JP2007183245A - 湿度センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】 センサ特性の変動の影響を排除することができ、湿度の検出精度を向上させることができる湿度センサを実現する。
【解決手段】 湿度センサ10の製造時においてセンサ特性を設定する際に、感湿膜17の含むことのできる最大水分量の初期値として下限値もしくは下限値に近い含むことのできる最大水分量を設定する。次に、湿度を変化させながら出力電圧を測定し、出力装置18においてセンサ特性Lを設定する。湿度の検出前にヒータ13により感湿膜17に含まれる水分を除去することにより、感湿膜17の含むことのできる最大水分量をセンサ特性Lが設定されたときの状態もしくはそれに近い値に復帰させることができる。従って、湿度の検出前に、湿度センサ10のセンサ特性を製造時に設定された初期状態のセンサ特性Lに再現性よく戻すことができるので、センサ特性の変動の影響を排除することができ、湿度の検出精度を向上させることができる。
【選択図】 図2

Description

この発明は、雰囲気の湿度を検出する湿度センサに関する。
従来より、雰囲気湿度を検出する湿度センサとして、例えば、特許文献1に記載されているように、吸湿性を有する高分子材料で形成された感湿膜を備えた湿度センサが知られている。この感湿膜は、数ナノオーダーの細孔を多数有しており、細孔内に雰囲気の水分が吸脱着することにより誘電率が変化する。通常、水の誘電率は高分子材料よりも大きいため、感湿膜に水分が吸着すると誘電率が大きくなる。そのため、感湿膜の容量値を検出することにより、雰囲気湿度を検出することができる。
特開平2−140654号公報
図6は、従来の湿度センサにおける感湿膜の含むことのできる最大水分量の変化による湿度センサのセンサ特性の変動を示す説明図である。図6(a)は、湿度の変化に伴う感湿膜の細孔径及び感湿膜の含むことのできる最大水分量の変化を模式的に示した説明図であり、図6(b)は、湿度センサのセンサ特性の変動の説明図である。横軸は雰囲気の相対湿度、縦軸はセンサの出力を示す。ここで、「センサ特性」とは、雰囲気の相対湿度に対するセンサ出力の関係をいう。湿度センサは、製造時にはセンサ特性Aに設定されていたものとする。
図6(a)に示すように、湿度センサの製造時において、感湿膜Fの細孔Pの細孔径はDAであり、感湿膜Fが含むことのできる最大水分量はVAであるとする。湿度センサが高湿度条件で保持されて、感湿膜Fが水分の吸収により膨潤した場合、細孔径はDAからDBに増大し、細孔径分布の平均値が大きくなる。
このとき、細孔径の増大に伴い、感湿膜Fが含むことのできる最大水分量がVAからVBに増大するため、雰囲気の水分を吸着しやすくなる。その結果、雰囲気の湿度が同じであっても、容量値の変化が大きくなるため、図6(b)に示すように、センサの出力が増大し、センサ特性Bに示すように、湿度に対する感度が上がる方向にセンサ特性が変動する。
このように、センサ特性Aからセンサ特性Bに変動した状態で湿度センサを使用した場合、以下のような問題が生じる。
例えば、雰囲気の湿度がRH1であった場合、あらかじめ設定されたセンサ特性Aによれば、出力がV1となる。しかし、実際には、感湿膜が雰囲気の水分により含むことのできる最大水分量が変化して、その結果センサ特性Bに変動しているため、出力はV2に上昇する。このとき、湿度センサはセンサ特性Aで設定されているので、出力V2に対応する湿度RH2が検出されることになり、実際の湿度RH1に比べて高い値が得られてしまう。
一方、図6(a)に示すように、湿度センサが低湿度条件で保持されて、感湿膜Fから水分が離脱し、収縮した場合、細孔径はDAからDCに減少し、細孔径分布の平均値が小さくなる。このとき、細孔径の減少に伴い、感湿膜Fが含むことのできる最大水分量がVAからVCに減少するため、雰囲気の水分を吸着しにくくなる。その結果、雰囲気の湿度が同じであっても、容量値の変化が小さくなるため、図6(b)に示すように、センサの出力が減少し、センサ特性Cに示すように、湿度に対する感度が下がる方向にセンサ特性が変動する。
このように、センサ特性Aからセンサ特性Cに変動した状態で湿度センサを使用した場合、以下のような問題が生じる。
例えば、雰囲気の湿度がRH1であった場合、あらかじめ設定されたセンサ特性Aによれば、出力がV1となる。しかし、実際には、感湿膜が水分の離脱による収縮でセンサ特性Cに変動しているため、出力はV3に低下する。このとき、湿度センサはセンサ特性Aで設定されているので、出力V3に対応する湿度RH3が検出されることになり、実際の湿度RH1に比べて低い値が得られてしまう。
つまり、上記のような湿度センサでは、湿度センサが湿度検出前におかれていた環境の湿度によって、あらかじめ設定されたセンサ特性が変動してしまい、湿度の検出誤差が生じるおそれがあった。
