JP2007187636A - 測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】低コストで且つ精度の高い測定値が得られる測定装置を提供する。
【解決手段】代替孔部28で挟まれた圧入部11から治具21に作用する荷重の測定値に基づき、圧入部11から基板Kの孔部Hに作用する抗力を求める。圧入部11の荷重の測定は、圧入部11を固定側治具21aと可動側治具21bで挟んで行うので、試験用の基板が不要である。圧入部11をその圧入方向とほぼ直交する方向から挟むので、圧入部11の変形を概ね一定にして精度の高い測定値を得ることができる。治具21に、孔径相当間隔が異なる複数の代替孔部28を形成したので、治具を交換することなく、圧入部11の寸法が異なる別のプレスフィット端子10を測定することが可能である。
【選択図】図3

Description

本発明は、測定装置に関する。
従来、基板の孔部に対して圧入接続するようにした、いわゆるプレスフィット端子において、基板に対する保持力を測定するための装置の一例として下記特許文献1に記載されたものが知られている。このものでは、試験用の基板に圧入部を実装してその保持力を測定するようにしている。
実開平3−23330号公報
上記したものでは、試験用の基板に圧入部を実装するようにしているため、測定する度に端子金具と基板とを共に交換する必要があり、コスト高となっていた。また上記した測定装置では、圧入部を孔部に対して挿入する作業を行うため、相互の変形が常に一定になるとは限らず、従って測定値にばらつきが生じ易く、精度の高い測定値を得るのが困難であった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、低コストで且つ精度の高い測定値が得られる測定装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、プレスフィット端子の圧入部を弾性的に潰れ変形させつつ基板の孔部に圧入した状態において、前記圧入部側から前記孔部の内周面に作用する抗力を求めるためのものであり、前記圧入部をその圧入方向とほぼ直交する方向から挟み込むように相対変位することが可能であり、目標位置に達したときに前記孔部の孔径に相当する間隔を有する代替孔部を形成する一対の治具と、前記治具を前記目標設定位置まで変位させて前記代替孔部で前記圧入部を挟み込んだ状態において、前記圧入部側から前記治具に作用する荷重を測定可能な荷重測定手段とを備えてなり、前記荷重測定手段によって得られた前記荷重の測定値に基づいて、前記抗力を測定するようになっている測定装置において、前記治具には、前記目標位置に達したときの孔径相当間隔が互いに相違する複数の前記代替孔部を形成可能な複数の凹部が設けられている構成としたところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記複数の代替孔部と対応する複数の保持部に前記プレスフィット端子を保持可能な端子ホルダを備えているところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項2に記載のものにおいて、前記複数の保持部のうち前記プレスフィット端子を保持している保持部を検出する保持位置検出手段と、前記保持位置検出手段の検出結果に基づき、前記複数の保持部のうち前記プレスフィット端子を保持している保持部を表示する保持位置表示手段とを備えているところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項3に記載のものにおいて、前記複数の代替孔部の孔径相当間隔が表示された複数の孔径表示部が設けられ、前記複数の保持位置表示手段が、前記複数の孔径表示部と対応するように配置されているところに特徴を有する。
請求項5の発明は、請求項4に記載のものにおいて、前記複数の孔径表示部が前記複数の代替孔部と対応するように配置されているところに特徴を有する。
請求項6の発明は、請求項2ないし請求項5のいずれかに記載のものにおいて、前記治具が、固定側治具と、固定側治具に対して接離するよう相対変位可能な可動側治具とから構成されているものであって、前記端子ホルダが、前記可動側治具の変位動作に連動して前記プレスフィット端子を変位させることが可能とされているところに特徴を有する。
<請求項1の発明>
両治具を代替孔部を形成する目標位置へ向けて互いに相対変位させ、代替孔部において、圧入部が、その圧入方向とほぼ直交する方向から挟み込まれると、荷重測定手段により圧入部側から治具に作用する荷重が測定され、この荷重の測定値に基づいて抗力が求められる。この抗力は、圧入部を基板の孔部に圧入した保持状態において圧入部側から孔部の内周面に対して圧入方向と直交する方向に作用する力に相当するものであり、圧入部の抜け止めに関与する力である。
本発明では、圧入部の荷重を治具により測定するようにしたから、従来のように試験用の基板に圧入部を実装して保持力を計測するものと比較すると、試験用の基板を用意する必要がないので、低コスト化を図ることができる。また、圧入部をその軸線方向とほぼ直交する方向から一対の治具で挟み込むようにしたから、圧入部の変形を概ね一定にすることができ、もって従来と比べて精度の高い測定値を得ることができる。
また、一対の治具によって形成される代替孔部が1つだけである場合には、圧入部の寸法が異なる別のプレスフィット端子を測定しようとするときに、代替孔部の孔径相当間隔が異なる別の治具と交換する必要がある。これに対し、本発明では、一対の治具を目標位置まで変位させた状態では、孔径相当間隔が互いに相違する複数の代替孔部が形成されるようになっているので、圧入部の寸法が異なる複数種類のプレスフィット端子に対応することが可能である。したがって、圧入部の寸法が異なる別のプレスフィット端子を測定しようとするときに、代替孔部の孔部相当間隔が異なる別の治具を交換する必要がなく、段取り替えの手間を省くことができる。
