JP2007181457A - 水生生物用固形化材料及びその製造方法 - Google Patents

水生生物用固形化材料及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】強度の高い魚介類等の魚礁等に有効な水生生物用固形化材料及びその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】少なくとも焼酎廃液と固化剤とを混合して固形化した水生生物用固形化材料であって、上記焼酎廃液成分中の繊維質を含み、18N/mm2以上の強度を有する水生生物用固形化材料を提供する。さらにその製法は骨材に対し、焼酎廃液と、少なくとも超速硬化セメント、普通セメント及び多機能性硬化剤からなる群から選択された1種以上とを混合し、必要に応じ減水剤又は高強度混和材の少なくとも一方を混合して固形化するようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は水生生物用固形化材料及びその製造方法に関し、例えば、焼酎廃液をセメント等で固めた固形化材料として魚礁に用いて好適な技術に関する。
近年、焼酎廃液は産業廃棄物として海洋投棄、地中埋蔵投棄が禁止され、その処理を行うために肥料や飼料へ焼酎廃液を加工することが試みられている。しかしながら、焼酎廃液は毎年11月頃から翌年2月頃までの比較的短期間に一度に多量に排出されることから、この焼酎廃液を短時期に大量に処理することは困難とされている。また、特に甘藷焼酎の廃液は水に対する親和性が極めて高く、遠心分離(水と固形物とを分離する)することが不可能なために、他への応用が極めて困難とされている。
従来、例えば特許文献1には、焼酎蒸留粕と生コンクリートスラッジとを混合して、混合物をほぼ中性となし、この混合物中の蒸留粕を植物の肥料成分とすることを特徴とする土壌改良材が示されている。また、特許文献2には、焼酎粕と生コンクリート洗浄汚泥とを混合して焼酎粕を中和する方法と、焼酎粕を発酵活性液で発酵して活性化させ、これらに土や石粉を混合して土壌改良材や発芽促進材等の処理物を得ることが示されている。
また、特許文献3には、焼酎の廃液を固液分離して液体成分の水素イオン濃度を約5〜6に調整し、次いで凝集材を加えて溶解成分を固化した後固液分離し、得られた最終液体をセメント及び砂利等と混合してコンクリート成形物を得ることを特徴とする焼酎の廃液処理方法が提供されている。
特開2002−342570号公報 特開2002−346499号公報 特開昭63−264185号公報
しかしながら、上記特許文献1及び特許文献2に記載の方法においては、生コンクリート洗浄汚泥を天日で蒸発固化する工程、固化スラッジを粉砕する工程、粉砕スラッジを篩い分けする工程、さらに粒度を揃える工程等、発明品を得るまでに天日に長期間を要し、さらに製造工程が嵩み複雑である。また、一度に大量の焼酎廃液を処理することは難しい。
また、特許文献3に記載の方法において生成される固形化材料は、焼酎廃液を2度も固液分離した後のコンクリート成形物であるため、工程が極めて複雑である。また、廃液中の繊維質をことごとくろ過するため、ほとんど水であり、栄養成分及び繊維質等の含量は皆無である。また、魚礁として十分な強度を確保することは困難であり、さらに、大量の焼酎廃液を短期間で処理することはできない。
本発明は前述の問題点に鑑み、強度の高い魚介類等の魚礁等に有効な水生生物用固形化材料及びその製造方法を提供することを目的としている。
上記問題点を解決するために、本発明者の一人は、焼酎廃液を固化剤により固形化した繊維質を多く含む多孔質体からなる集魚用固形化材料を提案(特願2004−20247

7号)した。しかしながら、この集魚用固形化材料においては通常のセメントのみしか使用していないので、強度が約2.1N/mm2以下と極めて低く、海流の抵抗等を受ける魚礁に使用することが困難であった。そこで本発明者は、研究を重ねた上で以下のような発明を提案した。
