JP2007185246A - 吊り具 - Google Patents

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Katsuaki Shiono
勝昭 塩野
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Abstract

【課題】免荷式歩行訓練等を行う際に用いられ、装着時に体重負荷を適度に分散でき、また、装着位置のずれや身体への食い込みを防いで安定した装着を確保し、歩行訓練等を安全に行うことが可能な吊り具を提供する。
【解決手段】腰部ベルト(2)と、左右一組の吊り下げベルト(3)と、使用者の股下を通る左右1組の股下支持ベルト(4)とを備えた吊り具(1)にあって、使用者の腰部から臀部にかけての領域を包むように配された柔軟性を有するカバー部(11)と、同カバー部(11)の臀部側先端に配された平板状の臀部当接板(12)と、同臀部当接板(12)の裏面で股下支持ベルト(4)を滑動可能に案内保持するベルト案内保持部(13)とを有する臀部支持体(5)、及び、腰部ベルト(2)から使用者の大腿部に垂下した左右一組の垂下部(17)と、使用者の左右大腿部にそれぞれ巻き付け可能な少なくとも左右一組の大腿部締結ベルト(18)とを有する大腿部支持体(6)を更に備えてなることを特徴とする吊り具(1)が提供される。
【選択図】図1

Description

本発明は、疾病や障害等で自力歩行が困難な患者や、身体機能が衰えた高齢者などのリハビリテーションに使用する免荷式歩行訓練装置や歩行支援具等において使用される吊り具に関する。
疾病や外傷の後遺症により歩行に障害を持つ患者や、足腰が弱くなり歩行が困難になった高齢者等(以下、「歩行障害者」という)を自力で歩行可能な状態に回復させることは、リハビリテーションの中で最も重要な項目の1つである。従って、歩行障害者に対して効果的な歩行訓練を行うために、従来から様々な訓練方法や訓練装置が研究・開発されてきており、現在では、プール(浴槽)を利用した水中歩行訓練や、平行棒を利用した歩行訓練等が実施されている。
例えば、プールを利用した水中歩行訓練は、浮力を利用することで下肢への体重の負荷を軽減できるため、自力では直立できない歩行障害者でも訓練が可能であるというメリットがある。しかし、このような水中歩行訓練は、訓練装置自体が大掛かりなものとなり、規模が大きな施設等でしか利用できない。
一方、平行棒を利用した歩行訓練は、歩行障害者が平行棒を両手でつかみ、体重を支えながら歩行する訓練方法であり、ある程度自力で直立できる歩行障害者に適している。しかし、この歩行訓練は、訓練時に歩行障害者の下肢にかかる負担が大きく、また転倒の危険性が高いことが指摘されている。
そこで、近年では、歩行障害者に自立歩行を促す訓練方法として、歩行障害者の下肢にかかる荷重を減らすことにより、関節への負荷と歩行に必要な力とを軽減する免荷式歩行訓練が利用されてきている。この免荷式歩行訓練とは、歩行障害者に吊り具を装着した後、天井部に設けた移動用リフト又は滑車に吊り具を引っ掛け、更に移動用リフト又は滑車を上方に移動させて歩行障害者の身体を所定の力(例えば、体重の10〜30%)で上方に引き上げる(持ち上げる)。これによって、歩行障害者の体重負荷を軽減した状態で歩行訓練を行う訓練方法である。
このような免荷式歩行訓練は、移動用リフト等によって免荷量を調節できるため、歩行障害者にとって最適な負荷で効果的な訓練が実施でき、また転倒を防止して歩行障害者の安全が確保できるといったメリットを有している。更に、免荷式歩行訓練の訓練装置は、場所を取らずに設置でき、安価に提供できるといったメリットも得られる。
この免荷式歩行訓練の訓練装置において、歩行障害者の身体を支持する手段としては、例えば特開2003−79677号公報(特許文献1)に記載されている介護用吊り具や、特開2005−312600号公報(特許文献2)に記載されている介護リフト用装着具等を用いることができる。