<請求項2の発明>
プレスフィット端子を端子ホルダで保持することにより、圧入部を代替孔部から外さずに確実に挟み込むことができる。
<請求項3の発明>
プレスフィット端子を保持している保持位置を検出して表示するようにしたので、プレスフィット端子が保持されている位置、即ちプレスフィット端子が挟み込まれる代替孔部を確認することができる。したがって、プレスフィット端子が不適正な代替孔部で挟まれることを防止できる。
<請求項4の発明>
複数の代替孔部の孔径相当間隔が表示された複数の孔径表示部と、複数の保持位置表示手段とが、対応するように配置されているので、圧入部を挟み込む代替孔部の孔径相当間隔の寸法を目視によって確認することができる。
<請求項5の発明>
複数の孔径表示部が複数の代替孔部と対応するように配置されているので、そのままで挟み込まれるプレスフィット端子の保持位置表示手段を目印にすることで、プレスフィット端子の位置を容易に把握することができる。
<請求項6の発明>
端子ホルダによりプレスフィット端子を可動側治具の変位動作に連動して移動させることができる。
<実施形態1>
本発明を具体化した実施形態1を図1乃至図20を参照して説明する。
プレスフィット端子10は、図1及び図2に示すように、基板Kの孔部Hに対して圧入可能な圧入部11を備えている。この圧入部11は、横長で且つ断面形状が略N字型をなす(図6、7を参照)とともに孔部Hに対して圧入されるのに伴って、図2に示すように、孔部Hにより押し潰されて幅寸法W(図6、7に示す長辺側の寸法)を減少させるように弾性変形する。この圧入時に孔部Hは、圧入部11により押し拡げられて孔径dを増加させつつ変形する。本実施形態の測定装置は、圧入部11を孔部Hにより保持した状態における抗力を得る。この抗力は、圧入状態において、圧入部11側から基板Kの孔部Hの内周面に対して圧入方向(プレスフィット端子10の軸線方向)と直交する方向に作用する力(弾性復元力)のことであり、圧入部11の抜け止めに関与する力である。
本実施形態の測定装置は、圧入部11を治具21によって押し潰す試験を行う試験部20と、試験に用いる治具21を収容する治具収容箱30と、試験部20を制御などするコントロールユニット40とを備えて構成され、コントロールユニット40の上面に試験部20と治具収容箱30が載置されて一体化されている。
[試験部]
試験部20は、基板Kの仕様の違い(孔部Hの孔径の標準値d0 の大きさや公差範囲の相違、基板Kの材質の相違など)などに対応した4種類の治具21A〜21Dを備えている。各治具21A〜21Dは、基板Kの厚み寸法とほぼ等しい厚さの水平板状をなす固定側治具21aと、同じく基板Kの厚み寸法とほぼ等しい厚さの水平板状をなす可動側治具21bとから構成されている。圧入部11は、固定側治具21aと可動側治具21bとによりほぼ水平方向(圧入部11の孔部Hへの圧入方向(軸線方向)とほぼ直交する方向)から挟み込まれるようになっている。
さて、コントロールユニット40の上面には、固定部23とパルスモータ26が設けられ、固定部23には、プレスフィット端子10を保持するための端子ホルダ27と、固定側治具21aが着脱可能に設けられるようになっている。パルスモータ26には、可動側治具21bを固定側治具21aと同じ高さに保持するスライドテーブル24が設けられ、スライドテーブル24にはロードセル25が設けられている。スライドテーブル24とパルスモータ26は、図示しない動力伝達機構を介して接続されており、パルスモータ26の回転がスライドテーブル24に伝達されることで、スライドテーブル24がほぼ水平方向に沿って、つまり固定部23に対して接離するよう変位可能とされている。スライドテーブル24には、可動側治具21bが受ける力を測定可能なロードセル25が設けられている。これらパルスモータ26及びロードセル25は、後述するコントロールユニット40に接続されている。またパルスモータ26は、図示しない駆動回路から入力されるパルス信号に基づいて駆動するようになっている。
可動側治具21bは、スライドテーブル24を移動させることにより、固定側治具21aから大きく離間した初期位置(図6を参照)と、固定側治具21aに対して接近した目標位置(図7を参照)との間で水平に変位するようになっている。両治具21a,21bが目標位置に達して代替孔部28を形成した状態においては、互いの対向面の間に逃がし空間29が確保されるようになっている。これにより、仮に両治具21a,21bの対向面に塵などが多少付着していた場合でも、可動側治具21bを代替孔部28を形成する目標位置まで確実に移動させることができるようになっている。
固定側治具21aと可動側治具21bの対向面(対向縁部)には、図6に示すように、大きさが異なるほぼ半円状の凹部21cが7つずつ幅方向に沿って直線状に並ぶように形成されており、両治具21a,21bが図7に示す目標位置に達すると両治具21a,21bの対応する凹部21c,21cによって軸線を上下方向に向けたほぼ円形の貫通形態の空間、すなわち基板Kの孔部Hの孔径に相当する間隔(孔径相当間隔)を有する7つの代替孔部28が、ほぼ同時に形成されるようになっている。これら7つの代替孔部28は、孔径相当間隔の寸法が互いに異なっており、孔径相当間隔の小さいものから順にほぼ一定のピッチで並んでいる。