そこで、この発明は、センサ特性の変動の影響を排除することができ、湿度の検出精度を向上させることができる湿度センサを実現することを目的とする。
この発明は、上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、基板と、前記基板の同一基板面において相互間に間隔を置いて配置された一組の電極と、前記基板面において少なくとも前記電極間の領域に形成され、湿度に応じて容量値が変化する感湿部材と、前記各電極と電気的に接続され、前記感湿部材の容量値を検出し、その検出された容量値に対応するレベルの信号を出力する出力手段とを備え、前記湿度の変化及び前記レベルの変化が特定の関係となるように設定された湿度センサにおいて、前記感湿部材に含むことのできる最大水分量を減少させる手段および前記感湿部材に含むことのできる最大水分量を増加させる手段の少なくとも一方を備えることにより、前記感湿部材の含むことのできる最大水分量を、前記特定の関係が設定されたときの初期値もしくは初期値に近い状態に復帰させる復帰手段を備えた、という技術的手段を用いる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の湿度センサにおいて、車両に搭載されており、前記車両復帰手段は、前記車両のスタートスイッチのオン操作に伴い、前記感湿部材の含むことのできる最大水分量を、前記特定の関係が設定されたときの初期値もしくは初期値に近い状態に復帰させる、という技術的手段を用いる。
請求項3に記載の発明では、請求項1に記載の湿度センサにおいて、車両に搭載されており、前記車両復帰手段は、前記車両のスタートスイッチのオフ操作に伴い、前記感湿部材の含むことのできる最大水分量を、前記特定の関係が設定されたときの初期値もしくは初期値に近い状態に復帰させる、という技術的手段を用いる。
請求項4に記載の発明では、請求項1ないし請求項3のいずれか1つに記載の湿度センサにおいて、前記初期値は、前記感湿部材の含むことのできる最大水分量が下限値もしくは下限値に近い含むことのできる最大水分量である、という技術的手段を用いる。
請求項5に記載の発明では、請求項4に記載の湿度センサにおいて、前記感湿部材に含むことのできる最大水分量を減少させる手段は、前記復帰手段は、前記感湿部材を加熱する加熱手段である、という技術的手段を用いる。
請求項6に記載の発明では、請求項1ないし請求項3のいずれか1つに記載の湿度センサにおいて、前記初期値は、前記感湿部材の含むことのできる最大水分量が上限値もしくは上限値に近い含むことのできる最大水分量である、という技術的手段を用いる。
請求項7に記載の発明では、請求項6に記載の湿度センサにおいて、前記感湿部材に含むことのできる最大水分量を増加させる手段は、前記感湿部材に水分を添加する水分添加手段である、という技術的手段を用いる。
請求項8に記載の発明では、請求項6または請求項7に記載の湿度センサにおいて、前記感湿部材を加熱するための加熱手段を更に備えた、という技術的手段を用いる。
請求項9に記載の発明では、請求項1ないし請求項8のいずれか1つに記載の湿度センサにおいて、前記高分子材料はポリイミド系樹脂である、という技術的手段を用いる。
請求項10に記載の発明では、請求項1ないし請求項9のいずれか1つに記載の湿度センサにおいて、前記一組の電極は櫛歯状に形成された櫛歯部をそれぞれ備えており、前記櫛歯部が互いにかみ合うように配置されている、という技術的手段を用いる。
請求項1に記載の発明によれば、感湿部材に含むことのできる最大水分量を減少させる手段および感湿部材に含むことのできる最大水分量を増加させる手段の少なくとも一方を備える復帰手段により、感湿部材に含むことのできる最大水分量を調節して、感湿部材の含むことのできる最大水分量を、温度の変化及び出力手段から出力される信号のレベルの変化について特定の関係が設定されたときの初期値もしくは初期値に近い状態に復帰させることができる。
従って、湿度の検出前に、復帰手段によって湿度センサのセンサ特性を特定の関係設定時の初期状態に再現性よく戻すことができるので、センサ特性の変動の影響を排除することができ、湿度の検出精度を向上させることができる湿度センサを実現することができる。
請求項2に記載の発明によれば、復帰手段は、車両のスタートスイッチのオン操作に伴い、感湿部材の含むことのできる最大水分量を、特定の関係が設定されたときの初期値もしくは初期値に近い状態に復帰させるため、車室内の湿度など車両の制御に必要な湿度を検出する前に、湿度センサのセンサ特性を特定の関係に再現性よく戻すことができるので、センサ特性の変動の影響を排除することができ、湿度の検出精度を向上させることができる湿度センサを実現することができる。更に、車室内の湿度など車両の制御に必要な湿度を精度良く検出することができるので、車両の使用者は快適な運転を楽しむことができる。
