JP2007185818A - 綴じ具並びに綴じ機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】廃棄時の分別処理も不要で、紙束を解く際の除去も容易な綴じ具と、操作性が良い綴じ機構を提供する。
【解決手段】直角三角形の袋状綴じ具1は、表面側に門形スリットを加工してタブ部2が形成されている。綴じ機構は、上下一対のクランプ部11,12と、クランプ部に向かって上昇及び下降するカッター刃14とによって構成されており、クランプ部にはカッター刃が通過できる穴13が形成され、カッター刃には綴じ具のタブ部が進入できる穴15が形成されている。綴じ具を角に被せた紙束をクランプ部により挟み、カッター刃を上昇駆動すると、カッター刃が綴じ具と紙束を貫通し、タブ部は押し上げられた後にカッター刃の穴に入る。カッター刃を下降させるとタブ部が綴じ具の裏面側へ引抜かれて紙束が結束される。
【選択図】図2
【解決手段】直角三角形の袋状綴じ具1は、表面側に門形スリットを加工してタブ部2が形成されている。綴じ機構は、上下一対のクランプ部11,12と、クランプ部に向かって上昇及び下降するカッター刃14とによって構成されており、クランプ部にはカッター刃が通過できる穴13が形成され、カッター刃には綴じ具のタブ部が進入できる穴15が形成されている。綴じ具を角に被せた紙束をクランプ部により挟み、カッター刃を上昇駆動すると、カッター刃が綴じ具と紙束を貫通し、タブ部は押し上げられた後にカッター刃の穴に入る。カッター刃を下降させるとタブ部が綴じ具の裏面側へ引抜かれて紙束が結束される。
【選択図】図2
Description
この発明は、綴じ具並びに綴じ機構に関するものであり、特に、紙の角部を綴じる綴じ具並びに綴じ機構に関するものである。
従来、紙束を簡易に綴じる手段としてステープラが使用されている。しかしながら、金属線であるステープルで綴じられた紙は、紙資源を再利用する場合に、混入したステープルを除去しなければならない。また、廃棄する場合も環境保護の点から紙とステープルを分別することが望ましいが、分別処理に余分な手間がかかる。
このような手間を不要とする提案として、特許文献1には、紙片或いは樹脂シート片に折れ線や曲線の切込みを形成し、表面の一部に粘着剤を設けた粘着ペーパークリップが記載されている。この粘着ペーパークリップを使用する際は、綴じるべき紙束の角近傍の横辺と縦辺とに細い切込みを加工し、粘着ペーパークリップの切込みの間に紙束の角部を挿入して両者の切込みを係合させ、粘着ペーパークリップの一部に設けられている粘着剤を紙に圧着することにより、紙束の角部が綴じられるものである。
特許文献2に開示されている書類綴じファスナーは、一面に粘着剤層が形成された紙片或いは樹脂シート片に、紙のパンチ穴とほぼ等しい直径の円弧形切込みを加工して円形タブ部を形成したもので、このタブ部を書類のパンチ穴に合わせて書類綴じファスナーを書類の表面に貼付し、ファスナー固定装置にて書類綴じファスナーの装着処理を行う。ファスナー固定装置は、昇降できるハンドルにパンチと同様な押圧部材を備えていて、押圧部材で書類綴じファスナーのタブ部を押して書類のパンチ穴を貫通させ、ハンドルで書類と書類綴じファスナーとを挟んだまま書類を引抜けば、パンチ穴を貫通したタブ部が書類の裏面に接着され、書類が綴じられる。
特許文献3と特許文献4記載の綴じ装置は、剥離紙付の紙製粘着テープロールを用いるもので、一般の卓上用ステープラと同様な用紙テーブル上に、用紙を挟むためのクランププレートを備えたスライダと、昇降式カッター部とを備えている。
紙製粘着テープロールは、所定長(一回の綴じ動作で使用される長さ)の紙製粘着テープを剥離紙に連続的に貼着したもので、その先端が用紙テーブルの下から上方へ起立し、用紙テーブル上の用紙の端面に粘着面が対向する状態にセットされる。
スライダのクランププレートで紙束の縁部を挟み、スライダ及び紙束を前方へスライドさせると、紙束の端面が粘着テープの粘着面に当接する。
次に、カッター部を下降させると、カッター部と一体の押さえ部材が粘着テープの先端部を紙束の縁部上面へ圧着し、カッター部の刃は紙束の縁部近傍を上から下へ貫通する。
そして、刃の先端が粘着テープを押すことにより、先頭の一回分の粘着テープの後部が剥離紙から剥離される。刃の先端近傍には角穴が設けられていて、剥離された粘着テープの後部は弾性復元力によって角穴内へ入り、刃を前後へ貫通した状態となる。