例えば、特許文献1に記載されている介護用吊り具は、歩行障害者の腰部に巻き付けるウエストベルトと、歩行障害者の股間をくぐり、歩行障害者の背部側と腹部側において前記ウエストベルトに連結する左右1対の体重支持ベルトと、歩行障害者の脇腹部側においてウエストベルトに連結されるとともに、その反対側の先端には上方に設けられた推力手段との連結部を備えた左右1対の吊り紐とを備えている。
従って、この特許文献1の介護用吊り具を用いる場合、ウエストベルト及び体重支持ベルトを歩行障害者の腰部から大腿部にかけて装着するとともに、吊り紐を部屋の天井部に設けた移動用リフト等の吊り上げ手段に連結する。これにより、歩行障害者の身体を上方に引き上げて、体重負荷を軽減した状態で歩行訓練を行うことができる。
また、特許文献2に記載されている介護リフト用装着具は、ベスト状の上着に吊り紐となる体重支持ストラップと、胸ベルトと、腰ベルトとが縫い付けられており、また、腰ベルトの左右両側部には、歩行障害者の大腿部に装着される大腿部ベルトが短尺ストラップを介して取り付けられている。更に、大腿部ベルトには、体重支持ストラップが移動可能なトンネル部を内股部分に備えており、体重支持ストラップがトンネル部を通過して歩行障害者の内股部分を通ることにより、体重支持ストラップが歩行障害者の下肢の動きに応じてトンネル部内を移動可能なように構成されている。
このような特許文献2の装着具は、歩行障害者の体重が体重支持ストラップを縫い付けた上着と大腿部ベルトとにより支持されるため、体重支持ストラップが歩行障害者の股間等に局所的に食い込んで過度の圧迫を与えることを防ぐとともに、骨盤や股関節等の自由な動きを確保し、歩行や立位などの動作を自然に近いものにするとしている。
特開2003−79677号公報 特開2005−312600号公報
一般に、上述のような免荷式歩行訓練の訓練装置に用いられる吊り具に対しては、その機能上、以下のような事項が求められている。即ち、第1に、歩行障害者が吊り具を装着して持ち上げられた際に痛みや圧迫感を感じないように、体重負荷が集中せずに分散した状態で歩行障害者の身体を支えられること、第2に、歩行しても吊り具の位置がずれないこと、第3に、歩行障害者への着脱が容易で、歩行障害者の体型に合わせて装着位置の調整が可能であること、最後に、長時間で装着しても快適さを維持できることといった項目を満たすことが望まれている。
しかし、例えば前記特許文献1に記載されている介護用吊り具は、上述のように、ウエストベルトに連結された左右1対の体重支持ベルトのみで歩行障害者の体重を実質的に支えている。そのため、この体重支持ベルトに体重負荷が集中してしまい、身体を安定して支えにくく、また体重支持ベルトが股間(股下)に食い込んで、歩行障害者が痛みを感じ易いといった不具合があった。
一方、特許文献2に記載されている装着具は、前記特許文献1に比べて、体重支持ストラップが歩行障害者の股間に食い込むことを防げられるものの、内股部分が締め付けられ易く、歩行障害者が痛みを感じることがあった。また、特許文献2の装着具は、体重支持ストラップを縫い付けた上着を着用するため、歩行訓練時に上半身の動き、特に上半身の前後方向における動きが妨げられてしまい、歩行動作時に任意の前傾姿勢をとりづらく、歩行運動し難くなるという問題があった。更に、特許文献2の装着具は、歩行障害者の肩部から大腿部にかけて装着するため、装着時に個人の体型に合わせてサイズ調整する作業が煩雑となり、更なる改善が望まれていた。
