JP2007190908A - 感熱記録体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 印刷適性が良好で、発色感度及び耐スティッキング性に優れた印刷適性の良好な感熱記録体を提供する。
【解決手段】 支持体上に無色又は淡色の塩基性ロイコ染料及び顕色剤を主成分として含有する感熱記録層を設けた感熱記録体において、該感熱記録層が、平均粒子径が4〜10μmの非晶質シリカ、平均粒子径が1〜4μmの非晶質シリカ、及び平均粒子径3μm以上の炭酸カルシウムを含有することを特徴とする感熱記録体である。
【選択図】 なし

Description

この発明は、無色又は淡色の塩基性ロイコ染料と顕色剤との熱による発色反応を利用して記録画像を得る感熱記録体に関する。
一般に、無色又は淡色の塩基性ロイコ染料と顕色剤との熱による発色反応を利用して記録画像を得る感熱記録体は、発色が非常に鮮明であることや、記録時に騒音がなく装置も比較的安価でコンパクト、メンテナンス容易であるなどの利点から、ファクシミリやコンピューター分野、各種計測器等に広く実用化されている。さらに最近では、ラベル、チケットの他、屋外計測用の小型の携帯端末(ハンディターミナル)や配送伝票など、各種プリンター、プロッターの出力媒体として用途も急速に拡大しつつある。特に、電気、ガス、水道等の検針用途、電車(新幹線等)の社内販売、倉庫での在庫管理等に携帯型のプリンター(ハンディターミナル)を使用することが大きく増加している。このハンディターミナルは、携帯に便利なようにサイズが小型化されており、印字エネルギーや駆動エネルギーが省電力化される傾向にある。このため、感熱記録体の品質も、従来以上に高い発色感度や優れた耐スティッキング性、一般印刷(オフセット印刷など)に対する印刷適性も要求されるようになってきている。さらに、屋外で使用されることが多く、雨などの水分や湿気、日光、真夏の車内の高温状態など、従来に比べて過酷な環境下での使用に耐える品質、特に耐水性が必要となってきている。
耐スティッキング性を改善するために、感熱記録体の感熱記録層あるいは保護層に滑剤を含有させたり、感熱記録層に非晶質シリカ及び水酸化アルミニウムを含有させることが行なわれている(特許文献1)。そのほか様々な目的を達成するために、小粒径の炭酸カルシウムや非晶質シリカを発色層に含有させた感熱記録材料が提案されている(特許文献2〜4)。
また耐水性を改善するために、水溶性接着剤と各種架橋剤を併用したり、架橋性の高い水溶性接着剤を用いることが行なわれている。また、酢酸ビニルエマルジョン、アクリルエマルジョンやSBRラテックスのような疎水性樹脂エマルジョンを感熱記録層の接着剤として使用することによって、耐水性を向上させることも知られている。更に、自己架橋性アクリルエマルジョンとコロイダルシリカ、及び/又はコロイダルシリカとアクリル系ポリマー又はスチレン・アクリル系ポリマーとの複合粒子エマルジョンを用いることが提案されている(特許文献5)。
特開2004−284261 特開2003−11519 特許第3314972号 特許第3204827号 特開平7−266711
しかし、このような従来の感熱記録体では、良好な耐スティッキング性と印刷適性を有していないのが現状であり、さらに耐水性を有する感熱記録体はない。
このため、本発明は、印刷適性が良好で、発色感度及び耐スティッキング性に優れた印刷適性の良好な感熱記録体を提供することを目的とする。
耐スティッキング性、耐カス付着性、発色感度を向上させるために、感熱発色層にシリカや炭酸カルシウムの凝集体などの吸油量の高い顔料を含有させることが行なわれている。これは、サーマルヘッドからの熱で溶融した発色材料(染料、顕色剤、増感剤)を効率よく吸収することができるためである。
しかし、吸油量が大きいこのような顔料を感熱発色層に含有させた場合、発色材料の吸収が良好になり発色感度、耐スティッキング性、耐カス付着性は向上するが、バインダーも顔料中に吸収されてしまうため、感熱発色層の塗工層強度が低下し、即ち印刷適性が低下することになる。この塗工層強度の低下には、バインダーの増配や顔料の粒子径を大きくすることで対応することができるが、バインダーを増配した場合は、感熱記録層中の発色材料の割合が少なくなるため発色感度が低下する。また、顔料の粒子径を大きくした場合は、顔料粒子の光透過性が低下するため、発色感度が低下する。このため、感熱記録層に含有させる顔料は、その吸油量や平均粒子径の他、比表面積などを要求される品質に応じて選択されているが、塗工層強度、発色感度、耐スティッキング性を両立させることは困難である。
このような問題を解決するために、非晶質シリカや炭酸カルシウムを用いることを試みた。しかし、非晶質シリカのみを使用した場合、上述のようにバインダーが顔料に吸収されてしまうという問題点を持ち、一方、炭酸カルシウムのみを使用した場合には、バインダーが顔料に吸収されにくいため塗工層強度は出るが、ヘッドカス、スティッキングが悪くなった。
そこで、平均粒子径が4〜10μmと1〜4μmの2種類の非晶質シリカ、及び炭酸カルシウムを組み合わせて感熱記録層に用いて感熱記録体を構成したところ、塗工層強度、発色感度、耐スティッキング性に非常に効果があることを見出し、本発明を完成させるに至った。
その理由は明確ではないが、これらの諸物性が一定範囲の非晶質シリカと炭酸カルシウムの相乗効果によるものであると推測される。
即ち、本発明は、支持体上に無色又は淡色の塩基性ロイコ染料及び顕色剤を主成分として含有する感熱記録層を設けた感熱記録体において、該感熱記録層が、平均粒子径が4〜10μmの非晶質シリカ、平均粒子径が1〜4μmの非晶質シリカ、及び平均粒子径が3μm以上の炭酸カルシウムを含有する感熱記録体である。
以下、実際の発明の実施形態について説明する。
本発明の感熱記録層は、塩基性ロイコ染料と顕色剤を主成分として含み、更に、2種類の非晶質シリカ及び炭酸カルシウムを含み、必要に応じて増感剤を含む。
