JP2007190756A - インクジェットヘッドチップ、インクジェットヘッド、およびインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェットヘッドチップ、インクジェットヘッド、およびインクジェット記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、ノズルプレートに付着するインクミストや被記録媒体の紙粉、糸粉などのゴミに影響をされず長時間安定したインク吐出を実現させ、高品位の文字、画像の印刷を可能にしたインクジェットヘッド及びその製造方法を提供する。
【解決手段】
ノズルプレート表面に親水処理を施し、ノズル開口27の淵から40±15μmの範囲に撥水膜を形成した。ノズル開口近傍に浮遊し付着したインクミストや被記録媒体の紙粉、糸粉などは親水処理側に引き寄せられるのでノズル開口内のインクとは接触せず、メニスカスを正常に保つことができる。さらに、親水処理部ではインクの接触角度が非常に小さくなるためにインクミストが集合して液滴になることは無く、印字の際に生じる振動で被記録媒体に滴下することも無い。
【選択図】 図3

Description

本発明は、インク滴を吐出させ、被記録媒体に文字及び画像を記録する例えば、プリンタ、ファックスなどに適用されるインクッジェット記録装置に搭載されるインクジェットヘッドに関する。
従来より、インクを吐出する複数のノズルを有するインクジェットヘッドを用いて被記録媒体に文字や画像を記録するインクジェット式記録装置が知られている。かかるインクジェット式記録装置では、インクジェットヘッドのノズルが被記録媒体に対向するようにヘッドホルダに設けられ、このヘッドホルダはキャリッジに搭載され被記録媒体の搬送方向とは直交する方向に走査されるようになっている。
このようなインクジェットヘッドのヘッドチップの一例の分解概略を図10に、要部断面を図11に示す。図10及び図11に示すように、圧電セラミックスプレート101には、複数の溝102が並設され、各溝102は、側壁103で分離されている。各溝102の長手方向一端部は圧電セラミックスプレート101の一端面まで延設されており、他端部は、他端面までは延びておらず、深さが徐々に浅くなっている。また、各溝102内の両側壁103の開口側表面には、長手方向に亘って、駆動電界印加用の電極105が形成されている。
また、圧電セラミックスプレート101の溝102の開口側には、インク室プレート107が接着剤109を介して接合されている。インク室プレート107には、各溝102の浅くなった他端部と連通する凹部となる共通インク室111と、この共通インク室111の底部から溝102とは反対方向に貫通するインク供給口112とを有する。
また、圧電セラミックスプレート101とインク室プレート107との接合体の溝102が開口している端面には、ノズルプレート115が接合されており、ノズルプレート115の各溝102に対向する位置にはノズル開口117が形成されている。
なお、圧電セラミックスプレート101のノズルプレート115とは反対側でインク室プレート107とは反対側の面には、配線基板120が固着されている。配線基板120には、各電極105とフレキシブルケーブル121で接続された配線パターン122が形成され、この配線パターン122を介して電極105に駆動電圧を印加できるようになっている。
このように構成されるインクジェットヘッドチップでは、インク供給口112から各溝102内にインクを充填し、所定の溝102の両側の側壁103に電極105を介して所定の駆動電界を作用させると、側壁103が変形して所定の溝102内の容積が変化し、これにより、溝102内のインクがノズル開口117から吐出する。
例えば、図12に示すように、溝102aに対応するノズル開口117からインクを吐出する場合には、その溝102a内の電極105a,105bに正の駆動電圧を印加すると共にそれぞれに対向する電極105c,105dを接地するようにする。これにより、側壁103a,103bには溝102aに向かう方向の駆動電界が作用し、これが圧電セラミックスプレート101の分極方向と直交すれば、圧電厚みすべり効果により側壁103a,103bが溝102a方向に変形し、溝102a内の容積が減少して圧力が増加し、ノズル開口117からインクが吐出する。
