JP2007191355A - 疎水化表面改質乾式法シリカ粉末 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ヘキサメチルジシラザンで疎水化表面処理された乾式法シリカ粉末であって、シングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)との比(A/B)が0.8未満であることを特徴とする疎水化表面改質乾式法シリカ粉末であり、好ましくは、積分値Aと積分値Bの比(A/B)が0.7未満であり、乾式法によって製造され、BET法による比表面積が5m2/g〜500m2/gであり、ヘキサメチルジシラザンで疎水化処理されたことを特徴とする疎水化表面改質シリカ粉末。
【選択図】なし
Description
(1)ヘキサメチルジシラザンで疎水化表面処理された乾式法シリカ粉末であって、固体NMRによって測定したシングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)との比(A/B)が0.8未満であることを特徴とする疎水化表面改質乾式法シリカ粉末。
(2)シングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)との比(A/B)が0.7未満である上記(1)に記載した疎水化表面改質乾式法シリカ粉末。
(3)固体NMRによって測定したシングルシラノール基積分値(A)が40%以下であり、シロキサン積分値(B)が30%以上であって、上記A/B比が0.8未満である上記(1)または上記(2)に記載する疎水化表面改質乾式法シリカ粉末。
(4)乾式法によって製造され、BET法による比表面積が5m2/g〜500m2/gであり、ヘキサメチルジシラザンで疎水化処理した上記(1)〜上記(3)の何れかに記載した疎水化表面改質シリカ粉末。
(5)疎水化表面処理した乾式法シリカ粉末について、固体NMRによってシングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)とを測定し、この比(A/B)が0.8未満になるように疎水化処理条件を調整する疎水化表面改質乾式法シリカ粉末の製造方法。
(6)上記(1)〜上記(4)の何れかに記載した表面改質シリカ粉末からなる電子写真トナー用外添剤。
試料となる表面を疎水化処理した乾式法シリカ粉末を120℃で3時間以上乾燥し、これを測定サンプルとして、29Si固体NMR測定を行った。NMR測定装置には日本電子社製品(ECP400)を使用した。標準物質にはポリジメチルシロキサン(−34ppm)を用いた。測定例を図1に示した。得られたスペクトルの30ppmから−130ppmの範囲のピークをカーブフィッティングにより解析し、−100ppmのシングルシラノール基(A)ピークと−110ppmのシロキサン(B)ピークを分離し、それぞれの積分値(%)を得た。さらにその比(A/B)を算出した。
表面を疎水化処理した乾式法シリカ粉末0.4gと負帯電性トナー(8μm)40gとをミキサーにて攪拌混合してトナー組成物2gとし、これとフェライトキャリア48gとをガラス容器(75ml容量)に入れ、HH環境下およびLL環境下に24時間放置する。ここで、HH環境下とは温度40℃、湿度85%の雰囲気、LL環境下とは温度10℃、湿度20%の雰囲気を云う。上記環境下におのおの24時間放置したトナー組成物とフェライトキャリアの混合物をそれぞれターブラミキサーで5分振とうする。このトナー組成物とフェライトキャリアの混合物から0.2g採取し、ブローオフ帯電量測定装置(東芝ケミカル社製品:TB-200型)で1分間窒素ブローした後の値をトナー組成物の帯電量とする。HH環境下およびLL環境下に24時間放置したトナー組成物の帯電量を求め、この比(HH/LL)を環境変動比とした。環境変動比が0.6以上1.1以下のものを、環境差に影響されず安定であるとした。
BET表面積50m2/gの乾式法シリカ粉末(日本アエロジル社製品:アエロジル50)100重量部をミキサーに入れ、窒素雰囲気下、攪拌しながら水0.5重量部およびヘキサメチルジシラザン10重量部をスプレーし、260℃で80分間加熱した後に冷却した。この疎水化シリカ表面のシングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)とを測定した。このシリカ粉末をトナーに添加し帯電量の環境安定性を調べた。