続いて、カッター部の手動押圧を解除すると、バネによりカッター部が上昇し、刃に引っ掛かっている粘着テープの後部が刃とともに紙の切込み穴を通じて紙束の上面側へ引上げられ、刃はさらに上昇して粘着テープの後部が刃の角穴から抜け、粘着テープの後部は起立する。
そして、スライダ及び紙束を後退させると、用紙テーブル上に配置されているローラによって粘着テープの後部がしごかれ、既に紙束へ圧着されている粘着テープの前部へ粘着テープの後部が重ねて接着され、綴じ処理が完了する。
特開平8-72432号公報
特開平11-82467号公報
特開平8-39959号公報
特開平10-871号公報
特許文献1記載の粘着ペーパークリップは、綴じるべき書類の角部の縦横二箇所に切込みを形成して、粘着ペーパークリップの切込みを係合させるもので、綴じ処理の前に書類に切込みを加工する手間がかかり、迅速性に欠ける。
特許文献2記載の書類綴じファスナーも、書類にパンチ穴を加工する手間がかかり、ファスナー固定装置による貼付け処理の前に、人手で書類綴じファスナーを書類のパンチ穴へ正確に位置合わせして貼り付ける必要があり、綴じ処理に手間と時間がかかるものである。
また、特許文献3、特許文献4記載の綴じ装置は、特許文献1、特許文献2のものよりは能率的に処理できるが、スライダのクランププレートで紙を挟んで前方へスライドさせ、カッター部を下降させた後に、スライダ及び紙を後方へスライドさせることにより一行程の綴じ処理が行われるものであって、操作工程数が多く操作性に改良すべき点がある。
また、上記の全てが、綴じ具(粘着ペーパークリップや書類綴じファスナーなど)を紙の表面へ接着するものであるので、綴じた紙束を解く必要が生じた場合に、紙に傷をつけずに綴じ具を剥離することが難しいという問題もある。
そこで、分別処理も不要で、紙束を解く際の除去も容易な綴じ具並びに操作性が良い綴じ機構を提供するために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明は上記課題を解決することを目的とする。
この発明は、上記目的を達成するために提案するものであり、紙または樹脂などのシート材を素材とした平面形状が略直角三角形の袋部材であって、表面側に門形或いはU形などのスリットを加工してタブ部を形成した綴じ具を提供するものである。
また、上記タブ部の外表面に粘着剤を塗布した綴じ具を提供するものである。
また、上記綴じ具を角に被せた紙束の綴じ具装着部位を上下から挟む一対のクランプ部と、前記クランプ部に向かって上昇及び下降するカッター刃とからなり、上記クランプ部にはカッター刃が通過できる穴が形成され、カッター刃には上記綴じ具のタブ部が進入できる穴が形成されており、紙束の綴じ具装着部位を挟んだクランプ部に対してカッター刃を上昇駆動することにより、カッター刃が綴じ具及び紙束を貫通するとともに、綴じ具のタブ部がカッター刃の穴へ進入し、続いてカッター刃を下降駆動することにより、カッター刃の穴へ係合している綴じ具のタブ部が、カッター刃によって形成された切り口を通じて綴じ具の裏面側へ引抜かれて紙束が結束されるように構成した上記綴じ具を使用する綴じ機構を提供するものである。
また、上記カッター刃の昇降動作により綴じ具の裏面側へ引抜かれたタブ部を綴じ具の裏面へ圧着する押圧部材を備えた綴じ機構を提供するものである。
本発明の綴じ具と綴じ機構によれば、カッター刃の一回の昇降動作により極めて簡単迅速に書類などの角を綴じることができる。また、紙や焼却可能な樹脂などで作成した綴じ具を用いることにより、書類などを廃棄する際に綴じ具を分別する必要がなく、処分に手間がかからない。また、書類などに綴じ具は接着されないので、一旦綴じた紙束から綴じ具を除去して紙束を解くことも容易である。
この発明は、紙片などを折畳んで形成した平面形状が略直角三角形の袋部材であって、表面側に門形或いはU形などのスリットを加工してタブ部を形成した綴じ具と、この綴じ具を用いる綴じ機構であって、上記綴じ具を角に被せた紙束の綴じ具装着部位を上下から挟む一対のクランプ部と、前記クランプ部に向かって上昇及び下降するカッター刃とからなり、上記クランプ部にはカッター刃が通過できる穴が形成され、カッター刃には上記綴じ具のタブ部が進入できる穴が形成された綴じ機構により、操作性が良く、紙束を解く際の綴じ具除去も容易であり、廃棄時の分別処理も不要で利便性の高い綴じ具並びに綴じ機構を提供するという目的を達成した。