このようなヘッドチップでは、ノズル開口117から曲りなく真っ直ぐに安定してインクを吐出するためには、常にメニスカスが正常な形状に保たれていなければならない。尚、正常なメニスカスはノズル開口の中心から擂り鉢状に点対称になっている。機械的振動およびインク吐出直後に発生するインクの振動によりメニスカスの形状が崩れると、吐出スピードの低下、ドロップボリュームの減少、飛行曲りなどによりインク滴の着弾位置がズレてしまうという問題がある。
そのため、ノズルプレート表面にはインクの接触角度を増大させ、速やかにメニスカスが復帰するようにメッキ、蒸着或いは焼成により撥水処理を施している。
特開平4−22644号公報
図8はインク吐出時のメニスカス124とインク125の飛翔状態を示す断面図であり、図9はノズル開口117近傍に異物129が付着した時のインク125の飛翔状態を示す断面図である。
図8(a)はインク吐出前のメニスカス124の平常状態、図8(b)はインク吐出が開始されてインク125がノズル開口117より押し出された状態、図8(c)はインク滴126をインク125から切り離すための引き込み動作が開始された状態、図8(d)は引き込み動作が終了しインク滴126がインク125と切り離された状態、図8(e)はインク吐出が終了しメニスカス124が平常に戻った状態である。図8(c)及び(d)に示すように、ノズル開口117から吐出したインク滴126の滴尾127が千切れてミスト128となり浮遊する。このミスト128や被記録媒体の紙粉、糸粉などがノズルプレートに付着してしまう。
図9(a)はノズル開口117近傍に異物129が付着した様子、図9(b)はインク吐出が開始されてインク滴126がノズル開口117より押し出された様子、図9(c)はインク滴126がインク125と切り離された様子である。図9(a)に示すように、異物129がノズル開口内のインク125に接触しメニスカス124を壊し、図9(b)、図9(c)に示すように飛行曲りや最悪の場合には吐出不能になる。さらに、ノズルプレート115の撥水膜123の影響でノズルプレート115に付着したインクミスト128が表面張力により集まり、図示しない大きな液滴に成長し、印字の際に生じる振動で被記録媒体に滴下し印字品質を損ねてしまう。そのために、頻繁にインクジェットヘッドをサービスステーションに移動させ、スピッティングやワイプを行いノズル開口117およびノズルプレート115のメンテナンスをしなければ正常なインク吐出ができないという問題がある。
本発明はこのような事情に鑑み、ノズルプレートに付着するインクミストや被記録媒体の紙粉、糸粉などのゴミに影響をされず長時間安定したインク吐出を実現させ、高品位の文字、画像の印刷を可能にしたインクジェットヘッドチップ及びその製造方法を提供することを課題とするものである。
上記目的を解決する本発明の第1の課題解決手段は、一端面に開口する複数のチャンバを有する基板と、基板の一方面に接合され、チャンバへインクを供給する共通インク室が形成されたインク室プレートと、表面が親水処理され、基板及びインク室プレートの端面に接合されており、チャンバと連通して被記録媒体にインクを吐出するノズル開口を有し、ノズル開口の外周のみに撥水膜を設けたノズルプレートと、からなるインクジェットヘッドチップにある。
また、本発明の第2の課題解決手段は、一端面に開口する複数のチャンバを有する基板と、チャンバの側壁に設けた電極と、基板の一方面に接合され、チャンバへインクを供給する共通インク室が形成されたインク室プレートと、表面が親水処理され、基板及びインク室プレートの端面に接合されており、チャンバと連通して被記録媒体にインクを吐出するノズル開口を有し、ノズル開口の外周のみに撥水膜を設けたノズルプレートと、電極に駆動信号を入力する駆動回路と、からなるインクジェットヘッドにある。
また、本発明の第3の課題解決手段は、ノズルプレートはポリイミドフィルムから成り、表裏両面ともアルカリ性溶液を用いたエッチングにより親水処理が施され、ノズル開口の外周はテフロン系の撥水膜が形成されていることを特徴とするインクジェットヘッドにある。
また、本発明の第4の課題解決手段は、ノズル開口の外周の前記撥水膜はノズルプレート表面に感光性樹脂を塗布し露光現像により部分的に露出させ、撥水膜焼成後に感光性樹脂を剥離して形成されていることを特徴とするインクジェットヘッドにある。
また、本発明の第5の課題解決手段は、ノズルプレートは、厚さが50〜75μmで面方向に厚さが略一定であることを特徴とするインクジェットヘッドにある。