本発明は上記従来の課題に鑑みてなされたものであって、その具体的な目的は、免荷式歩行訓練等を行う際に用いられる吊り具にあって、歩行障害者に装着したときに体重負荷が集中せずに適度に分散でき、また、装着位置のずれや身体への食い込みを防いで安定した装着を確保し、歩行訓練等を安全に行うことが可能な吊り具を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明により提供される吊り具は、基本的な構成として、使用者の腰部に巻き付ける腰部ベルトと、両端が前記腰部ベルトの腹部側と背部側とに一体又は脱着可能に取り付けられ、前記使用者の肩部よりも上方で折り返される左右一組の吊り下げベルトと、前記腰部ベルトの腹部側と背部側とを前記使用者の股下を通るようにして連結した左右1組の股下支持ベルトとを備えており、免荷式歩行訓練等を行う際に前記使用者を上方から吊支可能な吊り具にあって、前記腰部ベルトの背部中央部分から下方に向けて延出し、前記使用者の腰部から臀部にかけての領域を包むように配された柔軟性を有するカバー部と、同カバー部の臀部側先端に配された平板状の臀部当接板と、同臀部当接板の臀部当接面とは反対側の面で前記股下支持ベルトを滑動可能に案内保持するベルト案内保持部とを有する臀部支持体、及び、前記腰部ベルトの左右側方部から前記使用者の大腿部に垂下した左右一組の垂下部と、同各垂下部と略直交に延在し、前記使用者の左右大腿部にそれぞれ巻き付け可能な少なくとも左右一組の大腿部締結ベルトとを有する大腿部支持体を更に備えていることを最も主要な特徴とするものである。
本発明に係る吊り具においては、前記臀部当接板が逆への字形状を有していることが好ましく、また、前記臀部支持体の臀部当接板と、前記1組の股下支持ベルトの腹部側よりの部位とが可撓性を有する弾性部材で連結されていることが好ましい。更に、前記臀部当接板の左右端部と、前記腰部ベルトの左右側方部とを連結する連結ベルトを備えていることが好ましい。
また、本発明において、前記吊り下げベルト、前記股下支持ベルト、及び前記連結ベルトのうちの少なくとも1つがベルト長さを調節可能に構成されていることが好ましい。
更に、本発明では、前記股下支持ベルトと、前記腰部ベルトの腹部側又は背部側との連結部が脱着可能な脱着具で構成されていることが好ましく、また、前記大腿部ベルトは、一方の面に面ファスナーの雄部材を有し、他方の面に雌部材を有していることが好ましい。
本発明に係る吊り具は、腰部に巻き付ける腰部ベルトと、同腰部ベルトに取り付けられた左右一組の吊り下げベルトと、使用者の股下部に配される股下支持ベルトと、同股下支持ベルトを滑動可能に案内保持するとともに臀部に当接する臀部支持体と、使用者の大腿部に巻き付ける大腿部支持体とを備えており、股下支持ベルト、臀部支持体、及び、大腿部支持体によって使用者の身体を支えることが可能である。この本発明に係る吊り具は、歩行訓練時に常に体重を支えながら安定した歩行を行うために、様々な運動状態でも体重の負荷が集中しないように工夫する必要があることから、運動工学の見地から力学的解析を行うことによって開発され、試験及び検討を重ねることにより完成したものである。
従って、上記の構成を有する本発明の吊り具であれば、使用者(例えば、歩行障害者等)が装着したときに、使用者の股下部、臀部、及び大腿部の3箇所で身体を支持できるので、体重負荷を集中させることがなく、分散させた状態で使用者の身体を支えることができる。また、体重負荷が分散することにより、吊り具が身体に食い込むことを防ぐとともに、吊り具の装着位置がずれにくくなり、傷みを感じさせることなく使用者の身体を安定して支えることできる。
このような本発明に係る吊り具は、臀部支持体の臀部当接板が逆への字形状を有している。これにより、臀部当接板の中央部で容易に折り曲げが可能となり、使用者の体型、特に臀部のラインに合わせて臀部当接板を容易に折り曲げ変形させることができる。このため、臀部支持体による使用者の支持をより安定させることができ、使用者をより優しく支えることができる。