本発明で用いる比較的大きな非晶質シリカの平均粒子径は4〜10μm、好ましくは5〜10μmである。通常、この非晶質シリカの吸油量は150ml/100g以上、好ましくは150〜400ml/100g、非表面積は250m/g以下である。
更に、この比較的大きな非晶質シリカの90%粒子径を15μm以下にすることによっても優れた画質を得ることができる。これは、非常に大きな粒子径を取り除くことにより表面が平滑となるためであると推測される。
一方、比較的小さい非晶質シリカの平均粒子径は1〜4μm、より好ましくは1.5〜3μmである。通常、この非晶質シリカの吸油量は100ml/100g以上、好ましくは100〜150ml/100g、比表面積は250m/g、好ましくは100m/g以下である。
なお、非晶質シリカの粒子径はマスターサイザー(レーザー回折散乱法:JIS R 1629に準拠)によって測定して求める。体積基準の累積粒度分布度数において、小粒径側から50%における粒径を「平均粒子径」又は「D50%径」、同様に90%における粒径を「90%粒子径」又は「D90%径」という。
また、吸油量の測定はJIS K5101に従って行ない、比表面積の測定はBET法に従って行なう。
本発明において、上記2種類の非晶質シリカの平均粒子径が上記範囲であると、感熱記録層の耐スティッキング性能の向上、サーマルヘッドへの悪影響の軽減、用紙の塗工層強度低下の軽減、画質の向上が期待できる。
また、吸油量が上記範囲であると優れた耐ヘッドカス性や耐スティッキング性を得ることができ、比表面積が上記範囲であると、非晶質シリカ自体の活性が小さいため、塗料の白色度低下を防止することができる。
このような比較的大きな非晶質シリカとしては、例えば、カープレックス101(デグサジャパン製)、ファインシールP−8(トクヤマ製)などが挙げられ、比較的小さな非晶質シリカとしては、例えば、ミズカシルP604(水澤化学製)などが挙げられる。
平均粒子径4〜10μmの非晶質シリカ100重量部に対して、平均粒子径1〜4μmの非晶質シリカを50〜200部含有させることで良好な効果が発現する。
本発明で用いる炭酸カルシウム(以下「炭カル」ともいう。)の平均粒子径は3μm以上、好ましくは3〜10μmである。この平均粒子径の測定はマスターサイザー(D50%径)に従って非晶質シリカの粒子径と同様に行なう。
この炭酸カルシウムの平均粒子径が3μmより小さいと、これもヘッドカスやスチィッキングに悪影響を与える結果となる。
このような炭酸カルシウムとしては、例えば、白石カルシウム製の、白艶華PZ(立方型炭酸カルシウム凝集体)、PC/PCX(紡錘型炭酸カルシウム)、カルライトSA(アラゴナイト型炭酸カルシウム)、ツネックスE(紡錘型炭酸カルシウム凝集体)などが挙げられる。
2種類の非晶質シリカの合計重量/炭酸カルシウムの重量比は、好ましくは20/80〜80/20、より好ましくは40/60〜60/40である。
本発明において、平均粒子径が2種類の非晶質シリカ、及び特定平均粒子径の炭酸カルシウムを感熱記録層に含有させることにより、優れた効果が発現する理由は次のように考えられる。
感熱記録層に含有する比較的大きな粒径である非晶質シリカと炭酸カルシウムの顔料間にできる空隙に比較的小さな非晶質シリカが充填されるため感熱記録層の表面の平滑性が向上となるために優れた画質が発現すると考えられる。また、このように比較的小さい粒径の非晶質シリカが充填されると、顔料同士が物理的に接着した状態となるため、少量のバインダーでも十分な強度が発現すると考えられる。しかし、平均粒子径が1μm未満のシリカを併用した場合、物理的な接着の効果が小さくなるため、表面強度が低下する問題が生じる可能性がある。なお、感熱記録層中に顔料によって形成される空隙、特に最密充填されない顔料によって形成される空隙は、比較的粒径の大きな非晶質シリカ及び/又は炭酸カルシウムの粒径及び配合比率などによって異なるため、併用する非晶質シリカの平均粒子径及び配合比率などは、上記の範囲内で適宜調整することが望ましい。なお、併用する比較的小さな非晶質シリカの粒径の目安としては、(√2−1)×R(炭酸カルシウムの平均粒子径(D50%径):μm)<RSS(比較的小さな非晶質シリカの平均粒子液(D50%径):μm)<(√2−1)×RSL(比較的小大きな非晶質シリカの平均粒子径(D50%径):μm)あるいは(√2−1)×RSL<RSS<(√2−1)×Rの範囲であるが特に限定されるものではない。
本発明で用いる塩基性ロイコ染料としては、従来の感圧あるいは感熱記録紙分野で公知のものは全て使用可能であり、特に制限されるものではないが、トリフェニルメタン系化合物、フルオラン系化合物、フルオレン系、ジビニル系化合物等が好ましい。以下に代表的な無色ないし淡色の染料(染料前駆体)の具体例を示す。また、これらの染料前駆体は単独または2種以上混合して使用してもよい。
<トリフェニルメタン系ロイコ染料>
3、3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド〔別名クリスタルバイオレットラクトン〕;3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド;〔別名マラカイトグリーンラクトン〕
<フルオラン系ロイコ染料>