請求項3に記載の発明によれば、復帰手段は、車両のスタートスイッチのオフ操作に伴い、感湿部材の含むことのできる最大水分量を、特定の関係が設定されたときの初期値もしくは初期値に近い状態に復帰させるため、例えば、車両の使用頻度が高い場合には、次に車両を使用するときに、湿度センサのセンサ特性が特定の関係となっているので、スタートスイッチのオン操作後直ちに室内湿度などを検出することができる。
請求項4に記載の発明によれば、初期値は、感湿部材の含むことのできる最大水分量が下限値もしくは下限値に近い含むことのできる最大水分量であるため、復帰手段により感湿部材の水分をできるだけ除去することにより、感湿部材の含むことのできる最大水分量を初期値に再現性よく戻すことができる。そのため、センサ特性の変動の影響を排除することができ、湿度の検出精度を向上させることができる。
請求項5に記載の発明によれば、感湿部材に含むことのできる最大水分量を減少させる手段は、感湿部材を加熱する加熱手段であるため、感湿部材の水分を減少させて効率よく感湿部材を収縮させることができる。また、水分を減少させる条件を制御することにより、感湿部材の含むことのできる最大水分量を制御することができる。例えば、必ず含むことのできる最大水分量を下限値にすることができる時間を求めておき、少なくともその時間以上水分を減少させることにより、感湿部材の含むことのできる最大水分量を確実に下限値にすることができる。また、ヒータなどの簡単な構造に作製することができる。
請求項6に記載の発明によれば、初期値は、感湿部材の含むことのできる最大水分量が上限値もしくは上限値に近い含むことのできる最大水分量であるため、復帰手段により感湿部材に対して水分をできるだけ添加することにより、感湿部材の含むことのできる最大水分量を初期値に再現性よく戻すことができる。そのため、センサ特性の変動の影響を排除することができ、湿度の検出精度を向上させることができる。
請求項7に記載の発明によれば、感湿部材に含むことのできる最大水分量を増加させる手段は、感湿部材に水分を添加する水分添加手段であるため、感湿部材に水分を添加して効率よく感湿部材を膨潤させることができる。また、水分を添加する条件を制御することにより、感湿部材に添加する水分量を制御することができる。例えば、必ず含むことのできる最大水分量を上限値にすることができる時間を求めておき、少なくともその時間以上水分を添加することにより、感湿部材の含むことのできる最大水分量を確実に上限値にすることができる。
請求項8に記載の発明によれば、加熱手段を更に備えているため、雰囲気の水分が多く感湿部材に結露した場合でも、加熱手段によって感湿部材を加熱することにより、結露した水分を除去することができるので、湿度センサが湿度を検出可能な状態に速やかに復帰させることができる。
請求項9に記載の発明によれば、感湿部材を構成する高分子材料としてポリイミド系樹脂を用いる。更に、ポリイミド系樹脂は耐熱性が高いので、加熱手段により高温まで加熱することが可能である。これにより、短時間で効率的に感湿部材の含むことのできる最大水分量を下限値もしくは下限値に近い含むことのできる最大水分量に復帰させることができる。
請求項10に記載の発明によれば、一組の電極は櫛歯状に形成された櫛歯部をそれぞれ備えており、櫛歯部が互いにかみ合うように配置されているため、それぞれの櫛歯部間の対向する面積の合計を大きくすることができる。また、櫛歯部間に凹んだ部分が形成されるため、櫛歯部間に介在する感湿部材の体積が増大し、湿度の変化に対する容量値の変化が増大するので、湿度センサの感度を向上させることができる。
[第1実施形態]
この発明に係る湿度センサの第1実施形態について、図を参照して説明する。図1は、湿度センサを基板の基板面上方から見た平面説明図である。図2は、図1のX−X矢視断面の一部を拡大した拡大断面図である。図3は、感湿膜の水分量による湿度センサのセンサ特性の変動を示す説明図である。
なお、図1及び図2では、説明のために一部を拡大して誇張して示している。
(湿度センサの構造)
図1及び図2に示すように、湿度センサ10は、基板11の基板面上に、第1絶縁膜12、ヒータ13、第2絶縁膜14、検出電極15、保護膜16、感湿膜17を順に積層して構成されている。
ヒータ13はヒータ電極パッド13aを介してヒータ制御装置19と電気的に接続されている。また、ヒータ制御装置19は車両のスタートスイッチ31と電気的に接続されている。検出電極15は、電極パッド15bを介して、感湿膜17の容量値を検出し、その検出された容量値に対応するレベルの電圧信号を出力する出力装置18と電気的に接続されている。
本実施形態では、基板11として、シリコンからなる半導体基板を用いる。基板11の基板面には、例えば、酸化けい素からなる第1絶縁膜12が形成されている。第1絶縁膜12上には、ヒータ13が、例えば、polySi薄膜により、後述する検出電極15の櫛歯部15aの直下に、それぞれの櫛歯部15aとほぼ同じ幅で蛇腹状に形成されている。