また、固定側治具21aと可動側治具21bの上面には、図3に示すように、各代替孔部28と対応する7つの孔径表示部21dが、対応する代替孔部28の孔径相当間隔の寸法(例えば、0.98〜1.20)をmm単位で表記(例えば、刻印など)した形態で表示されている。さらに、固定側治具21aと可動側治具21bには、後述する端子ホルダ27におけるプレスフィット端子10の保持位置を表示するための保持位置表示手段として、ほぼ円形をなす7つずつの表示孔21e(本発明の構成要件である保持位置表示手段)が上下に貫通する形態で形成されている。これら7つの表示孔21eは、孔径表示部21dと対応するように配置されている。即ち、各表示孔21eは、凹部21cと孔径表示部21dとの間であって、孔径表示部21dに近い位置に並列配置されている。さらに、固定側治具21aと可動側治具21bには、上下に貫通する形態のボルト孔21fが一対ずつ形成されている。さらに、固定側治具21aと可動側治具21bの上面には、表示孔21eから凹部21cの近傍に達する直線状の罫線21gが表記されている。
上記のように7つの代替孔部28の孔径相当間隔の寸法は、互いに異なっているのであるが、その寸法は、孔径寸法が異なる複数種類の孔部Hに対応するように設定される。測定に必要な孔径相当間隔の寸法としては、1つの孔部Hに対して、その孔部Hの標準孔径dO と、孔部Hの公差を考慮した最大孔径dmax と最少孔径寸法dmin とからなる3つ1組の寸法が設定されるため、1つの治具21には、少なくとも2種類の孔部Hに対応する孔径相当間隔の寸法が設定されていることになる。
孔径相当間隔の寸法と孔部Hとの対応関係の具体例を、図20に示す。7つの代替孔部28の孔径相当間隔を小さいものから順にDa〜Dgとし、標準孔径と交差が異なる複数種類(図20には7種類)の孔部Ha〜Hgを想定した場合に、Da,Db,Dcを1組として孔部Haと対応させる形態、Dc,Dd,Deを1組として孔部Hbと対応させる形態、Dc,Dd,Deを1組として孔部Hcと対応させる形態、Da,Dc,Deを1組として孔部Hdと対応させる形態、Db,Dd,Dfを1組として孔部Heと対応させる形態、Dc,De,Dgを1組として孔部Hfと対応させる形態、Da,Dd,Dgを1組として孔部Hgと対応させる形態とすることができる。
即ち、本実施形態の治具21では、7つの代替孔部28(7つの孔径相当間隔の寸法Da〜Dg)のうち少なくとも1つが、孔径の異なる複数種類の孔部Hと対応し得るようになっている。例えば、Daは、3種類の孔部Ha,Hd,Hgの最少孔径を兼ねており、Dcは、1つの孔部Haの最大孔径と別の孔部Hb,Hfの最少孔径と更に別の孔部Hdの標準孔径を兼ねている。勿論、図20に示した以外の対応形態も可能である。
固定部23の上端部には、固定側治具21aを取り付けるための階段状に凹んだ形態の治具取付段部23aが形成されており、この治具取付段部23aには固定側治具21aの底面と背面が当接されて位置決めされるようになっている。また、固定部23には、固定側治具21aの一方の側面を当接させることで位置決めする位置決め部22が固定されている。治具取付段部23aの上面には、軸線を上下方向に向けた左右一対の雌ネジ孔(図示せず)が形成されており、固定側治具21aを位置決めした状態で、そのボルト孔21fに差し込んだ六角孔付きのボルト55を雌ネジ孔に螺合して締め付けると、固定側治具21aが固定部23に対して遊動を規制された状態で固定される。
スライドテーブル24の上端部には、可動側治具21bを取り付けるための階段状に凹んだ形態の治具取付段部24aが形成されており、この治具取付段部24aには可動側治具21bの底面と背面が当接されて位置決めされるようになっている。また、スライドテーブル24には、可動側治具21aの一方の側面を当接させることで位置決めする位置決め部22が固定されている。治具取付段部24aの上面には、軸線を上下方向に向けた左右一対の雌ネジ孔(図示せず)が形成されており、可動側治具21bを位置決めした状態で、そのボルト孔21fに差し込んだ六角孔付きのボルト55を雌ネジ孔に螺合して締め付けると、可動側治具21bがスライドテーブル24に対して遊動を規制された状態で固定される。
端子ホルダ27は、図11に示すように、受け部材27Aと、受け部材27Aに対して圧入部11を押さえ付けるための押さえ部材27Bとを備えている。受け部材27Aのうち図11における左側縁部には、上方から押さえ部材27Bを対向状に取付可能な取付段部27Aaが形成されており、この取付段部27Aaには、押さえ部材27Bを保持するための取付ねじ27aが上方から螺合可能とされている。受け部材27Aにおける押さえ部材27Bとの対向面のうち、取付ねじ27aよりも右側(図11における上側)の部分には、プレスフィット端子10のうち圧入部11の下側部分(被保持部)を収容可能な端子取付溝27Abが、治具21の凹部21cの数と同じく7つ並列した状態で凹み形成されている。一方、押さえ部材27Bにおける各端子取付溝27Abとの対向面には、各端子取付溝27Abに向けて突出するとともにプレスフィット端子10の被保持部を押さえ付け可能な端子押さえ部27Baが、7つ並列した状態で設けられている。各端子取付溝27Ab及び各端子押さえ部27Baの配設位置(プレスフィット端子10の取付位置)は、図10に示すように、端子ホルダ27を試験部20に対して正規に取り付けた状態において、保持したプレスフィット端子10の圧入部11が治具21の各凹部21cに整合するように設定されている。
