JP2004073445A - 吊下げ用歩行補助具 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、吊下げたときに、最も負担のかからない臀部によって身体を支持する構成とすることにより長時間の吊り下げを可能とする吊下げ用歩行補助具を提供することを目的とするものである。
【解決手段】本発明は、股下の大腿部が巻回可能とされる大腿部固定ベルト2と、これらの大腿部固定ベルト2の臀部側端に固着される吊下げ用ベルト3と、この吊下げ用ベルト3が腰骨後方位置で摺動可能な状態で係留される下腹部固定ベルト4とから構成される
【選択図】 図1
【解決手段】本発明は、股下の大腿部が巻回可能とされる大腿部固定ベルト2と、これらの大腿部固定ベルト2の臀部側端に固着される吊下げ用ベルト3と、この吊下げ用ベルト3が腰骨後方位置で摺動可能な状態で係留される下腹部固定ベルト4とから構成される
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は吊下げ用歩行補助具に関する。詳しくはリフト等からの取下げに対して局部的に荷重がかからない吊下げ用歩行補助具に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
自立歩行や歩行訓練としてリフトなどによって被介護者を吊下げて、所定位置までの移動や、また被介護者を吊下げることによって被介護者の下半身にかかる負荷を軽減しながらの歩行訓練が行われている。
【0003】
この場合に、吊下げるために身体に装着される補助具として図6に示すようなものがある。この補助具101はパラシュートハーネスと呼ばれ、パラシュートに設けられる固定ベルトであり、使用に当たっては、身体102の股下部、両脇部をベルト103によってループ状に支持した構成とするものである。
【0004】
また、天井に配設されたリフトから垂下されたフックに係止して使用する歩行補助具として特開平11−113988号に開示される発明がある。この発明は図7に示すように、ズボン様をなす本体104と、本体104に、その左右上端部から、前身頃、股下部、及び後身頃を経て再度前記左右上端部に戻るループ状に配設された左右一対のベルト105と、本体104の左右上端部にてベルト105の両端に形成され、フックと係合する環状部106が形成された構成とするものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記したそれぞれの補助具では、股下部をベルトによってループ状に支持固定するものであり、数分間での吊下げにあっては何ら支障はないが、数十分間、あるいは数時間での吊下げにあっては股下部に痛みが生じたり、ベルトによる股ズレが生じるなどの問題がある。
【0006】
また、股下部分は身体の中でも非常に柔らかい部分であり、吊下げることによって自重が股下部分に局部的にかかることからベルト幅を広くとる必要が生じてくる。
しかしベルトの幅を広くとると歩行に支障をきたす問題が生じ、更にベルトによって股下部が圧迫されることにより血行障害を生じる問題がある。
【0007】
本発明は、以上の点に鑑みて創案されたものであって、吊下げたときに、最も負担のかからない臀部によって身体を支持する構成とすることにより長時間の吊り下げを可能とする吊下げ用歩行補助具を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明に係る吊下げ用歩行補助具は、股下の大腿部が巻回可能とされる大腿部固定ベルトと、該大腿部固定ベルトの臀部側端に、その中途部が固着される吊下げ用ベルトと、該吊下げ用ベルトが腰骨後方位置で摺動可能な状態で係留される下腹部固定ベルトとを備える。
【0009】
ここで、股下の大腿部が巻回可能とされる大腿部固定ベルトの臀部側端に吊下げ用ベルトの中途部を固着することによって、大腿部固定ベルト間に吊下げ用ベルトが渡設された状態となり、この渡設された吊下げ用ベルト部分が大腿部と臀部の境目部分に当接することとなる。
【0010】
更に吊下げ用ベルトは、下腹部固定ベルトによって腰骨の後方位置で摺動可能な状態で係留されることにより、リフトなどによる吊下げの際に生じる歩行補助具へのモーメントは、臀部側と下腹部側へ分散される。
【0011】
また、大腿部固定ベルト間に渡設される吊下げ用ベルト部分に当接する臀部は、この臀部において最も硬い部分に当接することとなる。従って椅子に腰掛けた状態に近い状況となることで、長時間における吊下げ歩行が可能となる。
【0012】
また、本発明に係る吊下げ用歩行補助具は、ズボン様に形成されるズボン本体と、前記ズボン本体の股下に装着される大腿部が巻回可能とされる大腿部固定バンドと、該大腿部固定ベルトの臀部側端に、その中途部が固着される吊下げ用ベルトと、前記ズボン本体に装着されると共に前記吊下げ用ベルトが腰骨後方位置で摺動可能な状態で係留される下腹部固定ベルトとを備える。
【0013】
ここで、ズボン様に形成されるズボン本体とは、歩行訓練者が着用するジャージやパジャマなどを示すものであり、股下の大腿部が巻回可能とされる大腿部固定ベルトの臀部側をズボン本体に縫製し、この大腿部固定ベルトの臀部側端に吊下げ用ベルトの中途部を固着することによって、大腿部固定ベルト間に吊下げ用ベルトが渡設された状態となり、この渡設された吊下げ用ベルト部分が大腿部と臀部の境目部分に当接することとなる。
【0014】
更に吊下げ用ベルトは、ズボン本体の下腹部位置に縫製された下腹部固定ベルトによって腰骨の後方位置で摺動可能な状態で係留されることにより、リフトなどによる吊下げの際に生じる歩行補助具へのモーメントは、臀部側と下腹部側へ分散される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参酌しながら説明し、本発明の理解に供する。
【0016】
図1に、本発明を適用した吊下げ用歩行補助具の一例を説明するための斜視図を示す。
ここで示す吊下げ用歩行補助具1は、股下の大腿部が巻回可能とされる大腿部固定ベルト2と、これらの大腿部固定ベルト2の臀部側端に固着される吊下げ用ベルト3と、この吊下げ用ベルト3が腰骨後方位置で摺動可能な状態で係留される下腹部固定ベルト4とから構成される。
【0017】
そこで大腿部固定ベルト2には、大腿部の周囲長さに応じて自在に締付け調整ができる面状感圧テープによる締付け調整部5が設けられるものである。
【0018】
また、吊下げ用ベルト3はそれぞれの大腿部に巻回される大腿部固定ベルト2の臀部側端に、その中途部が固定された構成とするものである。
【0019】
更に下腹部固定ベルト4は、その両側端に吊下げ用ベルト3が遊貫状に挿通可能とした挿通部6が形成される。又下腹部固定ベルト4は、その長さ調整が自在にできるように面状感圧テープによる長さ調整部7が設けられるものであり、体躯に合わせて下腹部固定ベルト4の長さ調整を行ない、その両側端の挿通部7が腰骨の後部に位置できる構成とするものである。
【0020】
また、吊下げ用ベルト3の両側端にはリフトに設けられるフックを係止するためのリング部8が設けられた構成とするものである。
更に、大腿部固定ベルト2と下腹部固定ベルト4との間に引張用紐11を連結する。これにより下腹部固定ベルト4が歩行訓練を行い場合に、上方に摺り上がるのを防止するものである。
【0021】
図2に、本発明を適用した吊下げ用歩行補助具の他の例を説明するための斜視図を示す。
ここで示す吊下げ用歩行補助具1は、ズボン本体9に装着される股下の大腿部が巻回可能とされる大腿部固定ベルト2と、これらの大腿部固定ベルト2の臀部側端に固着される吊下げ用ベルト3と、この吊下げ用ベルト3が腰骨後方位置で摺動可能な状態で係留される下腹部固定ベルト4とから構成される。
【0022】
そこで大腿部固定ベルト2には、大腿部の周囲長さに応じて自在に締付け調整ができる締付け調整部5が設けられるものである。この大腿部固定ベルト2の臀部側がズボン本体9の大腿部の臀部側に縫製によって装着された構成とするものである。
【0023】
また、吊下げ用ベルト3はそれぞれの大腿部に巻回される大腿部固定ベルト2の臀部側端に、その中途部が固定された構成とするものである。
【0024】
更に下腹部固定ベルト4は、ズボン本体9の下腹部位置に縫製によって装着され、その両側端に吊下げ用ベルト3が遊貫状に挿通可能とした挿通部6が形成される。又下腹部固定ベルト4は、その長さ調整が自在にできるように長さ調整部7が設けられるものであり、体躯に合わせて下腹部固定ベルト4の長さ調整を行ない、その両側端の挿通部7が腰骨の後部に位置できる構成とするものである。
【0025】
また、吊下げ用ベルト3の両側端には吊下げ用歩行補助具を着用した介護者の両側から非介護者が歩行の補助を行うための環状の把持部10を設けた構成とするものである。
【0026】
なお、大腿部固定ベルトの締付け調整機構および下腹部固定ベルトの長さ調整機構としては、個々の介護者の大腿部および下腹部の周囲長さに応じて自在に調整できるものであればいかなる機構であっても良いが、面状感圧テープによる調整が利便性において最も好ましいものである。