また、本発明の吊り具は、臀部支持体の臀部当接板と、股下支持ベルトの腹部側よりの部位とが可撓性を有する弾性部材で連結されている。本発明の吊り具のように使用者の臀部に当接する臀部当接板を設けた場合、例えば吊り具を正しく装着して歩行訓練を行った際に、訓練中の装着者の動きによって臀部当接板の位置が臀部の上方に徐々にずれ易くなる恐れがある。しかし、上記のような弾性部材を設けることにより、例えば使用者が吊り具を装着して歩行訓練を行っても、臀部当接板の位置が上方にずれることを確実に防ぐことができ、臀部支持体による使用者の臀部での支持を安定させることができる。更に、本発明では、前記臀部当接板の左右端部と、前記腰部ベルトの左右側方部とを連結する連結ベルトを備えていることにより、臀部当接板の位置が更に安定し、その位置ずれを確実に防ぐことができる。
更に、本発明の吊り具は、吊り下げベルト、股下支持ベルト、及び連結ベルトのうちの少なくとも1つがベルト長さを調節可能に構成されている。これにより、使用者の体型に応じて吊り具のサイズを容易に変更することができるため、吊り具を使用者に安定して装着することができ、更に、歩行訓練もその人に適した状態で効果的に実施することが可能となる。
更にまた、本発明において、前記股下支持ベルトと、前記腰部ベルトの腹部側又は背部側との連結部が脱着可能な脱着具(例えば、バックル)で構成されている。これにより、吊り具の使用者への着脱を容易に行うことができる。
また、大腿部ベルトは、一方の面に面ファスナーの雄部材を有し、他方の面に雌部材を有している。これにより、吊り具を装着する際に、大腿部支持体を使用者の大腿部の太さに合わせて容易に且つ適切に取り付けることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明に係る吊り具は、以下の実施形態において説明する吊り具の形状、寸法、材質等には限定されるものではなく、本発明の前記基本的な構成を具備し、本発明の課題を解決することができるものであれば多様な変更が可能である。
ここで、図1は、本実施形態における吊り具を模式的に示した正面図であり、図2は、同吊り具を模式的に示した背面図である。また、図3は、同吊り具を拡大して模式的に示した正面図であり、図4は、同吊り具を拡大して模式的に示した背面図である。
図1〜4に示した本実施形態の吊り具1は、腰部ベルト2と、両端が腰部ベルト2の腹部側と背部側とに取り付けられた左右一組の吊り下げベルト3と、腰部ベルト2の腹部側と背部側とを使用者の股下を通るようにして連結した左右1組の股下支持ベルト4と、腰部ベルト2の背部中央部分から下方に向けて取り付けられ、使用者を臀部で支持する臀部支持体5と、腰部ベルト2の左右側方部から垂下し、使用者を大腿部で支持する大腿部支持体6とを備えている。なお、本実施形態の吊り具1において、各種ベルトや支持体は、例えばナイロン等の高強度の合成繊維により織製された織物や合成皮革等で構成することができる。
前記腰部ベルト2は、吊り具1を装着する際に、使用者の腰部に巻き付けるベルトである。この腰部ベルト2の一端には止め具7が取り付けられ、他端側には複数のはとめ孔8が形成されている。これにより、腰部ベルト2を使用者の腰部に巻き付ける際に、使用者のウエストの大きさに応じてベルト長さを調節して装着することが可能となる。また、この腰部ベルト2の内周面側にはパッド素材が収納されている。これにより、使用者が腰部ベルト2を巻き付けたときに感じる圧迫感を緩和することができる。
前記吊り下げベルト3は、左右一組のベルトで構成されており、各ベルトは使用者の肩部よりも上方で折り返され、使用者の背面で交差している。また、吊り下げベルト3の一端は、腰部ベルト2の腹部側に美錠9aを介して脱着不能に一体に取り付けられており、吊り下げベルト3の他端は、腰部ベルト2の背部側にバックル9bを介して脱着可能に取り付けられている。更に、腰部ベルト2は、バックル9bでベルト長さの調節が可能なように構成されている。このような吊り下げベルト3は、例えば免荷式歩行訓練装置において、天井部に設けられた移動用リフト等に引っ掛けることにより、吊り具1を装着した使用者を上方に吊り上げた状態で支持することができる。