BET表面積130m2/gの乾式法シリカ粉末(日本アエロジル社製品:アエロジル130)100重量部をミキサーに入れ、窒素雰囲気下、攪拌しながら水1.5重量部およびヘキサメチルジシラザン15重量部をスプレーし、230℃で60分間加熱した後に冷却した。この疎水化シリカ表面のシングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)とを測定した。このシリカ粉末をトナーに添加して帯電量の環境安定性を調べた。
BET表面積200m2/gの乾式法シリカ粉末(日本アエロジル社製品:アエロジル200)100重量部をミキサーに入れ、窒素雰囲気下、攪拌しながら水2.0重量部およびヘキサメチルジシラザン20重量部をスプレーし、200℃で60分間加熱した後に冷却した。この疎水化シリカ表面のシングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)とを測定した。このシリカ粉末をトナーに添加して帯電量の環境安定性を調べた。
BET表面積300m2/gの乾式法シリカ粉末(日本アエロジル社製品:アエロジル300)100重量部をミキサーに入れ、窒素雰囲気下、攪拌しながら水3.0重量部およびヘキサメチルジシラザン30重量部をスプレーし、190℃で60分間加熱した後に冷却した。この疎水化シリカ表面のシングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)とを測定した。このシリカ粉末をトナーに添加して帯電量の環境安定性を調べた。
BET表面積380m2/gの乾式法シリカ粉末(日本アエロジル社製品:アエロジル380)100重量部をミキサーに入れ、窒素雰囲気下、攪拌しながら水3.5重量部およびヘキサメチルジシラザン30重量部をスプレーし、190℃で40分間加熱した後に冷却した。この疎水化シリカ表面のシングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)とを測定した。このシリカ粉末をトナーに添加して帯電量の環境安定性を調べた。
BET表面積50m2/gの乾式法シリカ粉末(日本アエロジル社製品:アエロジル50)100重量部をミキサーに入れ、窒素雰囲気下、攪拌しながらヘキサメチルジシラザン10重量部をスプレーし、260℃で80分間加熱した後に冷却した。この疎水化シリカ表面のシングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)とを測定した。このシリカ粉末をトナーに添加し帯電量の環境安定性を調べた。
BET表面積50m2/gの乾式法シリカ粉末(日本アエロジル社製品:アエロジル50)100重量部をミキサーに入れ、窒素雰囲気下、攪拌しながら水0.5重量部およびヘキサメチルジシラザン8.0重量部をスプレーし、260℃で80分間加熱した後に冷却した。この疎水化シリカ表面のシングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)とを測定した。このシリカ粉末をトナーに添加して帯電量の環境安定性を調べた。
BET表面積200m2/gの乾式法シリカ粉末(日本アエロジル社製品:アエロジル200)100重量部をミキサーに入れ、窒素雰囲気下、攪拌しながら水2.0重量部およびヘキサメチルジシラザン20重量部をスプレーし、200℃で30分間加熱した後に冷却した。この疎水化シリカ表面のシングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)とを測定した。このシリカ粉末をトナーに添加し帯電量の環境安定性を調べた。
BET表面積200m2/gの乾式法シリカ粉末(日本アエロジル社製品:アエロジル200)100重量部をミキサーに入れ、窒素雰囲気下、攪拌しながら水1.0重量部およびヘキサメチルジシラザン20重量部をスプレーし、200℃で60分間加熱した後に冷却した。この疎水化シリカ表面のシングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)とを測定した。このシリカ粉末をトナーに添加して帯電量の環境安定性を調べた。
BET表面積200m2/gの乾式法シリカ粉末(日本アエロジル社製品:アエロジル200)100重量部をミキサーに入れ、窒素雰囲気下、攪拌しながら水2.0重量部およびヘキサメチルジシラザン20重量部をスプレーし、160℃で60分間加熱した後に冷却した。この疎水化シリカ表面のシングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)とを測定した。このシリカ粉末をトナーに添加して帯電量の環境安定性を調べた。
