JP2018136134A - 湿度センサおよびその調整方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】感湿素子の調整が、過不足がなく適切に実施できるようにする。
【解決手段】第1判定部103は、感湿素子101が第1温度に加熱されている湿度センサの計測結果が変化しない状態が第1の規定時間継続する第1状態となったか否かを判定し、第2判定部104は、第1判定部103で第1状態となったと判定された状態で、更に湿度センサの計測結果が湿度0に対応する値となる第2状態を判定する。第2制御部105は、第2判定部104で第2状態となったと判定された場合に、感湿素子101の加熱を停止する。
【選択図】 図1
【解決手段】第1判定部103は、感湿素子101が第1温度に加熱されている湿度センサの計測結果が変化しない状態が第1の規定時間継続する第1状態となったか否かを判定し、第2判定部104は、第1判定部103で第1状態となったと判定された状態で、更に湿度センサの計測結果が湿度0に対応する値となる第2状態を判定する。第2制御部105は、第2判定部104で第2状態となったと判定された場合に、感湿素子101の加熱を停止する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、湿度センサおよびその調整方法に関し、特に、湿度に応じて素子計測値が変化する感湿素子を供える湿度センサおよびその調整方法に関する。
例えば、空調制御では、温度制御に加えて湿度制御が重要となる。湿度制御においては、湿度センサが用いられる。空調制御などには、例えば、容量変化式や抵抗変化式の湿度センサが用いられている。容量変化式の湿度センサでは、感湿素子における容量値から相対湿度を求めている(特許文献1,2参照)。また、抵抗変化式の湿度センサでは、感湿素子における抵抗値から湿度を求めている(特許文献3参照)。
このような湿度センサは、計測環境の雰囲気中に直接曝されて湿度を計測するため、感湿素子に対して雰囲気中の水分や薬品・溶液などのガスが収着する。例えば、感湿素子にガスが収着すると、感湿素子の素子計測値と初期の素子計測値との誤差が大きくなり、結果として、感湿素子の計測精度の低下を招く。更には、感湿素子に物質が収着し、また収着することにより、感湿素子の劣化を招く原因となる。特に、研究設備や工場などの様々な薬品が用いられる環境や、外気取り入れ口などで用いられる湿度センサは、感湿素子に水分以外の物質が収着しやすいため、上述した影響を大きく受けることになる。
上述した湿度センサの問題を解消するために、一般には、感湿素子を加熱することで収着している物質を除去(クリーニング)するようにしている。例えば、特許文献4に開示された技術では、一定の電圧を一定の時間印加したヒータの加熱により、上述した感湿素子のクリーニングを行うようにしている。
また、特許文献5に開示された技術では、現在使用している第1湿度センサをクリーニング(加熱)しているときの実測値と、現在使用していない第2湿度センサ(未加熱)の実測値との差により、次に使用する予定の第2湿度センサの次回のクリーニング条件を決定している。
しかしながら特許文献4の技術では、一定の熱量を与えることで調整(クリーニング)を行っているため、感湿素子に収着している物質の量が多い場合、調整が不足する。一方、上記技術では、感湿素子に収着している物質の量が少ない場合、必要以上に感湿素子を加熱するため、感湿素子の寿命を短くする恐れがある。
また、特許文献5の技術では、次回の調整を実施までに使用環境が変化した場合、決定されている調整条件は、最適な条件とはならない場合、調整の過不足が生じ、結果として、計測値に誤差要因を与えることになる。また、過度の調整によるセンサ寿命の低下につながる可能性がある。
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、感湿素子の調整が、過不足がなく適切に実施できるようにすることを目的とする。
本発明に係る湿度センサは、湿度に応じて素子計測値が変化する感湿素子を有し、感湿素子から計測した素子計測値に基づいて測定環境雰囲気中の湿度を計測する湿度センサであって、感湿素子に収着している水が除去される状態となる第1温度に感湿素子を加熱するように構成された第1制御部と、感湿素子が第1温度に加熱されている湿度センサの計測結果が変化しない状態が第1の規定時間継続する第1状態となったか否かを判定するように構成された第1判定部と、第1判定部で第1状態となったと判定された状態で、更に湿度センサの計測結果が湿度0に対応する値となる第2状態となったか否かを判定するように構成された第2判定部と、第2判定部で第2状態となったと判定された場合に感湿素子の加熱を停止するように構成された第2制御部と、第2判定部で第2状態となったと所定の時間以内に判定されない場合に感湿素子の加熱温度を上昇させて第2温度とするように構成された第3制御部と、第3制御部の制御により感湿素子の加熱温度を第2温度にした状態で、湿度センサの計測結果が変化しない状態が第2の規定時間継続する第3状態となったか否かを判定するように構成された第3判定部と、第3判定部で第3状態となったと判定されたことにより感湿素子の加熱を停止するように構成された第4制御部とを備える。