【0027】
また、ズボン本体に大腿部固定ベルトおよび下腹部固定ベルトを装着する場合には、本実施例のようにズボン本体の表面側に固定ベルトおよび下腹部固定ベルトを装着する場合やズボン本体の裏面側に装着する場合でも良く、更には固定ベルト又は下腹部固定ベルトが互い違いとなるようにズボン本体の表面側又は裏面側にそれぞれ装着された構成であっても良い。
【0028】
以上の構成より成る本発明では図3および図4に示すように、大腿部固定ベルト2を大腿部Aの付根部分に巻回し、締付け調整部5により締付け固定する。
【0029】
この場合に大腿部固定ベルト2の臀部側端に吊下げ用ベルト3の中途部が固着されていることから、大腿部Aと臀部Bとの境目にある臀部の骨格に沿って吊下げベルト3が渡設された状態となる。
【0030】
次に下腹部固定ベルト4を下腹部Cに当てがい、その両側端の挿通部6が腰骨Dの後部側に位置するように、長さ調整部7によって下腹部固定ベルト4の長さ調整を行う。
【0031】
そして吊下げベルト3の両側端を下腹部固定ベルト4の挿通部6にそれぞれ摺動自在な状態で挿通してリフトなどの吊下げ装置の吊下げワイヤーなどに連結する。
【0032】
このようにして身体に装着された吊下げ用歩行補助具1では、吊下げる際に発生するモーメントは、臀部側の吊下げ用ベルトと下腹部側の下腹部固定ベルトに約7対3の割合で分散される。
【0033】
従って大腿部固定ベルト間に渡設される吊下げ用ベルトは臀部の骨格に沿った位置に渡設されることより、吊下げ用ベルトにかかるモーメントに対して臀部の骨格からの反力が生じることとなり、吊下げ用ベルトによる肉ずれや筋肉痛の発生を最小限に防ぐことが可能となる。
【0034】
また、図5に示すようにズボン本体9に大腿部固定ベルト2および下腹部固定ベルト4を装着した場合には、吊下げ用ベルト3の両端にリング状の把持部10を設けることによって、非介護者が介護者の両側から把持部10を持ちながら歩行の補助を行うことが可能となる。
【0035】
更に平面上における歩行に際しては自力での歩行が行えるが、坂道や階段の登り降り、又は起ち上がりの際の補助として把持部を介護者が持上げるように吊り上げることによって脚部の負担を軽減させることが可能となる。
【0036】
【発明の効果】
以上述べて来た如く本発明によれば、吊り上げモーメントは臀部と下腹部に分散され、股下部分にかかることがないために、股ズレや局部的な痛みを発生することがなく、長時間の使用が可能となる。
また、臀部の一番硬い部分に吊り下げベルトが位置するために、吊下げベルトによる食い込みがなく、スムーズな歩行が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した吊下げ用歩行補助具の一例を示す説明図である。
【図2】本発明を適用した吊下げ用歩行補助具の他の例を示す説明図である。
【図3】本発明を適用した吊下げ用歩行補助具の一例の使用状態を示す側面説明図である。
【図4】本発明を適用した吊下げ用歩行補助具の一例の臀部側からの使用状態を示す説明図である。
【図5】本発明を適用した吊下げ用歩行補助具の他の例の使用状態を示す説明図である。
【図6】従来の吊下げ用歩行補助具の一例を示す説明図である。
【図7】従来の吊下げ用歩行補助具の他の例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 吊下げ用歩行補助具
2 大腿部固定ベルト
3 吊下げ用ベルト
4 下腹部固定ベルト
5 締付け調整部
6 挿通部
7 長さ調整部
8 リング部
9 ズボン本体
10 把持部
【発明の属する技術分野】
本発明は吊下げ用歩行補助具に関する。詳しくはリフト等からの取下げに対して局部的に荷重がかからない吊下げ用歩行補助具に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
自立歩行や歩行訓練としてリフトなどによって被介護者を吊下げて、所定位置までの移動や、また被介護者を吊下げることによって被介護者の下半身にかかる負荷を軽減しながらの歩行訓練が行われている。
【0003】
この場合に、吊下げるために身体に装着される補助具として図6に示すようなものがある。この補助具101はパラシュートハーネスと呼ばれ、パラシュートに設けられる固定ベルトであり、使用に当たっては、身体102の股下部、両脇部をベルト103によってループ状に支持した構成とするものである。
【0004】
