JP2007191355A - 疎水化表面改質乾式法シリカ粉末 - Google Patents

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Abstract

【課題】電子写真用トナーの外添剤などに適するトナー帯電量の環境安定性に優れた疎水化シリカ粉末等を提供する。
【解決手段】ヘキサメチルジシラザンで疎水化表面処理された乾式法シリカ粉末であって、シングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)との比(A/B)が0.8未満であることを特徴とする疎水化表面改質乾式法シリカ粉末であり、好ましくは、積分値Aと積分値Bの比(A/B)が0.7未満であり、乾式法によって製造され、BET法による比表面積が5m2/g〜500m2/gであり、ヘキサメチルジシラザンで疎水化処理されたことを特徴とする疎水化表面改質シリカ粉末。
【選択図】なし

Description

本発明はトナー帯電量の環境安定性に優れた疎水化シリカ粉末に関する。より詳しくは、本発明は、乾式法によって製造されたシリカ粉末(以下、乾式法シリカ粉末と云う)であって、疎水化表面処理された乾式法シリカ粉末とその製造方法およびその使用に関する。本発明の表面改質シリカ粉末は電子写真用トナーの外添剤などに適する。
電子写真用トナーには乾式現像特性を高めるために外添剤が添加されている。この外添剤にはシリカ等の乾式法シリカ粉末が用いられており、これらは所望の流動特性および帯電特性を有するように、通常はシランカップリング剤、オルガノポリシロキサンなどによって疎水化表面処理されている。
例えば、特公昭61−50882号公報(特許文献1)には、高熱合成二酸化ケイ素をオルガノハロゲンシランで処理することが開示されている。また、特公昭57−2641号公報(特許文献2)には、オルガノポリシロキサンが好ましい表面改質剤として開示されている。また、特開2005−215491号公報(特許文献3)には、ヘキサメチルジシラザンで表面改質されたシリカ粒子を含有するトナーが開示されている。
また、シランカップリング剤で処理した後に、さらにオルガノポリシロキサンで処理する二段階処理方法等も提案されている。例えば、特開平2−287459号公報(特許文献4)には、シランカップリング剤としてヘキサメチルジシラザン、ビニルトリエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン等を用い、オルガノポリシロキサンとしてジメチルシリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル等を用いた2段階処理法が開示されている。
特公昭61−50882号公報 特公昭57−2641号公報 特開2005−215491号公報 特開平2−287459号公報
従来の疎水化表面処理したシリカ粉末は、電子写真用トナーの外添剤として用いた場合にトナーの環境安定性が必ずしも十分でなはいと云う問題がある。従来、疎水化処理した乾式法シリカ粉末について、(イ)表面シラノール基の定量方法として、リチウムアルミニウムヒドリドを用いる方法、グリニャール試薬を用いる方法、赤外吸光度による間接的な方法などが知られており、(ロ)表面シロキサンの定量方法として、単位重量当たりの炭素含有率から粉末表面に存在するトリメチルシロキシ基のモル数を算出する方法が知られている。しかし、これらの定量方法によって表面シラノール基や表面シロキサンを個別に定量しても、電子写真用トナーの外添剤に求められる要求を十分に満足するものは必ずしも得られなかった。
例えば、一般に、表面処理によってシリカ粉末表面に導入されたシラノール基が多いと、親水性が高くなるので、高温高湿の環境下では吸湿量が顕著に増加して、トナー帯電量が低下する。すなわち、低温低湿環境下と高温高湿環境下でのトナー帯電量の差が大きくなり、環境安定性が低下する。ところが、シリカ表面のシラノール基密度が低くてもトナー帯電量の環境安定性が低い場合があり、一方に、シラノール基密度が高くても環境安定性の高い場合がある。すなわち、単にシリカ表面のシラノール基密度だけではトナー帯電量の環境安定性を十分に調整することができない。
本発明者等は、表面改質処理されたシリカ粉末について、トナー帯電量の環境安定性はシリカ粉末等の表面に導入されたシラノール基だけでなく、シロキサンによっても影響されることを見出した。本発明は疎水化表面処理した乾式法シリカ粉末について、その表面に導入されたシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)とを指標として、トナー帯電量の環境安定性を高めた疎水化表面改質乾式法シリカ粉末と、その製造方法および用途を提供する。
