JP2007182329A - ブームホイストシリンダクレーン用油圧装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】下部ワークス(16)上に上部ワークス(12)が回転自在に据え付けられ、上部ワークスにブーム(26)が回動自在に取り付けられているブームホイストシリンダクレーン(10)は、上部ワークスに回動自在に連結されたマスト(36)と、上部ワークスに回動自在に連結された油圧シリンダ(34)とを有する。マストと上部ワークスとの連結部は、油圧シリンダと上部ワークスとの連結部から離隔していて、その高さ位置よりも低い高さ位置にある。マストは、油圧シリンダに回動自在に連結されており、ブームは、マストと油圧シリンダとの連結部の近くの位置で、マストか油圧シリンダかのいずれかにぶら下げ状態で連結されている。
【選択図】図1
Description
例えばクレーンのような大型建設機械の移動性を向上させる一案は、建設機械を分解して一層小さくて取扱いが容易な構成要素の状態にすることである。すると、別々の構成要素を新たな作業現場まで運搬でき、ここでこれらを組み立てる。
大型クレーンの各種構成要素は80,000ポンドという大きな重量のものなので、アシストクレーンはその所要容量を考慮すると、非常に高い輸送費を伴う。
その結果、設計者は、クレーンの組立て及び分解を行う自動取扱い装置の開発に従事していた。これまでに開発された自動取扱い装置のうち大抵のものは、ごく僅かな数の構成要素にしか分解する必要のない小型クレーン用であった。
クレーンその他の機械は、その構成要素に動力を供給するために油圧アクチュエータ、主としてモータ及びシリンダを使用する場合が多い。かかるアクチュエータのための油圧動力は通常、1又は2以上の油圧ポンプに動力供給する1又は2以上のディーゼルエンジンによって得られる。クレーンその他の機械の油圧システムは通常、油圧流体が低圧リザーバ、例えば大気圧状態のタンクからポンプの取入れ口に吸い込まれる開(又はオープン)ループシステムである。アクチュエータで用いられた流体は、リザーバに戻される。閉(又は、クローズド)ループ油圧システムは、エネルギ効率は良いが、一般に構造が複雑である。閉ループ油圧システムを用いて油圧ブームホイストシリンダを含む機械の構成要素を作動させれば、有利である。
本発明の一特徴のブームホイストシリンダクレーンは、下部ワークス上に回転自在に据え付けられた上部ワークスと、上部ワークスに回動自在に取り付けられたブームと、マストと、油圧シリンダとを有する。マストと油圧シリンダは両方とも、上部ワークスに回動自在に連結されている。マストと上部ワークスとの連結部は、油圧シリンダと上部ワークスとの連結部から離隔していて、その高さ位置よりも低い高さ位置にある。マストは、油圧シリンダに回動自在に連結されている。ブームは、マストと油圧シリンダとの連結部の近くの位置で、マストか油圧シリンダかのいずれかにぶら下げ状態で連結されている。
本発明のもう一つの特徴は、クレーンへのカウンタウエイトの自動組付け装置及び方法である。クレーンは、下部ワークス上に回転自在に据え付けられた上部ワークスと、油圧シリンダに回動自在に連結されたマストと、マスト及び油圧シリンダで支持されたブームと、カウンタウエイトと、第1の端部及び第2の端部を備えたカウンタウエイト回動フレームとを有し、カウンタウエイト回動フレームの第1の端部は、上部ワークスに回動自在に連結されている。自動組付け方法は以下の工程を有する。先ず最初に、カウンタウエイトを上部ワークスの後ろに位置決めする。次に、カウンタウエイトをカウンタウエイト回動フレームの第2の端部に回動自在に連結する。次いで、カウンタウエイトをマストと油圧シリンダとの連結部の近くの位置でマストか油圧シリンダかのいずれかにぶら下げ状態で連結する。次に、油圧シリンダを伸長させてカウンタウエイトを上昇させる。
最後に、カウンタウエイトをその作用位置に固定する。
さらにもう一つの特徴によれば、本発明は、多位置ワイヤロープガイドを有するクレーン及びクレーンの組立て中にワイヤロープガイドを再位置決めする方法に関する。クレーンは、下部ワークス上に回転自在に据え付けられた上部ワークスと、ブームバット及びブームトップを備えたブームと、荷ホイストラインと、荷ホイストラインを案内するワイヤロープガイドとを有する。ワイヤロープガイド再位置決め方法は以下の工程を有する。先ず最初に、ワイヤロープガイドの可動シーブをブームバットの端部上に位置決めする。次に、荷ホイストラインを、クレーンに組付けられるべき他のクレーン構成要素の吊上げに用いるためにワイヤロープガイドに通して掛ける。クレーンの組立てがほぼ完了すると、荷ホイストラインをワイヤロープガイドから外し、ワイヤロープガイドの可動シーブをブームバットの上方内側部上の位置まで回動させる。次に、ブームトップをブームバットに組み付ける。最後に、荷ホイストラインをワイヤロープガイドに通してブームトップに到達させる。
しかしながら、組み立てられるべきクレーン構成要素を吊り上げるために荷ホイストラインを使用できるようにするには、一般にワイヤロープガイド及びシーブをブームバットに付加的に取り付けることが必要になる。しかしながら、ワイヤロープガイド及びシーブをブームバットの端部に恒久的に取り付けることはできない。というのは、これらがブームトップへの連結作業の邪魔になり、或いはブームへの少なくとも不要な重さの追加となるからである。本発明は、ブームバットの端部上の位置とブームバットの上方側部上の位置との間で回動できるワイヤロープガイドを設けることにより、これら課題を解決する。ワイヤロープガイドのシーブは、その通常の作用位置では、荷ホイストラインが組立てブームの邪魔にならないようにするためにブームバットの上方側部上に位置決めされる。組立て作業の際、シーブをブームバットの端部上に位置させた状態でワイヤロープガイドを再位置決めすることができ、したがって、ワイヤロープガイドに通して掛けられた荷ホイストラインをブームバットと併用して対象物の吊上げ及び位置決めを行うことができるようになる。