また、本発明の第6の課題解決手段は、ノズルプレートのノズル開口は撥水膜焼成後にエキシマレーザーによる穴あけ加工によって形成されていることを特徴とするインクジェットヘッドにある。
また、本発明の第7の課題解決手段は、基板が圧電セラミックプレートからなり、チャンバが前記圧電セラミックプレートに溝を形成することにより形成されていることを特徴とするインクジェットヘッドにある。
また、本発明の第8の課題解決手段は、前記インクジェットヘッドと、インクを貯留するインク貯留部と、インク貯留部から前記共通インク室にインクを供給するインク供給路と、インクジェットヘッドと対向するように被記録媒体を搬送する被記録媒体搬送部と、
からなるインクジェット記録装置にある。
かかる本発明では、ノズル開口内のインクは外周に撥水膜を形成した効果でメニスカスが適性に保たれ、安定したインク吐出を可能にし、且つ、ノズルプレート表面に親水処理を施したためにノズル開口近傍に浮遊し付着したインクミストや被記録媒体の紙粉、糸粉などは親水処理側に引き寄せられるのでノズル開口内のインクとは接触せず、メニスカスを壊すことが無い。さらに、親水処理部ではインクの接触角度が非常に小さくなるためにインクミストが集合して液滴になることは無く、印字の際に生じる振動で被記録媒体に滴下することも無い。
上述したように本発明は、ノズルプレートに付着するインクミストや被記録媒体の紙粉、糸粉などのゴミに影響をされず長時間安定したインク吐出を実現させ、高品位の文字、画像の印刷を可能にしたインクジェットヘッド及びその製造方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明する。勿論、本発明はこれに限定されるものでないことは言うまでもない。
図1は実施形態1に係るインクジェットヘッドの分解斜視図であり、図2はインクジェットヘッドチップの分解斜視図であり、図3はインクジェットヘッドチップのチャンバの断面図である。
図1に示すように、本実施形態のインクジェットヘッド40は、ヘッドチップ10と、このヘッドチップ10の一方面側に設けられるベースプレート33と、ヘッドチップ10の他方面側に設けられるヘッドカバー34と、ヘッドチップ10を駆動するための駆動回路37等が搭載された配線基板36とを有する。
まず、ヘッドチップ10の構造について詳しく説明する。図2及び図3に示すように、ヘッドチップ10を構成する圧電セラミックプレート11には、複数のチャンバ12が並設され、各チャンバ12は側壁13によって分離されている。これらの各チャンバ12の長手方向一端部は圧電セラミックプレート11の一端面まで延設されており、他端部は圧電セラミックプレート11の他端面までは延びておらず、深さが徐々に浅くなっている。この圧電セラミックプレート11に形成される各チャンバ12は、例えば、円盤状のダイスカッターにより形成され、深さが徐々に浅くなった部分は不要であるが、ダイスカッターの形状により形成されてしまう。
また、これら各チャンバ12内の幅方向両側の側壁13には、チャンバ12の開口側に長手方向に亘って、側壁13を駆動させるための電界を印加する電極15が形成されている。この電極15は、公知の斜め方向からの蒸着により形成される。
圧電セラミックプレート11のチャンバ12の開口側には、インク室プレート17が接合されている。このインク室プレート17には、各チャンバ12と連通する凹部となる共通インク室22と、この共通インク室22の底部からチャンバ12とは反対方向に貫通するインク供給口21とを有する。
また、圧電セラミックプレート11とインク室プレート17との接合体のチャンバ12が開口している端面には、ノズルプレート25が接合されており、ノズルプレート25の各チャンバ12に対向する位置にはノズル開口27が形成されている。ノズルプレート25の表面には親水処理が施され、ノズル開口27の外周にのみテフロン系撥水膜41が焼成されている。
図5はメニスカス55とノズルプレート25の状態を示す断面図である。図5(a)ノズルプレート25にインクミスト51が付着した様子、図5(b)はノズルプレート25の撥水膜41に異物52が付着した様子、図5(c)はノズルプレート25の撥水膜41に付着した異物52が親水処理部53に移動する様子である。この撥水膜41の形成範囲は、正常なメニスカスを保持しインクミストが付着しても親水処理部53に引き伸ばされ滴下する大きさに成長しないように、また、被記録媒体の紙粉、糸粉などの異物52が付着しても矢印Aのように親水処理部53に移動させるためにノズル開口27の淵から40±15μmの範囲で略1500Åの厚さで均一に焼成されている。この撥水膜41の形成範囲が広すぎると、撥水膜41上に沢山のインクミストが付着し、液滴となってメニスカスに悪影響を及ぼす恐れや、被記録媒体上に滴下する恐れがある。また、厚さが不均一であったり、厚すぎたりすると、ノズルプレート上に段差が出来てしまい、インクの飛翔に悪影響を与えてしまう。
