JP2002125511A - 漁 礁 - Google Patents

漁 礁

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JP2002125511A
JP2002125511A JP2000331906A JP2000331906A JP2002125511A JP 2002125511 A JP2002125511 A JP 2002125511A JP 2000331906 A JP2000331906 A JP 2000331906A JP 2000331906 A JP2000331906 A JP 2000331906A JP 2002125511 A JP2002125511 A JP 2002125511A
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JP2000331906A
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Yasushi Sakuragi
康史 櫻木
Akio Noro
明雄 野呂
Takayuki Tanio
孝行 谷生
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SAKURAGI SHOKAI KK
ZAZA INTERNATIONAL KK
Zaza International KK
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ADOMEKKUSU KK
SAKURAGI SHOKAI KK
ZAZA INTERNATIONAL KK
Zaza International KK
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/80Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in fisheries management
    • Y02A40/81Aquaculture, e.g. of fish

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  • Artificial Fish Reefs (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 もろみ粕を原料として含む漁礁を提供する。 【解決手段】 もろみ粕をセメント・モルタル・土その
他の固化可能な混合媒体と混合し成形して固化させたこ
とを特徴とする魚礁は、もろみ粕が一度に海水等に拡散
することが無く、水質を悪化させない。また、もろみ粕
成分が徐々に海水等に溶け出していくため集魚効果があ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人工的に作られる
漁礁に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、もろみ粕は家畜等の飼料として利
用されてきたが、近年、合成飼料の開発によりもろみ粕
の利用が減少したため、やむを得ず海洋に投棄されき
た。一方、人工漁礁の材料としてはコンクリートや金属
で作られたものがほとんどであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、もろみ
粕に何の加工も加えず投棄するため、もろみ粕が水面付
近を浮遊し水質が富栄養化することに基づく赤潮の発生
が懸念され、近年、投棄に対する規制が厳しくなってき
ている。投棄場所を失ったもろみ粕は、一時保管場に保
管されるが、保管場の収容能力に比べもろみ粕の産出量
が圧倒的に多いため、保管場所にさえ困っている現状で
ある。本発明の課題は、海洋、河川、湖沼等にこのもろ
み粕を投棄しても水面付近に浮遊しないような投棄手段
を提供する点にある。具体的に述べると、もろみ粕を原
料とする漁礁を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】上記の課
題を解決するために本発明の漁礁は、もろみ粕をセメン