別な特徴によれば、本発明は、下部ワークス上に上部ワークスが回転自在に据え付けられ、上部ワークスにブームが回動自在に取り付けられているクレーンであって、上部ワークスに回動自在に連結されたマストと、第1の複動油圧シリンダとを有し、該複動油圧シリンダが、ボア、ボア内に設けられていて、前記シリンダのピストン側の端部を形成するピストン、及び前記ピストン側端部と反対側でピストンに連結されていて、ボアの出口端から延び出ているが、ボアの出口端のところで密封され、かくして前記シリンダのロッド側の端部を形成するロッドとを含み、前記シリンダが、前記ピストン側端部と連通する第1の通路及び前記ロッド側端部と連通する第2の通路を有し、前記シリンダの前記ピストン側端部及びロッドのうち一方が、上部ワークスに回動自在に連結され、前記シリンダの前記ピストン側端部及びロッドのうち他方が、マストに回動自在に連結され、前記クレーンは更に、動作中、油圧回路の低圧側と流体連通する低圧ポート及び油圧回路の高圧側と流体連通する高圧ポートを備えた閉ループ油圧ポンプと、前記油圧ポンプからの流体を第1の通路か第2の通路かのいずれか一方に差し向けることができ、次に他方の第1又は第2の通路からの流体を油圧ポンプに戻るよう差し向けるように閉ループ油圧ポンプと複動油圧シリンダを連結する油圧ライン付き流れ方向制御装置とを有することを特徴とするクレーンに関する。
上記利点及び他の利点、並びに本発明の内容は、以下に詳細に説明する構成及び作用の細部を参照すると、明らかになろう。
上部ワークス12には、ブーム26が回動自在に連結されている。ブーム26は、ブームトップ28及びテーパ付きブームバット30を含む。ブーム26は又、ブーム26の全長を増すようブームトップ28とブームバット30との間に連結された1又は2以上のブームインサート32を有するのがよい。ブーム26の角度は、上部ワークス12に回動自在に連結された一対の油圧ブームホイストシリンダ34によって制御される。マスト36が、油圧ブームホイストシリンダ34のピストンロッド38と上部ワークス12との間に回動自在に連結されている。ブームホイストシリンダ34は、好ましくはその下端部近傍の箇所又は位置で上部ワークス12に連結されるが、これをブームホイストシリンダ34のボア40に沿う任意の箇所又は位置で上部ワークス12に連結してもよい。ブーム26は、1又は2以上のブームペンダント42によって油圧ブームホイストシリンダ34のピストンロッド38及びマスト36に連結されている。ブームペンダント42は、マスト36か油圧ブームホイストシリンダ34のピストンロッド38かのいずれに連結しても良いが、好ましくは、マスト36と油圧ブームホイストシリンダ34のピストンロッド38との連結部の近くの位置で連結される。ブーム26が安全作業角度を越えないようにするためにブームバックストップ44が設けられている。
マスト36は、ブームペンダント42及び油圧ブームホイストシリンダ34中の力を最適化するよう、油圧ブームホイストシリンダ34とブームペンダント42との連結部を、ブーム26の軸線から距離を置いた位置で支持している。また、この構成により、油圧ブームホイストシリンダ34は、ブーム26の軸線と垂直な成分を有する力をもたらすことができる。この力は、ブームペンダント42によってブーム26の端部に伝達される。
油圧ブームホイストシリンダ34を伸長させることにより、ブーム26のフロントと地面との間の角度が減少する。逆に、油圧ブームホイストシリンダ34を引っ込めると、ブーム26のフロントと地面とのなす角度が増大する。通常の動作条件の下では、油圧ブームホイストシリンダ34及びブームペンダント42は、ブーム26の重量及びクレーン10によって吊り上げられている荷のために引張状態にある。逆に、マスト36は、通常の動作条件の下では圧縮状態にある。
ブームホイストシリンダ34と回転ベッド14との連結部は、マスト36と回転ベッド14との連結部の後方で且つこれよりも高い位置にある。図3及び図4で最も良く分かるように、この構成により、クレーン10を輸送のために分解したとき、油圧ブームホイストシリンダ34及びマスト36を上部ワークス12の頂部上のほぼ水平な位置まで下降させることができる。分解状態のクレーン10の全高を最小限に抑えて、作業現場への輸送及び作業現場からの輸送の際に、道路交通上の高さ制限規則を破らないようにすることが重要である。また、この構成により、油圧ブームホイストシリンダ34は、ブーム26を水平よりも低い角度に下げたときでもブームを制御することができる。
上部ワークス12は、荷を吊り上げるための1又は2以上の荷ホイストライン46を更に有する。各荷ホイストライン46は、上部ワークス12の回転ベッド14上に支持された荷ホイストラインドラム48のまわりに掛けられている。荷ホイストラインドラム48は、荷ホイストライン46を巻き出すか、或いは巻き取るよう回転する。荷ホイストライン46は、ブームバット30の上方内側部に取り付けられたワイヤロープガイド50を通り、ブームトップ28の上端部に位置した複数のブームトップシーブ56のまわりに掛けられている。ワイヤロープガイド50により、荷ホイストライン46は、ブーム26のラチス構造の邪魔にならないようになる。一般に、フックブロック54が各荷ホイストライン46に取り付けられている。
図12及び図13で最も良く分かるように、位置決め可能なシーブ80は、ブームバット30の上方内側部及び端部に隣接した内縁84又はその近傍でブームバット30に回動自在に連結された回動フレーム82で支持される。また、好ましい実施形態のワイヤロープガイド50は、ブームバット30の上方内側部上に位置した固定シーブ86を有する。固定シーブ86は、ブームバット30の内側部に取り付けられた固定フレーム88によって支持されている。また、固定フレーム88は、位置決め可能なシーブ80がブームバット30の上方内側部上の第2の位置にあるとき(図13に示されている)、回動フレーム82を支持する。
位置決め可能なシーブ80がブームバット30の端部上の第1の位置にあるとき、回動フレーム82は、ブームバット30の上方外側部及び端部に隣接した外縁90又はその近傍のところでブームバット30の端部に連結されている(図12参照)。
図3を参照して説明すると、分解状態のブームホイストシリンダクローラクレーン10は、輸送トレーラ100に載せて作業現場まで運搬される。付加的な構成要素、例えばブームトップ28、任意の数のブームインサート32、クローラ24、車体カウンタウエイト22及び上部カウンタウエイト組立体62は、クレーン10への組付けに先立って、別個の輸送トレーラ(図示せず)に載せて運ばれる。
図3及び図4を参照すると、油圧ブームホイストシリンダ34のピストン38を引っ込めて油圧ブームホイストシリンダ34及びマスト36を輸送トレーラ100から持ち上げる。次に、ブームバットペンダント102をブームバット30の端部とマスト36との間に連結する。好ましい自動組立て方法では、ワイヤロープガイド50をまず最初にブームバット30の端部に取り付ける。次に、ブームバットペンダント102の一端を、マスト36とブームホイストシリンダ34との連結部の近くの位置でマスト36に連結する。次に、ブームバットペンダント102の他端をワイヤロープガイド50の回動フレーム82に連結する。ブームバットペンダント102は、使用されていないとき、マスト36に格納状態で連結されたままである。次に、油圧ブームホイストシリンダ34をもう少し引っ込めてブームバット30を輸送トレーラ100から持ち上げる(図4)。