3−ジエチルアミノ−6−メチルフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o、p−ジメチルアニリノ)フルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−メチルアニリノ)フルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−n−オクチルアニリノフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−n−オクチルアミノフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−ベンジルアミノフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−ジベンジルアミノフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−メチルフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−p−メチルアニリノフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−エトキシエチル−7−アニリノフルオラン; 3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン; 3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン; 3−ジエチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン; 3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン; 3−ジエチルアミノ−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン; 3−ジエチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン; 3−ジエチルアミノ−ベンゾ〔a〕フルオラン; 3−ジエチルアミノ−ベンゾ〔c〕フルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−メチル−フルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(o、p−ジメチルアニリノ)フルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−メチル−クロロフルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−エトキシエチル−7−アニリノフルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−p−メチルアニリノフルオラン; 3−ジブチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン; 3−ジブチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン; 3−ジ−n−ペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−ジ−n−ペンチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン; 3−ジ−n−ペンチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン; 3−ジ−n−ペンチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン; 3−ジ−n−ペンチルアミノ−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン; 3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−(N−メチル−N−プロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−(N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−(N−エチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−(N−エチル−N−キシルアミノ)−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン; 3−(N−エチル−p−トルイディノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−クロロ−7−アニリノフルオラン; 3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−(N−エチル−N−イソブチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−(N−エチル−N−エトキシプロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン; 2−(4−オキサヘキシル)−3−ジメチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 2−(4−オキサヘキシル)−3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 2−(4−オキサヘキシル)−3−ジプロピルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 2−メチル−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2−メトキシ−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2−クロロ−3−メチル−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2−クロロ−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2−ニトロ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2−アミノ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2−フェニル−6−メチル−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2−ベンジル−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2−ヒドロキシ−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 