ト・モルタル・土その他の固化可能な混合媒体と混合し
成形して固化させたことを特徴とする。また、魚貝類等
が進入する開放空間を有する。
【0005】もろみ粕が水面付近に浮上してくるという
ことは、密度が水(淡水又は海水)よりも小さいという
ことである。密度を向上させるためには単に圧縮成形す
るということも考えうるが、それではもろみ粕が水棲生
物に十分捕食されないうちにバラバラに崩れてしまっ
て、水中に溶け出してしまう恐れがある。当然、溶け出
したもろみ粕は水面付近まで浮上してくるはずである。
【0006】上記のような状況を避けるためにもろみ粕
を、セメント・モルタル・土等の固化を促進する媒体と
混合した後に成形して、それを人工漁礁とするのであ
る。このようにして成形された漁礁は、もろみ粕のみで
成形された場合と比較して、水中で固化状態の保持され
る期間が十分に長くなっている。セメント・モルタル・
土等の固化媒体は水を汚染しないものが好ましい。もろ
み粕は、長期にわたり少しずつ水中に拡散されるはずで
あるから魚貝類等やプランクトンがその拡散された全量
を十分捕食可能であり、水を急激に汚染することもな
い。その漁礁付近は、もろみ粕を餌とするプランクトン
が豊富になり、そのプランクトンを求めてやってくる魚
貝類等も数多く現れるであろう。もちろん、もろみ粕自
体も魚貝類等の餌となりうることは言うまでもない。
【0007】魚貝類等は、潮の流れが複雑な岩場や海藻
等の物陰に潜むものであるから、この漁礁自身、魚貝類
等が内部に進入可能な構造であればさらに好ましい。成
形されたものが魚貝類等の住処とはなり得ないようなも
のであっても、図2で示されるように、それらを積み重
ねて魚が進入可能な隙間を作ることによって漁礁するこ
とは可能である。また、このような漁礁は魚貝類等の餌
となり得る藻類の着定基質としても優れている。
【0008】また、内部に閉ざされた空間を有するとと
もに、外部の海水又は淡水(以下、海水等という)が透
水可能な小孔・スリット又は多孔質壁等の透水部を有す
る容器体と、その容器体の内部の空間に収容されたもろ
み粕とを含み、前記容器体の透水部を介して海水等がも
ろみ粕に接触し、もろみ成分がその透水部を経て海水等
に誘導されることを特徴とする。
【0009】例えば図3に示されるように、内部に海水
等が浸透可能であるように透水部31を設けたコンクリ
ート製の容器30の内部にもろみ粕33を収容させ、そ
の容器を水中に沈めた時もろみ粕33が一度に拡散しな
いよう蓋32をすれば、もろみ粕33が一度に拡散して
水質が悪化することもない。もろみ粕が急激に水を汚染
しない程度十分にゆっくりと海水等に拡散するよう、小
孔・スリット又は多孔質壁等の透水部31が設けられ
る。先に述べたように、これらの容器体を多数無造作に
積み重ねれば、魚の住処となるスペースは確保できる。
【0010】また、もろみ粕をバインダを介して圧縮し
たもろみ成形ブロック、又はもろみ粕を圧縮して焼成し
たもろみ成形ブロック体からなることを特徴とする。
【0011】もろみ粕単体での成形体であっても、十分
に圧縮してあり水中においてその固体形状を十分長期に
わたって保持することが可能であれば、課題を解決する
ことは可能である。望ましくはその圧縮成形体を焼成し
たものであり、焼成によってもろみ粕同士が強く結合し
た成形ブロック体が得られる。
【0012】また、もろみ粕をセメント又はモルタル等
の固化可能な混合媒体と混合し成形して固化させたもろ
み粕混合保持体と、その保持体に保持され、もろみ粕を
バインダを介して圧縮した、又はもろみ粕を圧縮して焼
成したもろみ粕ブロック体とを含み、もろみ粕混合保持
体にもろみ粕ブロックが保持されてなることを特徴とす
る。
【0013】このように、もろみ粕ブロック体を複数ま
とめることが可能な保持体を、もろみ粕と混合媒体とを
混合して固化させる方法で製造し、その保持体にもろみ
粕ブロックを保持させる。例えば図5に示されるよう
に、保持体50を中空状に成形し、その中空部分にもろ
み粕ブロック体51を積層させる。このような保持体5
0を水底に複数連ねることによって、魚の住処となるス
ペースを設けることができる。もろみ粕ブロック体51
が侵食を受けてもろみ粕成分が拡散していけば、その侵