本発明の水生生物用固形化材料は、少なくとも焼酎廃液と固化剤とを混合して固形化した水生生物用固形化材料であって、前記焼酎廃液成分中の繊維質を含み、18N/mm2以上の強度を有することを特徴とする。
上記のように本発明の水生生物用固形化材料によれば、繊維質を含むとともに、18N/mm2以上の強度を有するので、魚礁として用いることができる。
本発明の水生生物用固形化材料の製造方法は、骨材に対し、焼酎廃液と、少なくとも超速硬化セメント、普通セメント及び多機能性硬化剤からなる群から選択された1種以上とを混合して固形化する工程を有することを特徴とする。
これにより、硬化時間が速く極めて強度の高い水生生物用固化材料を得ることができる。また、これらの添加量により硬化速度、強度を適切に調整することができる。
本発明の水生生物用固形化材料の製造方法の他の特徴とするところは、前記骨材に対し、さらに減水剤又は高強度混和材の少なくとも一方を混合して固形化することを特徴とする。
これにより、上記に加えさらに硬化時間が速く極めて強度の高い水生生物用固化材料を得ることができる。また、これらの添加量により硬化時間、強度を適切に調整することができる。
本発明によれば、繊維質を含むとともに、18N/mm2以上の強度を有するので、魚礁として用いることができる。また、硬化時間が速く極めて強度の高い水生生物用固化材料を得ることができる。また、本発明の他の特徴によれば、少なくとも超速硬化セメントと多機能性硬化剤とを混合することにより硬化時間が速く極めて強度の高い水生生物用固化材料を得る製造方法を提供することができる。
以下に本発明の実施形態を説明する。
1m3の水生生物用固形化材料の製造にあたって、260〜330kgの超速硬化セメント、120〜200kgの焼酎廃液、超速硬化セメントに対し2wt%以上の減水剤、超速硬化セメントに対し2wt%以上の高強度混和材、超速硬化セメントに対し4wt%以上の多機能性硬化剤を混合する。
超速硬化セメントが260kg未満であると、骨材の結合が弱いため所定の強度が得られず、また、超速硬化セメントが330kgを超えると、硬化時間が速くなり過ぎ、骨材の結合が弱くなるため所定の強度が得られない。このため、超速硬化セメントは260〜330kgが有効である。
焼酎廃液が120kg未満であると、超速硬化セメントに対して焼酎廃液の水分量が足りなくなり骨材の結合が弱い上に硬化時間が速くなり、所定の強度に達しない。また、焼酎廃液が200kgを超えると、超速硬化セメントに対して焼酎廃液の水分量が多いため、骨材の結合が弱くなり所定の強度が得られない。よって、焼酎廃液は、120〜200

kgが有効である。
減水剤が超速硬化セメントに対して2wt%未満であると、減水剤の効果が得られない。このため、減水剤は、超速硬化セメントに対し2wt%が有効である。ところが、減水剤が4wt%を超えると、減水剤を添加することによる効果が変わらない。よって、減水剤は超速硬化セメントに対し2〜4wt%が望ましい。
高強度混和材が超速硬化セメントに対して2wt%未満であると、高強度混和材の効果が得られない。このため、高強度混和材は超速硬化セメントに対し2wt%以上が有効である。ところが、高強度混和材が4wt%を超えると、高強度混和材を添加することによる効果が変わらない。よって、高強度混和材は超速硬化セメントに対し2〜4wt%が望ましい。
また、多機能性硬化剤が超速硬化セメントに対して4wt%未満であると、多機能性硬化剤の効果が得られない。このため、多機能性硬化剤は超速硬化セメントに対し4wt%以上が有効である。ところが、多機能性硬化剤が10wt%を超えると、多機能性硬化剤を添加することによる効果が変わらない。よって、多機能性硬化剤は超速硬化セメントに対し4〜10wt%が望ましい。