3−メチル−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジブチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2、4−ジメチル−6−〔(4−ジメチルアミノ)アニリノ〕−フルオラン
<フルオレン系ロイコ染料>
3、6、6’−トリス(ジメチルアミノ)スピロ〔フルオレン−9、3´−フタリド〕; 3、6、6’−トリス(ジエチルアミノ)スピロ〔フルオレン−9、3´−フタリド〕
<ジビニル系ロイコ染料>
3、3−ビス−〔2−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−(p−メトキシフェニル)エテニル〕−4、5、6、7−テトラブロモフタリド; 3、3−ビス−〔2−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−(p−メトキシフェニル)エテニル〕−4、5、6、7−テトラクロロフタリド; 3、3−ビス−〔1、1−ビス(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−4、5、6、7−テトラブロモフタリド; 3、3−ビス−〔1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−4、5、6、7−テトラクロロフタリド
<その他>
3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド; 3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−オクチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド; 3−(4−シクロヘキシルエチルアミノ−2−メトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド; 3、3−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド; 3、6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−(3´−ニトロ)アニリノラクタム; 3、6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−(4´−ニトロ)アニリノラクタム; 1、1−ビス−〔2’、2’、2''、2''−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2、2−ジニトリルエタン; 1、1−ビス−〔2’、2’、2''、2''−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2−β−ナフトイルエタン; 1、1−ビス−〔2’、2’、2''、2''−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2、2−ジアセチルエタン; ビス−〔2、2、2’、2’−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−メチルマロン酸ジメチルエステル
本発明で用いる顕色剤は、所望の品質に影響を与えない範囲で、感圧あるいは感熱記録紙の分野で公知の顕色剤を用いることができる。
例えば、下記一般式
Figure 2007190908
(式中、Rは水素原子又は炭素数が1〜5の直鎖若しくは分岐のアルキル基を表す。)で表される化合物、活性白土、アタパルジャイト、コロイダルシリカ、珪酸アルミニウム等の無機酸性物質、4,4’−イソプロピリデンジフェノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、ヒドロキノンモノベンジルエーテル、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、4−ヒドロキシ−4’−メチルジフェニルスルホン、4−ヒドロキシフェニル−4’−ベンジルオキシフェニルスルホン、3,4−ジヒドロキシフェニル−4’−メチルフェニルスルホン、特開平8−59603号公報記載のアミノベンゼンスルホンアミド誘導体、ビス(4−ヒドロキシフェニルチオエトキシ)メタン、1,5−ジ(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3−オキサペンタン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)酢酸ブチル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,4−ビス[α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、1,3−ビス[α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、ジ(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)スルフィド、2,2’−チオビス(3−tert−オクチルフェノール)、2,2’−チオビス(4−tert−オクチルフェノール)、国際公開WO97/16420号に記載のジフェニルスルホン架橋型化合物等のフェノール性化合物、N,N’−ジ−m−クロロフェニルチオウレア等のチオ尿素化合物、p−クロロ安息香酸、没食子酸ステアリル、ビス[4−(n−オクチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸亜鉛]2水和物、4−[2−(p−メトキシフェノキシ)エチルオキシ]サリチル酸、4−[3−(p−トリルスルホニル)プロピルオキシ]サリチル酸、5−[p−(2−p−メトキシフェノキシエトキシ)クミル]サリチル酸の芳香族カルボン酸、及びこれらの芳香族カルボン酸の亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、チタン、マンガン、スズ、ニッケル等の多価金属塩との塩、さらにはチオシアン酸亜鉛のアンチピリン錯体、テレフタルアルデヒド酸と他の芳香族カルボン酸との複合亜鉛塩等が挙げられる。これらは一種を用いても又は数種を併用してもよい。
本発明の顕色剤として、これらの中で上記一般式(化1)で表される化合物を用いることが好ましく、この化合物として、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、又は4−ヒドロキシ−n−プロポキシジフェニルスルホンが好ましい。
本発明で用いる増感剤としては、上記課題に対する所望の効果を阻害しない範囲で、従来公知の増感剤を使用することができる。
かかる増感剤としては、下記一般式
Figure 2007190908
(式中、Xは、それぞれ同じであっても異なってもよく、好ましくは同じであり、O、S、SO又はSO、好ましくはOを表し、Rは、それぞれ同じであっても異なってもよく、好ましくは同じであり、水素原子又は炭素数が1〜5のアルキル基を表す。)で表される化合物、エチレンビスアミド、モンタン酸ワックス、ポリエチレンワックス、p−ベンジルビフェニル、β−ベンジルオキシナフタレン、4−ビフェニル−p−トリルエーテル、m−ターフェニル、4,4′−エチレンジオキシ−ビス−安息香酸ジベンジルエステル、ジベンゾイルオキシメタン、ビス〔2−(4−メトキシ−フェノキシ)エチル〕エーテル、p−ニトロ安息香酸メチル、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ジ(p−クロロベンジル)、シュウ酸ジ(p−メチルベンジル)、テレフタル酸ジベンジル、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、ジ−p−トリルカーボネート、フェニル−α−ナフチルカーボネート、1,4−ジエトキシナフタレン、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニルエステル、4−(m−メチルフェノキシメチル)ビフェニル、オルトトルエンスルホンアミド、パラトルエンスルホンアミドを例示することができるが、特にこれらに制限されるものではない。これらの増感剤は、単独または2種以上混合して使用してもよい。
本発明の増感剤として、これらの中で上記一般式(化2)で表される化合物を用いることが好ましく、1,2−ジフェノキシエタン又は1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタンがより好ましい。
本発明で用いることのできるその他の成分として、適宜必要に応じて、填料や接着剤、いわゆるバインダーを用いてもよい。
填料としては、上記非晶質シリカ及び炭酸カルシウムに加えて、本発明の効果を阻害しない範囲で、高吸油性微粒シリカ、微粒炭酸カルシウム、カオリン、焼成カオリン、ケイソウ土、タルク、酸化チタン、水酸化アルミニウムなどの無機または有機充填剤などを併用することができ、特に、高吸油性微粒シリカを併用することは発色濃度を向上させることから望ましい。
バインダーとしては、塗料の流動性向上などのため、本発明の所望の効果を阻害しない範囲で感熱記録層用接着剤として一般的に知られているものを用いることができるが、本発明に於ては、アクリルポリマーエマルジョンと鎖状コロイダルシリカとを主として用いる。
アクリルポリマーエマルジョンとコロイダルシリカとは混合して感熱記録層中に含有されることが重要である。コロイダルシリカをアクリル樹脂成分中に導入した複合粒子タイプも知られているが、このような複合粒子は混合した場合に比べて耐水性に劣り、本発明では用いられない。この理由は明らかではないが、アクリルポリマーエマルジョンとコロイダルシリカとの結合状態によるものと考えられる。複合粒子タイプでは、アクリルポリマー粒子の周囲にコロイダルシリカが重合結合によって強く結合しており、感熱記録層の接着剤(バインダー)として使用しても、コロイダルシリカの存在によってアクリルポリマー粒子同士が融着あるいは接近しにくくなり、成膜性が阻害されると考えられる。一方、混合の場合は、コロイダルシリカは吸着のような状態でアクリルポリマーエマルジョン粒子に弱く結合し、アクリルポリマーエマルジョン粒子同士による成膜を妨げることがないため強固な膜が形成され、ひいては耐水性が向上すると考えられる。
本発明において、感熱記録層に、アクリルポリマーエマルジョンとコロイダルシリカの混合体を含有させることで耐カス付着性、耐水性も向上させることができる。
さらに、コロイダルシリカとして、鎖状構造を有するコロイダルシリカを用いることにより、その効果は高いものとなる。この理由は明らかではないが、アクリルエマルジョン粒子と鎖状構造を有するコロイダルシリカを混合体は、アクリルエマルジョン粒子同士以外に鎖状コロイダルシリカ同士の絡み合いによって成膜されるため、空隙が多く有する塗膜となり、優れた断熱効果が発現する。この断熱効果によりアクリルエマルジョン粒子が溶融し難くなるとともに、溶融した発色材料(染料、顕色剤、増感剤)などもこの空隙部位に吸収されるため、優れた耐スティッキング性、耐カス付着性を発現するものと推測される。また、鎖状コロイダルシリカの物理的な絡み合いにより、優れた耐熱性、耐水性を発現すると考えられる。