受け部材27Aの側面のうち、取付ねじ27aよりも図11における下側の部分には、押さえ部材27Bとは反対側から保持力調整ねじ27bを取り付け可能なねじ孔27Acが開口して設けられている。保持力調整ねじ27bは、その先端部が押さえ部材27Bの側面のうち取付ねじ27aに対して各端子押さえ部27Baとは反対側の部分に当接可能とされる。そして、保持力調節ねじ27bが押さえ部材27Bに対して接離するよう螺進・螺退されると、押さえ部材27Bが取付ねじ27aを中心にシーソー状に変位され、それに伴って各端子押さえ部27Baが各端子取付溝27Abに対して接離するように変位し、もってプレスフィット端子10を挟み付ける保持力の増減を調整できるようになっている。また受け部材27Aにおける各端子取付溝27Abの側面を有する部分については、着脱が可能とされており、取り付けるプレスフィット端子10の被保持部の幅寸法に適合したものと交換できるようになっている。
上記した端子ホルダ27は、図9及び図10に示すように可動部50に取り付けられ、可動部50は、図示しないセルフアライニング機構(スプリングプランジャやベアリングなど)により固定部23に対して可動側治具21bの接離方向に沿って相対変位可能とされている。従って、端子ホルダ27及びプレスフィット端子10は、可動側治具21bに連動してその変位方向に沿って自在に変位可能とされる。受け部材27Aにおける押さえ部材27Bと反対側の側面には、可動部50に設けられた端子ホルダ用ロック部材51が係止可能な係止凹部27Adが設けられている。端子ホルダ用ロック部材51を、図示しない付勢手段に抗して図8における右方へ動かすことにより、端子ホルダ27を可動部50に対して着脱可能となり、端子ホルダ用ロック部材51を付勢力に従って図8における左方へ移動させると、その先端部が係止凹部27Adに係止し、もって、端子ホルダ27が可動部50に対して取付状態に保持されるようになっている。
また、端子ホルダ27には、治具21に対してプレスフィット端子10をその軸線方向(上下方向)について位置決め可能な位置決め手段(図示せず)が備えられている。従って、プレスフィット端子10の成形時に圧入部11が正規位置に形成されていれば、基板Kの孔部Hに圧入部11を圧入したときと同様に、圧入部11を治具21により押し潰すことができる。なお測定時にはプレスフィット端子10は、圧入部11と端子ホルダ27に挟持される部分を除いて測定上不要な部位を切除しておく。
可動部50における上記端子ホルダ27の下側には、端子ホルダ27に取り付けたプレスフィット端子10がどの端子取付溝27Abに取り付けられたか(どの凹部21cに対応する位置に取り付けられたか)を検出するためのセンサ52(本発明の構成要件である保持位置検出手段)が、各端子取付溝27Abと対応して7つ並列して設けられている。センサ52は、投光部と受光部とを同じ位置に配した、いわゆる反射型光学センサであり、投光部及び受光部を上方へ向けた姿勢(投光・受光方向をプレスフィット端子10の軸心方向に沿わせた向き)に取り付けられるので、プレスフィット端子10の長さとは無関係にその有無を検出できるようになっている。
端子ホルダ27が取り付けられる可動部50には、各センサ52と対応する7つの接点(図示せず)が設けられ、一方、端子ホルダ27の受け部材27Aには、端子ホルダ27を可動部50に取り付けた状態において可動部50の接点に接触する7つの接点(図示せず)が設けられている。また、端子ホルダ27の受け部材27Aの上面には、図9及び図10に示すように、受け部材27Aの各接点に接続されたLEDからなる7つの発光素子53(本発明の構成要件である保持位置表示手段)が並列して設けられている。各発光素子53は、固定側治具21aの7つの表示孔21eと対応するように(各表示孔21eの真下にに位置するように)配置されている。センサ52がその検出対象である保持部27Abにプレスフィット端子が保持されていることを検出すると、その検出信号に基づいて対応する発光素子53が発光し、その発せられた光が表示孔21eを通して固定側治具の上方へ放たれるようになっている。
一方、スライドテーブル24の上面には、図12に示すように、可動側治具21bの各表示孔21eと対応するように並列配置された7つの収容孔54が形成され、各収容孔54内には、LEDからなる7つの発光素子53が並列して設けられている。各発光素子53は、上記したセンサ52に接続されており、センサ52がその検出対象である保持部27Abにプレスフィット端子10が保持されていることを検出すると、その検出信号に基づいて対応する発光素子53が発光し、その発せられた光が表示孔21eを通して可動側治具21bの上方へ放たれるようになっている。
[治具収容箱]
治具収容箱30には、図4に示すように、各治具21を、可動側治具21aと固定側治具21bとが対向する状態で収容可能な4つの収容室31A〜31Dが並列して設けられている。治具21を誤った収容室31に収容するような事態を防ぐ手段として、4種類の治具21A〜21Dに異なる色彩の着色を施すとともに、各収容室31A〜31Dには、収容する治具21A〜21Dと同じ色が着色されている。測定に際しては、治具収容箱30から所望の治具21を取り出し、その治具21を試験部20におけるスライドテーブル24や固定部23に対して装着するようにする。各収容室31内には、各治具21A,21B,21Cに対応したスイッチ32がそれぞれ個別に配設されており、各スイッチ32は、次述するコントロールユニット40に接続されている(図13を参照)。
[コントロールユニット]
コントロールユニット40は、図13に示すように、信号処理をするCPU41と、データを記憶するメモリ42と、CPU41に指示を与えるオペレーション部43と、CPU41から入力された測定結果などを表示する表示部44とを備えている。CPU41には、試験部20のロードセル25及びセンサ52から、また治具収容箱30のスイッチ32からそれぞれ信号が入力されるようになっている。またCPU41とパルスモータ26及びメモリ42との間で信号が入出力可能とされている。