なお、ノズルプレートの厚みは、薄いとクロストークやセルフトークの影響を受けやすく厚いと引き込み動作でインクが切り離される時に、どちらもインク吐出が不安定になってインクミストが増大してしまうので、ノズルプレートは50〜75μmを採用している。
ここで、ノズルプレート25の製造方法について説明する。図6はノズルプレートの製造工程を示す要部斜視図である。
まず、図6(a)に示すように、アルカリ性溶液浸漬によるエッチングで親水処理が施されたポリイミドフィルム42の一方面にレジスト層43をラミネートし、所定の位置にアライメント用の貫通穴44を明ける。
次に、貫通穴44を基準にノズル開口となる場所以外のレジスト層43が残存するように露光マスクを用いて露光し、現像することにより、図6(b)に示すように、開口部45のみレジスト層43を除去する。この開口部45の直径が、ノズル開口27の周囲に設けた撥水膜41の外周直径に対応する。
次に、図6(c)に示すように、スピンコーターを用いて全面に撥水膜41を塗布し、焼成する。
次に、図6(d)に示すように、貫通穴44を基準にエキシマレーザーを用いてノズル開口27を形成する。
その後、レジスト層43を除去することでレジスト層43面に焼成された撥水膜41も同時に剥離され、図6(e)に示すように、貫通穴44を基準に外形を形抜きして、ノズルプレート25が完成する。
また、以下にこのようなノズルプレート25を用いたインクジェットヘッド40について説明する。なお、図4はインクジェットヘッドの組み立て工程を示す概略斜視図である。
図1、図2及び図4に示すようにインクジェットヘッド40は、ノズルプレート25と圧電セラミックプレート11とインク室プレート17及びノズル支持プレート28で構成されるヘッドチップ10に、ノズルプレート25とは反対側の端部には配線パターン16が形成されており、この配線パターン16には異方性導電膜31を介してフレキシブルケーブル32が接合される。また、圧電セラミックプレート11とインク室プレート17との接合体のノズル支持プレート28の後端側には、圧電セラミックプレート11側のアルミニウム製のベースプレート33と、インク室プレート17側のヘッドカバー34とが組み付けられる。
ヘッドカバー34には、一端がインク室プレート17のインク供給口21のそれぞれに連通する管形状のインク導入路35が設けられており、このインク導入路35の他端側は、後述するインクカートリッジが搭載されたインクジェット記録装置に接続されてインクカートリッジからのインクをインクジェットヘッドチップ10に供給するようになっている。
このようなヘッドカバー34と、ベースプレート33とは、ベースプレート33の係止孔33aにヘッドカバー34の係止シャフト34aを係合することにより固定され、両者で圧電セラミックプレート11とインク室プレート17との接合体を挟持する。
また、図4(a)に示すように、圧電セラミックプレート11の後端側に突出したベースプレート33上には配線基板36が固着される。ここで、配線基板36上にはヘッドチップ10を駆動するための集積回路などの駆動回路37が搭載され、駆動回路37とフレキシブルケーブル32とが異方性導電膜38を介して接続される。これにより、図4(b)のインクジェットヘッド40が完成する。
また、このように形成されたインクジェットヘッドは、例えば、インクジェット式記録装置に装備されて使用される。この使用態様の一例の概略を図7示す。
図7に示すように、インクジェットヘッド40は、一対のガイドレール62a,62b上のキャリッジ61に軸方向に移動自在に搭載されており、インクカートリッジ70(インク貯留部)からインクチューブ71(インク供給路)を介してインクを供給し、ガイドレール62a,62bの一端側に設けられてキャリッジ駆動モータ63に連結されたプーリ64aと、他端側に設けられたプーリ64bとに掛け渡されたタイミングベルト65を介して搬送される。インクジェットヘッド10の搬送方向と直交する方向の両側には、ガイドレール62a,62bに沿ってそれぞれ一対の搬送ローラ66及び67が設けられている。これらの搬送ローラ66,67(被記録媒体搬送部)は、インクジェットヘッド40の下方に当該インクジェットヘッド40の搬送方向とは直交する方向に被記録媒体Sを搬送するものである。