前記左右1組の股下支持ベルト4は、その一端が腰部ベルト2の背部側の下部に縫い付けられて取り付けられている。一方、その他端は、使用者の股下を通り、腰部ベルト2の腹部側の下部にバックル10を介して脱着可能に取り付けられている。また、この股下支持ベルト4は、バックル10でベルト長さの調節が可能なように構成されている。
前記臀部支持体5は、図5に臀部支持体5を下方側から見た拡大図を示したように、腰部ベルト2の背部中央部分から下方に向けて延出し、使用者の腰部から臀部にかけての領域を包むように配された柔軟性を有するカバー部11と、カバー部11の臀部側先端に配された平板状の臀部当接板12と、臀部当接板12の臀部当接面とは反対側の面(裏面)で股下支持ベルト4を滑動可能に案内保持するベルト案内保持部13とを有している。
この臀部支持体5におけるカバー部11は、股下支持ベルト4よりも使用者と当接する側に設けられており、その中央部分はメッシュ状に形成されている。これにより、例えば使用者が吊り具1を装着して歩行訓練を行った際に、腰部から臀部にかけての領域を包み込んで吊り具1による支持の安定性を確保するとともに、通気性も確保されるため、発汗が生じても所定の快適さを保つことができる。なお、本発明はこれに限定されず、カバー部11を例えば織物又は編物で構成することも可能である。
臀部当接板12は、ブランコの椅子のように使用者の臀部と当接して臀部を支えるものである。この臀部当接板12は、ある程度の剛性を有するとともに、逆への字形状に形成されている。このため、臀部当接板12は、臀部を安定して支えられるとともに、使用者の体型に応じてその中央部で容易に折り曲げ変形させて、その形状を使用者の臀部のラインに合わせることができる。なお、臀部当接板12の形状は特に限定されるものではなく、必要に応じて適宜変更することが可能である。
また、この臀部当接板12の裏面には、短片のテープの両端を臀部当接板12に縫い付けることによって形成されるベルト案内保持部13が設けられている。このベルト案内保持部13は、例えば臀部当接板12に所定の穴部を形成することによっても構成することが可能である。このようなベルト案内保持部13を設けることによって、臀部当接板12の位置を安定させることができる。
また、臀部当接板12は、可撓性を有する弾性部材14(例えば、ゴムひも)により、1組の股下支持ベルト4の腹部側よりの部位と連結されている。これにより、臀部当接板12の位置が上方(背部側)にずれることを防ぐことができる。更に、臀部当接板12には、連結ベルト15が縫い付けられており、この連結ベルト15は臀部当接板12の左右端部と腰部ベルト2の左右側方部とをバックル16を介して連結している。この連結ベルト15を設けることにより、臀部当接板12の位置がより安定し、その位置ずれを確実に防ぐことができる。また、連結ベルト15は、バックル16でベルト長さの調節が可能なように構成されており、更に腰部ベルト2には鋲止め21により回動可能に取り付けられている。
前記大腿部支持体6は、腰部ベルト2の左右側方部から垂下した左右一組の垂下部17と、各垂下部17と略直交に延在し、使用者の左右大腿部にそれぞれ巻き付け可能な左右二組の大腿部締結ベルト18とを有している。大腿部締結ベルト18は、一方の面に面ファスナーの雄部材19を有し、他方の面に面ファスナーの雌部材20を有している。これにより、大腿部締結ベルト18を使用者の大腿部に巻き付ける際に、使用者の大腿部の太さに応じて大腿部締結ベルト18を容易に且つ適切に締め付けることができる。
このような本実施形態の吊り具1を、その使用者である免荷式歩行訓練を行う歩行障害者に装着する場合について、図6及び図7を参照しながら説明する。ここで、図6は、吊り具1を歩行障害者に装着した状態を正面から見た正面図であり、図7は、吊り具1を歩行障害者に装着した状態を背面から見た背面図である。