なお、超速硬化セメントを使用せず、骨材に対し普通セメントと焼酎廃液と多機能性硬化剤とを混合して固形化させることも可能であり、強度が高く硬化時間も早い。この場合、1m3の水生生物用固形化材料の製造にあたって、260〜330kgの普通セメントと、120〜200kgの焼酎廃液とを混合し、さらに減水剤、高強度混和材及び多機能性硬化剤を添加してもよい。
前述した添加物を加え、硬化させると、18N/mm2以上の強度を有するようになる。これにより、高強度を必要とする魚礁に用いることができる。したがって、焼酎廃液中のアミノ酸、ミネラル等が残存しているため、魚が集まること、活発化すること、繁殖率の向上などが期待できる。
(実施例1)
細骨材として海砂と砕砂、粗骨材として砕石を使用し、これら骨材に焼酎廃液と超速硬化セメント(スーパーセメント、電気化学工業製)とを表1に示す割合で混合し、さらに超速硬化セメントに対し、液状減水剤(ポゾリス7OL、株式会社ポゾリス物産製)と、粉末状高強度混和材(Σ1000、電気化学工業株式会社製)と、多機能性硬化剤(セミックス、海洋興産株式会社製)とを表1に示す割合で混合して固形化材料の各試料を得た。これらの各試料についてJIS A1108:1999に基づく圧縮強度試験法により強度を測定し、さらにその硬化時間を調べ下記表に示した。試料No.15、16は超速硬化セメントの代わりに普通セメントを使用し、骨材に対し焼酎廃液と多機能性硬化剤とを混合して固形化させたものである。また、試料No.16の作製にあたって用いた多機能性硬化剤は試料No.1〜11、13、14で用いたものとは異なる。
なお、各試料に使用する骨材は、細骨材として海砂360kg、砕砂370kg、粗骨材として砕石1200kgとした。細骨材率は40〜45%とした。また、表1に示す値は1m3の固形化材料を得るために用いた材料の量である。硬化時間は30分以内のものを×印、30分以上のものを○印で表す。なお、硬化時間とは型枠にコンクリートを流し込む場合に必要な流動性を保てなくなるまでの時間をいい、製造工程を考えると30分以内では、ブロックの製造は不可と考えられる。また、*印が付加されているものは、それぞれの組成の添加量により魚礁として強度が弱いか、または硬化時間が短すぎることを示している。
Figure 2007181457
超速硬化セメントが260kg未満である試料No.1は、骨材の結合が弱いため所定の強度(18N/mm2以上)が得られないという結果となった。また、超速硬化セメントが330kgを超える試料No.4は、硬化時間が速くなり過ぎ、骨材の結合が弱くなるため所定の強度が得られないという結果となった。
焼酎廃液が120kg未満である試料No.5は、超速硬化セメントに対して焼酎廃液の水分量が足りなくなり骨材の結合が弱く所定の強度に達しないという結果となった。また、焼酎廃液が200kgを超える試料No.7は、超速硬化セメントに対して焼酎廃液の水分量が多いため骨材の結合が弱く所定の強度が得られないという結果となった。
減水剤が超速硬化セメントに対し2wt%未満である試料No.8は、減水剤の効果が得られず、硬化時間が速くなり過ぎ、骨材の結合が弱くなるため所定の強度が得られないという結果となった。また、超速硬化セメントに対し6wt%添加した試料No.9は、3wt%添加した試料No.3と比較して、強度が弱いという結果となった。
高強度混和材が添加されていない試料No.10は、高強度混和材が超速硬化セメントに対し3wt%添加された試料No.3と比較して、圧縮強度はやや劣っているという結果となった。なお、高強度混和材が超速硬化セメントに対し6wt%添加された試料No.11は、高強度混和材が超速硬化セメントに対し3wt%添加された試料No.3と比較して、効果が変わらないという結果となった。
また、多機能性硬化剤が添加されていない試料No.12は、多機能性硬化剤が超速硬化セメントに対し4wt%添加された試料No.3と比較して、圧縮強度はやや劣っているという結果となった。なお、多機能性硬化剤が超速硬化セメントに対し12wt%添加された試料No.14は、多機能性硬化剤が超速硬化セメントに対し4wt%添加された試料No.3と比較して、効果が変わらないという結果となった。