ヒータ13及び第1絶縁膜12の上面を覆って、例えばプラズマCVD法により、酸化けい素からなる第2絶縁膜14が形成されている。ここで、第2絶縁膜14は、ほぼ同じ厚さでヒータ13及び第1絶縁膜12を覆っているため、隣接するヒータ13の間には凹部14aが形成される。
図1に示すように、第2絶縁膜14の上面には、櫛歯状に形成された櫛歯部15aを有する一組の検出電極15、15が設けられている。各検出電極15は、第2絶縁膜14の上面にスパッタリング法によりアルミニウムを付着させ、ヒータ13の上方に、櫛歯状にパターニングして形成されている。ここで、一方の検出電極15の櫛歯部15aが、他方の検出電極15の櫛歯部15a間の間隙に配置されている。検出電極15には、アルミニウム以外にも、銅、金、白金等の低抵抗金属材料を用いることができる。
第2絶縁膜14の上面には、検出電極15を覆って、検出電極15を水分による腐食等から保護するための保護膜16が形成されている。保護膜16は、例えばプラズマCVD法により形成された窒化けい素膜である。ここで、保護膜16は、ほぼ同じ厚さで第2絶縁膜14の上面を覆っているため、隣接する検出電極15の間に凹部16aが形成される。
保護膜16の上面には、検出電極15及び検出電極15間を覆って、湿度に応じて容量値が変化する感湿膜17が形成されている。本実施形態では、感湿膜17は、ポリイミド系樹脂をスピンコート法や印刷法にて塗布後、所定温度で加熱して硬化することにより数μmの厚さに形成される。感湿膜17は、数ナノオーダーの細孔を多数有しており、細孔内に雰囲気の水分が吸脱着することにより誘電率が変化する。水の誘電率はポリイミド系樹脂の誘電率よりも大きいため、感湿膜17の細孔内に、雰囲気の湿度に応じて水分が吸着すると、吸着した水分量に応じて誘電率が大きくなる。そのため、隣接する検出電極15とこの検出電極15の間に介在する感湿膜17とにより構成されるコンデンサの容量値が変化する。この容量値は、出力装置18において検出され、容量値に対応するレベルの電圧信号が出力される。この出力された電圧信号から、後述するセンサ特性に基づいて、雰囲気の湿度が検出される。
ここで、検出電極15は櫛歯状に形成されているため、配置面積を小さくしつつ、それぞれの櫛歯部15aが互いに対向する面積の合計を大きくすることができる。これにより、雰囲気の湿度変化に伴って検出電極15間の容量値の変化量が大きくなり、湿度センサ10の感度が向上する。
更に、保護膜16の上面に凹部16aが形成され、隣接する検出電極15間に介在する感湿膜17の量が増加するため、ヒータ13が検出電極15の櫛歯部15aの直下に配置され、上記凹部16aが形成されていない場合に比べて、湿度センサ10の感度を向上させることができる。
(センサ特性の設定)
図3には、感湿膜17の含むことのできる最大水分量の変化による湿度センサ10のセンサ特性の変動を示す。横軸は雰囲気の相対湿度(%RH)、縦軸はセンサの出力電圧(V)を示す。
例えば、湿度センサ10の製造時における湿度の変化及び出力の変化の関係がセンサ特性Mであるとする。
湿度センサ10が湿度検出前におかれていた環境中の水分によって、感湿膜17の含むことのできる最大水分量がセンサ特性Mが設定された初期値から変動すると、つまり、感湿膜17の細孔径分布の平均値が変化すると、センサ特性がセンサ特性Mから変動する。
そのため、湿度検出時には、変動したセンサ特性に基づいた出力がなされ、その出力からセンサ特性Mに基づいて湿度が検出されるので、湿度の検出誤差が生じてしまう。
この現象を防止するためには、湿度の検出を行う前に、変動したセンサ特性をあらかじめ設定されたセンサ特性に戻せばよい。そのためには、あらかじめ設定されるセンサ特性を、容易に再現できるセンサ特性に設定する必要がある。
本実施形態では、まず、湿度センサ10の製造時において、センサ特性を設定する際に、感湿膜17の含むことのできる最大水分量の初期値として下限値もしくは下限値に近い含むことのできる最大水分量を設定する。次に、湿度を変化させながら出力電圧を測定し、両者の関係より出力装置18においてセンサ特性Lを設定する。
感湿膜17を低湿状態に放置すると、感湿膜17の細孔径分布の平均値が小さくなるため、雰囲気中から細孔内に吸着する水分量が減少する。そのため、湿度センサ10の出力が減少し、湿度に対する感度が下がる方向にセンサ特性が変動する。
例えば、湿度センサ10を、恒温槽などを用いて、温度を85℃、湿度を10%RH以下に制御した雰囲気に200時間保持すると、感湿膜17の含むことのできる最大水分量が下限値もしくは下限値に近い含むことのできる最大水分量となる。この状態を初期値として、湿度及び出力の関係からセンサ特性Lを設定する。感湿膜17の含むことのできる最大水分量が下限値である状態では、感湿膜17の細孔径分布の平均値が最小となるため、センサ特性Lは湿度に対する感度の下限値となる。