図1において、1はコーナー綴じを行うための綴じ具、Pは複数枚の紙を重ねた紙束である。綴じ具1は、略直角三角形の紙片或いは焼却可能な樹脂シートなどを左右対称中心線で折畳み、重なった一辺に対して接着乃至接合を施した略直角三角形の袋状部材で、表面側に門形の切込みを加工してタブ部2が形成されている。紙束を綴じる際は、綴じ具1の開口へ紙束Pの角を挿入し、以下に説明する綴じ機構を備えた綴じ装置にて綴じ処理を行う。
図2は、綴じ機構の構成を示し、上下で対向する上クランプ部11と下クランプ部12と、その下方に配置したカッター刃14とを備えている。上下一対のクランプ部11,12は、角に綴じ具1を被せた紙束Pの角を挟んで固定するもので、中央にはカッター刃14が通過できる穴13が形成されている。カッター刃14は、先端近傍に綴じ具1のタブ部2の幅と同一、或いはやや幅広の穴15が形成されており、図2の下方待機位置から上昇及び下降して紙束Pの綴じ具装着部位を貫通し、綴じ具1で紙束Pを結束するものである。
図3-1乃至図3-5は綴じ処理工程を示し、図3-1は、綴じ具1を被せた紙束Pの角を上下のクランプ部11,12の間に挿入し、上クランプ部11が下降して綴じ具1と紙束Pをクランプした状態を示している。
続いて、図3-2に示すように、カッター刃14が上昇して綴じ具1の中央部に裏面側から突き刺さって上方へ貫通する。このとき、綴じ具1の表面側のタブ部2はカッター刃14の先端により上方へ押し上げられる。
そして、さらにカッター刃14が上昇して、カッター刃14の穴15の上端が綴じ具1のタブ部2の先端位置を通過したときに、図3-3に示すようにタブ部2は弾性復元力によって穴15に入り、略水平状態に戻る。
続いて、図3-4に示すように、カッター刃14が下降工程に入り、カッター刃14の穴15内に入っているタブ部2が、穴15の上縁により引下げられ、カッター刃14により綴じ具1の裏面側に形成された切り口を通じて下方へ引出される。そして、図3-5に示すように、カッター刃14が紙束P及び綴じ具1から引抜かれたときに、タブ部2の先端部は綴じ具1の裏面側に完全に引出され、綴じ具1の表面側と裏面側及び紙束Pはタブ部2によって結束された状態となる。
このように綴じ具1によって綴じられた紙束Pは、そのページを開いても、綴じ具1のタブ部2と紙束Pの切り口とに摩擦抵抗があるため、タブ部2が表面側へ引出されることがなく、簡易綴じとしては十分な結束力がある。また、綴じられた紙束Pを解く際は、綴じ具1全体またはタブ部2を引裂くか鋏などによって切断すれば、紙束Pを破いたりちぎったりすることなく、紙束Pを解くことができる。
以上のように、カッター刃14とクランプ板11,12の昇降動作で綴じ処理が行われるので、一般的な手持ち型ステープラのステープルマガジン部と同様に、上ハンドルと下ハンドルをヒンジ結合し、上ハンドルに上クランプ板11を取付け、下ハンドルにカッター刃14を固定し、下クランプ板12は上ハンドルに対して上下に一定角度回動できるようにハンドルのヒンジ軸へ連結することにより、上下ハンドルの開閉操作により一回の綴じ処理が完了する操作性の良い綴じ装置を提供することができる。
実施例1よりも結束保持力の向上を図った実施例を図4に示す。ここに示す綴じ具1は、タブ部2の外表面に粘着剤3を設けたものであり、図3-5の綴じ完了後に綴じ具1を上下から指で挟み、タブ部4の粘着剤(図示せず)を綴じ具1の裏面へ圧着すれば、綴じ具1の表裏が接着結合され、綴じ具1全体またはタブ部2を引裂くか鋏などによって切断しない限り、紙束の結束が解けることがなくなる。
また、図5-1に示すように、綴じ機構のカッター刃14と背中合わせに、昇降動作する押圧部材16を配置しておき、図5-2に示すように、カッター刃14による綴じ処理完了後に、押圧部材16を上昇駆動して、綴じ具1の裏面側へ引出されているタブ部2の先端の粘着剤塗布部分を押圧部材16が押し上げて綴じ具1の裏面へ圧着するようにしてもよい。
尚、この発明は上記の実施形態に限定するものではなく、この発明の技術的範囲内において種々の改変が可能であり、この発明がそれらの改変されたものに及ぶことは当然である。
1 綴じ具
2 タブ部
3 粘着剤
11 上クランプ部
12 下クランプ部
13 穴(上下クランプ部)
14 カッター刃
15 穴(カッター刃)
16 押圧部材
P 紙束
2 タブ部
3 粘着剤
11 上クランプ部
12 下クランプ部
13 穴(上下クランプ部)
14 カッター刃
15 穴(カッター刃)
16 押圧部材
P 紙束
Claims (4)