上記湿度センサにおいて、感湿素子が加熱された時間を積算するように構成された積算部と、積算部が積算した加熱時間が、予め定められている規定値を超えたかどうかを判断するように構成された判断部と、判断部が、加熱時間が規定値を超えたと判断した場合に感湿素子の交換時期であることを判定するように構成された第4判定部と備えるようにしてもよい。
上記湿度センサにおいて、感湿素子は、感湿膜と、感湿膜を挾む2つの電極とを備え、湿度センサは、2つの電極の間の容量値から湿度を求める容量変化式であり、第1判定部は、容量値が変化しない状態が第1の規定時間継続する第1状態となったか否かを判定し、第2判定部は、容量値が湿度0に対応する値である第2状態となったとか否かを判定し、第3判定部は、容量値が変化しない状態が第2の規定時間継続する第3状態となったとか否かを判定する。
上記湿度センサにおいて、感湿膜は、有機高分子材料から構成されている。
上記湿度センサの調整方法において、第1温度は100℃以上であればよい。
本発明に係る湿度センサの調整方法は、湿度に応じて素子計測値が変化する感湿素子を有し、感湿素子から計測した素子計測値に基づいて測定環境雰囲気中の湿度を計測する湿度センサの調整方法であって、感湿素子に収着している水が除去される状態となる第1温度に感湿素子を加熱する第1ステップと、感湿素子が第1温度に加熱されている湿度センサの計測結果が変化しない状態が第1の規定時間継続する第1状態となったとか否かを判定する第2ステップと、第2ステップで第1状態となったと判定された状態における湿度センサの計測結果が湿度0に対応する値となる第2状態となったとか否かを判定する第3ステップと、第3ステップで第2状態となったと判定された場合に感湿素子の加熱を停止する第4ステップと、第3ステップで第2状態となったと所定の時間内に判定されない場合に感湿素子の加熱温度を上昇させて第2温度とする第5ステップと、第5ステップで感湿素子の加熱温度を第2温度にした状態で、湿度センサの計測結果が変化しない状態が第2の規定時間継続する第3状態となったとか否かを判定する第6ステップと、第6ステップで第3状態となったと判定されたことにより感湿素子の加熱を停止する第7ステップとを備える。
上記湿度センサの調整方法において、感湿素子が加熱された時間を積算する第8ステップと、積算された加熱時間が、予め定められている規定値を超えたかどうかを判断する第9ステップと、第9ステップで、加熱時間が規定値を超えたと判断した場合に感湿素子の交換時期であることを判定する第10ステップとを備えるようにしてもよい。
上記湿度センサの調整方法において、感湿素子は、感湿膜と、感湿膜を挾む2つの電極とを備え、湿度センサは、2つの電極の間の容量値から湿度を求める容量変化式であり、第2ステップでは、容量値が変化しない状態が第1の規定時間継続する第1状態となったか否かを判定し、第3ステップでは、容量値が湿度0に対応する値である第2状態となったか否かを判定し、第5ステップでは、容量値が変化しない状態が第2の規定時間継続する第3状態となったか否かを判定する。
以上説明したように、本発明によれば、感湿素子を加熱することにより変化する湿度センサの計測結果が変化しない状態が規定時間継続することを判定するようにしたので、感湿素子の調整が、過不足がなく適切に実施できるようになる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態における湿度センサの構成を示す構成図である。この湿度センサは、感湿素子101、第1制御部102、第1判定部103、第2判定部104、第2制御部105、第3制御部106、第3判定部107、第4制御部108、積算部109、判断部110、第4判定部111、加熱部121、容量計測部122、および湿度導出部123を備える。この湿度センサは、感湿素子101から計測した素子計測値に基づいて測定環境雰囲気中の湿度を計測する。