図5及び図6を参照すると、荷ホイストライン46が、ワイヤロープガイド50の固定シーブ86と位置決め可能なシーブ80の周りに掛け渡されている。フックブロック54が荷ホイストライン46に装着されている。荷ホイストライン46の端をブームバット30に連結する。今や荷ホイストライン46及び油圧ブームホイストシリンダ34を使用してクローラ24を輸送トレーラ100から取り外し、これらを車体20への取付けのために位置決めする。荷ホイストラインドラム48を回転させて荷ホイストライン46を巻き出したり巻き取ったりすると、フックブロック54を上昇させたり下降させることができる。油圧ブームホイストシリンダ34を伸長させるか、或いは引っ込めることによってブームバット30の角度を変化させることができ、それによりフックブロック54に取り付けられた対象物をクレーン10から一層遠ざけるか、或いはこれに近づける。車体20に対する上部ワークス12の位置は、旋回ベアリング18の回転によって制御する。クローラ24をいったん正しく位置決めすると、次にこれを車体20に取り付ける。車体20へのクローラ24の組付け方法及び装置は、米国特許第5,427,256号に開示されている。車体20へのクローラ24の別の組付け方法が、米国特許出願第07/762,764号に開示されている。
図7を参照すると、今や、他のクレーン構成要素をクレーン10への組付けのために位置決めするためにクレーン10を用いることができる。例えば、荷ホイストライン46及び油圧ブームホイストシリンダ34を用いると、車体カウンタウエイト22を位置決めしてこれらを車体20に組み付けることができる。
また、油圧ブームホイストシリンダ34を用いて上部カウンタウエイト組立体62を上部ワークス12に組み付ける。図8で最も良く分かるように、クレーン10を用いて上部カウンタウエイト組立体62を輸送トレーラ(図示せず)から吊り上げてこれをクレーン10の後ろ側で地上に置く。次に、一対のカウンタウエイトペンダント110を各々、カウンタウエイト回動フレーム114の各側に連結されたリンク112に取り付ける。各カウンタウエイトペンダント110の一端を、油圧ブームホイストシリンダ34とマスト36との連結部の近くの位置でマスト36にピン結合する。使用しない場合は、カウンタウエイトペンダント110は、マスト36に格納状態で連結されたままである(図7参照)。
図8で最も良く分かるように、好ましい実施形態の上部カウンタウエイト組立体62は、カウンタウエイトトレー66上に支持された複数のカウンタウエイト64を含む。カウンタウエイトトレー66の各側部の内部には複数のペンダント116が取り付けられている。
図9で最も良く分かるように、次に、油圧ブームホイストシリンダ34を伸長させて上部カウンタウエイト組立体62を地上から吊り上げる。上部カウンタウエイト組立体62を油圧ブームホイストシリンダ34によって上方に吊り上げているとき、カウンタウエイト回動フレーム114は、上部カウンタウエイト組立体62をカウンタウエイト回動フレーム114と上部ワークス12との連結部の軸線の周りに垂直方向の円弧を描いて旋回させる。ペンダント116とカウンタウエイト回動フレーム114との連結部は、上部カウンタウエイト組立体62の重心の前方に位置し、したがって上部カウンタウエイト組立体62は、回動フレーム14によって吊り上げられると、クレーン10の後部に向かって傾斜するようになる。
図12及び図13を参照して説明すると、ワイヤロープガイド50は、ブームバット30の端部上の第1の位置からブームバット30の上方内側部上の第2の位置に再配置されている。図12で最も良く分かるように、油圧ブームホイストシリンダ34は伸長されてブームバット30を地上に載置している。地面がワイヤロープガイド50にとって邪魔にならないようブロッキング130がブームバット30の外縁90の下に配置されている。次に、フックブロック54及び荷ホイストライン46をワイヤロープガイド50から取り外す。次に、回動フレーム82とブームバットの外縁90を連結しているピン132を取り外す。次に、油圧ブームホイストシリンダ34を引っ込めて、回動フレーム82を、これとブームバット30の内縁84との回動自在な連結部の周りに上向きの円弧を描いて上昇させる。図13に示すように、回動フレーム82を固定フレーム88に隣接して位置決めする。次に、ピン134を回動フレーム82及び固定フレーム88の穴に通して回動フレーム82を固定フレーム88に連結する。
図18及び図19を参照して説明すると、ブームバットペンダント102を第1のフレーム306から取り外して第2のフレーム308に設けられた吊上げリンク320に再連結する。吊上げリンクピン322(なお、これは使用中でない場合に吊上げリンク320を固定する)を取り外して吊上げリンク320がブームバットペンダント102と一緒に回動できるようにする。次に、油圧ブームホイストシリンダ34を引っ込め、第2のフレーム308を第1のフレーム306と第2のフレーム308との間の回動自在な連結部の周りに旋回させることによって、第2のフレーム308を第1のフレーム306に向かって上方へ引き上げる。それと同時に、第2のフレーム308を上昇させながら折り畳み自在なストラット310を折り畳む。
図21を参照して説明すると、次に、油圧ブームホイストシリンダ34を伸長させることによりワイヤロープガイド300をブームバット30の上方内側部上に下降させる。次に、ピン326を取り付けてワイヤロープガイド300の第1のフレーム306をブームバット30の上方内側部に剛結する。次に、索具用プラットホーム312を下降させて定位置に配置する。
図15を参照して説明すると、油圧ブームホイストシリンダ34を引っ込めてブーム26を吊り上げ、ブームバット30の軸線を、組付け状態のブームトップ28とブームインサート32の軸線に整列させる。次に、ブームバット30の端部の外縁90を組付け状態のブームトップ28とブームインサート32に連結してブーム26の組立てを完了する。
クレーン10の自動分解を行うには、上述の方法を逆の順序で行う。
すなわち、開ループポンプによってシリンダ34のような複動シリンダに動力を供給する。というのは、ピストンを動かすのにシリンダのロッド側端部が必要とする流体は、シリンダのピストン側端部から押し出される流体よりも少ないからである。開ループポンプは、リザーバから油圧流体を引き入れ、流体はシリンダからリザーバへ戻される。かくして、シリンダのロッド側端部とピストン側端部との間の容積差を容易に達成できる。