このように、感湿膜17の含むことのできる最大水分量の初期値を下限値もしくは下限値に近い含むことのできる最大水分量にしてからセンサ特性を設定すると、感湿膜17からできるだけ水分を除去することにより、センサ特性Lが設定されたときの初期値もしくは初期値に近い状態に復帰させることができるので、感湿膜17の含むことのできる最大水分量の制御が容易であり、再現性も高くすることができる。
ここで、感湿膜17は、湿度センサ10の製造時にヒータ13で加熱することにより、感湿膜17の含むことのできる最大水分量が下限値である状態に処理してもよい。これによれば、感湿膜17を含むことのできる最大水分量が下限値である状態に処理するために恒温槽などの設備を別途設ける必要がない。
(初期値への復帰)
湿度センサ10により湿度の検出を行う前に、センサ特性Lが設定されたときの初期値もしくは初期値に近い状態、即ち、感湿膜17の含むことのできる最大水分量を下限値もしくは下限値に近い状態に復帰させる。例えば、湿度センサ10が車両に搭載されている場合には、車両の使用者がイグニッションキーなどのスタートスイッチ31をオンに操作した時に、ヒータ制御装置19によってヒータ13に通電して、約100℃で30秒間加熱することにより、感湿膜17の含むことのできる最大水分量を下限値もしくは下限値に近い状態に復帰させることができる。
これにより、スタートスイッチ31をオンに操作した後に短時間で、感湿膜17の含むことのできる最大水分量をセンサ特性Lが設定されたときの初期値もしくは初期値に近い状態に復帰させ、製造時に設定したセンサ特性Lに基づいて湿度を検出できるようになる。
従って、感湿膜17が水分を含んでいる場合であっても、感湿膜17の含むことのできる最大水分量を下限値にすることにより、再現性の高いセンサ特性Lに基づいた湿度の検出が可能となるため、センサ特性の変動の影響を排除することができる。
また、車両の使用頻度が高い場合には、車両の使用者がスタートスイッチ31をオフに操作した時に、ヒータ13に通電して、感湿膜17の含むことのできる最大水分量を下限値に復帰させてもよい。この場合、湿度センサ10を即座に使用可能な状態にする必要がないため、例えば、加熱温度を65℃に下げて5分間加熱する、という緩やかな加熱条件にすることができる。
ここで、ヒータ13による感湿膜17の加熱は、スタートスイッチ31のオン操作、またはオフ操作の度に実施しなくてもよい。例えば、最後のオフ操作から次のオン操作までの間隔が6時間以内の場合にはヒータ13に通電しないようにしてもよい。
また、車両の使用者がヒータ13の加熱のオンオフを行うことができるスイッチを設け、例えば、車両の使用前にヒータ13の加熱のオン操作により感湿膜17の加熱を行う構成を採用することもできる。
ヒータ13に常時通電して加熱しておき、湿度の検出を行う場合にのみ加熱のオフを行い、湿度を検出する構成を採用することもできる。
また、スタートスイッチ31のオン操作直後やオフ操作直後のセンサ使用直前や直後ではなく、車両運転中にヒータ13による感湿膜17の加熱を行ってもよい。このような制御ができるのは、湿度センサ出力を他のシステム、たとえばエアコンシステム、で使用しない場合に限る。たとえば、内気センサにて車室内40℃を測定した場合や、日射センサで一定以上の日射量がある場合や、GPS情報や他の通信手段により季節・天気情報を入手し、それをECUが判断し湿度センサ出力をシステムで必要なしと判断した場合などである。
内気センサなどにより計測された車室内の温度に基づいて、ヒータ13を作動させる構成を採用することもできる。
例えば、冬場のように車室内の温度が例えば10℃以下の低温低湿状態である場合には、センサ特性が変動することがないため、ヒータ13を作動させる必要がない。また、夏場のように車室内の温度が例えば40℃以上の場合には、常時エアコンシステムが作動しているため、湿度センサ10の出力をエアコンシステムの制御に用いる必要がないので、ヒータ13を作動させ、変動したセンサ特性を復帰させることができる。
このように、例えば、車室内の温度により、ヒータ13を作動させたり、動作させないように制御する構成を用いることができる。これによれば、ヒータ13を必要な時にのみ作動させることができるので、電力の消費を少なくすることができる。なお、温度条件は、これに限定されるものではない。
(変更例)
基板11としては、ガラス基板、樹脂基板等の絶縁基板を適用することが可能である。
検出電極15が腐食などの環境劣化を起こさない場合には、保護膜16を形成しない構成を採用することもできる。また、検出電極15は、櫛歯構造に限定されるものではなく、例えば、平板型の電極を1枚ずつ対向させる構造としてもよい。
ヒータ13を形成する場所は第1絶縁膜12上に限定されるものではない。例えば、基板11の下面側に絶縁膜を形成し、この絶縁膜を介して配置してもよいし、感湿膜17の上面に形成することもできる。