なお、試料No.16は超速硬化セメントを使用せず、骨材に対し普通セメントと焼酎廃液と多機能性硬化剤とを混合して固形化させたものであるが、強度が高く硬化時間も適切であるという結果となった。ところが、減水剤、高強度混和剤、多機能性硬化剤のいずれも添加されていない試料No.15は、骨材の結合が弱くなるため所定の強度が得られないという結果となった。
(実施例2)
本実施例では、本発明の水生生物用固形化材料を用いて製作した魚礁をトコブシ用として使用し、トコブシ用魚礁の基質を、従来の普通コンクリートのもの、そのコンクリートに多孔質体の石炭灰を配合したもの、及び有機成分である甘藷焼酎粕を配合したものの3種類を用いて、基質の違いがトコブシの付着、生育状況、及びその他の生物の蝟集・付着状況、海藻類の着生に与える影響について調べた。
なお、トコブシ用魚礁を用いることには、以下の3つの利点がある。
(1)魚礁の表面には起伏があり、海底に設置したときに魚礁と海底との間に隙間ができ、その空間がトコブシの生息場になる。
(2)魚礁の表面にトコブシの餌料となる海藻類を着生し、餌を提供することができる。
(3)天然の岩場に生息するトコブシを魚礁の底面部分に生息させることで、漁業者が岩場の中に生息するトコブシを探索する時間をなくし、魚礁を返すだけで漁獲ができることから、漁獲に要する作業効率を向上できる。
実験は、平成17年3月から西之表市庄司浦地区のトコブシ養殖場で行った。この養殖場は、天然の岩場を人工的に削って溝式に造成したものであり、水深が約0.5m〜3.0mである。実験には、普通コンクリート製以外に、石炭灰および焼酎粕を配合させた魚礁を製作して用いた。石炭灰を魚礁に配合することで、魚礁表面が多孔質体になり、海藻類が着生しやすくなることを想定している。
平成17年3月に養殖場内の一画に、トコブシ用魚礁を300基(普通コンクリート製、石炭灰配合、甘藷焼酎粕配合を各100基)設置した。平成17年6月にトコブシ稚貝(殻長約2cm)を魚礁1基あたり10個ずつになるように、合計3000個放流した。その後、7月、12月、翌年5月にトコブシの生育状況を調査した。調査では、すべての魚礁を対象として、生息していたトコブシを計数することで分布状況を調べるとともに、トコブシの殻長、重量を測定して生育状況を調べた。なお、本実施例で製作したトコブシ用魚礁は、サイズが縦424.4mm、横490mm、高さ250mmで、質量が約60kg、体積が0.0262m3の小型のブロックである。
実験結果を以下の表2に示す。
Figure 2007181457
稚貝を放流してから、ちょうど1年が経過した平成18年5月の調査では、普通コンクリート製魚礁には185個体、石灰灰コンクリート魚礁には255個体、甘藷焼酎粕コンクリート魚礁には354個体のフクトコブシが確認され、歩留り(放流個体数に対する生息個体数の割合)は、それぞれ普通コンクリート製魚礁では18.5%となり、石灰灰コンクリート魚礁では25.5%となり、甘藷焼酎粕コンクリート魚礁では35.4%となった。
また、同じく平成18年5月の調査結果から、生息ブロック率(全ブロック数(100基)に対するフクトコブシの生育が確認されたブロック数の割合)を算出すると、普通コンクリート製魚礁では66%となり、石灰灰コンクリート魚礁では69%となり、甘藷焼酎粕コンクリート魚礁では90%となった。
以上の結果から、従来のコンクリート魚礁に焼酎粕を含有させることで、トコブシの着生が向上することが明らかになった。
(実施例3)
焼酎には、一般に甘藷、麦、米、黒糖などがあるが、本実施例では甘藷焼酎粕と麦焼酎粕とを用いて、フクトコブシの焼酎粕に対する摂餌嗜好性について調べた。