本発明は、以下に示す疎水化表面改質乾式法シリカ粉末とその製造方法、およびその用途に関する。
(1)ヘキサメチルジシラザンで疎水化表面処理された乾式法シリカ粉末であって、固体NMRによって測定したシングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)との比(A/B)が0.8未満であることを特徴とする疎水化表面改質乾式法シリカ粉末。
(2)シングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)との比(A/B)が0.7未満である上記(1)に記載した疎水化表面改質乾式法シリカ粉末。
(3)固体NMRによって測定したシングルシラノール基積分値(A)が40%以下であり、シロキサン積分値(B)が30%以上であって、上記A/B比が0.8未満である上記(1)または上記(2)に記載する疎水化表面改質乾式法シリカ粉末。
(4)乾式法によって製造され、BET法による比表面積が5m2/g〜500m2/gであり、ヘキサメチルジシラザンで疎水化処理した上記(1)〜上記(3)の何れかに記載した疎水化表面改質シリカ粉末。
(5)疎水化表面処理した乾式法シリカ粉末について、固体NMRによってシングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)とを測定し、この比(A/B)が0.8未満になるように疎水化処理条件を調整する疎水化表面改質乾式法シリカ粉末の製造方法。
(6)上記(1)〜上記(4)の何れかに記載した表面改質シリカ粉末からなる電子写真トナー用外添剤。
本発明に係る疎水化表面処理乾式法シリカ粉末は、粉末表面のシングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)との比(A/B)が0.8未満、好ましくは0.7未満に調整されているので、トナー帯電量について優れた環境安定性を有している。具体的には、本発明によれば、標準的な環境安定性試験において、環境変動比(HH/LL)が0.6〜1.1である乾式法シリカ粉末を得ることができる。
乾式法(燃焼法)によって製造されたシリカ粉末の表面にはもともとシロキサンが存在する。また、ヘキサメチルジシラザンで表面処理するこによってもシロキサンが生成する。一般に、これらの表面に存在するシロキサンの量が多くなると疎水性が高くなり、トナーに混合した時に帯電量の環境安定性が向上することが期待される。しかし、単にヘキサメチルジシラザンによる表面処理の程度を高めてシロキサンを増加させただけでは、十分な環境安定性を得られなかった。
本発明の乾式法シリカ粉末は、疎水化処理によって粉末表面に導入したシングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)との比(A/B)を特定の範囲に調整することによってトナー帯電量の環境安定性を高めたものである。具体的には、本発明の乾式法シリカ粉末は、粉末表面のシングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)との比(A/B)を0.8未満、好ましくは0.7未満に制御することによってトナー帯電量の環境安定性を高めた疎水化表面改質乾式法シリカ粉末である。シングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)は固体NMRによって測定することができる。
疎水化処理した乾式法シリカ粉末表面のシングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)の比(A/B比)が0.8以上であると、シングルシラノール基密度がシロキサン密度に対して高いのでシラノール基による親水性の影響が強くなり、トナー帯電量の環境安定性を十分に高めることが難しくなり、トナー帯電量の経時安定性が不十分になる。
上記A/B比が0.8未満、好ましくは0.7未満であれば、シングルシラノール基密度がシロキサン密度よりも十分に小さく、シラノール基による親水性の影響をシロキサンによって十分に調整することができるので、トナーに混合したときに帯電量の環境変動比が低いトナーが得られる。
なお、乾式法シリカ粉末表面のシングルシラノール基積分値(A)は40%以下の範囲が好ましく、シロキサン積分値(B)は30%以上の範囲が好ましい。シングルシラノール基積分値(A)、およびシロキサン積分値(B)がそれぞれ上記範囲外であるとトナーに混合したときに十分な帯電量が得られないので好ましくない。
