JP2007187239A - 電磁弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】ストッパを使用することなく、磁気吸引力によりムービングコア24を所定位置に停止させる電磁弁を提供することを目的とする。
【解決手段】電磁駆動部2のステータコア21は、吸引部21Bが、他方側部に、薄肉部21Cの外径から徐々に軸方向の一方側に向かって外径が漸増するテーパ21Baを有している。そして、テーパ21Baの一方側(径大側)には、テーパ21Baの一端(径大端)の外周よりも外方に広がる軸方向に対する垂直面21Bbが形成されている。磁路断面積を外径方向に急拡大させる垂直面21Bbを設けたことによって、ムービングコア24と吸引部21Bとの間の磁気吸引力において、外径方向に吸引する方向への成分力が著しく大きくなり、磁気吸引力は、ムービングコア24をステータコア21の内周壁面に押しつける。これにより、ムービングコア24とステータコア21との間の摩擦力が増大し、ムービングコア24は停止する。
【選択図】図3

Description

本発明は、ストッパ等の付属部品を用いることなくムービングコアを磁気吸引力で所定位置に停止させる電磁弁に関する。
電磁弁の一例として、蒸発燃料処理装置に組み込まれる電磁式タンク密閉弁がある。蒸発燃料処理装置とは、燃料タンクで揮発した蒸発燃料(エバポガス)等の流体をキャニスタを経由して、内燃機関の吸気管に導入して、エバポガス等が大気中に放出されることを防止するものである。電磁式タンク密閉弁は、燃料タンクとキャニスタを連通する通路に配される。
図5に示すように、電磁式タンク密閉弁101は、電磁駆動部102のソレノイドコイル103の起磁力によってムービングコア104が軸線方向の一方側(図示左側)に吸引された際に、一方側に吸引されて開弁する第1バルブ105と、この第1バルブ105が開弁し、燃料タンク側の圧力が所定の圧力まで低下した際に開弁する第2バルブ106とを有する。
従来の電磁式タンク密閉弁101では、ステータコア107の吸引部108にムービングコア104の往復方向の一方に向かうにつれて磁路断面積を漸増させるテーパ109を設け、ステータコア107内にストッパ110を設けている。そして、ムービングコア104が吸引部108に吸引されると、ムービングコア104の一端部(図示左端部)が、ストッパ110に当接して、所定位置に停止する。ストッパ110は、ムービングコア104との当接時に発生する衝突音を低減させるためにゴム材料を使用している(特許文献1参照)。
しかしながら、一般的なゴム材料を使用すると、電磁式タンク密閉弁101内にエバポガスが侵入することにより、ガソリン雰囲気下でゴム材料からゲル状の添加剤が析出する。そして、その添加剤がムービングコア104とステータコア107との間に堆積して、摺動を妨げ、作動不良に至る虞がある。
そのため、ガソリン雰囲気下に曝されても、添加剤が析出されないような高価な材料(例えば、フッ素ゴム)をストッパ110に使用したり、析出された添加剤が付着しないようにムービングコア104に表面処理(例えば、テフロン(登録商標)コーティング)等をする必要があり、コストの増大や製造工程が増大するという点が問題となっていた。
特開2005−291241公報
そこで、本発明は上記の問題点を解決するためになされたものであり、ストッパを使用することなく、磁気吸引力によりムービングコアを所定位置に停止させる電磁弁を提供することを目的とする。
〔請求項1の手段〕
請求項1に記載の電磁弁によれば、励磁コイルと、励磁コイル内に設けられる筒状のステータコアと、ステータコアの内部に、軸方向に往復移動可能に収容されるムービングコアとを備える電磁弁において、ステータコアは、ムービングコアを収容する収容部と、収容部の一方側に位置すると共に励磁コイルの発生する起磁力によってムービングコアを軸方向の一方側に吸引する吸引部とを有し、吸引部は、他方側部に、軸方向の一方側に向かって磁路断面積が外径方向に漸増する漸増部と、漸増部の径大側に位置すると共に、漸増部から磁路断面積が外径方向へ急拡大する急拡大部とを有する。