また、天井に配設されたリフトから垂下されたフックに係止して使用する歩行補助具として特開平11−113988号に開示される発明がある。この発明は図7に示すように、ズボン様をなす本体104と、本体104に、その左右上端部から、前身頃、股下部、及び後身頃を経て再度前記左右上端部に戻るループ状に配設された左右一対のベルト105と、本体104の左右上端部にてベルト105の両端に形成され、フックと係合する環状部106が形成された構成とするものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記したそれぞれの補助具では、股下部をベルトによってループ状に支持固定するものであり、数分間での吊下げにあっては何ら支障はないが、数十分間、あるいは数時間での吊下げにあっては股下部に痛みが生じたり、ベルトによる股ズレが生じるなどの問題がある。
【0006】
また、股下部分は身体の中でも非常に柔らかい部分であり、吊下げることによって自重が股下部分に局部的にかかることからベルト幅を広くとる必要が生じてくる。
しかしベルトの幅を広くとると歩行に支障をきたす問題が生じ、更にベルトによって股下部が圧迫されることにより血行障害を生じる問題がある。
【0007】
本発明は、以上の点に鑑みて創案されたものであって、吊下げたときに、最も負担のかからない臀部によって身体を支持する構成とすることにより長時間の吊り下げを可能とする吊下げ用歩行補助具を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明に係る吊下げ用歩行補助具は、股下の大腿部が巻回可能とされる大腿部固定ベルトと、該大腿部固定ベルトの臀部側端に、その中途部が固着される吊下げ用ベルトと、該吊下げ用ベルトが腰骨後方位置で摺動可能な状態で係留される下腹部固定ベルトとを備える。
【0009】
ここで、股下の大腿部が巻回可能とされる大腿部固定ベルトの臀部側端に吊下げ用ベルトの中途部を固着することによって、大腿部固定ベルト間に吊下げ用ベルトが渡設された状態となり、この渡設された吊下げ用ベルト部分が大腿部と臀部の境目部分に当接することとなる。
【0010】
更に吊下げ用ベルトは、下腹部固定ベルトによって腰骨の後方位置で摺動可能な状態で係留されることにより、リフトなどによる吊下げの際に生じる歩行補助具へのモーメントは、臀部側と下腹部側へ分散される。
【0011】
また、大腿部固定ベルト間に渡設される吊下げ用ベルト部分に当接する臀部は、この臀部において最も硬い部分に当接することとなる。従って椅子に腰掛けた状態に近い状況となることで、長時間における吊下げ歩行が可能となる。
【0012】
また、本発明に係る吊下げ用歩行補助具は、ズボン様に形成されるズボン本体と、前記ズボン本体の股下に装着される大腿部が巻回可能とされる大腿部固定バンドと、該大腿部固定ベルトの臀部側端に、その中途部が固着される吊下げ用ベルトと、前記ズボン本体に装着されると共に前記吊下げ用ベルトが腰骨後方位置で摺動可能な状態で係留される下腹部固定ベルトとを備える。
【0013】
ここで、ズボン様に形成されるズボン本体とは、歩行訓練者が着用するジャージやパジャマなどを示すものであり、股下の大腿部が巻回可能とされる大腿部固定ベルトの臀部側をズボン本体に縫製し、この大腿部固定ベルトの臀部側端に吊下げ用ベルトの中途部を固着することによって、大腿部固定ベルト間に吊下げ用ベルトが渡設された状態となり、この渡設された吊下げ用ベルト部分が大腿部と臀部の境目部分に当接することとなる。
【0014】
更に吊下げ用ベルトは、ズボン本体の下腹部位置に縫製された下腹部固定ベルトによって腰骨の後方位置で摺動可能な状態で係留されることにより、リフトなどによる吊下げの際に生じる歩行補助具へのモーメントは、臀部側と下腹部側へ分散される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参酌しながら説明し、本発明の理解に供する。
【0016】
図1に、本発明を適用した吊下げ用歩行補助具の一例を説明するための斜視図を示す。
ここで示す吊下げ用歩行補助具1は、股下の大腿部が巻回可能とされる大腿部固定ベルト2と、これらの大腿部固定ベルト2の臀部側端に固着される吊下げ用ベルト3と、この吊下げ用ベルト3が腰骨後方位置で摺動可能な状態で係留される下腹部固定ベルト4とから構成される。
【0017】
そこで大腿部固定ベルト2には、大腿部の周囲長さに応じて自在に締付け調整ができる面状感圧テープによる締付け調整部5が設けられるものである。
【0018】