このようなインクジェット式記録装置により、被記録媒体Sを送りつつインクジェットヘッド40をその送り方向とは直交方向に走査することにより、被記録媒体S上に文字及び画像を記録することができる。
本発明に係るインクジェットヘッドの分解斜視図である。 本発明に係るインクジェットヘッドチップの斜視図である。 本発明に係るインクジェットヘッドの断面図である。 本発明に係るインクジェットヘッドユニットの組み立て工程を示す斜視図である。 本発明に係るノズル開口のメニスカスの状態を示す断面図である。 本発明に係るノズルプレートの製造工程を示す要部斜視図である。 本発明に係るインクジェット式記録装置の概略を示す斜視図である。 従来技術に係るインク吐出の状態を示す断面図である。 従来技術に係るインクの飛行曲りとノズルプレートの状態を示す断面図である。 従来技術に係るインクジェットヘッドチップの分解斜視図である。 従来技術に係るインクジェットヘッドチップの概略を示す断面図である。 従来技術に係るインクジェットチップの概略を示す断面図である。
符号の説明
40 インクジェットヘッド
10 インクジェットヘッドチップ
33 ベースプレート
34 ヘッドカバー
11 圧電セラミックプレート(基板)
12 チャンバ
13 側壁
15 電極
17 インク室プレート
25 ノズルプレート
27 ノズル開口
28 ノズル支持プレート
35 インク導入路
36 配線基板
41 撥水膜
43 レジスト層
44 貫通穴
47 駆動回路
53 親水処理部
55 メニスカス
80 インクジェット式記録装置

Claims (8)

  1. 一端面に開口する複数のチャンバを有する基板と、
    前記基板の一方面に接合され、前記チャンバへインクを供給する共通インク室が形成されたインク室プレートと、
    表面が親水処理され、前記基板及び前記インク室プレートの端面に接合されており、前記チャンバと連通して被記録媒体にインクを吐出するノズル開口を有し、前記ノズル開口の外周のみに撥水膜を設けたノズルプレートと、
    からなるインクジェットヘッドチップ。
  2. 一端面に開口する複数のチャンバを有する基板と、
    前記チャンバの側壁に設けた電極と、
    前記基板の一方面に接合され、前記チャンバへインクを供給する共通インク室が形成されたインク室プレートと、
    表面が親水処理され、前記基板及び前記インク室プレートの端面に接合されており、前記チャンバと連通して被記録媒体にインクを吐出するノズル開口を有し、前記ノズル開口の外周のみに撥水膜を設けたノズルプレートと、
    前記電極に駆動信号を入力する駆動回路と、
    からなるインクジェットヘッド。
  3. 前記ノズルプレートはポリイミドフィルムから成り、表裏両面ともアルカリ性溶液を用いたエッチングにより親水処理が施され、前記ノズル開口の外周はテフロン系の撥水膜が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のインクジェットヘッド。
  4. 前記ノズル開口の外周の前記撥水膜はノズルプレート表面に感光性樹脂を塗布し露光現像により部分的に露出させ、撥水膜焼成後に感光性樹脂を剥離して形成されていることを特徴とする請求項2又は3に記載のインクジェットヘッド。
  5. 前記ノズルプレートは、厚さが50〜75μmで面方向に厚さが略一定あることを特徴とする請求項4に記載のインクジェットヘッド。
  6. 前記ノズルプレートの前記ノズル開口はエキシマレーザーによる穴あけ加工によって形成されていることを特徴とする請求項5に記載のインクジェットヘッド。
  7. 前記基板が圧電セラミックプレートからなり、前記チャンバが前記圧電セラミックプレートに溝を形成することにより形成されていることを特徴とする請求項2から6のうちいずれか1項記載のインクジェットヘッド。
  8. 請求項2記載のインクジェットヘッドと、
    インクを貯留するインク貯留部と、
    前記インク貯留部から前記共通インク室にインクを供給するインク供給路と、
    前記インクジェットヘッドと対向するように前記被記録媒体を搬送する被記録媒体搬送部と、
    からなるインクジェット記録装置。
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