ブーム26を上昇させるとき、シリンダ34を引っ込める。閉ループ可変容積形ポンプ201をストローク動作させてライン211,212,213,214を加圧する。流体を通路216に流入させて逆止弁224を通って各シリンダ34のロッド側端部240に流入させる。ブームホイスト方向制御弁225を電気的にブームアップ位置に動作させ、このブームアップ位置では、ライン210,215中のチャージポンプ203からの流れがブームホイスト方向制御弁225を通ってライン215,215から出て各シリンダ34に設けられているパイロット作動式弁221に流れる。パイロット信号は、パイロット作動式弁221を開き、油圧流体が通路218を通ってシリンダのボア236から出る。ライン234,232,231は、流体をポンプ201のポート202に戻す。
パイロット信号はパイロット作動式弁223を開き、それにより油圧流体が通路216を通ってシリンダ34のロッド側端部240から流れ出るようにする。この時点で、ポンプ201の流れ方向を逆にし、ポート202はポンプ201の吐出しポートとなる。流れはライン231,234、逆止弁222及び通路218を通り、ロッド38を伸長させる。しかしながら、シリンダ34は引張状態にあるので、取入れポート204及びライン211,214は依然として高圧状態のままである。
カウンタウエイト位置決め作業中、シリンダ34は圧縮状態にある。オペレータがシリンダに命令を与えてこれらを伸長させると、ライン231,232,233,234は、油圧回路の高圧側となり、逆止弁222を通ってシリンダ34のピストン側端部238に油圧流体を供給する。ポート202は、閉ループポンプ201の吐出し高圧ポートになる。ブームホイスト方向制御弁225は、チャージポンプ203からの圧力がライン215,263,264を通って流れてパイロット作動式弁223を開き、それにより流体が通路216から流出できるように配置されている。伸長モードでは、付属ポンプ205からの追加の補充流れがライン251,253,254を通って補充熱油マニホルド206内へもたらされる。ライン233内の圧力により、パイロットラインは弁229を動作させ、流体がライン255からライン213内へ流れ、次にライン212,211内の流れと合流し、ポンプに設けられているポート204を通ってポンプ201に戻るようになる。もう一度、付属ポンプ205によって供給された補充流体を油圧回路の低圧側に供給する。
ブームホイスト方向制御弁225を引込み位置に電気的に操作して、ライン215内のチャージポンプ203からの流れがブームホイスト方向制御弁225を通り、ライン265,266から各シリンダ34に取り付けられたパイロット作動式弁221に流れるようにする。パイロット信号はパイロット作動式弁221を開き、それにより油圧流体をシリンダ34のピストン側端部238から流出させる。この時点で、ポンプ201の流れ方向は逆になり、ロッド38は引っ込みを開始するようになる。しかしながら、ライン231,232,233,234は依然として高圧ラインの状態のままである。というのは、シリンダ34が圧縮状態にあるからである。それゆえ、ポート202は取入れポートであるが、依然として高圧側ポートでもある。ライン212,214からの過剰の流体は、ライン213、弁229、ライン255,257、リリーフ弁227及びライン259を通って出て冷却器に至り、次にリザーバへ流れる。
パイロット作動式弁221,223は同一のものであり、好ましくはサン・ハイドローリックス社から入手できるモデルNo.DKJS−XHN弁カートリッジである。これらは、内部静的ドレンを備えた二方向弁を開くためのパイロットとして知られている。リリーフ弁226及び逆止弁222は好ましくは、サン・ハイドローリックス社からの同一市販モデルSCIA−CCNカートリッジ内へ両方とも組み込まれる。リリーフ弁228及び逆止弁224は、一つのカートリッジの同一部分である。4つ全てのカートリッジは、シリンダの中間部に取り付けられた単一マニホルド内へねじ込まれる。このマニホルドはシリンダ34の一体部分である溶接配管によってシリンダ34の両端部に連結されている。リリーフ弁228は好ましくは5000psiにセットされ、リリーフ弁226は好ましくは3000psiにセットされている。弁228,226,223,221からの漏れは、低圧リザーバに差し向けられ、この低圧リザーバは好ましくは大気圧状態のタンクである。
ポンプアンロード弁は又、タンクにブリードするオリフィス283を有する。リリーフ弁285が、ピストン逆止弁282と並列関係で設けられている。リリーフ弁285は、ポンプ205が作動中であるが、ライン252内に流体が必要とされていないとき、圧力を逃がすことができるが、逆止弁282は開いていない。通常、ライン251中の流れは、弁282中へ差し向けられる。というのは、パワービヨンド弁は、ピストン逆止弁282を開くための信号をライン281中へ出すからである。オリフィス283により、圧力はライン281から抜け、したがって流体がライン252を通って流れることが望まれるときには、逆止弁282は閉じることができるようになる。流体がポンプアンロード弁280から流れているとき、フィルタ270がこの流体を清浄にし、したがって補充熱油マニホルド206を通って閉ループ回路に入る流体が濾過されるようになる。相当大きな抵抗271を備えた逆止弁は、もしフィルタ270が目詰まり状態になると、熱油マニホルド206への並行な流路を提供する。好ましくは、フィルタ(図示せず)が過給器とチャージポンプ203との間に設けられる。過給器は好ましくは、75psiの油圧流体を供給する。
好ましい熱油シャットル弁229は、シャットル弁を自動的に動作させるようライン213,233に連結された圧力パイロットラインを有している。ライン233内の圧力がライン213内の圧力よりも高いと、ライン255は、ライン213に連結されるようになる。他方、ライン213内の圧力がライン233内の圧力よりも高いと、ライン255はライン233に連結されるようになる。
油圧装置又は油圧系統は好ましくは、全クレーン制御機能の一部としてマイクロコンピュータによって制御される。油圧利用機能を制御するためにマイクロコンピュータを用いる吊上げクレーン用の制御装置の例が、米国特許第5,189,605号、米国特許第5,297,019号及び米国特許第5,579,931号に開示されており、かかる米国特許全ての内容を本明細書の一部を形成するものとして引用する。したがって、クレーン10は好ましくは、油圧系統中の別々の箇所で流体圧力をモニターするトランスデューサを有する。制御装置そのもの及びトランスデューサの配置場所は、本発明の範囲には入らない。