食部分に新たなスペースができることも考えられる。
【0014】また、もろみ粕をセメント・モルタル・土
その他の固化可能な混合媒体と混合し成形して固化させ
たもので、内部に閉ざされた空間を有するとともに、外
部の海水又は淡水(以下、海水等という)が透水可能な
小孔・スリット又は多孔質壁等の透水部を有するもろみ
粕混合容器体と、その容器体の内部の空間に収容された
もろみ粕とを含み、前記もろみ粕混合容器体の透水部を
介して海水等がもろみ粕に接触し、もろみ成分がその透
水部を経て海水等に誘導されるとともに、もろみ粕混合
容器体自身も海水等との接触で溶解してもろみ成分が海
水等に誘導されることを特徴とする。
【0015】この手段においては、内部にもろみ粕を収
容するための容器体自身をもろみ粕とセメント・モルタ
ル等との混合物で成形するというものである。容器体は
前述したものと同様、内部にもろみ粕を入れた場合に
も、水中でゆっくりと拡散するように、小孔・スリット
又は多孔質壁等の透水部を有する。容器内部に未加工の
もろみ粕を入れることも可能であるが、望ましくは前述
したような圧縮、焼成したものであれば、水中における
もろみ粕成分の拡散の速さは、もろみ粕が魚貝類等等の
水棲生物に捕食されたり、バクテリアに分解されたりす
る早さと比較して十分に遅いと予測される。よって、水
質が悪化する恐れは少ない。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に本発明の漁礁に用いられる
材料、ならびに製造方法等を記載する。まず材料として
のもろみ粕は、醤油製造における副産物である醤油粕に
乾燥処理(自然乾燥、熱処理乾燥)を施したものを使用
した。もろみ粕は、醤油粕の他にもアミノ酸発酵副産
物、豆腐粕、酒粕等が挙げられるため醤油粕に限定され
ない。よって以後はすべてもろみ粕とのみ記載する。醤
油粕は成分比が、例えば、水分5〜40wt%、粗蛋白
質10〜60wt%、粗脂肪1〜30wt%、粗繊維3
〜50wt%、粗灰分2〜50wt%、塩分0.1〜2
0wt%のものが使用可能である。混合媒体としては、
コンクリートブロック等の製造時に使用される一般的な
無機セメント、砂を用意した。モルタル、土、粘土等の
固化が促進される媒体であれば良いため、無機セメント
には限定されない。
【0017】上記のもろみ粕を粉砕機にかけて粉状もし
くは細粒状に粉砕した後、この粉砕もろみ粕、前記無機
セメント、砂及び少量の水と共にセメントミキサーに投
入・攪拌して成形前もろみ粕コンクリートを得た。もろ
み粕は特に粉砕する必要もないが、セメントが十分に拡
散・混合される程度に細かいことが望ましい。用いた無
機セメントの成形前もろみ粕コンクリートに対する比率
は10wt%程度であったが、成形体の強度がより良好
に保たれるように調節する必要がある。また、固化を促
進することができるならば、パラフィン、アスファル
ト、タールピッチ、石膏、動物骨粉等の添加物を加えて
も良い。
【0018】得られた成形前もろみ粕コンクリートを成
形用型に注入し、十分に固化するまで放置したのち、型
を取り外してもろみ粕を主体とした混合成形体を得た。
図1に示されるのはその一例である。開放空間11が成
形されることにより、その空間への海水等の流入が可能
となっている。そのような入り組んだ場所は魚貝類等の
水棲生物の棲息場所として好適である。
【0019】図4に示されるのは、従来のテトラポッド
のような形状の漁礁の一例である。護岸用テトラポッド
40が堤防前にならんでいる様子を想像されたい。そこ
には非常に入り組んだ隙間が生じている。このようなテ
トラポッド40を水底に連なることにより、テトラポッ
ド40同士の隙間43、テトラポッド40と水底41と
の隙間42が生まれ、水棲生物の格好の住処とすること
ができる。またこのような障害物の周辺は、海流も複雑
になり、プランクトンや浮遊幼生の定位に効果的であ
り、それを捕食する魚種の餌場として最適な環境を提供
することができる。
【0020】図2は、図1で示した混合成形体又は、も
ろみ粕を圧縮・焼成したもろみ成形ブロック体を無造作
に水底に積み上げた様子を示している。もろみ成形ブロ
ック体については、もろみ粕が燃焼しない温度で焼成し