本発明の疎水化表面改質乾式法シリカ粉末は、例えば、BET法による比表面積が5m2/g〜500m2/gのシリカ粉末である。本発明の疎水化表面改質乾式法シリカ粉末を電子写真用トナーの外添剤などに用いたときに、比表面積が上記範囲よりも小さいと流動性が低下する傾向があり、一方、比表面積が上記範囲よりも大きいとトナー粒子への埋め込みにより耐久性が低下する傾向がある。
疎水化剤としてはヘキサメチルジシラザンを用いる。ヘキサメチルジシラザンを用いて疎水化表面処理すれば十分な疎水性を有する乾式法シリカ粉末を得ることができ、電子写真用トナーに含有したときに、そのトナーが優れた流動性を有することができる。
以下に本発明の実施例および比較例を示す。なお、表面を疎水化処理した乾式法シリカ粉末表面のシングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)、トナー帯電量の測定方法を以下に示す。結果を表1に示した。
〔積分値A、積分値Bの測定方法〕
試料となる表面を疎水化処理した乾式法シリカ粉末を120℃で3時間以上乾燥し、これを測定サンプルとして、29Si固体NMR測定を行った。NMR測定装置には日本電子社製品(ECP400)を使用した。標準物質にはポリジメチルシロキサン(−34ppm)を用いた。測定例を図1に示した。得られたスペクトルの30ppmから−130ppmの範囲のピークをカーブフィッティングにより解析し、−100ppmのシングルシラノール基(A)ピークと−110ppmのシロキサン(B)ピークを分離し、それぞれの積分値(%)を得た。さらにその比(A/B)を算出した。
〔トナー帯電量の測定方法〕
表面を疎水化処理した乾式法シリカ粉末0.4gと負帯電性トナー(8μm)40gとをミキサーにて攪拌混合してトナー組成物2gとし、これとフェライトキャリア48gとをガラス容器(75ml容量)に入れ、HH環境下およびLL環境下に24時間放置する。ここで、HH環境下とは温度40℃、湿度85%の雰囲気、LL環境下とは温度10℃、湿度20%の雰囲気を云う。上記環境下におのおの24時間放置したトナー組成物とフェライトキャリアの混合物をそれぞれターブラミキサーで5分振とうする。このトナー組成物とフェライトキャリアの混合物から0.2g採取し、ブローオフ帯電量測定装置(東芝ケミカル社製品:TB-200型)で1分間窒素ブローした後の値をトナー組成物の帯電量とする。HH環境下およびLL環境下に24時間放置したトナー組成物の帯電量を求め、この比(HH/LL)を環境変動比とした。環境変動比が0.6以上1.1以下のものを、環境差に影響されず安定であるとした。
〔実施例1〕
BET表面積50m2/gの乾式法シリカ粉末(日本アエロジル社製品:アエロジル50)100重量部をミキサーに入れ、窒素雰囲気下、攪拌しながら水0.5重量部およびヘキサメチルジシラザン10重量部をスプレーし、260℃で80分間加熱した後に冷却した。この疎水化シリカ表面のシングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)とを測定した。このシリカ粉末をトナーに添加し帯電量の環境安定性を調べた。
〔実施例2〕
BET表面積130m2/gの乾式法シリカ粉末(日本アエロジル社製品:アエロジル130)100重量部をミキサーに入れ、窒素雰囲気下、攪拌しながら水1.5重量部およびヘキサメチルジシラザン15重量部をスプレーし、230℃で60分間加熱した後に冷却した。この疎水化シリカ表面のシングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)とを測定した。このシリカ粉末をトナーに添加して帯電量の環境安定性を調べた。
〔実施例3〕
BET表面積200m2/gの乾式法シリカ粉末(日本アエロジル社製品:アエロジル200)100重量部をミキサーに入れ、窒素雰囲気下、攪拌しながら水2.0重量部およびヘキサメチルジシラザン20重量部をスプレーし、200℃で60分間加熱した後に冷却した。この疎水化シリカ表面のシングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)とを測定した。このシリカ粉末をトナーに添加して帯電量の環境安定性を調べた。
〔実施例4〕
BET表面積300m2/gの乾式法シリカ粉末(日本アエロジル社製品:アエロジル300)100重量部をミキサーに入れ、窒素雰囲気下、攪拌しながら水3.0重量部およびヘキサメチルジシラザン30重量部をスプレーし、190℃で60分間加熱した後に冷却した。この疎水化シリカ表面のシングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)とを測定した。このシリカ粉末をトナーに添加して帯電量の環境安定性を調べた。