12 上部ワークス
16 下部ワークス
26 ブーム
28 ブームトップ
32 ブームインサート
34 油圧ブームホイストシリンダ
36 マスト
50 ワイヤロープガイド
Claims (89)
- 下部ワークス上に上部ワークスが回転自在に据え付けられ、上部ワークスにブームが回動自在に取り付けられているクレーンであって、カウンタウエイトと、上部ワークスとカウンタウエイトとの間に回動自在に連結されたカウンタウエイト回動フレームとを有し、カウンタウエイト回動フレームは、カウンタウエイト回動フレームと上部ワークスとの連結部により構成される軸線の周りに鉛直方向の弧を描いて回動できることを特徴とするクレーン。
- カウンタウエイト回動フレームは、第1及び第2のストラットから成り、各ストラットは、第1の端部及び第2の端部を備えていることを特徴とする請求項1記載のクレーン。
- 第1のストラットの第1の端部は、上部ワークスの第1の側部に回動自在に連結され、第2のストラットの第1の端部は、上部ワークスの第2の側部に回動自在に連結され、第1及び第2のストラットの第2の端部は、カウンタウエイトに回動自在に連結されていることを特徴とする請求項2記載のクレーン。
- カウンタウエイト回動フレームは、2本の脚部を横部材で連結した「U」字形フレームであることを特徴とする請求項1記載のクレーン。
- フレームの各脚部は、上部ワークスとカウンタウエイトとの間に回動自在に連結されていることを特徴とする請求項4記載のクレーン。
- カウンタウエイトは、カウンタウエイトトレーで支持され、カウンタウエイトトレーは、カウンタウエイト回動フレームとカウンタウエイトトレーとの間に回動自在に連結された複数のペンダントを有することを特徴とする請求項1記載のクレーン。
- クレーンは、カウンタウエイト回動フレームにぶら下げ状態で連結された油圧シリンダを有することを特徴とする請求項1記載のクレーン。
- 油圧シリンダをカウンタウエイト回動フレームにぶら下げ状態で連結するのにワイヤロープペンダントが用いられていることを特徴とする請求項7記載のクレーン。
- カウンタウエイトは、油圧シリンダ及びカウンタウエイト回動フレームによって吊り下げられることを特徴とする請求項7記載のクレーン。
- クレーンは、マストと上部ワークスとの間に回動自在に連結された油圧シリンダを有し、該油圧シリンダは、カウンタウエイトの支持、上昇又は下降を行うよう伸縮自在であることを特徴とする請求項1記載のクレーン。
- 油圧シリンダは、ワイヤロープペンダントによってカウンタウエイトに連結されていることを特徴とする請求項10記載のクレーン。
- 下部ワークス上に回転自在に据え付けられた上部ワークスと、油圧シリンダに回動自在に連結されたマストと、マスト及び油圧シリンダで支持されたブームと、カウンタウエイトと、上部ワークスに回動自在に連結された第1の端部及び第2の端部を備えたカウンタウエイト回動フレームとを有するクレーンの組立て方法であって、カウンタウエイトを上部ワークスの後ろに位置決めする工程a)と、カウンタウエイトをカウンタウエイト回動フレームの第2の端部に回動自在に連結する工程b)と、カウンタウエイトをマストか油圧シリンダかのいずれかにぶら下げ状態で連結する工程c)と、油圧シリンダを伸長させてカウンタウエイトを上昇させる工程d)と、カウンタウエイトをその作用位置に固定する工程e)とを有することを特徴とする方法。
- クレーンは、ワイヤロープペンダントを有し、前記工程c)は、ワイヤロープペンダントをマストとカウンタウエイト回動フレームの第2の端部との間にピン結合する工程を含むことを特徴とする請求項12記載の方法。
- 前記工程d)では、カウンタウエイト回動フレームをカウンタウエイト回動フレームと上部ワークスとの連結部により構成される軸線の周りに鉛直方向の弧を描いて回動させることを特徴とする請求項12記載の方法。
- カウンタウエイト回動フレームは、第1及び第2のストラットから成り、各ストラットは、第1の端部及び第2の端部を備え、第1のストラットの第1の端部は、上部ワークスの第1の側部に回動自在に連結され、第2のストラットの第1の端部は、上部ワークスの第2の側部に回動自在に連結されており、前記工程b)では、カウンタウエイトを第1及び第2のストラットの第2の端部に回動自在に連結することを特徴とする請求項12記載の方法。
- カウンタウエイト回動フレームは、2本の脚部を横部材で連結した「U」字形フレームであり、各脚部は、上部ワークスに回動自在に連結されており、前記工程b)では、カウンタウエイトをカウンタウエイト回動フレームに回動自在に連結することを特徴とする請求項12記載の方法。
- カウンタウエイトは、カウンタウエイトに連結された複数のペンダントで支持され、前記工程b)では、カウンタウエイト回動フレームをペンダントに回動自在に連結することを特徴とする請求項12記載の方法。
- 前記工程e)は、カウンタウエイトを上部ワークスに連結する工程を含むことを特徴とする請求項12記載の方法。
- クレーンは、上部ワークスに連結された動力装置用ベースを有し、前記工程e)は、カウンタウエイトを動力装置用ベースにピン結合する工程を含むことを特徴とする請求項12記載の方法。
- 上部ワークスが下部ワークス上に回転自在に据え付けられているクレーンであって、側部、上部ワークスに回動自在に連結された第1の端部、及び第2の端部を備えたブームバットを有するブームと、荷ホイストラインと、ブームバットに回動自在に連結されていて、ブームの第2の端部上の第1の位置とブームバットの上方側部上の第2の位置との間で回動できるワイヤロープガイドとを有することを特徴とするクレーン。
- ワイヤロープガイドは、第1及び第2のシーブを有することを特徴とする請求項20記載のクレーン。
- ブームバットの第2の端部は、第1及び第2の縁を有し、第1のシーブは、ブームバットの第1の縁に回動自在に連結された第1のフレームで支持され、第2のシーブは、第1のフレームに回動自在に連結された第2のフレームで支持され、第2のフレームは、ワイヤロープガイドが第1の位置にあるとき、ブームバットの第2の縁に着脱自在に連結されることを特徴とする請求項21記載のクレーン。
- 荷ホイストラインは、ワイヤロープガイドが第1の位置にあるとき、第1のシーブと第2のシーブに掛け渡されることを特徴とする請求項22記載のクレーン。
- 荷ホイストラインは、ワイヤロープガイドが第2の位置にあるとき、ワイヤロープガイドに通されることを特徴とする請求項22記載のクレーン。