BET表面積200m2/gの乾式法シリカ粉末(日本アエロジル社製品:アエロジル200)100重量部をミキサーに入れ、窒素雰囲気下、攪拌しながら水2.0重量部およびヘキサメチルジシラザン20重量部をスプレーし、250℃で60分間加熱した後に冷却した。この疎水化シリカ表面のシングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)とを測定した。このシリカ粉末をトナーに添加して帯電量の環境安定性を調べた。
BET表面積200m2/gの乾式法シリカ粉末(日本アエロジル社製品:アエロジル200)100重量部をミキサーに入れ、窒素雰囲気下、攪拌しながら水4.0重量部およびヘキサメチルジシラザン20重量部をスプレーし、200℃で60分間加熱した後に冷却した。この疎水化シリカ表面のシングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)とを測定した。このシリカ粉末をトナーに添加して帯電量の環境安定性を調べた。
BET表面積200m2/gの乾式法シリカ粉末(日本アエロジル社製品:アエロジル200)100重量部をミキサーに入れ、窒素雰囲気下、攪拌しながら水2.0重量部およびヘキサメチルジシラザン15重量部をスプレーし、200℃で120分間加熱した後に冷却した。この疎水化シリカ表面のシングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)とを測定した。また、このシリカ粉末をトナーに添加して帯電量の環境安定性を調べた。
BET表面積300m2/gの乾式法シリカ粉末(日本アエロジル社製品:アエロジル300)100重量部をミキサーに入れ、窒素雰囲気下、攪拌しながら水3.0重量部およびヘキサメチルジシラザン20重量部をスプレーし、190℃で60分間加熱した後に冷却した。この疎水化シリカ表面のシングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)とを測定した。このシリカ粉末をトナーに添加して帯電量の環境安定性を調べた。
BET表面積380m2/gの乾式法シリカ粉末(日本アエロジル社製品:アエロジル380)100重量部をミキサーに入れ、窒素雰囲気下、攪拌しながら水3.5重量部およびヘキサメチルジシラザン30重量部をスプレーし、190℃で120分間加熱した後に冷却した。この疎水化シリカ表面のシングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)とを測定した。このシリカ粉末をトナーに添加して帯電量の環境安定性を調べた。
BET表面積380m2/gの乾式法シリカ粉末(日本アエロジル社製品:アエロジル380)100重量部をミキサーに入れ、窒素雰囲気下、攪拌しながら水3.5重量部およびヘキサメチルジシラザン40重量部をスプレーし、190℃で40分間加熱した後に冷却した。この疎水化シリカ表面のシングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)とを測定した。このシリカ粉末をトナーに添加して帯電量の環境安定性を調べた。
Claims (6)
- ヘキサメチルジシラザンで疎水化表面処理された乾式法シリカ粉末であって、固体NMRによって測定したシングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)との比(A/B)が0.8未満であることを特徴とする疎水化表面改質乾式法シリカ粉末。
- シングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)との比(A/B)が0.7未満である請求項1に記載した疎水化表面改質乾式法シリカ粉末。
- 固体NMRによって測定したシングルシラノール基積分値(A)が40%以下であり、シロキサン積分値(B)が30%以上であって、上記A/B比が0.8未満である請求項1または2に記載する疎水化表面改質乾式法シリカ粉末。
- 乾式法によって製造され、BET法による比表面積が5m2/g〜500m2/gであり、ヘキサメチルジシラザンで疎水化処理した請求項1〜3の何れかに記載した疎水化表面改質シリカ粉末。
- 疎水化表面処理した乾式法シリカ粉末について、固体NMRによってシングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)とを測定し、この比(A/B)が0.8未満になるように疎水化処理条件を調整する疎水化表面改質乾式法シリカ粉末の製造方法。
- 請求項1〜4の何れかに記載した表面改質シリカ粉末からなる電子写真トナー用外添剤。
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