感湿膜17は少なくとも検出電極15の櫛歯部15a間の領域に形成されていればよい。
[第1実施形態の効果]
(1)ヒータ13により、感湿膜17に含まれる水分量を蒸発により除去して、感湿膜17の含むことのできる最大水分量を、湿度センサ10の製造時にセンサ特性Lが設定されたときの下限値である状態もしくはそれに近い値に復帰させることができる。
従って、湿度の検出前に、ヒータ13によって湿度センサ10のセンサ特性を製造時に設定された初期状態のセンサ特性Lに再現性よく戻すことができるので、センサ特性の変動の影響を排除することができ、湿度の検出精度を向上させることができる湿度センサ10を実現することができる。
(2)車両のスタートスイッチ31のオン操作に伴い、ヒータ13により感湿膜17を加熱し、感湿膜17の含むことのできる最大水分量を下限値である状態もしくはそれに近い状態に復帰させるため、室内湿度などの湿度を検出する前に、湿度センサ10のセンサ特性をセンサ特性Lに再現性よく戻すことができるので、センサ特性の変動の影響を排除することができ、湿度の検出精度を向上させることができる湿度センサ10を実現することができる。更に、車室内の湿度など車両の制御に必要な湿度を精度良く検出することができるので、車両の使用者は快適な運転を楽しむことができる。
(3)車両のスタートスイッチ31のオフ操作に伴い、ヒータ13により感湿膜17を加熱し、感湿膜17の含むことのできる最大水分量を下限値である状態もしくはそれに近い状態に復帰させるため、湿度の検出感度を向上させることができる湿度センサ10を実現することができる。
(4)内気センサにて車室内40℃を測定した場合や、日射センサで一定以上の日射量がある場合や、GPS情報や他の通信手段により季節・天気情報を入手し、それをECUが判断し湿度センサ出力をシステムで必要なしと判断した場合などには、スタートスイッチ31のオン操作直後やオフ操作直後のセンサ使用直前や直後ではなく、車両運転中にヒータ13による感湿膜17の加熱を行うこともできる。これによれば、湿度センサ10を作動させる必要が生じるまで、ヒータ13による感湿膜17の加熱を行わず、湿度センサ10を作動させる直前に感湿膜17を加熱することができるので、湿度センサ10の電力の消費を少なくすることができる。
(5)感湿膜17をポリイミド系樹脂で形成しており、ポリイミド系樹脂は耐熱性が高いので、ヒータ13により高温まで加熱することが可能である。これにより、短時間で効率的に感湿膜17の含むことのできる最大水分量を下限値もしくは下限値に近い水分量に復帰させることができる。
(6)検出電極15は、櫛歯部15aが互いにかみ合うように配置されているため、それぞれの櫛歯部15a間の対向する面積の合計を大きくすることができる。また、櫛歯部15a間に凹部16aが形成されるため、櫛歯部15a間に介在する感湿膜17の体積が増加し、湿度の変化に対する容量値の変化が増大するので、湿度センサ10の感度を向上させることができる。
[第2実施形態]
この発明に係る湿度センサの第2実施形態について、図を参照して説明する。図4は、第2実施形態の湿度センサの一部断面図である。図5は、第2実施形態の湿度センサにおける感湿膜17の含むことのできる最大水分量による湿度センサのセンサ特性の変動を示す説明図である。横軸は雰囲気の相対湿度(%RH)、縦軸はセンサの出力(V)を示す。
なお、第1実施形態と同様の構成については、同じ符号を使用するとともに説明を省略する。
(湿度センサの構造)
図4に示すように、湿度センサ20には、第1実施形態の湿度センサ10に加えて、感湿膜17に水分を添加するための水分添加装置21が設けられている。ここで、水分添加装置21は、例えば、車両のエンジンルーム内に排ガスをフィードバックさせて高温高湿状態を作り出す装置である。
(センサ特性の設定)
本実施形態では、まず、湿度センサ20の製造時において、センサ特性を設定する際に、感湿膜17の含むことのできる最大水分量の初期値として上限値もしくは上限値に近い水分量を設定する。次に、湿度を変化させながら出力電圧を測定し、両者の関係より出力装置18においてセンサ特性Hを設定する。
感湿膜17を高湿状態に放置すると、感湿膜17の細孔径分布の平均値が大きくなるため、細孔内に吸着する水分量が増大する。そのため、湿度センサ20の出力が増大し、湿度に対する感度が上がる方向にセンサ特性が変動する。
図5に示すように、例えば、湿度センサ10を、恒温槽などを用いて、温度を85℃、湿度を90%RHに制御した雰囲気に200時間保持すると、感湿膜17に水分が添加され、感湿膜17の含むことのできる最大水分量が上限値もしくは上限値に近い含むことのできる最大水分量となる。この状態を初期値として、湿度及び出力電圧の関係からセンサ特性Hを設定する。感湿膜17の含むことのできる最大水分量が上限値である状態では、感湿膜17の細孔径分布の平均値が最大となるため、センサ特性Hは湿度に対する感度の上限値となる。