また、吊下げ用ベルト3はそれぞれの大腿部に巻回される大腿部固定ベルト2の臀部側端に、その中途部が固定された構成とするものである。
【0019】
更に下腹部固定ベルト4は、その両側端に吊下げ用ベルト3が遊貫状に挿通可能とした挿通部6が形成される。又下腹部固定ベルト4は、その長さ調整が自在にできるように面状感圧テープによる長さ調整部7が設けられるものであり、体躯に合わせて下腹部固定ベルト4の長さ調整を行ない、その両側端の挿通部7が腰骨の後部に位置できる構成とするものである。
【0020】
また、吊下げ用ベルト3の両側端にはリフトに設けられるフックを係止するためのリング部8が設けられた構成とするものである。
更に、大腿部固定ベルト2と下腹部固定ベルト4との間に引張用紐11を連結する。これにより下腹部固定ベルト4が歩行訓練を行い場合に、上方に摺り上がるのを防止するものである。
【0021】
図2に、本発明を適用した吊下げ用歩行補助具の他の例を説明するための斜視図を示す。
ここで示す吊下げ用歩行補助具1は、ズボン本体9に装着される股下の大腿部が巻回可能とされる大腿部固定ベルト2と、これらの大腿部固定ベルト2の臀部側端に固着される吊下げ用ベルト3と、この吊下げ用ベルト3が腰骨後方位置で摺動可能な状態で係留される下腹部固定ベルト4とから構成される。
【0022】
そこで大腿部固定ベルト2には、大腿部の周囲長さに応じて自在に締付け調整ができる締付け調整部5が設けられるものである。この大腿部固定ベルト2の臀部側がズボン本体9の大腿部の臀部側に縫製によって装着された構成とするものである。
【0023】
また、吊下げ用ベルト3はそれぞれの大腿部に巻回される大腿部固定ベルト2の臀部側端に、その中途部が固定された構成とするものである。
【0024】
更に下腹部固定ベルト4は、ズボン本体9の下腹部位置に縫製によって装着され、その両側端に吊下げ用ベルト3が遊貫状に挿通可能とした挿通部6が形成される。又下腹部固定ベルト4は、その長さ調整が自在にできるように長さ調整部7が設けられるものであり、体躯に合わせて下腹部固定ベルト4の長さ調整を行ない、その両側端の挿通部7が腰骨の後部に位置できる構成とするものである。
【0025】
また、吊下げ用ベルト3の両側端には吊下げ用歩行補助具を着用した介護者の両側から非介護者が歩行の補助を行うための環状の把持部10を設けた構成とするものである。
【0026】
なお、大腿部固定ベルトの締付け調整機構および下腹部固定ベルトの長さ調整機構としては、個々の介護者の大腿部および下腹部の周囲長さに応じて自在に調整できるものであればいかなる機構であっても良いが、面状感圧テープによる調整が利便性において最も好ましいものである。
【0027】
また、ズボン本体に大腿部固定ベルトおよび下腹部固定ベルトを装着する場合には、本実施例のようにズボン本体の表面側に固定ベルトおよび下腹部固定ベルトを装着する場合やズボン本体の裏面側に装着する場合でも良く、更には固定ベルト又は下腹部固定ベルトが互い違いとなるようにズボン本体の表面側又は裏面側にそれぞれ装着された構成であっても良い。
【0028】
以上の構成より成る本発明では図3および図4に示すように、大腿部固定ベルト2を大腿部Aの付根部分に巻回し、締付け調整部5により締付け固定する。
【0029】
この場合に大腿部固定ベルト2の臀部側端に吊下げ用ベルト3の中途部が固着されていることから、大腿部Aと臀部Bとの境目にある臀部の骨格に沿って吊下げベルト3が渡設された状態となる。
【0030】
次に下腹部固定ベルト4を下腹部Cに当てがい、その両側端の挿通部6が腰骨Dの後部側に位置するように、長さ調整部7によって下腹部固定ベルト4の長さ調整を行う。
【0031】
そして吊下げベルト3の両側端を下腹部固定ベルト4の挿通部6にそれぞれ摺動自在な状態で挿通してリフトなどの吊下げ装置の吊下げワイヤーなどに連結する。
【0032】
このようにして身体に装着された吊下げ用歩行補助具1では、吊下げる際に発生するモーメントは、臀部側の吊下げ用ベルトと下腹部側の下腹部固定ベルトに約7対3の割合で分散される。
【0033】
従って大腿部固定ベルト間に渡設される吊下げ用ベルトは臀部の骨格に沿った位置に渡設されることより、吊下げ用ベルトにかかるモーメントに対して臀部の骨格からの反力が生じることとなり、吊下げ用ベルトによる肉ずれや筋肉痛の発生を最小限に防ぐことが可能となる。
【0034】
また、図5に示すようにズボン本体9に大腿部固定ベルト2および下腹部固定ベルト4を装着した場合には、吊下げ用ベルト3の両端にリング状の把持部10を設けることによって、非介護者が介護者の両側から把持部10を持ちながら歩行の補助を行うことが可能となる。