CPU41の制御としては、図14に示すように、まず治具収容箱30から取り出した治具21とオペレーション部43から呼び出したファイルとが適合しているかを照合し(ステップS10)、その後治具21により圧入部11を押し潰すとともに両治具21a,21b間の孔径と荷重(抗力)とを測定し(ステップS20)、最後に測定結果が判定基準を満たすかを判定するようにしている(ステップS30)。以下、各処理のフローチャートを詳しく説明する。
<照合処理>
治具収容箱30において所定の収容室31から治具21(固定側治具21a及び可動側治具21bの双方)を収容室31から取り出すと、その治具21に対応したスイッチ32からCPU41に信号が入力される(ステップS11)。詳しくは、このとき固定側治具21a用のスイッチ32と可動側治具21b用のスイッチ32との2つからそれぞれ信号が入力される。一方、オペレーション部43を操作して所定のファイルを呼び出すと、そのファイルに対応した信号がCPU41に入力される(ステップS12)。なおこのファイルは、後の判定処理時に使用されるもので各治具21に対応したものが用意されており、その詳細は後述する。そして、CPU41では取り出した治具21と呼び出したファイルとが適合しているか否かを判定し(ステップS13)、その結果不適合だった場合には、表示部44にエラー表示(例えば「治具とファイルが不適合です」などの文字)がされるので(ステップS14)、治具21またはファイルを適切なものに換えた後再びスイッチ32からの信号とオペレーション部43からの信号とを照合する。尚、治具21を2つ以上取り出した場合にもエラー表示をするようになっている。そして、適合した場合には、取り出した固定側治具と可動側治具を、夫々、固定部23とスライドテーブル24に取り付ける。
この後、試験部20の外部にて端子ホルダ27にプレスフィット端子10を保持させた後、その端子ホルダ27を試験部20に取り付けると、プレスフィット端子10の取付位置に対応したセンサ52からCPU41に信号が入力される。また、センサ52からの検出信号に基づき、7つのうちプレスフィット端子10の保持位置と対応する発光素子53が発光し、各治具21a,21bのプレスフィット端子10の圧入部11を挟み込む凹部21cと対応する表示孔21eから光が上方へ放出する。この表示孔21eにおける発光状態を目視することにより、圧入部1を挟み込む代替孔部28の孔径相当間隔の寸法を確認することができる。
<測定処理>
照合処理と治具21の取付が終わったら、図16に示す測定処理を行う。パルスモータ26を駆動させて(ステップS22)、可動側治具21bを固定側治具21aへ接近させる。可動側治具21bが圧入部11に接触し始め、荷重が測定開始基準値F1を越えたら(ステップS23)、パルスモータ26に付与したパルス数から可動側治具21bの変位量を求め、それに基づいて演算した両治具21a,21b間の孔径dと、ロードセル25からの入力信号より演算した荷重Fとを端子用データテーブルに記録する(ステップS24)。そして、孔径dが目標値dp (代替孔部28を形成したときの孔径)に達したか否かを判定し(ステップS26)、その結果達していなかった場合には孔径dと荷重Fの記録を続ける。このとき、図17に示すように、端子用データテーブルの配列の1〜n番目までデータを書き込むようにする(ステップS21、ステップS25)。この端子用データテーブルについては、随時メモリ42に記憶させたり、また各データに基づいて端子特性グラフTGを作成して随時表示部44に表示させるようにしてもよい(図19を参照)。
そして、孔径dが目標値dp に達した場合には測定を終了し、パルスモータ26を一旦停止させてから測定時とは逆方向へ回転させることで可動側治具21bを初期位置まで戻して次のプレスフィット端子10の測定にそなえる(ステップS27)。この目標値dp は、プレスフィット端子10が標準孔径と対応する位置に保持されているときはd0 であり、最大孔径と対応する位置に保持されているときはdmax であり、最小孔径と対応する位置に保持されているときはdmin となっている(図19を参照)。なお、測定した荷重Fが想定上限値(例えばそれ以上の荷重が作用すると測定機器が損傷を受ける可能性がある値)を超えた場合には、パルスモータ26を自動停止するようにしてもよい。
<判定処理>
測定処理を終えたら、図18に示す判定処理を行う。判定処理では、測定結果を記録した端子用データテーブルを読み込むとともに(ステップS31)、基板Kの孔部Hを押し拡げるのに必要な荷重Fと、その押し拡げられた孔径dとの関係を予めCAE(computer aided engineering)により求めて作成した基板用データテーブル(図17を参照)を読み込み(ステップS32)、両データテーブルの一致点における荷重Fpを演算する(ステップS33)。
この基板用データテーブルは、始点における孔径を標準孔径d0 とした標準径データテーブル(図19の基板特性グラフKG0 を参照)と、始点における孔径を公差の最大値である最大孔径dmax とした大径データテーブル(図19の基板特性グラフKGmax を参照)と、始点における孔径を公差の最小値である最小孔径dmin とした小径データテーブル(図19の基板特性グラフKGmin を参照)との3種類のものがメモリ42に記憶されており、このうち大径データテーブルと小径データテーブルは、既述した照合処理時に選択する3種類のファイルにそれぞれ関連付けられている。詳しくは、大径治具用のファイルと標準治具用のファイルが大径データテーブルに、小径治具用のファイルが小径データテーブルにそれぞれ関連付けられている。つまり、照合処理時にファイルを選択することで、判定処理時に用いる基板用データテーブルを選択したことになっている。そして、この判定処理では、ファイルに関連付けられた(治具21と対応した)基板用データテーブルを端子用データテーブルとの比較対象として読み込むようにしている(ステップS32)。