- 折り畳み自在なストラットが、ワイヤロープガイドの第1のフレームと第2のフレームとの間に連結されていることを特徴とする請求項22記載のクレーン。
- ワイヤロープガイドは、吊上げリンクを更に有することを特徴とする請求項22記載のクレーン。
- ワイヤロープガイドは、索具用プラットホームを更に有することを特徴とする請求項22記載のクレーン。
- 上部ワークスが下部ワークス上に回転自在に据え付けられているクレーンであって、上部ワークスに回動自在に連結された第1の端部、及びブームインサート又はブームトップと結合するよう形作られている第2の端部を備えたブームバットと、ブームバットの第2の端部に連結されていて、第1及び第2のシーブを有するワイヤロープガイドと、ワイヤロープガイドの第1のシーブと第2のシーブに掛け渡された荷ホイストラインとを有することを特徴とするクレーン。
- 第1及び第2のシーブは、荷ホイストラインをブームバットの第2の端部の外周部の周りに案内するよう位置決めされていることを特徴とする請求項28記載のクレーン。
- ブームバットの第2の端部は、第1及び第2の縁を有し、第1のシーブは、ブームバットの第1の縁に連結された第1のフレームで支持され、第2のシーブは、ブームバットの第2の縁に連結された第2のフレームで支持され、第1のフレームは、第2のフレームに連結されていることを特徴とする請求項28記載のクレーン。
- 折り畳み自在なストラットは、第1のフレームと第2のフレームとの間に連結されていることを特徴とする請求項30記載のクレーン。
- 第1のフレームとブームバットの第1の縁との連結部は、回動自在であることを特徴とする請求項30記載のクレーン。
- 第1のフレームと第2のフレームとの連結部は、回動自在であることを特徴とする請求項30記載のクレーン。
- 第2のフレームとブームバットの第2の縁との連結部は、解除自在であることを特徴とする請求項30記載のクレーン。
- ワイヤロープガイドは、吊上げリンクを更に有することを特徴とする請求項30記載のクレーン。
- ワイヤロープガイドは、索具用プラットホームを更に有することを特徴とする請求項30記載のクレーン。
- 下部ワークス上に回転自在に据え付けられた上部ワークスと、ブームバット及びブームトップを備えたブームと、荷ホイストラインと、ワイヤロープガイドを有するクレーンの組立て方法であって、ワイヤロープガイドをブームバットの端部に取り付ける工程a)と、荷ホイストラインをワイヤロープガイドに通して掛ける工程b)と、荷ホイストラインをワイヤロープガイドから取り外す工程c)と、ワイヤロープガイドをブームバットの上方側部上の位置まで回動させる工程d)と、ブームトップをブームバットに組み付ける工程e)と、荷ホイストラインをワイヤロープガイドに通してブームトップまで延ばす工程f)とを有することを特徴とする方法。
- クレーンは、他の着脱自在なクレーン構成部品を有し、前記方法は、前記工程b)の後であって前記工程c)の前に、荷ホイストラインを用いて他の着脱自在なクレーン構成要素を位置決めする工程i)と、他の着脱自在なクレーン構成要素をクレーンに組み付ける工程ii)とを有することを特徴とする請求項37記載の方法。
- 他のクレーン構成要素は、2つのクローラを含み、クローラは、前記工程ii)の際に下部ワークスに組み付けられることを特徴とする請求項38記載の方法。
- 他のクレーン構成要素は、1又は2以上のカウンタウエイトを含み、カウンタウエイトは、前記工程ii)の際に下部ワークスに組み付けられることを特徴とする請求項38記載の方法。
- ブームは、1又は2以上のブームインサートを有し、前記工程e)は、1又は2以上のブームインサートをブームバットとブームトップとの間に連結する中間工程を含むことを特徴とする請求項37記載の方法。
- クレーンは、油圧シリンダに回動自在に連結されると共にブームにぶら下げ状態で連結されたマストを有し、前記方法では、ブームを支持すると共にブーム角度を制御するために油圧シリンダが用いられることを特徴とする請求項37記載の方法。
- クレーンは、油圧シリンダに回動自在に連結されると共にブームバットにぶら下げ状態で連結されたマストを有し、マスト及び油圧シリンダを用いてブームバットの支持、上昇、下降を行い、それにより他の着脱自在なクレーン構成要素を位置決めしやすいようにすることを特徴とする請求項38記載の方法。
- ワイヤロープガイドは、第1及び第2のシーブを有し、前記工程b)は、荷ホイストラインを両方のシーブに通して掛け渡す工程を含むことを特徴とする請求項38記載の方法。
- クレーンは、上部ワークスに回動自在に連結されたマスト及び油圧シリンダを有し、マストは、油圧シリンダに回動自在に連結されており、前記工程d)は、マストをワイヤロープガイドにぶら下げ状態で連結する工程i)と、油圧シリンダを用いてワイヤロープガイドをブームバットの端部の近くの位置まで回動させる工程ii)と、マストをワイヤロープガイドから取り外す工程 iii)とを含むことを特徴とする請求項38記載の方法。
- ブームバットの端部は、第1及び第2の縁を有し、第1のシーブは、ブームバットの第1の縁に回動自在に連結された第1のフレームで支持され、第2のシーブは、第1のフレームに回動自在に連結されると共にブームバットの第2の縁に着脱自在に連結された第2のフレームで支持され、前記工程d)は、第2のフレームをブームバットの第2の縁から取り外す工程i)と、第2のフレームを第1のフレームに向かって回動させる工程ii)と、第1のフレームをブームバットの側部上の位置まで回動させる工程 iii)とを含むことを特徴とする請求項44記載の方法。
- ワイヤロープガイドは、第1のフレームと第2のフレームとの間に連結された折り畳み自在なストラットを有し、前記工程ii)は、ストラットを折り畳む工程を含むことを特徴とする請求項46記載の方法。
- クレーンは、油圧シリンダに回動自在に連結されたマストを有し、ブームバットの端部は、第1及び第2の縁を有し、第1のシーブは、ブームバットの第1の縁に回動自在に連結された第1のフレームで支持され、第2のシーブは、第1のフレームに回動自在に連結されると共にブームバットの第2の縁に着脱自在に連結された第2のフレームで支持され、前記工程d)は、マストをワイヤロープガイドの第2のフレームにぶら下げ状態で連結する工程i)と、第2のフレームをブームバットの第2の縁から取り外す工程ii)と、油圧シリンダを用いて第2のフレームを第1のフレームに向かって回動させる工程 iii)と、油圧シリンダを用いて第1のフレームをブームバットの側部上の位置まで回動させる工程iv)と、マストをワイヤロープガイドの第2のフレームから取り外すv)とを含むことを特徴とする請求項44記載の方法。