まず、試験餌料として、寒天粉末を煮沸した海水に溶かした海水寒天を支持剤とする4種類の人工餌料を作製した。海水寒天は実験水槽水(pH=8.01)1リットルに対し25gの寒天粉末を溶解させた。そして、煮沸した海水寒天にそれぞれ1リットルの海藻海水溶液(乾燥ワカメ粉末100g+海水900ml)、甘藷焼酎粕、麦焼酎粕を混合させ試験餌料を作製した。比較対象として、海水添加のみの試験餌料(コントロール餌料)を用いて同様に作製した。なお、2種の焼酎粕は酸性が強いため、実験水槽水のpHと同等になるようNaOHを加えて調整した。そして、それぞれの混合液を氷製トレイに流し入れ、冷蔵庫で凝固させた後に試験餌料として用いた。以下の表3に、本実施例で用いる試験餌料について示す。
Figure 2007181457
5つの屋内アクリル水槽(W400×D256×H280mm、水深220mm)にほぼ同じサイズのフクトコブシ(平均殻長約26.0mm、体重約2.1g)を各40個体ずつ収容し、生海水を連続流入・オーバーフローさせたまま4種試験餌料(同型・同重量)を同時にそれぞれの水槽内に投与し、暗幕をかけて消灯した。給餌は1日1回17〜18時に行い、翌朝7〜8時に4種類の試験餌料について残餌を採取した。図1(a)には、17〜18時において給餌した時の4種類の試験餌料を示し、図1(b)には、翌朝の7〜8時における4種類の試験餌料を示す。
そして、残餌を採取した後、表面の水分をペーパーでかるく拭きとってからそれぞれ計量し、各餌料についての摂餌率を求めた。摂餌率の計算方法としては、図2に示すように、溶出率による誤差を補正して計算する。そして、試験餌料の中で最も摂餌率が高かったものを順次除いて、3種類、2種類の試験餌料についても同様に実験を行った。図3(a)〜(c)には、それぞれ4種類、3種類、2種類の試験餌料における摂餌率の計算結果を示す。
図3(a)に示すように、4種類の試験餌料(海藻寒天、甘藷焼酎粕寒天、麦焼酎粕寒天、コントロール餌料)を用いた実験では、摂餌率は海藻寒天、甘藷焼酎粕寒天、麦焼酎粕寒天、コントロール餌料の順に高かった。また、多重比較・Scheffe法による検定の結果、海藻寒天とコントロール餌料との間に、及び甘藷焼酎粕寒天とコントロール餌料の間には有意な差が見られた。しかし、麦焼酎粕寒天とコントロール餌料の間には摂餌率に有意な差は見られなかった。
図3(b)に示すように、3種試験餌料(甘藷焼酎粕寒天、麦焼酎粕寒天、コントロール餌料)を用いた実験では、摂餌率は甘藷焼酎粕寒天、麦焼酎粕寒天、コントロール餌料の順に高く、また、多重比較・Scheffe法による検定の結果、コントロール餌料に対する摂餌率との比較からは、甘藷焼酎粕寒天の摂餌率のみが有意に高いことが分かった。
図3(c)に示すように、2種試験餌料(麦焼酎粕寒天、コントロール餌料)を用いた実験では、コントロール餌料に対する摂餌率が麦焼酎粕寒天に対する摂餌率よりも高くなり、これまで摂餌率に有意差がなかった両者に有意な差が見られた(マン・ホイットニー検定による検証、P=4.42×10-5)。
以上の結果から、フクトコブシは同じ焼酎粕でも、甘藷焼酎粕と麦焼酎粕では嗜好性に違いが見られ、フクトコブシは麦焼酎粕よりも甘藷焼酎粕の方を好むことがわかる。
4種類の試験餌料(海藻寒天、甘藷焼酎粕寒天、麦焼酎粕寒天、コントロール餌料)を示す写真である。 摂餌率の計算方法を示す図である。 試験餌料における摂餌率の計算結果を示す図である。

Claims (3)

  1. 少なくとも焼酎廃液と固化剤とを混合して固形化した水生生物用固形化材料であって、上記焼酎廃液成分中の繊維質を含み、18N/mm2以上の圧縮強度を有することを特徴とする水生生物用固形化材料。
  2. 骨材に対し、焼酎廃液と、少なくとも超速硬化セメント、普通セメント及び多機能性硬化剤からなる群から選択された1種以上とを混合して固形化する工程を有することを特徴とする水生生物用固形化材料の製造方法。
  3. 前記骨材に対し、さらに、減水剤又は高強度混和材の少なくとも一方を混合して固形化することを特徴とする請求項2記載の水生生物用固形化材料の製造方法。
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