本発明に使用する鎖状コロイダルシリカとは、一次粒子である球状コロイダルシリカがある特定の個数、直列にあるいは一部分岐してつながったものであり、鎖状コロイダルシリカの大きさ(長さ)は、レーザー散乱法で40〜200nmであることが好ましく、鎖状コロイダルシリカの大きさ(長さ)が40nm未満の場合は、空隙率が低くなるためヘッドカス、耐水性共に充分な効果は得られない。また、鎖状コロイダルシリカは、一次粒子の平均粒子径がアクリルエマルジョン粒子の平均粒子径100に対して、5〜50の範囲のものが好ましい。さらに、塗料安定性の観点からアニオン性のものが適しており、コロイド溶液のpHは約7〜11のものが好ましく使用される。この、鎖状コロイダルシリカの代表的なものとして、スノーテックスPS−S、スノーテックスPS−M、スノーテックスUP(日産化学工業製)が挙げられる。なお、本発明において、感熱記録層に含まれるコロイダルシリカとしては、前記の鎖状コロイダルシリカを主として用いるが、印刷適性向上などのため、本発明の所望の効果を阻害しない範囲で球状コロイダルシリカを併用することもできる。
本発明で用いられるアクリルポリマーエマルジョンとしては、例えば、酢酸ビニル−アクリル酸共重合物、酢酸ビニル−メタクリル酸共重合物、酢酸ビニル−アクリル酸アルキル共重合物、酢酸ビニル−メタクリル酸アルキル共重合物、アクリロニトリル−アクリル酸共重合物、アクリロニトリル−アクリル酸アルキル共重合物、アクリロニトリル−メタクリル酸アルキル共重合物、アクリロニトリル−メタクリル酸−アクリル酸アルキル−メタクリル酸アルキル−スチレン共重合物、アクリロニトリル−メタクリル酸ジアルキルアミノアルキル−アクリルアミド共重合物、アクリル酸−メタクリル酸共重合物、アクリル
酸−アクリル酸アルキル共重合物等の金属塩、アクリル酸−アクリル酸アルキル−アクリルアミド共重合物、アクリル酸−メタクリルアミド−スチレン酸共重合物、メタクリル酸−アクリル酸アルキル−メタクリル酸アルキル共重合物、メタクリル酸金属塩−アクリル酸アルキル−メタクリル酸アルキル共重合物、メタクリル酸−アクリル酸アルキル−メタクリル酸アルキル−アクリルアミド共重合物、メタクリル酸−メタクリル酸アルキル共重合物、アクリル酸アルキル−アクリルアミド−スチレン共重合物、メタクリル酸アルキル−アクリル酸アルキル−無水マレイン酸共重合物、メタクリル酸アルキル−アクリル酸アルキル−無水マレイン酸金属塩共重合物、アクリル酸アルキル−スチレン−無水マレイン酸金属塩共重合物、メタクリル酸アルキル−フマル酸共重合物、アクリル酸アルキル−イタコン酸金属塩共重合物等及びこれらの変性物を、必要に応じて乳化剤等を用いて水系エマルジョンとし用いることができる。
上記のアクリルポリマーエマルジョンにおいて、アルキルとはメチル、エチル、プロピル、ブチル、2−エチルヘキシル等の炭素数10以下の飽和炭化水素が挙げられ、また金属塩としてはアンモニウム、Li、Na、K、Mg、Ca、Al等の塩が挙げられる。
良好な造膜性を得るために、使用するアクリルポリマーは、最低造膜温度が10℃以上50℃未満のものが好ましい。この範囲を外れると、塗工層(感熱層)の耐熱性や耐水性が低下するため好ましくない。アクリルポリマーの例としては、モビニール727、モビニール735、モビニール747、モビニール767、モビニール1430、モビニール9000、9001、モビニールDM772、モビニールDM774(いずれもクラリアントポリマー製)等が挙げられる。
そのほかのバインダーとして用いることができるものとして、具体的には、重合度が200〜1900の完全ケン化ポリビニルアルコール、部分ケン化ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、アマイド変性ポリビニルアルコール、スルホン酸変性ポリビニルアルコール、ブチラール変性ポリビニルアルコール、その他の変性ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、エチルセルロール、アセチルセルロースのようなセルロース誘導体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸
ビニル、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸エステル、ポリビニルブチルラール、ポリスチレン及びそれらの共重合体、ポリアミド樹脂、シリコン樹脂、石油樹脂、テルペン樹脂、ケトン樹脂、クマロ樹脂を例示することができる。これらの高分子物質は水、アルコール、ケトン、エステル、炭化水素等の溶剤に溶かして使用するほか、水または他の媒体中に乳化あるいはペースト状に分散した状態で使用し、要求される品質に応じて併用することも可能である。
また、上記課題に対する所望の効果を阻害しない範囲で、記録画像の耐油性等を付与する安定剤として、4,4′−ブチリデン(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、2,2′−ジ−t−ブチル−5,5′−ジメチル−4,4′−スルホニルジフェノール、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニルブタン、4−ベンジルオキシ−4′−(2,3−エポキシ−2−メチルプロポキシ)ジフェニルスルホンエポキシレジン等を添加することもできる。
更に、上記材料の他にワックス類などの滑剤、ベンゾフェノン系やトリアゾール系の紫外線吸収剤、グリオキザールなどの耐水化剤、分散剤、消泡剤、酸化防止剤、蛍光染料等を使用することができる。
本発明の感熱記録体に使用する塩基性ロイコ染料、顕色剤、その他の各種成分の種類及び量は要求される性能及び記録適性に従って決定され、特に限定されるものではないが、通常、塩基性ロイコ染料1部に対して顕色剤0.5〜10部、填料0.5〜10部程度が使用される。