た。混合成形体又はもろみ成形ブロック体が21、2
5、27で示される。
【0021】25、27で示される混合成形体又はもろ
み成形ブロック体は、それぞれ空洞部26、28を備
え、魚貝類等が内部に進入可能となっている。またこれ
らの形状のコンクリート製品は市販されており、成形型
等の大量生産に必要な設備は既に整っている。即ち、こ
のような形状を採用することは既存の設備を利用してコ
スト削減につながる。
【0022】上記のような混合成形体又はもろみ成形ブ
ロック体を1つ1つ水底に着床させても漁礁とはなり得
ないが、それらが複数積み重なることによって隙間が形
成されて漁礁20と成る。24は成形体同士によって形
成される隙間であり、23は水底22との間に形成され
る隙間である。そのような隙間に魚貝類等が進入可能と
なっている。またこのような岩状の場所は、藻類が繁殖
するのに好適であり、それらを食する魚貝類等も集まっ
てくることが期待される。
【0023】図3は、小孔を設けた容器体に未成形のも
ろみ粕又はもろみ粕成形ブロック体を収容させた漁礁の
例である。容器体30は、もろみ粕を含まないコンクリ
ート製とすることもできるし、前記もろみ粕コンクリー
トより形成することもできる。容器体の材質としては他
にも、侵食に強い金属、セラミックス、プラスチック等
が考え得る。内部に未成形のもろみ粕33、混合成形体
又はもろみ成形ブロック体21を収容させた後に、蓋3
2で密閉する。
【0024】容器体30には、内部に海水等が浸入可能
となるように複数の小孔31が設けてある。この小孔3
1を介して容器内部に収容されたもろみ粕33、混合成
形体又はもろみ成形ブロック体21が海水等に拡散して
いくのである。内部のもろみ粕、混合成形体又はもろみ
成形ブロック体が海水等に誘導されて拡散することが可
能な構造であれば良いため、小孔以外にもスリットや多
孔質壁等が考え得る。容器体30は単体では魚貝類等の
住処となり得るスペースはないので、図2で示したよう
に複数積み重ねたり、連ねたりする必要があるが、単体
でも集魚効果は望める。
【0025】図5は、前記成形前もろみ粕コンクリート
を用いてもろみ粕混合保持体を成形し、その空洞部分に
もろみ粕を圧縮した、又は圧縮して焼成したもろみ粕ブ
ロック体を収容させた漁礁の例である。この例の場合、
もろみ粕混合保持体50はセメントを媒体として固化さ
せてあるため水中でも比較的侵食されにくい。しかし空
洞部に収容させたもろみ粕ブロック体51は、もろみ粕
混合保持体50よりも侵食されやすい。もろみ粕ブロッ
ク体51自身も筒状空洞部52を有し、保持体50に保
持された状態で筒状空洞部52に魚貝類等が進入するこ
とが可能となっている。もろみ粕ブロック体51の侵食
が進行して隙間ができ始めるとその部分は、魚貝類等の
格好の住処となり得る。また、これら保持体50を複数
積み重ねる、連ねることにより魚貝類等の住処となり得
るスペース53が水底54付近に形成される様子が図よ
り理解できる。
【0026】図6は、前記成形前もろみ粕コンクリート
を固化させて成る混合成形体、もろみ粕を圧縮した、又
は圧縮して焼成したもろみ成形ブロック体を網状容器に
収容させて漁礁とする例である。用いられる網状容器6
0の材質は問われないが、長期の使用に耐え、且つ十分
な強度を有するものが望ましい。網状容器60は、魚貝
類等が十分通過できるほどの網目間隔61を有する。内
部に収容される混合成形体又はもろみ成形ブロック体6
2同士によって形成される隙間63等に魚貝類等が進入
可能となっている。網状容器60自体は何度も再利用可
能であるため、ワイヤー65等でブイ66と結び付けて
おけば、引き上げの際の印とすることができる。もちろ
ん、半永久的に沈めておくことも可能である。
【0027】以上に述べてきた漁礁は、コンクリートの
成分としてもろみ粕を含む、あるいはもろみ粕を圧縮・
焼成したのみであるため、どうしてもその強度不足が問
題となる。水棲生物が定位するに及ばないくらい短い期
間でその形状を失ってしまっては、漁礁としての機能を
果たしているとは言えない。そこでさらに本発明の発明
者らは、従来の漁礁の一部にもろみ粕を含むコンクリー
トを使用することによって全体の強度を向上させた。