感湿素子101は、湿度に応じて素子計測値が変化する。例えば、感湿膜と、感湿膜を挾む2つの電極とを備え、湿度センサは、素子計測値として2つの電極の間の容量値から湿度を求める容量変化式である(特許文献1,2参照)。感湿膜は、特定の架橋構造を有する高分子材料から構成されている。高分子材料は、例えば、メタクリル酸メチル樹脂(PMMA)、架橋したメタクリル酸メチル樹脂、ポリイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、フッ素含有ポリイミドである。感湿膜は、測定環境の湿度に応じて水分を収着し、含まれる水分が変化して誘電率が変化する。この結果、感湿素子101の静電容量が、測定環境の湿度に応じて変化する。
感湿素子101の静電容量は、容量計測部122で計測される。容量計測部122は、感湿膜を挾む2つの電極間の容量値を計測する。湿度導出部123は、容量計測部122によって計測された容量値と、相対湿度100%に対応する容量値である基準値と、現在の周囲温度の値に基づいて相対湿度を求めて出力する。
第1制御部102は、感湿素子101に収着している水が除去される状態となる第1温度(例えば100℃)に感湿素子101を加熱するように構成されている。第1制御部102は、加熱部121を制御して感湿素子101を加熱する。加熱部121は、感湿素子101に接触している構成、接触していない構成などがある。
第1判定部103は、感湿素子101が第1温度に加熱されている湿度センサの計測結果が変化しない状態が第1の規定時間継続する第1状態となったか否か判定するように構成されている。第1判定部103は、例えば、感湿素子101が第1温度に加熱されている湿度センサの計測結果が変化しない状態が10分間継続している第1状態となったか否かを判定する。第1判定部103は、例えば、感湿素子101が第1温度に加熱されている状態で、容量計測部122が計測している容量値が変化しない状態が10分継続している第1状態となったか否かを判定する。
第2判定部104は、第1判定部103で第1状態となったと判定された状態で、更に湿度センサの計測結果が湿度0(相対湿度0)に対応する値(相対湿度0または相対湿度0に近い規定値)となる第2状態となったか否かを判定するように構成されている。例えば、第2判定部104は、容量計測部122により計測されている容量値が相対湿度0に対応する値である第2状態となったか否かを判定する。なお、第2判定部104は、湿度導出部123が求めた相対湿度が0となる第2状態となったか否かを判定してもよい。ここで、加熱処理により厳密な相対湿度0の状態には達しない場合もあるが、第2状態の判定を相対湿度0に近い規定値としてもよく、第2状態に所定の幅を設けて判定してもよい。
第2制御部105は、第2判定部104で第2状態となったと判定された場合に、感湿素子101の加熱を停止するように構成されている。例えば、第2制御部105は、加熱部121の動作を停止することで、感湿素子101の加熱を停止する。一方、第3制御部106は、第2判定部104で第2状態となったと所定の時間内に判定されない場合に、感湿素子101の加熱温度を上昇させて第2温度(例えば150℃)とするように構成されている。例えば、第3制御部106は、加熱部121を制御して加熱温度を150℃に上昇させて感湿素子101を加熱する。
第3判定部107は、第3制御部106の制御により感湿素子101の加熱温度を第2温度にした状態で、湿度センサの計測結果が変化しない状態が第2の規定時間継続する第3状態となったか否かを判定するように構成されている。第2の規定時間と前述した第1の規定時間とは、同じでもよく、異なっていてもよい。第3判定部107は、例えば、感湿素子101が第2温度に加熱されている湿度センサの計測結果が変化しない状態が10分間継続している第3状態となったか否かを判定する。第3判定部107は、例えば、感湿素子101が第2温度に加熱されている状態で、容量計測部122が計測している容量値が変化しない状態が10分継続している第3状態となったか否かを判定する。
第4制御部108は、第3判定部107で第2状態となったと判定されたことにより感湿素子101の加熱を停止するように構成されている。
第1制御部102の制御により加熱部121に加熱される感湿素子101は、収着している水などの物質が気化(蒸発)して減少していく。このように、収着している水などの物質が減少すると、この減少に伴い、感湿素子101の容量が変化(低下)する。加熱を継続すると、いずれ、感湿素子101に収着していた物質はなくなる。このように、感湿素子101に収着していた物質がなくなると、感湿素子101の容量は、初期の状態となり、これ以上変化しなくなる。上述した感湿素子101の容量変化は、容量計測部122により計測される容量値に現れる。
積算部109は、感湿素子101が加熱された時間を積算するように構成されている。判断部110は、積算部109が積算した加熱時間が、予め定められている規定値を超えたかどうかを判断するように構成されている。第4判定部111は、判断部110が、加熱時間が規定値を超えたと判断した場合に感湿素子101の交換時期であることを判定するように構成されている。