増感剤は、染料1重量部に対して0.5〜10重量部程度使用されることが好ましい。
2種類の非晶質シリカ及び炭酸カルシウムの合計重量は、感熱記録層100重量部(以下重量部は固形換算とする)に対して10〜100重量部配合することが好ましく、より好ましくは20〜60重量部である。
アクリルポリマーエマルジョンの配合量としては、感熱記録層100重量部に対して0.1〜50重量部配合することが好ましく、より好ましくは0.1〜30重量部である。少なすぎると耐水性が不足し、多すぎると感度低下が起こりやすい。鎖状コロイダルシリカの好ましい配合量は、アクリルエマルジョン100重量部に対して1〜500重量部が好ましく、より好ましくは10〜300重量部である。少なすぎるとヘッドカス付着やスティッキングが発生したり、多すぎると感熱記録層塗料の経時安定性に問題が出やすい。
その他の成分については、本発明の効果を害しない範囲で適当な量を用いることができる。
本発明の感熱記録体を得るには、例えば、塩基性ロイコ染料及び顕色剤をそれぞれバインダーとともに分散した分散液と、アクリルポリマーエマルジョン、コロイダルシリカ、填料等その他必要な添加剤を加えて混合し、感熱記録層塗液を調製し基材(支持体)上に塗布乾燥して感熱記録層を形成することにより製造することができる。
この塗液に用いる溶媒しては、水、アルコール等を用いることができ、その固形分は20〜40重量%程度である。
支持体としては、紙、再生紙、合成紙、フィルム、プラスチックフィルム、発泡プラスチックフィルム、不織布等を用いることができる。またこれらを組み合わせた複合シートを支持体として使用してもよい。
塩基性ロイコ染料、顕色剤並びに必要に応じて添加する材料は、ボールミル、アトライター、サンドグライダーなどの粉砕機あるいは適当な乳化装置によって数ミクロン以下の粒子径になるまで微粒化し、アクリルエマルジョン、コロイダルシリカ及び目的に応じて各種の添加材料を加えて塗液とする。塗布する手段は特に限定されるものではなく、周知慣用技術に従って塗布することができ、例えばエアーナイフコーター、ロッドブレードコーター、ビルブレードコーター、ロールコーターなど各種コーターを備えたオフマシン塗工機やオンマシン塗工機が適宜選択され使用することができ、塗料粘度は各塗工機に併せて適性な範囲することが望ましく、例えばブレードコーターを用いる場合、感熱記録層の塗料を高濃度・高粘度にすることにより、良好な画質を得ることができる。また、カーテンコーターなど非接触タイプの塗工機を用いることにより、塗料中の比較的粒径の大きなシリカが選択的に掻き落とされないため、良好な効果を得ることができる。
感熱記録層の塗布量は特に限定されず、通常乾燥重量で2〜12g/mである。
本発明の感熱記録体は、感熱記録層上の高分子物質等のオーバーコート層を省略することができることが特徴であるが、さらに、保存性を高める目的で、オーバーコート層を感熱記録層上に設けたり、発色感度を高める目的で、填料を含有した高分子物質等のアンダーコート層を感熱記録層の下に設けてもよい。支持体の感熱記録層とは反対面にバックコート層を設け、カールの矯正を図ることも可能である。また、各層の塗工後にスーパーカレンダーがけ等の平滑化処理を施すなど、感熱記録体分野における各種公知の技術を必適宜付加することができる。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。なお、各実施例中、特にことわらない限り「部」は「重量部」を示す。
実施例1
染料、顕色剤及び増感剤の各材料は、それぞれ、予め以下の配合の分散液をつくり、サンドグラインダーで平均粒子径が0.5μmになるまで湿式磨砕を行った。
<顕色剤分散液>
4−ヒドロキシ−4'−イソプロポキシジフェニルスルホン(日本曹達社製D−8)
6.0部
10%ポリビニルアルコール水溶液 18.8部
水 11.2部
<染料分散液>
3−ジ−n−ブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
(山本化成社製ODB−2) 3.0部
10%ポリビニルアルコール水溶液 6.9部
水 3.9部
<増感剤分散液>
1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン(三光社製:KS−232)
6.0部
10%ポリビニルアルコール水溶液 8.8部
水 1.2部
以下の組成物を混合し、感熱記録層塗液を得た。この塗液を坪量50g/mの上質紙に乾燥後の塗布量が6g/mとなるように塗布乾燥し、スーパーカレンダーでベック平滑度が200〜600秒になるように処理し、感熱記録体を得た。
顕色剤分散液 36.0部
染料分散液 13.8部
増感剤分散液 36.0部
非晶質シリカ(デグサジャパン社製:カープレックス101M、平均粒子径:5.0μm、吸油量:165ml/100g、BET比表面積:226m/g、D90%径:10.4μm、)50%分散液 13.0部
非晶質シリカ(水澤化学社製:ミズカシルP604、平均粒子径(D50%径):2μm、吸油量:130ml/100g、BET比表面積:55m/g)50%分散液
13.0部
炭酸カルシウム(紡錘型凝集体)(白石カルシウム社製:ツネックスE、平均粒子径:4.4μm、)50%分散液 26.0部
ステアリン酸亜鉛30%分散液 6.7部
アクリルポリマーエマルジョン 固形分30% (クラリアントポリマー社製:モビニール735、アクリル酸エステル共重合体) 20.0部
鎖状コロイダルシリカ 固形分20%(日産化学社製:スノーテックスPS−M、大きさ(長さ):80〜150nm、1次粒子径:18〜25nm) 5.0部
実施例2
ミズカシルP604を15.6部、カープレックス101Mを10.4部に変更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
実施例3