【0028】図7(a)に示されるのは強度を向上させ
た漁礁の例である。その漁礁75の部分拡大断面図
(b)を参照されたい。中心部に鉄骨70を内蔵してい
る。斜線部71で示される部分は、もろみ粕を含まない
通常のコンクリートより成る。さらにそれらを覆う72
で示される斑点部分が、もろみ粕を含んだコンクリート
(もろみ粕コンクリート)より成る。もろみ粕コンクリ
ート部72が浸食を受けても、鉄骨70及び通常のコン
クリート部71は健在であるため、漁礁75の骨格は長
期にわたって保持される。本図においては、通常のコン
クリート部71、もろみ粕コンクリート部72の2重構
造を示しているが、3重、4重の層構造を形成させるこ
とも容易に考え得る。
【0029】即ち、図7(c)に示されるように、鉄筋
70、通常のコンクリート部71、第一のもろみ粕コン
クリート部73、第二のもろみ粕コンクリート部74の
層構造を持たせる。第一のもろみ粕コンクリート部73
と、第二のもろみ粕コンクリート部74で、もろみ粕の
混合比率を変化させる。例えば、第二のもろみ粕コンク
リート部74は海水等によって比較的侵食を受けやすい
もろみ粕、無機セメント、砂及び水の混合比にしてお
き、第一のもろみ粕コンクリート部73は比較的侵食を
受けにくい混合比にする。このような構造を採用すれ
ば、侵食を受けやすい第二のもろみ粕コンクリート部7
4が海水等に拡散することによって短期的に集魚効果を
発揮し、且つ中心部に進むにつれて侵食を受けにくくな
っているので、長期にわたって形状を保持することが可
能な漁礁を提供することができる。
【0030】強度の不足を補う手段としては、前述した
ような層構造を持たせる他に、部分的に成分を変化させ
る手段を講じることも考え得る。図8にその例を示し
た。(a)(b)(c)のいずれの場合においても、斑
点部82のもろみ粕コンクリート部及びそれ以外の部分
81のもろみ粕を含まない通常のコンクリート部より形
成される漁礁の例である。
【0031】図8(a)に示される漁礁80aは、通常
のコンクリート部81ともろみ粕コンクリート部82が
交互に連なることによって形成されている。もろみ粕コ
ンクリート部82が侵食を受けても、通常のコンクリー
ト部81及び図7の70で示される鉄骨は健在であるか
ら、全体の構造は長期にわたって保持される。(b)は
そのような漁礁の変形例であり、四面体構造を持つ漁礁
80bの底部83が通常のコンクリート部81で形成さ
れ、残りがもろみ粕コンクリート部82で形成されてい
る。84は開放空間となっており、魚貝類等の住処とし
て好適である。
【0032】(c)は棚状の漁礁の例である。棚状漁礁
80cは、藻類、貝類の繁殖に好適であり、脚部85に
よって水底との間に隙間が形成されるため、そこに魚類
が進入して住処とすることも可能となっている。81で
示される部分が、もろみ粕を含まないコンクリート部、
82で示される部分がもろみ粕コンクリート部である。
もろみ粕コンクリート部82が先に侵食されても、通常
のコンクリート部81は侵食されにくいため、漁礁80
cの形状は長期にわたって保持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】もろみ粕とセメントとの混合成形体より成る漁
礁の例。
【図2】混合成形体又は、もろみ粕を圧縮・焼成したも
ろみ成形ブロック体を無造作に水底に積み上げて漁礁と
する例。
【図3】小孔を設けた容器体に未成形のもろみ粕又はも
ろみ成形ブロック体を収容させた漁礁の例。
【図4】図1に続くもろみ粕とセメントとの混合成形体
より成る漁礁の変形例。
【図5】もろみ粕と混合媒体とから成るもろみ粕混合保
持体にもろみ粕ブロック体を収容させた漁礁の例。
【図6】網製の容器にもろみ粕とセメントとの混合成形
体、もしくはもろみ成形ブロック体を収容させた漁礁の
例。
【図7】成分の異なるコンクリートの層構造を有する漁
礁の例。
【図8】部分的に成分の異なるコンクリートを用いて形
成された漁礁の例。
【符号の説明】
33 もろみ粕 21、25、27 混合成形体又はもろみ成形ブロック
体 50 もろみ粕混合保持体 51 もろみ粕ブロック体 30 もろみ粕混合容器体 60 網状容器 10、20、40、75、80a、80b、80c 漁