【0035】
更に平面上における歩行に際しては自力での歩行が行えるが、坂道や階段の登り降り、又は起ち上がりの際の補助として把持部を介護者が持上げるように吊り上げることによって脚部の負担を軽減させることが可能となる。
【0036】
【発明の効果】
以上述べて来た如く本発明によれば、吊り上げモーメントは臀部と下腹部に分散され、股下部分にかかることがないために、股ズレや局部的な痛みを発生することがなく、長時間の使用が可能となる。
また、臀部の一番硬い部分に吊り下げベルトが位置するために、吊下げベルトによる食い込みがなく、スムーズな歩行が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した吊下げ用歩行補助具の一例を示す説明図である。
【図2】本発明を適用した吊下げ用歩行補助具の他の例を示す説明図である。
【図3】本発明を適用した吊下げ用歩行補助具の一例の使用状態を示す側面説明図である。
【図4】本発明を適用した吊下げ用歩行補助具の一例の臀部側からの使用状態を示す説明図である。
【図5】本発明を適用した吊下げ用歩行補助具の他の例の使用状態を示す説明図である。
【図6】従来の吊下げ用歩行補助具の一例を示す説明図である。
【図7】従来の吊下げ用歩行補助具の他の例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 吊下げ用歩行補助具
2 大腿部固定ベルト
3 吊下げ用ベルト
4 下腹部固定ベルト
5 締付け調整部
6 挿通部
7 長さ調整部
8 リング部
9 ズボン本体
10 把持部
Claims (6)
- 股下の大腿部が巻回可能とされる大腿部固定ベルトと、
該大腿部固定ベルトの臀部側端に、その中途部が固着される吊下げ用ベルトと、
該吊下げ用ベルトが腰骨後方位置で摺動可能な状態で係留される下腹部固定ベルトと
を備える
ことを特徴とする吊下げ用歩行補助具。 - 前記大腿部固定ベルトに締付け調整機構を設けた
ことを特徴とする請求項1記載の吊下げ用歩行補助具。 - 前記下腹部固定ベルトに長さ調整機構を設けた
ことを特徴とする請求項1又は2記載の吊下げ用歩行補助具。 - ズボン様に形成されるズボン本体と、
前記ズボン本体の股下に装着される大腿部が巻回可能とされる大腿部固定バンドと、
該大腿部固定ベルトの臀部側端に、その中途部が固着される吊下げ用ベルトと、
前記ズボン本体に装着されると共に前記吊下げ用ベルトが腰骨後方位置で摺動可能な状態で係留される下腹部固定ベルトと
を備える
ことを特徴とする吊下げ用歩行補助具。 - 前記固定ベルトに締付け調整機構を設けた
ことを特徴とする請求項4記載の吊下げ用歩行補助具。 - 前記吊下げ用ベルトに把持部を設けた
ことを特徴とする請求項4又は5記載の吊下げ用歩行補助具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002237504A JP2004073445A (ja) | 2002-08-16 | 2002-08-16 | 吊下げ用歩行補助具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002237504A JP2004073445A (ja) | 2002-08-16 | 2002-08-16 | 吊下げ用歩行補助具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004073445A true JP2004073445A (ja) | 2004-03-11 |
Family
ID=32021229
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002237504A Pending JP2004073445A (ja) | 2002-08-16 | 2002-08-16 | 吊下げ用歩行補助具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004073445A (ja) |
Cited By (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR200469167Y1 (ko) * | 2010-11-30 | 2013-09-25 | 조성국 | 보행 보조기 |
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