これにより、ムービングコアとステータコアとの間に発生する磁気吸引力において、漸増部では、ムービングコアを一方側に吸引する力が優位に働くため、ムービングコアを一方側に吸引するが、急拡大部では、ムービングコアを外径方向に吸引する力が優位に働くため、ムービングコアがステータコアに押し付けられ、ムービングコアとステータコアとの間の摩擦力が増大し、ムービングコアはその位置に停止する。
このため、ストッパ等の付属部品を追加することなく、ムービングコアを停止させることができるため、コストの増大や製造工程を増大させることがない。
また、ストッパを使用してムービングコアを停止させるのではないため、ストッパとムービングコアとが当接する際の衝突音は生じず、電磁弁の作動音を低減できる。
〔請求項2の手段〕
請求項2に記載の電磁弁によれば、漸増部は、吸引部の他方側部に形成されるとともに、軸方向の一方側に向かって外径が漸増するテーパで構成され、急拡大部は、テーパの径大側に形成されるとともに、テーパの径大端の外周よりも外方に広がる軸方向に対する垂直面で構成される。
これにより、上記した請求項1の効果に加えて、垂直面の位置で、ムービングコアは停止するため、ムービングコアの停止位置の設定がしやすくなる。
〔請求項3の手段〕
請求項3に記載の電磁弁は、蒸発燃料処理装置の電磁式タンク密閉弁である。
電磁式タンク密閉弁において、上記の請求項1または請求項2の構成にすることによって、ガソリン雰囲気下に曝される状況でゴム製ストッパを使用することにより生じる添加剤が析出するという問題は生じない。また、添加剤が析出しないような高価な材料をストッパに使用したり、析出された添加剤が付着しないようにムービングコアに表面処理等をする必要がなく、安価に、且つ製造工程を増大させないで、ムービングコアを所定位置に停止させることができる。
最良の形態1の電磁弁は、励磁コイルと、励磁コイル内に設けられる筒状のステータコアと、ステータコアの内部に、軸方向に往復移動可能に収容されるムービングコアとを備える電磁弁において、ステータコアは、ムービングコアを収容する収容部と、収容部の一方側に位置すると共に励磁コイルの発生する起磁力によってムービングコアを軸方向の一方側に吸引する吸引部とを有し、吸引部は、他方側部に、軸方向の一方側に向かって磁路断面積が外径方向に漸増する漸増部と、漸増部の径大側に位置すると共に、漸増部から磁路断面積が外径方向へ急拡大する急拡大部とを有する。
漸増部は、吸引部の他方側部に形成されるとともに、軸方向の一方側に向かって外径が漸増するテーパで構成され、急拡大部は、テーパの径大側に形成されるとともに、テーパの径大端の外周よりも外方に広がる軸方向に対する垂直面で構成される。
そして、電磁弁は、蒸発燃料処理装置の電磁式タンク密閉弁である。
〔実施例1の構成〕
実施例1の電磁弁の構成を図1ないし図4を用いて説明する。
図1は、蒸発燃料処理装置の全体構成を示した図である。
本実施例の電磁弁は、蒸発燃料処理装置に組み込まれると共に、自動車等の車両の走行中及び燃料を燃料タンク10内に供給する直前、所定の期間が経過するまで開弁し、それ以外の時には閉弁する常閉型の電磁式開閉弁に、圧力作動式の圧力制御弁(圧力感応弁)を一体化した電磁式タンク密閉弁1である。
蒸発燃料処理装置は、自動車等の車両の燃料タンク10内で蒸発気化(揮発)した蒸発燃料(エバポガス)等の流体をキャニスタ11を経由して内燃機関(例えばガソリンエンジン:以下エンジンと言う)のエンジン吸気管12内に吸気管負圧を利用して導入(パージ)することで、蒸発燃料等の流体が大気中へ放出されることを防止する蒸発燃料蒸散防止装置である。
蒸発燃料処理装置は、燃料タンク10とキャニスタ11とが接続配管13を介して連通し、キャニスタ11とエンジン吸気管12とが接続配管14を介して連通している。電磁式タンク密閉弁1は接続配管13中に設置されている。