- 下部ワークス上に回転自在に据え付けられた上部ワークスと、ブームバット及び1又は2以上のシーブを備えた着脱自在なブームトップを有するブームと、荷を吊り上げる1又は2本以上の荷ホイストラインと、ブームバットの側部に設けられていて、荷ホイストラインをブームトップのシーブまで案内するための1又は2以上のシーブを含むワイヤロープガイドとを有するクレーンであって、ワイヤロープガイドのシーブのうち少なくとも一方は、ブームトップをクレーンから取り外したとき、荷ホイストラインのうち少なくとも一本を荷の吊り上げのために用いることができるようブームバットの端部上の位置まで移動できることを特徴とするクレーン。
- ワイヤロープガイドの移動自在なシーブは各々、フレームで支持され、少なくとも一方の該フレームは、ブームバットに回動自在に連結されていることを特徴とする請求項49記載のクレーン。
- ブームバットの端部は、ブームバットの側部の近くに位置した第1の縁を有し、回動自在に連結されているフレームは、ブームバットの第1の縁又はその近傍で回動自在に連結されていることを特徴とする請求項50記載のクレーン。
- ブームバットの端部は、ブームバットの第1の縁と反対側に位置した第1の縁を更に有し、フレームは、ワイヤロープガイドのシーブをブームバットの端部上に位置決めすると、第2の縁又はその近傍で連結されることを特徴とする請求項51記載のクレーン。
- 下部ワークス上に回転自在に据え付けられた上部ワークスと、側部及び端部を備えたブームバット及び着脱自在なブームトップを有するブームとを有し、更に、荷を吊り上げる荷ホイストラインと、荷ホイストラインを案内するワイヤロープガイドとを有するクレーンであって、第1のシーブが、第1のフレームで支持され、第1のフレームは、第1のシーブがブームバットの側部上の第1の位置と、ブームバットの端部上の第2の位置との間で位置決め可能であるようにブームバットに回動自在に連結され、第2の位置では、ブームトップをクレーンから取り外したときに、シーブが荷ホイストラインをブームバットの端部の周りに案内して荷の吊上げを行わせることができるようになっており、第2のシーブが、第2のフレームで支持され、第2のフレームはブームバットの側部に連結されていることを特徴とするクレーン。
- 第1のフレームは、第1のシーブが第1の位置に位置決めされているとき、第2のフレームに連結されることを特徴とする請求項53記載のクレーン。
- 荷ホイストラインは、第1のシーブが第2の位置に位置決めされているとき、第1のシーブの一部分と第2のシーブの一部分に掛け渡されることを特徴とする請求項53記載のクレーン。
- 下部ワークス上に回転自在に据え付けられた上部ワークスと、上部ワークスに回動自在に連結されたブームと、荷を吊り上げる少なくとも一本の荷ホイストラインと、荷ホイストラインを案内するワイヤロープガイドとを有するクレーンの自動組立て方法であって、ブームが、端部及び内側部を備えたブームバットと、ブームトップとを有し、ワイヤロープガイドが、ブームバットに設けられた複数のシーブを有し、シーブのうち少なくとも一つが、位置決め可能であり、前記方法は、位置決め可能なワイヤロープガイドシーブをブームバットの端部上に位置決めする工程a)と、荷ホイストラインを位置決め可能なワイヤロープガイドシーブの一部分の周りに掛ける工程b)と、荷ホイストラインを位置決め可能なワイヤロープガイドシーブから取り外す工程c)と、位置決め可能なワイヤロープガイドシーブをブームバットの内側部上の位置に再位置決めする工程d)と、ブームトップをブームバットに組み付ける工程e)と、荷ホイストラインをワイヤロープガイドに通してブームトップに到達させる工程f)とを有することを特徴とする方法。
- クレーンは、他の着脱自在なクレーン構成要素を有し、前記方法は、前記工程b)の後であって前記工程c)の前に、荷ホイストラインを用いて他の着脱自在なクレーン構成要素を位置決めする工程i)と、他の着脱自在なクレーン構成要素をクレーンに組み付ける工程ii)とを有することを特徴とする請求項56記載の方法。
- 他の着脱自在なクレーン構成要素は、2つのクローラを含み、クローラは、前記工程ii)の際に下部ワークスに組み付けられることを特徴とする請求項57記載の方法。
- 他のクレーン構成要素は、1又は2以上のカウンタウエイトを含み、カウンタウエイトは、前記工程ii)の際に下部ワークスに組み付けられることを特徴とする請求項57記載の方法。
- ブームは、1又は2以上のブームインサートを有し、前記工程e)は、1又は2以上のブームインサートをブームバットとブームトップとの間に連結する中間工程を含むことを特徴とする請求項56記載の方法。
- 位置決め可能なワイヤロープガイドシーブは、ブームバットに回動自在に連結されたフレームで支持され、前記工程d)は、フレームを回動させて位置決め可能なワイヤロープガイドシーブを再位置決めする工程を含むことを特徴とする請求項56記載の方法。
- クレーンは、上部ワークスに回動自在に連結されたマスト及び油圧シリンダを有し、マストは油圧シリンダに回動自在に連結されており、前記工程d)は、マストをワイヤロープガイドにぶら下げ状態で連結する工程i)と、油圧シリンダを用いて位置決め可能なワイヤロープガイドシーブをブームバットの内側部上の位置に再位置決めする工程ii)と、マストをワイヤロープガイドから取り外す工程 iii)とを含むことを特徴とする請求項56記載の方法。
- クレーンは、上部ワークスに回動自在に連結されたマスト及び油圧シリンダを有し、マストは油圧シリンダに回動自在に連結されており、前記工程a)は、マストをワイヤロープガイドにぶら下げ状態で連結する工程i)と、油圧シリンダを用いて位置決め可能なワイヤロープガイドシーブをブームバットの端部上の位置に再位置決めする工程ii)とを含むことを特徴とする請求項56記載の方法。
- クレーンは、上部ワークスに回動自在に連結されたマスト及び油圧シリンダを有し、マストは油圧シリンダに回動自在に連結されており、前記方法は、前記工程i)の前に、マストをワイヤロープガイドにぶら下げ状態で連結する工程を有することを特徴とする請求項57記載の方法。
- クレーンは、上部ワークスに回動自在に連結されたマスト及び油圧シリンダを有し、マストは油圧シリンダに回動自在に連結されており、前記方法は、前記工程i)の前に、マストをブームバットにぶら下げ状態で連結する工程を有することを特徴とする請求項57記載の方法。