これら両データテーブルの一致点は、両データテーブルをグラフ化した場合には、図19に示すように、両グラフTG,KGの交点となる。具体的には、標準孔径d0 に相当する代替孔部28において測定したときは、端子特性グラフTGa と基板特性グラフKGmax との交点となり、最大孔径dmax に相当する代替孔部28において測定したときは、端子特性グラフTGb と基板特性グラフKGmax との交点となり、最小孔径dmin に相当する代替孔部28において測定したときは、端子特性グラフTGc と基板特性グラフKGmin との交点となり、それぞれの一致点の荷重Fa ,Fb ,Fc が得られる。また標準孔径d0 に相当する代替孔部28において測定したときに、端子特性グラフTGa と基板特性グラフKG0 との交点における荷重についても得るようにすることもできる。なお各基板用データテーブルは、図19に示す通り孔径dの増加に伴って荷重Fが常に増加する傾向にある。また孔径の標準値d0 は、基板Kを作成する際の加工誤差を含まない設定値、つまり作成時における孔径の目標値のことである。また基板用データテーブルは、CAE以外の方法(例えば実測)により求めるようにしても構わない。
そして、両データテーブルの一致点における荷重Fp (Fa ,Fb ,Fc )がメモリ42に記憶させておいた判定基準領域内にあるか否かを判定する(ステップS34)。具体的には、一致点における荷重Fp が判定基準領域の上限値Fmax 以下で、且つ下限値Fmin 以上であるかを判定する。その結果、判定基準領域外だった場合には、表示部44にNG表示(例えば「NG」などの文字)をして作業者に知らせる(ステップS36)。この判定基準領域は、プレスフィット端子10の圧入部11における幅寸法がその公差範囲の上限値Wmax だったときの端子用データテーブル(図19の端子特性グラフTGmax を参照)と、孔径が公差の最小値である最小孔径dmin だったときの基板用データテーブル(同図基板特性グラフKGmin を参照)との一致点における荷重の大きさを上限値Fmax とし、圧入部11における幅寸法がその公差範囲の下限値Wmin だったときの端子用データテーブル(同図端子特性グラフTGmin を参照)と、孔径が公差の最大値である最大孔径dmax だったときの基板用データテーブル(同図基板特性グラフKGmax を参照)との一致点における荷重の大きさを下限値Fmin として定められる。つまり、仮に測定された荷重Fp が判定基準領域の上限値Fmax を上回った場合は、圧入部11の抗力が過大となって基板Kに割れなどが生じるおそれがあり、逆に下限値Fmin を下回った場合には、圧入部11の抗力が不足して圧入部11に抜けなどが生じるおそれがある。
一致点の荷重Fp が判定基準領域内にあった場合は、続いて測定した荷重Fが孔径dの減少(可動側治具21bの変位量の増加)に伴って常に増加しているか否かについて判定する(ステップS35)。具体的には、所定の配列における荷重F(i) により、その次の配列の荷重F(i+1) を割ったときの値が1を越えているか否かを判定する。その結果、1より小さい、つまり荷重Fが減少していた場合には、表示部44にNG表示(例えば「NG」などの文字)をし(ステップS36)、1より大きい、つまり荷重Fが常に増加傾向にあれば表示部44にOK表示(例えば「OK」などの文字)をして作業者に知らせる(ステップS37)。なお、仮に測定した荷重Fが減少に転じていた場合には、圧入部11が座屈変形するなど不適切な変形が生じている可能性がある。以上のように表示部44にOK表示がなされれば、測定したプレスフィット端子10が良品であったことが分かり、NG表示がなされれば、測定したプレスフィット端子10が不良品であったことが分かる。なお、判定結果がNGだった場合には、例えばプレスフィット端子10の作成時に圧入部11の幅寸法を間違えて設定していたり、またプレスフィット端子10の材料を間違えているなどの可能性がある。特に本実施形態では、治具21の厚み寸法が基板Kの厚み寸法とほぼ等しく設定され、且つ端子ホルダ27の位置決め手段によりプレスフィット端子10を治具21に対して位置決めしていることから、判定結果がNGだった場合には、プレスフィット端子10における圧入部11の形成位置が正規位置から上下(軸線方向)にずれている可能性もある。
なお上記判定処理では、先に荷重Fが増加傾向にあるか否かを判定してから、一致点における荷重Fp が判定基準領域内にあるか否かについて判定するようにしても勿論構わない。また、図19に示すように、端子用データテーブルに基づいて端子特性グラフTG(TGa ,TGb ,TGc )を作成し、また基板用データテーブルに基づいて基板特性グラフKG(KG0 ,KGmax ,KGmin )を作成して、それぞれ表示部44に表示するようにすることができ、その要否についてはオペレーション部43を操作することで適宜に制御できるようになっている。
上記の測定処理と判定処理は、1つのプレスフィット端子10に対し、標準孔径と最大孔径と最小孔径との3つの孔径について、順次に行う。
以上説明したように、本実施形態によれば、圧入部11の荷重(抗力)を治具21により測定するようにしたから、従来のように試験用の基板に圧入部を実装して保持力を計測するものと比較すると、試験用の基板を用意する必要がないので、低コスト化を図ることができる。また治具21を用いることで、従来と比べて精度の高い測定値を得ることができる。