燃料タンク10には、燃料タンク10内の圧力(タンク内圧)を検出する圧力センサが設けられている。キャニスタ11内には、蒸発燃料等の流体を吸着する吸着体11a(例えば活性炭等)が収納されている。
そして、キャニスタ11の大気開放孔には、大気に開放された大気開放配管15が接続されている。大気開放配管15の途中には、キャニスタ11内に流入する空気を濾過するフィルタ16、及び必要に応じてキャニスタ11の大気開放孔を閉塞する常開型の電磁式開閉弁であるキャニスタ制御弁(キャニスタ・コントロール・バルブ)17が設けられている。尚、フィルタ16は、大気開放配管15の入り口(大気開放孔)から流入する空気は通過可能であるが、空気に混入した異物を捕捉して、エンジン吸気管12内への異物の侵入を防止するものである。
また、エンジン吸気管12内には、エンジンの各気筒の燃焼室内に連通する吸気通路内を流れる吸入空気量を調整するためのスロットルバルブ18が設けられている。接続配管14の途中には、蒸発燃料等の流体のパージ量を調整するためのパージ制御弁19が設けられている。
尚、接続配管14は、スロットルバルブ18よりも下流側(エンジンの吸気ポート側)に接続されている。そして、キャニスタ11に吸着された蒸発燃料等の流体をエンジン吸気管12に排出する場合には、パージ制御弁19及びキャニスタ制御弁17を開弁し、スロットルバルブ18の下流に発生する負圧によって排出される。
次に、本実施例の電磁式タンク密閉弁1の構成を図1ないし図4に基づいて説明する。
以下、図2ないし図4の図示左側を一方側とする。
電磁式タンク密閉弁1は、電磁アクチュエータとしての電磁駆動部2、キャニスタ11の内部に蒸発燃料等の流体を導入するための流体導入通路を形成する形成部材であるハウジング3、電磁駆動部2によって開弁方向(軸方向の一方側)に駆動されて開弁する第1バルブ4、燃料タンク10の圧力が所定値(開弁圧)まで低下した場合に開弁方向に移動して開弁する第2バルブ5等により構成されている。
電磁駆動部2は、励磁コイル20と、励磁コイル20の通電時に磁化されるステータコア21、マグネチックプレート22、及びヨーク23と、ステータコア21の内部に軸方向(図示左右方向)に往復移動可能に収容されると共に励磁コイル20通電時に発生する磁気吸引力により第1バルブ4を伴って一方側に吸引されるムービングコア24と、励磁コイル20の通電停止時にムービングコア24を他方側へ付勢するリターンスプリング25等を有する本発明の要部であり、後に詳述する。
ハウジング3は、電磁駆動部2の軸方向の他方側に、バルブ室30、弁孔31、流体通路32、及び流体通路33を形成する通路形成部材であり、樹脂材料によって一体的に形成されている。
ハウジング3は、電磁式タンク密閉弁1の軸方向に伸びる略円筒状の筒部35、筒部35から半径方向の外径側に延ばされた略円筒状の流体流路配管36、筒部35から軸方向に延ばされた流体流路配管37等によって構成されている。流体流路配管36は、接続配管13の上流側部を介して燃料タンク10に接続されており、流体流路配管37は、接続配管13の下流側部を介してキャニスタ11に接続されている。
筒部35内にはバルブ室30が形成されており、流体流路配管36内には流体通路32が形成されている。そして、流体流路配管37内には流体通路33が形成されており、流体流路配管37の一端部内には、弁孔31が形成されている。そして流体流路配管37の一端側には、第2バルブ5が着座する弁座38が設けられている。
バルブ室30、弁孔31、流体通路32、及び流体通路33は、燃料タンク10の内部からキャニスタ11の内部に蒸発燃料等の流体を導入するための流体導入通路を形成する。また、バルブ室30内には、第1バルブ4及び第2バルブ5が設けられている。