次に、本発明の実施の形態における湿度センサの調整方法について、図2のフローチャートを用いて説明する。
まず、ステップS201で、感湿素子101に収着している水が除去される状態となる第1温度(例えば100℃)に感湿素子101を加熱する(第1ステップ)。例えば、第1制御部102により加熱部121を制御して、感湿素子101を100℃に加熱する。
次に、ステップS202で、湿度センサによる計測を開始する。計測の開始により、感湿素子101の静電容量が容量計測部122で計測され、湿度導出部123により湿度が求められて出力される。
次に、ステップS203で、感湿素子101が第1温度に加熱されている湿度センサの計測結果が変化しない状態が第1の規定時間継続する第1状態となったか否かを判定する(第2ステップ)。例えば、第1判定部103が、感湿素子101が第1温度に加熱されている状態で、容量計測部122が計測している容量値が変化しない状態が、10分継続している第1状態となったか否かを判定する。
ステップS203で、第1判定部103が第1状態となったことを判定すると(ステップS203のyes)、ステップS204で、第1状態となったと判定された状態で、さらに湿度センサの計測結果が湿度0に対応する値となる第2状態となったか否かを判定する(第3ステップ)。例えば、第2判定部104が、容量計測部122により計測されている容量値が、湿度0に対応する値である第2状態となったかどうかを判定する。
ステップS204で、第2判定部が第2状態となったことを判定すると(ステップS204のyes)、ステップS205で、感湿素子101の加熱を停止する(第4ステップ)。例えば、第2制御部105が、加熱部121の動作を停止し、感湿素子101の加熱を停止する。
次に、ステップS204で、第2状態となったと所定の時間内に判定されない場合(ステップS204のno)、ステップS201で、感湿素子101の加熱温度を上昇させて第2温度とする(第5ステップ)。例えば、第2状態となったと所定の時間内に判定されない場合、第3制御部106が、加熱部121を制御して加熱温度を150℃に上昇させて感湿素子101を加熱する。
次に、ステップS211で、湿度センサの計測結果が変化しない状態が第2の規定時間継続する第3状態となったか否かを判定する(第6ステップ)。例えば、第3判定部107が、感湿素子101が第2温度に加熱されている状態で、容量計測部122が計測している容量値が変化しない状態が10分継続している第3状態となったか否かを判定する。
ここで、感湿素子101における計測精度の低下の原因が、例えば水(H2O)の収着のみの場合、感湿素子101からの水の脱離温度である第1温度(例えば100℃以上)に感湿素子101を加熱すれば、感湿素子101に収着している水は、いずれ除去される。従って、感湿素子101に収着している物質が水のみの場合、第1温度に加熱されている感湿素子101の容量は、図3に示すように、C1の状態から最終的に湿度0に対応する値C0となる。この場合、第1判定部103が第1状態(ti=10分)を判定したときに、容量計測部122により計測されている容量値は、湿度0に対応する値となっている。この状態が、ステップS204で「yes」として判定される。なお、加熱を終了すれば、雰囲気の水分が感湿素子101に収着し始めるので、感湿素子101の容量は上昇する。
感湿素子101に対する水の収着量が異なっている場合、図4に示すように、加熱前の感湿素子101の容量はC1の場合とC2の場合とがある。しかしながら、感湿素子101に収着している物質が水のみであれば、第1温度に加熱されている感湿素子101の容量は、いずれC0となる。
一方、感湿素子101における計測精度の低下の原因が、例えば水の収着に加え、水より沸点の高い有機物の収着の場合、上述した状態とは異なる挙動となる。この場合、第1温度(100℃)に感湿素子101を加熱すれば、感湿素子101に収着している水は、いずれ除去され、感湿素子101の容量が変化しない状態が10分程度継続するものとなる。しかしながらこの第1状態では、感湿素子101には、まだ上記有機物が収着している。このため、第1状態であっても、図5に示すように、感湿素子101の容量は、最終的に湿度0に対応する値C0とはならず、より高いC2となる。この状態が、ステップS204で「no」として判定される。
上述したように、感湿素子101に有機物が収着している場合、第1温度(100℃)に感湿素子101を加熱して水を感湿素子101から除去した後、更に高い温度で感湿素子101を加熱して有機物を感湿素子101から除去すればよい。より高い温度で加熱を行うことで、感湿素子101の容量は、C2から低下し、いずれC0となる。この状態が、10分継続すれば(第3状態)、ステップS211で「yes」として判定される。上述したように、感湿素子101に収着している物質の除去は、一般にクリーニングと称されている。