このように、感湿膜17の含むことのできる最大水分量の初期値を上限値もしくは上限値に近い含むことのできる最大水分量にしてからセンサ特性を設定すると、感湿膜17に対してできるだけ水分を添加することにより、センサ特性Hが設定されたときの初期値もしくは初期値に近い状態に復帰させることができるので、感湿膜17の含むことのできる最大水分量の制御が容易であり、再現性も高くすることができる。
ここで、上記の処理は、湿度センサ10の製造時に水分添加装置21により感湿膜17に水分を添加することにより行うこともできる。
(初期値への復帰)
湿度センサ20により湿度の検出を行う前に、感湿膜17に対して水分を添加して、センサ特性Hが設定されたときの初期値もしくは初期値に近い状態、即ち、感湿膜17の含むことのできる最大水分量を上限値もしくは上限値に近い状態に復帰させる。例えば、湿度センサ20が車両に搭載されている場合には、車両の使用者がイグニッションキーなどのスタートスイッチ31をオンに操作した時に、水分添加装置21によって感湿膜17に水分を添加することにより、感湿膜17の含むことのできる最大の水分量が上限値もしくは上限値に近い状態に復帰させることができる。
これにより、スタートスイッチ31をオンに操作した後に短時間で、感湿膜17の含むことのできる最大水分量をセンサ特性Hが設定されたときの初期値もしくは初期値に近い状態に復帰させ、製造時に設定したセンサ特性Hに基づいて湿度を検出できるようになる。
従って、感湿膜17が乾燥している場合であっても、感湿膜17の含むことのできる最大水分量を上限値にすることにより、再現性の高いセンサ特性Hに基づいた湿度の検出が可能となるため、センサ特性の変動の影響を排除することができる。
また、雰囲気の水分が多く感湿膜17に水分が結露した場合には、加湿を停止して、ヒータ13により感湿膜17を加熱して、結露を解消し、湿度センサ20が湿度を検出可能な状態に速やかに復帰させることができる。
ここで、感湿膜17への水分添加は、スタートスイッチ31のオン操作、またはオフ操作の度に実施しなくてもよい。例えば、最後のオフ操作から次のオン操作までの間隔が6時間以内の場合には感湿膜17に水分を添加しないようにしてもよい。
また、湿度センサ20の使用前に、使用者の操作により感湿膜17に水分を添加する構成を採用することもできる。
[第2実施形態の効果]
水分添加装置21により、感湿膜17に対して水分を添加して、感湿膜17の含むことのできる最大水分量を、湿度センサ10の製造時にセンサ特性Lが設定されたときの含むことのできる最大水分量が上限値である状態もしくはそれに近い状態に復帰させることができる。
従って、湿度の検出前に、湿度センサ20のセンサ特性を、製造時に設定された初期状態のセンサ特性Hに再現性よく戻すことができるので、センサ特性の変動の影響を排除することができ、湿度の検出精度を向上させることができる湿度センサ20を実現することができる。
[その他の実施形態]
(1)検出電極15をヒータとして用いる回路構成をしてもよい。この構成を用いると、検出電極15をヒータとして兼用できるため、ヒータ13及び第2絶縁膜14を形成する必要がなく、湿度センサ10の製造工程を短縮することができる。
(2)湿度センサ10に隣接した箇所に、温風を送風するドライヤーなどの送風手段を配置し、温風により感湿膜17の水分を除去することにより、感湿膜17の含むことのできる最大水分量が下限値である状態に処理する構成を使用することができる。この構成を使用すると、湿度センサ10にヒータ13を形成する必要がなく、簡単な構成で、感湿膜17の水分を取り除き、含むことのできる最大水分量が下限値である状態に処理することができる。
(3)湿度センサ10に隣接した箇所に、例えば、2.4GHzで発振するマグネトロンを形成して、水分を共振させることにより感湿膜17の含むことのできる最大水分量が下限値である状態に処理する構成を使用することができる。この構成を使用すると、ヒータ13で加熱する場合よりも短時間で感湿膜17の水分を取り除き、含むことのできる最大水分量が下限値である状態に処理することができる。
(4)湿度センサがヒータ13と水分添加装置21とを備え、予め湿度センサのセンサ特性L、Hが求められており、使用者が、湿度センサをセンサ特性Lに設定して用いるか、センサ特性Hに設定して用いるかを選択することができる構成を採用することもできる。
初期値をセンサ特性Lに設定した湿度センサは、乾燥した状態で使用する場合に特性変動を起こしにくく、初期値をセンサ特性Hに設定した湿度センサは、湿潤した状態で使用する場合に特性変動を起こしにくい。
そこで、この構成を用いると、使用者が湿度センサの使用環境を判断し、乾燥した状態で使用する場合には、センサ特性Lに設定し、ヒータ13を用いる構成を選択することができる。また、湿潤した状態で使用する場合には、センサ特性Hに設定し、水分添加装置21を用いる構成を選択することができる。