第1バルブ4は、軸方向に往復移動可能に設けられており、閉弁時には、第2バルブ5の他端側に着座している。第1バルブ4の他端側には、軸方向に伸縮自在に設けられた蛇腹状のベローズ40が一体的に設けられている。また、第1バルブ4の一方側には、電磁駆動部2が設けられている。
第1バルブ4は、ムービングコア24と、バルブシャフト41を介して同軸上に駆動連結されており、励磁コイル20通電時に磁気吸引力によりムービングコア24が一方側へ吸引されることによって、第2バルブ5の他端側から離座する。
そして、励磁コイル20通電停止時に、リターンスプリング25の付勢力によってムービングコア24が他方側に戻されることによって、第1バルブ4は閉弁する。
第2バルブ5は、軸方向に往復移動可能に設けられており、閉弁時、弁座38に着座している。第2バルブ5の中央部には軸方向に貫通する貫通孔44が設けられている。第1バルブ4の閉弁時には、第1バルブ4により、この貫通孔44は塞がれている。
第2バルブ5の一方側には、第1バルブ4が着座可能に設けられている。また、第2バルブ5の他端側にはコイルスプリング45が設けられている。
第1バルブ4が開弁し、燃料タンク10側の圧力が所定の圧力まで低下した際に、第2バルブ5は、コイルスプリング45の付勢力によって軸方向の一方側へ移動させられて開弁する圧力感応弁の弁体として機能する。この第2バルブ5の開弁時には、弁座38から離座して弁孔31を開孔する。
そして、第2バルブ5は、第1バルブ4の閉弁時に、第1バルブ4と共にリターンスプリング25の付勢力によって、軸方向の他方側に移動させられて閉弁する。
各バルブの作動を説明する。
通常、第1バルブ4と、第2バルブ5は閉弁しており、燃料タンク10とキャニスタ11間は閉塞している。
燃料キャップを開く前に、燃料タンク10に燃料を入れる信号をECUが受け取ると、励磁コイル20に通電され、ムービングコア24が移動し、ムービングコア24に連結された第1バルブ4が第2バルブ5から離座し、貫通孔44を開放する。
すると、貫通孔44を介して、流体通路32及び流体通路33が連通する。そして、大気圧より高い圧力の燃料タンク10内の蒸発燃料が貫通孔44を通って抜けるため、燃料タンク10側の圧力が、低下してキャニスタ11側の圧力と等しくなる。
燃料タンク10側の圧力が所定の圧力まで低下すると、第2バルブ5がコイルスプリング45の付勢力によって開弁され、弁孔31が開放(全開)される。
以上により、第1バルブ4、第2バルブ5の順に開弁し、段階的に開口面積を増大させて、燃料タンク10の蒸発燃料がキャニスタ11側へ勢いよく吹き抜けることがないようになっている。
本実施例の電磁駆動部2を図2ないし図4に基づいて詳説する。
電磁駆動部2は、励磁コイル20と、励磁コイル20の通電時に磁化されるステータコア21、マグネチックプレート22、及びヨーク23と、ステータコア21の内部に軸方向に往復移動可能に収容されると共に励磁コイル20通電時に磁気吸引力により一方側に吸引されるムービングコア24と、励磁コイル20の通電停止時にムービングコア24を他方側へ付勢するリターンスプリング25等を有する。
励磁コイル20は、ステータコア21とヨーク23との間に収容されている。励磁コイル20は、コイルボビン20aに絶縁被膜を施した導線を複数回巻装したコイル部と、コイル部より取り出された一対の端末リード線を有している。
この端末リード線は、外部電源または電磁弁駆動回路に電気的に接続する一対の外部接続端子(ターミナル)Tに電気的に接続されている。
励磁コイル20の他端側にはマグネチックプレート22が設けられている。
ステータコア21は、磁性材料によって円筒状に形成されており、コイルボビン20aの内周に配置されている。ステータコア21は、ムービングコア24を収容する収容部21Aと、収容部21Aの一方側に位置すると共に励磁コイル20の発生する起磁力によってムービングコア24を軸方向の一方側に吸引する吸引部21Bとを有する。本実施例では、収容部21Aと吸引部21Bとは、収容部21Aと吸引部21Bとの間に設けられた薄肉部21Cによって一体的に形成されている。