- 紙または樹脂などのシート材を素材とした平面形状が略直角三角形の袋部材であって、表面側に門形或いはU形などのスリットを加工してタブ部を形成した綴じ具。
- 上記タブ部の外表面に粘着剤を塗布した請求項1記載の綴じ具。
- 上記綴じ具を角に被せた紙束の綴じ具装着部位を上下から挟む一対のクランプ部と、前記クランプ部に向かって上昇及び下降するカッター刃とからなり、上記クランプ部にはカッター刃が通過できる穴が形成され、カッター刃には上記綴じ具のタブ部が進入できる穴が形成されており、
紙束の綴じ具装着部位を挟んだクランプ部に対してカッター刃を上昇駆動することにより、カッター刃が綴じ具及び紙束を貫通するとともに、綴じ具のタブ部がカッター刃の穴へ進入し、続いてカッター刃を下降駆動することにより、カッター刃の穴へ係合している綴じ具のタブ部が、カッター刃によって形成された切り口を通じて綴じ具の裏面側へ引抜かれて紙束が結束されるように構成した請求項1または2記載の綴じ具を使用する綴じ機構。 - 上記カッター刃の昇降動作により綴じ具の裏面側へ引抜かれたタブ部を綴じ具の裏面へ圧着する押圧部材を備えた請求項3記載の綴じ機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006004239A JP2007185818A (ja) | 2006-01-11 | 2006-01-11 | 綴じ具並びに綴じ機構 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006004239A JP2007185818A (ja) | 2006-01-11 | 2006-01-11 | 綴じ具並びに綴じ機構 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007185818A true JP2007185818A (ja) | 2007-07-26 |
Family
ID=38341320
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006004239A Pending JP2007185818A (ja) | 2006-01-11 | 2006-01-11 | 綴じ具並びに綴じ機構 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2007185818A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015037885A (ja) * | 2014-11-19 | 2015-02-26 | マックス株式会社 | 綴じ装置 |
CN109956104A (zh) * | 2019-04-30 | 2019-07-02 | 浏阳市凯达实业有限责任公司 | 一种烟花药粒装袋打卡纸装置 |
USD892929S1 (en) | 2019-06-06 | 2020-08-11 | James Siggens | Page marker |
CN112976865A (zh) * | 2021-04-13 | 2021-06-18 | 浙江旅游职业学院 | 一种财务会计用凭证整理装订装置 |
-
2006
- 2006-01-11 JP JP2006004239A patent/JP2007185818A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015037885A (ja) * | 2014-11-19 | 2015-02-26 | マックス株式会社 | 綴じ装置 |
CN109956104A (zh) * | 2019-04-30 | 2019-07-02 | 浏阳市凯达实业有限责任公司 | 一种烟花药粒装袋打卡纸装置 |
USD892929S1 (en) | 2019-06-06 | 2020-08-11 | James Siggens | Page marker |
CN112976865A (zh) * | 2021-04-13 | 2021-06-18 | 浙江旅游职业学院 | 一种财务会计用凭证整理装订装置 |
CN112976865B (zh) * | 2021-04-13 | 2022-03-08 | 浙江旅游职业学院 | 一种财务会计用凭证整理装订装置 |
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