、ローション剤を調製した。
比較例23
塩化カルプロニウム水和物2.18g(塩化カルプロニウムとして2g相当)、ミノキシジル1.0gをエタノール45mlおよび精製水適量にて攪拌溶解した。これを塩酸でpHを5.0に調整し、精製水を加えて全量を100mlとして、ローション剤を調製した。
製造例1
塩化カルプロニウム水和物2.18g(塩化カルプロニウムとして2g相当)、ミノキシジル1.0g、アスコルビン酸0.1gをエタノール45mlおよび精製水適量にて攪拌溶解した。これを塩酸でpHを5.0に調整し、精製水を加えて全量を100mlとして、ローション剤を調製した。
製造例2
塩化カルプロニウム水和物2.18g(塩化カルプロニウムとして2g相当)、ミノキシジル1.0g、プロピレングリコール10.0g、濃グリセリン5.0g、パルミチン酸アスコルビン酸20mgをエタノール45mlおよび精製水適量にて攪拌溶解した。これを塩酸でpHを5.0に調整し、精製水を加えて全量を100mlとして、ローション剤を調製した。
製造例3
塩化カルプロニウム水和物2.18g(塩化カルプロニウムとして2g相当)、ミノキシジル1.0g、亜硫酸水素ナトリウム0.3gをエタノール45mlおよび精製水適量にて攪拌溶解した。これを塩酸でpHを5.0に調整し、精製水を加えて全量を100mlとして、ローション剤を調製した。
製造例4
塩化カルプロニウム水和物2.18g(塩化カルプロニウムとして2g相当)、ミノキシジル1.0g、亜硫酸ナトリウム0.2gをエタノール45mlおよび精製水適量にて攪拌溶解した。これを塩酸でpHを5.0に調整し、精製水を加えて全量を100mlとして、ローション剤を調製した。
製造例5
塩化カルプロニウム水和物2.18g(塩化カルプロニウムとして2g相当)、ミノキシジル1.0g、ピロ亜硫酸ナトリウム0.15gをエタノール45mlおよび精製水適量にて攪拌溶解した。これを塩酸でpHを5.0に調整し、精製水を加えて全量を100mlとして、ローション剤を調製した。
製造例6
塩化カルプロニウム水和物2.18g(塩化カルプロニウムとして2g相当)、ミノキシジル1.0g、ベンゾトリアゾール0.24gをエタノール45mlおよび精製水適量にて攪拌溶解した。これを塩酸でpHを5.0に調整し、精製水を加えて全量を100mlとして、ローション剤を調製した。
製造例7
塩化カルプロニウム水和物2.18g(塩化カルプロニウムとして2g相当)、ミノキシジル1.0g、没食子酸プロピル0.2gをエタノール45mlおよび精製水適量にて攪拌溶解した。これを塩酸でpHを5.0に調整し、精製水を加えて全量を100mlとして、ローション剤を調製した。
製造例8
塩化カルプロニウム水和物2.18g(塩化カルプロニウムとして2g相当)、ミノキシジル1.0g、2−メルカプトベンズイミダゾール0.62gをエタノール45mlおよび精製水適量にて攪拌溶解した。これを塩酸でpHを5.0に調整し、精製水を加えて全量を100mlとして、ローション剤を調製した。
製造例9
塩化カルプロニウム水和物2.18g(塩化カルプロニウムとして2g相当)、ミノキシジル1.0g、プロピレングリコール10.0g、濃グリセリン5.0g、ポリソルベート80 0.4g、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60 0.2g、酢酸トコフェロール0.05gをエタノール45mlおよび精製水適量にて攪拌溶解した。これを塩酸でpHを5.0に調整し、精製水を加えて全量を100mlとして、ローション剤を調製した。
表7
表8
表7および表8中の目視結果の記号の説明
(−):開始時と比べて変化なし
(+):開始時と比べて着色変化あり
(++):開始時と比べて著しく着色変化あり
表7および表8から明らかなように、エチレンジアミン四酢酸もしくはその塩、クエン酸もしくはその塩、またはジブチルヒドロキシトルエンを含む本発明の育毛用組成物は、優れた性状の保存安定性を示した。
試験例4 保存安定性試験4(性状の保存安定性の検討2)
試験例3と同様にして、以下に示す対照例1および実施例17〜22につき、経時的保存安定性試験を実施した。なお、保存条件は50℃とし、保存開始から28日までにおけるローション剤の着色の程度につき、430nmの吸光度(分光光度計)により、判定した。結果を図1に示した。
対照例1
塩化カルプロニウム水和物2.18g(塩化カルプロニウムとして2g相当)、ミノキシジル1.0g、プロピレングリコール10.0g、濃グリセリン5.0gをエタノール45mlおよび精製水適量にて攪拌溶解した。これを塩酸でpHを5.0に調整し、精製水を加えて全量を100mlとして、ローション剤を調製した。
実施例17
塩化カルプロニウム水和物2.18g(塩化カルプロニウムとして2g相当)、ミノキシジル1.0g、プロピレングリコール10.0g、濃グリセリン5.0g、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム0.01gをエタノール45mlおよび精製水適量にて攪拌溶解した。これを塩酸でpHを5.0に調整し、精製水を加えて全量を100mlとして、ローション剤を調製した。
実施例18
エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムの配合量を0.03gにする以外は、実施例17と同様にして、ローション剤を調製した。
実施例19
エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムの配合量を0.05gにする以外は、実施例17と同様にして、ローション剤を調製した。
実施例20
エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムの配合量を0.1gにする以外は、実施例17と同様にして、ローション剤を調製した。
実施例21
エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムの配合量を0.2gにする以外は、実施例17と同様にして、ローション剤を調製した。
実施例22
エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムの配合量を0.4gにする以外は、実施例17と同様にして、ローション剤を調製した。
図1から明らかなように、エチレンジアミン四酢酸またはその塩を含む本発明の育毛用組成物は、優れた性状の保存安定性を示した。
実施例23 ローション剤の製造
以下の組成のローション剤を製造した。
(組成:100ml中)
ミノキシジル 1g
塩化カルプロニウム水和物 1.09g
(塩化カルプロニウムとして1g相当)
エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム 0.05g
濃グリセリン 1g
ピロリドンカルボン酸ナトリウム 1g
エタノール 45ml
塩酸 適量(pH5.0に調整)
精製水 適量
実施例24 ローション剤の製造
以下の組成のローション剤を製造した。
(組成:100ml中)
ミノキシジル 1g
塩化カルプロニウム水和物 2.18g
(塩化カルプロニウムとして2g相当)
エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム 0.05g
プロピレングリコール 10g
濃グリセリン 5g
l−メントール 0.1g
エタノール 45ml
塩酸 適量(pH5.0に調整)
精製水 適量
実施例25 ローション剤の製造
常法により、以下の組成のローション剤を製造した。
(組成:100ml中)
ミノキシジル 1g
塩化カルプロニウム水和物 2.18g
(塩化カルプロニウムとして2g相当)
パントテニールエチルエーテル 1g
エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム 0.05g
濃グリセリン 1g
ピロリドンカルボン酸ナトリウム 1g
エタノール 45ml
塩酸 適量(pH5.0に調整)
精製水 適量
塩化カルプロニウムまたはその水和物、ミノキシジルまたはその塩、および塩酸ならびに/もしくは乳酸を含有する本発明の育毛用組成物は、該育毛用組成物中の塩化カルプロニウムまたはその水和物につき、優れた保存安定性を示した。該育毛用組成物に抗酸化剤をさらに配合した育毛用組成物は、優れた性状の保存安定性を示した。また、pHを弱酸性にすることが可能となったため、髪の毛が安定する範囲のpHを有する育毛用組成物とすることが可能となった。したがって、保存安定性等に優れた育毛用組成物を提供することができるものである。
試験例4の結果を示す図である。

Claims (16)

  1. 塩化カルプロニウムまたはその水和物、ミノキシジルまたはその塩、および塩酸ならびに/もしくは乳酸を含有する育毛用組成物。
  2. 塩化カルプロニウムまたはその水和物、ミノキシジルまたはその塩、および塩酸を含有する育毛用組成物。
  3. 塩化カルプロニウムとして0.1〜10%含有する請求項1または2に記載の育毛用組成物。
  4. 塩化カルプロニウムとして0.5〜5%含有する請求項1または2に記載の育毛用組成物。
  5. ミノキシジルとして0.1〜10%含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の育毛用組成物。
  6. ミノキシジルとして0.5〜5%含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の育毛用組成物。
  7. さらに抗酸化剤を含有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の育毛用組成物。
  8. 抗酸化剤として0.004〜1%含有する請求項1〜7のいずれか1項に記載の育毛用組成物。
  9. 抗酸化剤が、エチレンジアミン四酢酸またはその塩である請求項8に記載の育毛用組成物。
  10. エチレンジアミン四酢酸として0.005〜0.2%含有する請求項9に記載の育毛用組成物。
  11. 塩化カルプロニウム水和物、ミノキシジル、塩酸およびエチレンジアミン四酢酸二ナトリウムを含有する育毛用組成物。
  12. さらにパントテニールエチルエーテルを含有する請求項1〜11のいずれか1項に記載の育毛用組成物。
  13. さらに水溶性キチン誘導体を含有する請求項1〜12のいずれか1項に記載の育毛用組成物。
  14. pHが4.0〜5.5である請求項1〜13のいずれか1項に記載の育毛用組成物。
  15. 剤形が外用剤である請求項1〜14のいずれか1項に記載の育毛用組成物。
  16. 剤形が液剤、ローション剤、ゲル剤またはエアゾール剤である請求項1〜14のいずれか1項に記載の育毛用組成物。
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