吊り具1を歩行障害者に装着する場合、先ず、腰部ベルト2の止め具7をはとめ孔8から外して展開した状態にし、また、股下支持ベルト4のバックル10を脱抜する。次に、吊り具1を歩行障害者の所定の位置に押し当てるとともに、腰部ベルト2を歩行障害者の腰部に巻き付け、歩行障害者のウエストのサイズに合わせて腰部ベルト2の止め具7を適当なはとめ孔8に差し込むことにより、腰部ベルト2を歩行障害者の腰部に固定する。
続いて、臀部支持体5の臀部当接板12が歩行障害者の臀部に当たるように位置を調節した後、左右の股下支持ベルト4を腰部ベルト2の背部側から歩行障害者の股下を通して腹部側に引き出し、左右の股下支持ベルト4にそれぞれ取り付けたバックル10の雄部材を雌部材に挿入して連結する。これにより、股下支持ベルト4と臀部支持体5とを歩行障害者の所定の位置に容易に固定することができる。
またこのとき、股下支持ベルト4に取り付けたバックル10、及び、連結ベルト15に取り付けたバックル16によって、股下支持ベルト4及び臀部支持体5が歩行障害者の体型に合わせて、股下支持ベルト4及び連結ベルト15のベルト長さをそれぞれ調節することができる。
その後、大腿部支持体6の大腿部締結ベルト18を歩行障害者の大腿部に巻き付ける。このとき、大腿部締結ベルト18は、前述のように雄部材19及び雌部材20からなる面ファスナーを備えているため、歩行障害者の大腿部の太さに合わせて大腿部締結ベルト18を容易に締結して固定することができる。更に、腰部ベルト2の腹部側で一体に取り付けられている左右一組の吊り下げベルト3を、歩行障害者の肩部上方で折り返し、且つ、歩行障害者の背面で交差させるようにして、バックル9bで腰部ベルト2の背部側に取り付ける。このとき、吊り下げベルト3のベルト長さを歩行障害者の身長等に応じてバックル9bで調節することができる。
以上の作業を行うことにより、歩行障害者に対して、図6及び図7に示したように吊り具1を非常に容易に身に付けさせることができる。従って、本実施形態の吊り具1は、例えば歩行障害者が直立した状態で、歩行障害者に負担をかけることなく、歩行障害者の体型に合わせて適切に装着することができる。なお、吊り具1を歩行障害者から外す場合には、上記作業を逆の順番で行うことにより、容易に取り外すことができる。
そして、本実施形態の吊り具1を装着した歩行障害者は、ベルト長さが調節された左右一組の吊り下げベルト3を例えば天井部に設けられた免荷式歩行訓練装置の移動用リフト等に掛止し、この状態で移動用リフト等を上方に所定の距離で移動させることによって、歩行障害者の身体を上方に引き上げる(持ち上げる)。これにより、歩行障害者は、下肢にかかる負荷を軽減した免荷状態で歩行訓練を行うことができる。
このとき、本実施形態の吊り具1を装着していれば、歩行障害者の股下部、臀部、及び大腿部の3箇所で身体を支持できるので、歩行障害者にかかる体重負荷を分散させた状態で身体を支えることができる。また、これにより、吊り具1の各ベルトが身体に食い込むことを防ぐとともに、吊り具1の装着位置がずれにくくなり、傷みを感じさせることなく使用者の身体を安定して支えることできるため、歩行訓練中に歩行障害者の転倒も防止できる。
従って、歩行障害者は、例えば30分以上の長時間の歩行訓練であっても、体重負荷の集中による痛みを殆ど感じずに歩行訓練を安全に行うことができる。さらに、本実施形態の吊り具1であれば、歩行障害者の上半身を固定していないため、例えば前記特許文献2に記載の介護リフト用装着具のように歩行障害者の上半身の動きが妨げられることがない。従って、歩行障害者は、例えば若干の前傾姿勢になって歩行運動を行うことが可能となり、また歩行障害者の下肢の動作も妨げられないため、非常に効果的な歩行訓練を実施することが可能となる。