〔実施例5〕
BET表面積380m2/gの乾式法シリカ粉末(日本アエロジル社製品:アエロジル380)100重量部をミキサーに入れ、窒素雰囲気下、攪拌しながら水3.5重量部およびヘキサメチルジシラザン30重量部をスプレーし、190℃で40分間加熱した後に冷却した。この疎水化シリカ表面のシングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)とを測定した。このシリカ粉末をトナーに添加して帯電量の環境安定性を調べた。
〔比較例1〕
BET表面積50m2/gの乾式法シリカ粉末(日本アエロジル社製品:アエロジル50)100重量部をミキサーに入れ、窒素雰囲気下、攪拌しながらヘキサメチルジシラザン10重量部をスプレーし、260℃で80分間加熱した後に冷却した。この疎水化シリカ表面のシングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)とを測定した。このシリカ粉末をトナーに添加し帯電量の環境安定性を調べた。
〔比較例2〕
BET表面積50m2/gの乾式法シリカ粉末(日本アエロジル社製品:アエロジル50)100重量部をミキサーに入れ、窒素雰囲気下、攪拌しながら水0.5重量部およびヘキサメチルジシラザン8.0重量部をスプレーし、260℃で80分間加熱した後に冷却した。この疎水化シリカ表面のシングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)とを測定した。このシリカ粉末をトナーに添加して帯電量の環境安定性を調べた。
〔比較例3〕
BET表面積200m2/gの乾式法シリカ粉末(日本アエロジル社製品:アエロジル200)100重量部をミキサーに入れ、窒素雰囲気下、攪拌しながら水2.0重量部およびヘキサメチルジシラザン20重量部をスプレーし、200℃で30分間加熱した後に冷却した。この疎水化シリカ表面のシングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)とを測定した。このシリカ粉末をトナーに添加し帯電量の環境安定性を調べた。
〔比較例4〕
BET表面積200m2/gの乾式法シリカ粉末(日本アエロジル社製品:アエロジル200)100重量部をミキサーに入れ、窒素雰囲気下、攪拌しながら水1.0重量部およびヘキサメチルジシラザン20重量部をスプレーし、200℃で60分間加熱した後に冷却した。この疎水化シリカ表面のシングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)とを測定した。このシリカ粉末をトナーに添加して帯電量の環境安定性を調べた。
〔比較例5〕
BET表面積200m2/gの乾式法シリカ粉末(日本アエロジル社製品:アエロジル200)100重量部をミキサーに入れ、窒素雰囲気下、攪拌しながら水2.0重量部およびヘキサメチルジシラザン20重量部をスプレーし、160℃で60分間加熱した後に冷却した。この疎水化シリカ表面のシングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)とを測定した。このシリカ粉末をトナーに添加して帯電量の環境安定性を調べた。
〔比較例6〕
BET表面積200m2/gの乾式法シリカ粉末(日本アエロジル社製品:アエロジル200)100重量部をミキサーに入れ、窒素雰囲気下、攪拌しながら水2.0重量部およびヘキサメチルジシラザン20重量部をスプレーし、250℃で60分間加熱した後に冷却した。この疎水化シリカ表面のシングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)とを測定した。このシリカ粉末をトナーに添加して帯電量の環境安定性を調べた。
〔比較例7〕
BET表面積200m2/gの乾式法シリカ粉末(日本アエロジル社製品:アエロジル200)100重量部をミキサーに入れ、窒素雰囲気下、攪拌しながら水4.0重量部およびヘキサメチルジシラザン20重量部をスプレーし、200℃で60分間加熱した後に冷却した。この疎水化シリカ表面のシングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)とを測定した。このシリカ粉末をトナーに添加して帯電量の環境安定性を調べた。
〔比較例8〕