以上のように、ステップS211で、第3状態となったと判定されれば(ステップS211のyes)、ステップS205で感湿素子101の加熱を停止する(第7ステップ)。
次に、ステップS206で、感湿素子101が加熱された時間を換算する。次に、ステップS207で、ステップS206で換算された時間を感湿素子101が加熱された時間として積算する(第8ステップ)。例えば、積算部109が、感湿素子101が加熱された時間を換算して積算する。次に、ステップS208で、積算された加熱時間が、予め定められている規定値を超えたかどうかを判断する(第9ステップ)。例えば、判断部110が、積算部109が積算した加熱時間が、予め定められている規定値を超えたかどうかを判断する。
ステップS208で、積算された加熱時間が規定値を超えたと判断された場合(ステップS208のyes)、ステップS209で、感湿素子101の交換時期であることを判定し、交換を促す通知をユーザに視認可能に出力する(第10ステップ)。例えば、第4判定部111が、加熱時間が規定値を超えたと判断された場合に、感湿素子101の交換時期であることを判定し、交換を促す通知を、図示しない表示部に表示する。
ここで、感湿素子101は、加熱を継続すると、いずれ故障する。この故障となるまでの寿命時間は、加熱の温度に対応している。例えば、予め実施した実験などにより、所定の基準温度で加熱を継続することで、感湿素子101が故障する寿命時間が求められる。
上述したステップS206の換算は、湿度センサの調整方法を実施したときに採用された実際の加熱温度と上記基準温度との関係より、調整を実施したときの加熱の時間を、基準温度で加熱した場合の時間に換算する。
例えば、基準温度Txにおける寿命時間txは、アレニウスモデルによる寿命予測式により「tx=A×exp[E/(k×Tx)]」から求めることができる。なお、Aは定数、Eは活性化エネルギー、kはボルツマン定数である。
また、実際の調整時(クリーニング時)の温度と時間から、基準温度における時間への変換に必要な変換係数のテーブル(変換テーブル)を予め求めておき、変換テーブルを用いて時間を変換してもよい。変換テーブルは、例えば、積算部109に記憶しておき、積算部で時間の変換を実施すればよい。
なお、第1制御部102、第1判定部103、第2判定部104、第2制御部105、第3制御部106、第3判定部107、第4制御部108、積算部109、判断部110、第4判定部111は、図6に示すように、CPU(Central Processing Unit;中央演算処理装置)301と主記憶装置302と外部記憶装置303とネットワーク接続装置304となどを備えたコンピュータ機器から構成されたものであり、主記憶装置に展開されたプログラムによりCPUが動作することで、上述した各機能が実現される。ネットワーク接続装置304は、ネットワーク305に接続する。また、各機能は、複数のコンピュータ機器に分散させるようにしてもよい。
以上に説明したように、本発明によれば、感湿素子を加熱することにより変化する湿度センサの計測結果が変化しない状態が規定時間継続することを判定するようにしたので、感湿素子の調整が、過不足がなく適切に実施できるようになる。
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で、当分野において通常の知識を有する者により、多くの変形および組み合わせが実施可能であることは明白である。例えば、感湿素子は、高分子材料から構成されているものに限るものではない。また、湿度センサは、容量変化式に限るものではなく、抵抗変化式であってもよい。
101…感湿素子、102…第1制御部、103…第1判定部、104…第2判定部、105…第2制御部、106…第3制御部、107…第3判定部、108…第4制御部、109…積算部、110…判断部、111…第4判定部、121…加熱部、122…容量計測部、123…湿度導出部。
Claims (8)
- 湿度に応じて素子計測値が変化する感湿素子を有し、前記感湿素子から計測した素子計測値に基づいて測定環境雰囲気中の湿度を計測する湿度センサであって、
前記感湿素子に収着している水が除去される状態となる第1温度に前記感湿素子を加熱するように構成された第1制御部と、
前記感湿素子が前記第1温度に加熱されている前記湿度センサの計測結果が変化しない状態が第1の規定時間継続する第1状態となったか否かを判定するように構成された第1判定部と、
前記第1判定部で前記第1状態となったと判定された状態で、更に前記湿度センサの計測結果が湿度0に対応する値となる第2状態となったか否かを判定するように構成された第2判定部と、