これにより、湿度センサの出荷前にセンサ特性L、Hを設定する必要がなく、汎用性の高い湿度センサを製造することができる。
ここで、上記のセンサ特性L、Hを選択する構成は、湿度センサ内に実装していてもよい。つまり、使用者が湿度センサに「センサ特性Lに対応するコマンド」または「センサ特性Hに対応するコマンド」を入力することにより、湿度センサが自動的に加熱または水分添加を行いセンサ特性を設定する構成を採用することもできる。
[各請求項と実施形態との対応関係]
ヒータ13及び水分添加装置21が請求項1に記載の復帰手段に、検出電極15が電極に、感湿膜17が感湿部材に、出力装置18が出力手段にそれぞれ対応する。更に、ヒータ13は請求項5に記載の加熱手段に、水分添加装置21は請求項7に記載の水分添加手段にそれぞれ対応する。
湿度センサを基板の基板面上方から見た平面説明図である。 図1のX−X矢視断面の一部を拡大した拡大断面図である。 感湿膜の水分量による湿度センサのセンサ特性の変動を示す説明図である。 第2実施形態の湿度センサの一部断面図である。 第2実施形態の湿度センサにおける感湿膜の水分量による湿度センサのセンサ特性の変動を示す説明図である。 従来の湿度センサにおける感湿膜の含むことのできる最大水分量の変化による湿度センサのセンサ特性の変動を示す説明図である。図6(a)は、湿度の変化に伴う感湿膜の細孔径及び感湿膜の含むことのできる最大水分量の変化を模式的に示した説明図であり、図6(b)は、湿度センサのセンサ特性の変動の説明図である。
符号の説明
10 湿度センサ
11 基板
13 ヒータ(復帰手段)
15 検出電極(電極)
17 感湿膜(感湿部材)
18 出力装置(出力手段)
20 湿度センサ
21 水分添加装置(復帰手段)
31 スタートスイッチ

Claims (10)

  1. 基板と、
    前記基板の同一基板面において相互間に間隔を置いて配置された一組の電極と、
    前記基板面において少なくとも前記電極間の領域に形成され、湿度に応じて容量値が変化する感湿部材と、
    前記各電極と電気的に接続され、前記感湿部材の容量値を検出し、その検出された容量値に対応するレベルの信号を出力する出力手段とを備え、
    前記湿度の変化及び前記レベルの変化が特定の関係となるように設定された湿度センサにおいて、
    前記感湿部材に含むことのできる最大水分量を減少させる手段および前記感湿部材に含むことのできる最大水分量を増加させる手段の少なくとも一方を備えることにより、前記感湿部材の含むことのできる最大水分量を、前記特定の関係が設定されたときの初期値もしくは初期値に近い状態に復帰させる復帰手段を備えたことを特徴とする湿度センサ。
  2. 車両に搭載されており、
    前記車両復帰手段は、前記車両のスタートスイッチのオン操作に伴い、前記感湿部材の含むことのできる最大水分量を、前記特定の関係が設定されたときの初期値もしくは初期値に近い状態に復帰させることを特徴とする請求項1に記載の湿度センサ。
  3. 車両に搭載されており、
    前記車両復帰手段は、前記車両のスタートスイッチのオフ操作に伴い、前記感湿部材の含むことのできる最大水分量を、前記特定の関係が設定されたときの初期値もしくは初期値に近い状態に復帰させることを特徴とする請求項1に記載の湿度センサ。
  4. 前記初期値は、前記感湿部材の含むことのできる最大水分量が下限値もしくは下限値に近い状態であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1つに記載の湿度センサ。
  5. 前記感湿部材に含むことのできる最大水分量を減少させる手段は、前記感湿部材を加熱する加熱手段であることを特徴とする請求項4に記載の湿度センサ。
  6. 前記初期値は、前記感湿部材の含むことのできる最大水分量が上限値もしくは上限値に近い状態であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1つに記載の湿度センサ。
  7. 前記感湿部材に含むことのできる最大水分量を増加させる手段は、前記感湿部材に水分を添加する水分添加手段であることを特徴とする請求項6に記載の湿度センサ。
  8. 前記感湿部材を加熱する加熱手段を更に備えたことを特徴とする請求項6または請求項7に記載の湿度センサ。
  9. 前記感湿部材はポリイミドであることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1つに記載の湿度センサ。
  10. 前記一組の検出電極は櫛歯状に形成された櫛歯部をそれぞれ備えており、前記櫛歯部が互いにかみ合うように配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか1つに記載の湿度センサ。
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