- 下部ワークス上に回転自在に据え付けられた上部ワークスと、マストで支持されたブームと、ブームパーキング装置とを有するクレーンであって、ブームパーキング装置は、ブームの角度変化を阻止するような仕方でマストと上部ワークスとの間に連結された1又は2以上のペンダントを有することを特徴とするクレーン。
- ブームは、油圧ブームホイストシリンダで支持されていることを特徴とする請求項66記載のクレーン。
- クレーンは、カウンタウエイト組立体を更に有し、1又は2以上のペンダントは、マストとカウンタウエイト組立体との間に連結されていることを特徴とする請求項66記載のクレーン。
- 1又は2以上のペンダントは、カウンタウエイト組立体に取り付けられた1又は2以上のリンクに連結されていることを特徴とする請求項68記載のクレーン。
- 油圧回路であって、第1の複動油圧シリンダを有し、該複動油圧シリンダは、ボア、ボア内に設けられていて、前記シリンダのピストン側の端部を形成するピストン、及び前記ピストン側端部と反対側でピストンに連結されていて、ボアの出口端から延び出ているが、ボアの出口端のところで密封され、かくして前記シリンダのロッド側の端部を形成するロッドとを含み、前記シリンダは、前記ピストン側端部と連通する第1の通路及び前記ロッド側端部と連通する第2の通路を有し、更に、動作中、油圧回路の低圧側と流体連通する低圧ポート及び油圧回路の高圧側と流体連通する高圧ポートを備えた閉ループ油圧ポンプと、前記油圧ポンプからの流体を第1の通路か第2の通路かのいずれか一方に差し向けることができ、他方の第1又は第2の通路からの流体を油圧ポンプに戻るよう差し向けるように閉ループ油圧ポンプと複動油圧シリンダを連結する油圧ライン付き流れ方向制御装置と、ロッドを伸長させているとき、補充油圧流体を油圧回路の低圧側に供給するよう閉ループ油圧ポンプと流体連通する第2の油圧ポンプと、ロッドを引っ込めているとき、過剰の油圧流体を油圧回路から流出させることができるよう第1の通路と流体連通するリリーフ弁とを有することを特徴とする油圧回路。
- 流れ方向制御装置は、閉ループ油圧ポンプに内蔵されていて、油圧ポンプの前記ポートを吐出し及び取入れポートとして択一的に使用できるようになっていることを特徴とする請求項70記載の油圧回路。
- 油圧ポンプは、可変容積形ポンプであることを特徴とする請求項70記載の油圧回路。
- ロッドを伸長させているとき、第2のポンプを油圧回路の低圧側に接続し、ロッドを引っ込めているとき、第1の通路をリリーフ弁に接続する補充マニホルド弁を更に有することを特徴とする請求項70記載の油圧回路。
- リリーフ弁は、パイロット作動式のリリーフ弁であることを特徴とする請求項70記載の油圧回路。
- 第1及び第2のパイロット作動式弁を更に有し、第1のパイロット作動式弁は、第1の通路から出る油圧流体の流れを制御し、第2のパイロット作動式弁は、第2の通路から出る油圧流体の流れを制御することを特徴とする請求項70記載の油圧回路。
- 第1及び第2のパイロット作動式弁を動作させるために加圧油圧流体を生じさせるチャージポンプに連結されたシリンダ方向制御弁を更に有することを特徴とする請求項75記載の油圧回路。
- シリンダ方向制御弁は、電動式であることを特徴とする請求項76記載の油圧回路。
- チャージポンプと閉ループ油圧ポンプは、一緒に組み立てられていて、共通の動力シャフトから動力供給されることを特徴とする請求項76記載の油圧回路。
- 第1の複動油圧シリンダと同一構成部品を有し、該複動油圧シリンダと並行動作する第2の複動油圧シリンダを更に有することを特徴とする請求項70記載の油圧回路。
- リリーフ弁からの過剰油圧流体は、油圧回路を出て低圧リザーバに至る前に、冷却器に流れることを特徴とする請求項70記載の油圧回路。
- チャージポンプは、第2の油圧ポンプとは異なるポンプであることを特徴とする請求項76記載の油圧回路。
- 下部ワークス上に上部ワークスが回転自在に据え付けられ、上部ワークスにブームが回動自在に取り付けられているクレーンであって、上部ワークスに回動自在に連結されたマストと、第1の複動油圧シリンダとを有し、該複動油圧シリンダが、ボア、ボア内に設けられていて、前記シリンダのピストン側の端部を形成するピストン、及び前記ピストン側端部と反対側でピストンに連結されていて、ボアの出口端から延び出ているが、ボアの出口端のところで密封され、かくして前記シリンダのロッド側の端部を形成するロッドとを含み、前記シリンダが、前記ピストン側端部と連通する第1の通路及び前記ロッド側端部と連通する第2の通路を有し、前記シリンダの前記ピストン側端部及びロッドのうち一方が、上部ワークスに回動自在に連結され、前記シリンダの前記ピストン側端部及びロッドのうち他方が、マストに回動自在に連結され、前記クレーンは更に、動作中、油圧回路の低圧側と流体連通する低圧ポート及び油圧回路の高圧側と流体連通する高圧ポートを備えた閉ループ油圧ポンプと、前記油圧ポンプからの流体を第1の通路か第2の通路かのいずれか一方に差し向けることができ、次に他方の第1又は第2の通路からの流体を油圧ポンプに戻るよう差し向けるように閉ループ油圧ポンプと複動油圧シリンダを連結する油圧ライン付き流れ方向制御装置とを有することを特徴とするクレーン。
- 流れ方向制御装置は、閉ループ油圧ポンプに内蔵されていて、油圧ポンプの前記ポートを吐出し及び取入れポートとして択一的に使用できるようになっていることを特徴とする請求項82記載のクレーン。
- ロッドを伸長させているとき、補充油圧流体を油圧回路の低圧側に供給するよう閉ループ油圧ポンプと流体連通する第2の油圧ポンプと、ロッドを引っ込めているとき、過剰の油圧流体を低圧リザーバに流すことができるよう第1の通路と流体連通するリリーフ弁とを更に有することを特徴とする請求項83記載のクレーン。
- ロッドは、マストに回動自在に連結され、前記シリンダの前記ピストン側端部は、上部ワークスに回動自在に連結されていることを特徴とする請求項82記載のクレーン。
- ロッドの伸縮中における前記ロッド側端部の容積変化と前記ピストン側端部の容積変化の比は、約1:2〜約1:1.1であることを特徴とする請求項82記載のクレーン。
- 前記比は、約1:1.27であることを特徴とする請求項86記載のクレーン。
- 複動油圧シリンダが引張状態にあって伸長中であるとき、補充油圧流体は、前記シリンダの前記ピストン側端部に差し向けられることを特徴とする請求項84記載のクレーン。
- 複動油圧シリンダが圧縮状態にあって引込み中であるとき、補充油圧流体は、閉ループ油圧ポンプの取入れポートに差し向けられることを特徴とする請求項84記載のクレーン。
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