ミズカシルP604を10.4部、カープレックス101Mを15.6部に変更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
実施例4
ミズカシルP604を10.4部、カープレックス101Mを10.4部に変更し、炭酸カルシウム31.2部に変更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
実施例5
ミズカシルP604を15.6部、カープレックス101Mを15.6部に変更し、炭酸カルシウム20.8部に変更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
実施例6
炭酸カルシウムを白艶華PZ(白石カルシウム社製:立方型炭酸カルシウム凝集体、平均粒子径(D50%径):3.4μm)に変更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
実施例7
炭酸カルシウムをカルライトSA(白石カルシウム社製:アラゴナイト型炭酸カルシウム、平均粒子径(D50%径):3.3μm)に変更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
実施例8
カープレックス101Mをカープレックス#101(デグサジャパン社製:非晶質シリカ、平均粒子径:9.5μm、吸油量:178ml/100g、BET比表面積:226m/g、D90%径:23.7μm)に変更した以外は、実施例2と同様にして感熱記録体を得た。
比較例1
全ての非晶質シリカをミズカシルP604に変更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
比較例2
非晶質シリカ及び炭酸カルシウムを全て、ツネックスEに変更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
比較例3
非晶質シリカ及び炭酸カルシウムを全て、カープレックス101Mに変更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
比較例4
全ての非晶質シリカをカープレックス101Mに変更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
比較例5
炭酸カルシウムをブリリアント15(白石化学社製:立方型炭酸カルシウム、平均粒子径(D50%径)1μm)に変更した以外は、実施例8と同様にして感熱記録体を得た。
比較例6
全ての非晶質シリカを水酸化アルミニウム(昭和電工社製:ハイジライトH32、平均粒子径(D50%径):7μm、吸油量:21ml/100g、BET比表面積:2.0m/g)に変更した以外は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
上記の実施例及び比較例で得られた感熱記録体について次のような評価を行った。
発色感度
CANON社製ハンディターミナルHT−180を使用して、高感度モード(低エネルギーモード)で印字を行い、印字濃度はマクベス濃度計(アンバーフィルター使用)で測定した。
印刷適性
UVインクで感熱記録体の表面にRI印刷を行った際の、インクの付着状態をチェックし、インクの抜けの有無を目視判定し、次の基準で評価した。
○:インクの抜けがほとんどない
△:インクの抜けが若干ある
×:インクの抜けが多い
耐スティック性
キヤノンHT−180(感熱プリンター)を使用して、−15℃で印字を行い、ベタ印字部の抜けの具合を目視判定した。
○:記録面の抜けがまったくない
△:記録面の抜けが若干ある
×:記録面の抜けが非常に多い
耐水性
感熱記録体の表面に水滴を1滴垂らし、10秒後にティッシュペーパーで1回擦って記録面の剥がれ度合いを目視判定し、次の基準で評価した。
○:記録面の剥がれがまったくない
△:記録面の剥がれがほとんどない
×:記録面の剥がれが多い
画質
大倉電機社製のTH-PMDを使用し、作成した感熱記録体に印加エネルギー0.26mJ/dotにて印字を行った際、白抜け部分の面積率について目視判定し、次の基準で評価した。
○ 白抜け部分がほとんどない
△ 白抜け部分が若干見られる
× 白抜け部分が多い
評価結果を下表に示す。
Figure 2007190908
表1の結果から明らかなように、本発明の感熱記録体は、記録感度が高く、耐スティック性、耐水性、印刷適性が非常に良好であるため、極めて実用的価値が高い。

Claims (6)

  1. 支持体上に無色又は淡色の塩基性ロイコ染料及び顕色剤を主成分として含有する感熱記録層を設けた感熱記録体において、該感熱記録層が、平均粒子径が4〜10μmの非晶質シリカ、平均粒子径が1〜4μmの非晶質シリカ、及び平均粒子径が3μm以上の炭酸カルシウムを含有する感熱記録体。
  2. 前記平均粒子径が4〜10μmの非晶質シリカの90%粒子径が15μm以下である請求項1に記載の感熱記録体。
  3. 前記感熱記録層が更にアクリルポリマーエマルジョン及びコロイダルシリカを含有する請求項1又は2に記載の感熱記録体。
  4. 前記コロイダルシリカが鎖状構造である請求項3に記載の感熱記録体
  5. 顕色剤として下記一般式
    Figure 2007190908
    (式中、Rは水素原子又は炭素数が1〜5の直鎖若しくは分岐のアルキル基を表す。)で表される化合物を用いる請求項1〜4のいずれか一項に記載の感熱記録体。
  6. 増感剤として下記一般式
    Figure 2007190908
    (式中、Xは、それぞれ同じであっても異なってもよく、O、S、SO又はSOを表し、Rは、それぞれ同じであっても異なってもよく、水素原子又は炭素数が1〜5のアルキル基を表す。)で表される化合物を含有する請求項1〜5のいずれか一項に記載の感熱記録体。
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