なお、本実施形態の吊り具1は、例えば移動用リフトが歩行障害者の身体を持ち上げながら室内の天井部を歩行障害者ともに移動して歩行する訓練方法や、又は、トレッドミル等を利用して歩行障害者の移動を伴わない免荷式歩行訓練方法等に有効に適用することができる。
本発明の吊り具は、全国の病院、リハビリテーション施設、高齢者保健施設等において実施される免荷式歩行訓練装置、歩行器、その他様々な歩行支援具に対して有効に適用することができる。
本発明に係る吊り具を模式的に示した正面図である。 本発明に係る吊り具を模式的に示した背面図である。 本発明に係る吊り具の一部を拡大して模式的に示した正面図である。 本発明に係る吊り具の一部を拡大して模式的に示した背面図である。 臀部支持体を下方側から見た拡大図である。 本発明に係る吊り具を装着した状態を正面から見た正面図である。 本発明に係る吊り具を装着した状態を背面から見た背面図である。
符号の説明
1 吊り具
2 腰部ベルト
3 吊り下げベルト
4 股下支持ベルト
5 臀部支持体
6 大腿部支持体
7 止め具
8 はとめ孔
9a 美錠
9b バックル
10 バックル
11 カバー部
12 臀部当接板
13 ベルト案内保持部
14 弾性部材
15 連結ベルト
16 バックル
17 垂下部
18 大腿部締結ベルト
19 面ファスナーの雄部材
20 面ファスナーの雌部材
21 鋲止め

Claims (7)

  1. 使用者の腰部に巻き付ける腰部ベルトと、両端が前記腰部ベルトの腹部側と背部側とに一体又は脱着可能に取り付けられ、前記使用者の肩部よりも上方で折り返される左右一組の吊り下げベルトと、前記腰部ベルトの腹部側と背部側とを前記使用者の股下を通るようにして連結した左右1組の股下支持ベルトとを備えており、免荷式歩行訓練等を行う際に前記使用者を上方から吊支可能な吊り具にあって、
    前記腰部ベルトの背部中央部分から下方に向けて延出し、前記使用者の腰部から臀部にかけての領域を包むように配された柔軟性を有するカバー部と、同カバー部の臀部側先端に配された平板状の臀部当接板と、同臀部当接板の臀部当接面とは反対側の面で前記股下支持ベルトを滑動可能に案内保持するベルト案内保持部とを有する臀部支持体、及び、
    前記腰部ベルトの左右側方部から前記使用者の大腿部に垂下した左右一組の垂下部と、同各垂下部と略直交に延在し、前記使用者の左右大腿部にそれぞれ巻き付け可能な少なくとも左右一組の大腿部締結ベルトとを有する大腿部支持体、
    を更に備えてなることを特徴とする吊り具。
  2. 前記臀部当接板が逆への字形状を有してなることを特徴とする請求項1記載の吊り具。
  3. 前記臀部支持体の臀部当接板と、前記1組の股下支持ベルトの腹部側よりの部位とが可撓性を有する弾性部材で連結されてなることを特徴とする請求項1又は2記載の吊り具。
  4. 前記臀部当接板の左右端部と、前記腰部ベルトの左右側方部とを連結する連結ベルトを備えてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の吊り具。
  5. 前記吊り下げベルト、前記股下支持ベルト、及び前記連結ベルトのうちの少なくとも1つがベルト長さを調節可能に構成されてなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の吊り具。
  6. 前記股下支持ベルトと、前記腰部ベルトの腹部側又は背部側との連結部が脱着可能な脱着具で構成されてなることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の吊り具。
  7. 前記大腿部ベルトは、一方の面に面ファスナーの雄部材を有し、他方の面に雌部材を有してなることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の吊り具。
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