また、一対の治具によって形成される代替孔部が1つだけである場合には、圧入部11の寸法が異なる別のプレスフィット端子10を測定しようとするときに、代替孔部の孔径相当間隔が異なる別の治具と交換する必要があるが、本実施形態では、一対の治具21a,21bを目標位置まで相対変位させた状態で、孔径相当間隔が互いに相違する複数の代替孔部28が形成されるようになっているので、圧入部11の寸法が異なる複数種類のプレスフィット端子10に対応して測定を行うことが可能である。したがって、圧入部11の寸法が異なる別のプレスフィット端子10を測定しようとするときに、代替孔部の孔部相当間隔が異なる別の治具を交換する必要がなく、段取り替えの手間を省くことができる。
また、複数の代替孔部28と対応する複数の保持部27Abにプレスフィット端子10を保持可能な端子ホルダ27を備えているので、プレスフィット端子10をこの端子ホルダ27で保持することにより、圧入部11を代替孔部28から外れずに確実に挟み込むことができる。
また、複数の保持部27Abのうちプレスフィット端子10を保持している保持部27Abを保持位置検出手段(センサ52)で検出し、その検出結果に基づいて、複数の保持部27Abのうちプレスフィット端子10を保持している保持部27Abを保持位置表示手段(表示孔21eと発光素子53)によって表示するようにしたので、プレスフィット端子10が保持されている位置、即ちプレスフィット端子10が挟み込まれる代替孔部28を確認することができる。したがって、プレスフィット端子10が不適正な代替孔部28で挟まれることを未然に防止することができる。
また、複数の代替孔部28の孔径相当間隔が表示された複数の孔径表示部21dを設け、複数の保持位置表示手段(表示孔21eと発光素子53)を、複数の孔径表示部21dと対応するように配置したので、圧入部11を挟み込む代替孔部28の孔径相当間隔の寸法を目視によって確認することができる。
また、複数の孔径表示部21dを複数の代替孔部28と対応するように配置しているので、代替孔部28で挟み込まれるプレスフィット端子10の保持位置表示手段(表示孔21e)を目印にすることで、プレスフィット端子10の位置を容易に把握することができる。
また、治具21が、固定側治具21aと、固定側治具21aに対して接離するよう相対変位可能な可動側治具21bとから構成されていて、端子ホルダ27によりプレスフィット端子10を可動側治具21bの変位動作に連動して移動させることができるようになっている。
またメモリ42に判定基準領域を記憶させ、CPU41にて基板用データテーブルと端子用データテーブルとの一致点における荷重Fp が判定基準領域内にあるか否かを判定し、さらに判定結果を表示部44に表示して作業者に知らせるようにしたから、測定したプレスフィット端子10の良否を作業者が判定する必要がなく、作業性が良好なものとなる。またCPU41にて端子用データテーブルの荷重Fが孔径dの減少に伴って常に増加しているか否かについても判定するようにしたから、圧入部11が適切に変形しているか否かについても判定することができる。また表示部44により判定結果を作業者に目視により確認させることができる。また端子用データテーブルに基づいて作成した端子特性グラフTGや、基板用データテーブルに基づいて作成した基板特性グラフKGや、判定基準領域(上限値Fmax 及び下限値Fmin )の少なくともいずれか1つを表示部44に表示することができるから、作業者に測定経緯及び判定経緯を知らせることができる。
また、測定に際しては、孔部Hの標準孔径dO だけでなく、孔径における公差の最大値である最大孔径dmax と、孔径における公差の最小値である最小孔径dmin とについても行っているので、孔部Hの公差範囲を考慮した正確な抗力を得ることができる。
また、治具収容箱30の収容室31に4種類の治具21を収容し、治具21が収容室31に収容されているか否かを個別のスイッチ32により検出するようにし、その検出信号に基づいて収容室31から取り出した治具21と、作業者が選択したファイル、すなわち基板用データテーブルとが適合しているか否かをCPU41にて照合し、その結果適合していた場合にのみ測定処理に移行するようにしているから、取り出した治具21と作業者が選択した基板用データテーブルとが不適合のまま測定する事態を防ぐことができるので、作業性を向上させることができる。
また、可動側治具21bを変位させるための動力源をパルスモータ26とし、そのパルスモータ26に付与したパルス数を計測し、そのパルス数から可動側治具21bの変位量を得るようにしているから、仮に治具の変位に伴って圧縮可能なばねを設けるとともにそのばねの圧縮量から治具の変位量を得るようにした場合と比較すると、本実施形態ではばねを圧縮することがなく、ばねの付勢力に抗する力を付与する必要がないから、ロードセル25により得られる抗力の値を正確なものとすることができる。
また、可動側治具21bが目標位置に達したときに、両治具21a,21b間に逃がし空間29が形成されるようにしたから、仮に治具21a,21bに塵などが付着した場合でも、その塵などは逃がし空間29に配されることになるので、可動側治具21bを確実に目標位置まで変位させることができる。これにより、抗力などの測定値の精度を高く保つことができる。また、プレスフィット端子10を可動側治具21bの変位方向に沿って変位自在な端子ホルダ27にて保持することで、可動側治具21bの変位動作に連動してプレスフィット端子10を変位させることができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、一対の治具のうちの一方のみを変位させる場合を示したが、両方の治具を変位させるようにしてもよい。
(2)上記実施形態では、4種類の治具を用いる場合を示したが、治具は3種類以下でもよく、5種類以上でもよい。また、治具収容箱については省略することも可能である。