図3(b)に拡大図で示すように、吸引部21Bは、他方側部に、薄肉部21Cの外径から徐々に軸方向の一方側に向かって外径が漸増するテーパ21Baを有している。そして、テーパ21Baの一方側(径大側)には、テーパ21Baの一端(径大端)の外周よりも外方に広がる軸方向に対する垂直面21Bbが形成されている。尚、吸引部21Bは、垂直面21Bbよりも一方側は、垂直面21Bbと同径の筒体となっている。
テーパ21Baは、軸方向の一方側に向かって磁路断面積が外径方向に漸増する漸増部を構成し、垂直面21Bbは、漸増部から磁路断面積が外径方向へ急拡大する急拡大部を構成する。
ムービングコア24は、磁性材料によって円筒状に形成されており、ステータコア21の収容部21Aの内周に軸方向に往復移動可能に収容されている。ムービングコア24は、同一径を有する円筒部24Aと、円筒部24Aの一端から一方側にむけて径小となる傾斜筒部24Bとを有する。ムービングコア24の内周には、バルブシャフト41が圧入固定されている。
ムービングコア24は、励磁コイル20、ステータコア21、マグネチックプレート22及びヨーク23と共に磁気回路を形成する。励磁コイル20の通電時に、ムービングコア24は磁化されて、ステータコア21の吸引部21Bに吸引される。
リターンスプリング25は、他端をムービングコア24の傾斜筒部24Bの途中に設けられた段部に保持され、一端を、ステータコア21の内部に嵌合保持されたピース50に保持され、励磁コイル20の通電停止時にムービングコア24を他方側へ付勢する。
〔実施例1の作用〕
図4に基づいて、本実施例の作用を説明する。
励磁コイル20に通電されると、ムービングコア24は吸引部21Bに吸引される。
テーパ21Baでは、磁束がテーパ21Baに沿って斜めに流れやすくなり、吸引開始時には、ムービングコア24と吸引部21Bとの間に働く磁気吸引力Fは、ムービングコア24を一方側に吸引する方向への成分力が優位に働き、ムービングコア24を一方側に吸引する(図4(a)参照)。
そして、ムービングコア24が一方側に移動するにつれて、ムービングコア24と吸引部21Bとが向き合う外径方向の磁路断面積が大きくなるために、ムービングコア24と吸引部21Bとの間の磁気吸引力Fにおいて、外径方向に吸引する方向への成分力が徐々に大きくなっていく。
そして、円筒部24Aと傾斜筒部24Bとの境界部分であるエッジ24Cが垂直面21Bbの軸方向位置にまで移動すると、ムービングコア24と吸引部21Bとが向き合う外径方向の磁路断面積が急激に増大するために、ムービングコア24と吸引部21Bとの間の磁気吸引力Fにおいて、外径方向に吸引する方向への成分力が著しく大きくなる(図4(b)参照)。従って、磁気吸引力Fは、ムービングコア24をステータコア21の内周壁面に押しつける。これにより、ムービングコア24とステータコア21との間の摩擦力が増大し、ムービングコア24は停止する。
尚、ムービングコア24は、エッジ24Cが、垂直面21Bbと同じ軸方向位置(停止位置)に移動したところで停止する。
〔実施例1の効果〕
吸引部21Bに、磁路断面積を外径方向に急拡大させる垂直面21Bbを設けたことによって、ムービングコア24と吸引部21Bとの間の磁気吸引力Fにおいて、外径方向に吸引する方向への成分力が著しく大きくなり、磁気吸引力Fは、ムービングコア24をステータコア21の内周壁面に押しつける。これにより、ムービングコア24とステータコア21との間の摩擦力が増大し、ムービングコア24は停止する。
このため、ストッパ等の付属部品を追加することなく、ムービングコア24を停止させることができるため、コストの増大や製造工程を増大させることがない。
また、ストッパを使用してムービングコア24を停止させるのではないため、ストッパとムービングコア24とが当接する際の衝突音は生じず、電磁式タンク密閉弁1の作動音を低減できる。