礁 11、26、28、52、84 開放空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 櫻木 康史 三重県四日市市千代田町495−3 株式会 社櫻木商会内 (72)発明者 野呂 明雄 愛知県名古屋市中区栄1丁目12番105号 株式会社アドメックス内 (72)発明者 谷生 孝行 愛知県名古屋市中区錦2丁目15番22号 株 式会社ザザインターナショナル内 Fターム(参考) 2B003 AA01 BB01 BB02 BB03 CC05 DD01 DD02 DD03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 もろみ粕をセメント・モルタル・土その
    他の固化可能な混合媒体と混合し成形して固化させたこ
    とを特徴とする漁礁。
  2. 【請求項2】 もろみ粕をセメント・モルタル・土その
    他の固化可能な混合媒体と混合し、成形して固化させて
    成るとともに、魚貝類等が進入する開放空間を有するこ
    とを特徴とする漁礁。
  3. 【請求項3】 内部に閉ざされた空間を有するととも
    に、外部の海水又は淡水(以下、海水等という)が透水
    可能な小孔・スリット又は多孔質壁等の透水部を有する
    容器体と、 その容器体の内部の空間に収容されたもろみ粕とを含
    み、 前記容器体の透水部を介して海水等がもろみ粕に接触
    し、もろみ成分がその透水部を経て海水等に誘導される
    ことを特徴とする漁礁。
  4. 【請求項4】 もろみ粕をバインダを介して圧縮したも
    ろみ成形ブロック、又はもろみ粕を圧縮して焼成したも
    ろみ成形ブロック体からなることを特徴とする漁礁。
  5. 【請求項5】 もろみ粕をセメント又はモルタル等の固
    化可能な混合媒体と混合し成形して固化させたもろみ粕
    混合保持体と、 その保持体に保持され、もろみ粕をバインダを介して圧
    縮した、又はもろみ粕を圧縮して焼成したもろみ粕ブロ
    ック体とを含み、 もろみ粕混合保持体にもろみ粕ブロックが保持されてな
    ることを特徴とする漁礁。
  6. 【請求項6】 もろみ粕をセメント・モルタル・土その
    他の固化可能な混合媒体と混合し成形して固化させたも
    ので、内部に閉ざされた空間を有するとともに、外部の
    海水又は淡水(以下、海水等という)が透水可能な小孔
    ・スリット又は多孔質壁等の透水部を有するもろみ粕混
    合容器体と、 その容器体の内部の空間に収容されたもろみ粕とを含
    み、 前記もろみ粕混合容器体の透水部を介して海水等がもろ
    み粕に接触し、もろみ成分がその透水部を経て海水等に
    誘導されるとともに、もろみ粕混合容器体自身も海水等
    との接触で溶解してもろみ成分が海水等に誘導されるこ
    とを特徴とする漁礁。
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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007181457A (ja) * 2005-12-09 2007-07-19 Kagoshima Univ 水生生物用固形化材料及びその製造方法
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JP2013111066A (ja) * 2011-12-01 2013-06-10 Sakai Ovex Co Ltd 水中設置構造物及び水棲生物の増殖方法
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KR101785865B1 (ko) * 2016-09-26 2017-10-16 노재호 요철 표면이 형성된 콘크리트 구조물의 인공어초 및 이의 제조방법

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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