前記第2判定部で前記第2状態となったと判定された場合に前記感湿素子の加熱を停止するように構成された第2制御部と、
前記第2判定部で前記第2状態となったと所定の時間以内に判定されない場合に前記感湿素子の加熱温度を上昇させて第2温度とするように構成された第3制御部と、
前記第3制御部の制御により前記感湿素子の加熱温度を前記第2温度にした状態で、前記湿度センサの計測結果が変化しない状態が第2の規定時間継続する第3状態となったか否かを判定するように構成された第3判定部と、
前記第3判定部で前記第3状態となったと判定されたことにより前記感湿素子の加熱を停止するように構成された第4制御部と
を備えることを特徴とする湿度センサ。 - 請求項1記載の湿度センサにおいて、
前記感湿素子が加熱された時間を積算するように構成された積算部と、
前記積算部が積算した加熱時間が、予め定められている規定値を超えたかどうかを判断するように構成された判断部と、
前記判断部が、前記加熱時間が前記規定値を超えたと判断した場合に前記感湿素子の交換時期であることを判定するように構成された第4判定部と
を備えることを特徴とする湿度センサ。 - 請求項1または2記載の湿度センサにおいて、
前記感湿素子は、感湿膜と、前記感湿膜を挾む2つの電極とを備え、前記湿度センサは、前記2つの電極の間の容量値から湿度を求める容量変化式であり、
前記第1判定部は、前記容量値が変化しない状態が前記第1の規定時間継続する前記第1状態となったか否かを判定し、
前記第2判定部は、前記容量値が湿度0に対応する値である前記第2状態となったとか否かを判定し、
前記第3判定部は、前記容量値が変化しない状態が前記第2の規定時間継続する前記第3状態となったとか否かを判定する
ことを特徴とする湿度センサ。 - 請求項3記載の湿度センサにおいて、
前記感湿膜は、有機高分子材料から構成されていることを特徴とする湿度センサ。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の湿度センサの調整方法において、
前記第1温度は100℃以上であることを特徴とする湿度センサ。 - 湿度に応じて素子計測値が変化する感湿素子を有し、前記感湿素子から計測した素子計測値に基づいて測定環境雰囲気中の湿度を計測する湿度センサの調整方法であって、
前記感湿素子に収着している水が除去される状態となる第1温度に前記感湿素子を加熱する第1ステップと、
前記感湿素子が前記第1温度に加熱されている前記湿度センサの計測結果が変化しない状態が第1の規定時間継続する第1状態となったとか否かを判定する第2ステップと、
前記第2ステップで前記第1状態となったと判定された状態における前記湿度センサの計測結果が湿度0に対応する値となる第2状態となったとか否かを判定する第3ステップと、
前記第3ステップで前記第2状態となったと判定された場合に前記感湿素子の加熱を停止する第4ステップと、
前記第3ステップで前記第2状態と所定の時間内に判定されない場合に前記感湿素子の加熱温度を上昇させて第2温度とする第5ステップと、
前記第5ステップで前記感湿素子の加熱温度を第2温度にした状態で、前記湿度センサの計測結果が変化しない状態が第2の規定時間継続する第3状態となったとか否かを判定する第6ステップと、
前記第6ステップで前記第3状態となったと判定されたことにより前記感湿素子の加熱を停止する第7ステップと
を備えることを特徴とする湿度センサの調整方法。 - 請求項6記載の湿度センサの調整方法において、
前記感湿素子が加熱された時間を積算する第8ステップと、
積算された加熱時間が、予め定められている規定値を超えたかどうかを判断する第9ステップと、
前記第9ステップで、前記加熱時間が前記規定値を超えたと判断した場合に前記感湿素子の交換時期であることを判定する第10ステップと
を備えることを特徴とする湿度センサの調整方法。 - 請求項6または7記載の湿度センサの調整方法において、
前記感湿素子は、感湿膜と、前記感湿膜を挾む2つの電極とを備え、前記湿度センサは、前記2つの電極の間の容量値から湿度を求める容量変化式であり、
前記第2ステップでは、前記容量値が変化しない状態が前記第1の規定時間継続する前記第1状態となったか否かを判定し、
前記第3ステップでは、前記容量値が湿度0に対応する値である前記第2状態となったか否かを判定し、
前記第5ステップでは、前記容量値が変化しない状態が前記第2の規定時間継続する前記第3状態となったか否かを判定する
ことを特徴とする湿度センサの調整方法。
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2017
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