(3)上記実施形態では、圧入部の断面形状が略N字型のものを測定した場合を示したが、N字型のものに限らず様々な形状の圧入部を有するプレスフィット端子について測定することができる。
(4)上記実施形態では、プレスフィット端子の製品としての良否を判定するようにしたものを示したが、圧入部を基板の孔部に圧入した状態において、圧入部側から孔部の内周面に作用する抗力を求めるのみとし、製品としての良否判定を行わないようにしたものも本発明に含まれる。
(5)上記実施形態において、可動部に設けるセンサの数・設置位置・設置姿勢・種類などについては任意に変更可能である。例えば、センサとして透過型光学センサを用いるようにし、その投光部をスライドテーブル、すなわち可動治具側に、受光部を、端子ホルダまたは可動部、すなわち固定治具側にそれぞれ設けるようにしてもよい。またその場合、投光部を固定治具側に、受光部を可動治具側に設けることも勿論可能である。
(6)上記実施形態において、端子ホルダ用ロック部材として、例えばボルトを用いるようにし、そのボルトを螺進・螺退させることで端子ホルダをロック・ロック解除するようにしてもよい。
(7)上記実施形態ではプレスフィット端子を保持している保持部を検出してその保持位置を表示するようにしたが、本発明によれば、このような保持位置の表示を行わない形態としてもよい。
(8)上記実施形態では治具に、複数の代替孔部の孔径相当間隔が表示された複数の孔径表示部を設けたが、本発明によれば、このような孔径表示部を設けない形態としてもよい。
(9)上記実施形態では保持位置表示手段としてLEDによる表示手段を用いたが、本発明によれば、LEDによらない表示手段を用いることもできる。
(10)上記実施形態では複数の保持位置表示手段を複数の孔径表示部と対応するように配置したが、本発明によれば、保持位置表示手段が、コンピュータのディスプレイ上に代替孔部の孔径相当間隔の寸法を表示する形態であってもよい。
(11)上記実施形態では一対の治具によって7つの代替孔部が形成されるようにしたが、一対の治具によって形成される代替孔部の数は、6つ以下でも、8つ以上でもよい。
本発明の実施形態1に係るプレスフィット端子の圧入部を基板の孔部に圧入する前の状態を示す断面図 プレスフィット端子の圧入部を基板の孔部に圧入した状態を示す断面図 固定側治具と可動側治具により代替孔部が形成された状態を示す平面図 試験部の概略を示す平面図 試験部の概略を示す側面図 可動側治具を初期位置に配した状態を示す拡大平面図 固定側治具と可動側治具により代替孔部が形成された状態を示す拡大平面図 固定部側の概略平面図 固定部側の概略側面図 固定部側の概略正面図 端子ホルダの平面図 スライドテーブル側の概略側面図 コントロールユニットと試験部及び治具収容箱の関係を示すブロック図 CPUの制御内容を示すフローチャート 照合処理を示すフローチャート 測定処理を示すフローチャート データテーブルを表す図面 判定処理を示すフローチャート 表示部の表示様式の一例を表す図面 孔径相当間隔の寸法と孔部との対応関係をあらわす図
符号の説明
10…プレスフィット端子
11…圧入部
21…治具
21a…固定側治具
21b…可動側治具
21c…凹部
21d…孔径表示部
21e…表示孔(保持位置表示手段)
25…ロードセル(荷重測定手段)
27…端子ホルダ
27Ab…保持部
28…代替孔部
41…CPU(荷重測定手段)
52…センサ(保持位置検出手段)
53…発光素子(保持位置表示手段)
H…孔部
K…基板

Claims (6)

  1. プレスフィット端子の圧入部を弾性的に潰れ変形させつつ基板の孔部に圧入した状態において、前記圧入部側から前記孔部の内周面に作用する抗力を求めるためのものであり、
    前記圧入部をその圧入方向とほぼ直交する方向から挟み込むように相対変位することが可能であり、目標位置に達したときに前記孔部の孔径に相当する間隔を有する代替孔部を形成する一対の治具と、
    前記治具を前記目標設定位置まで変位させて前記代替孔部で前記圧入部を挟み込んだ状態において、前記圧入部側から前記治具に作用する荷重を測定可能な荷重測定手段とを備えてなり、
    前記荷重測定手段によって得られた前記荷重の測定値に基づいて、前記抗力を測定するようになっている測定装置において、
    前記治具には、前記目標位置に達したときの孔径相当間隔が互いに相違する複数の前記代替孔部を形成可能な複数の凹部が設けられていることを特徴とする測定装置。
  2. 前記複数の代替孔部と対応する複数の保持部に前記プレスフィット端子を保持可能な端子ホルダを備えていることを特徴とする請求項1記載の測定装置。
  3. 前記複数の保持部のうち前記プレスフィット端子を保持している保持部を検出する保持位置検出手段と、
    前記保持位置検出手段の検出結果に基づき、前記複数の保持部のうち前記プレスフィット端子を保持している保持部を表示する保持位置表示手段とを備えていることを特徴とする請求項2記載の測定装置。
  4. 前記複数の代替孔部の孔径相当間隔が表示された複数の孔径表示部が設けられ、
    前記複数の保持位置表示手段が、前記複数の孔径表示部と対応するように配置されていることを特徴とする請求項3記載の測定装置。
  5. 前記複数の孔径表示部が前記複数の代替孔部と対応するように配置されていることを特徴とする請求項4記載の測定装置。
  6. 前記治具が、固定側治具と、固定側治具に対して接離するよう相対変位可能な可動側治具とから構成されているものであって、
    前記端子ホルダが、前記可動側治具の変位動作に連動して前記プレスフィット端子を変位させることが可能とされていることを特徴とする請求項2ないし請求項5のいずれかに記載の測定装置。
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