また、ムービングコア24を停止させたい位置に、垂直面21Bbを設ければよいため、ムービングコア24の停止位置の設定がしやすくなる。
電磁式タンク密閉弁1において、ストッパを使用せず磁路断面積を外径方向に急拡大させる垂直面21Bbを設けてムービングコア24を停止させることにより、ガソリン雰囲気下に曝される状況でのゴム製ストッパを使用することにより生じる添加剤が析出するという問題は生じない。また、添加剤が析出しないような高価な材料をストッパに使用したり、析出された添加剤が付着しないようにムービングコア24に表面処理等をする必要がなく、安価に、且つ製造工程を増大させないで、ムービングコア24を所定位置に停止させることができる。
〔変形例〕
実施例1では、吸引部21Bは、他方側部に、軸方向の一方側に向かって磁路断面積が外径方向に漸増する漸増部として、テーパ21Baを有していたが、テーパ21Baは、直線的に外径が漸増するものでなく、曲線的に漸増するものであってもよい。
また、実施例1では、吸引部21Bは、漸増部から磁路断面積が外径方向へ急拡大する急拡大部として、テーパ21Baの径大端の外周よりも外方に広がる軸方向に対する垂直面21Bbが設けられていたが、急拡大部は垂直面21Bbに限らず、テーパ21Baの径大端から外方に広がる急勾配の傾斜面であってもよい。
また、実施例1では、収容部21Aと吸引部21Bとは、収容部21Aと吸引部21Bとの間に設けられた薄肉部21Cによって一体的に形成されているが、収容部21Aと吸引部21Bとが別体に形成されていてもよい。
実施例1では、本発明の電磁弁として、電磁式タンク密閉弁1を用いた例を説明したが、これ以外にも、ストッパを用いずにムービングコア24を停止させることが望まれる様々な形態の電磁弁について、本発明を適用することが望ましい。
蒸発燃料処理装置の全体構成を示した概略図である(実施例1)。 電磁式タンク密閉弁の全体構造を示した断面図である(実施例1)。 (a)は、電磁駆動部の断面図であり、(b)は、(a)の要部拡大図である(実施例1)。 (a)は、ムービングコア移動開始時の要部拡大図であり、(b)は、ムービングコア停止時の要部拡大図である(実施例1)。 (a)は電磁式タンク密閉弁の全体構造を示した断面図であり、(b)は、(a)の要部拡大図である(従来例)。
符号の説明
1 電磁式タンク密閉弁(電磁弁)
2 電磁駆動部
20 励磁コイル
21 ステータコア
21A 収容部
21B 吸引部
21Ba テーパ(漸増部)
21Bb 垂直面(急拡大部)
24 ムービングコア

Claims (3)

  1. 励磁コイルと、
    該励磁コイル内に設けられる筒状のステータコアと、
    前記ステータコアの内部に、軸方向に往復移動可能に収容されるムービングコアとを備える電磁弁において、
    前記ステータコアは、前記ムービングコアを収容する収容部と、
    前記収容部の一方側に位置すると共に前記励磁コイルの発生する起磁力によって前記ムービングコアを軸方向の一方側に吸引する吸引部とを有し、
    前記吸引部は、他方側部に、軸方向の一方側に向かって磁路断面積が外径方向に漸増する漸増部と、
    前記漸増部の径大側に位置すると共に、前記漸増部から磁路断面積が外径方向へ急拡大する急拡大部とを有することを特徴とする電磁弁。
  2. 請求項1に記載の電磁弁において、
    前記漸増部は、前記吸引部の他方側部に形成されるとともに、軸方向の一方側に向かって外径が漸増するテーパで構成され、
    前記急拡大部は、前記テーパの径大側に形成されるとともに、前記テーパの径大端の外周よりも外方に広がる軸方向に対する垂直面で構成されることを特徴とする電磁弁。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電磁弁は、蒸発燃料処理装置の電磁式タンク密閉弁であることを特徴とする電磁弁。
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