BET表面積200m2/gの乾式法シリカ粉末(日本アエロジル社製品:アエロジル200)100重量部をミキサーに入れ、窒素雰囲気下、攪拌しながら水2.0重量部およびヘキサメチルジシラザン15重量部をスプレーし、200℃で120分間加熱した後に冷却した。この疎水化シリカ表面のシングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)とを測定した。また、このシリカ粉末をトナーに添加して帯電量の環境安定性を調べた。
〔比較例9〕
BET表面積300m2/gの乾式法シリカ粉末(日本アエロジル社製品:アエロジル300)100重量部をミキサーに入れ、窒素雰囲気下、攪拌しながら水3.0重量部およびヘキサメチルジシラザン20重量部をスプレーし、190℃で60分間加熱した後に冷却した。この疎水化シリカ表面のシングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)とを測定した。このシリカ粉末をトナーに添加して帯電量の環境安定性を調べた。
〔比較例10〕
BET表面積380m2/gの乾式法シリカ粉末(日本アエロジル社製品:アエロジル380)100重量部をミキサーに入れ、窒素雰囲気下、攪拌しながら水3.5重量部およびヘキサメチルジシラザン30重量部をスプレーし、190℃で120分間加熱した後に冷却した。この疎水化シリカ表面のシングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)とを測定した。このシリカ粉末をトナーに添加して帯電量の環境安定性を調べた。
〔比較例11〕
BET表面積380m2/gの乾式法シリカ粉末(日本アエロジル社製品:アエロジル380)100重量部をミキサーに入れ、窒素雰囲気下、攪拌しながら水3.5重量部およびヘキサメチルジシラザン40重量部をスプレーし、190℃で40分間加熱した後に冷却した。この疎水化シリカ表面のシングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)とを測定した。このシリカ粉末をトナーに添加して帯電量の環境安定性を調べた。
乾式法シリカの表面改質処理条件は、シリカ粉末の表面積、粒子径、あるいは凝集状態などに依存するが、シングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)との比(A/B)を指標としてそれぞれのシリカ粉末に応じた処理条件を選択すれば良い。実施例にその例を示した。一方、比較例1は水分が加えられていない。比較例2はHMDS量が少なすぎる。比較例3は処理時間が短い。比較例4は水分量が足りない。比較例5は処理温度が低すぎる。比較例6はシリカ粉末の粒度(比表面積)からみて処理温度が高すぎる。比較例7は水分量が多すぎる。比較例8はHMDS量が少なすぎ、処理時間を長くしたが所望の特性が得られない。比較例9はシリカ粉末の粒度(比表面積)からみてHMDS量が少なすぎる。比較例10は処理時間が長すぎる。比較例11はHMDS量が多すぎる。
Figure 2007191355
29Si固体NMR測定例を示すグラフ

Claims (6)

  1. ヘキサメチルジシラザンで疎水化表面処理された乾式法シリカ粉末であって、固体NMRによって測定したシングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)との比(A/B)が0.8未満であることを特徴とする疎水化表面改質乾式法シリカ粉末。
  2. シングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)との比(A/B)が0.7未満である請求項1に記載した疎水化表面改質乾式法シリカ粉末。
  3. 固体NMRによって測定したシングルシラノール基積分値(A)が40%以下であり、シロキサン積分値(B)が30%以上であって、上記A/B比が0.8未満である請求項1または2に記載する疎水化表面改質乾式法シリカ粉末。
  4. 乾式法によって製造され、BET法による比表面積が5m2/g〜500m2/gであり、ヘキサメチルジシラザンで疎水化処理した請求項1〜3の何れかに記載した疎水化表面改質シリカ粉末。
  5. 疎水化表面処理した乾式法シリカ粉末について、固体NMRによってシングルシラノール基積分値(A)とシロキサン積分値(B)とを測定し、この比(A/B)が0.8未満になるように疎水化処理条件を調整する疎水化表面改質乾式法シリカ粉末の製造方法。
  6. 請求項1〜4の何れかに記載した表面改質シリカ粉末からなる電子写真トナー用外添剤。


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